JP6797135B2 - 熱交換装置の状態を特定する方法 - Google Patents

熱交換装置の状態を特定する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6797135B2
JP6797135B2 JP2017561697A JP2017561697A JP6797135B2 JP 6797135 B2 JP6797135 B2 JP 6797135B2 JP 2017561697 A JP2017561697 A JP 2017561697A JP 2017561697 A JP2017561697 A JP 2017561697A JP 6797135 B2 JP6797135 B2 JP 6797135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
fluid
heat
simulation
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017561697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018522222A (ja
Inventor
シュタインバウアー マンフレート
シュタインバウアー マンフレート
ヘヒト トーマス
ヘヒト トーマス
ケアバー クリスティアーネ
ケアバー クリスティアーネ
ヘルツル ラインホルト
ヘルツル ラインホルト
レーマッハー アクセル
レーマッハー アクセル
フレコ パスカル
フレコ パスカル
トーマス インゴ
トーマス インゴ
ヴォイタルカ アレクサンダー
ヴォイタルカ アレクサンダー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Linde GmbH
Original Assignee
Linde GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from EP15003521.0A external-priority patent/EP3179192A1/de
Application filed by Linde GmbH filed Critical Linde GmbH
Publication of JP2018522222A publication Critical patent/JP2018522222A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6797135B2 publication Critical patent/JP6797135B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F27/00Control arrangements or safety devices specially adapted for heat-exchange or heat-transfer apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2200/00Prediction; Simulation; Testing
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/23Design optimisation, verification or simulation using finite element methods [FEM] or finite difference methods [FDM]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/28Design optimisation, verification or simulation using fluid dynamics, e.g. using Navier-Stokes equations or computational fluid dynamics [CFD]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

本発明は、熱交換装置のたとえば強度等の状態を特定する方法に関する。ここではたとえば、プレート型熱交換器を考察し、さらに、熱交換器および/またはプロセスプラントの製造方法も提供する。さらに本発明は、熱交換器ないしは伝熱器またはプロセスプラントの動作方法にも関する。
たとえば空気分離プラントまたはガス液化プラント等のプロセスプラントの寿命、保守必要性または耐久性を推定するためには、プロセスプラントの要素にかかる機械的負荷および熱的負荷を予測することが望ましい。こうするためには、プラントの動作をリアルに再現して、プラントに組み込まれた要素の状態量を提供するシミュレーション手法が必要となる。大抵は、かかるシミュレーション手法は計算技術的に極めてコストを要し、または、十分な精度のデータを提供しない。
よって本発明の課題は、改善されたシミュレーション手段を実現することである。
前記課題は、請求項1に記載の特徴を有する方法により解決される。従属請求項に、オプションの発展形態が記載されている。
本発明では、プロセス流を用いて熱移動を行うための手段を備えた熱交換装置の状態を特定する方法を開示する。本方法では、熱移動を行うための手段の温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを特定するために、熱交換装置内の1つまたは複数の通路内に流れる1つまたは複数のプロセス流の熱流体シミュレーションを行う。
1つまたは複数のプロセス流は、材料流とすることができ、特に、各プロセス流体の流体流またはエネルギー流によって構成することができる。
その点においては、一実施形態では、プロセス流体の流体流を用いて熱移動を行うための手段を備えた熱交換装置の状態を特定する方法であって、当該熱移動を行うための手段の温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを特定するために熱交換装置内の通路内に流れる当該プロセス流体の流体流の熱流体シミュレーションを行う方法を提案する。
プロセス流体は特に、極低温プラントのたとえば液体、液化ガスまたはガス混合物等の流体媒体である。たとえば、水、液化ガス、液化空気、または空気分離生成物が可能である。
熱交換装置の特定対象となる状態は、特に熱流体的状態である。強度状態を特定することも可能である。
複数形で使用される「手段」との用語は包括名称であると解すべきものであるから、必ずしも、熱移動を行うための構造的要素を複数用いることを要しない。
「熱交換装置」に該当するものは、通常は、第1の側から第2の側へ熱を伝達するために適した装置である。複数の構造的手段を有する伝熱装置も指すことができる。厳密にいうと、熱を「交換」するものではなく、むしろ熱量を伝達するものであるから、以下では「伝熱器」ともいう。
基本的に、「熱交換器」との用語は本願明細書では、熱量を伝達ないしは伝導する装置も含む。その点においては、いわゆるヒートパイプないしは熱パイプも熱交換装置と解することができる。プラントの熱伝導要素、すなわち熱移動を行うための手段も、熱交換装置と解することができる。
さらに、まず‐たとえば第1の流体から熱を取り出して‐蓄熱し、次にこの熱を‐たとえば第2の流体へ‐放出する、いわゆる蓄熱式熱交換器も、熱交換装置に該当する。
実施形態では熱交換装置は、第1の流体から第2の流体へ熱量を伝達するように構成されている。これは「伝熱式熱交換器」とも称される。
ここで開示した方法は、熱を伝達できる装置全般に関するものである。
本方法では、熱交換器の通路における、時間的に変化し得る温度プロファイルを、熱流体学的に特定する。かかる変動的な温度プロファイルは、構造力学的計算の境界条件として必要とされるものである。これはたとえば、有限要素法(FEM)を用いて行われる。ここで求められる温度プロファイルは、プロセス流体を流す熱交換器の構造要素に存在し得るものである。「各プロセス流体流の温度プロファイルまたは伝熱係数プロファイル」ということもできる。
熱流体シミュレーションでは有利には、特に熱移動を行うための手段における時間的に可変の温度境界条件および/または伝熱係数プロファイルを求める。本方法の発展形態では、さらに、プロセス流体の濃度プロファイルおよび/または蒸気割合プロファイルも求める。熱流体シミュレーションを用いて上掲のプロファイルを求めて、当該プロファイルを熱交換器または伝熱器についての他の特定プロセスの境界条件として使用することにより、計算コストを削減しつつ確実な状態特定を行うことが可能になる。よって当該シミュレーションでは、熱交換装置またはプロセスプラントにおける熱力学的状態と流体力学的状態とが同時に求められる。
時間的に可変の温度境界条件は実施形態では、プロセス流体の相転移、プロセス流体の成分の物質分離ないしはプロセス流体の成分の混合解消、プロセス流体の充填過程、および/またはプロセス流体の流体力学的な不安定性を表すモデルを用いて求められる。
実施形態では、熱流体シミュレーションを行うために、各通路を、これに結合された、熱移動を行うための手段と共に、プロセス流供給部と熱移動区間とプロセス流排出部とを有する1次元のモデル系で表し、この熱移動区間に沿って、熱容量を有する特に1次元の広がりの物体が密着している。
有利には、熱流体シミュレーションの際に、1次元のモデル系の数値的な収束を保証するため、1次元の広がりの物体の熱容量値および/または伝熱値を段階的または連続的に増加させる。
実施形態では、本方法は以下のステップのうち少なくとも1つもしくは複数のステップを、有利には全てのステップを有する:
起点および終点をそれぞれ有する、熱交換器および/またはプロセスプラントの複数の通路、有利には全ての通路を取得するステップ、ただし、各起点または各終点はプロセス流供給部またはプロセス流排出部に相当する、
取得された通路間のノードであって、それぞれ複数の起点および/または終点が集中するノードを取得するステップ、
取得された各通路に対して1次元のモデルを対応付けるステップ、
プロセス流排出部とノードとにおけるプロセス流体の圧力を決定するステップ、
温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを特定するために、1つないしは複数の1次元のモデルの空間的かつ時間的に離散化された計算をコンピュータ実行により実施するステップ。
有利には、ナヴィエ‐ストークス表現において、1次元での空間分解された完全な熱力学的状態をシミュレーション技術的に考慮する。具体的には、質量収支、運動量収支およびエネルギー収支を1次元で考察する。その点においては、熱流体シミュレーションを行うために、1次元のナヴィエ‐ストークス方程式を用いて各通路を表現する、ともいえる。
有利には、たとえば金属要素によって区切られた通路の起点および終点、ないしは、プロセス流供給部およびプロセス流排出部の金属において、断熱境界条件を使用する。具体的には、金属内においてはプロセス流体の流れ方向には熱輸送が生じないと仮定する。
本方法の変形態様では、対応する1次元シミュレーションの際に、プロセス流体の時間的な質量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な質量輸送、反応速度、プロセス流体の時間的な運動量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な運動量輸送、空間的な圧力勾配、空間的な摩擦、プロセス流体に及ぼされる重力の影響、プロセス流体の時間的なエネルギーエンリッチメント、プロセス流体の空間的なエンタルピー輸送、プロセス流体の膨張仕事量、摩擦散逸、および/または、外部からの入熱量もしくは音響入力量を表す項が使用される。
本方法の実施形態は、プラントの動作中における熱的変化の影響下での当該プロセスプラントの各部品の寿命についての予測、たとえば熱交換器の寿命についての予測に用いられる。これを「寿命消費解析」ともいう。本方法の一変形態様では、熱交換装置の動作サイクルの数に依存して負荷を求めて、熱交換装置の状態をヴェーラー曲線の形態で寿命消費として求める。
熱移動を行うための手段は、管、プレート、隔壁、成形部、フィンまたはリブを有することができる。
有利にはシミュレーションは、通路内のプロセス流のジュール‐トンプソン現象を考慮する。
本方法の実施の際には、特に時間的および空間的な離散化を行う。
オプションとして、可変の温度境界条件に依存して熱交換装置の状態の構造力学的計算を行うために有限要素法(FEM)を用いて、当該状態を特定する。その際には、伝熱装置の応力状態(空間的および時間的分布)を特定することができる。
さらに、製造すべき型式の熱交換装置の状態を特定するための上述の方法の結果として特定された状態に依存して、熱交換装置の構造的パラメータを特定して、プラントまたは熱交換装置を製造する方法も開示する。当該方法では、少なくとも1つの構造的パラメータは特にブレージング箇所、材料厚さまたは材料選定である。
たとえば熱交換器の特定の動作状況の上述のシミュレーションと、寿命消費解析としての適切な状態特定とによって、寿命予測が改善されるようにプラントないしは熱交換器の設計を適合することができる。たとえばフィン、長さもしくは幅指定、層パターン、2相供給、または他の構造的な措置をとることができる。よって「製造」とは、シミュレートないしは予測された寿命の改善を達成するために、たとえば熱交換器を組み付けることによって既存のプラントを変更することもいう。その点においては、実施されたシミュレーションに基づいてプラントの変更を行う場合、プラントまたは熱交換装置の改造方法ともいうことができる。
さらに、熱交換装置の状態を特定するための上述の方法の結果として特定された状態に依存して、特に熱移動を行うための手段の圧力、保守間隔、または、交換時点である動作パラメータを決定して、プラントまたは熱交換装置を動作させる方法も開示する。
たとえば熱交換器またはプラントの特定の動作状況または動作フローの上述のシミュレーションと、寿命消費解析としての適切な状態特定とによって、寿命予測が改善されるようにプラントないしは熱交換器の設計または動作を適合することができる。よって、上述のシミュレーションにより、熱交換器を備えたプラントの動作の最適化が可能になる。
さらに、プログラム制御される装置上にて上述の1つまたは複数の方法の実施をさせるコンピュータプログラム製品も開示する。たとえば、プロセスプラント用のコンピュータまたはコントロールルームコンピュータを用いて実施することができる。各伝熱器の(熱流体学的)状態の特定は、プロセスシミュレータの形態で実装することができる。これによって、考察対象の熱交換器と他のプラント部品との相互作用を、特にモジュール的に考慮することができる。プロセスシミュレータは、シミュレーションソフトウェアの一部とすることができる。
たとえばコンピュータプログラム手段等のコンピュータプログラム製品は、たとえば記憶媒体として、たとえばメモリカード、USBスティック、CD‐ROM、DVD等として、または、ネットワークにおいてサーバからダウンロード可能なファイルとして準備または提供することができる。かかる準備または提供は、たとえば無線通信ネットワークにおいてコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラム手段を有する適切なファイルを伝送することにより行うことができる。
上記1つまたは複数の方法は、特にソフトウェア実装され、以下同義語として「シミュレーションソフトウェア」および/または「プロセスシミュレータ」ともいう。
さらに、上述のプロセスシミュレータ用のユーザインタフェースも開示する。当該ユーザインタフェースは、通路のネットワークを視覚的に表示するように構成された表示装置と、表示されているいずれかの通路を選択するための第1の選択手段と、1次元モデルを当該選択された通路に対応付けるための第2の選択手段と、当該選択された通路に対応付けられた1次元モデルにシミュレーションパラメータを割り当てるための第3の選択手段とを備えており、当該ユーザインタフェースはプロセスシミュレータに通信結合されている。
有利には、ユーザインタフェースの表示装置はさらに、複数の態様の1次元モデルを選択のために表示するように構成されており、当該複数の態様は、プロセス流体の時間的な質量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な質量輸送、反応速度、プロセス流体の時間的な運動量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な運動量輸送、空間的な圧力勾配、空間的な摩擦、プロセス流体に及ぼされる重力の影響、プロセス流体の時間的なエネルギーエンリッチメント、プロセス流体の空間的なエンタルピー輸送、プロセス流体の膨張仕事量、摩擦散逸、および/または、外部からの入熱量もしくは音響入力量の考慮を各通路について可能にするものである。
その際には、シミュレーション装置が、上記または下記にて説明するように少なくとも1つのプロセスシミュレータとユーザインタフェースとを備えており、ユーザインタフェースは、選択された通路にかかる選択および割り当てられた宣言と、1次元モデルの都度割り当てられた態様と、割り当てられたシミュレーションパラメータとを、プロセスシミュレータへ引渡す。
本発明の他の可能な構成には、上記または下記にて実施例を参照して説明されている構成または実施形態の明示的に記載されていない組合せも含まれる。これについては当業者は、本発明の各基本形態の改良形態または補足形態として個々の側面を追加することも可能である。
従属請求項と、以下記載されている本発明の実施例とに、本発明の他の有利な実施形態および側面が記載されている。さらに、有利な実施形態に基づいて添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
幾つかの付属物を備えたプレート型熱交換器の外観の概略的な斜視図である。 カバー板を部分的に取り除き、かつ付属物を取り除いた、図1のプレート型熱交換器を示す図である。 図1および図2のプレート型熱交換器の1つの通路の概略的な斜視図である。 通路モデルを示す図である。 1つの通路における可能な開始温度分布を示すグラフである。 複数の異なる実施形態の伝熱器のシミュレーション結果を示す図である。 複数の異なる実施形態の伝熱器のシミュレーション結果を示す図である。 複数の異なる実施形態の伝熱器のシミュレーション結果を示す図である。 複数の異なる実施形態の伝熱器のシミュレーション結果を示す図である。 複数の異なる実施形態の伝熱器のシミュレーション結果を示す図である。 伝熱器の状態を特定するためのシミュレーション方法の一実施例のフローチャートである。 伝熱器の状態を特定するためのプロセスシミュレータの一実施例の概略図である。 図12のプロセスシミュレータのユーザインタフェースの一実施例の概略図である。 伝熱器の状態を特定するためのシミュレーション方法の他の一実施例のフローチャートである。 プロセスプラントの動作方法の一実施例のフローチャートである。
各図において、別段の記載がない限りは、同一要素または同一機能の要素に同一の符号を付している。
図1は、伝熱装置の一例としてプレート型熱交換器10の外観を示す図である。プレート型熱交換器10は、約6mの長さLとそれぞれ1.2mの幅Bないしは高さHとを有する中央の直方体8を有する。直方体8の上方と当該直方体8の側方および下方とに、アタッチメント6および6aがあるのが分かる。直方体8の下方および図示の側とは反対側にも、かかるアタッチメント6および6aが設けられている。しかし、これらの一部は隠れている。継手7によってプレート型熱交換器10にプロセス流体を、たとえば水を供給し、ないしはプレート型熱交換器10からプロセス流体を取り出すことができる。よって、この通流によってプロセス流が得られる。アタッチメント6および6aは、継手7によって導入された水を分配するため、ないしは、プレート型熱交換器10から取り出すべき水を集めて集中させるために用いられる。このようにして、プレート型熱交換器10内部において複数の水流が熱を交換する。
図1に示されているプレート型熱交換器10は、2つより多くのプロセス流をそれぞれ別個の通路で、熱交換のために互いに傍流させるように構成されている。これらの流れの一部は、互いに逆方向に傍流し、他の一部は互いに交差して傍流することができる。詳細な説明のため、2つのプロセス流がそれぞれ別個の交互に入れ替わる通路で傍流する簡単な状況を考察する。基本的には、より多数のプロセス流を処理することもでき、また、シミュレーションにおいてこのより多数のプロセス流を考察することができる。
図2では、プレート型伝熱器10の内部構成がどのようになっているかを認識することができる。基本的には、隔壁1と、伝熱を改善するためのインサート部材2、いわゆるフィン2ないしは分配成形部3と、から成る直方体8である。隔壁1と成形部2ないしは3を有する層とは、交互に設けられている。熱交換成形部2と分配成形部3とを有する層は、「通路14」と称される(かかる通路は図3に示されており、以下説明する)。
したがって直方体8は、流れ方向に対して平行に交互に設けられた通路14と隔壁1とを有する。隔壁1および通路14は双方とも、アルミニウムから作製されている。通路14の側部は、アルミニウム製のバー4によって封止されているので、隔壁1を有する積層構造によって側壁が形成されている。直方体8の外側にある通路14は、通路と隔壁1とに対して平行に設けられたアルミニウム製のカバー5によって隠れている。
直方体8は、隔壁1の面にブレージング材を塗布し、その後、隔壁1と通路14とを交互に重ねることによって作製される。カバー5は、この積層体8を上方向または下方向に覆う。その後、積層体8を入れた炉内において積層体8を加熱することによってブレージング接合する。ブレージング箇所または材料厚さの寸法決定の際には、特に、プレート型伝熱器10の各要素の強度状態を予測ないしは計算する方法を使用することができる。このようにして、製造時には、たとえば脆弱箇所、または、特に応力負荷を受ける要素を補強することができる。特に通路14における応力分布を特定できるようにするためには、プロセス流に基づいて発生する変動的な温度分布、および/または、局所的な伝熱係数プロファイルの温度プロファイルをシミュレートすることが望ましい。
分配成形部3は、プレート型伝熱器10の側部において分配成形部出入口9を有する。これによって、外部からアタッチメント6および6aと継手7とを介して水をプロセス流体として、対応する通路14内に導入し、ないしは取り出すことも可能である。図2に示された分配成形部出入口9は、図1ではアタッチメント6ないしは6aによって隠れている。
図3は、図1および図2に示されたプレート型伝熱器の通路14のうち1つを示している。水の流れ方向を矢印によって表している。一方の分配成形部出入口9において水が流入して、対応する分配成形部3において通路14の全幅に分配される。次に、水は熱交換成形部2内に流れ、熱交換が行われた後、この水は他の分配成形部3から出口側の分配成形部出入口9に集められる。通路14の長辺側と短辺側とは、バー4によって区切られている。
水の渦形成を促進して熱交換を促進させるためには、本実施例では、熱交換成形部2に切込み成形部(serrated fins)として形成されている。
動作中にプレート型伝熱器10内に流れるプロセス流によって発生した温度に依存して、隔壁1および成形部2ないしは3は熱膨張変化をする。この熱膨張変化は熱応力の原因になり得るものであり、これによって、プレート型伝熱器10が疲労して、最終的には損傷することがある。
この熱流に基づいてプレート型伝熱器10に生じる温度分布の熱流体シミュレーションによって、特に構造力学的計算によって応力分布を求めることができる。このシミュレートされた応力分布に基づいて故障リスクを推定し、改善されたプレート型伝熱器10を構成し、特に動作の仕方を最適化することもできる。
プレート型伝熱器における応力分布を求めるためには、まず、熱流体シミュレーションに基づいて空間的および時間的な温度分布を求め、この温度分布から応力分布を算出する。
時間的に可変の温度境界条件、特に熱移動を行うための手段における温度境界条件を求めるためには、基本的に、都度の温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを求める。簡単な仮定として、実施形態では、通路について1次元のナヴィエ‐ストークス方程式を仮定することができる。
有利には、さらに以下のことを考慮する:プロセス流体におけるエネルギーの累積、散逸、HTRI、HTFS、VDI等による相関、または、対応するシミュレーションソフトウェアのユーザによって定義できる相関、たとえば:α=α(x(z))、
Figure 0006797135
ここで、xは蒸気の質量割合であり、zは通路における位置であり、
Figure 0006797135
は質量流量である。さらに、必要に応じて運動量力学も考慮することができる。
1Dの熱容量に対するシミュレーション方法の簡単な一態様では、エネルギー収支について以下のことを仮定する:
Figure 0006797135
ここで、cは比熱容量であり、ρはプロセス流体密度であり、Tは温度であり、vはプロセス流体の速度であり、zは1次元位置であり、
Figure 0006797135
は、線熱流量密度としての入熱量である。数式(1)は、加熱される管または通路に相当し、たとえば長さLに相当する。
図4は、3つの通路S1,S2,S3および隔壁11の一例を示しており、これは熱容量CWを有する。各通路、たとえばS3は、流体入口13と流体出口12とを有する。通路S1,S2,S3と(1つまたは複数の)熱容量CWとの間の熱移動は、1次元の広がりの熱流密度プロファイルとして表される。たとえば供給部または排出部15の形態の分岐をシミュレートするためには、両通路S1,S2はこの場所15において出入りする。全ての通路について、1次元のモデリングが使用される。その際には、開始温度分布を任意に決定することができる。通路S2の例では、1次元軸zに沿った長さLが示されている。数式(1)に関しては、通路S2の入熱量は
Figure 0006797135
を用いて表される。
1次元であると仮定された隔壁(たとえば金属製)の熱伝導については、断熱境界条件を用いることができる。すなわち、
Figure 0006797135
を用いることができる。
よって、隔壁11において通路S1,S2,S3内における流体の流れ方向に沿った温度変化は、無視される。ここで開示した方法の変形態様では、他の境界条件を用いることができ、または、隔壁における熱輸送をシミュレーションに用いることができる。
図5は、位置zに依存する開始温度分布の2つの例を示している。左側には、定常として仮定されたエネルギー収支から得られる開始温度分布が示されており,右側には、任意に仮定された分布が示されている。この開始分布は、たとえば通路のうちいずれか1つについて使用することができる。
次の図6〜図10には、シミュレーション結果が示されている。これについては、双極型保存則方程式(1)の解くべき差分方程式を、以下の形態の積分方程式に変換した:
Figure 0006797135
ここでFは、数式(1)の第2項による関数であり、a,bは適切な前置係数であり、上の横線は、
Figure 0006797135
による積分平均(積分平均値)を表す。位置zおよびzは、検査体積ωの境界を表す。ここで、通路長さLのz方向の位置空間における離散化が行われる。この離散化の連続する点zおよびzi+1は、それぞれの検査空間zおよびzを構成する。空間的な離散化の場合、数式(2)中において角括弧内に記載された表現式については、クーラント‐フリードリクス‐レヴィ条件の充足を要する。このようにして、時間的な差分方程式について2次方程式系が得られる。
時間的な離散化は、たとえばBDF手法(Backward Differentiation Formulae)を用いて行われる。これについては、ここでは詳細に言及しない。差分方程式を解くためのBDF手法は公知である。
図6および図7は、縦方向のいわゆるアルミニウムブレージングプレートフィン型熱交換器(PFHE)についての本出願人の試験から得られた結果を示している。図6の左側部分において、z軸は垂直方向に示されている。ここでシミュレートしたのは、伝熱器内に流れる高温のプロセス流体流(供給側は左上13、排出側は右下12)がないというシナリオである。開始条件(t=0s)の比較のため、シミュレーションソフトウェアであるアスペンミューズ(Aspen MUSE)による従来技術の結果を示している。開始条件については良好に一致していることが分かる。図7には、金属温度の時間的および空間的推移が3D表現で再現されている。
図8および図9は、いわゆる多管円筒形熱交換器(STHE)16についての本出願人の試験から得られた結果を示している。この種の伝熱器では、管束18が外胴壁17によって包囲されている。z軸は水平方向になっており、ここでは、両プロセス流のうち一方がないシナリオをシミュレートした(図8、図9)。比較のため、図8では、シミュレーションソフトウェアであるHTRI Xistによる従来技術のt=0についての温度推移を示している。図9中右側のグラフは、1次元モデリングないしはシミュレーションによるプロセス流体流の失陥後の管束と伝熱器胴部との間の温度差を示している。
図10は、いわゆるコイル式熱交換器(CWHE)19についての本出願人の試験から得られた結果を示している。この種の伝熱器19では、巻回された管束が外胴部(shell)によって包囲されている。図10の左上部分は、当該伝熱器の画像を示している。図10には、シミュレーションソフトウェアであるジーニアス(GENIUS)(x)の結果に対して、高温のプロセス流(胴側、(a))のt=0sについての温度推移と、3つの低温の管区画(c)〜(d)(実線)の温度推移とを示している。定常的な開始状態については一致しているのが示されている。さらに、3つの時点(t=100s、200s、800s)について、コイル式伝熱器19における3つのプロセス流の温度推移も示されている。
その後、時間的な温度推移曲線および伝熱係数プロファイルを、構造力学的な応力解析の入力データとして使用することができ、これにより、熱流体的特性を考慮して各伝熱器の強度状態を求めることができる。
図11に、対応する方法の複数の各ステップがまとめられている。たとえば本方法は、コンピュータプログラムとしてたとえばPC等の計算技術的装置上に実装できるプロセスシミュレータを用いて行われる。図12に、プロセスシミュレータの可能な一実施例を示している。プロセスシミュレータを操作するためには、ユーザインタフェースを使用することができる。対応するインタフェースの一例を図13に示す。さらに、シミュレーション方法の一態様を、図11〜図13に基づいて説明する。
図12に示されているプロセスシミュレータ20は、計算モジュール21と、複数のモデルモジュール22〜22と、記憶モジュール23と、シミュレーションモジュール24〜24と、を備えている。これらのモジュール21〜24は、たとえばソフトウェア実装されたルーティン、プログラム部分、または関数として構成されている。プロセスシミュレータ20は、ソフトウェアライブラリの一部とすることができる。また、以下説明するモジュールまたはユニットの機能をハードワイヤ方式で、ASICとして、またはFPGAとして実装した、ハードウェアによる実装も可能である。
操作員によってプロセスシミュレータ20を操作するためには、図13に示されたユーザインタフェース25がプロセスシミュレータ20と通信結合されている。ユーザインタフェース25とプロセスシミュレータ20とは、熱流体シミュレーションを用いて伝熱器の状態を特定するためのシミュレーション装置を構成する。
ユーザインタフェース25は、熱交換器の通路Sのネットワークを視覚的に表示するように構成された表示装置26と、表示されているいずれかの通路を選択するための第1の選択手段と、1次元モデルを選択された通路に対応付けるための第2の選択手段と、当該選択された通路に対応付けられた1次元モデルにシミュレーションパラメータを割り当てるための第3の選択手段と、を備えている。ユーザインタフェース25はたとえば、選択のために1次元モデル271〜27の複数の異なる態様を表示し、このユーザインタフェース25によってさらに、各通路に対して都度選択されたモデルに、シミュレーションパラメータのセットを割り当てることもでき、その後、プロセスシミュレータ20はシミュレーションモジュール241によって、対応するシミュレーションを実行する。
最初に第1のステップSt1において、プラントにおいて、たとえば図1〜図3の熱交換器において、通路14を同定する。各通路は、図4に示されているように、プロセス流体入口と、熱移動区間と、プロセス流体出口と、を有する1次元のシステムとして表される。こうするためには、ユーザインタフェース25は表示装置26を備えており、これはたとえば、モニタまたはタッチスクリーンの形態のディスプレイを有する。ディスプレイ26は、それぞれ起点と終点とを有する通路Sのネットワークと、複数の通路が互いに接続する可能なノードと、潜在的な熱容量CWを有する隔壁と、考察対象のプロセスプラントの他の可能な要素と、を表示する。図12では、通路Sを簡素化して破線の矢印によって示しており、終点または排出部は各矢印の先に相当する。
ここで、ユーザは1つの通路を選択し(図13の矢印P1を参照)、適切な1次元モデルを対応付けることができる。この選択はたとえば、コマンドの入力によって、または、表示されている通路での選択手段としてのマウスクリックによって行われる。
ユーザインタフェース25は、選択のために複数の可能なモデル27〜27を提示する。たとえば、選択された通路の加熱される管について、数式(1)で表されたモデルを対応付けることができる。このことは矢印P2によって示されている。
次にユーザは、都度選択された通路に適用されるシミュレーションパラメータを決定することができる。こうするためには、選択手段29、たとえばクリック可能なボタン面が設けられている。たとえば、通路の長さと排出部におけるプロセス流体の圧力とが決定される(矢印P4およびP5)。他の可能なシミュレーションパラメータはたとえば、プロセス流体速度、線熱流量密度、空間的な離散化にかかる長さに沿った標本点の数、入口ないしは供給部における流体温度、または熱容量である。他のシミュレーションパラメータも可能であり、その際には、対応付けられる量は、選択された1次元モデルに依存する。
プロセスシミュレータ20は適切なモデルモジュール221〜22を備えており、モデルモジュール22は、対応するシミュレーションパラメータを考慮して、モデル「i」に従って、空間的かつ時間的に互いに依存せずに行われる1次元の離散的な数値計算を行うように構成されている。よって、ユーザインタフェース25を介して選択可能な1次元モデル271〜27は、モデルモジュール22〜22によって計算技術的に具現化される。
ここで、ユーザインタフェース25は都度のモデル選択を、通路について決定された対応するシミュレーションパラメータと共にプロセスシミュレータ20へ引渡す。こうするためにはたとえば、VHDLコードに類する記述言語またはスクリプトを使用することができる。決定されたシミュレーションパラメータは記憶モジュール23に記憶され、計算モジュール21によって呼び出されることが可能である。
ステップSt2(図11)において、プロセス流体流および温度分布のシミュレーションを、ナヴィエ‐ストークス方程式に基づいて行う。プロセスシミュレータ20では、シミュレーションモジュール241がモデルモジュール22〜22Nと、記憶モジュール23内に存在するシミュレーションパラメータとにアクセスし、各数値計算を行う。その結果として、ステップSt3において、プレート、管、アタッチメント、隔壁等の熱交換器要素の表面における変動的な温度分布が得られる。
ステップSt2におけるシミュレーションでは有利には、プロセス流体の時間的な質量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な質量輸送、反応速度、プロセス流体の時間的な運動量エンリッチメント、プロセス流体の空間的な運動量輸送、空間的な圧力勾配、位置に依存する摩擦、プロセス流体に及ぼされる重力の影響、プロセス流体の時間的なエンタルピーエンリッチメント、プロセス流体の空間的なエンタルピー輸送、プロセス流体の膨張仕事量、摩擦散逸、および/または、外部からの入熱量を表す項が組み込まれる。こうするためには、プロセスシミュレータ20に適切なモデルモジュール22〜22が、たとえばシミュレーションルーティンとして保有されており、これが(第1の)シミュレーションモジュール241によって呼び出し可能かつ使用可能になっている。その際には、(とりわけ質量、運動量およびエネルギーについての)1次元の保存方程式と、(とりわけ密度、温度、圧力およびエネルギーについての)熱力学的状態方程式と、を都度あてがう。
圧縮性流体については、以下のようにナヴィエ‐ストークス方程式をまとめることができる:
Figure 0006797135
ここで、c=n/Vは流体成分jのモル密度(単位mol/m)であり、ncは流体成分の数(無次元)であり、ρは密度(単位kg/m)であり、uは速度(単位m/s)であり、eは比内部エネルギー(単位J/kg)であり、ρeはエネルギー密度(単位J/m)であり、Θは迎角(単位rad)であり、ρ・g・sin(Θ)は流体静力学的な応力(単位Pa/m)であり、σは摩擦テンソル(単位N/m)であり、pは圧力(単位Pa)であり、
Figure 0006797135
は、熱流密度(単位W/m)であり、Aは断面積(単位m)であり、Uは周囲長である。密度、速度等は、プロセス流体全体に関するものである。よって、密度ρはたとえば、流れる流体全部とその成分との混合密度である。
これらの量は原則的に、どの流体成分jについても表すことができ、また、シミュレーションの基礎とすることができる。たとえば、各プロセス流体の構成要素ないしは成分の分離を把握することもできる。
質量保存方程式(3)の第1項は質量エンリッチメントを表し、第2項は質量輸送を表し、右辺は反応速度に相当する。運動量保存方程式(4)中、左辺の第1項は運動量エンリッチメントを表し、第2項は運動量輸送を表す。方程式(4)の右辺の第1項は、圧力勾配に起因する加速度を考慮したものであり、第2項は摩擦を考慮したものであり、第3項は重力影響を考慮したものである。モデル方程式で表された量は、特にシミュレーションパラメータとして使用することができる。
シミュレーションの所望の精度に応じて、また計算コストも考慮して、上記の項のうち幾つかを無視することができる。特に、プロセス流体は均質であること、ないしは、蒸気(vap)と液体(liq)とは等しい速度で流れることも仮定される:
ρ=ρvapε+ρliq(1−ε) (6)
ここで、εは蒸気体積割合である。
たとえば方程式を解く際には、互いに依存せずに時間的離散化および空間的離散化がなされる。このことによって、生じる計算コストを削減することができる。時間方向においては有利には、数値的に解くためにBDF手法が使用される。空間的には、有限体積法を使用することができる。
プロセスシミュレータ20によってシミュレーションを開始する際には、最初は、1次元の広がりの物体についての熱容量値および/または伝熱値を考慮せず、モデルモジュール221〜22によって実現される1次元のモデル系の数値的な収束を保証するため、この熱容量値および/または伝熱値を徐々にのみ段階的または連続的に増加させる。具体的には、熱結合されていないモデル系から開始して、熱輸送を、都度のシミュレーションパラメータによる所望値になるまで上昇させる。
通常のCFD手法(computional fluid dynamics)とは対照的に、1次元の現象にまで簡素化されることにより、コストが大幅に削減される。高信頼性の値を出すシミュレーションを低コストで行うことができる。
ステップSt3においてにシミュレーションモジュール241によって得られた境界条件は、熱交換器に組み込まれた熱移動のための手段の構造力学的特性のシミュレーションと、更なる計算と、のために用いられる。これによって、熱移動を行うための手段の温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルが得られ、これを後続のFEM計算の基礎とすることができる(ステップSt4)。
プロセスシミュレータ20の第2のシミュレーションモジュール24は、適切なFEM法を実行するように構成されている。たとえば、第2のシミュレーションモジュール24は、欧州特許第1830149号明細書(EP 1 830 149 B1)に記載された方法を実施する。これをもって、同文献の全内容を参照する(incorporated by reference)。
温度により誘発される応力ないしは伝熱器の強度を構造力学的に求める際には、以下のステップを実施することができる。ここでは簡素化のため、隔壁1と成形部2(図1参照)とを備えたプレート型熱交換器10を考察する:
プレート型熱交換器10の動作中に3次元数値シミュレーションを用いて、プレート型熱交換器10の内部の温度応力を計算するステップ、
上述の計算された温度応力に基づいて、プレート型熱交換器の強度を求めるステップ。
温度応力の3次元数値シミュレーションの際には、いずれか1つの成形部2のうち、いずれか1つの隔壁1と接触する部分の層モデルを作成して使用することにより、成形部2および隔壁1における空間的な温度分布を求める。その際には、3次元数値シミュレーションは、以下のステップを有する:
成形部2を、隔壁1間の空間に均質に充填された金属ブロックであって、いずれか1つの側で隔壁1と熱伝導コンタクトしている金属ブロックとしてモデリングするステップ、
流体から成形部2への入熱量と、その後に成形部2内を通って当該成形部2から隣接する隔壁1へ行われる熱伝導と、を用いて、プロセス流体を媒介とした成形部2およびこれに隣接する隔壁1への総入熱量を求めるステップ、
第1の入熱量に相当する熱量を、金属ブロックにおける第1の面に入熱させるステップ。本方法はとりわけ、層モデルの適合のための補正係数を示すものである。
たとえばFEM計算によって、応力曲線、比較応力についてのデータ、または、これらに類する状態特定パラメータであって、熱交換器の特定の要素の寿命についての推定に用いることができる状態特定パラメータが得られる。
よって、オプションのステップSt5において、たとえば熱交換器の金属板の寿命が求められる。第3のシミュレーションモジュール24は、温度により誘発される応力の構造力学的な特定結果に依存して、プラントないしは熱交換器の寿命消費を計算するように構成されている。よって、プロセスシミュレータ20等の対応するシミュレーションシステムは、熱流体力学的シミュレーションと有限要素解析および寿命推定とを結合したものに基づくものとなる。
寿命推定のための有限要素解析、たとえばステップSt4およびSt5において行われるもの、ないしはシミュレーションモジュール24および24によって行われるもの等は、たとえば、R. Hoelzl:“Lifetime estimation of aluminum plate fin heat exchangers”,Proceedings of the ASME 2012 Pressure Vessels & Piping Division Conference (PVP2012),2012年7月15〜19日、カナダ国オンタリオ州トロント[PVP2012-78343]にて説明されている。ここで同文献の全内容を参照する(incorporated by reference)。
図14に、伝熱器の状態を特定するシミュレーション方法を拡張した他の一実施例のフローチャートを示す。
ステップSt21において、伝熱器の熱応力の観点、ひいては伝熱器の予測される寿命の観点において、クリティカルな動作シナリオを同定および定義する。たとえば、運転開始シナリオまたはシャットダウンシナリオを特定することができる。
ステップSt22〜St24において、上述のシナリオ定義に基づき、当該(1つまたは複数の)伝熱器の熱流体モデリング、バリデーションおよびシミュレーションを行う。このシミュレーションにおいて考慮される現象は、上記にてステップSt2,St3について説明したものに相当する。
ステップSt25において、シミュレーションの結果として変動的な温度プロファイルと伝熱係数プロファイルとを作成する。これらのプロファイルは、ステップSt26において行われる次の構造力学的計算の入力データとなる。この構造力学的計算によってたとえば、計算された動作シナリオにかかる疲労曲線が得られ、この疲労曲線から、個々のシナリオについての予測される寿命消費が求められる(ステップSt27)。その結果、定義された動作シナリオ全てについて、これらによって生じる、考察対象の伝熱器についての全体的な寿命消費を求めることができる(ステップSt28)。
上述の解析のシミュレーション結果を使用して、伝熱器の十分な長寿命性を適合によって達成することができる。かかる認識によって、伝熱器の設計変更、プラントの制御コンセプトの変更もしくは最適化、操作員に対する特別な動作指示、警報の実施、または、プロセス技術的回路の追加もしくは変更を行うことができる。
図15に、プロセスプラント40の動作方法においてプラント制御部30の支援のためのプロセスシミュレータ20の使用を、概略的に示している。通常、プラント制御部30は制御信号CTを用いて、プラントを、たとえば空気分離用またはガス液化用等の極低温プラント等を制御する。プラント制御部30は、プラントに設置された測定センサから測定信号またはセンサ信号MSを受け取る。たとえば、予定されている動作フローを調整できるようにするため、温度、圧力および流量が検出されてプラント制御部30によって処理される。
図15ではさらに、行われる動作フローのシミュレーション、または、計画された動作フローの修正を行うプロセスシミュレータ20が設けられている。図11について説明したように、たとえば保守間隔の延長によって動作時間の改善または延長を可能にすべく動作フローまたは動作パラメータをプラント制御部30によって変更できるように、寿命消費推定(ステップSt5参照)が行われる。こうするためには、プロセスシミュレータ20はプラント制御部30または操作員に対して寿命推定結果LDを出力する。保守サイクルの中で、改善された動作パラメータまたは改善された動作フローを用いてさらに動作を行うことができる。このとき、プラント制御部30は場合によっては、変更された制御信号CT’を出力する。したがって、プロセスシミュレータ20によるシミュレーションに依存して、プラント40の動作が最適化される。
プロセスシミュレータ20はたとえば、上述の保守間隔で、変更すべき推奨動作についての示唆を操作員に与えることができる。また、プラント制御部30はシミュレーション結果LDに基づいて現時点の動作フローまたは動作パラメータに合わせた調整を自動的に行うことも可能である。
その点においては、プロセスプラントの製造、計画、設計、改造または動作を、上述のように熱流体シミュレーションに依存して行うことができる。また、プラントまたは熱交換器の製造前に、材料選定、プレート厚または管長等の構造的パラメータを決定することもできる。
上記では実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は多様に変更することが可能である。たとえば、ここで示した幾何学的形態とは異なる幾何学的形態の伝熱器を検討することも可能である。
1 隔壁
2 熱交換成形部
3 分配成形部
4 バー
5 カバー
6,6a アタッチメント
7 継手
8 中央の直方体/積層体
9 分配成形部出入口
10 プレート型熱交換器
11 隔壁
12 出口/排出部
13 入口/供給部
14 通路
15 分岐/排出部
16 PFHE伝熱器
17 胴部
18 管
19 STHE伝熱器
20 プロセスシミュレータ
21 計算モジュール
22〜22 モデルモジュール
23 記憶モジュール
24〜24 シミュレーションモジュール
25 ユーザインタフェース
30 プラント制御部
40 プロセスプラント
CT 制御信号
CW 熱容量
MS 測定データ
LD シミュレーション結果
S1〜S3 通路
St1〜St28 方法の各ステップ

Claims (14)

  1. 少なくとも1つのプロセス流を用いて熱移動を行うための手段を備えた熱交換装置(10)の状態を特定する方法であって、
    a)前記熱移動を行うための手段の温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを特定するために、前記熱交換装置(10)内の少なくとも1つの通路(14)内に流れる前記少なくとも1つのプロセス流の熱流体シミュレーションを行い、
    b)前記熱流体シミュレーションの際に、時間的に可変の温度境界条件を求め、
    c)前記可変の温度境界条件に依存して前記熱交換装置(10)の状態の構造力学的計算を行うために有限要素法(FEM)を用いて、前記状態を特定し、
    d)前記熱流体シミュレーションを行うために、各通路(14)を、熱移動を行うための1つの結合された手段と共に、プロセス流供給部(13)と、熱移動区間(S3)と、プロセス流排出部(12)と、を有する1次元のモデル系で表し、前記熱移動区間(S3)に沿って、熱容量(CW)を有する1次元の広がりの物体(11)が密着しており、
    e)前記熱流体シミュレーションを行うために、1次元のナヴィエ‐ストークス方程式を用いて各通路(14)を表現し、
    前記方法は、
    起点および終点をそれぞれ有する、前記熱交換装置(10)の複数の通路を取得するステップであって、各起点または各終点はプロセス流供給部またはプロセス流排出部に相当するステップと、
    取得された通路(14)の間のノードであって、それぞれ複数の起点および/または終点が集中するノードを取得するステップと、
    取得された各通路(14)に対して1次元のモデルを対応付けるステップと、
    プロセス流排出部とノードとにおけるプロセス流体の圧力を決定するステップと、
    温度プロファイルおよび/または伝熱係数プロファイルを特定するために、各1次元のモデルの空間的かつ時間的に離散化された計算をコンピュータ実行により実施するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記少なくとも1つのプロセス流は、材料流または各プロセス流体の流体流またはエネルギー流を有する、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記熱流体シミュレーションの際に、前記熱移動を行うための手段における時間的に可変の伝熱係数プロファイルを求める、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記プロセス流体の相転移、前記プロセス流体の成分の物質分離、前記プロセス流体の充填過程、および/または、前記プロセス流体の流体力学的な不安定性を表すモデルを用いて、前記時間的に可変の温度境界条件を求める、
    請求項3記載の方法。
  5. 1次元のモデル系の数値的な収束を保証するため、1次元の広がりの前記物体(11)の熱容量値および/または伝熱値を段階的または連続的に増加させる、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記1次元のナヴィエ‐ストークス方程式は、互いに依存せずに時間的離散化および空間的離散化がなされる、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記1次元のシミュレーションの際に、前記プロセス流体の時間的な質量エンリッチメント、前記プロセス流体の空間的な質量輸送、反応速度、前記プロセス流体の時間的な運動量エンリッチメント、前記プロセス流体の空間的な運動量輸送、空間的な圧力勾配、空間的な摩擦、前記プロセス流体に及ぼされる重力の影響、前記プロセス流体の時間的なエネルギーエンリッチメント、前記プロセス流体の空間的なエンタルピー輸送、前記プロセス流体の膨張仕事量、摩擦散逸、および/または、外部からの入熱量を表す項を使用する、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 質量、運動量およびエネルギーについての1次元の保存方程式と、密度、温度、圧力およびエネルギーについての熱力学的状態方程式と、を都度あてがう、
    請求項7記載の方法。
  9. 前記熱交換装置(10)の動作サイクルの数に依存して負荷を求めて、前記熱交換装置(10)の状態をヴェーラー曲線の形態で寿命消費として特定する
    請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記熱移動を行うための手段は、管、プレート、隔壁、成形部、フィン、リブ、または、蓄熱装置を有する、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記熱流体シミュレーションは、前記通路内の前記プロセス流のジュール‐トンプソン効果を考慮する、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 前記熱交換装置(10)の空間的および時間的に分布している応力状態を特定する、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 熱交換装置(10)の製造方法であって、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の方法の結果として特定された状態に依存して、前記熱交換装置(10)の構造的パラメータを決定し、
    構造的パラメータは、ろう接箇所、材料厚さ、または、材料選定である、
    製造方法。
  14. 熱交換装置(10)の動作方法であって、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の方法の結果として特定された状態に依存して、動作パラメータを決定し、
    動作パラメータは、熱移動を行うための手段の圧力、保守間隔、または、交換時点である、
    動作方法。
JP2017561697A 2015-05-28 2016-05-25 熱交換装置の状態を特定する方法 Active JP6797135B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15169745.5 2015-05-28
EP15169745 2015-05-28
EP15003521.0 2015-12-10
EP15003521.0A EP3179192A1 (de) 2015-12-10 2015-12-10 Verfahren zum bestimmen eines zustands einer wärmetauschereinrichtung
PCT/EP2016/000869 WO2016188635A1 (de) 2015-05-28 2016-05-25 Verfahren zum bestimmen eines zustands einer wärmetauschereinrichtung

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018522222A JP2018522222A (ja) 2018-08-09
JP6797135B2 true JP6797135B2 (ja) 2020-12-09

Family

ID=56087231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017561697A Active JP6797135B2 (ja) 2015-05-28 2016-05-25 熱交換装置の状態を特定する方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11047633B2 (ja)
EP (1) EP3311096B1 (ja)
JP (1) JP6797135B2 (ja)
CN (1) CN107690563B (ja)
RU (1) RU2734371C2 (ja)
WO (1) WO2016188635A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2018302199B2 (en) * 2017-07-19 2023-10-05 Linde Aktiengesellschaft Method for determining stress levels in a material of a process engineering apparatus
AT16461U1 (de) * 2018-08-27 2019-10-15 Ivd Prof Hohenberg Gmbh Prüfeinrichtung zum ermitteln des dynamischen thermischen verhaltens eines prüfobjektes
CN110598301B (zh) * 2019-09-05 2022-10-11 华北电力科学研究院有限责任公司 液化空气储能***参数耦合设计方法
CN110765645B (zh) * 2019-11-06 2023-05-23 国网四川省电力公司电力科学研究院 内置盘管式压缩空气换热***的设计方法
CN110781629B (zh) * 2019-11-20 2023-04-21 桂林理工大学 一种对流散热系数的确定方法及***
CN112883662B (zh) 2021-02-01 2024-05-10 清华大学 一种蒸汽供热网络动态运行水力状态估计方法及***
WO2024037731A1 (de) * 2022-08-19 2024-02-22 Linde Gmbh Verfahren zum verwalten einer verfahrenstechnischen anlage
CN116045717B (zh) * 2023-02-13 2023-07-04 中国核动力研究设计院 热质传递装置、换热系数的计算方法、装置、设备及介质

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SU1347620A1 (ru) * 1986-02-27 1988-05-30 Предприятие П/Я В-2679 Стенд дл изучени нестационарных теплогидравлических процессов
JPH10187769A (ja) * 1996-12-26 1998-07-21 Tokyo Gas Co Ltd 高温耐久性評価装置および方法
RU2262054C2 (ru) * 1999-02-01 2005-10-10 Олесевич Алексей Кириллович Теплообменный аппарат
US6942018B2 (en) * 2001-09-28 2005-09-13 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Electroosmotic microchannel cooling system
DE10360240B4 (de) * 2003-08-21 2005-09-01 Visteon Global Technologies, Inc., Dearborn Rippe für Wärmeübertrager mit paralleler Schichtung von flachen Wärmeübertragerrohren
US7059396B2 (en) * 2003-09-17 2006-06-13 Honda Motor Co., Ltd. System for configuring the geometric parameters for a micro channel heat exchanger and micro channel heat exchangers configured thereby
DE102004048660A1 (de) * 2004-10-04 2006-06-14 Said Toumi Methodik zur Temperaturabsenkung von berippten Oberflächen (Berechnung des mittleren Wärmeübergangskoeffizienten α unter Einsatz numerischer Verfahren)
JP4304277B2 (ja) * 2005-05-16 2009-07-29 国立大学法人東京工業大学 数値計算方法、プログラムおよび記録媒体
EP1830149B2 (de) 2005-12-13 2013-11-20 Linde AG Verfahren zur Bestimmung der Festigkeit eines Plattenwärmeaustauschers, zur Herstellung eines Plattenwärmeaustauschers und zur Herstellung einer verfahrenstechnischen Anlage
US7788073B2 (en) * 2005-12-13 2010-08-31 Linde Aktiengesellschaft Processes for determining the strength of a plate-type exchanger, for producing a plate-type heat exchanger, and for producing a process engineering system
JP2009163507A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Yokogawa Electric Corp 熱交換機器診断システム
EP2128551A1 (de) * 2008-05-29 2009-12-02 Siemens Aktiengesellschaft Überwachung von Wärmetauschern in Prozessleitsystemen
DE102010040029A1 (de) * 2010-08-31 2012-03-01 Behr Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Betrieb eines thermisch zyklierten Bauteils und nach diesem Verfahren betriebenes Bauteil, insbesondere Schichtwärmeübertrager
CN102609555A (zh) * 2011-01-19 2012-07-25 刘一兵 用于研究分析微槽平板热管传热性能的数学建模方法
JP5724814B2 (ja) * 2011-03-30 2015-05-27 富士通株式会社 熱流体シミュレーションプログラム,熱流体シミュレーション装置および熱流体シミュレーション方法
CN102542164B (zh) * 2011-12-30 2014-12-17 中国核电工程有限公司 增强型***热工水力行为模拟方法
MY182637A (en) * 2012-10-09 2021-01-27 Linde Ag Method for controlling a temperature distribution in a heat exchanger
GB201314722D0 (en) * 2013-08-05 2013-10-02 Kbc Process Technology Ltd Simulating processes
US20160139204A1 (en) * 2014-11-14 2016-05-19 Xpliant, Inc. Testbench builder, system, device and method including a generic driver and transporter

Also Published As

Publication number Publication date
RU2734371C2 (ru) 2020-10-15
US20180259272A1 (en) 2018-09-13
RU2017143354A3 (ja) 2019-11-19
US11047633B2 (en) 2021-06-29
WO2016188635A1 (de) 2016-12-01
JP2018522222A (ja) 2018-08-09
EP3311096A1 (de) 2018-04-25
RU2017143354A (ru) 2019-06-28
CN107690563B (zh) 2021-02-09
EP3311096B1 (de) 2020-12-02
CN107690563A (zh) 2018-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6797135B2 (ja) 熱交換装置の状態を特定する方法
D'Orazio et al. Application to natural convection enclosed flows of a lattice Boltzmann BGK model coupled with a general purpose thermal boundary condition
Moncho-Esteve et al. Simple inlet devices and their influence on thermal stratification in a hot water storage tank
Quibén et al. Flow pattern based two-phase frictional pressure drop model for horizontal tubes, Part II: New phenomenological model
US9372944B2 (en) Numerical analysis device, element generation program, and numerical analysis method
CN105184395B (zh) 含余热利用***的火电机组的初参数确定方法
Shojaeefard et al. An investigation of the effects of geometry design on refrigerant flow mal-distribution in parallel flow condenser using a hybrid method of finite element approach and CFD simulation
CN107301276A (zh) 大空间喷口送风分层空调对流热转移负荷计算方法
KR20140119111A (ko) 컴퓨터의 유체 역학 시스템들 및 그것의 사용 방법들
Sun et al. A general distributed-parameter model for thermal performance of cold box with parallel plate-fin heat exchangers based on graph theory
CN114254894A (zh) 一种蒸汽***的设备调度方法及装置
Asgharian et al. A Monte Carlo calculation of the deposition efficiency of inhaled particles in lower airways
Greiciunas et al. A numerical evaluation of next generation additive layer manufactured inter-layer channel heat exchanger
JP5749079B2 (ja) 二相熱流動解析装置および二相熱流動解析方法
Shademan et al. CFD simulation of boiling heat transfer using OpenFOAM
Zhou et al. Modeling and analysis of hydrodynamic instabilities in two-phase flow using two-fluid model
Woitalka et al. Dynamic simulation of heat exchangers using Linde's in-house process simulator OPTISIM®
Peng et al. Computational fluid dynamics modelling on flow characteristics of two-phase flow in micro-channels
Permatasari et al. Material selection for shell and tube heat exchanger using computational fluid dynamics method
EP3179192A1 (de) Verfahren zum bestimmen eines zustands einer wärmetauschereinrichtung
CN111310391B (zh) 一种板翅式热交换器的仿真方法
Singh BIM-based automatic piping layout design and schedule optimization
Bonizzi et al. MAST: a fine mesh transient multiphase code for geothermal fluid networks simulation
RU2773762C2 (ru) Способ и система для определения остаточного срока службы технологического устройства, через которое протекает текучая среда
Sisti Control Co-Design of a CO2-based Chiller System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190508

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20200206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6797135

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250