JP6810637B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品に関し、詳しくは、摺動性に優れ、高温環境下での異音の発生や摩耗が少なく、成形品の外観に優れるポリカーボネート樹脂組成物及び成形品に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、機械的物性、電気的特性に優れた樹脂であり、例えば自動車、電気・電子機器、住宅関連、その他の工業分野における部品製造用材料等に幅広く利用され、また、ポリカーボネート樹脂にABS樹脂を配合したアロイ組成物は、車両、コンピューター、ノートブック型パソコン、各種携帯端末、プリンター、複写機等の電気・電子機器やOA・情報機器等の部品や部材として好適に使用されている。
特に自動車等においては、従来より、内装材料として、成型のし易さ、軽量化等の理由から樹脂部品が多用され、ポリカーボネート樹脂/ABS樹脂アロイも使用されている。
そして、自動車に内装される部品、例えばコンソールパネル、ダッシュボード、カーナビ等に代表される製品は、軽量化目的のため、樹脂製の成形部品を嵌合して組み立てて製作される。例えば、それらが筐体構造の場合、通常、上下半割れの容器状の成形部品に、それぞれ嵌合用の嵌合部が各所に一体成形され、ネジなどを殆ど使用しないか或いは最小限の使用に留めて、上下の成形部品の外周縁を向かい合わせて嵌合することにより筐体成形品が製作される。
しかし、このような成形品を車載する場合、自動車室内は環境下で低温から高温までの温度変化が激しく、樹脂成形品は熱変動による収縮膨張のため変形を生じやすく、嵌合部に変形が僅かでも生じた場合は、自動車の駆動時の振動等により、軋み音が発生しやすくなる。軋み音は乗車時の快適性を大きく損ねてしまうが、特に高級車ほど、より高度な室内静粛性が求められので、軋み音の発生防止は極めて重要な課題である。
このような軋み音の発生は、部材同士が摩擦されたときに発生する。軋み音を防止ないし低減させるための有効な手段としては、成形品表面にグリスやフッ素樹脂を塗布することが昔からまた現在も行われている。しかしながら、この方法では、自動化は困難で手作業に頼らざるを得ず、また効果が持続しないので、恒久的な対策とはならない。
ポリカーボネート樹脂材料に摺動性を付与する方法として、例えば、特許文献1では、ポリカーボネート樹脂に、非極性α−オレフィン(共)重合体とビニル系(共)重合体からなり、分散樹脂の粒子径が0.001〜10μmである多相構造熱可塑性樹脂を配合した摺動特性が向上した樹脂組成物を提案している。また、特許文献2ではポリカーボネート樹脂にシラン変性ポリエチレン樹脂を配合させる方法を開示している。
特開平4−211447号公報 特開平5−247236号公報
しかしながら、これらの技術の摺動性は十分なものとはいえず、特に近年は、高温環境下での異音の発生や摩耗が少ないことが求められ、さらに成形品の外観が良好であることも要求されている。
本発明の課題(目的)は、上記従来技術の問題点に鑑み、摺動性に優れ、高温環境下での異音の発生や摩耗が少なく、外観が良好であるポリカーボネート樹脂組成物及び成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂にゴム強化スチレン系樹脂を配合した系において、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、酸変性ポリエチレンワックスをそれぞれ特定の量で共に含有するポリカーボネート樹脂組成物が、摺動性に優れ、外観が良好であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下のポリカーボネート樹脂組成物及び成形品に関する。
[1]ポリカーボネート樹脂(A)55〜90質量部およびゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜45質量部を含有する(A)及び(B)の合計100質量部に対し、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体()を3〜15質量部、酸化ポリエチレンワックス()を0.05質量部以上1.5質量部未満含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
[2]ゴム強化スチレン系樹脂(B)がABS樹脂である上記[1]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[3]上記[1]又は[2]に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
[4]成形品が自動車内装部品である上記[3]に記載の成形品。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、摺動性に優れ、高温環境下での異音の発生や摩耗が少なく、外観が良好である。そのため、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形した成形品は、各種の摺動性が求められる製品、特に高温での異音の発生や摩耗が少ないことが要求される自動車用内装部品として、特に好適に使用することができる。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定されるものではない。
なお、本願明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)55〜90質量部およびゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜45質量部を含有する(A)及び(B)の合計100質量部に対し、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体()を3〜15質量部、酸化ポリエチレンワックス()を0.05質量部以上1.5質量部未満含有することを特徴とする。
[ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物が含有するポリカーボネート樹脂(A)は、その種類に制限はなく、また、1種のみを用いてもよく、2種以上を、任意の組み合わせ及び任意の比率で、併用してもよい。
ポリカーボネート樹脂は、一般式:−[−O−X−O−C(=O)−]−で示される炭酸結合を有する基本構造の重合体である。上記式中、Xは、一般には炭化水素であるが、種々の特性付与のためヘテロ原子、ヘテロ結合の導入されたXを用いてもよい。
ポリカーボネート樹脂(A)としては、特には芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂とは、炭酸結合に直接結合する炭素がそれぞれ芳香族炭素であるポリカーボネート樹脂をいう。芳香族ポリカーボネートは、各種ポリカーボネートの中でも、耐熱性、機械的物性、電気的特性等の観点から、優れている。
芳香族ポリカーボネート樹脂の具体的な種類に制限はないが、例えば、ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応させてなる芳香族ポリカーボネート重合体が挙げられる。この際、ジヒドロキシ化合物及びカーボネート前駆体に加えて、ポリヒドロキシ化合物等を反応させるようにしてもよい。また、二酸化炭素をカーボネート前駆体として、環状エーテルと反応させる方法も用いてもよい。また芳香族ポリカーボネート重合体は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。さらに、芳香族ポリカーボネート重合体は1種の繰り返し単位からなる単独重合体であってもよく、2種以上の繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。このとき共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体等、種々の共重合形態を選択することができる。なお、通常、このような芳香族ポリカーボネート重合体は、熱可塑性の樹脂となる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、芳香族ジヒドロキシ化合物の例を挙げると、
1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン(即ち、レゾルシノール)、1,4−ジヒドロキシベンゼン等のジヒドロキシベンゼン類;
2,5−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のジヒドロキシビフェニル類;
2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチル、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類;
2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン等のジヒドロキシジアリールエーテル類;
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、
1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)(4−プロペニルフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ドデカン、
等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−プロピル−5−メチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−tert−ブチル−シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−tert−ブチル−シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、
等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のカルド構造含有ビスフェノール類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類;
等が挙げられる。
これらの中でもビス(ヒドロキシアリール)アルカン類が好ましく、中でもビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類が好ましく、特に耐衝撃性、耐熱性の点から2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)が好ましい。
なお、芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、脂肪族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーの例を挙げると、
エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチル−2−プロピルプロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、デカン−1,10−ジオール等のアルカンジオール類;
シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサノール、2,2,4,4−テトラメチル−シクロブタン−1,3−ジオール等のシクロアルカンジオール類;
エチレングリコール、2,2’−オキシジエタノール(即ち、ジエチレングリコール)、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、スピログリコール等のグリコール類;
1,2−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−ベンゼンジメタノール、1,4−ベンゼンジエタノール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、1,6−ビス(ヒドロキシエトキシ)ナフタレン、4,4’−ビフェニルジメタノール、4,4’−ビフェニルジエタノール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、ビスフェノールAビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、ビスフェノールSビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル等のアラルキルジオール類;
1,2−エポキシエタン(即ち、エチレンオキシド)、1,2−エポキシプロパン(即ち、プロピレンオキシド)、1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,4−エポキシシクロヘキサン、1−メチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、2,3−エポキシノルボルナン、1,3−エポキシプロパン等の環状エーテル類;等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、カーボネート前駆体の例を挙げると、カルボニルハライド、カーボネートエステル等が使用される。なお、カーボネート前駆体は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
カルボニルハライドとしては、具体的には例えば、ホスゲン;ジヒドロキシ化合物のビスクロロホルメート体、ジヒドロキシ化合物のモノクロロホルメート体等のハロホルメート等が挙げられる。
カーボネートエステルとしては、具体的には例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等のジアリールカーボネート類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類;ジヒドロキシ化合物のビスカーボネート体、ジヒドロキシ化合物のモノカーボネート体、環状カーボネート等のジヒドロキシ化合物のカーボネート体等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の任意の方法を採用できる。その例を挙げると、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができる。
ポリカーボネート樹脂(A)の分子量は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、粘度平均分子量[Mv]で10,000〜40,000であることが好ましい。粘度平均分子量が10,000未満では、機械的強度が十分ではなくなる傾向があり、粘度平均分子量が40,000を超えると、流動性が悪く成形性が悪くなる傾向にある。粘度平均分子量は、より好ましくは16,000〜40,000であり、さらに好ましくは18,000〜30,000、特には18,500〜25,000である。分子量をこのような範囲に調節するには、後記するような分子量調節剤の量を制御する等の公知の方法で可能である。
ここで、粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83 から算出される値を意味する。また極限粘度[η]とは、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
ポリカーボネート樹脂に関するその他の事項
ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、通常1,000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。このようにすることで、ポリカーボネート樹脂組成物の滞留熱安定性及び色調をより向上させることができる。また、その下限は、特に溶融エステル交換法で製造されたポリカーボネート樹脂では、通常10ppm以上、好ましくは30ppm以上、より好ましくは40ppm以上である。これにより、分子量の低下を抑制し、ポリカーボネート樹脂組成物の機械的特性をより向上させることができる。
なお、末端水酸基濃度の単位は、ポリカーボネート樹脂の質量に対する、末端水酸基の質量をppmで表示したものである。その測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)にて行われる。
なお、ポリカーボネート樹脂(A)は、ポリカーボネート樹脂の1種のみを含む態様に限定されず、モノマー組成、分子量、末端水酸基濃度等が異なるポリカーボネート樹脂の2種以上を混合して使用してもよい。また、ポリカーボネート樹脂に他の熱可塑性樹脂を混合したアロイ(混合物)として組み合わせて用いてもよい。
さらに、例えば、難燃性や耐衝撃性をさらに高める目的で、ポリカーボネート樹脂を、シロキサン構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性や難燃性をさらに向上させる目的でリン原子を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性を向上させる目的で、ジヒドロキシアントラキノン構造を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;光学的性質を改良するためにポリスチレン等のオレフィン系構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;耐薬品性を向上させる目的でポリエステル樹脂オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;等の、ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体として構成してもよい。
また、成形品の外観の向上や流動性の向上を図るため、ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。このポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量[Mv]は、通常1,500以上、好ましくは2,000以上であり、また、通常9,500以下、好ましくは9,000以下である。さらに、含有されるポリカーボネートリゴマーは、ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネートオリゴマーを含む)の30質量%以下とすることが好ましい。
さらにポリカーボネート樹脂は、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリカーボネート樹脂(いわゆるマテリアルリサイクルされたポリカーボネート樹脂)であってもよい。前記の使用済みの製品としては、例えば、光学ディスク等の光記録媒体;導光板;自動車窓ガラス、自動車ヘッドランプレンズ、風防等の車両透明部材;水ボトル等の容器;メガネレンズ;防音壁、ガラス窓、波板等の建築部材などが挙げられる。また、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
ただし、再生されたポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート樹脂組成物に含まれるポリカーボネート樹脂のうち、80質量%以下であることが好ましく、なかでも50質量%以下であることがより好ましい。再生されたポリカーボネート樹脂は、熱劣化や経年劣化等の劣化を受けている可能性が高いため、このようなポリカーボネート樹脂を前記の範囲よりも多く用いた場合、色相や機械的物性を低下させる可能性があるためである。
[ゴム強化スチレン系樹脂(B)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物が含有するゴム強化スチレン系樹脂(B)は、好ましくは、ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル単量体および必要に応じこれと共重合可能なビニル単量体を重合して得られる樹脂である。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)に用いられる芳香族ビニル単量体(b1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、エチルスチレン、ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルナフタレン、メトキシスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、トリブロムスチレン等のスチレン誘導体が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの芳香族ビニル単量体(b1)と共重合可能な他のビニル単量体としては、シアン化ビニル単量体(b2)が好ましく、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができる。
また、共重合可能な、シアン化ビニル単量体(b2)以外のその他の単量体(b3)としては、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート等のアクリル酸のアリールエステル;メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート等のアクリル酸のアルキルエステル;フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸アリールエステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有メタクリル酸エステル;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸及びその無水物が挙げられる。好ましくは、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルである。
これらのその他の単量体(b3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、これら単量体と共重合可能なゴム質重合体(b4)としては、ガラス転移温度が10℃以下のゴムが好ましい。このようなゴム質重合体の具体例としては、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン・プロピレンゴム、シリコンゴム、ポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴム(IPN型ゴム)等が挙げられ、好ましくは、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」と「メタアクリレート」の一方又は双方をさし、「(メタ)アクリル」「(メタ)アクリロ」についても同様である。
ジエン系ゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンランダム共重合体及びブロック共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジエン共重合体等のエチレンとプロピレンと非共役ジエンの共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体、ブタジエン−スチレン−(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体等が挙げられる。
上記における(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。
ブタジエン−(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体又はブタジエン−スチレン−(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル共重合体における(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルの割合は、ゴム質重合体の量の30質量%以下であることが好ましい。
アクリル系ゴムとしては、例えば、アクリル酸アルキルエステルゴムが挙げられ、ここで、アルキル基の炭素数は好ましくは1〜8である。アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル等が挙げられる。アクリル酸アルキルエステルゴムには、任意に、エチレン性不飽和単量体が用いられていてもよい。そのような化合物の具体例としては、ジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリル、(メタ)アクリル酸アリル、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。アクリル系ゴムとしては、更に、コアとして架橋ジエン系ゴムを有するコア−シェル型重合体が挙げられる。
これらのゴム質重合体についても、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)は、上記した、芳香族ビニル単量体成分(b1)45〜80質量%、シアン化ビニル単量体成分(b2)10〜30質量%、その他の単量体成分(b3)0〜40質量%、ゴム質重合体成分(b4)10〜25質量%からなることが好ましく、芳香族ビニル単量体成分(b1)55〜70質量%、シアン化ビニル単量体成分(b2)15〜25質量%、その他の単量体成分(b3)0〜5質量%、ゴム質重合体成分(b4)15〜20質量%からなることがより好ましい。
本発明で用いられるゴム強化スチレン系樹脂(B)としては、具体的には、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体(ABS樹脂)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン系共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム系共重合体(ASA樹脂)、スチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体(SBS樹脂)、水添スチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体(水添SBS)、水添スチレン−イソプレン−スチレン系共重合体(SEPS)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン系共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン系共重合体(AES樹脂)及びスチレン−IPN型ゴム共重合体等の樹脂、又は、これらの混合物が挙げられる。
これらの中でも、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム系共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン系共重合体(AES樹脂)が好ましく、特にABS樹脂が好ましい。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)の製造方法としては、特に制限はなく、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法等の公知の方法によるものがいずれも好ましく採用できる。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)とゴム強化スチレン系樹脂(B)の合計100質量部基準で、10〜45質量部であり、好ましくは12質量部以上、より好ましくは15質量部以上、好ましくは42質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。ゴム強化スチレン系樹脂(B)の量が45質量部を超えると耐熱性が低下し、10質量部未満では流動性が低下する。
[スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(C)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物が含有する共重合体(C)は、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体である。共重合体(C)は、スチレン系(共)重合体部分(セグメント)とエチレン−酢酸ビニル共重合体部分(セグメント)からなる共重合体であれば制限はないが、好ましくはスチレン系(共)重合体セグメントとエチレン−酢酸ビニル共重合体セグメントからなるグラフト共重合体であることが好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主鎖とし、スチレン系(共)重合体セグメントを側鎖とするグラフト共重合体が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル単位の割合は、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは3〜10質量%である。
スチレン系(共)重合体セグメントは、スチレン系単量体の単独重合体または他のビニル系単量体と共重合体である。
スチレン系単量体としては、例えばスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルスチレン等が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
他のビニル系単量体としては、シアン化ビニル単量体;アクリル酸もしくはメタクリル酸のグリシジルエステル;アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキルエステル等が好ましく挙げられる。
シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル又はメタクリロニトリル等が挙げられ、アクリロニトリルが特に好ましい。
アクリル酸もしくはメタクリル酸のグリシジルエステルとしては、例えばアクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステルなどが挙げられ、メタクリル酸グリシジルエステルが好ましい。
アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキルエステルとしては、炭素数1〜8のアルキルエステルが好ましく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
他のビニル系単量体としては、上記の中でも、アクリル酸もしくはメタクリル酸のグリシジルエステル、シアン化ビニル単量体が好ましく、アクリル酸もしくはメタクリル酸のグリシジルエステルがより好ましく、特にメタクリル酸グリシジルエステルが好ましい。
スチレン系(共)重合体セグメントにおけるスチレン系単量体と他のビニル系単量体の含有量は特に制限はないが、スチレン系単量体と他のビニル系単量体の合計100質量部基準で、スチレン系単量体の含有量が50〜100質量部であることが好ましい。
また、スチレン系(共)重合体セグメントの含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)全体を100質量%とすると、スチレン系(共)重合体セグメントの含有量が10〜50質量部であることが好ましい。
スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(C)は各種の公知の方法で製造することができる。その好適な方法としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体に懸濁剤を添加した水性懸濁液に、スチレン系単量体、または更に他のビニル系単量体とラジカル重合性有機過酸化物を混合して加熱攪拌して、エチレン−酢酸ビニル共重合体に上記成分を含浸させた後、さらに昇温して重合させることにより製造する方法を挙げることができる。
また、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(C)は市販されており、例えば、日油株式会社の商品名「モディパー」シリーズの中から選択して入手することができる。
スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(C)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)およびゴム強化スチレン系樹脂(B)の合計100質量部に対し、3〜15質量部である。含有量が、3質量部を下回ると軋み音抑制効果や摺動性が低下し、摩耗量が大きくなり、15質量部を超えても耐熱性や剛性が大きく低下するとなる。
共重合体()の含有量は、好ましくは3〜13質量部であり、より好ましくは4〜12質量部である。
[酸化ポリエチレンワックス(D)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は酸化ポリエチレンワックス(D)を含有する。
酸化ポリエチレンワックス(D)としては、特に限定するものではないが、例えば、低圧重合法によって製造されたポリエチレンワックスの酸化物、高圧重合法によって製造されたポリエチレンワックスの酸化物、及び高密度ポリエチレンポリマーの酸化物が挙げられる。これらの酸化ポリエチレンワックスは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
酸化ポリエチレンワックス(D)の滴点は、100℃以上、140℃以下が好ましく、より好ましくは110℃以上、130℃以下である。滴点は、ASTM D127に準拠した方法により測定することができる。
酸化ポリエチレンワックス(D)の酸価は、10mgKOH/g以上、50mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは15mgKOH/g以上、40mgKOH/g以下である。酸価は、JIS K3504に準拠した方法により測定することができる。
酸化ポリエチレンワックス(D)の数平均分子量は、500以上、5000以下が好ましく、より好ましくは1000以上、4000以下である。
酸化ポリエチレンワックス(D)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)およびゴム強化スチレン系樹脂(B)の合計100質量部に対して、0.05質量部以上、1.5質量部未満である。酸化ポリエチレンワックス(D)をこのような範囲の量で含有することにより、特に離型性を向上し表面摩耗を低減させることができる。酸化ポリエチレンワックス(D)の含有量は、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、好ましくは1.3質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。
[その他の含有成分]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物においては、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上述したもの以外にその他の成分を含有していてもよい。その他の成分の例を挙げると、上記以外の樹脂、上記以外の各種樹脂添加剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていてもよい。
[その他の樹脂]
その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)等の熱可塑性ポリエステル樹脂;
ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;
ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、環状シクロオレフィン樹脂(COP樹脂)、環状シクロオレフィン共重合体(COP)樹脂等のポリオレフィン樹脂;
ポリアミド樹脂(PA樹脂);ポリイミド樹脂(PI樹脂);ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂);ポリウレタン樹脂(PU樹脂);ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂);ポリスルホン樹脂(PSU樹脂);ポリメタクリレート樹脂(PMMA樹脂);等が挙げられる。
なお、その他の樹脂は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていてもよい。
[樹脂添加剤]
樹脂添加剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料(酸化チタン、カーボンブラックを含む。)、帯電防止剤、充填材、難燃剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。
なお、樹脂添加剤は1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていてもよい。
[安定剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらに安定剤を含有することが、熱安定性改良や、機械的強度、透明性及び色相の悪化を防止する効果を有するという点で好ましい。安定剤としては、リン系安定剤およびフェノール系安定剤が好ましい。
リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜リン酸エステル、リン酸エステル等が挙げられ、中でもホスファイト、ホスホナイトが好ましい。
ホスファイトとしては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリエチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、モノフェニルジデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAフェノールホスファイトポリマー、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジ(トリデシル)ホスファイト)、テトラ(トリデシル)4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
また、ホスホナイトとしては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、およびテトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイトなどが挙げられる。
また、ホスフェートとしては、例えば、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、オクチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
リン系安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
フェノール系安定剤の具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等が挙げられる。
中でも、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。
なお、フェノール系安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)およびゴム強化スチレン系樹脂(B)の合計100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常1.5質量部以下、好ましくは1質量部以下である。0.001質量部未満では安定剤としての効果が不十分であり、成形時の分子量の低下や色相悪化が起こりやすく、また1.5質量部を超えると、過剰量となりシルバーの発生や、色相悪化が更に起こりやすくなる傾向がある。
[ポリカーボネート樹脂組成物の製造]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、上記した(A)〜(D)成分、並びに、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
[成形体]
得られた樹脂組成物ペレットから成形体を製造する方法に制限はなく、ポリカーボネート樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法などが挙げられる。成形が容易なことと生産性の観点から射出成形、射出圧縮成形が好ましい。
ポリカーボネート樹脂組成物を成形した成形品は、摺動性に優れ、高温環境下での異音の発生や摩耗が少なく、外観が良好であるため、自動車分野、OA機器分野、家電、電気・電子分野等の部品等として好適に使用でき、特に自動車内装部品として特に好適に使用できる。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例及び比較例に用いた各原料成分は、以下の表1の通りである。
[実施例1〜3、比較例1〜12]
上記表1に記載した各成分を、表2に記した割合(質量比)で配合し、タンブラーにて20分混合した後、1ベントを備えた東芝機械社製二軸押出機(TEM26SX)に供給した。スクリュー回転数230rpm、吐出量30kg/時間、バレル温度250℃の条件で混練し、ストランド状に押出された溶融樹脂を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
[ISO多目的試験片、外観評価試験片の作製]
上記の製造方法で得られたペレットを100℃で5時間乾燥させた後、東洋機械金属社製の射出成形機(PLASTAR Si−80−6、型締め力80T)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度70℃の条件で、ISO多目的試験片(3mm厚、4mm厚の成形品)、及び、段付き(2段)プレート成形品(50×45mmでそれぞれ3mm厚/2mm厚の2段形状)を射出成形した。
[リング試験片の作製]
上記で得られたペレットを、100℃で5時間乾燥させた後、日本製鋼所社製の射出成形機(J55AD−60H、型締め力55T)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度70℃の条件で、リング形状の試験片(内径20.5mm、外径26mm、高さ15mm)を射出成形した。
<各種物性の評価>
[成形品外観]
得られた段付きプレート成形品の段の境目部分の外観、漆黒性を目視で評価した。
すなわち、段の境目部分に染み状の外観不良が発生したり、成形品の白化が激しい(日本電色社製色差計SE6000にて、C光源2°視野で測定した場合のL値が15.0以上となる)場合を「×」、漆黒性を保持し顕著な外観不良が発生しない場合を「○」とした。
[流動性(Q値)]
フローテスター(島津製作所社製)にて、シリンダー温度260℃、荷重160kgfの条件で流れ値を測定し、流動性(Q値、単位:cc/10min)を評価した。
[シャルピー耐衝撃強度]
上述の方法で得られたISO多目的試験片(3mm厚)を用い、ISO179に準拠し、23℃の条件で、ノッチ付シャルピー耐衝撃強度(単位:kJ/m)を測定した。
[荷重たわみ温度(DTUL、耐熱性評価)]
上記ISO多目的試験片(4mm厚)を用い、ISO75−1&2に従い、荷重1.80MPaの条件(A法)にて、荷重たわみ温度(DTUL、単位:℃)を測定した。
[異音評価方法(スラストリング法)]
スラスト式摩擦摩耗試験機(オリエンテック社製、EFM−III−E)を用いて、異音評価を実施した。上側のリング状試験片に面圧150Nの力をかけ、線速度25mm/sの条件で3分間試験し、異音発生有無を評価した。
試験中に80dB以上の音が発生した場合を「×」、発生しなかった場合を「○」と判定した。試験中に耳で聞こえるレベルの異音が聞こえなかった場合は、「○」判定となる。
試験温度は、23℃、85℃で実施した。なお、試験環境下の騒音レベルは54〜59dBであった。
[摩耗評価方法(スラストリング法)]
上記の異音評価方法と同様に、スラスト式摩擦摩耗試験機を用いて同条件で試験を実施した。耐摩耗性を3水準にて評価した。
試験後のリングの摩擦面を目視で確認し、摩耗が著しいものを「×」、やや摩耗が見られるものと「△」、摩耗が確認されなかったものを「○」と判定した。
以上の評価結果を以下の表2に示す。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、摺動性に優れ、高温環境下での異音の発生や摩耗が少なく、外観が良好であるため、自動車分野、OA機器分野、家電、電気・電子分野等の部品等として広く利用することができ、工業的利用価値が極めて高い。

Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)55〜90質量部およびゴム強化スチレン系樹脂(B)10〜45質量部を含有する(A)及び(B)の合計100質量部に対し、スチレン系(共)重合体セグメントを有するエチレン−酢酸ビニル共重合体()を3〜15質量部、酸化ポリエチレンワックス()を0.05質量部以上1.5質量部未満含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. ゴム強化スチレン系樹脂(B)がABS樹脂である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
  4. 成形品が自動車内装部品である請求項3に記載の成形品。
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