JP6796392B2 - 3レベル電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数個の電力スイッチング素子を用いて構成される3レベル電力変換装置に関する。
電力変換装置は、複数の電力スイッチング素子を動作させることで、直流電力を任意の振幅、周波数の交流電圧指令と等価な電圧に変換する交流電力生成機能や、これとは逆に変換する直流電力生成機能を持つ。この電力変換装置において、正電圧・負電圧と零電圧の3つを交流端子側に出力可能なものを3レベル電力変換装置という。3レベル電力変換装置は、例えば4種類のスイッチング動作区分を有する回路構成を備える。この3レベル電力変換装置は、交流電圧指令に対してスイッチングパターンの指令信号を各ゲートドライバに与えることで、各電力スイッチング素子がオン・オフの動作を行い、AC出力端で交流電圧指令と等価な電圧を出力する。3レベル電力変換装置は、任意の振幅、周波数の交流電圧を直流電圧に変換することも可能である。
一般的に、電力スイッチング素子を用いた3レベル電力変換装置において出力容量を増加させるためには、箱型の筐体の中に複数の電力変換主回路を集約した電力変換セル(電力スイッチング素子集合体)を複数個並列に接続させる方法がある。この電力変換セルは、上記した4種類のスイッチング動作区分を包含する。
近年の交流誘導電動機の大容量化に伴い、3レベル電力変換装置は、大容量化と小型化が要望されている。特許文献1の要約書の解決手段には、「3レベル電力変換装置において、スイッチング素子と環流ダイオードを含む電力変換モジュール1〜4の長手方向を装置筐体の底面と平行になるように、電力変換モジュール集合体20に配置する。規定の長さの範囲内で電力変換モジュール1〜4を装置筐体と平行な方向に順次並べて配置し、上記規定の長さを越える分の電力変換モジュール1〜4については、段を変えて配置する。」と記載されている。
特開2014−116995号公報
この電力変換装置において、従来の電力変換セルは3レベル電力変換回路1相分を包含するように、平面状に部品を配置して構成される。このような構成にて、印加電圧の引き上げを目的として各電力スイッチング素子を2直列以上の構成とすると回路規模が大きくなり、電力変換装置が大型化してしまうおそれがあった。
同様に、装置の電力容量の増加を目的として各電力スイッチング素子を並列化した構成とした場合も、実装の制約により設計の自由度が低下し、結果として電力変換装置が大型化してしまうおそれがあった。
さらに、電力スイッチング素子に導通破損などの事故が生じた際に、電力変換装置を復旧するには、電力スイッチング素子の特性を並列間で揃える必要がある。よって破損した電力変換スイッチング素子を含む当該電力変換セルだけではなく、当該電力変換セルと並列構成をなす他の電力変換セルもその交換範囲となる。よって、故障範囲に比べて交換範囲が広いため、復旧時間および復旧費用が大きくなるおそれがある。
加えて、電力変換セル内の電力スイッチング素子が電力変換装置動作中に短絡などの故障をきたした場合には、短絡系路上にある他の電力スイッチング素子にも連鎖的に影響が波及して、導通破損するおそれがある。そこで、事故時の二次被害の防止が望まれている。
そこで、本発明は、電力変換装置の小型化を図ると共に、事故時の二次被害を少なくすることを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の3レベル電力変換装置は、
正極側直流端子および負極側直流端子とU相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のU相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子とV相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のV相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子とW相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のW相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、を備える。この3レベル電力変換装置は、前記U相、前記V相、前記W相の前記複数の電力変換主回路は、2以上の電力スイッチング素子が直列に接続された構成が複数に亘って配列された第1〜第4スイッチング素子構造体と、直流電圧の中性点から前記第1スイッチング素子構造体の構成のうち一つの他端に接続される第1ダイオード素子と、前記中性点から前記第4スイッチング素子構造体の構成のうち一つの他端に接続される第2ダイオード素子が複数に亘って配列されたダイオード素子構造体と、を含んで構成される。前記第1スイッチング素子構造体の各構成は、前記正極側直流端子に一端が接続され、前記第2スイッチング素子構造体の各構成は、前記第1スイッチング素子構造体の構成のうち一つと前記U相、前記V相、前記W相のうち何れかの交流端子との間に接続され、前記第4スイッチング素子構造体の各構成は、前記負極側直流端子に一端が接続され、前記第3スイッチング素子構造体の各構成は、各前記第4スイッチング素子構造体の構成のうち一つと前記U相、前記V相、前記W相のうち何れかの交流端子との間に接続され、前記第1〜第4スイッチング素子構造体の各構成は、直列接続された何れかの電力スイッチング素子に過電圧が印加された際に、直列接続された他の電力スイッチング素子の運転を停止する。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、電力変換装置の小型化を図ると共に、事故時の二次被害を少なくすることが可能な電力変換装置を提供することができる。
本実施形態における3レベル電力変換装置の構成図である。 本実施形態における3レベル電力変換回路を示す回路図である。 IGBTセルの詳細を示す回路図である。 本実施形態における3レベル電力変換回路にて故障が発生したことを示す図である。 本実施形態における3レベル電力変換回路にて故障後に停止したことを示す図である。 3レベル電力変換回路の正面図である。 一相分の3レベル電力変換回路を示す回路図である。 電力変換セルの正面図である。 電力変換セルの側面図である。 電力変換セルの斜視図である。 クランプダイオードセルを示す正面図である。 クランプダイオードセルを示す側面図である。 クランプダイオードセルを示す斜視図である。 比較例の3レベル電力変換装置の構成図である。 比較例の3レベル電力変換回路を示す回路図である。 IGBT素子とゲートドライバの詳細を示す回路図である。 比較例の3レベル電力変換回路にて故障が発生したことを示す図である。 比較例の3レベル電力変換回路にて故障により各素子が導通破損したことを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、各図面を参照しながら説明を行う。なお、各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
比較例および本実施形態の3レベル電力変換装置は、直流電圧を任意の周波数・振幅の交流電圧に変換するインバータである。この3レベル電力変換装置は、例えば、鉄鋼圧延プラントなどに用いられる交流誘導電動機の駆動制御に適用される。
《比較例の3レベル電力変換装置》
図14は、比較例の3レベル電力変換装置9の構成図である。
3レベル電力変換装置9は、U相回路91u、V相回路91v、W相回路91wの3相から構成される。V相回路91v、W相回路91wの構成は、U相回路91uと同一である。
U相回路91uは、電力変換主回路92a〜92cが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路92a〜92cは、それぞれ正側直流電源母線(以下、「P母線」と記載)、中性点母線(以下、「C母線」と記載)、負側直流電源母線(以下、「N母線」と記載)に接続されて直流電圧が供給され、ノードUACOにU相の交流電圧を出力する。電力変換主回路92b,92cの回路構成は、電力変換主回路92aと同一である。
V相回路91vは、電力変換主回路92d〜92fが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路92d〜92fは、それぞれP母線、C母線、N母線に接続されて直流電圧が供給され、ノードVACOにV相の交流電圧を出力する。電力変換主回路92e,92fの回路構成は、電力変換主回路92dと同一である。
W相回路91wは、電力変換主回路92g〜92iが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路92g〜92iは、それぞれP母線、C母線、N母線に接続されて直流電圧が供給され、ノードWACOにW相の交流電圧を出力する。電力変換主回路92h,92iの回路構成は、電力変換主回路92gと同一である。
以下、電力変換主回路92a〜92iを特に区別しないときには、単に電力変換主回路92と記載する。
負荷Lは、ノードUACO,VACO,WACOに接続されて交流電圧が印加される。この負荷Lは、例えば交流誘導電動機などである。
U相回路91uと、V相回路91vと、W相回路91wとは、3相とも同一の構成である。U相回路91u、V相回路91v、W相回路91wの各相において、同様な電力変換主回路92を複数個並列に接続することにより、3レベル電力変換装置9の出力容量を増加させることができる。
図15は、比較例の電力変換主回路92を示す回路図である。
電力変換主回路92は、電力スイッチング素子としてIGBT素子Q11〜Q14を使用し、ダイオード素子D3,D4によって中性点にクランプするNPC(Neutral Point Clamped)方式の電力変換回路である。IGBT素子Q11〜Q14は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT:以下「IGBT」と記載)およびコレクタ−エミッタ間に接続された環流用ダイオードを備えた素子である。各IGBT素子Q11〜Q14にはゲートドライバ18が接続されており、このゲートドライバ18は、制御部90によって制御される。これらIGBT素子Q11〜Q14の詳細は、後記する図16で説明する。
比較例において、正側のIGBT素子Q11は、P母線の電位を、IGBT素子Q12を介してノードACOに出力する。P母線には、直流電源Epによって直流電圧が印加されている。
第1の中性点のIGBT素子Q12および第2の中性点のIGBT素子Q13は、IGBT素子Q11,Q12がオフの際に、C母線の電位をノードACOに出力する。
負側のIGBT素子Q14は、N母線の電位を、IGBT素子Q13を介してノードACOに出力する。これらIGBT素子Q11〜Q14は、P母線とN母線との間に直列に接続される。各ゲートドライバ18は、制御部90に接続されており、各IGBT素子Q11〜Q14のゲートに駆動信号を供給する。
また、電力変換主回路92では、2個のクランプ用のダイオード素子D3,D4を含んで構成される。正側クランプ用のダイオード素子D3および負側クランプ用のダイオード素子D4は、2in1ダイオード素子である。IGBT素子Q11,Q12の接続点とC母線の間に、C母線の電位を出力するための正側クランプ用のダイオード素子D3が接続される。また、IGBT素子Q13,Q14の接続点とC母線の間に、C母線の電位を出力するための負側クランプ用のダイオード素子D4が接続される。電力変換主回路92では、各IGBT素子Q11〜Q14がスイッチング動作を行うことで、出力点であるノードACOから負荷Lに対して交流電力が出力される。
《スイッチング動作》
ノードACOに正電圧のパルスを出力する際、制御部90は、IGBT素子Q11,Q12をオン、IGBT素子Q13,Q14をオフする。これによりP母線の電位が、ノードACOに出力される。
また、ノードACOに零電圧を出力する際、制御部90は、IGBT素子Q12,Q13をオン、IGBT素子Q11,Q14をオフする。これによりC母線の電位が、ノードACOに出力される。
ノードACOに負電圧のパルスを出力する際、制御部90は、IGBT素子Q13,Q14をオン、IGBT素子Q11,Q12をオフする。これによりN母線の電位が、ノードACOに出力される。
電力変換主回路92の制御部90は、上記したようなゼロ点を中心とした正パルスと負パルスからなるPWM(Pulse Width Modulation)パルスを出力するので、2レベル電力変換回路と比べ、より正弦波に近い交流電圧をノードACOに出力することができる。
図16は、IGBT素子Q11とゲートドライバ18等の詳細を示す回路図である。
比較例のIGBT素子Q11には、ゲートドライバ18、過電圧検出回路19、過電圧抑制回路20が接続されている。
過電圧抑制回路20は、IGBT素子Q11のコレクタ−ゲート間に並列に接続されたツェナーダイオード(不図示)を含んで構成される。この過電圧抑制回路20は、コレクタ−ゲート間に過電圧が印加されるとツェナーダイオードに電流が流れ、IGBT素子Q11のゲートに充電電流を供給する。これによりIGBT素子Q11のインピーダンスを低下させ、IGBT素子Q11を過電圧から保護している。
過電圧検出回路19とゲートドライバ18とは、ゲート−エミッタ間に接続される。ゲートドライバ18は、IGBT素子Q11のゲートに指令信号を流す。過電圧検出回路19は、過電圧抑制回路20の出力信号とゲートドライバ18からIGBT素子Q11に流れる指令信号とは不一致であると認識することで、過電圧が発生していると判断する。これにより制御部90(図15参照)は、運転を停止して素子の導通破損を防ぐことができる。
《比較例の問題点》
比較例の電力変換主回路92では、IGBT素子Q11〜Q14のうちいずれかが導通破損した際に、二次的な素子破損が発生するおそれがある。これを図17と図18を参照して説明する。
図17は、比較例の電力変換主回路92にて故障が発生したことを示す図である。
IGBT素子Q11,Q12がオンし、IGBT素子Q13,Q14がオフしたときに電力変換主回路92に流れる電流を、ルート73として示す。電流は、P母線からIGBT素子Q11,Q12とノードACOを介して、負荷Lに流れる。このときIGBT素子Q13が誤ってオンするか、または導通破損すると、図18に示すように他の素子も導通破損する。
図18は、故障により各素子が導通破損したことを示す図である。
このとき電力変換主回路92に流れる電流を、ルート74として示す。電流は、P母線からIGBT素子Q11,Q12,Q13とダイオード素子D4を介してC母線に流れる。このような直流短絡により、IGBT素子Q11,Q12とダイオード素子D4は破損に至る。
直列接続されたIGBT素子Q11に、IGBT素子Q11〜Q14の4素子分の電圧が印加され電圧が上昇するが、過電圧検出回路19(図16参照)により近傍のIGBT素子の故障を検出し、運転を停止させることで更なる被害を留めることができる。しかし、IGBT素子Q13が過電圧によりダメージを受けていることを考慮すると、運転停止後にIGBT素子Q11〜Q14とダイオード素子D4とを交換する必要がある。すなわち、1相分の構成をすべて交換しなければならない。
《本実施形態の電力変換回路構成例》
図1に示す3レベル電力変換装置1は、直流電圧を任意の周波数・振幅の交流電圧に変換する電力変換主回路12(図2参照)をそれぞれ3個用いたU相回路11u、V相回路11v、W相回路11wの3相を備えている。V相回路11v、W相回路11wの構成は、U相回路11uの構成と同一である。
U相回路11uは、電力変換主回路12a〜12cが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路12a〜12cは、それぞれP母線、C母線、N母線に接続されて直流電圧が供給され、ノードUACOにU相の交流電圧を出力する。電力変換主回路12b,12cの回路構成は、電力変換主回路12aと同一である。更に電力変換主回路12a〜12cは、同一動作単位のIGBT素子が配列されたIGBTセル14〜17と、ダイオードが配列されたクランプダイオードセル13とを共有する。電力変換主回路12a〜12cは、これらIGBTセル14〜17と、クランプダイオードセル13とが上下左右不問の実装にて構成される構造体内で並列化されている、IGBT素子やダイオードは、それぞれ同一動作単位でセル化されているので、同一動作単位での交換が容易に行える。
図1のIGBTセル14は、動作単位を示す“QP”が記載されており、比較例のIGBT素子Q11(図15参照)と同様に動作する。IGBTセル15は、動作単位を示す“QPC”が記載されており、比較例のIGBT素子Q12(図15参照)と同様に動作する。IGBTセル16は、動作単位を示す“QNC”が記載されており、比較例のIGBT素子Q13(図15参照)と同様に動作する。IGBTセル17は、動作単位を示す“QN”が記載されており、比較例のIGBT素子Q14(図15参照)と同様に動作する。クランプダイオードセル13は、動作単位を示す“D”が記載されている。
V相回路11vは、電力変換主回路12d〜12fが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路12d〜12fは、それぞれP母線、C母線、N母線に接続されて直流電圧が供給され、ノードVACOにV相の交流電圧を出力する。電力変換主回路12e,12fの構成は、電力変換主回路12dの構成と同一である。更に電力変換主回路12d〜12fは、同一動作単位のIGBT素子が配列されたIGBTセル14〜17と、同一動作単位のダイオードが配列されたクランプダイオードセル13とを共有している。これにより、IGBT素子やダイオードを同一動作単位で交換することができる。
W相回路11wは、電力変換主回路12g〜12iが並列に接続されて構成される。これら電力変換主回路12g〜12iは、それぞれP母線、C母線、N母線に接続されて直流電圧が供給され、ノードWACOにW相の交流電圧を出力する。電力変換主回路12h,12iの回路構成は、電力変換主回路12gと同一である。更に電力変換主回路12g〜12iは、同一動作単位のIGBT素子が配列されたIGBTセル14〜17と、同一動作単位のダイオードが配列されたクランプダイオードセル13とを共有している。これにより、IGBT素子やダイオードを同一動作単位で交換することができる。
以下、電力変換主回路12a〜12iを特に区別しないときには、単に電力変換主回路12と記載する。
U相回路11u、V相回路11v、W相回路11wは、それぞれ各セルに3並列に素子を配置して、3個の電力変換主回路12を構成している。よって、3レベル電力変換装置1の交流電力の出力は、電力変換主回路12の3回路分を合わせた出力となる。
図2は、本実施形態における電力変換主回路12を示す回路図である。
本実施形態の電力変換主回路12が、比較例の電力変換主回路92(図15参照)と異なる点は、同様のスイッチング動作を行う2個のIGBT素子を直列に接続して電力変換セルを構成していることである。これにより、電力変換セルの定格電圧を2つのIGBT素子で分担させ、入力する直流電圧を約2倍に増加させることが可能となり、出力の大容量化を図ることができる。
電力変換主回路12は、電力変換セルとしてIGBTセル14〜17を使用し,クランプダイオードセル13によって中性点にクランプするNPC方式の電力変換回路である。IGBTセル14は、同様のスイッチング動作を行うIGBT素子Q1,Q2を2直列に接続する。IGBTセル15は、同様のスイッチング動作を行うIGBT素子Q3,Q4を直列に接続する。IGBTセル16は、同様のスイッチング動作を行うIGBT素子Q5,Q6を直列に接続する。IGBTセル17は、同様のスイッチング動作を行うIGBT素子Q7,Q8を直列に接続する。IGBTセル14〜17は、直列接続された2個のIGBT素子を3列に亘って配列したスイッチング素子構造体である。またクランプダイオードセル13は、ダイオード素子D1,D2を3列に亘って配列したダイオード素子構造体である。これにより、図1に示したように、3つの電力変換主回路12を並列化することができる。IGBT素子Q1〜Q8は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタおよびコレクタ−エミッタ間に接続された環流用ダイオードを備えた素子である。
図3は、IGBTセルの詳細を示す回路図である。
IGBT素子Q1,Q2には、図16に示した比較例と同様にゲートドライバ18、過電圧検出回路19および過電圧抑制回路20が接続されている。
過電圧抑制回路20は、IGBT素子Q1,Q2のコレクタ−ゲート間に過電圧が印加されると、そのIGBT素子のゲートに充電電流を供給する。これによりIGBT素子Q1,Q2のインピーダンスを低下させ、IGBT素子Q1,Q2を過電圧から保護している。
過電圧検出回路19とゲートドライバ18とは、IGBT素子Q1,Q2のゲート−エミッタ間に接続される。ゲートドライバ18は、IGBT素子Q1,Q2のゲートに指令信号を流す。過電圧検出回路19は、過電圧抑制回路20の出力信号とゲートドライバ18からIGBT素子Q1,Q2に流れる指令信号とは不一致であると認識することで、各IGBT素子に過電圧が発生していると判断する。
これによりIGBTセル14は、IGBT素子Q1,Q2の過電圧の印加を検出可能である。電力変換主回路12の制御部10は、IGBT素子Q1,Q2のうち一方に過電圧が印加された際に、他方のIGBT素子の運転を停止して、事故時の二次被害を少なくする。
同様にIGBTセル15は、IGBT素子Q3,Q4の過電圧の印加を検出可能である。電力変換主回路12は、IGBT素子Q3,Q4のうち一方に過電圧が印加された際に、他方のIGBT素子の運転を停止して、事故時の二次被害を少なくする。
IGBTセル16は、IGBT素子Q5,Q6の過電圧の印加を検出可能である。電力変換主回路12は、IGBT素子Q5,Q6のうち一方に過電圧が印加された際に、他方のIGBT素子の運転を停止して、事故時の二次被害を少なくする。
IGBTセル17は、IGBT素子Q7,Q8の過電圧の印加を検出可能である。電力変換主回路12は、IGBT素子Q7,Q8のうち一方に過電圧が印加された際に、他方のIGBT素子の運転を停止して、事故時の二次被害を少なくする。
本実施形態において、正側のIGBTセル14は、P母線の電位をノードACOに出力する。P母線には、直流電源Epによって直流電圧が印加されている。
第1の中性点のIGBTセル15および第2の中性点のIGBTセル16は、C母線の電位をノードACOに出力する。
負側のIGBTセル17は、N母線の電位をノードACOに出力する。これらIGBTセル14〜17は、P母線とN母線との間に直列に接続される。各ゲートドライバ18は、制御部10に接続されており、IGBTセル14〜17が備えるIGBT素子Q1〜Q8のゲートに駆動信号を供給する。
また、電力変換主回路12では、2個のクランプ用のダイオード素子D1,D2を含んで構成される。正側クランプ用のダイオード素子D1および負側クランプ用のダイオード素子D2は、2in1ダイオード素子である。IGBTセル14,15の接続点とC母線の間に、C母線の電位を出力するための正側クランプ用のダイオード素子D1が接続される。また、IGBTセル16,17の接続点とC母線の間に、C母線の電位を出力するための負側クランプ用のダイオード素子D2が接続される。電力変換主回路12では、IGBTセル14〜17が備えるIGBT素子Q1〜Q8がスイッチング動作を行うことで、出力点であるノードACOから負荷Lに対して交流電力が出力される。
《スイッチング動作》
ノードACOに正電圧のパルスを出力する際、制御部10は、IGBTセル14,15が備えるIGBT素子Q1〜Q4をオン、IGBTセル16,17が備えるIGBT素子Q5〜Q8をオフする。これによりP母線の電位が、ノードACOに出力される。
また、ノードACOに零電圧を出力する際、制御部10は、IGBTセル15,16が備えるIGBT素子Q3〜Q6をオン、IGBTセル14が備えるIGBT素子Q1,Q2とIGBTセル17が備えるIGBT素子Q7,Q8をオフする。これによりC母線の電位が、ノードACOに出力される。
ノードACOに負電圧のパルスを出力する際、制御部10は、IGBTセル16,17が備えるIGBT素子Q5〜Q8をオン、IGBTセル14,15が備えるIGBT素子Q1〜Q4をオフする。これによりN母線の電位が、ノードACOに出力される。
電力変換主回路12の制御部10は、上記したようなゼロ点を中心とした正パルスと負パルスからなるPWM(Pulse Width Modulation)パルスにより、2レベル電力変換回路と比べ、より正弦波に近い交流電圧をノードACOに出力することができる。
《IGBT素子を直列に接続する効果》
本実施形態の電力変換主回路12では、IGBTセル14〜17に、それぞれ同様のスイッチング動作を行う2個のIGBT素子を直列に接続している。これは、IGBTセル14〜17の定格電圧を2個のIGBT素子で分担させることで入力する直流電圧を約2倍に増加させることが可能となる。更に、いずれかのIGBT素子が導通破損した際の二次的な素子破損を低減する効果もある。これを図4と図5を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態における電力変換主回路12にて故障が発生したことを示す図である。
IGBT素子Q1〜Q4がオンし、IGBT素子Q5〜Q8がオフしたときに電力変換主回路12に流れる電流を、ルート71として示す。電流は、P母線からIGBT素子Q1〜Q4とノードACOを介して、負荷Lに流れる。このときIGBT素子Q5が誤ってオンするか、または導通破損した場合を考える。
図5は、故障後に停止したことを示す図である。
ルート72で示すように、P母線に印加された電圧は、IGBT素子Q6のコレクタ端子にも印加される。IGBT素子Q6には、IGBT素子Q1〜Q5の5素子分の電圧が印加され電圧が上昇する。しかし、制御部10は、過電圧抑制回路20および過電圧検出回路19により近傍のIGBT素子の故障を検出し、この電力変換主回路12の運転を停止させる。これにより電力変換主回路12は、更なる被害を留めることができる。
本実施形態では、IGBT素子Q6がオフであることから、直流短絡電流は発生しない。この故障による交換箇所は、IGBT素子Q5と過電圧によりダメージを受けたIGBT素子Q6のみとなる。また、本実施形態の3レベル電力変換装置1は、スイッチング動作単位ごとにセル化しているため、交換箇所はIGBTセル16のみとなり、比較例と比べて交換する部品点数が少なくなる。したがって、比較例の電力変換主回路92に比べて、本実施形態の電力変換主回路12は、IGBT素子の破損による二次被害を少なくし、復旧時間、復旧費用を抑えることが可能である。
なお、各IGBTセル14〜17は、それぞれ同様のスイッチング動作を行う3個以上のIGBT素子を直列に接続してもよく、限定されない。
《本実施形態の3レベル電力変換装置の構造配置例》
図6は、本実施形態における電力変換主回路12を構成するIGBTセル14〜17とクランプダイオードセル13のユニット構造の配置例である。
図6のユニット構造は、IGBTセル14〜17およびクランプダイオードセル13が上下左右不問の実装にて構成される構造体内で、図の奥行き方向に3列に並列化されている、これにより、例えばU相回路11uにおける並列化された電力変換主回路12a〜12cを容易に実現可能である。
なお図6のユニット構造例にて、IGBTセル14〜17はすべて同一の構造である。これにより、IGBTセルの故障時に備えた交換部品の種類を1種類とすることができ、交換部品の種類とストック数を少なくすることができる。
図6の左上に配置されるIGBTセル14は、ブス21にコレクタ端子が接続され、ブス22にエミッタ端子が接続されたIGBT素子Q1と、ブス22にコレクタ端子が接続され、ブス23にエミッタ端子が接続されたIGBT素子Q2を含んで構成される。
このIGBTセル14は、IGBT素子Q1のコレクタ端子がブス21を介してP母線と接続され、IGBT素子Q2のエミッタ端子がブス23,24を介してIGBTセル15と接続される。
図6の右上に配置されるIGBTセル15は、ブス25にコレクタ端子が接続され、ブス26にエミッタ端子が接続されたIGBT素子Q3と、ブス26にコレクタ端子が接続され、ブス27にエミッタ端子が接続されたIGBT素子Q4を含んで構成される。
このIGBTセル15は、IGBT素子Q3のコレクタ端子がブス25,24,23を介してIGBT素子Q2のエミッタ端子に接続され、ブス25,32を介してダイオード素子D1のカソード端子に接続される。更にIGBT素子Q4のエミッタ端子がブス27を介してブス28に接続される。このブス28は、電力変換主回路12より出力された電力を出力するノードACOである。
図6の右中央に配置されるクランプダイオードセル13は、ブス31にアノード端子が接続され、ブス32にカソード端子が接続されるダイオード素子D1を備えている。クランプダイオードセル13は更に、ブス33にカソード端子が接続され、ブス34にアノード端子が接続されるダイオード素子D2を備えている。
ダイオード素子D1のアノード端子は、ブス31を介してC母線と同電位であるブス30に接続される。ダイオード素子D1のカソード端子は、ブス32を介してIGBTセル14とIGBTセル15の接続点に接続される。
ダイオード素子D2のカソード端子は、ブス33を介してC母線と同電位であるブス30に接続される。ダイオード素子D1のアノード端子は、ブス44を介してIGBTセル16とIGBTセル17の接続点に接続される。
これらダイオード素子D1,D2と、これらに接続されるブス31,32とブス33,34は、面対称に配置されている。
図6の左下に配置されるIGBTセル17は、ブス41にエミッタ端子が接続され、ブス42にコレクタ端子が接続されたIGBT素子Q8と、ブス42にエミッタ端子が接続され、ブス43にコレクタ端子が接続されたIGBT素子Q7を含んで構成される。
このIGBTセル17は、IGBT素子Q8のエミッタ端子がブス41を介してN母線と接続され、IGBT素子Q7のコレクタ端子がブス43,44を介してIGBTセル16と接続される。
図6の右下に配置されるIGBTセル16は、ブス45にエミッタ端子が接続され、ブス46にコレクタ端子が接続されたIGBT素子Q6と、ブス46にエミッタ端子が接続され、ブス47にコレクタ端子が接続されたIGBT素子Q5を含んで構成される。
このIGBTセル16は、IGBT素子Q6のエミッタ端子がブス45,44,43を介してIGBT素子Q7のコレクタ端子に接続され、ブス45,34を介してダイオード素子D2のアノード端子に接続される。更にIGBT素子Q5のコレクタ端子がブス47を介して、ノードACOであるブス28に接続される。
この図6のように、IGBTセル14とIGBTセル17とは、ブス30を挟んで面対称に配置されている。IGBTセル14は、IGBTセル17に対して上下反転して配置されている。
更にIGBTセル15とIGBTセル16とは、クランプダイオードセル13を挟んで面対称に配置されている。IGBTセル14は、IGBTセル17に対して上下反転して配置されている。
更にクランプダイオードセル13のダイオード素子D1とダイオード素子D1とは、面対称に配置されている。これにより3レベル電力変換装置1の幅を抑制することができる。
また、IGBTセル14〜17とクランプダイオードセル13は、IGBT素子やダイオード素子を3レベル電力変換装置1の奥行き方向に配列させて、複数の電力変換主回路12を並列化することが可能である。そのため、セル配線ブスを並列数と同数に増やすことで、図6の幅方向や垂直方向の寸法を増加させることなく、3レベル電力変換装置1の出力容量を増加させることが可能である。
さらに、3レベル電力変換装置1は、ブス31,30,33を挟み込むようにブス32,34を配置しており、ブス32,34を挟み込むようにブス25,26,45,46を配置している。また、3レベル電力変換装置1は、ブス30を挟み込むようにブス21,22,23,24とブス41,42,43,44を配置している。3レベル電力変換装置1は、このようにIGBTセル14〜17を配置して各ブスを近接させることで、各ブスの距離を小さくして相互インダクタンスを減少させ、スイッチング動作時のIGBT素子の跳ね上り電圧による影響を低減することできる。ここで、各ブスは、部品寸法の公差を考慮しても接触による短絡事故が発生せず、かつブス間の相互インダクタンスが減少する距離に配置することが望ましい。2つのブス間の距離は、例えば0.1〜10.0mm、更に望ましくは1.0〜5.0mmがよい。
本実施形態の3レベル電力変換装置1の幅寸法は、約1,400mmに抑えることができている。従来の同程度の容量を持つ製品は、本実施形態の最大並列数である3並列構成で比較すると約3,000mmであった。
なお、本実施形態の構造体は複雑であることから理解を進めるため、IGBTセル14〜17とクランプダイオードセル13を図6と同様の配置とした回路図を図7に示す。
図7は、図2に示した電力変換主回路12の回路図を、図6と同様の配置としたものである。
図7の左側には、P母線とC母線とN母線とが配置されている。IGBTセル14,15は、P母線とノードACOとの間に直列接続されている。IGBTセル16,17は、ノードACOとN母線との間に直列接続されている。クランプダイオードセル13は、ダイオード素子D1,D2を備えている。ダイオード素子D1は、C母線からIGBTセル14,15の接続ノードに向けて接続される。ダイオード素子D2は、IGBTセル16,17の接続ノードからC母線に向けて接続される。
IGBTセル14は、P母線の正極側直流端子に一端が接続される第1スイッチング素子構造体である。IGBTセル15は、IGBTセル14とノードACO(交流端子)との間に接続される第2スイッチング素子構造体である。
また、IGBTセル17は、N母線の負極側直流端子に一端が接続される第4スイッチング素子構造体である。IGBTセル16は、IGBTセル17とノードACO(交流端子)との間に接続される第3スイッチング素子構造体である。
ダイオード素子D1は、C母線(中性点)からIGBTセル14の他端に接続される第1ダイオード素子である。ダイオード素子D2は、C母線(中性点)からIGBTセル17の他端に接続される。
《電力変換セルの構造例》
図8〜図10は、本実施形態の電力変換主回路12を構成するIGBTセル14〜17の構造例を示している。IGBTセル14〜17は、全て同様な構成であるため、ここではIGBTセル14について説明し、IGBTセル15〜17の説明を省略する。
図8は、IGBTセル14の正面図である。この図8では、図6と同様な方向から、上下反転したIGBTセル14を見ている。
IGBTセル14は、3組のIGBT素子Q1,Q2およびブス21,22,23が、ヒートシンク50a,50b上に配列されて構成される電気部品の集合体である。なお、ここでは3組の配列のうち1組だけが図示されており、他の2組は背後に隠されている。IGBTセル14は更に、ヒートシンク50a,50bを固定する金属板53と、金属板53とヒートシンク50a,50bとを支持する支持体51と、平板状の金属板52とを含んで構成される。
金属板53は、ヒートシンク50a,50bを固定すると共に、支持体51を固定する。この支持体51は、U字型の断面を持つように形成されており、上側が金属板53に固定されている。金属板52は平板状であり、支持体51のうち、金属板53やヒートシンク50a,50bとは反対方向に固定されている。
図9は、IGBTセル14の側面図である。この図9では、図8における左側面からIGBTセル14を見ている。
図9にてIGBTセル14は、IGBT素子Q2およびブス23の3個の配列、金属板53、支持体51、金属板52が図示されている。IGBT素子Q1およびブス22,21は、IGBT素子Q2およびブス23の背後に隠されている。ヒートシンク50a,50bは、金属板53の背後に隠されている。
図10は、電力変換セルの斜視図である。この図10では、図8における右斜め上からIGBTセル14を見ている。
図10にてIGBTセル14は、3組のIGBT素子Q1,Q2およびブス21,22,23が、ヒートシンク50a,50b上に配列されて構成されることが示されている。これら3組のブス21,22,23は、図の上側に同一平面を成すように配置される。これら3列のブス21,22,23は、3列の平面状のブス30(図6参照)に近接して配置される。
ブス21は、P母線とIGBT素子Q1のコレクタ端子とを同電位に接続する。ブス22は、IGBT素子Q1のエミッタ端子とIGBT素子Q2のコレクタ端子とを接続する。ブス23は、IGBT素子Q2のエミッタ端子と、隣接するIGBTセル15のIGBT素子Q3のコレクタ端子とを接続する。
3列のIGBT素子Q1はヒートシンク50bに固定され、3列のIGBT素子Q2はヒートシンク50aに固定されている。これらヒートシンク50a,50bは金属板53の上に固定されて、支持体51によって支持されている。支持体51は、平板状の金属板52上に固定されている。
《クランプダイオードセルの構造例》
図11〜図13は、本実施形態の電力変換主回路12を構成するクランプダイオードセル13の構造例を示している。
図11は、クランプダイオードセル13を示す正面図である。この図11では、図6と同様な方向からクランプダイオードセル13を上下反転して見ている。
クランプダイオードセル13は、3組のダイオード素子D1およびブス31,32がヒートシンク60p上に配列され、3組のダイオード素子D2およびブス33,34がヒートシンク60n上に配列されて構成される電気部品の集合体である。なお、ここでは3組の配列のうち1組だけが図示されており、他の2組は背後に隠されている。ヒートシンク60pは支持板61の一方の面に固定され、ヒートシンク60nは支持板61の他方の面に固定される。
これらダイオード素子D1はP側(2in1)クランプダイオードである。ダイオード素子D2はN側(2in1)クランプダイオードである。
ブス32は、図6に示したように、IGBT素子Q2のエミッタ端子とIGBT素子Q3のコレクタ端子間と、ダイオード素子D1のカソード端子間とを接続する。ブス31は、ダイオード素子D1のアノード端子と、中性点であるブス30とを接続する。
ブス34は、図6に示したように、IGBT素子Q7のコレクタ端子とIGBT素子Q6のエミッタ端子間と、ダイオード素子D2のアノード端子間とを接続する。ブス33は、ダイオード素子D2のカソード端子と、中性点であるブス30とを接続する。
図12は、クランプダイオードセル13を示す側面図である。この図12では、図11における左側面からクランプダイオードセル13を見ている。
図12にてクランプダイオードセル13は、3組のダイオード素子D1およびブス31,32がヒートシンク60p上に配列され、3組のダイオード素子D2およびブス33,34がヒートシンク60n上に配列されている様子が示されている。
図13は、クランプダイオードセル13を示す斜視図である。この図13では、図11における右斜め上からクランプダイオードセル13を見ている。
この図13にてクランプダイオードセル13は、3組のダイオード素子D1およびブス31,32がヒートシンク60p上に配列されている様子が示されている。このヒートシンク60pは、支持板61の一方の面に固定されている。更に支持板61の下側には、3組のブス33と手前側の1組のブス34が示されているが、3組のダイオード素子D2と、奥側の2組のブス34とヒートシンク60nは、支持板61によって隠されている。
以上、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種種の変形例、応用例を取りうることはもちろんである。
例えば、上記した実施形態例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。加えて、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(a) 本発明の電力変換主回路は、NPC方式に限定されず、A−NPC(Advanced-NPC)方式で構成されていてもよい。
(b) 電力変換主回路の変換動作は、インバータ動作に限定されず、コンバータ動作であってもよい。
(c) 電力変換セルは、2個の電力スイッチング素子の直列接続に限定されない。
(d) 電力変換セルの並列数は3列に限定されない。
(e) 電力変換セルに用いられる電力スイッチング素子は、IGBTに限定されず、例えばゲートターンオフサイリスタ(Gate Turn-Off thyristor)などであってもよい。
1 3レベル電力変換装置
10 制御部
11u U相回路
11v V相回路
11w W相回路
12,12a〜12i 電力変換主回路
13 クランプダイオードセル (ダイオード素子構造体)
14 IGBTセル (第1スイッチング素子構造体)
15 IGBTセル (第2スイッチング素子構造体)
16 IGBTセル (第3スイッチング素子構造体)
17 IGBTセル (第4スイッチング素子構造体)
18 ゲートドライバ
19 過電圧検出回路
20 過電圧抑制回路
21〜28,30〜34 ブス
41〜48 ブス
50a,50b ヒートシンク
51 支持体
52 金属板
53 金属板
60p,60n ヒートシンク
61 支持板
9 3レベル電力変換装置
90 制御部
91u U相回路
91v V相回路
91w W相回路
92,92a〜92i 電力変換主回路

Claims (3)

  1. 正極側直流端子および負極側直流端子とU相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のU相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、
    前記正極側直流端子および前記負極側直流端子とV相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のV相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、
    前記正極側直流端子および前記負極側直流端子とW相端子との間に並列に接続されて、前記正極側直流端子および前記負極側直流端子に印加された直流電圧を任意の周波数・振幅のW相の交流電圧に変換する複数の電力変換主回路と、
    を備える3レベル電力変換装置において、
    前記U相、前記V相、前記W相の前記複数の電力変換主回路は、
    2以上の電力スイッチング素子が直列に接続された構成が複数に亘って配列された第1〜第4スイッチング素子構造体と、
    直流電圧の中性点から前記第1スイッチング素子構造体の構成のうち一つの他端に接続される第1ダイオード素子と、前記中性点から前記第4スイッチング素子構造体の構成のうち一つの他端に接続される第2ダイオード素子が複数に亘って配列されたダイオード素子構造体と、
    を含んで構成され、
    前記第1スイッチング素子構造体の各構成は、前記正極側直流端子に一端が接続され、
    前記第2スイッチング素子構造体の各構成は、前記第1スイッチング素子構造体の構成のうち一つと前記U相、前記V相、前記W相のうち何れかの交流端子との間に接続され、
    前記第4スイッチング素子構造体の各構成は、前記負極側直流端子に一端が接続され、
    前記第3スイッチング素子構造体の各構成は、各前記第4スイッチング素子構造体の構成のうち一つと前記U相、前記V相、前記W相のうち何れかの交流端子との間に接続され、
    前記第1〜第4スイッチング素子構造体の各構成は、直列接続された何れかの電力スイッチング素子に過電圧が印加された際に、直列接続された他の電力スイッチング素子の運転を停止する、
    ことを特徴とする3レベル電力変換装置。
  2. 前記U相の前記第1スイッチング素子構造体と前記第2スイッチング素子構造体と前記第3スイッチング素子構造体と前記第4スイッチング素子構造体と、前記V相の前記第1スイッチング素子構造体と前記第2スイッチング素子構造体と前記第3スイッチング素子構造体と前記第4スイッチング素子構造体と、前記W相の前記第1スイッチング素子構造体と前記第2スイッチング素子構造体と前記第3スイッチング素子構造体と前記第4スイッチング素子構造体は、すべて同一の構造である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
  3. 前記第1〜第4スイッチング素子構造体は、セル化されており、交換可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
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