JP6785286B2 - 食感が維持された食品 - Google Patents

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Description

本発明は、高水分食品素材から低水分食品素材への水分移行が抑制された、高水分食品素材及び低水分食品素材を含む食品に関する。
グラノーラなどの低水分食品素材をヨーグルトなどの高水分食品素材に乗せるなどしたデザートが知られている。このようなデザートでは、サクサク感などの低水分食品素材の食感が特徴となっている。しかしながら、このようなデザートを冷蔵庫等において保管する場合、高水分食品素材から低水分食品素材への水分の移行によって低水分食品素材の食感が失われてしまう(例えば、特開2005−237319号公報参照)。
また、パスタやおにぎり等の常温からチルドで保管される食品やアイス等の冷凍食品においても具材の食感が柔らかいものが多く、サクサク・カリカリとした食感が求められている。
特開2005−237319号公報
本発明は、高水分食品素材から低水分食品素材への水分の移行が効果的に抑制されて、低水分食品素材の食感が維持された、高水分食品素材及び低水分食品素材を含む食品を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、低水分食品素材を特定の粘度又はゲル強度を有する油脂に分散させて、少なくとも一部の低水分食品素材が油脂によって高水分食品素材から隔てられることによって上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、以下に示す食品及びその製造方法を提供するものである。
〔1〕高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂とを含む食品であって、
低水分食品素材が油脂に分散しており、少なくとも一部の低水分食品素材が、油脂によって高水分食品素材から隔てられており、
25℃及びせん断速度10(1/s)における油脂の粘度が100mPa・s〜20000mPa・sであるか、又は油脂の25℃でのゲル強度が800N/m2〜51000N/m2である、食品。
〔2〕高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂とを含む食品であって、
低水分食品素材の表面に油脂の層が形成されており、
少なくとも一部の低水分食品素材が、油脂によって高水分食品素材から隔てられており、
25℃及びせん断速度10(1/s)における油脂の粘度が100mPa・s〜20000mPa・sであるか、又は油脂の25℃でのゲル強度が800N/m2〜51000N/m2である、食品。
〔3〕低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合が30質量%以上である、上記〔1〕に記載の食品。
〔4〕低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合が6質量%以上である、上記〔2〕に記載の食品。
〔5〕油脂が油系ゲル化剤を使用して増粘されている、上記〔1〕から〔4〕のいずれか1項に記載の食品。
〔6〕油系ゲル化剤がポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、上記〔5〕に記載の食品。
〔7〕25℃及びせん断速度10(1/s)における高水分食品素材の粘度が455mPa・s以上である、上記〔1〕から〔6〕のいずれか1項に記載の食品。
〔8〕高水分食品素材が、クリーム、ゼリー、ジャム、ムース、及びババロアからなる群より選ばれる、上記〔1〕から〔7〕のいずれか1項に記載の食品。
〔9〕低水分食品素材が多孔質素材である、上記〔1〕から〔8〕のいずれか1項に記載の食品。
〔10〕低水分食品素材が、グラノーラ、ナッツ、ドライフルーツ、パフ、及びクラッカーからなる群より選ばれる、上記〔1〕から〔9〕のいずれか1項に記載の食品。
〔11〕高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂と、油系ゲル化剤とを含む食品の製造方法であって、
1)油系ゲル化剤を油脂と混合する工程であって、混合する前及び/又は混合した後及び/又は混合中に少なくとも油系ゲル化剤が溶融する温度以上に加熱する工程と、
2)油系ゲル化剤が混合された油脂を、冷却してから低水分食品素材と接触させるか、又は低水分食品素材と接触させてから冷却する工程と、
を含み、
少なくとも一部の低水分食品素材が、油脂によって高水分食品素材から隔てられている、製造方法。
〔12〕前記工程2)が、低水分食品素材を油系ゲル化剤が混合された油脂に浸漬させることを含む、上記〔11〕に記載の製造方法。
本発明により、喫食までに一定期間保管された場合であっても、低水分食品素材の食感を楽しむことができる、高水分食品素材及び低水分食品素材を含む食品を提供することができる。
本発明の食品は、高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂とを含む食品である。
本発明における低水分食品素材と高水分食品素材とは、相対的な水分含量の高低によって区分するものである。具体的には水分移行現象による食感の変化が顕著である、水分含量に10質量%以上の差があるものを指す。
本発明の食品における、高水分食品素材としては、例えば水分含量が10〜90質量%のクリーム(例えば、カスタード、チョコレート、生クリーム)、ゼリー(寒天含む)、ジャム、ムース、ババロア、チーズケーキ、チーズ、ようかん、生八つ橋、くずもち、饅頭、水饅頭、ヨーグルト、アイスクリーム、ラクトアイス、シャーベット、カレー、スープ、シチュー、クラムチャウダー、パスタソース、グラタン、麻婆豆腐、うどん、そば、ラーメン、ソーメン、豆腐、サラダ、マヨネーズ、ケチャップ、ごはん、パスタ、ピザ、パン、餃子等が挙げられる。好ましくは、高水分食品素材は、クリーム、ゼリー、ジャム、ムース、及びババロアである。
高水分食品素材は、好ましくは455mPa・s以上の、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度を有する。このような粘度を有することにより、喫食時に感じる油脂のべたつき感を抑制することができる。高水分食品素材の前記粘度は、より好ましくは1000〜20000mPa・sである。
本発明の食品における高水分食品素材の含有量は、好ましくは50〜99質量%であり、より好ましくは60〜90質量%である。
本発明の食品における、低水分食品素材としては、例えば水分含量が1〜35質量%のグラノーラ、ライ麦フレーク、ライスクリスプ、シリアル、ココナッツ、押麦、ライ麦、大麦、玄米、オートミール、ナッツ、ドライフルーツ、パフ、クラッカー、ひなあられ、せんべい、ボーロ、カステラ、ワッフル、ウェハース、スナック(コーンスナック、ポテトスナック、ポテトチップ)、ビスケット、サブレパイ、リーフパイ、マシュマロ、ラムネ、キャンディー、ローストシュガーチップ、もなか、香辛料、陳皮、ゼリービーンズ、グミ、チョコチップ、おこし、パン粉、フライドガーリック、フライドオニオン、クルトン、海苔、ケシの実、ゴマ、干しエビ、フリーズドライフルーツ、フリーズドライ野菜、エアドライフルーツ、エアドライ野菜、砂糖漬けフルーツ、天かす、パン粉、コーンフレーク、おこげ、ラスク、アーモンドプラリネ、キャラメル等が挙げられる。好ましくは、低水分食品素材は、グラノーラ、ナッツ、ドライフルーツ、パフ、及びクラッカーである。これらの低水分食品素材は、本発明の食品において良好な食感を有する。また、低水分食品素材は、好ましくは多孔質素材である。低水分食品素材が多孔質素材の場合、低水分食品素材の食感の維持が顕著である。
本発明の食品における低水分食品素材の含有量は、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは5〜25質量%である。
本発明の食品においては、油脂として、従来公知の油脂を用いることができ、特に限定されるものではないが、天然油脂、加工油脂、植物油脂及びこれらの混合物のいずれをも用いることができる。具体的には、菜種油、菜種白絞油、米油、オリーブ油、ナッツ油、大豆油、ひまわり油、コーン油、サラダ油、パーム油、亜麻仁油、中鎖脂肪酸油及び香味油等の植物油脂、豚脂、牛脂及び等の動物油脂、豚脂、牛脂、ならびにこれらの2種以上の混合物から選択される油脂を用いることができる。本発明において、油脂は、25℃及びせん断速度10(1/s)における油脂の粘度が100mPa・s〜20000mPa・sであるか、又は油脂の25℃でのゲル強度が800N/m2〜51000N/m2である。このような、粘度又はゲル強度を有する油脂を用いることにより、高水分食品素材から低水分食品素材への水分の移行を防止して低水分食品素材の食感を維持することができる。油脂の前記粘度は、好ましくは300mPa・s〜17000mPa・sであり、より好ましくは500mPa・s〜14000mPa・sであり、さらに好ましくは700mPa・s〜10000mPa・sであり、最も好ましくは900mPa・s〜7000mPa・sである。このような粘度とすることで、低水分食品素材を適度に分散でき、流動性があり、口どけ等の食感が良好となる。また、油脂の前記ゲル強度は、好ましくは800N/m2〜20000N/m2であり、より好ましくは800N/m2〜10000N/m2である。前記粘度は、1mm以上の粒子を取り除いたサンプルを回転式粘弾性測定装置(例えば、HAAKE社製RheoStress 6000)を用い、直径35mmパラレルプレート、25℃にて、ずり速度0.1s-1から300s-1までの間を低ずり速度側から測定することにより測定することができる。また、前記ゲル強度は、直径40mm、高さ15mmの容器に試料を充填し、常温(20〜25℃)で、レオメーター(YAMADEN社製 RE2−33005B)により、直径20mmの円柱形のプランジャーで圧縮速度10mm/sec、クリアランス5mmで測定することができる。
本発明の食品において、油脂は、油系ゲル化剤を使用して増粘させることによって、前記粘度又はゲル強度を有するものとなった油脂であってもよい。油系ゲル化剤としては、例えば特開2018−42550号公報に記載の油脂の増粘又は固化剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。好ましくは、油系ゲル化剤はポリグリセリン脂肪酸エステルを含む。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば市販のTAISETAD(太陽化学(株))、TAISET50(太陽化学(株))、リョートーポリグリエステルB−100D(三菱化学フーズ(株))等を用いることもできる。このような油脂を用いることにより、透明性に優れるとともに、口どけ等の食感が良好となる。
また、水素添加やエステル交換した油脂を全部又は一部用いることにより、前記粘度又はゲル強度を有するものとなった油脂であってもよい。
本発明の食品においては、低水分食品素材は油脂に分散しており、少なくとも一部の低水分食品素材は、油脂によって高水分食品素材から隔てられている。あるいは、本発明の食品においては、低水分食品素材の表面に油脂の層が形成されており、少なくとも一部の低水分食品素材は、油脂によって高水分食品素材から隔てられている。このような構成とすることにより、高水分食品素材から低水分食品素材への水分の移行を防止して低水分食品素材の食感を維持することができる。
本発明の食品において、低水分食品素材が油脂に分散している場合、低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合は、好ましくは30質量%以上である。また、本発明の食品において、低水分食品素材の表面に油脂の層が形成されている場合、低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合は、好ましくは6質量%以上である。なお、低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合の上限は、食品中に含ませる低水分食品素材の量によっても異なるため特に制限はないが、例えば99質量%以下である。
本発明の食品としては、デザート類(シュークリーム、カップデザート、大福等)、麺類(パスタ、そば、うどん、ラーメン等)、おにぎり、弁当、アイス、スープ、サラダ、カレー、ピザ、餃子、ハンバーグ等が挙げられる。
本発明の食品は、例えば油脂又は油系ゲル化剤を使用して増粘された油脂と低水分食品素材とを混合して、油脂に分散させた低水分食品素材を得、得られた油脂に分散させた低水分食品素材を、高水分食品素材の上に乗せるか、又は高水分食品素材中に充填するか、あるいは得られた油脂に分散させた低水分食品素材の上に、高水分食品素材を盛るなどして製造することができる。また、油系ゲル化剤を油脂と混合し、油系ゲル化剤が混合された油脂を、冷却してから低水分食品素材と接触させるか、又は低水分食品素材と接触させてから冷却することにより、表面に油脂の層が形成された低水分食品素材を得、得られた表面に油脂の層が形成された低水分食品素材を、高水分食品素材の上に乗せるか、又は高水分食品素材中に充填するか、あるいは得られた表面に油脂の層が形成された低水分食品素材の上に、高水分食品素材を盛るなどして製造することができる。なお、油系ゲル化剤を油脂と混合する際には、混合する前及び/又は混合した後及び/又は混合中に少なくとも油系ゲル化剤が溶融する温度以上に加熱する。低水分食品素材を油脂と接触させる方法としては、例えば低水分食品素材を油系ゲル化剤が混合された油脂に浸漬させることなどが挙げられる。低水分食品素材を油脂に浸漬させる場合、油脂は、流動性を有する程度に加熱することが好ましい。
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜3)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。
得られた油脂と、表1に示す低水分食品素材とを、表1に示す割合で混合した。
Figure 0006785286
油脂に分散させた低水分食品素材20gを、容器に入れたヨーグルト(水分含量:87.7質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:1500mPa・s)30gの上に乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。5日後に喫食したところ、いずれも低水分食品素材の食感を維持していた。
(実施例4)
ひまわり油100gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。さらにグラニュー糖6gを加えた後、氷水浴で40℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1276mPa・sである油脂を得た。
得られた油脂70gとグラノーラ(水分含量:6.8質量%)30gとを混合してグラノーラを油脂に分散させた。
市販のシュークリームのカスタードクリーム(水分含量:61.8質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:15000mPa・s)18gに、油脂に分散させたグラノーラ2.5gを充填した。
グラノーラのサクサク感は、5日後であっても維持されていた。
(実施例5)
ひまわり油100gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。さらにグラニュー糖6gを加えた後、氷水浴で40℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1276mPa・sである油脂を得た。
得られた油脂64.3gと、カシス(水分含量:14.5質量%)8.6gと、クランベリー(水分含量:21.9質量%)8.6gと、ストロベリー(水分含量:6.6質量%)4.3gと、グラノーラ(水分含量:6.8質量%)21.5gとを混合して低水分食品素材を油脂に分散させた。
ボウルに生クリーム100gと砂糖15gとを入れ、しっかりと泡立てた(1)。
耐熱容器に水15gを入れ、粉ゼラチン5gをふり入れて混合し、1〜2分おいてから電子レンジ(500W)に20秒かけた(2)。
別のボウルにヨーグルト200gと、グラニュー糖15gと、レモン汁15gとを混合し、(1)を加えて混合し、さらに(2)を熱いうちに加えて全体に混合した(3)。
容器に(3)を入れ、冷蔵庫で2時間冷やして固めたて高水分食品素材(水分含量:69.8質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:3000mPa・s)を得た(4)。
容器に、油脂に分散させた低水分食品素材20gを入れ、さらに(4)70gを低水分食品素材の上に盛り、フルーツソース20gをかけた。
低水分食品素材の食感は、5日後であっても維持されていた。
(実施例6〜8)
ひまわり油100gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。さらにグラニュー糖6gを加えた後、氷水浴で40℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1276mPa・sである油脂を得た。
得られた油脂64.3gと、カシス(水分含量:14.5質量%)8.6gと、クランベリー(水分含量:21.9質量%)8.6gと、ストロベリー(水分含量:6.6質量%)4.3gと、グラノーラ(水分含量:6.8質量%)21.5gとを混合して低水分食品素材を油脂に分散させた。
容器に入れた、表2に示した配合でブルガリアヨーグルトLB81 プレーン((株)明治)とブルガリアのむヨーグルトLB81((株)明治)とを混合したヨーグルト20gの上に、油脂に分散させた低水分食品素材6gを乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。5日後に喫食したところ、いずれも低水分食品素材の食感を維持していた。なお、実施例8では、油脂のべたつきが感じられた。
Figure 0006785286
(実施例9)
菜種白絞油99.5gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))0.5gとを混合して70℃まで加熱した。氷水浴で40℃まで冷却して、油脂の25℃でのゲル強度が838N/m2である油脂を得た。得られた油脂8gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)2gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。これを容器に入れたヨーグルト(水分含量:87.7質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:1500mPa・s)20gの上に乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。5日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例10)
菜種白絞油200gと油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))4gと硬化油脂10gを混合して70℃まで加熱した。氷水浴で40℃まで冷却して、油脂の25℃でのゲル強度が50749N/m2である油脂を得た。得られた油脂8gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)2gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。これを容器に入れたヨーグルト(水分含量:87.7質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:1500mPa・s)20gの上に乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。5日後に喫食したところ、適度な口どけを有し、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例11)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂10gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)0.5gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。コッペパン(水分含量:30質量%)50gの間に、油脂に分散させた小麦パフ5gを挟んだ。小麦パフの食感は、3日後であっても維持されていた。
(実施例12)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂10gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)0.5gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。油脂に分散させた小麦パフ4gを、容器に入れた市販のポテトサラダ(水分含量:63質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:65000mPa・s)32gの上に乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。3日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例13)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂10gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)0.5gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。市販の大福のあんこ(水分含量:39.3質量%;25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度:65000mPa・s)15gに、油脂に分散させた小麦パフ4gを充填した。小麦パフの食感は、5日後であっても維持されていた。
(実施例14)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂20gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)1gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。油脂に分散させた小麦パフ20gを、容器に入れたパスタ(水分含量:65質量%)100gの上に乗せ、ラップをして冷蔵庫に保管した。1日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例15)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂10gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)0.5gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。油脂に分散させた小麦パフ8gを、おにぎり(水分含量:60質量%)86gの中に充填し、ラップをして冷蔵庫に保管した。1日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例16)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。得られた油脂30gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)1.5gとを混合して小麦パフを油脂に分散させた。油脂に分散させた小麦パフ30gを、市販のカップアイス(水分含量:63.9質量%)120gの上に乗せ、冷凍庫に保管した。5日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例17)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。25℃の得られた油脂7.5gと小麦パフ(水分含量:6.8質量%)30gとを混合し、常温で1時間放置して表面に油脂の層が形成された小麦パフを得た。得られた表面に油脂の層が形成された小麦パフ1.5gを、カップに充填し、その上にさらにヨーグルト20gを充填し、ラップをして冷凍庫に保管した。1日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例18)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。25℃の得られた油脂に小麦パフ(水分含量:6.8質量%)30gを浸漬して5分間放置した。ざるに小麦パフを上げ、常温で1時間放置して表面に油脂の層が形成された小麦パフを得た。得られた表面に油脂の層が形成された小麦パフの重量は94.28gであった。得られた表面に油脂の層が形成された小麦パフ1.5gを、カップに充填し、その上にさらにヨーグルト20gを充填し、ラップをして冷凍庫に保管した。1日後に喫食したところ、小麦パフの食感を維持していた。
(実施例19〜23)
菜種白絞油98gと、油系ゲル化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学(株) TAISETAD))2gとを混合して70℃まで加熱した。その後、氷水浴で25℃まで冷却して、25℃及びせん断速度10(1/s)における粘度が1041mPa・sである油脂を得た。25℃の得られた油脂に乾燥果実(パパイヤ)(水分含量:15質量%)とを表2に示した配合で混合し、常温で1時間放置して表面に油脂の層が形成されたドライパパイヤを得た。得られた表面に油脂の層が形成されたドライパパイヤ10gを、カップに充填し、その上にさらにヨーグルト20gを充填し、ラップをして冷凍庫に保管した。1日後に喫食したところ、ドライパパイヤの食感を維持していた。
Figure 0006785286

Claims (10)

  1. 高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂(キャンデリラワックスを含むものを除く)とを含む食品であって、
    低水分食品素材が油脂に分散しており、
    少なくとも一部の低水分食品素材が、油脂によって高水分食品素材から隔てられており、
    25℃及びせん断速度10(1/s)における油脂の粘度が100mPa・s〜20000mPa・sであるか、又は油脂の25℃でのゲル強度が800N/m2〜51000N/m2である、食品。
  2. 低水分食品素材と油脂の総量に対する油脂の割合が30質量%以上である、請求項1に記載の食品。
  3. 油脂が油系ゲル化剤を使用して増粘されている、請求項1又は2に記載の食品。
  4. 油系ゲル化剤がポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、請求項に記載の食品。
  5. 25℃及びせん断速度10(1/s)における高水分食品素材の粘度が455mPa・s以上である、請求項1からのいずれか1項に記載の食品。
  6. 高水分食品素材が、クリーム、ゼリー、ジャム、ムース、及びババロアからなる群より選ばれる、請求項1からのいずれか1項に記載の食品。
  7. 低水分食品素材が、グラノーラ、ナッツ、ドライフルーツ、パフ、及びクラッカーからなる群より選ばれる、請求項1から6のいずれか1項に記載の食品。
  8. 低水分食品素材が多孔質素材である、請求項1からのいずれか1項に記載の食品。
  9. 高水分食品素材と、低水分食品素材と、油脂と、油系ゲル化剤(キャンデリラワックスを除く)とを含む食品の製造方法であって、
    1)油系ゲル化剤を油脂と混合する工程であって、混合する前及び/又は混合した後及び/又は混合中に少なくとも油系ゲル化剤が溶融する温度以上に加熱する工程と、
    2)油系ゲル化剤が混合された油脂を、冷却してから低水分食品素材と接触させるか、又は低水分食品素材と接触させてから冷却する工程と、
    を含み、
    少なくとも一部の低水分食品素材が、油脂によって高水分食品素材から隔てられている、製造方法。
  10. 前記工程2)が、低水分食品素材を油系ゲル化剤が溶解された油脂に浸漬させることを含む、請求項に記載の製造方法。
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