JP6800571B2 - 薬剤揮散体 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤揮散体に関する。
現在、揮発性を有する薬剤(例えば芳香剤)を収納した容器から外部へと薬剤を放散させるように構成された薬剤揮散体が提案され、実用化されている。例えば近年においては、芳香剤を収納する容器と、この容器の開口部を密閉するシート蓋と、を備え、このシート蓋を透過シートとシール膜とから構成し、突子でシール膜を破断して破断孔を開設し、この破断孔に透過シートを露出させ、この透過シートを介して芳香剤を外部に放散させる芳香剤容器が提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−76762号公報
しかし、特許文献1に記載された従来の芳香剤容器においては、透過シート(例えば布材シートや発泡樹脂シート)を突き破らないように丸みが付けられた突子を採用していることから、この突子によってシール膜(例えばアルミ箔フィルム)が適切に破断しない可能性がある。このようにシール膜が適切に破断しないと、芳香剤の放散が妨げられてしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、容器(又は可撓性シート)と可撓性シートとの間に薬剤を収容する薬剤揮散体において、可撓性シートを適切に破断させることにより、薬剤の確実な放散を実現させることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る第一の薬剤揮散体は、底壁及び側壁を有し側壁の上端部に開口部が形成される容器と、開口部を閉鎖するように容器に取り付けられる可撓性シートと、を備え、容器と可撓性シートとの間に薬剤収容部が形成されるものであって、可撓性シートは、薬剤を揮散させる揮散層と、揮散層よりも容器側に配置される破断層と、を有し、破断層には、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられているものである。
かかる構成を採用すると、可撓性シートに外力を作用させることにより、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられた破断層を容易に破断することができ、破断層に形成された破断孔を介して薬剤を外部に流出させ揮散層に含浸させることにより、薬剤を容器の外部に適切に放散させることができる。
本発明に係る第一の薬剤揮散体において、揮散層側に配置され薬剤を密封する密封層と、容器側に配置され切込部が設けられた切込層と、を有する積層体を破断層として採用することができる。かかる場合において、密封層と、切込層の切込部と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、揮散層側に密封層が配置され、容器側に切込層が配置されているため、破断層の非破断時に切込部を介して薬剤が外部に漏出するのを密封層により防ぐことができる。
本発明に係る第一の薬剤揮散体において、切込層と容器との間に配置された切込保護層を有する破断層を採用することができる。かかる場合において、密封層と、切込層の切込部と、切込保護層と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、切込層と容器との間に切込保護層が配置されているため、破断層の非破断時に切込部に薬剤が接触するのを切込保護層により防ぐことができる。
本発明に係る第一の薬剤揮散体において、密封層と揮散層との間に配置された密封保護層を有する破断層を採用することができる。かかる場合において、密封保護層と、密封層と、切込層の切込部と、切込保護層と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、密封層と揮散層との間に密封保護層が配置されているため、密封保護層を介して密封層と揮散層とを溶着することができ、また、密封層を保護することができる。
本発明に係る第一の薬剤揮散体において、切込層の容器側の面から加工を施すことにより切込部を形成することができる。特に、切込層の容器側の面からレーザを照射することにより切込部を形成することが好ましい。
かかる構成を採用すると、切込層の容器側の面からの加工(レーザ照射)により切込部を形成することができるので、密封層と切込層とを貼り合わせた状態で切込部を形成することができる。また、レーザを透過可能な材料で切込保護層を構成した場合には、密封層と切込層と切込保護層とを貼り合わせた状態で切込部を形成することができる。従って、切込部を形成した後に各層を貼り合わせるという手順を経る必要がなくなるため、層の貼り合わせに起因した切込部の位置ずれを防ぐことができる。
また、本発明に係る第二の薬剤揮散体は、第一の可撓性シートと、第一の可撓性シートに取り付けられる第二の可撓性シートと、を備え、第一の可撓性シートと第二の可撓性シートとの間に薬剤収容部が形成されるものであって、第一の可撓性シートは、薬剤を揮散させる揮散層と、揮散層よりも第二の可撓性シート側に配置される破断層と、を有し、破断層には、揮散層側から外力が作用した場合に破断の起点となるように他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられているものである。
かかる構成を採用すると、可撓性シートの揮散層側から外力を作用させることにより、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられた破断層を容易に破断することができ、破断層に形成された破断孔を介して薬剤を外部に流出させ揮散層に含浸させることにより、薬剤を外部に揮散させることができる。
本発明に係る第二の薬剤揮散体において、揮散層側に配置され薬剤を密封する密封層と、第二の可撓性シート側に配置され切込部が設けられた切込層と、を有する積層体を破断層として採用することができる。かかる場合において、密封層と、切込層の切込部と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、揮散層側に密封層が配置され、第二の可撓性シート側に切込層が配置されているため、破断層の非破断時に切込部を介して薬剤が外部に漏出するのを密封層により防ぐことができる。
本発明に係る第二の薬剤揮散体において、切込層と第二の可撓性シートとの間に配置された切込保護層を有する破断層を採用することができる。かかる場合において、密封層と、切込層の切込部と、切込保護層と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、切込層と第二の可撓性シートとの間に切込保護層が配置されているため、破断層の非破断時に切込部に薬剤が接触するのを切込保護層により防ぐことができる。
本発明に係る第二の薬剤揮散体において、密封層と揮散層との間に配置された密封保護層を有する破断層を採用することができる。かかる場合において、密封保護層と、密封層と、切込層の切込部と、切込保護層と、が重ねられた部分を破断起点部とすることができる。
かかる構成を採用すると、密封層と揮散層との間に密封保護層が配置されているため、密封保護層を介して密封層と揮散層とを溶着することができ、また、密封層を保護することができる。
本発明に係る第二の薬剤揮散体において、切込層の第二の可撓性シート側の面から加工を施すことにより切込部を形成することができる。特に、切込層の第二の可撓性シート側の面からレーザを照射することにより切込部を形成することが好ましい。
かかる構成を採用すると、切込層の第二の可撓性シート側の面からの加工(レーザ照射)により切込部を形成することができるので、密封層と切込層とを貼り合わせた状態で切込部を形成することができる。また、レーザを透過可能な材料で切込保護層を構成した場合には、密封層と切込層と切込保護層とを貼り合わせた状態で切込部を形成することができる。従って、切込部を形成した後に各層を貼り合わせるという手順を経る必要がなくなるため、層の貼り合わせに起因した切込部の位置ずれを防ぐことができる。
本発明によれば、容器(又は可撓性シート)と可撓性シートとの間に薬剤を収容する薬剤揮散体において、可撓性シートを適切に破断させて、薬剤の適正な放散を実現させることが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の構成を説明するための断面図である。 本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の切込部を説明するための説明図である。 本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の切込部の変更例を説明するための説明図である。 本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の切込部の変更例を説明するための説明図である。 本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体の切込部の変更例を説明するための説明図である。 本発明の第二実施形態に係る薬剤揮散体の斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る薬剤揮散体の構成を説明するための断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではない。
<第一実施形態>
まず、図1〜図6を用いて、本発明の第一実施形態に係る薬剤揮散体1について説明する。
本実施形態に係る薬剤揮散体1は、図1及び図2に示すように、容器10と、容器10に取り付けられる可撓性シート20と、を備えており、容器10と可撓性シート20との間には、揮発性を有する薬剤(芳香剤等)を収容するための薬剤収容部30が形成されるようになっている。
容器10は、図1に示すように、平面視略矩形状の底壁11と、底壁11に対して略直角に延在し所定の高さを有する側壁12と、を有しており、この側壁12の上端部12aには開口部13が形成されている。また、側壁12の上端部12aには、側壁12に対して略直角に(すなわち底壁11に対して略平行に)かつ外方に向けて延在するフランジ14が設けられている。なお、底壁11の平面形状は略矩形状に限定されるものではなく、略多角形状や略円形状にすることもできる。
容器10は、図2に示すように、第一の厚さを有する外層10aと、第二の厚さを有する内層10bと、から構成されている。外層10aの厚さは、例えば200〜400μmの範囲から適宜選択する(例えば360μmに設定する)ことができ、内層10bの厚さは、例えば20〜40μmの範囲から適宜選択する(例えば30μmに設定する)ことができる。外層10aは、例えばポリエチレンテレフタレートで構成することができ、内層10bは、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)で構成することができる。特に、低温溶着性を有するLLDPEによって内層10bを構成すると、比較的低い温度での熱溶着が可能となる。
可撓性シート20は、図1に示すように、平面視略矩形状を呈し、容器10のフランジ14に接合されて開口部13を閉鎖するものであり、薬剤を揮散させる揮散層21と、揮散層21よりも容器10側に配置される破断層22と、を有している。可撓性シート20を容器10のフランジ14に接合する方法としては、熱溶着法を採用することができる。また、接着剤を用いて、可撓性シート20を容器10のフランジ14に接合してもよい。
揮散層21は、薬剤収容部30に収容された薬剤を、破断層22に形成された破断孔を介して外部に揮散させるためのものであり、薬剤を揮散させるような材料(例えば、多孔質樹脂、不織布、スポンジ等)で構成されている。また、揮散層21は、破断層22が破断起点部を起点として破断したときに、破断層22とともに破断しないような厚さを有している。揮散層21の厚さは、例えば100〜200μmの範囲から適宜選択する(例えば152μmに設定する)ことができる。
破断層22は、揮散層21側に配置され薬剤を密封する密封層22aと、容器10側に配置され切込部40が設けられた切込層22bと、密封層22aと揮散層21との間に配置された密封保護層22cと、切込層22bと容器10との間に配置された切込保護層22dと、を有する積層体である。破断層22には、図2に矢印で示すような方向から外力が作用したときに破断の起点となるような、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられている。この破断起点部が破断して破断孔が形成されることにより、薬剤収容部30に収容された薬剤が破断孔を介して外部に流出し、揮散層21に吸収(含浸)されて揮散されることとなる。本実施形態における破断起点部は、密封保護層22cと、密封層22aと、切込層22bの切込部40と、切込保護層22dと、が重ねられた部分である。
密封層22aは、薬剤を密封することができるように、気密性を有する材料で構成された層である。例えば、アルミニウム箔や、蒸着フィルム(アルミニウム、シリカ、酸化シリカ等に蒸着処理を施した薄膜)を密封層22aとして採用することができる。また、密封層22aの厚さは、図2に矢印で示すような方向から外力が作用したときに、切込部40に重ねられた部分が破断するように設定され、例えば10〜20μmの範囲から適宜選択する(例えば15μmに設定する)ことができる。
切込層22bは、破断起点部の中心となる切込部40が設けられた層である。切込層22bとしては、ポリエチレンテレフタレートで構成された薄膜を採用することができる。切込層22bの厚さは、例えば10〜15μmの範囲から適宜選択する(例えば12μmに設定する)ことができる。本実施形態においては、切込層22bの容器10側の面からレーザを照射することにより切込部40を形成している。このようにすることにより、密封層22aと切込層22bとを貼り合わせた状態で切込部40を形成することができる。
切込部40の位置や形状は、外力が作用したときに効率良く破断起点部が破断することができるように適宜設定することができる。例えば、図3〜図6に示すように、一直線状(I字形状)の切込部40を、可撓性シート20の平面視略中央部に配置することができる。この際、図3に示すように、可撓性シート20に貼り付けられる容器10のフランジ14の外縁部から、対向するフランジ14の外縁部まで、延在するように切込部40を形成することができる。
また、切込部40を、図4に示すように、フランジ14の幅方向略中央部から、対向するフランジ14の幅方向略中央部まで、延在するように形成したり、図5に示すように、フランジ14の内縁部から、対向するフランジ14の内縁部まで、延在するように形成したりすることもできる。また、図6に示すように、切込部40を、フランジ14の内縁部より所定寸法内側の位置から、対向するフランジ14の内縁部より所定寸法内側の位置まで、延在するように形成してもよい。この際におけるフランジ14の内縁部から切込部40の端部までの寸法dは、可撓性シート20の一辺の長さ、フランジ14の幅、可撓性シート20の材料等に応じて適宜設定することができる。
なお、切込部40の形状は、可撓性シート20の平面視略中央部に配置されたI字形状に限定されるわけではなく、種々の形状を採用し得る。例えば、平面視でX(+)形状)、II(=)形状、V形状、円(○)形状、円弧(())形状、その他あらゆる図形の切込部40を採用することができる。また、あるコーナーから対向するコーナーまで対角線状に延在する切込部40を採用してもよい。
密封保護層22cは、密封層22aと揮散層21との間に配置されて、密封層22aと揮散層21とを溶着するとともに密封層22aを保護する層である。密封保護層22cとしては、例えば、押出成形で構成したポリエチレン(特に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE))製の薄膜を採用することができる。密封保護層22cの厚さは、例えば10〜20μmの範囲から適宜選択する(例えば15μmに設定する)ことができる。
切込保護層22dは、切込層22bと容器10との間に配置されて切込層22bを保護する層である。切込保護層22dは、レーザを透過可能な材料で構成されることが好ましい。このようにすると、切込保護層22dを切込層22bに貼り合わせた状態で、切込保護層22d側からレーザ加工により切込部40を形成することが可能となる。切込保護層22dとしては、押出成形で構成したポリエチレン(特に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE))製の薄膜を採用することができる。切込保護層22dの厚さは、例えば30〜50μmの範囲から適宜選択する(例えば40μmに設定する)ことができる。切込保護層22dの厚さが50μmを超えると、レーザが透過し難くなり、切込部40の形成が困難となるため好ましくない。一方、切込保護層22dの厚さが20μm未満となると、レーザ加工時に孔が開いて強度が低下する場合があるため好ましくない。切込保護層22dは、密封保護層22cよりも引裂性に優れた材料で構成されるのが好ましい。
密封保護層22cと、密封層22aと、切込層22bと、切込保護層22dと、は接着剤を用いて相互に接合することができる。例えば、まず密封層22aと切込層22bとを接着剤を用いて接合し、次いで切込層22bと切込保護層22dとを接着剤を用いて接合し、続いて密封層22aと密封保護層22cとを接着剤を用いて接合する、という順番で各層を接合して破断層22を構成することができる。接着剤としては、二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ホットメルト接着剤等を採用することができる。
本実施形態においては、揮散層21の周縁部と破断層22の周縁部とを接合して可撓性シート20を構成している。両者を接合する方法としては、熱溶着法を採用することができる。この際、揮散層21の周縁部と、破断層22の周縁部と、容器10のフランジ14と、を一挙に熱溶着法により接合することもできる。また、接着剤を用いて、揮散層21の周縁部と破断層22の周縁部とを接合してもよい。
以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1においては、可撓性シート20に外力を作用させることにより、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられた破断層22を容易に破断することができ、破断層22に形成された破断孔を介して薬剤を外部に流出させ揮散層21に含浸させることにより、薬剤を容器10の外部に適切に放散させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1においては、揮散層21側に密封層22aが配置され、容器10側に切込層22bが配置されているため、破断層22の非破断時に切込部40を介して薬剤が外部に漏出するのを密封層22aにより防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1においては、密封層22aと揮散層21との間に密封保護層22cが配置されているため、密封保護層22cを介して密封層22aと揮散層21とを溶着することができ、また、密封層22aを保護することができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1においては、切込層22bと容器10との間に切込保護層22dが配置されているため、破断層22の非破断時に切込部40に薬剤が接触するのを切込保護層22dにより防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1において、可撓性シート20は、切込層22b側の面からの加工(レーザ照射)により切込層22bに切込部40を形成することができるので、密封層22aと切込層22bとを貼り合わせた状態で切込部40を形成することができる。また、レーザを透過可能な材料で切込保護層22dを構成した場合には、密封層22aと切込層22bと切込保護層22dとを貼り合わせた状態で切込部40を形成することができる。従って、切込部40を形成した後に各層を貼り合わせるという手順を経る必要がなくなるため、層の貼り合わせに起因した切込部40の位置ずれを防ぐことができる。
<第二実施形態>
次に、図7及び図8を用いて、本発明の第二実施形態に係る薬剤揮散体1Aについて説明する。本実施形態に係る薬剤揮散体1Aは、第一実施形態に係る薬剤揮散体1の容器10を可撓性シート50に変更したものであり、その他の構成については第一実施形態と実質的に同一である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、第一実施形態と共通する構成については、第一実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略することとする。
本実施形態に係る薬剤揮散体1Aは、図7及び図8に示すように、第一の可撓性シート20と、第一の可撓性シート20に取り付けられる第二の可撓性シート50と、を備えており、第一の可撓性シート20と第二の可撓性シート50との間には、揮発性を有する薬剤(芳香剤等)を収容するための薬剤収容部30が形成されるようになっている。
第一の可撓性シート20は、図7及び図8に示すように、平面視略矩形状を呈し、第二の可撓性シート50の周縁部51に第一の可撓性シート20の周縁部23が接合されて薬剤収容部30を形成するものである。第一の可撓性シート20は、薬剤を揮散させる揮散層21と、揮散層21よりも第二の可撓性シート50側に配置される破断層22と、を有しており、その構成は、第一実施形態における可撓性シート20と実質的に同一である。第一の可撓性シート20の破断層22には、図8に矢印で示すような方向(揮散層21側)から外力が作用した場合に破断の起点となるように他の部分よりも脆弱な破断起点部(密封保護層22cと、密封層22aと、切込層22bの切込部40と、切込保護層22dと、が重ねられた部分)が設けられている。この破断起点部が破断して破断孔が形成されることにより、薬剤収容部30に収容された薬剤が破断孔を介して外部に流出し、揮散層21に吸収(含浸)されて揮散されることとなる。
第二の可撓性シート50は、図7に示すように、第一の可撓性シート20と同様に平面視略矩形状を呈し、第一の可撓性シート20の周縁部23にその周縁部51が接合されて薬剤収容部30を形成するものである。第二の可撓性シート50は、可撓性を有する材料(例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド等)で構成することができる。本実施形態においては、図8に示すように、第一の厚さを有する外層50aと、第二の厚さを有する内層50bと、から第二の可撓性シート50を構成している。外層50aの厚さは、例えば10〜50μmの範囲から適宜選択する(例えば12μmに設定する)ことができ、内層50bの厚さは、例えば30〜100μmの範囲から適宜選択する(例えば30μmに設定する)ことができる。
第一の可撓性シート20の周縁部23を第二の可撓性シート50の周縁部51に接合する方法としては、熱溶着法を採用することができる。また、接着剤を用いて、第一の可撓性シート20の周縁部23を第二の可撓性シート50の周縁部51に接合してもよい。第一及び第二の可撓性シート20、50の平面形状は略矩形状に限定されるものではなく、略多角形状や略円形状にすることもできる。
以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1Aにおいては、第一の可撓性シート20の揮散層21側から外力を作用させることにより、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられた破断層22を容易に破断することができ、破断層22に形成された破断孔を介して薬剤を外部に流出させ揮散層21に含浸させることにより、薬剤を外部に揮散させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1Aにおいては、揮散層21側に密封層22aが配置され、第二の可撓性シート50側に切込層22bが配置されているため、破断層22の非破断時に切込部40を介して薬剤が外部に漏出するのを密封層22aにより防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1Aにおいては、密封層22aと揮散層21との間に密封保護層22cが配置されているため、密封保護層22cを介して密封層22aと揮散層21とを溶着することができ、また、密封層22aを保護することができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1Aにおいては、切込層22bと第二の可撓性シート50との間に切込保護層22dが配置されているため、破断層22の非破断時に切込部40に薬剤が接触するのを切込保護層22dにより防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る薬剤揮散体1Aにおいて、可撓性シート20は、切込層22b側の面からの加工(レーザ照射)により切込層22bに切込部40を形成することができるので、密封層22aと切込層22bとを貼り合わせた状態で切込部40を形成することができる。また、レーザを透過可能な材料で切込保護層22dを構成した場合には、密封層22aと切込層22bと切込保護層22dとを貼り合わせた状態で切込部40を形成することができる。従って、切込部40を形成した後に各層を貼り合わせるという手順を経る必要がなくなるため、層の貼り合わせに起因した切込部40の位置ずれを防ぐことができる。
なお、以上の各実施形態においては、密封層22aと揮散層21との間に密封保護層22cを配置した例を示したが、密封保護層22cを省き、密封層22aを直接的に揮散層21に貼り付けることもできる。
本発明は、以上の各実施形態に限定されるものではなく、これらの実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1・1A…薬剤揮散体
10…容器
11…底壁
12…側壁
12a…(側壁の)上端部
13…開口部
20…可撓性シート(第一の可撓性シート)
21…揮散層
22…破断層
22a…密封層
22b…切込層
22c…密封保護層
22d…切込保護層
30…薬剤収容部
40…切込部
50…第二の可撓性シート

Claims (6)

  1. 底壁及び側壁を有し前記側壁の上端部に開口部が形成される容器と、前記開口部を閉鎖するように前記容器に取り付けられる可撓性シートと、を備え、前記容器と前記可撓性シートとの間に薬剤収容部が形成される薬剤揮散体であって、
    前記可撓性シートは、薬剤を揮散させる揮散層と、前記揮散層よりも前記容器側に配置される破断層と、を有し、
    前記破断層には、他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられており、
    前記破断層は、前記揮散層側に配置され薬剤を密封する密封層と、前記密封層と前記揮散層との間に配置された密封保護層と、前記容器側に配置され切込部が設けられた切込層と、前記切込層と前記容器との間に配置された切込保護層と、を有する積層体であり、
    前記破断起点部は、前記密封保護層と前記密封層と前記切込層の前記切込部と前記切込保護層とが重ねられた部分である、薬剤揮散体。
  2. 前記切込部は、前記切込層の前記容器側の面から加工を施すことにより形成したものである、請求項に記載の薬剤揮散体。
  3. 前記切込部は、前記切込層の前記容器側の面からレーザを照射することにより形成したものである、請求項に記載の薬剤揮散体。
  4. 第一の可撓性シートと、前記第一の可撓性シートに取り付けられる第二の可撓性シートと、を備え、前記第一の可撓性シートと前記第二の可撓性シートとの間に薬剤収容部が形成される薬剤揮散体であって、
    前記第一の可撓性シートは、薬剤を揮散させる揮散層と、前記揮散層よりも前記第二の可撓性シート側に配置される破断層と、を有し、
    前記破断層には、前記揮散層側から外力が作用した場合に破断の起点となるように他の部分よりも脆弱な破断起点部が設けられており、
    前記破断層は、前記揮散層側に配置され薬剤を密封する密封層と、前記密封層と前記揮散層との間に配置された密封保護層と、前記第二の可撓性シート側に配置され切込部が設けられた切込層と、前記切込層と前記第二の可撓性シートとの間に配置された切込保護層と、を有する積層体であり、
    前記破断起点部は、前記密封保護層と前記密封層と前記切込層の前記切込部と前記切込保護層とが重ねられた部分である、薬剤揮散体。
  5. 前記切込部は、前記切込層の前記第二の可撓性シート側の面から加工を施すことにより形成したものである、請求項に記載の薬剤揮散体。
  6. 前記切込部は、前記切込層の前記第二の可撓性シート側の面からレーザを照射することにより形成したものである、請求項に記載の薬剤揮散体。
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