JP6787816B2 - 建設向け立体造形用セメント質材料及び建設向けの立体造形方法 - Google Patents

建設向け立体造形用セメント質材料及び建設向けの立体造形方法 Download PDF

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Description

本発明は、主に、土木、建築分野や工場製品分野で使用する建設向け立体造形用セメント質材料及びこれを使用した建設向けの立体造形方法に関するものである。
近年、立体造形技術は、製造業等における模型・部品の作製に活用されている。その技術を分類すると、光造形(紫外線硬化型樹脂を1層ずつ硬化させて積層する方法)、インクジェット方式(プリンターヘッドから紫外線硬化型樹脂を噴射しながら紫外線を照射して積層する方法)、粉末セッコウ造形(プリンターヘッドから樹脂や糊を噴射し粉末セッコウを固める方法)、粉末焼結造形(樹脂や金属粉末をレーザーで焼き固めて積層する方法)、熱溶融積層造形(細いノズルから熱で溶融した熱可塑性樹脂を吐出して積層する方法)が知られている。造形体は樹脂、セッコウ、及び金属が主体であり、セメント質材料を用いた建設部材のような大型の造形体を造る技術は、国内よりも海外での検討が進んでいる。既に、欧米や中国では、自動建設工事機械として戸建て住宅レベルの大型の造形体の製造を実施している。
たとえば、セメント質材料を用いた立体造形技術として、特許文献1には、コンピュータで作成した3次元データを所定の厚さで切断して2次元スライスデータを作成し、吹付けノズルを2次元スライスデータに基づいて縦横方向に移動制御しつつ、急結剤を添加混合したモルタルを、ベッド(台)上に吹き付け、吹き付けたモルタルを自立硬化させることで2次元スライスデータに基づく形状の固化層を形成し、かかる固化層の形成作業を繰り返して上下方向に順次積層させて造形する技術が開示されている。特許文献2には、鋳物を製造するための型を3Dプリンターで造るための材料について記載されており、セメント、砂、促進剤としての水溶性ケイ酸塩からなる材料が開示されている。特許文献3、4には、3Dプリンターを使用してプレハブ部材を製造する方法や、3Dプリンターを利用してコンクリートの耐震壁を製造する方法が開示されている。特許文献5には、3Dプリントするための材料を吐出するノズルに関する技術が開示されている。特許文献6には、3次元造形システムを用いて作製してなる樹脂製型枠を使用して、セメント質硬化体を成形して製造することを特徴とするセメント質硬化体の製造方法が開示されている。
一方、セメント質材料として、リグニンスルホン酸系分散剤とメラミンスルホン酸系分散剤とを併用した材料は、すでにグラウト組成物や高強度コンクリート組成物として知られている(特許文献7、8)。また、分散剤と増粘剤とを併用した材料としてPCグラウト材が知られている(特許文献9)。さらに、SiOを含有するカルシウムアルミネートを含む材料としては、アルミノケイ酸カルシウムガラス100重量部に対して、セッコウ類300重量部以下、及び凝結調整剤0.1〜20重量部を必須成分とすることを特徴とするセメント混和材とそれをセメントに混和したセメント組成物(特許文献10)、並びにCaO/Alモル比が2.0〜3.5でSiO含有量が10〜25%のカルシウムアルミノシリケートと、潜在水硬性物質およびポゾラン物質の中から選ばれる1種または2種以上とを含有してなるセメント組成物(特許文献11)等が知られている。
特開平10−235623号公報 米国特許第8211226号明細書 中国特許出願公開第104308988号明細書 中国特許出願公開第104153493号明細書 米国特許出願公開第2014/0308381号明細書 特開2016−101737号公報 特開2008−247677号公報 特公昭62−10949号公報 特開2006−290694号公報 特開平4−97932号公報 特開2006−232603号公報
特許文献1は、セメントと細骨材とをプレミックスしてなるドライミックスモルタル、及び急結剤を含有する水を、吹付けノズルで混合撹拌しながら噴射して自立硬化させる技術であるため、造形体の仕上がり性が悪くなり、粉じんの発生を伴うという課題がある。特許文献2は、促進剤として水溶性ケイ酸塩を使用しているため、硬化スピードが遅く、強度発現性に劣る可能性があるという課題がある。特許文献3、4は、部材を3Dプリンターで製造する技術に関するもので、ある特定の材料を用いることの記載はない。特許文献5は、3Dプリンターのノズルの形状に関するものであり、ある特定の材料を用いることの記載はない。特許文献6は、樹脂製の型枠を3Dプリンターで成形し、その型枠にセメント質材料を充填してセメント質硬化体を製造する技術に関するものであり、型枠の作製を必須とするものであるため、成形物であるセメント質硬化体を効率的に作製できないという課題がある。
セメント質材料については、特許文献7〜11に記載のような種々のものが知られているが、前記課題を解決可能なセメント質材料については知られていなかった。
本発明は、前記課題に鑑みて、自立性及び強度発現性に優れた建設向け立体造形用セメント質材料、並びに建設向けの立体造形方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、種々の検討を行った結果、本発明者は、骨材、リグニンスルホン酸系分散剤とメラミンスルホン酸系分散剤とを特定の割合で含む分散剤、増粘剤、凝結遅延剤、SiOを特定の割合で含む非晶質カルシウムアルミノシリケート、セッコウ、及び短繊維を併用したセメント質材料の使用により、前記課題が解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)セメント、(A)骨材、(B)リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合が、R:M=100:80〜400である分散剤、(C)増粘剤、(D)凝結遅延剤、(E)酸化物換算でSiOを10〜25質量%含有する非晶質カルシウムアルミノシリケート、(F)セッコウ、及び(G)短繊維、を含有する建設向け立体造形用セメント質材料
(2)セメント100質量部に対して、前記(B)の分散剤が0.2〜3質量部である前記(1)の建設向け立体造形用セメント質材料
(3)セメント100質量部に対して、前記(C)の増粘剤が0.03〜1.0質量部である前記(1)又は(2)の建設向け立体造形用セメント質材料
(4)前記(E)の非晶質カルシウムアルミノシリケート100質量部に対して、前記(F)のセッコウが50〜250質量部である前記(1)〜(3)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(5)セメント100質量部に対して、前記(E)の非晶質カルシウムアルミノシリケートと前記(F)のセッコウとの合計が5〜30質量部である前記(1)〜(4)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(6)前記(A)の骨材として、バルーン系骨材を含む前記(1)〜(5)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(7)前記(C)の増粘剤が、天然多糖類系増粘剤及び/又は2質量%水溶液の粘度が30000mPa・s以上を示すセルロースエーテル系増粘剤である前記(1)〜(6)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(8)前記(D)の凝結遅延剤が、オキシカルボン酸類を含有する前記(1)〜(7)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(9)前記(G)の短繊維の平均繊維長が5〜15mmである前記(1)〜(8)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料
(10)前記(G)の短繊維の平均繊維径が100〜250μm、1gあたりの繊維本数が5000本以上である前記(9)の建設向け立体造形用セメント質材料
(11)前記(1)〜(10)いずれかの建設向け立体造形用セメント質材料を水で練り混ぜ、得られるウェット材料をポンプで圧送し、ノズルから吐出される前記ウェット材料を、前記ノズルを移動させながら積層することで造形体を構築する建設向けの立体造形方法
(12)前記ポンプが回転容積式一軸偏心ねじポンプである前記(11)の建設向けの立体造形方法
である。
本発明の建設向け立体造形用セメント質材料、及び建設向けの立体造形方法を用いることで、一定量の材料供給が可能となり、一定の積層スピードを確保できる。また、優れた自立性及び強度発現性が得られるので、短時間に大型の造形体を構築できる。
実施例8で使用した立体造形実験システムを示す模式図 実施例8で使用した立体造形実験システムにおける、ウェット材料の吐出部(圧送配管の先端)に設けられるノズルを示す模式図 実施例8で製造された立体造形体の写真
本発明において、「立体造形」とは、型枠等の専用工具を使わずに、3次元データに基づく断面形状を直接積層造形することで、任意の形状の成形体を製造する技術をいう。「積層造形」又は「ラピッドプロトタイピング」と呼ばれることもある。
本発明のセメント質材料は、セメント、(A)骨材、(B)リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合が、R:M=100:80〜400である分散剤、(C)増粘剤、(D)凝結遅延剤、(E)酸化物換算でSiOを10〜25質量%含有する非晶質カルシウムアルミノシリケート、(F)セッコウ、及び(G)短繊維、を含む。
本発明で使用するセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱などの各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、ブレーン比表面積で2000cm/g以上の石灰石粉末や高炉徐冷スラグ微粉末などを混合したフィラーセメント、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント(エコセメント)、並びに耐火物用途で使用されているアルミナセメントなどが挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上が使用可能である。セメントのブレーン比表面積は3000cm/g以上が好ましい。
本発明で使用する(A)骨材としては、特に限定されず、市販されている天然の石灰岩由来の骨材やケイ酸質由来の骨材、さらに、比重が3.0を越える重量骨材などが使用できる。また、自立性の向上を目的として、使用する骨材の一部をバルーン系骨材で置換することできる。バルーン系骨材とは、一般的には軽量骨材と呼ばれているもので、例えば、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、黒曜石をキルンで焼成発泡させたバルーンなどが挙げられる。軽量骨材の比重は2.0以下が好ましく、1.8以下がより好ましく、0.3〜1.0が最も好ましい。
骨材(バルーン系骨材を含む)の最大粒子径は、ポンプ圧送性を考慮すると10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
骨材の使用量は、セメント100質量部に対して50〜300質量部が好ましく、100〜200質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、自立性を確保しにくくなる傾向があり、使用量が多すぎると、適度な軟らかさを確保することが難しくなりポンプ圧送性に支障をきたす可能性がある。
バルーン系骨材を使用する場合、その使用量は、骨材100質量部中25質量部以下が好ましく、1〜25質量部がより好ましく、3〜15質量部がさらに好ましい。使用量が多すぎると、強度発現性が低下したり、適度な軟らかさを確保することが難しくなりポンプ圧送性に支障をきたしたりする可能性がある。一方、使用量が少なすぎると、自立性の向上効果が認められない可能性がある。
本発明では、(B)分散剤として、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)とを、質量比でR:M=100:80〜400の割合で併用したものを用いる。このような分散剤を用いることで、水を加えて練り混ぜたセメント質材料の流動性を確保するとともに、チクソトロピック性を向上できる。前記比率は、R:M=100:100〜250がより好ましい。メラミンスルホン酸系分散剤(M)の配合割合が下限値に満たないと、所期の流動性を得るために必要な分散剤量が増加するとともに、流動性の経時変化が大きすぎてポンプ圧送に支障をきたすおそれがあり、メラミンスルホン酸系分散剤(M)の配合割合が上限値を超えると、凝結が遅延して流動性の経時変化が小さくなり、圧送後の自立性を確保することが困難となるおそれがある。
分散剤の使用量は、セメント100質量部に対して0.2〜3質量部が好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、十分な流動性を得ることが難しい可能性があり、使用量が多すぎると、凝結が遅延して流動性の経時変化が小さくなり、自立性が失われる可能性がある。
本発明で使用する(C)増粘剤としては、セメント質材料向けに一般的に市販されているものが使用できる。例えば、セルロースエーテル系増粘剤、ポリアクリルアミド系増粘剤、グリコール系増粘剤、アミノ酸系増粘剤、微生物によって生産された天然多糖類系増粘剤などが挙げられる。特に、天然多糖類系増粘剤及び/又は2質量%水溶液の粘度が30000mPa・s以上を示すセルロースエーテル系増粘剤が、チクソトロピック性を付与する効果が高い点で好ましい。ここで、前記2質量%水溶液の粘度は、20℃において、B型粘度計を用いて10rpmの条件下で測定した値である。前記天然多糖類系増粘剤の中では、ダイユータンガム(diutan gum)がより好ましい。ダイユータンガムは、例えば、2個のグルコース、1個のグルクロン酸、及び3個のラムノースを構成単位とする天然高分子多糖類である。
増粘剤の使用量は、セメント100質量部に対して0.03〜1.0質量部が好ましく、0.05〜0.5質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、十分なチクソトロピック性を付与することが難しい可能性があり、使用量が多すぎると、ポンプ圧送性や強度発現性に支障をきたす可能性がある。
本発明で使用する(D)凝結遅延剤としては、セメント質材料向けに一般に市販されているものが使用できる。例えば、リン酸塩、ケイフッ化物、水酸化銅、ホウ酸又はその塩、酸化亜鉛、塩化亜鉛、炭酸化亜鉛などの無機遅延剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物が使用できる。また、オキシカルボン酸(クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコヘプトン酸、オキシマロン酸、乳酸など)又はその塩(以下、オキシカルボン酸とオキシカルボン酸の塩を総称してオキシカルボン酸類ということもある。)、砂糖に代表される糖類などの有機系遅延剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物が使用できる。さらに、無機化合物として炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、ケイ酸塩と上記オキシカルボン酸類又はその塩と組み合わせた混合物も使用することができる。これらの中でオキシカルボン酸類単独か、オキシカルボン酸類と無機化合物との混合物の使用が好ましい。
凝結遅延剤の使用量は、セメント100質量部に対して0.05〜0.7質量部が好ましく、0.07〜0.5質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、練混ぜ時間及びポンプ圧送を考慮した可使時間を確保することが難しい可能性があり、使用量が多すぎると、硬化時間が長くなり自立性を確保できない可能性がある。
本発明で使用する(E)酸化物換算でSiOを10〜25質量%含有する非晶質カルシウムアルミノシリケート(以下、「カルシウムアルミノシリケート」と記述する。)は、CaO原料、Al原料、SiO原料を混合したものを、キルンでの焼成、電気炉等での溶融等の熱処理することで得られるカルシウムアルミノシリケートであって、SiOの含有量が10〜25質量%の非晶質である。非晶質であるため、高い反応性を有する。SiOの含有量が10質量%未満では、水和活性が高くなり、硬化時間を調整するのに必要な凝結遅延剤量が増え、チクソトロピック性や自立性に影響を及ぼす可能性があり、25質量%を超えると、水和活性が低くなり、適度な硬化スピードを得ることができない可能性がある。
カルシウムアルミノシリケートは、酸化物換算したCaOとAlのモル比CaO/Alが1.5〜3.5であることが好ましく、1.7〜2.0であることがより好ましい。また、その他の成分として、ナトリウム、カリウム、及びリチウム等のアルカリ金属を一部固溶させてもよい。
カルシウムアルミノシリケートの粒度は、ブレーン値で3000cm/g以上が好ましい。ブレーン値が小さすぎると、強度発現性が低下する可能性がある。
本発明で使用する(F)セッコウは、前記カルシウムアルミノシリケートと併用することで、さらに強度を向上させる成分である。セッコウの種類としては、無水セッコウ、半水セッコウ、二水セッコウが挙げられ、工場で副生するセッコウや天然に産出するセッコウが使用できる。これらの中で、無水セッコウの使用が、強度発現性の点で好ましい。
セッコウの粒度は、ブレーン値で3000cm/g以上が好ましい。ブレーン値が小さすぎると、強度発現性の向上効果が得られない可能性がある。
前記カルシウムアルミノシリケートに対するセッコウの割合は、前記カルシウムアルミノシリケート100質量部に対して50〜250質量部が好ましく、100〜200質量部がより好ましい。セッコウの割合が少なすぎると、強度の向上効果が得られない可能性があり、セッコウの割合が多すぎると、強度発現性が頭打ちとなる可能性がある。
前記カルシウムアルミノシリケートと前記セッコウの合計の使用量は、セメント100質量部に対して5〜30質量部が好ましく、10〜20質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、強度増進効果が得られない可能性があり、使用量が多すぎると、可使時間の確保が難しくなったり、強度発現性が低下したりする可能性がある。
本発明で使用する(G)短繊維としては、セメント混和用として一般に市販されているものが使用できる。例えば、ビニロン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、鋼繊維、ガラス繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、バサルト繊維などが挙げられ、これら繊維を1種又は2種以上併用して使用することも可能である。これらの中で、繊維径や繊維長のバリエーションが多いビニロン繊維や、分散性に優れたナイロン繊維の使用が好ましい。
短繊維の平均繊維長は、予めプレミックスすることを考慮すると、5〜15mmの範囲が好ましい。また短繊維の平均繊維径は、20〜250μmが好ましく、100〜250μmがより好ましい。平均径が小さすぎる繊維は入手することが困難な場合がある。一方、平均繊維径が大きすぎる繊維は、ウェット材料のポンプ圧送性に支障をきたす可能性があり、またポンプ圧送できる場合でも、圧送に伴うウェット材料の温度上昇が大きすぎ、硬化時間が過度に短くなって成形性が悪化する可能性や成形体の強度発現性が低下する可能性がある。短繊維の平均繊維径を20μm以上、特に100μm以上とすることで、セメント質材料に水を加えたウェット材料をポンプ圧送する際に発生する摩擦熱が大きくなり、ノズル先端から吐出されるウェット材料の温度が上昇して硬化時間が適度に短くなることで、連続的により高い積層を実現できる。
短繊維は、モノフィラメント状のものよりも、モノフィラメント同士をバインダーで収束させた収束繊維状のものの方が、繊維を本数として多く混入できるので好ましい。
短繊維1gあたりの本数は、5000本以上が好ましい。1gあたりの本数が少なすぎると、短繊維による補強効果や初期ひび割れ抑制効果が発揮できない可能性がある。短繊維1gあたりの繊維本数は、繊度(dtex):モノフィラメント10000mあたりの重量(g)より下記式で求める。
繊維本数(本/g)=〔1/(繊度/10000(m))〕/平均繊維長(m/本)
短繊維の使用量は、セメントと骨材の合計100質量部に対して0.1〜1.0質量部が好ましく、0.2〜0.5質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、補強効果を発揮できない可能性があり、使用量が多すぎると、ポンプ圧送に支障をきたす可能性がある。
本発明では、施工及び硬化体の性能に支障をきたさない範囲で、消泡剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、ベントナイトやセピオライトなどの無機鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体などの各種添加剤、ポリマーエマルジョンなどを添加することが可能である。また、セメントに予め混和されたものとは別に、高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュなどの水和活性のある無機粉末を使用することも可能である。
本発明のセメント質材料は、水で練り混ぜてウェット材料を調製し、立体造形に用いる。水の使用量は、セメント質材料100質量部に対して13〜20質量部が好ましく、15〜18質量部がより好ましい。使用量が少なすぎると、練り混ぜが難しい可能性があり、使用量が多すぎると、ウェット材料の流動性が増加し、自立性が低下する可能性がある。
本発明の立体造形方法について以下説明する。立体造形方法は、セメント質材料の練混ぜ工程、練り混ぜて得られたウェット材料のポンプ圧送工程、制御されたノズル移動による立体造形工程に分類できる。
本発明で採用されるセメント質材料の練混ぜ方法は、特に限定されず、市販されているミキサーで練り混ぜることができる。例えば、パン型ミキサー、強制2軸ミキサー、練り混ぜと圧送ポンプ(回転容積式一軸偏心ねじポンプ)が一体化した連続練り混ぜミキサーポンプなどが挙げられる。
本発明で採用される練り混ぜたウェット材料を圧送するポンプは、ウェット材料の品質を低下させずに圧送可能なものであれば特に限定されないが、回転容積式一軸偏心ねじポンプが好ましい。回転容積式一軸偏心ねじポンプは、モーノポンプまたスネークポンプと言われており、スクイズポンプと比べ、圧送時の脈動がなく定量圧送が可能であり、モーター回転数を制御することで吐出量も調整できる。また、回転容積式一軸偏心ねじポンプは、その構造から、圧送されるウェット材料の温度が上昇しやすいと考えられ、ウェット材料の硬化反応が短時間で進行し、自立安定性が向上して連続積層高さを大きくできる点でも好ましい。すなわち、回転容積式一軸偏心ねじポンプは、雄ねじにあたるローターと雌ねじにあたるステーターを備えており、ステーターの中にローターが差し込まれた状態で、その隙間にキャビティーといわれる密閉空間(例えば、ローターとステーターの間の空間)が形成され、ローターがステーター内で回転することにより、強い吸引力を発生させながら、キャビティーが吐出側へと移動することで材料を連続的に移送する機構を有する。移送時には例えば、ローターは、ステーターの中心軸を中心にして公転移動しながら自転する偏心回転運動を行うようになっている。そして、最初のキャビティーの材料が前(吐出側)のキャビティーに吸引力で移動する際、ステーター面との摩擦抵抗により加温されると考えられる。このような加温現象を活用すれば、可使時間を確保しつつ、より自立安定性に優れる立体造形を実現できる。例えば、回転容積式一軸偏心ねじポンプは、国際公開第2014/142239号の段落0063〜0064に例示されている。
圧送配管は耐圧2〜4MPaのフレキシブルホースや部分的に金属配管を組み合わせても使用することができ、設定する吐出量にもよるが、配管径は内径で20〜50mmが好ましい。圧送配管の距離は、特に限定するものではないが、20m以下が圧送性を考慮すると好ましい。
本発明のウェット材料の吐出部(圧送配管の先端)にはノズルを設ける。吐出口の径は特に限定するものではないが、使用する骨材径や積層する幅によって適宜設定すればよい。例えば、骨材径が5mm以下、積層幅が50mm以下であれば、吐出口の径は8〜15mmが好ましい。吐出口の形状は、特に限定するものではないが、円形、楕円形、矩形、十字形、星形などが挙げられ、吐出されたウェット材料の表面に平滑性を付与することを目的に吐出口周囲にツバを設けてもよい。これらは、ベッドに対して垂直に吐出口を設けるが、場合によっては、水平方向に吐出口を設けてもよい。
本発明の水平方向と垂直方向のノズル移動の制御は、例えば、ロボットアームや門型プロッターにノズルを固定し、コンピュータ制御することが好ましい。たとえば、コンピュータで作成した3次元データを所定の厚さで切断して2次元スライスデータを作成し、吹付けノズルを2次元スライスデータに基づいて縦・横・斜めなど水平方向の移動制御を行いながら、ベッドにノズルからウェット材料を吐出させ、垂直方向にノズルを移動させることで繰り返して順次積層させて造形する方法が可能である。
ノズルの移動速度は、特に限定されず、積層する幅によって変えることができる。ウェット材料の吐出量が一定の場合、スピードを遅くすれば積層幅が大きくなり、スピードを速くすれば積層幅が小さくなる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
<実施例1>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、表1に示す種類及び量の分散剤、増粘剤α0.1質量部、凝結遅延剤ア0.25質量部、及び表1に示すカルシウムアルミノシリケート100質量部に対してセッコウを150質量部配合した混合物を20質量部配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料(以下、セメント質材料ということもある)を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料のミニスランプ(MS、練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表1に示す。
(使用材料)
セメント:普通ポルトランドセメント(デンカ社製、ブレーン比表面積3400cm/g)
骨材:石灰石骨材(デンカ社製、最大粒子径1.2mm、比重2.71)
リグニンスルホン酸系分散剤(R):日本製紙社製、商品名「サンエキスP252」
メラミンスルホン酸系分散剤(M):日本シーカ社製、商品名「シーカメントFF86/100」
増粘剤α:ダイユータンガム(三晶社製、商品名「KELCO−CRETE DG」)
凝結遅延剤ア:クエン酸(試薬1級)
カルシウムアルミノシリケートA:市販特級試薬のSiO、CaCO、Alを所定割合になるように混合し、高周波炉を用いて約2000℃で加熱溶融し、水中で急冷し、粉砕して調製したもの(非晶質、SiO含有量10.7%、CaO/Alモル比1.85、ブレーン比表面積5900cm/g)
カルシウムアルミノシリケートB:試薬の配合割合を変えた以外はカルシウムシリケートAと同様にして調製したもの(非晶質、SiO含有量15.2%、CaO/Alモル比1.85、ブレーン比表面積5800cm/g)
カルシウムアルミノシリケートC:試薬の配合割合を変えた以外はカルシウムシリケートAと同様にして調製したもの(非晶質、SiO含有量24.4%、CaO/Alモル比1.85、ブレーン比表面積5800cm/g)
セッコウ:天然無水セッコウ粉砕品(ブレーン比表面積5000cm/g)
短繊維a:ビニロン繊維(クラレ社製、商品名「REC15」(平均繊維長12mm、平均繊維径50μm、1gあたりの繊維本数55500本))
(試験方法)
各試験はいずれも20℃の環境下で実施した。
ブレーン比表面積:JIS R 5201−1997に準じて測定した。
最大粒子径:JIS A 1102に準じて骨材のふるい分けを行い、完全通過しない一番大きなふるい目の寸法を最大粒子径とした。
ミニスランプ(MS):JIS A 1171に準拠した。測定は練り混ぜ直後と20分後に実施した。
MS低減率:練混ぜ直後と20分後のミニスランプから、下記式を用いて算出した。
スランプ低減率(%)=〔ミニスランプ(練混ぜ直後)−ミニスランプ(20分後)〕/〔ミニスランプ(練混ぜ直後)×100〕
硬化時間:練り混ぜが完了してから、ウェット材料2kgをビニール袋に詰め、指で押しても凹まなくなったときを硬化時間とした。指で押すタイミングは5分間隔とした。
圧縮強度:JIS R 5201の4×4×16cmの三連型枠に練り混ぜた材料を充填し、材齢1日、3日、7日で測定した。
表1より、本発明の減水剤配合割合では、ミニスランプ(直後)が26〜60mmとなるため、ポンプ圧送性に支障をきたさず、かつスランプ低減率が15〜60%となるため、圧送後に自立性を確保することができる。
一方、メラミンスルホン酸系分散剤のみを配合した場合(実験No.1−2)は、練混ぜ直後の流動性の確保は可能であるが、スランプ低減率が大きいため、ポンプ圧送性に支障をきたすおそれがあり、リグニンスルホン酸系分散剤のみを配合した場合(実験No.1−3)は、ミニスランプが小さく、流動性の確保が難しいと考えられる。さらに、リグニンスルホン酸系分散剤とメラミンスルホン酸系分散剤とを併用した場合でも、メラミンスルホン酸系分散剤の割合が下限値に満たないと(実験No.1−4〜1−6)、所期の流動性を得るために必要な分散剤量が増加するとともに、ミニスランプ(軟らかさ)のスランプ低減率が大きくなり、ポンプ圧送に支障をきたすおそれがある。反対に、メラミンスルホン酸系分散剤の割合が上限値を超えると(実験No.1−7〜1−9)、スランプ低減率が小さくなり、圧送後の自立性を確保できないおそれがある。
<実施例2>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、増粘剤α0.1質量部、凝結遅延剤ア0.25質量部、及びカルシウムアルミノシリケートBとセッコウとの割合が表2に示す比率である混合物を20質量部配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表2に示す。
カルシウムアルミノシリケート100質量部に対してセッコウを50〜250質量部使用することで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られることがわかる。
<実施例3>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、増粘剤α0.1質量部、凝結遅延剤ア0.25質量部、及びカルシウムアルミノシリケートB100質量部に対してセッコウ150質量部からなる混合物を表3に示す量配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表3に示す。
カルシウムアルミノシリケートとセッコウの使用量をセメント100質量部に対して合計で5〜30質量部とすることで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られることがわかる。
<実施例4>
セメント100質量部に対して、表4に示す量の骨材とバルーン系骨材、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、増粘剤α0.1質量部、凝結遅延剤ア0.25質量部、並びにカルシウムアルミノシリケートB100質量部に対してセッコウ150質量部からなる混合物20質量部を配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表4に示す。
(使用材料)
骨材:石灰石骨材(デンカ社製、最大粒子径1.2mm、比重2.71)
バルーン系骨材:巴工業(株)製、商品名「セノライトSA」(火力発電所で発生したフライアッシュバルーンの粒度調整品、中国産、比重0.88、最大粒子径120μm以下)
骨材の使用量をセメント100質量部に対して50〜300質量部とすることで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られることがわかる。また、バルーン系骨材の使用により、MS低減率が増加し、自立性が向上することがわかる。
<実施例5>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、表5に示す種類及び量の増粘剤、凝結遅延剤ア0.25質量部、並びにカルシウムアルミノシリケートB100質量部に対してセッコウ150質量部からなる混合物20質量部を配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表5に示す。
(使用材料)
増粘剤β:セルロースエーテル系(信越化学工業社製、商品名「hi90SH−30000」(20℃で2質量%水溶液の粘度が30000mP・s))
増粘剤γ:セルロースエーテル系(信越化学工業社製、商品名「hi90SH−100000」(20℃で2質量%水溶液の粘度が100000mP・s))
(試験方法)
粘度:B型粘度計を用いて、10rpmの条件下で測定した。
天然多糖類系増粘剤又は2質量%水溶液の粘度が30000mPa・s以上を示すセルロースエーテル系増粘剤を、セメント100質量部に対して0.03〜1.0質量部使用することで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られることがわかる。
<実施例6>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、増粘剤α0.1質量部、表6に示す種類及び量の凝結遅延剤、並びにカルシウムアルミノシリケートB100質量部に対してセッコウ150質量部からなる混合物20質量部を配合するとともに、短繊維aをセメントと骨材の合計100質量部に対して0.2質量部配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、硬化時間及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。結果を表6に示す。
(使用材料)
凝結遅延剤イ:グルコン酸(試薬1級)
凝結遅延剤ウ:クエン酸三ナトリウム(試薬1級)
オキシカルボン酸類を含有する凝結遅延剤をセメント100質量部に対して0.05〜0.7質量部使用することで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られることがわかる。
<実施例7>
セメント100質量部に対して、骨材150質量部、リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合がR/M=100/200の分散剤1.0質量部、増粘剤α0.1質量部、凝結遅延剤ア0.25質量部、及びカルシウムアルミノシリケートB100質量部に対してセッコウ150質量部からなる混合物20質量部を配合するとともに、セメントと骨材の合計100質量部に対して表7に示す種類及び量の短繊維を配合し、立体造形用セメント質材料を調製した。この調製した材料100質量部に対して水を17質量部加え、パン型ミキサーで練り混ぜた。得られたウェット材料について、実施例1と同様の方法で、ミニスランプ(練混ぜ直後と20分後)、及び圧縮強度を測定するとともに、MS低減率を算出した。また、下記試験方法で初期ひび割れ幅を測定した。結果を表7に示す。
(使用材料)
短繊維b:ナイロン繊維(東レ・アムテックス社製、商品名「タフバインダー」(平均繊維長10mm、平均繊維径28μm、1gあたりの繊維本数185200本))
短繊維c:ナイロン繊維(東レ・アムテックス社製、商品名「タフバインダー」(平均繊維長5mm、平均繊維径28μm、1gあたりの繊維本数370500本))
短繊維d:ビニロン繊維(クラレ社製、商品名「RECS100L」(平均繊維長12mm、平均繊維径130μm、1gあたりの繊維本数8300本))
(試験方法)
初期ひび割れ幅:コンクリート製平版(縦30cm×横30cm×厚さ6cm)に型枠を設置し、厚み2cmとなるように本発明のウェット材料を打設し、表面をコテで仕上げて試験体とした。その試験体を湿度60%、温度5℃の環境下で養生し、72時間経過後のひび割れ幅を測定した。ここでのひび割れ幅とは、試験体に発生した任意のひび割れを1つ選んだときの、その長さの中心付近の幅をいう。72時間経過してもひび割れを発生しない場合は0.0mmとした。
平均繊維長が5〜15mmの短繊維を、セメントと骨材の合計100質量部に対して0.1〜1.0質量部使用することで、自立性を確保するための適度なミニスランプの低減率と硬化時間とが得られるとともに、初期ひび割れを抑制できることがわかる。
<実施例8>
実験No.1−22の配合で実際に立体造形実験を実施した。環境温度は22℃であった。使用したシステム及び条件を以下に示す。また、実験システムの模式図を図1に、使用したノズルの模式図を図2に、それぞれ示す。ミキサーに実験No.1−22の立体造形用セメント質材料を30kg、水を5.1kg加えて3分間練り混ぜてウェット材料を調製した。得られたウェット材料をホッパー付きの回転容積式一軸偏心ねじポンプに投入し、フレキシブルホースを介してウェット材料を圧送し、ノズル先端より吐出することで立体造形体の造形を行った。その結果、立体造形用セメント質材料からなる層を順次積み重ねることでき、連続積層高さが30cm以上である立体造形体が得られた。即ち、連続積層高さ30cm以上の連続積層が可能であった(図3参照)。
(システム)
ミキサー:パン型ミキサー(岡三機工社製、商品名「ダマカットミキサー2.8型」)
圧送ポンプ:回転容積式一軸偏心ねじポンプ(PFT社製、商品名「PFT BOLERO」)
圧送ホース:4MPa耐圧フレキシブルホース(PFT社製、内径1インチ、圧送配管の距離は10m)
ノズル:自作品(図2参照)、ノズル吐出口径12mm(円形)
ロボットアーム:安川電機社製のロボットアーム(商品名「MOTOMAN−MA2010」)を改造しアーム先端にノズルを固定して使用
(造形条件)
立体造形体の形状:中空円筒形(内径29cm、1層あたりのセメント質材料の高さ1〜2cm、積層幅(肉厚)20mm程度)
ウェット材料の吐出量:0.25m/hr
ノズル移動速度:150mm/分
ノズル垂直移動距離:15mm
<実施例9>
実験No.1−22、No.7−17及びNo.7−18の配合で、実施例8と同じシステム及び条件で、立体造形実験を実施した。環境温度は24℃であった。そのときの、ミキサーで練り混ぜた直後のウェット材料の温度、回転容積式一軸偏心ねじポンプで圧送されノズル先端から吐出されたウェット材料の温度、硬化時間及び連続積層高さ測定した。その結果を表8に示す。
(試験方法)
材料の温度:デジタル温度計で測定
硬化時間:ノズル先端より吐出した材料をサンプリングし実施例1と同様の方法で測定
連続積層高さ:造形体が崩れるまで積層したときの高さをメジャーで計測
平均繊維長が5〜15μm、平均繊維径が100〜250μmで、1gあたりの繊維本数が5000本以上である短繊維を用いることで、ノズル先端で吐出されたときの材料温度が高くなり、硬化時間がより早くなるとともに、連続的により高い積層を実現できることがわかる。これは、ウェット材料がポンプ及び圧送ホース中を移動する際に、摩擦により加熱されたためと考えられる。
本発明の建設向け立体造形用セメント質材料、及び建設向けの立体造形方法を用いることで、一定量の材料供給が可能となり、一定の積層スピードを確保できる。また、優れた自立性及び強度発現性(特に初期強度発現性)が得られるので、短時間に大型の造形体を構築できる。さらに、本発明は、成形時に粉じんを発生しにくい。このため、本発明は、土木建築部材の製造等に好適に利用できる。

Claims (12)

  1. セメント、(A)骨材、(B)リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合が、R:M=100:80〜400である分散剤、(C)増粘剤、(D)凝結遅延剤、(E)酸化物換算でSiOを10〜25質量%含有する非晶質カルシウムアルミノシリケート、(F)セッコウ、及び(G)短繊維、を含有する建設向け立体造形用セメント質材料。
  2. セメント100質量部に対して、前記(B)の分散剤が0.2〜3質量部である請求項1記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  3. セメント100質量部に対して、前記(C)の増粘剤が0.03〜1.0質量部である請求項1又は2記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  4. 前記(E)の非晶質カルシウムアルミノシリケート100質量部に対して、前記(F)のセッコウが50〜250質量部である請求項1〜3のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  5. セメント100質量部に対して、前記(E)の非晶質カルシウムアルミノシリケートと前記(F)のセッコウとの合計が5〜30質量部である請求項1〜4のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  6. 前記(A)の骨材として、バルーン系骨材を含む請求項1〜5のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  7. 前記(C)の増粘剤が、天然多糖類系増粘剤及び/又は2質量%水溶液の粘度が30000mPa・s以上を示すセルロースエーテル系増粘剤である請求項1〜6のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  8. 前記(D)の凝結遅延剤が、オキシカルボン酸類を含有する請求項1〜7のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  9. 前記(G)の短繊維の平均繊維長が5〜15mmである請求項1〜8のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  10. 前記(G)の短繊維の平均繊維径が100〜250μm、1gあたりの繊維本数が5000本以上である請求項9記載の建設向け立体造形用セメント質材料。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の建設向け立体造形用セメント質材料を水で練り混ぜ、得られるウェット材料をポンプで圧送し、ノズルから吐出される前記ウェット材料を、前記ノズルを移動させながら積層することで造形体を構築する建設向けの立体造形方法。
  12. 前記ポンプが回転容積式一軸偏心ねじポンプである請求項11記載の建設向けの立体造形方法。
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