JP6805032B2 - 保持装置の製造方法 - Google Patents

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本明細書に開示される技術は、対象物を保持する保持装置の製造方法に関する。
半導体製造装置用部品として、加熱装置が用いられる。加熱装置は、例えば、内部にヒータを有し、所定の方向に略直交する第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状の保持部材と、保持部材の第2の表面と対向する第3の表面を有するベース部材と、保持部材とベース部材との間に配置され、保持部材の第2の表面とベース部材の第3の表面とを接着する接着層とを備える。保持部材の第1の表面(保持面)にウェハが配置される。加熱装置は、ヒータに電圧が印加されることにより発生する熱を利用して、第1の表面に配置されたウェハを加熱する。
加熱装置の中には、保持部材の第2の表面とベース部材の第3の表面とのそれぞれが段差形状を有する構成になっているものがある(例えば、特許文献1参照)。具体的には、保持部材の第2の表面は、第2の表面の中央側に位置する中央部分と、該中央部分に対して上記所定の方向の一方側にずれた位置に位置し、かつ、上記所定の方向視で中央部分の外周全体を囲む外周部分とを含む。ベース部材の第3の表面は、第2の表面の中央部分と対向する対向中央部分と、第2の表面の外周部分と対向し、対向中央部分に対して上記所定の方向の上記一方側にずれた位置に位置し、上記所定の方向視で対向中央部分の外周全体を囲む対向外周部分と、を含む。第2の表面の中央部分と第3の表面の対向中央部分と(以下、まとめて「中央部分同士」ともいう)は、中央側の接着層によって接着されており、第2の表面の外周部分と第3の表面の対向外周部分と(以下、まとめて「外周部分同士」ともいう)は、外周側の接着層によって接着されている。
特開2008−244274号公報
上記加熱装置のように、保持部材の第2の表面とベース部材の第3の表面とのそれぞれが段差形状を有する構成では、例えば第2の表面の段差寸法と第3の表面の段差寸法との公差等によって、第2の表面と第3の表面とにおける中央部分同士の対向関係(例えば対向姿勢や対向距離等)と外周部分同士の対向関係とが互いに異なることがある。このような加熱装置の製造方法として、保持部材とベース部材とを接着する際、ペースト状の接着剤を用いる方法とシート状の接着剤を用いる方法とがある。
ペースト状の接着剤を用いる方法では、ペースト状の接着剤は流動性が相対的に高いため、特にウェハを保持する第1の表面の平面度に影響し易い中央部分の対向関係の変動を抑制することができず、第1の表面の平面度の低下を抑制できない可能性が高い。一方、シート状の接着剤を用いる方法では、シート状の接着剤は定形性が比較的に高いため、特に対向関係が大きく変動し易い外周部分同士において接着不良が生じる可能性が高い。すなわち、従来の製造方法では、第1の表面の平面度の確保と外周部分の接着性の確保とを両立させることができず、改善の余地があった。
なお、このような課題は、加熱装置に限らず、静電チャック等の他の保持装置であっても、保持部材とベース部材とを備え、互いに対向する接着対象面が段差形状を有する構成であれば共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状の保持部材であって、前記第2の表面は、前記第2の表面の中央側に位置する中央部分と、前記中央部分に対して前記第1の方向の一方側にずれた位置に位置し、かつ、前記第1の方向視で前記中央部分の外周全体を囲む外周部分とを含む、保持部材と、前記保持部材の前記第2の表面と対向する第3の表面を有し、前記第3の表面は、前記第2の表面の前記中央部分と対向する対向中央部分と、前記第2の表面の前記外周部分と対向し、前記対向中央部分に対して前記第1の方向の前記一方側にずれた位置に位置し、前記第1の方向視で前記対向中央部分の外周全体を囲む対向外周部分と、を含む、ベース部材と、前記第2の表面の前記中央部分と前記第3の表面の前記対向中央部分との間に配置された中央側接着層と、前記第2の表面の前記外周部分と前記第3の表面の前記対向外周部分との間に配置された外周側接着層と、を備え、前記保持部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記保持部材と前記ベース部材とを準備する工程と、前記第2の表面の前記中央部分と前記第3の表面の前記対向中央部分との少なくとも一方に、シート状の接着剤を貼り付ける工程と、前記第2の表面の前記外周部分と前記第3の表面の前記対向外周部分との少なくとも一方に、ペースト状の接着剤を塗布する工程と、前記保持部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面とを、前記シート状の接着剤と前記ペースト状の接着剤とを介して、重ねる工程と、前記シート状の接着剤を硬化させて前記中央側接着層を形成し、前記ペースト状の接着剤を硬化させて前記外周側接着層を形成することによって前記保持部材と前記ベース部材とを接着する工程と、を備える。シート状の接着剤は、ペースト状の接着剤に比べて、定形性が高い。このため、シート状の接着剤を用いて2つの接着対象面を接着する際、2つの接着対象面を所望の対向関係(対向姿勢や対向幅等)で接着できる可能性が高い。一方、ペースト状の接着剤は、シート状の接着剤に比べて、流動性が高い。このため、ペースト状の接着剤を用いて2つの接着対象面を接着する際、2つの接着対象面の対向関係の変動に対してペースト状の接着剤の形状が柔軟に変化することによって2つの接着対象面の接着不良を抑制できる。ここで、保持部材側の接着対象面とベース部材側の接着対象面とのそれぞれが、中央部分と外周部分とが段差を介して配置された段差形状を有する構成では、例えば両接着対象面における2つの段差寸法同士の公差等によって、両接着対象面における中央部分同士の対向関係と外周部分同士の対向関係とが互いに異なることがある。仮に、中央部分同士と外周部分同士との両方の接着に、ペースト状の接着剤を用いる場合、対象物を保持する第1の表面の平面度に特に影響し易い中央部分同士の対向関係の変動を抑制することができず、第1の表面の平面度の低下を抑制できない可能性が高い。また、中央部分同士と外周部分同士との両方の接着に、シート状の接着剤を用いる場合、特に対向関係が大きく変動し易い外周部分同士において接着不良が生じる可能性が高い。これらに対して、本保持装置の製造方法によれば、保持部材とベース部材との中央部分同士の接着には、定形性が高いシート状の接着剤を用い、外周部分同士の接着には、流動性が高いペースト状の接着剤を用いることにより、第1の表面の平面度の確保と外周部分同士の接着性の確保とを両立させ、保持装置全体として第1の表面における温度分布の均一性を向上させることができる。
(2)上記保持装置の製造方法において、前記ペースト状の接着剤を貼り付ける工程において、前記ペースト状の接着剤の前記第1の方向の厚さは、前記シート状の接着剤の前記第1の方向の厚さより厚くなるように、前記ペースト状の接着剤を塗布する構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、ペースト状の接着剤の第1の方向の厚さが相対的に薄い場合に比べて、外周部分同士の対向関係の変動に対するペースト状の接着剤の柔軟性が向上するため、外周部分同士の対向関係の変動による外周部分同士の接着不良を抑制することができる。
(3)上記保持装置の製造方法において、さらに、前記保持部材と前記ベース部材とを接着する工程において、前記外周側接着層の前記第1の方向の厚さは、前記中央側接着層の前記第1の方向の厚さより厚くなるように、前記外周側接着層を形成する構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、外周側接着層が相対的に薄い場合に比べて、保持部材とベース部材との熱膨張率の差によるせん断応力に対する外周側接着層の柔軟性が向上するため、特にせん断応力が大きく作用し易い外周部分同士の剥離を抑制することができる。
(4)上記保持装置の製造方法において、前記シート状の接着剤の主成分と前記ペースト状の接着剤の主成分とは同種の材料である構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、シート状の接着剤の主成分とペースト状の接着剤の主成分とは、同種の材料であるため、保持部材とベース部材とを接着する工程において、シート状の接着剤とペースト状の接着剤とを同時期に硬化させることができる。これにより、例えば、シート状の接着剤だけが先に硬化することによって中央部分同士の対向関係の変動を抑制しつつ第1の表面の平面度の確保はできたが、外周部分の接着性の確保ができなかったり、ペースト状の接着剤だけが先に硬化することによって、外周部分の接着性の確保はできたが、中央部分同士の対向関係の変動により保持面の平面度の確保ができなかったりすることを抑制することができる。
(5)上記保持装置の製造方法において、前記保持部材の前記第2の表面における前記中央部分と前記外周部分とを繋ぐ側壁部分と、前記側壁部分と対向し、前記ベース部材の前記第3の表面における前記対向中央部分と前記対向外周部分とを繋ぐ対向側壁部分との間には、前記第1の方向視で全周にわたって空間が形成されていることを特徴とする構成としてもよい。仮に、保持部材の側壁部分とベース部材の対向側壁部分との間に空間が存在せずに互いに接着されている場合、特に、保持部材の側壁部分とベース部材の対向側壁部分との隙間が狭い部分では接着部分が薄いため、接着部分の剥がれが発生し易い。接着部分の剥がれが発生すると、その接着部分が剥がれた箇所と接着部分が剥がれていない箇所とで熱伝達の特性が異なることにより、保持装置全体として第1の表面における温度分布の均一性が低下するおそれがある。これに対して、本保持装置の製造方法によれば、側壁部分と対向側壁部分との間に空間が存在するので、接着部分の剥がれが部分的に発生することに起因して第1の表面における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば静電チャック、加熱装置(サセプタ)や真空チャック等の保持装置、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における加熱装置100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 本実施形態における加熱装置100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 本実施形態における加熱装置100の製造方法を示すフローチャートである。 接着前の保持部材10およびベース部材20のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 接着後の保持部材10およびベース部材20のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.加熱装置100の構成:
図1は、本実施形態における加熱装置100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本実施形態における加熱装置100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、加熱装置100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。なお、加熱装置100は、特許請求の範囲における保持装置に相当する。
加熱装置100は、対象物(例えば、半導体ウェハW)を保持しつつ所定の処理温度(例えば、250℃程度)に加熱する装置であり、静電チャックとも呼ばれる。加熱装置100は、例えばエッチング装置(プラズマエッチング装置等)といった半導体製造装置の一部として使用される。以下の説明では、加熱装置100が、プラズマエッチング装置(図示せず)の一部として使用される場合を例に挙げて説明する。具体的には、加熱装置100は、真空チャンバー(図示せず)内に配置されており、加熱装置100の上方にシャワーヘッド(図示せず)が配置されている。シャワーヘッドは、加熱装置100に保持された半導体ウェハWに向けてプロセスガス(例えばエッチング用の反応ガス)を噴出する。
図1および図2に示すように、加熱装置100は、保持部材10と、ベース部材20と、保持部材10とベース部材20との間に配置され、保持部材10とベース部材20とを接着する接着層30と、フォーカスリング70とを備える。
(保持部材10)
保持部材10は、所定の方向(本実施形態では上下方向、すなわちZ軸方向)に略直交する保持面S1および保持側接着面S2を有する略円板状の部材である。上記所定の方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当し、保持面S1は、半導体ウェハWが保持される面であり、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、保持側接着面S2は、上下方向において保持面S1とは反対側の面であり、特許請求の範囲における第2の表面に相当する。
保持部材10の具体的な形状は次の通りである。保持部材10は、保持本体12と、フランジ部14とを含む。保持本体12は、略円盤状であり、円形状の上面が上述した保持面S1である。フランジ部14は、保持本体12の下側部分の外周面から該保持本体12の径方向外側に張り出するように保持本体12の全周にわたって形成されている。このため、フランジ部14の直径は、保持本体12の直径より大きい。また、フランジ部14の上面(以下、「フランジ面SF」という)は、上下方向(Z方向)視で保持面S1の外周全体を囲む円環状の平面であり、保持面S1に対して下方向側(Z軸負方向側)にずれた位置に位置している。フランジ面SFは、保持面S1に略平行である。
また、保持部材10の保持側接着面S2は、中央側に凹所が形成された段差形状を有する。具体的には、保持側接着面S2は、保持側中央部分S2Aと、保持側外周部分S2Bとを含む。保持側中央部分S2Aは、保持側接着面S2の中央側に位置する円形状の平面であり、保持面S1に略平行である。保持側外周部分S2Bは、上下方向(Z方向)視で保持側中央部分S2Aの外周全体を囲む円環状の平面であり、保持側中央部分S2Aに対して下方向側(Z軸負方向側)にずれた位置に位置している。保持側外周部分S2Bは、保持側中央部分S2Aに略平行である。以下、保持側中央部分S2Aと保持側外周部分S2Bとを繋ぐ保持本体12の外周面を、以下、「保持側側壁部分C1」という(図5参照)。保持側中央部分S2Aは、特許請求の範囲における中央部分に相当し、保持側外周部分S2Bは、特許請求の範囲における外周部分に相当し、下方向側(Z軸負方向側)は、特許請求の範囲における第1の方向の一方側に相当し、保持側側壁部分C1は、特許請求の範囲における側壁部分に相当する。
なお、図2に示すように、保持部材10の保持面S1(保持本体12)の直径は、半導体ウェハWの直径より若干小さいことが好ましい。保持面S1(保持本体12)の直径は、例えば100mm以上、500mm以下程度であり、保持部材10の厚さ(上下方向における長さ 保持面S1から保持側外周部分S2Bまでの上下方向における長さ)は、例えば2mm以上、10mm以下程度である。
保持部材10の形成材料としては、種々のセラミックスが用いられ得るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性、後述するベース部材20の形成材料との関係等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
また、保持部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された抵抗発熱体で構成された内側ヒータ50およびチャック電極(図示せず)が設けられている。内側ヒータ50に電源(図示せず)から電圧が印加されると、内側ヒータ50が発熱することによって保持部材10が温められ、保持部材10の保持面S1に保持された半導体ウェハWが温められる。これにより、半導体ウェハWの温度制御が実現される。なお、内側ヒータ50は、保持面S1をできるだけ満遍なく温めるため、例えばZ方向視で略同心円状に配置されている。
(ベース部材20)
ベース部材20は、上下方向(Z軸方向)に略直交するベース側接着面S3および下面S4を有する略円柱状の部材である。ベース側接着面S3は、中央側に凸部が形成された段差形状を有する。具体的には、ベース側接着面S3は、ベース側中央部分S3Aと、ベース側外周部分S3Bとを含む。ベース側中央部分S3Aは、ベース側接着面S3の中央側に位置する円形状の平面である。ベース側外周部分S3Bは、上下方向(Z方向)視でベース側中央部分S3Aの外周全体を囲む円環状の平面であり、ベース側中央部分S3Aに対して下方向側(Z軸負方向側)にずれた位置に位置している。ベース側外周部分S3Bは、ベース側中央部分S3Aに略平行である。以下、ベース側中央部分S3Aとベース側外周部分S3Bとを繋ぐ20の外周面を、以下、「ベース側側壁部分C2」という(図5参照)。ベース側中央部分S3Aは、特許請求の範囲における対向中央部分に相当し、ベース側外周部分S3Bは、特許請求の範囲における対向外周部分に相当し、ベース側側壁部分C2は、特許請求の範囲における対向側壁部分に相当する。
ベース部材20におけるベース側中央部分S3Aおよびベース側側壁部分C2の外径は、保持部材10における保持側中央部分S2Aおよび保持側側壁部分C1の外径より若干小さい。このため、図2に示すように、ベース部材20のベース側接着面S3における上記凸部が、保持部材10の保持側接着面S2における上記凹所内に収容可能であり、また、該凸部が該凹所内に収容された状態で、保持側側壁部分C1とベース側側壁部分C2との間に、保持本体12の全周にわたって空間Qが確保されている(図5参照)。ベース部材20の高さ(上下方向における長さ)は、例えば30mm以上、90mm以下程度であり、ベース部材20の外径は、例えば100mm以上、300mm以下程度である。
ベース部材20の形成材料としては、種々の複合材料が用いられ得るが、例えばアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金が用いられることが好ましい。また、炭化ケイ素(SiC)を主成分とする多孔質セラミックスに、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を溶融して加圧浸透させた複合材料を用いるとしてもよい。アルミニウム合金は、Si(ケイ素)やMg(マグネシウム)を含んでいてもよいし、性質等に影響の無い範囲でその他の元素を含んでいてもよい。
ベース部材20には、高周波電源80が電気的に接続されている。高周波電源80により、プラズマ発生用の高周波電圧がベース部材20に印加されると、例えばアノード電極を備えるシャワーヘッドとベース部材20との間で、保持部材10および半導体ウェハWを介して、プラズマが発生し、このプラズマにより、シャワーヘッドから噴出されたプロセスガスが活性され、半導体ウェハWに対してエッチング処理が施される。
(接着層30)
接着層30は、中央側接着層30Aと、外周側接着層30Bとを含む。中央側接着層30Aは、保持部材10の保持側中央部分S2Aと、ベース部材20のベース側中央部分S3Aとの間に配置され、保持側中央部分S2Aとベース側中央部分S3Aとを接着する。中央側接着層30Aの上下方向視の外形は、保持側中央部分S2Aおよびベース側中央部分S3Aの形状に対応した略円形状である。外周側接着層30Bは、保持部材10の保持側外周部分S2Bと、ベース部材20のベース側外周部分S3Bとの間に配置され、保持側外周部分S2Bとベース側外周部分S3Bとを接着する。外周側接着層30Bの上下方向視の外形は、保持側外周部分S2Bおよびベース側外周部分S3Bの形状に対応した略円環状である。
接着層30(中央側接着層30Aおよび外周側接着層30B)は、例えば、有機系接着剤を含んでいる。接着層30に含まれる有機系接着剤として、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の種々の有機系接着剤が用いられ得るが、比較的耐熱性が高く、かつ、柔らかいシリコーン系樹脂を主成分とする有機系接着剤が用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、接着層30に含まれる接着成分(有機系接着剤)における含有割合(重量割合)の最も多い成分である。接着層30には、接着成分の他に、粉末成分(例えばアルミナやシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等)や添加剤(カップリング剤等)が含まれていてもよい。接着層30の厚さは、例えば0.03mm以上、1mm以下程度である。
なお、以上のように、加熱装置100では、保持部材10の保持側接着面S2は、中央側に凹所が形成された段差形状を有し、ベース部材20のベース側接着面S3は、中央側に凸部が形成された段差形状を有し、保持側接着面S2の凹所内にベース側接着面S3の凸部が収容されるようにして保持部材10とベース部材20とが重ねられている。このような構成であれば、保持部材10に凹所が形成されている分だけ、相対的に導電性が低い保持本体12の厚さが薄いため、高周波電源80によってベース部材20に印加された高周波電圧により、真空チャンバー内においてプラズマを効果的に発生させることができる。
(フォーカスリング70)
フォーカスリング70は、例えば略円環平面の板状部材であり、上下方向視で保持部材10のフランジ面SFを全周にわたって覆うように配置されている。フォーカスリング70は、例えば石英等の耐熱性の高い材質により形成されている。フォーカスリング70の内周面には、フォーカスリング70の径方向内側に突出した凸部72が全周にわたって形成されている。凸部72は、保持部材10の保持面S1より下側に位置し、保持部材10の保持本体12の全周を囲むように配置されている。フォーカスリング70の凸部72が形成されていない上側部分は、保持部材10の保持面S1に保持された半導体ウェハWの周囲を囲むように位置している。凸部72の内径は、保持本体12の直径より大きく、半導体ウェハWおよびフランジ部14の直径より小さい。すなわち、上下方向(Z軸方向)視で、半導体ウェハWの周縁部分と凸部72とが全周にわたって重なっている。また、フォーカスリング70の凸部72が形成されていない上側部分の内径は、半導体ウェハWの直径より大きく、フランジ部14の直径より小さい。また、フォーカスリング70の外径は、フランジ部14の外径と略同一、または、フランジ部14の外径より大きい。このように、上下方向(Z軸方向)視で、保持本体12の保持面S1の全面が、半導体ウェハWにより覆われ、フランジ部14のフランジ面SFの全面が、半導体ウェハWの外縁部分とフォーカスリング70とによって覆われている。これにより、保持部材10は、真空チャンバー内で発生したプラズマに直接晒されることが回避されるため、プラズマからのイオンアタックにより保持部材10が損傷することが抑制される。
なお、上述のように、保持部材10には、保持面S1より下側に位置するフランジ部14が備えられており、このフランジ部14のフランジ面SF上にフォーカスリング70が配置される。このような構成により、保持部材10がフランジ部14を備えない構成に比べて、保持部材10の保持面S1から保持側接着面S2までの沿面距離が長いため、シャワーヘッドから噴出されたプロセスガスが、接着層30(シート状接着剤32およびペースト状接着剤34)に侵入して接着層30が腐食することが抑制される。また、ベース部材20のベース側外周部分S3Bの外側には全周にわたって、該ベース側外周部分S3Bより一段下側に位置する段差面S3Cが形成されている。この段差面S3Cと保持部材10の保持側外周部分S2Bとの間に、シール部材としてのOリング22が押圧状態で配置されている。これにより、プロセスガスが、接着層30(シート状接着剤32およびペースト状接着剤34)に侵入することがより確実に抑制されている。
A−2.加熱装置100の製造方法:
次に、本実施形態における加熱装置100の製造方法を説明する。図3は、本実施形態における加熱装置100の製造方法を示すフローチャートである。また、図4は、接着前の保持部材10およびベース部材20のXZ断面構成を概略的に示す説明図であり、図5は、接着後の保持部材10およびベース部材20のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。
まず、上述の保持部材10とベース部材20とを準備する(S110)。なお、保持部材10およびベース部材20は、公知の製造方法によって製造可能であるため、ここでは、保持部材10等の製造方法の説明を省略する。次に、ペースト状接着剤34を、保持部材10の保持側外周部分S2Bとベース部材20のベース側外周部分S3Bとの少なくとも一方に塗布する(S120)。すなわち、ペースト状接着剤34は、保持側外周部分S2Bおよびベース側外周部分S3Bの両方に塗布されてもよいし、保持側外周部分S2Bだけに塗布されてもよいし、ベース側外周部分S3Bだけに塗布されてもよい。また、ペースト状接着剤34は、例えばスクリーン印刷により塗布するとしてもよい。ペースト状接着剤34は、接着成分(例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等)と粉末成分(例えばアルミナやシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等)とを混合して作製したペースト状の接着剤である。ペースト状接着剤は、カップリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。ペースト状接着剤34は、粘度が比較的に高いため、ある程度の厚さを確保したり、厚さを均一にしたりすることが容易である。
また、シート状接着剤32を、保持部材10の保持側中央部分S2Aとベース部材20のベース側中央部分S3Aとの少なくとも一方に貼り付ける(S130)。すなわち、シート状接着剤32は、保持側中央部分S2Aおよびベース側中央部分S3Aの両方に貼り付けてもよいし、保持側中央部分S2Aだけに貼り付けてもよいし、ベース側中央部分S3Aだけに貼り付けてもよい。ベース側中央部分S3Aまたは保持側中央部分S2Aにシート状接着剤32を貼り付けることにより、シート状接着剤32がベース側中央部分S3Aまたは保持側中央部分S2Aに馴染んで、ベース側中央部分S3Aまたは保持側中央部分S2Aにおける表面の凹凸やうねりが緩和される。シート状接着剤32は、上記ペースト状の接着剤を、硬化処理によって半硬化させた接着シートである。すなわち、本実施形態では、シート状接着剤32の主成分とペースト状接着剤34の主成分とは同種の材料である。なお、硬化処理の内容は、使用する接着剤の種類に応じて異なり、熱硬化型の接着剤であれば硬化処理として熱を付与する処理が行われ、水分硬化型の接着剤であれば硬化処理として水分を付与する処理が行われる。また、S120の工程とS130の工程とは同時に実施されてもよいし、S130の処理がS120の処理より先に実施されてもよい。
また、S120の工程およびS130の工程(保持部材10とベース部材20との重ね合わせる前)において、図4に示すように、ペースト状接着剤34の厚さD2(上下方向の長さ)は、シート状接着剤32の厚さD1より厚くなるように、ペースト状接着剤34が塗布されることが好ましい。なお、ペースト状接着剤34の厚さD2は、保持部材10とベース部材20とを重ね合わせた後に設計上想定される保持側外周部分S2Bとベース側外周部分S3Bとの間の上下方向の離間距離(図5に示す後述の外周側接着層30Bの厚さD2α)より厚いことが好ましい。
次に、保持部材10の保持側接着面S2とベース部材20のベース側接着面S3とを、シート状接着剤32とペースト状接着剤34とを介して、重ねる(S140)。これにより、シート状接着剤32が保持側中央部分S2Aとベース側中央部分S3Aとの間に挟まれるように配置され、ペースト状接着剤34が保持側外周部分S2Bとベース側外周部分S3Bとの間に挟まれるように配置される。
ここで、シート状接着剤32は、シート状であるため、ペースト状接着剤34に比べて、定形性が高い。このため、シート状接着剤32を用いて2つの接着対象面を接着する際、2つの接着対象面を、該シート状接着剤32の形状に応じた所望の対向関係(2つの接着対象面の対向姿勢や対向幅等)で接着できる可能性が高い。例えば、2つの接着対象面の平面度を保ちつつ、2つの接着対象面を接着することができる。その反面、シート状接着剤32は、ペースト状接着剤34に比べて、流動性(柔軟性)が低い。このため、2つの接着対象面を接着する際、2つの接着対象面の対向関係が変動すると、シート状接着剤32の一部が接着対象面から離間した状態となることによって、2つの接着対象面が十分に接着されない接着不良が発生する可能性が高い。
一方、ペースト状接着剤34は、ペーストであるため、シート状接着剤32に比べて、定形性が低い。このため、ペースト状接着剤34を用いて2つの接着対象面を接着する際、2つの接着対象面の対向関係が変動し易い。例えば、2つの接着対象面の平面度を保ちつつ、2つの接着対象面を接着することが難しい。その反面、ペースト状接着剤34は、シート状接着剤32に比べて、流動性が高い。このため、2つの接着対象面の対向関係が変動してもペースト状接着剤34の形状が柔軟に変化することによってペースト状接着剤34が接着対象面から離間し難い。したがって、2つの接着対象面の接着不良が発生する可能性が低い。
本実施形態の加熱装置100は、上述したように、保持部材10の保持側接着面S2とベース部材20のベース側接着面S3とのそれぞれが段差形状を有する構成である。このため、例えば保持側接着面S2の段差とベース側接着面S3の段差との公差等によって、保持側中央部分S2Aとのベース側中央部分S3Aと(以下、まとめて「中央部分同士」ともいう)の対向関係と、保持側外周部分S2Bとベース側外周部分S3Bと(以下、まとめて「外周部分同士」ともいう)の対向関係とが互いに異なることがある。
仮に、中央部分同士と外周部分同士との両方の接着に、ペースト状接着剤34を用いる場合、ペースト状接着剤34は、定形性が低いため、特に、半導体ウェハWを保持するための保持面S1の平面度に影響し易い中央部分同士について、該中央部分同士の対向関係の変動を抑制することができず、その結果、保持面S1の平面度が低下し易いという問題が生じる。また、中央部分同士と外周部分同士との両方の接着に、シート状接着剤32を用いる場合、シート状接着剤32は、流動性が低いため、特に、対向関係が変動し易い外周部分同士について、該外周部分同士の変動に対してシート状接着剤32が柔軟に変化できず、その結果、接着不良が生じ易いという問題が発生する。
これらに対して、本実施形態の加熱装置100の製造方法によれば、上述したように、保持部材10とベース部材20との中央部分同士は、定形性が高いシート状接着剤32を介して互いに重ねられる。これにより、中央部分同士は、該中央部分同士の対向関係の変動が抑制されつつ重ねられる。その結果、ベース部材20の下面S4に対する保持面S1の平面度(すなわち、保持面S1の水平度)が確保され易い。また、特に保持面S1との熱のやり取りが多い中央部分同士に介在するシート状接着剤32(中央側接着層30A)の厚さのバラツキが比較的に少ない。その結果、接着層30の厚さのバラツキに起因する保持面S1における温度分布のバラツキを抑制することができる。一方、外周部分同士は、流動性が高いペースト状接着剤34を介して互いに重ねられる。これにより、例えば、保持側接着面S2の段差寸法とベース側接着面S3の段差寸法との公差があったとしても、該公差に応じてペースト状接着剤34の形状が柔軟に変化する。その結果、該公差による中央部分同士の対向関係と外周部分同士の対向関係との干渉が抑制されつつ、外周部分同士の接着不良の発生が抑制される。
次に、保持部材10とベース部材20とを接着する(S150)。具体的には、シート状接着剤32に対する硬化処理によってシート状接着剤32を半硬化させ、さらに完全硬化させることにより、中央側接着層30Aを形成する。また、ペースト状接着剤34に対する硬化処理によってペースト状接着剤34を完全硬化させることにより、外周側接着層30Bを形成する。図5に示すように、外周側接着層30Bの厚さD2αは、中央側接着層30Aの厚さD1αより厚くなるように、外周側接着層30Bが形成される。なお、接着層30を介して接着された保持部材10とベース部材20との複合体の表面を研磨してもよい。なお、上述したように、硬化処理としては、使用する接着剤の種類に応じた処理(熱を付与する処理や水分を付与する処理)が行われる。また、S150の工程のうち、少なくとも保持部材10とベース部材20とを貼り合わせる作業は、真空状態の密閉容器内に保持部材10およびベース部材20を収容した状態で実行されることが好ましい。これにより、シート状接着剤32内およびペースト状接着剤34内に気泡が生じることを抑制することができる。これにより、保持部材10の保持面S1等の平面度が向上するとともに、該保持面S1のベース部材20の下面S4に対する平面度が向上する。そして、保持部材10のフランジ面SF上にフォーカスリング70を配置することにより(S160)、上述した構成の加熱装置100の製造が完了する。
A−3.本実施形態の効果:
上述したように、本実施形態の加熱装置100の製造方法によれば、保持部材10とベース部材20との中央部分同士の接着には、定形性が高いシート状接着剤32を用い、外周部分同士の接着には、流動性が高いペースト状接着剤34を用いる。これにより、保持面S1の平面度の確保と外周部分同士の接着性の確保とを両立させ、加熱装置100全体として保持面S1における温度分布の均一性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、保持部材10とベース部材20との重ね合わせる前において、ペースト状接着剤34の厚さD2は、シート状接着剤32の厚さD1より厚い(図4参照)。これにより、ペースト状接着剤34の厚さD2がシート状接着剤32の厚さD1より薄い構成に比べて、外周部分同士の対向関係の変動に対するペースト状接着剤34の柔軟性が向上するため、外周部分同士の対向関係の変動による外周部分同士の接着不良を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、S140の処理後において、外周側接着層30Bの厚さD2αは、中央側接着層30Aの厚さD1αより厚い(図5参照)。これにより、外周側接着層30Bの厚さD2αが中央側接着層30Aの厚さD1αより薄い構成に比べて、保持部材10とベース部材20との熱膨張率の差によるせん断応力に対し、外周側接着層30Bの上下方向に直交する方向における柔軟性が向上するため、特にせん断応力が大きく作用し易い外周部分同士の剥離を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、シート状接着剤32の主成分とペースト状接着剤34の主成分とは、同種の材料である。このため、保持部材10とベース部材20とを接着する工程(S140)において、シート状接着剤32とペースト状接着剤34とを同時期に硬化させることができる。これにより、例えば、シート状接着剤32だけが先に硬化することによって中央部分同士の対向関係の変動を抑制しつつ保持面S1の平面度の確保はできたが、外周部分の接着性の確保ができなかったり、ペースト状接着剤34だけが先に硬化することによって、外周部分の接着性の確保はできたが、中央部分同士の対向関係の変動により保持面S1の平面度の確保ができなかったりすることを抑制することができる。
また、仮に、保持部材10の保持側側壁部分C1とベース部材20のベース側側壁部分C2との間に空間Qが存在せずに互いに接着されている場合、特に、保持側側壁部分C1とベース側側壁部分C2との隙間が狭い部分では接着部分が薄いため、接着部分の剥がれが発生し易い。接着部分の剥がれが発生すると、その接着部分が剥がれた箇所と接着部分が剥がれていない箇所とで熱伝達の特性が異なることにより、加熱装置100全体として保持面S1における温度分布の均一性が低下するおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、保持側側壁部分C1とベース側側壁部分C2との間に空間Qが存在するので、接着部分の剥がれが部分的に発生することに起因して保持面S1における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、保持部材10は、セラミックスにより形成されたセラミックス板であったが、これに限定されず、セラミックス以外の材料により形成された部材であるとしてもよい。また、保持部材10は、セラミックスにより形成されたセラミックス板のベース部材側の面に耐熱層(200℃以上で耐熱を示す樹脂材料、例えばポリイミド樹脂)を備えるとしてもよい。加熱装置100において、対象物(例えば、半導体ウェハW)を高温(例えば200℃以上)に加熱する用途に用いる場合に好ましい。また、保持部材10は、円形平面の板状部材に限定されず、例えば多角形(矩形など)平面の板状部材でもよい。
上記実施形態では、保持部材10は、内部に抵抗発熱体およびチャック電極を備えていたが、保持部材10は、抵抗発熱体やチャック電極等の導体を備えないとしてもよい。ヒータを備えない場合でも、例えばプラズマからの熱の引きの均一性確保が要求されるため、本発明を適用することが好ましい。また、フランジ部14を備えないとしてもよい。保持部材の保持面S1は、完全な平面に限らず、略平面状でよい。保持面S1は、さらには、シールバンドや凸状部を含む非平面でもよい。また、加熱装置100は、フォーカスリング70を備えないとしてもよい。
上記実施形態において、保持部材10の保持側接着面S2に凸部が形成され、ベース部材20のベース側接着面S3に凹所が形成され、凸部が凹所に収容されるように、保持部材10とベース部材20とが接着層30を介して重ねられる、としてもよい。
また、上記実施形態において、シート状接着剤32およびペースト状接着剤34の少なくとも一方の一部が、上記空間Q内に入り込んでもよい。例えば、空間Q内に、ペースト状接着剤34が進入し、空間Qの下側の一部に外周側接着層30Bが介在しているとしてもよい。ただし、外周側接着層30Bは、ベース側側壁部分C2に達しないことが好ましい。また、空間Q内に、ペースト状接着剤34が進入し、外周側接着層30Bが保持側側壁部分C1に接しているとしてもよい。このような構成であれば、保持面S1の温度分布が不均一になることを抑制することができる。
図3に示す製造方法のS120の工程およびS130の工程において、シート状接着剤32の主成分とペースト状接着剤34の主成分とは異種の材料であるとしてもよい。また、ペースト状接着剤34の厚さD2は、シート状接着剤32の厚さD1と同じか、それより薄いとしてもよい。また、S150の工程において、外周側接着層30Bの厚さD2αは、中央側接着層30Aの厚さD1αと同じか、それより薄いとしてもよい。
上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで一例であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
また、上記実施形態における加熱装置100の製造方法はあくまで一例であり、種々変形可能である。
10:保持部材 12:保持本体 14:フランジ部 20:ベース部材 22:Oリング 30:接着層 30A:中央側接着層 30B:外周側接着層 32:シート状接着剤 34:ペースト状接着剤 50:内側ヒータ 70:フォーカスリング 72:凸部 80:高周波電源 100:加熱装置 C1:保持側側壁部分 C2:ベース側側壁部分 Q:空間 S1:保持面 S2:保持側接着面 S2A:保持側中央部分 S2B:保持側外周部分 S3:ベース側接着面 S3A:ベース側中央部分 S3B:ベース側外周部分 S3C:段差面 S4:下面 SF:フランジ面 W:半導体ウェハ

Claims (5)

  1. 第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状の保持部材であって、前記第2の表面は、前記第2の表面の中央側に位置する中央部分と、前記中央部分に対して前記第1の方向の一方側にずれた位置に位置し、かつ、前記第1の方向視で前記中央部分の外周全体を囲む外周部分とを含む、保持部材と、
    前記保持部材の前記第2の表面と対向する第3の表面を有し、前記第3の表面は、前記第2の表面の前記中央部分と対向する対向中央部分と、前記第2の表面の前記外周部分と対向し、前記対向中央部分に対して前記第1の方向の前記一方側にずれた位置に位置し、前記第1の方向視で前記対向中央部分の外周全体を囲む対向外周部分と、を含む、ベース部材と、
    前記第2の表面の前記中央部分と前記第3の表面の前記対向中央部分との間に配置された中央側接着層と、
    前記第2の表面の前記外周部分と前記第3の表面の前記対向外周部分との間に配置された外周側接着層と、
    を備え、前記保持部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、
    前記保持部材と前記ベース部材とを準備する工程と、
    前記第2の表面の前記中央部分と前記第3の表面の前記対向中央部分との少なくとも一方に、シート状の接着剤を貼り付ける工程と、
    前記第2の表面の前記外周部分と前記第3の表面の前記対向外周部分との少なくとも一方に、ペースト状の接着剤を塗布する工程と、
    前記保持部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面とを、前記シート状の接着剤と前記ペースト状の接着剤とを介して、重ねる工程と、
    前記シート状の接着剤を硬化させて前記中央側接着層を形成し、前記ペースト状の接着剤を硬化させて前記外周側接着層を形成することによって前記保持部材と前記ベース部材とを接着する工程と、を備えることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の保持装置の製造方法において、
    前記ペースト状の接着剤を塗布する工程において、前記ペースト状の接着剤の前記第1の方向の厚さは、前記シート状の接着剤の前記第1の方向の厚さより厚くなるように、前記ペースト状の接着剤を塗布することを特徴とする、保持装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の保持装置の製造方法において、さらに、
    前記保持部材と前記ベース部材とを接着する工程において、前記外周側接着層の前記第1の方向の厚さは、前記中央側接着層の前記第1の方向の厚さより厚くなるように、前記外周側接着層を形成することを特徴とする、保持装置の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の保持装置の製造方法において、
    前記シート状の接着剤の主成分と前記ペースト状の接着剤の主成分とは同種の材料であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の保持装置の製造方法において、
    前記保持部材の前記第2の表面における前記中央部分と前記外周部分とを繋ぐ側壁部分と、前記側壁部分と対向し、前記ベース部材の前記第3の表面における前記対向中央部分と前記対向外周部分とを繋ぐ対向側壁部分との間には、前記第1の方向視で全周にわたって空間が形成されていることを特徴とする、保持装置の製造方法。
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