JP6794757B2 - 電子回路装置 - Google Patents

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本明細書で開示する技術は、電子回路装置に関する。
特許文献1に、電子回路装置が開示されている。この電子回路装置は、複数の回路層が絶縁層を介して積層された多層基板と、多層基板の表面に配置された電子部品と、多層基板を収容するケースと、多層基板をケースに固定する固定部材とを備える。多層基板の内部には、電子部品に絶縁層を介して対向するとともに、固定部材へ電気的及び熱的に接続されたベタパターンが設けられている。このような構成によると、電子部品の発生した熱は、多層基板内のベタパターン及び固定部材を介してケースへ伝達され、電子部品の温度上昇が抑制される。
特開2012−104550号公報
特許文献1に記載の構成では、電子部品の発生した熱が、絶縁層を介して多層基板内のベタパターンへ伝達される。絶縁層の熱伝導率は比較的に低いことから、絶縁層を介した熱伝達では、電子部品の過熱を抑制できないおそれがある。この点に関して、多層基板内のベタパターンを、例えばビアを介して電子部品へ電気的に接続すれば、電子部品からベタパターンへの伝熱性を高めることができる。しかしながら、ケースはグランド電位に接続されることから、ケースと電気的に接続されたベタパターンは、電子部品のグランド端子にしか接続することができない。グランド端子のみを多層基板内のベタパターンへ電気的に接続しても、電子部品からベタパターンへの伝熱性が依然として不十分であり、電子部品の過熱を十分に抑制できないおそれがある。
上記を鑑み、本明細書は、多層基板を用いた電子回路装置において、多層基板上に配置された電子部品の温度上昇を抑制し得る技術を提供する。
本明細書は、電子回路装置を開示する。この電子回路装置は、複数の回路層が絶縁層を介して積層された多層基板と、多層基板の表面に配置されているとともに正極端子及びグランド端子を有する電子部品と、多層基板を収容するケースと、多層基板に形成された固定穴を通じて多層基板をケースに固定する固定部材とを備える。多層基板の表面には、電子部品の正極端子に電気的及び熱的に接続された正極回路パターンと、電子部品のグランド端子に電気的及び熱的に接続されたグランド回路パターンとを有する回路層が設けられている。多層基板の内部には、正極回路パターンに正極ビアを介して電気的及び熱的に接続された正極ベタパターンを有する回路層と、グランド回路パターンにグランドビアを介して電気的及び熱的に接続されたグランドベタパターンを有する回路層とが設けられている。正極ベタパターンとグランドベタパターンは、絶縁層を介して互いに隣接している。即ち、正極ベタパターンとグランドベタパターンとの間に、他の回路層は介在していない。正極ベタパターンとグランドベタパターンのそれぞれは、固定穴の内面を通じて固定部材へ熱的に接続されているとともに、少なくとも正極ベタパターンは、絶縁材料を介して固定部材から電気的に絶縁されている
上記した電子回路装置では、多層基板の内部に、正極ベタパターンとグランドベタパターンが設けられている。正極ベタパターンは、正極ベア及び正極回路パターンを介して、電子部品の正極端子に接続されている。グランドベタパターンは、グランドベア及びグランド回路パターンを介して、電子部品のグランド端子に接続されている。これにより、電子部品の発した熱は、電子部品の正極端子とグランド端子の両者を通じて多層基板内の各ベタパターンへ伝達され、各ベタパターンで拡散及び放熱される。また、多層基板内の各ベタパターンは、固定穴の内面を通じて固定部材へ熱的に接続されている。従って、電子部品から各ベタパターンへ伝達した熱は、固定部材を介してケースにも放熱される。このように、電子部品の発した熱が、電子部品の正極端子とグランド端子の両者を通じて多層基板内へ伝達されるので、電子部品の温度上昇を効果的に抑制することができる。さらに、正極ベタパターンとグランドベタパターンは互い隣接しており、両者の間で熱伝達が生じやすい構成となっている。これにより、電子部品から伝達される熱量が正極端子とグランド端子の間で相違する場合でも、一方のベタパターンのみが高温になることが抑制され、二つのベタパターンによって効果的に熱伝達及び放熱が行われる。以上のように、上記した電子回路装置によると、電子部品の発した熱が多層基板を介して効果的に放熱され、電子部品の温度上昇が抑制される。
実施例の電力制御ユニット10の構成を模式的に示す図。 図3中のII−II線における断面図であって、多層基板12の断面構造を模式的に示す図。 第1回路層L1の一部の構成を模式的に示す図。 第2回路層L2の一部の構成を模式的に示す図。 第3回路層L3の一部の構成を模式的に示す図。 第4回路層L4の一部の構成を模式的に示す図。 第5回路層L5の一部の構成を模式的に示す図。 第6回路層L6の一部の構成を模式的に示す図。
本技術の一実施形態では、多層基板の内部に、グランドベタパターンにグランドビアを介して電気的及び熱的に接続された他のグランドベタパターンを有する回路層がさらに設けられてもよい。この場合、当該他のグランドベタパターンは、前述したグランドベタパターンとは反対側から正極ベタパターンに隣接するとよい。そして、当該他のグランドベタパターンは、固定穴の内面を通じて固定部材へ熱的に接続されているとよい。このように、多層基板内に設けるグランドベタパターンの数を増加させることで、電子部品の過熱をより効果的に抑制することができる。
上記に加え、又は代えて、多層基板の内部には、正極ベタパターンに正極ビアを介して電気的及び熱的に接続された他の正極ベタパターンを有する回路層がさらに設けられてもよい。この場合、当該他の正極ベタパターンは、前述した正極ベタパターンとは反対側からグランドベタパターンに隣接するとよい。そして、当該他の正極ベタパターンは、固定穴の内面を通じて固定部材へ熱的に接続されているとともに、絶縁材料を介して固定部材から電気的に絶縁されているとよい。このように、多層基板内に設ける正極ベタパターンの数を増加させることによっても、電子部品の過熱をより効果的に抑制することができる。なお、多層基板の内部に設ける正極ベタパターン及びグランドベタパターンの数は特に限定されない。但し、正極ベタパターン及びグランドベタパターンの数にかかわらず、正極ベタパターンとグランドベタパターンが、多層基板の厚み方向において交互に積層されるとよい。
本技術の実施例である電力制御ユニット10について説明する。電力制御ユニット10は、自動車に搭載され、自動車を駆動するモータとバッテリとの間の電力供給を制御する電子回路装置である。電力制御ユニット10は一例であり、本明細書が開示する技術は、各種の電子回路装置に適用することができる。
図1に示すように、電力制御ユニット10は、多層基板12と、多層基板12の表面12aに配置された複数の電子部品14と、多層基板12を収容するケース18と、多層基板12をケース18に固定する固定部材20を備える。また、電力制御ユニット10は、ケース18に収容された電力変換装置22を有する。電力変換装置22は、DC−DCコンバータ及びインバータを有し、前述したモータとバッテリとの間に電気的に介挿され、モータとバッテリとの間で電力の変換を行う。電力変換装置22は、多層基板12と電気的に接続されており、多層基板12及び複数の電子部品14によって構成された制御回路によって制御される。
複数の固定部材20は、多層基板12に設けられた固定穴16を通って、多層基板12をケース18に固定している。ケース18には、複数の固定部材20をそれぞれ受け入れる複数の受け部18aが設けられている。各々の固定部材20は、金属といった導電性を有する材料で形成されており、多層基板12を電気的にケース18へ接続している。ここで、電力制御ユニット10が自動車に搭載されたときに、ケース18はグランド電位に接続される。また、各々の固定部材20は多層基板12と熱的にも接続されている。即ち、多層基板12は、複数の固定部材20を介してケース18へ熱的に接続されている。一例ではあるが、本実施例の固定部材20はボルトである。但し、固定部材20の数や形態は特に限定されず、例えばピンやクリップといった形態のものでもよい。
図2に示すように、多層基板12は、複数の回路層L1〜L6が絶縁層24を介して積層された構造を有する。各々の絶縁層24は、絶縁材料を用いて構成されており、隣接する二つの回路層L1〜L6を互いに絶縁する。絶縁層24を構成する材料は特に限定されず、回路基板用の絶縁材料を広く採用することができる。電子部品14は、正極端子14aとグランド端子14bを有する。正極端子14aは、正極電位に接続される端子であり、グランド端子14bはグランド電位に接続される端子である。
本実施例の多層基板12は、第1回路層L1、第2回路層L2、第3回路層L3、第4回路層L4、第5回路層L5及び第6回路層L6を含む、六層の回路層L1〜L6を有する。但し、多層基板12は少なくとも四層の回路層を有すればよく、その限りにおいて多層基板12の層数は特に限定されない。
図2、図3に示すように、第1回路層L1は、多層基板12の表面12aに位置している。第1回路層L1は、少なくとも、正極回路パターン32とグランド回路パターン42を有する。正極回路パターン32とグランド回路パターン42のそれぞれは、例えば銅といった導電性材料によって形成されており、第1回路層L1に形成された回路の一部を構成している。正極回路パターン32とグランド回路パターン42のそれぞれを構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。なお、図3に示す正極回路パターン32及びグランド回路パターン42の形状は一例である。正極回路パターン32及びグランド回路パターン42は、例えば点状、線状又は面状といった各種の形状で形成されることができる。
第1回路層L1の正極回路パターン32には、電子部品14の正極端子14aが、例えばはんだによって接合されている。これにより、電子部品14の正極端子14aは、第1回路層L1の正極回路パターン32に、電気的及び熱的に接続されている。一方、第1回路層L1のグランド回路パターン42には、電子部品14のグランド端子14bが、例えばはんだによって接合されている。これにより、電子部品14のグランド端子14bは、第1回路層L1のグランド回路パターン42に、電気的及び熱的に接続されている。従って、電子部品14の発した熱は、正極端子14aを介して正極回路パターン32へ伝達されるとともに、グランド端子14bを介してグランド回路パターン42へ伝達されるように構成されている。
特に限定されないが、本実施例のグランド回路パターン42は、固定穴16の開口まで伸びており、固定部材20に接触している。これにより、グランド回路パターン42は、固定部材20と電気的及び熱的に接続されている。従って、グランド回路パターン42の熱は、電子部品14の発した熱は、固定部材20を通じてケース18へ放熱される。
図2、図4に示すように、第2回路層L2は、多層基板12の内部に位置しており、第1回路層L1に隣接している。なお、本明細書において二つの回路層(例えば第1回路層L1と第2回路層L2)が隣接するとは、二つの回路層が絶縁層24を介して隣接しており、二つの回路層の間に他の回路層が介在しないことを意味する。
第2回路層L2は、第1グランドベタパターン44を有する。第1グランドベタパターン44は、面状に広がる導電性領域であり、例えば銅といった導電性材料によって形成されている。第1グランドベタパターン44を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。第1グランドベタパターン44は、複数のグランドビアV2を介して、第1回路層L1のグランド回路パターン42に接続されている。各々のグランドビアV2は、例えば銅といった導電性材料によって形成されており、第1回路層L1のグランド回路パターン42と、第2回路層L2の第1グランドベタパターン44とを電気的及び熱的に接続している。グランドビアV2を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。これにより、グランド回路パターン42の熱は、複数のグランドビアV2を介して、第1グランドベタパターン44へ伝達される。
第1グランドベタパターン44は、固定穴16に近接する位置まで伸びており、絶縁材料26を介して固定部材20に隣接している。これにより、第1グランドベタパターン44は、固定部材20へ熱的に接続されており、第1グランドベタパターン44の熱が、固定部材20を通じてケース18へ放熱されるように構成されている。なお、第1グランドベタパターン44は、固定部材20と物理的に接触するように形成されてもよい。この場合、第1グランドベタパターン44は、固定部材20へ電気的及び熱的に接続される。このような構成によると、第1グランドベタパターン44から固定部材20への熱伝導性を高めることができる。
ここで、図4に示された第1グランドベタパターン44の形状は一例であり、その構成を限定するものではない。第1グランドベタパターン44は、第2回路層L2において面状に広がる導電性領域であればよく、その形状は特に限定されない。一例として、第1グランドベタパターン44は、絶縁層24を介して、電子部品14と対向するように形成されるとよい。これにより、電子部品14の発した熱が、絶縁層24を介して第1グランドベタパターン44へ伝達されることになり、電子部品14の放熱性を高めることができる。図4に示すように、本実施例の第1グランドベタパターン44は、電子部品14を第1グランドベタパターン44上へ垂直に投影したときに、電子部品14の投影範囲を包含する範囲に設けられている。
また、グランドビアV2の数や形状は特に限定されない。グランドビアV2の数は一つであってもよく、また、グランドビアV2は、多層基板12を厚み方向に貫通するスルーホールビアであってもよく、多層基板12の厚み方向の一部にのみ形成されるブラインドビア又はベリッドビアであってもよく、それらの組み合わせであってもよい。本明細書におけるビアは、二以上の回路層に亘って設けられ、それらを電気的に接続する構成を広く意味する。
図2、図5に示すように、第3回路層L3は、多層基板12の内部に位置しており、第2回路層L2に隣接している。第3回路層L3は、第1正極ベタパターン34を有する。第1正極ベタパターン34は、面状に広がる導電性領域であり、例えば銅といった導電性材料によって形成されている。第1正極ベタパターン34を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。第1正極ベタパターン34は、複数の正極ビアV1を介して、第1回路層L1の正極回路パターン32に接続されている。各々の正極ビアV1は、例えば銅といった導電性材料によって形成されており、第1回路層L1の正極回路パターン32と、第3回路層L3の第1正極ベタパターン34とを電気的及び熱的に接続している。正極ビアV1を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。これにより、正極回路パターン32の熱は、複数の正極ビアV1を介して、第1正極ベタパターン34へ伝達される。
第1正極ベタパターン34は、固定穴16に近接する位置まで伸びており、絶縁材料26を介して固定部材20に隣接している。これにより、第1正極ベタパターン34は、固定部材20へ熱的に接続されており、第1正極ベタパターン34の熱が、固定部材20を通じてケース18へ放熱されるように構成されている。
ここで、図5に示された第1正極ベタパターン34の形状は一例であり、その構成を限定するものではない。第1正極ベタパターン34は、第3回路層L3において面状に広がる導電性領域であればよく、その形状は特に限定されない。但し、第1正極ベタパターン34の少なくとも一部は、絶縁層24を介して、第2回路層L2の第1グランドベタパターン44に対向するとよい。これにより、第1正極ベタパターン34と第1グランドベタパターン44との間で熱伝達が生じやすく、両者の間で生じ得る温度差を低減することができる。図4、図5に示すように、本実施例の第1正極ベタパターン34は、第1グランドベタパターン44と同一の形状を有しており、第1正極ベタパターン34の全体が絶縁層24を介して第1グランドベタパターン44に対向している。また、正極ビアV1の数や形状についても、グランドビアV2と同様に、特定の数や形状に限定されない。
図2、図6に示すように、第4回路層L4は、多層基板12の内部に位置しており、第3回路層L3に隣接している。第4回路層L4は、第2グランドベタパターン46を有する。第2グランドベタパターン46は、面状に広がる導電性領域であり、例えば銅といった導電性材料によって形成されている。第2グランドベタパターン46を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。第2グランドベタパターン46は、複数のグランドビアV2を介して、第2回路層L2の第1グランドベタパターン44に接続されている。前述したように、各々のグランドビアV2を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。これにより、第1グランドベタパターン44の熱は、複数のグランドビアV2を介して、第2グランドベタパターン46へ伝達される。
第2グランドベタパターン46は、固定穴16に近接する位置まで伸びており、絶縁材料26を介して固定部材20に隣接している。これにより、第2グランドベタパターン46は、固定部材20へ熱的に接続されており、第2グランドベタパターン46の熱が、固定部材20を通じてケース18へ放熱されるように構成されている。なお、第2グランドベタパターン46は、固定部材20と物理的に接触するように形成されてもよい。この場合、第2グランドベタパターン46は、固定部材20へ電気的及び熱的に接続される。このような構成によると、第2グランドベタパターン46から固定部材20への熱伝導性を高めることができる。
ここで、図6に示された第2グランドベタパターン46の形状は一例であり、その構成を限定するものではない。第2グランドベタパターン46は、第4回路層L4において面状に広がる導電性領域であればよく、その形状は特に限定されない。但し、第2グランドベタパターン46は、絶縁層24を介して、第3回路層L3の第1正極ベタパターン34に対向するとよい。さらに、第1正極ベタパターン34の少なくとも一部が、第1及び第2グランドベタパターン44、46の間に位置するとよい。このような構成によると、これらのベタパターン34、44、46の間で熱伝達が生じやすくなり、これら三者の間で生じ得る温度差を低減することができる。図6に示すように、本実施例の第2グランドベタパターン46は、第1グランドベタパターン44(図4参照)や第1正極ベタパターン34(図5参照)とは異なる形状を有する。
図2、図7に示すように、第5回路層L5は、多層基板12の内部に位置しており、第4回路層L4に隣接している。第5回路層L5は、第2正極ベタパターン36を有する。第2正極ベタパターン36は、面状に広がる導電性領域であり、例えば銅といった導電性材料によって形成されている。第2正極ベタパターン36を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。第2正極ベタパターン36は、複数の正極ビアV1を介して、第3回路層L3の第1正極ベタパターン34に接続されている。前述したように、各々の正極ビアV1を構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。これにより、第1正極ベタパターン34の熱は、複数の正極ビアV1を介して、第2正極ベタパターン36へ伝達される。
第2正極ベタパターン36は、固定穴16に近接する位置まで伸びており、絶縁材料26を介して固定部材20に隣接している。これにより、第2正極ベタパターン36は、固定部材20へ熱的に接続されており、第2正極ベタパターン36の熱が、固定部材20を通じてケース18へ放熱されるように構成されている。
ここで、図7に示された第2正極ベタパターン36の形状は一例であり、その構成を限定するものではない。第2正極ベタパターン36は、第5回路層L5において面状に広がる導電性領域であればよく、その形状は特に限定されない。但し、第2正極ベタパターン36の少なくとも一部は、絶縁層24を介して、第4回路層L4の第2グランドベタパターン46に対向するとよい。さらに、第2グランドベタパターン46の少なくとも一部が、第1及び第2正極ベタパターン34、36の間に位置するとよい。このような構成によると、これらのベタパターン34、36、46の間で熱伝達が生じやすくなり、これら三者の間で生じ得る温度差を低減することができる。図6に示すように、本実施例の第2正極ベタパターン36は、他のベタパターン34、44、46とは異なる形状を有する。なお、これらの四つのベタパターン34、36、44、46は、それぞれの少なくとも一部が積層されるように形成されており、四つのベタパターン34、36、44、46の間で熱伝達が生じやすいように構成されている。また、第5回路層L5には、他の回路パターン(又はベタパターン)37、47がさらに設けられてもよい。この点については、他の回路層L1−L4、L6についても同様である。
図2、図8に示すように、第6回路層L6は、多層基板12の裏面12bに位置しており、第5回路層L5に隣接している。第6回路層L6は、少なくとも、第2正極回路パターン38と第2グランド回路パターン48を有する。第2正極回路パターン38と第2グランド回路パターン48のそれぞれは、例えば銅といった導電性材料によって形成されており、第6回路層L6に形成された回路の一部を構成している。第2正極回路パターン38と第2グランド回路パターン48のそれぞれを構成する導電性材料は、絶縁層24を構成する絶縁性材料よりも高い熱伝導率を有する。第2正極回路パターン38は、複数の正極ビアV1を介して、第5回路層L5の第2正極ベタパターン36に接続されている。第2グランド回路パターン48は、複数のグランドビアV2を介して、第4回路層L4の第2グランドベタパターン46に接続されている。また、第2グランド回路パターン48は、固定穴16の開口まで伸びており、固定部材20に接触している。これにより、第2グランド回路パターン48は、固定部材20と電気的及び熱的に接続されている。
以上の構成により、本実施例の電力制御ユニット10では、電子部品14の発した熱が、正極端子14a及び正極回路パターン32を介して、多層基板12内の第1正極ベタパターン34及び第2正極ベタパターン36へ伝達される。また、電子部品14の発した熱は、グランド端子14b及びグランド回路パターン42を介して、多層基板12内の第1グランドベタパターン44及び第2グランドベタパターン46へ伝達される。即ち、電子部品14の発した熱は、電子部品14の正極端子14aとグランド端子14bの両者を通じて、多層基板12内の各ベタパターン34、36、44、46へ伝達される。多層基板12内の各ベタパターン34、36、44、46は、固定穴16の内面を通じて固定部材20へ熱的に接続されている。従って、電子部品14から各ベタパターン34、36、44、46へ伝達した熱は、固定部材20を介してケース18へ放熱される。このように、電子部品14の発した熱が、電子部品14の正極端子14aとグランド端子14bの両者を通じて多層基板12内へ伝達されるので、電子部品14の温度上昇を抑制することができる。
さらに、本実施例における多層基板12では、第1及び第2正極ベタパターン34、36と第1及び第2グランドベタパターン44、46が交互に配置されており、第1及び第2正極ベタパターン34、36の各々に、第1及び第2グランドベタパターン44、46の少なくとも一方が隣接している。このような構成によると、第1及び第2正極ベタパターン34、36と、第1及び第2グランドベタパターン44、46との間で熱伝達が生じやすい。これにより、正極端子14aとグランド端子14bの間で電子部品14から伝達される熱量が相違する場合でも、正極ベタパターン34、36とグランドベタパターン44、46の一方のみが高温になることが抑制され、全てのベタパターン34、36、44、46によって効果的に熱伝達及び放熱が行われる。
本実施例における多層基板12は六層の回路層を有するが、多層基板12は少なくとも四層の回路層を有すればよい。この場合、多層基板12の内部には、少なくとも、正極ベタパターンを有する一つの回路層と、それに隣接するグランドベタパターンを有する一つの回路層が設けられていればよい。例えば、本実施例の多層基板12を四層に変更する場合、第2回路層L2と第3回路層L3を省略してもよいし、第2回路層L2と第5回路層L5を省略してもよいし、第4回路層L4と第5回路層L5を省略してもよい。あるいは、多層基板12を五層に変更する場合、第2回路層L2を省略してもよいし、第5回路層L5を省略してもよい。
以上、いくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に、本明細書の開示内容から把握される技術的事項を列記する。なお、以下に記載する技術的事項は、それぞれが独立した技術的事項であり、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
10:電力制御ユニット
12:多層基板
12a:多層基板の表面
14:電子部品
14a:電子部品の正極端子
14b:電子部品のグランド端子
16:多層基板の固定穴
18:ケース
20:固定部材
24:絶縁層
32:正極回路パターン
34:第1正極ベタパターン
36:第2正極ベタパターン
38:第2正極回路パターン
42:グランド回路パターン
44:第1グランドベタパターン
46:第2グランドベタパターン
48:第2グランド回路パターン
L1〜L6:第1回路層〜第6回路層
V1:正極ビア
V2:グランドビア

Claims (3)

  1. 複数の回路層が絶縁層を介して積層された多層基板と、
    前記多層基板の表面に配置されているとともに、正極端子及びグランド端子を有する電子部品と、
    前記多層基板を収容するケースと、
    前記多層基板に形成された固定穴を通じて前記多層基板を前記ケースに固定する固定部材と、
    備え、
    前記多層基板の表面には、前記電子部品の正極端子に電気的及び熱的に接続された正極回路パターンと、前記電子部品のグランド端子に電気的及び熱的に接続されたグランド回路パターンとを有する回路層が設けられており、
    前記多層基板の内部には、前記正極回路パターンに正極ビアを介して電気的及び熱的に接続された正極ベタパターンを有する回路層と、前記グランド回路パターンにグランドビアを介して電気的及び熱的に接続されたグランドベタパターンを有する回路層とが設けられており、
    前記正極ベタパターンと前記グランドベタパターンは、前記絶縁層を介して互いに隣接しており、
    前記正極ベタパターンと前記グランドベタパターンのそれぞれは、前記固定穴の内面を通じて前記固定部材へ熱的に接続されているとともに、少なくとも前記正極ベタパターンは、絶縁材料を介して前記固定部材から電気的に絶縁されている
    電子回路装置。
  2. 前記多層基板の内部には、前記グランドベタパターンに前記グランドビアを介して電気的及び熱的に接続された他のグランドベタパターンを有する回路層がさらに設けられており、
    前記他のグランドベタパターンは、前記グランドベタパターンとは反対側から、前記正極ベタパターンに隣接しており、
    前記他のグランドベタパターンは、前記固定穴の内面を通じて前記固定部材へ熱的に接続されている、請求項1に記載の電子回路装置。
  3. 前記多層基板の内部には、前記正極ベタパターンに前記正極ビアを介して電気的及び熱的に接続された他の正極ベタパターンを有する回路層がさらに設けられており、
    前記他の正極ベタパターンは、前記正極ベタパターンとは反対側から、前記グランドベタパターンに隣接しており、
    前記他の正極ベタパターンは、前記固定穴の内面を通じて前記固定部材へ熱的に接続されているとともに、前記絶縁材料を介して前記固定部材から電気的に絶縁されている、請求項1又は2に記載の電子回路装置。
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