JP6801134B1 - 減圧複層ガラスパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】一対のガラス板の間の熱流量を抑制しつつ、外力を受けたガラス板の破損を抑制することができる減圧複層ガラスパネルを提供する。【解決手段】第1ガラス板11と、第2ガラス板12と、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間に減圧状態に密閉された空隙部13を形成する密閉部と、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間に配置される複数の柱体16と、を備え、柱体16は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18に当接する当接面21と、当接面21の周囲に設けられ、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18から離間する非当接部23とを有し、非当接部23は、対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12が第1の外力を受けて変形した際に変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12に少なくとも一部が当接可能に構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、減圧複層ガラスパネルに関する。
減圧複層ガラスパネルは、一対のガラス板と、一対のガラス板の間に配置された複数の柱体とを備え、一対のガラス板の間に柱体が介在した空隙部を設け、当該空隙部を減圧状態にして構成されている。一対のガラス板間において温度差が発生した場合には、一部の熱は柱体を介して一方のガラス板から他方のガラス板に移動する。こうした熱の移動は、減圧複層ガラスパネルにおいて断熱性能を高めるうえで、極力少ない方が好ましい。すなわち、減圧複層ガラスパネルにおいては熱貫流率(U値)が低い方が好ましい。減圧複層ガラスパネルの熱貫流率は、一対のガラス板と柱体との当接面積に比例する。
特許文献1には、柱体として直径600μm以下の円柱が用いられた真空複層ガラスパネルの構成が開示されている。このように、柱体の直径が小さい真空複層ガラスパネルであると、熱貫流率を低くすることができる。
特表2016−531081号公報
減圧複層ガラスパネルは、一方のガラス板が衝撃等の外力を受けた場合、他方のガラス板に向けて変形することがあり、外力が大きい場合にはガラス板が破損するおそれがある。外力によるガラス板の変形を抑制するためには、柱体のガラス板と接触する面積を大きくする対応が考えられるが、その場合には、一対のガラス板と柱体との当接面積の増加に伴い熱貫流率が高くなる。特許文献1の真空複層ガラスパネルは、柱体の直径が小さいことで熱貫流率を低くできるものの、衝撃等の外力に対する強度が十分ではない可能性がある。加えて、特許文献1の真空複層ガラスパネルは、柱体が円柱であるため、ガラス板が変形した際に、柱体の天面または底面と側面との境界である周縁の角部に変形したガラス板が当接する。角部のなす角は90度であり、外力により変形したガラス板に柱体の角部が押し付けられた場合には、角部が押し付けられた箇所に変形したガラス板の応力が集中するため、外力を受けた変形したガラス板は破損し易くなる。
上記実情に鑑み、熱貫流率を低く抑えつつ、外力を受けたガラス板の破損を抑制することができる減圧複層ガラスパネルが求められている。
本発明に係る減圧複層ガラスパネルの特徴構成は、第1ガラス板と、前記第1ガラス板と対向配置される第2ガラス板と、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の外縁全周に設けられ、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に減圧状態に密閉された空隙部を形成する密閉部と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に配置される複数の柱体と、を備え、前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の対向面に当接する当接面と、前記当接面の周囲に設けられ、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の前記対向面から離間する非当接部とを有し、前記非当接部は、対向する前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が第1の外力を受けて変形した際に変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に少なくとも一部が当接可能に構成されており、前記柱体は、前記当接面の周縁から連続して外方に延出し外周縁に向かうにつれて前記第1ガラス板または前記第2ガラス板の前記対向面から漸次離間し、前記非当接部を少なくとも一部に含む非当接面を有し、前記柱体において、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板の前記対向面と、前記非当接面との間に形成される勾配角度が、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が前記第1の外力を受けて変形した際に変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に前記非当接面の少なくとも一部が当接可能な角度である、0.4度以上65度未満に設定されており、前記柱体の圧縮強度は、200MPa以上である点にある。
本構成によれば、柱体は、第1ガラス板及び第2ガラス板との対向面に当接する当接面と、当接面の周囲に設けられる非当接部とを有する。これにより、柱体は、第1ガラス板及び第2ガラス板との当接面積を小さくすることができる。その結果、減圧複層ガラスパネルにおいて熱貫流率を低くすることができる。
また、柱体は、非当接部が、第1ガラス板または第2ガラス板の対向面から離間し、第1の外力を受けて変形した第1ガラス板または第2ガラス板に少なくとも一部が当接可能に構成されている。ここで、第1の外力とは、第1ガラス板または第2ガラス板を変形させて柱体の非当接部に当接させ得る外力のことである。これにより、第1の外力を受けて変形したガラス板は、柱体の当接面の周囲の非当接部に当接することで、作用する応力が分散される。その結果、減圧複層ガラスパネルは、衝撃強度を高めることができ、ガラス板の破損を抑制することができる。
また、本構成によれば、第1ガラス板または第2ガラス板の対向面と、非当接面との間に形成される勾配角度が、変形した第1ガラス板または第2ガラス板に非当接面の少なくとも一部が当接可能な角度に設定されるので、柱体の非当接面に変形したガラス板を適正に当接させることができる。
第1ガラス板または第2ガラス板が第1の外力を受けて変形する場合には、変形するガラス板の部位は、柱体に支持されつつガラス板における変形前の対向面から鋭角の範囲内で変形することになる。したがって、本構成のように、柱体において、第1ガラス板または第2ガラス板の対向面と、非当接面との間に形成される勾配角度を65度未満にすることで、柱体の非当接面に変形したガラス板を当接させることができる。
柱体において、第1ガラス板または第2ガラス板の対向面と、非当接面との間に形成される勾配角度の最小角度は、第1ガラス板または第2ガラス板に対して大気圧のみが印加された際に、柱体に当接したガラス板の対向面と、柱体の周囲のガラス板の対向面との間に形成される通常静止状態での勾配角度に基づいて設定される。初期勾配角度は、ガラス板の材質や厚み、柱体の材質、大きさ、形状等に影響されるが、概して0.4度よりも小さくなる。そこで、本構成では、第1ガラス板または第2ガラス板の対向面と、非当接面との間に形成される勾配角度を0.4度以上に設定している。これにより、第1ガラス板または第2ガラス板は、第1の外力を受けて変形した際に非当接面に当接させることができる。
また、本構成のように、柱体の圧縮強度が200MPa以上であることで、柱体は圧縮変形することなく第1ガラス板と第2ガラス板との間隔を確実に保持することができる。
他の特徴構成は、前記当接可能に構成とは、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が第2の外力を受けて変形した際に、変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が、対向する前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に接触する前に、前記非当接部に当接する構成である点にある。
本構成によれば、第2の外力を受けて変形した第1ガラス板または第2ガラス板は、対向する第1ガラス板または第2ガラス板に接触する前に柱体の非当接部に接触するようになる。ここで、第2の外力とは、第1ガラス板または第2ガラス板を変形させて対向する第1ガラス板または第2ガラス板に当接させ得る外力のことである。これにより、第2の外力を受けて変形したガラス板は、対向するガラス板に接触する前に、非当接部に確実に当接することで応力を分散しつつ支持することができる。その結果、減圧複層ガラスパネルは、ガラス板の破損を抑制することができる。
他の特徴構成は、記非当接部は、前記非当接面上にある点にある。
本構成によれば、外力を受けて変形したガラス板は、柱体の当接面の周縁から連続して延出する非当接面上の非当接部に当接することで、作用する応力が分散される。その結果、減圧複層ガラスパネルは、衝撃強度を高めることができ、ガラス板の破損を抑制することができる。
他の特徴構成は、記非当接部は、前記非当接面の一部である点にある。
本構成によれば、外力を受けて変形したガラス板は、柱体の当接面の周縁から連続して延出する非当接面の一部である非当接部に当接することで、作用する応力が分散される。
その結果、減圧複層ガラスパネルは、衝撃強度を高めることができ、ガラス板の破損を抑制することができる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記当接面が球冠状に形成されていると好適である。
本構成のように、柱体の当接面が球冠状に形成されていると、当接面による第1ガラス板または前記第2ガラス板の対向面への押圧力が高まるため、柱体は第1ガラス板及び第2ガラス板との間で設置された位置からの移動が抑制される。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記当接面が平面状に形成されていると好適である。
本構成のように、柱体の当接面が平面状に形成されていると、当接面は第1ガラス板または前記第2ガラス板の対向面に均等に面接触するので、柱体は第1ガラス板及び第2ガラス板との間で転倒し難く姿勢保持され易くなる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記非当接部が外周縁に向けて直線状に形成されていると好適である。
本構成のように、柱体の非当接部が外周縁に向けて直線状に形成されていると、柱体は非当接面において変形した第1ガラス板または第2ガラス板が当接するための傾斜(勾配角度)を容易に設定することができる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記当接面及び前記非当接部が全体として同一半径の球冠状に形成されていると好適である。
本構成のように、柱体の当接面及び非当接部が全体として同一半径の球冠状であると、当接面と非当接部とが滑らかに連続するので、非当接部が変形した第1ガラス板または第2ガラス板に沿って当接し易くなる。また、柱体が有する球冠状の部分は、例えば金型を用いて柱体を成形した場合に金型から離脱させ易い。したがって、柱体を低コストで成形することもできる。
他の特徴構成として、前記当接面及び前記非当接部の曲率半径が0.3mm以上20mm以下であると好適である。
本構成によれば、当接面及び非当接部の曲率半径が所定の範囲に設定されることで、柱体において当接面及び非当接部を容易に形成することができる。
他の特徴構成として、前記第1の外力とは、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板(いずれも350mm×350mm、板厚3.1mm)の間に、前記当接面の直径0.2mm、高さ0.2mmの前記柱体を20mm間隔で点在させ、前記第1ガラス板の上方から前記第1ガラス板の中央位置、且つ、隣接する前記柱体間の中央位置に1kgの球を落下させる落球試験において、前記第1ガラス板が破損しない前記球の上限高さが100mmのときの力であると好適である。
本構成によれば、衝撃強度の高い真空複層ガラスパネルを構成することができる。
他の特徴構成として、熱貫流率が1.5W/m2K以下であると好適である。
本構成のように、熱貫流率が1.5W/m2K以下であることで、断熱性の高い真空複層ガラスパネルを得ることができる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板に対向する領域の最大径が100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下であると好適である。
柱体は、第1ガラス板及び第2ガラス板との当接面を小さくしたとしても、第1ガラス板及び第2ガラス板に対向する領域の最大径が大きくなると、柱体に蓄積可能な熱量が増すため、ガラス板と柱体との間の熱流量が多くなる。そこで、本構成では、柱体は、第1ガラス板及び第2ガラス板に対向する領域の最大径が100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下にしている。これにより、柱体は全体として小型化されるため、ガラス板と柱体との間の熱流量の増加を抑制することができる。
他の特徴構成として、前記当接面の最大径が100マイクロメートルよりも大きいと好適である。
本構成のように、当接面の最大径が100マイクロメートルよりも大きいと、柱体は第1ガラス板と第2ガラス板との当接面積が確保される。これにより、第1ガラス板と第2ガラス板との間において柱体を安定的に保持させることができる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の板面に垂直となる方向の長さが、50マイクロメートル以上500マイクロメートル以下であると好適である。
本構成のように、柱体は、第1ガラス板及び第2ガラス板の板面に垂直となる方向の長さが、50マイクロメートル以上500マイクロメートル以下であると、柱体が小型化されるため、ガラス板と柱体との間の熱流量の増加を抑制することができる。
他の特徴構成として、前記柱体はジルコニアを含んでいると好適である。
本構成のように、柱体がジルコニアを含むことで、柱体において低熱伝導率化、耐熱性及び強度を容易に高めることができる。
他の特徴構成として、前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の板面に垂直な方向視における形状が、楕円と長円とを含む円形状、矩形状、三角形状、五角以上の多角形状のいずれかであると好適である。
本構成によれば、柱体は多種の形状によって構成できるため、ガラス板の種類や真空複層ガラスパネルの外部からの視認性等を考慮して柱体の形状を自由に選択することができる。
第1実施形態の減圧複層ガラスパネルを示す分解斜視図である。 減圧複層ガラスパネルの縦断面図である。 柱体の平面図である。 柱体の側面図である。 減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 減圧複層ガラスパネルが外力を受けた際の状態を示す要部縦断面図である。 柱体の勾配角度を説明する図である。 第2実施形態の柱体の縦断面図である。 第2実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 落球試験用の減圧複層ガラスパネルの部分縦断面図である。 落球試験用の減圧複層ガラスパネルの部分平面図である。 他の実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 他の実施形態の柱体の平面図ある。 他の実施形態の柱体の平面図ある。 他の実施形態の柱体の平面図ある。 他の実施形態の柱体の平面図ある。 他の実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 他の実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 他の実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。 他の実施形態の減圧複層ガラスパネルの要部縦断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係わる減圧複層ガラスパネルについて図面を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、真空複層ガラスパネル10は、第1ガラス板11と、第1ガラス板11と対向配置される第2ガラス板12と、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の外縁全周に設けられる密閉部14と、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間に配置される複数の柱体16と、を備える。真空複層ガラスパネル10(以下、「ガラスパネル」と略称する。)は、減圧複層ガラスパネルの一例である。
ガラスパネル10は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に所定間隔を隔てて空隙部13を形成すると共に、密閉部14によって空隙部13を真空状態に密閉して形成されている。空隙部13を形成するためには、ガラス板11、12の対向面17,18間に、柱体16を介在させて対向面17,18間を所定間隔に保持した状態で、ガラス板11、12の外縁全周にわたって密閉部14を形成する。密閉部14はシール材等によって構成される。空隙部13を真空状態にするには、密閉部14によって外周部を密封した後に、例えば第1ガラス板11に設けられた吸引口(不図示)から吸引排気する。吸引口を吸引後に低融点ガラス等によって融着して封止する。なお、減圧複層ガラスパネルは、空隙部13が大気圧よりも減圧状態で密閉される。
図3及び図4に示すように、柱体16は、天面と底面の両側に、中心軸Xに沿って見たときに、中心軸Xを中心とした円形状の当接面21と、当接面21の周囲に設けられた環状の非当接部23とを有している。本実施形態では、非当接部23は非当接面22によって構成されている。柱体16の両側の当接面21,21はガラス板11,12の夫々の対向面17,18に夫々当接する。非当接面22(非当接部23)は、第1ガラス板11または第2ガラス板12の対向面17、18から離間している。非当接面22(非当接部23)は、当接面21の周縁から連続して外方に延出し、柱体16の外周縁19に向かうにつれて対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12に対して漸次離間する。
非当接面22は、柱体16の中心軸X周りの全周に亘って当接面21と一体に連接されており、柱体16が円盤状に形成されている。このように、柱体16が、当接面21の周縁に位置する非当接面22を有することで、当接面21の当接領域R1を小さくすることができる。これにより、ガラスパネル10において熱貫流率を低くすることができる。
本実施形態では、柱体16は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12に対向する当接面21及び非当接面22が全体として同一半径の球冠状に形成されている。柱体16の当接面21が球冠状に形成されていると、当接面21による第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17、18への押圧力が高まるため、柱体16は第1ガラス板11及び第2ガラス板12との間で位置が保持され易くなる。また、当接面21及び非当接面22が全体として同一半径の球冠状であると、非当接面22が変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12に沿って当接し易くなる。また、柱体16が有する球冠状の部分は、例えば金型を用いて柱体16を成形した場合に金型から離脱させ易い。したがって、柱体16を低コストで成形することもできる。柱体16において、当接面21及び非当接面22(非当接部23)は、曲率半径が0.3mm以上20mm以下の球冠状である。このように、当接面21及び非当接面22(非当接部23)の曲率半径が所定の範囲に設定されることで、柱体16において当接面21及び非当接面22(非当接部23)を容易に形成することができる。
ガラスパネル10は、熱貫流率(U値)が1.5W/m2K以下にある。ガラスパネル10の熱貫流率が1.5W/m2K以下であれば、ガラスパネル10は充分な断熱性を有することになる。ここで、「熱貫流率(U値)」は、「ISO 19916−1:2018 Glass in building − Vacuum insulating glass − Part 1」に準拠して測定される値である。
図5に示すガラスパネル10は、通常の状態であって、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18に、柱体16の当接面21(当接領域R1)のみが当接する。柱体16の方が第1ガラス板11及び第2ガラス板12よりもヤング率が高いので、柱体16が押し付けられると、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18が窪むように変形する。
図6に示すガラスパネル10は、第1ガラス板11が外力を受けて柱体16の当接する対向面17が変形した状態である。このように第1ガラス板11が変形した際には、柱体16は当接面21に加えて非当接面22の一部である内側面22Aが対向面17に当接し、当接領域R1が当接領域R2に拡大される。これにより、非当接面22のうち内側面22A以外の外側面22Bのみが対向面17に非当接となる。具体的には、当接領域R1が当接領域R2に拡大されて、第1ガラス板11の対向面17に生じた撓みは当接面21と非当接面22の内側面22Aとで支持されることになる。
このように、非当接面22(非当接部23)は、対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12が第1の外力を受けて変形した際に変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12に少なくとも一部が当接可能に構成されている。ここで、第1の外力とは、第1ガラス板11または第2ガラス板12を変形させて柱体16の非当接面22(非当接部23)に当接させ得る外力のことである。
非当接面22(非当接部23)は、変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12に少なくとも一部が当接可能に構成とは、第1ガラス板11または第2ガラス板12が第2の外力を受けて変形した際に、変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12が、対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12に接触する前に、非当接面22(非当接部23)に当接する構成のことである。ここで、第2の外力とは、第1ガラス板11または第2ガラス板12を変形させて対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12に当接させ得る外力のことである。
こうして、第1の外力または第2の外力を受けて変形した第1ガラス板11は、柱体16の当接面21の周縁から連続して延出する非当接面22に当接するようになり、当接面積が大きくなると共に、特許文献1の発明のように角部が押し付けられることも発生しないので、第1ガラス板11に作用する応力が分散される。その結果、ガラスパネル10は、衝撃強度を高めることができ、衝撃等の外力を受けた第1ガラス板11の破損を抑制することができる。
柱体16には、第1ガラス板11または第2ガラス板12の対向面17、18と、非当接面22との間に勾配角度α1が設定される。勾配角度α1は、非当接面22が対向する第1ガラス板11または第2ガラス板12が第1の外力を受けて変形した際に変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12に非当接面22の少なくとも一部が当接可能な角度であり、当接面21と非当接面22との境界を通る接線と対向面17又は対向面18とがなす角である。柱体16において勾配角度α1が適正に設定されることで、柱体16の非当接面22に変形した第1ガラス板11または第2ガラス板12を当接させることができる。
勾配角度α1は、図7に示される勾配角度αに基づいて設定されている。図7では、円柱状の柱体31に対して第1ガラス板11が変形した状態を例示している。この場合、勾配角度αは、第1ガラス板11が第1の外力を受けた際に第1ガラス板11において変形後の対向面17Aと変形前の対向面17Bで示との間に形成される角度である。図7においては、変形前の対向面17Bは2点鎖線で示し、変形後の対向面17Aを実線で示している。勾配角度αは、第1ガラス板11が割れるまで増加させることが可能である。勾配角度αの最大値は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の材質や厚み、柱体16の材質、大きさ、形状等によって変化する。勾配角度α1は、例えば勾配角度αの最大値を65度とした場合に、65度未満に設定され、好ましくは55度未満であり、より好ましくは40度未満である。柱体16の勾配角度α1を65度未満にすることで、柱体16の非当接面22に変形したガラス板11,12を当接させることが可能になる。
勾配角度α1の最小角度は、図7に示す第1ガラス板11に対して大気圧のみが印加された際に、柱体16に当接した第1ガラス板11の対向面17と、柱体16の周囲の第1ガラス板11の対向面17との間に形成される通常静止状態での勾配角度α0に基づいて設定される。勾配角度α0は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の材質や厚み、柱体16の材質、大きさ、形状等に影響されるが、概ね0.4度よりも小さくなる。したがって、勾配角度α1は、0.4度以上に設定することができる。これにより、ガラス板11,12は、第1の外力を受けて変形した際に非当接面22に当接させることができる。
柱体16は、アルミナやジルコニアなどのセラミック等によって形成される。柱体16は、ジルコニアなどのナノ粒子充填剤を含んでもよい。柱体16がジルコニアを含むことで、柱体16において低熱伝導率化、耐熱性及び強度を容易に高めることができる。柱体16の材料には、セラミックナノ粒子(Al2O3、SiO2、ZrO2、SiC、Si3N4及びそれらの組み合わせ)、SSQ及びポリシラザンなどのセラミック前駆体、焼結セラミック(Al2O3、SiO2、ZrO2、SiC、Si3N4、ジルコン、ステアタイト、コージライト、チタン酸アルミ、など)、ガラス(シリカ、ソーダライム、ボロシリケート、など)、ガラスセラミック(結晶化ガラス)、ガラスフリット、ガラスビーズ又はガラスバブル、金属(SUS304、SUS430、SUS410、鉄、ニッケルなど)、樹脂(ポリイミド、ポリアミド、PEEK、PTFEなど)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
柱体16は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17、18に対向する領域の最大径W1(図3)が、100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下に設定される。柱体16は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12との当接面21を小さくしたとしても、第1ガラス板11及び第2ガラス板12に対向する領域の最大径W1が大きくなると、柱体16に蓄積可能な熱量が増すため、ガラス板11,12と柱体16との間の熱流量が多くなる。柱体16は、最大径W1が100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下にすると、柱体16は全体として小型化されるため、ガラス板11,12と柱体16との間の熱流量の増加を抑制することができる。ただし、当接面21の最大径W2は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12を安定的に支持する上では、100マイクロメートルよりも大きい方が好ましい。
柱体16において、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18(板面)に垂直となる方向の長さである、全体高さ(厚み)H1は、50マイクロメートル以上500マイクロメートル以下に設定される。柱体16の外周縁19の高さ(厚み)H2は、勾配角度α1に基づいて適宜設定される。
柱体16の圧縮強度は、200MPa以上である。これにより、柱体16はガラスパネル10において圧縮変形することなく、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間隔を確実に維持することができる。
[第2実施形態]
ガラスパネル10の第2実施形態について、図8及び図9に基づいて説明する。第1実施形態と同様の部材については同じ番号を付しており、ここでの説明は省略する。
本実施形態では、図8に示すように、柱体16は、平面状に形成された当接面21と、当接面21の周縁から柱体16の外周縁19に向けて直線状の非当接部23とを有する。
本実施形態では非当接部23が非当接面22によって構成されている。図9に示すように、ガラスパネル10において、柱体16は、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間に配置される。
柱体16の当接面21が平面状に形成されていると、当接面21は第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18に均等に面接触する。したがって、柱体16は第1ガラス板11及び第2ガラス板12との間で転倒し難く姿勢保持され易くなる。さらに、柱体16において非当接面22(非当接部23)が外周縁19に向けて直線状に形成されると、柱体16は勾配角度α2を設定し易くなる。なお、平面状の当接面21と直線状の非当接面22との間の境界部分24が角部になり、当該角部において変形したガラス板11,12の応力が集中する可能性がある。したがって、境界部分24はR状に形成した方が好ましい。
図8に示すように、柱体16には、所定の勾配角度α2が設定される。図8及び図9に示す柱体16では、第1ガラス板11の側の非当接面22と第2ガラス板12の側の非当接面22とが外周縁19において交差する形状である。すなわち、柱体16は、外周縁19に厚み(第1実施形態の厚みH2に相当)が存在しない。したがって、当接面21の最大径W2が第1実施形態と同じであれば、勾配角度α2は第1実施形態の勾配角度α2よりも大きくなる。図9に示されるガラスパネル10では、柱体16は、例えば第1ガラス板11からの衝撃を受けて第1ガラス板11が変形した際に、変形した第1ガラス板11を非当接面22に当接させることができる。具体的には、第1ガラス板11の対向面17に生じた撓みを非当接面22においても支持することができる。これにより、非当接面22は第1ガラス板11が受けた衝撃を分散しつつ吸収することができる。その結果、ガラスパネル10における衝撃強度を高めることができる。
[落球試験]
以下に示す実施例1,2及び比較例1,2のガラスパネルについて、以下の落球試験を行い、衝撃強度について確認した。落球試験は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12(いずれも350mm×350mm、板厚3.1mm)の間に、高さ0.2mmの柱体16´を20mm間隔で点在させ、第1ガラス板11及び第2ガラス板12を図10に示す位置関係にして、第1ガラス板11の上方から第1ガラス板11の中央位置、且つ、隣接する柱体16´間の中央位置S(図11参照)に1kgの球を落下させる方法で行った。
実施例1,2と比較例1,2とは、ガラス板11、12は共通であり、柱体のみが異なる。なお、図10及び図11では、落球試験の概要を説明するための図であって、柱体の一例として円柱状の柱体16´が示されている。ちなみに、以下に示す比較例1の柱体の形状は、図10及び図11に示される柱体16´と同じである。
[実施例1]
実施例1のガラスパネルは、上記の第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に以下の柱体16が配置される。実施例に用いられる柱体16は、図3及び図4に示す柱体16と同じ形状であり、全体の直径(最大径W1)が0.5mm、当接面21の直径(最大径W2)0.2mm、非当接面22が当接面21の周囲に0.15mmの幅で存在する。また、柱体16の高さH1は0.2mm、柱体16の外周縁19の高さ(厚み)H2は0.
16mmである。当接面21及び非当接面22の曲率半径は1.2mm、勾配角度α1は5度である。
[実施例2]
実施例2のガラスパネルは、上記の第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に以下の柱体16が配置される。実施例2に用いられる柱体16は、図8に示す柱体16と同じ形状であり、全体の直径(最大径W1)が0.5mm、当接面21の直径(最大径W2)0.42mmである。また、柱体16の高さ(厚み)H1は0.2mmである。実施例2の柱体において、第1ガラス板11または第2ガラス板12の対向面17、18と、非当接面22との間に形成される、勾配角度α2は、52度である。
[比較例1]
比較例1のガラスパネルは、上記の第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に以下の柱体が配置される。比較例1に用いられる柱体(柱体16´)は、直径0.2mmの円柱であり、厚み(高さ)が0.2mmである。すなわち、比較例1の柱体は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12に当接する当接面が実施例1と同じ大きさである。
[比較例2]
比較例2のガラスパネルは、上記の第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に以下の柱体が配置される。比較例2に用いられる柱体は、図8に示される柱体16と同様の形状であり、実施例2の柱体とは勾配角度が異なる。比較例2の柱体において、勾配角度α2は、68度である。したがって、比較例2の柱体の当接面の直径は実施例2と同じく0.42mmであり、全体の直径も実施例2の柱体の直径とほぼ(約0.5mm)である。
また、柱体16の高さ(厚み)は0.2mmである。
[落球試験の結果1]
落球試験において、第1ガラス板11が破損しない球の上限の高さを落球クリア高さと定義する。当接面の直径が共に0.2mmである、実施例1及び比較例1について、落球クリア高さを比較する。実施例1では、落球クリア高さは152mmであった。一方、比較例1では、落球クリア高さは44mmであった。
このように、柱体が非当接面22を有する実施例1のガラスパネルは、柱体が非当接面22を有しない比較例2のガラスパネルに比べて、衝撃強度が高いことが立証された。
[落球試験の結果2]
当接面の直径が共に0.42mmである、実施例2及び比較例2について、落球クリア高さを比較する。実施例2では、落球クリア高さは230mmであった。一方、比較例2では、落球クリア高さは203mmであった。
このように、柱体の勾配角度α2が65度未満に設定された実施例2のガラスパネルは、柱体の勾配角度が65度超に設定された比較例2のガラスパネルに比べて、衝撃強度が高いことが立証された。
ここで、第1の外力を、上記の落球試験において、落球クリア高さが100mmのときの力とした場合には、第1実施形態及び第2実施形態のガラスパネル10は、勾配角度α1、α2を適正な角度に設定することで、上記の落球試験の落球クリア高さを100mm以上にすることができる。これにより、衝撃強度の高いガラスパネル10を構成することができる。
[他の実施形態]
ガラスパネル10において、柱体16は、上記の実施形態に示される形状に限定されず、以下の形状であってもよい。
(1)図12〜図16に示すように、柱体16は、非当接面22上に凸状の非当接部23が設けられていてもよい。図13に示すように、凸状の非当接部23は、非当接面22において中心軸X周りの全周に亘って設けられてもよい。図14〜図16に示すように、複数の凸状の非当接部23が、非当接面22の中心軸X周りにおいて分散配置されてもよい。図14では、4つの凸状の非当接部23が四方に配置され、図15及び図16では、8つの凸状の非当接部23が八方に配置されている。非当接面22上に配置される凸状の非当接部23の数は特に限定されず、1つでも2つ以上でもよい。凸状の非当接部23は、図14及び図15に示すように、柱体16の平面視において円状でもよいし、図16に示すように、放射線状に延びる直線状等の形状でもよい。このように、非当接部23を非当接面22上の一部に設けることで、柱体16は全体の体積を減少させることができる。柱体16における熱貫流率(U値)は、柱体16の体積に比例する、したがって、柱体16を図12〜図16に示す形状にすることで、柱体16は熱貫流率(U値)を抑制することができる。また、柱体16の体積の減少することで、柱体16の材料コストを抑えることもできる。
(2)上記の第1実施形態では、柱体16において、当接面21及び非当接面22が球冠状に形成され、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の対向面17,18に垂直な側面が平坦面で構成される例を示した。図17に示すように、柱体16は、当接面21及び非当接面22に限らず、側面を含めて全体が曲面で形成されていてもよい。これにより、柱体16は側面に平坦面が存在しないため、側面が第1ガラス板11または第2ガラス板12に当接する姿勢では保持されない。したがって、柱体16は第1ガラス板11及び第2ガラス板12に配置し易くなる。なお、図17に示す柱体16では、非当接面22上に凸状の非当接部23を設ける例を示したが、非当接面22は凸状の非当接部23を有さずに全体が非当接部23であってもよい。
図18に示すように、柱体16は、非当接面22に溝部25が形成されていてもよく、溝部25を挟んで当接面21と非当接部23とを有する形状でもよい。このように、非当接面22に溝部25を設けることで、柱体16は全体の体積を減少させることができる。
これにより、柱体16は熱貫流率(U値)を抑制することができ、柱体16の材料コストを抑えることもできる。図19に示すように、柱体16において、非当接部23が、非当接面22において、ガラス板11,12の対向面17、18に沿う平坦面で構成されていてもよい。非当接部23が平坦面であると、変形したガラス板11,12は非当接部23の平坦面によって支持されるため、ガラスパネル10の衝撃強度を高めることができる。
また、図20に示すように、柱体16において、非当接部23が、非当接面22の外周側に配置され、且つ、ガラス板11,12の対向面17、18に向けて突出する突起によって構成されてもよい。
(3)上記の実施形態では、柱体16は、平面視(第1ガラス板11及び第2ガラス板12の板面(対向面17,18)に垂直な方向視)における形状が円形及び八角形状である例を示した。柱体16の平面視における形状は、楕円及び長円を含む他の円形状、矩形状、三角形状、五角以上の多角形状(例えば図16に示す八角形状)のいずれであってもよい。
(4)上記の実施形態では、柱体16が第1ガラス板11及び第2ガラス板12に対向する非当接面22を備える例を示したが、柱体16は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の一方に当接面21及び非当接面22が対向し、第1ガラス板11及び第2ガラス板12の他方に当接面21のみが対向するように構成してよい。また、上記の実施形態では、柱体16において、第1ガラス板11及び第2ガラス板12に対向する非当接部23を非当接面22上または非当接面22の一部に設ける例を示したが、非当接部23は、第1ガラス板11及び第2ガラス板12に対向する非当接面22の一方のみに設けてもよい。
(5)第1実施形態では、柱体16において外周縁19に厚み領域(厚みH2)を有するする例を示し、第2実施形態では、柱体16において外周縁19に厚み領域を有しない例を示した。これに代えて、第1実施形態の柱体16において外周縁19に厚み領域が存在しない構成にしてもよく、第2実施形態の柱体16において外周縁19に厚み領域が存在する構成にしてもよい。
本発明は、各種の減圧複層ガラスパネルに適用することができる。
10 :真空複層ガラスパネル(減圧複層ガラスパネル)
11 :第1ガラス板
12 :第2ガラス板
13 :空隙部
14 :密閉部
16 :柱体
17,18:対向面
19 :外周縁
21 :当接面
22 :非当接面
22A1 :内側面
22A2 :外側面
23 :非当接部
W1 :柱体の最大径
W2 :当接面の最大径
H1 :全体高さ
H2 :外周縁高さ
X :中心軸
α,α1,α2 :勾配角度

Claims (16)

  1. 第1ガラス板と、
    前記第1ガラス板と対向配置される第2ガラス板と、
    前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の外縁全周に設けられ、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に減圧状態に密閉された空隙部を形成する密閉部と、
    前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に配置される複数の柱体と、を備え、前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の対向面に当接する当接面と、前記当接面の周囲に設けられ、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の前記対向面から離間する非当接部とを有し、
    前記非当接部は、対向する前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が第1の外力を受けて変形した際に変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に少なくとも一部が当接可能に構成されており、
    前記柱体は、前記当接面の周縁から連続して外方に延出し外周縁に向かうにつれて前記第1ガラス板または前記第2ガラス板の前記対向面から漸次離間し、前記非当接部を少なくとも一部に含む非当接面を有し、
    前記柱体において、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板の前記対向面と、前記非当接面との間に形成される勾配角度が、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が前記第1の外力を受けて変形した際に変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に前記非当接面の少なくとも一部が当接可能な角度である、0.4度以上65度未満に設定されており、
    前記柱体の圧縮強度は、200MPa以上である、減圧複層ガラスパネル。
  2. 前記当接可能に構成とは、前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が第2の外力を受けて変形した際に、変形した前記第1ガラス板または前記第2ガラス板が、対向する前記第1ガラス板または前記第2ガラス板に接触する前に、前記非当接部に当接する構成である、請求項1に記載の減圧複層ガラスパネル。
  3. 記非当接部は、前記非当接面上にある、請求項1または2に記載の減圧複層ガラスパネル。
  4. 記非当接部は、前記非当接面の一部である、請求項1または2に記載の減圧複層ガラスパネル。
  5. 前記柱体は、前記当接面が球冠状に形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  6. 前記柱体は、前記当接面が平面状に形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  7. 前記柱体は、前記非当接部が外周縁に向けて直線状に形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  8. 前記柱体は、前記当接面及び前記非当接部が全体として同一半径の球冠状に形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  9. 前記当接面及び前記非当接部の曲率半径が0.3mm以上20mm以下である、請求項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  10. 前記第1の外力とは、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板(いずれも350mm×350mm、板厚3.1mm)の間に、前記当接面の直径0.2mm、高さ0.2mmの前記柱体を20mm間隔で点在させ、前記第1ガラス板の上方から前記第1ガラス板の中央位置、且つ、隣接する前記柱体間の中央位置に1kgの球を落下させる落球試験において、前記第1ガラス板が破損しない前記球の上限高さが100mmのときの力である、請求項1からのいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  11. 熱貫流率が1.5W/m2K以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  12. 前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板に対向する領域の最大径が100マイクロメートル以上1000マイクロメートル以下である、請求項1から11のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  13. 前記柱体は、前記当接面の最大径が100マイクロメートルよりも大きい、請求項1から12のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  14. 前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の板面に垂直となる方向の長さが、50マイクロメートル以上500マイクロメートル以下である、請求項1から13のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  15. 前記柱体はジルコニアを含んでいる、請求項1から14のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
  16. 前記柱体は、前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板の板面に垂直な方向視における形状が、楕円及び長円を含む円形状、矩形状、三角形状、五角以上の多角形状のいずれかである、請求項1から15のいずれか一項に記載の減圧複層ガラスパネル。
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