JP6784272B2 - エレベータの割当装置 - Google Patents

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本発明は、エレベータの割当装置に関する。
特許文献1は、乗車前に利用者により登録された行先階及び出発階に関する新規の行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる割当装置を開示している。また、特許文献1のエレベータの割当装置では、個人毎に、エレベータ利用時に個人が重視するサービス内容に応じて割当かごを決定することを開示している。
特開2003−81541号公報
エレベータのサービス性はフロアごとにばらつくことがある。例えば、出発階が1階で、目的階が2階の場合と最上階の場合とを比較すると、通常、途中階での停止回数は最上階へ行く時の方が多くなる。従って、上層階ほど乗車時間は長くなる傾向にある。また、上層階ほどテナント料は高くなるが、上層階に対するエレベータのサービス性が下層階と比べて悪いと上層階の入居者が不満を持ったり、クレームとなったりする虞がある。
また、例えばある階床で催し物などがあると、当該階床の利用者が一時的に増えて、他階床に対する乗車時間や待ち時間が増加してエレベータのサービス性が低下することがある。そのような状況が数時間や数日にわたって続くと、事情を知らない他階床の利用者は、不満を持ったり、クレームとなったりする可能性がある。
本発明は、一時的にサービス性が低下したフロアに対するエレベータのサービス性を機動的に向上させることができるエレベータの割当装置を提供する。
本発明のエレベータの割当装置は、乗車前に利用者により登録された行先階及び出発階に関する新規の行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる。
割当装置は、
出発階及び行先階に紐付けて、過去所定期間に登録された行先階呼びに関して実測されたエレベータ利用時のサービス性に関するN種類(Nは1以上の整数)の所定サービス時間に基づいてそれぞれ設定されたN種類の重み係数を記憶する記憶部と、
割当制御部と、を備え、
N種類の重み係数は、N種類の所定サービス時間が長くなるとそれぞれ大きくなるように設定されている。
割当制御部は、新規の行先階呼びが登録されたときに、
(1)複数台のエレベータのうちの1台に新規の行先階呼びを仮割当して全エレベータの運行を計算して(a)〜(c)を実行し、
(a)計算結果に基づいて、新規の行先階呼び及びサービス未完了の行先階呼びに係る各利用者についてN種類の所定サービス時間をそれぞれ推定すること、
(b)各利用者について、(a)で推定された各利用者のN種類の所定サービス時間に、記憶部に記憶されているN種類の重み係数のうち各利用者の行先階呼びの出発階及び行先階に応じたN種類の重み係数をそれぞれ乗算してN種類の評価サービス時間を求めること、
(c)(b)で求められたN種類の評価サービス時間の合計値を求めること、
(2)複数台のエレベータのうちの残りのエレベータについて(1)をそれぞれ実行し、
(3)複数台のエレベータのうち合計値として最も小さい値を有するエレベータに新規の行先階呼びを割り当てる。
本発明によれば、出発階及び行先階に応じて過去所定期間に実測されたエレベータ利用時のサービス性に関連する所定サービス時間が長くなると、当該フロアの所定サービス時間が短くなるように、エレベータの割当が行われることとなる。そのため、一時的にサービス性が低下したフロアに対するエレベータのサービス性を機動的に向上させることができる。
実施の形態1におけるエレベータシステムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1における乗場行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施の形態1におけるエレベータ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施の形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されているサービス履歴DBの構成を示す図である。 実施の形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている、待ち時間についてのサービス強化係数テーブルの構成を示す図である。 実施の形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている、乗車時間についてのサービス強化係数テーブルの構成を示す図である。 実施の形態1における群管理制御装置の割当動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1におけるサービス未完了行先階呼びリストの一例を示した図である。 新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。 新規行先階呼びを2号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。 新規行先階呼びを3号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。 実施の形態1におけるサービス未完了行先階呼びリストの一例を示した図である。 実施の形態1における群管理制御装置の利用者サービス性データの収集動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1における利用者サービス性データの収集処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1における群管理制御装置のサービス評価係数の更新動作を説明するフローチャートである。 実施の形態2における群管理制御装置の記憶部に格納されているサービス履歴DBの構成を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
1.構成
1−1.エレベータシステムの概要
図1は、実施の形態1におけるエレベータシステムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係るエレベータシステムは、複数台のエレベータ60A〜60Cと、エレベータ60A〜60Cの運行を統合的に制御する群管理システムとを含む。以下において、エレベータ60A〜60Cを適宜1号機〜3号機という。本実施の形態では、1号機から3号機の3台のエレベータ60A〜60Cが設けられている例を説明するが、2台のエレベータあるいは4台以上のエレベータが設けられている場合にも本発明は適用可能である。なお、以下では、エレベータ60A〜60Cを区別せずに「エレベータ60」という場合がある。
各階床のエレベータ乗場には、乗場行先階登録装置30A〜30Zが配置されている。なお、以下では、乗場行先階登録装置30A〜30Zを区別せずに「乗場行先階登録装置30」という場合がある。
本実施の形態におけるエレベータシステムでは、利用者がエレベータ60のかごに乗車する前に乗場行先階登録装置30で行先階を予め登録する行先階登録方式を採用している。群管理システムは、このようにして予め登録された行先階(行先階呼び)を、複数台のエレベータ60のうちのいずれかのエレベータに割り当てて、割り当てたエレベータ(割当号機)を示す情報(割当号機情報)を利用者に報知し、割当号機に利用者を乗車させるように構成されている。
1−2.エレベータシステムの構成
エレベータシステムは、上述のように、複数台のエレベータ60A〜60Cと、群管理システムとを含む。エレベータの群管理システムは、群管理制御装置10と、複数台の乗場行先階登録装置30A〜30Zと、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Cとを有する。
1−2−1.エレベータ
各エレベータ60(60A〜60C)は、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。
1−2−2.群管理制御装置
群管理制御装置10は、複数台のエレベータ60A〜60Cの運行を統合的に制御する。また、群管理制御装置10は、乗車前に利用者により登録された行先階呼びを複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる。
群管理制御装置10は、乗場行先階登録装置30との間で通信を行いながら、各号機に対する新規の行先階呼びの割当制御を行う。各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、エレベータシステムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13と、を備える。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10が、乗場行先階登録装置30(30A〜30Z)、及びエレベータ制御装置40(40A〜40C)との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換して乗場行先階登録装置30、エレベータ制御装置40に出力する。また、入出力インタフェース13は、乗場行先階登録装置30、エレベータ制御装置40から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
記憶部12は、データとして例えば複数台の乗場行先階登録装置30の登録装置識別情報に紐付けて乗場行先階登録装置30の設置階を示す設置階情報をそれぞれ格納している。
登録装置識別情報は、乗場行先階登録装置30毎に設定されたユニークな情報であり、複数の乗場行先階登録装置30を群管理制御装置10において識別させるための情報である。
設置階情報が示す設置階は、群管理制御装置10において、乗場行先階登録装置30を利用して入力された行先階の呼びの出発階として利用される。例えば、制御部11は、複数台の乗場行先階登録装置30のいずれかで行先階が入力されたことに伴って、乗場行先階登録装置30から行先階の情報と登録装置識別情報とを受信した場合、登録装置情報テーブルを参照して、当該乗場行先階登録装置30から受信した登録装置識別情報に対応する設置階情報を読み出し、当該設置階情報が示す設置階を行先階呼びの出発階として設定する。
制御部11は、乗場行先階登録装置30から割当依頼情報を受信した場合、受信した割当依頼情報に基づいて割当号機を決定し、決定した割当号機を示す情報を、割当依頼情報に含まれる登録装置識別情報が示す乗場行先階登録装置30に送信する。
1−2−3.乗場行先階登録装置
図2は、実施の形態1における乗場行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。
乗場行先階登録装置30は、利用者が行先階の登録を行うための装置である。乗場行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の乗場行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、乗場行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、乗場行先階登録装置30が群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
操作部35は、利用者による乗場行先階登録装置30の操作を受け付けるインタフェースである。操作部35は、操作内容に応じた信号を制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく画像等の表示を行う。
表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成されてもよい。また、表示部34と操作部35は、表示部34に表示されているボタン等のオブジェクトを指定可能であれば、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。
1−2−4.エレベータ制御装置
図1に示すように、エレベータ制御装置40A〜40Cは、エレベータ60A〜60Cに対応させて設けられ、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A〜60Cの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、エレベータ60A〜60Cのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A〜40Cは、対応するエレベータ60A〜60Cのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報等を群管理制御装置10に出力する。なお、以下では、これらのエレベータ制御装置40A〜40Cを区別せずに「エレベータ制御装置40」という場合がある。
図3は、実施の形態1におけるエレベータ制御装置40の電気的構成を示すブロック図である。
各エレベータ制御装置40(エレベータ制御装置40A〜40C)は、群管理制御装置10同様に、制御部41、記憶部42、入出力インタフェース43等を有するコンピュータにより構成可能である。
2.動作
2−1.号機割当制御等
利用者が、乗場行先階登録装置30で行先階を入力すると、入力された行先階の情報と、当該乗場行先階登録装置30の登録装置識別情報とを含む割当て依頼情報が乗場行先階登録装置から群管理制御装置10に送信される。
群管理制御装置10は、乗場行先階登録装置30から割当依頼情報を受信した場合、受信した割当依頼情報に基づいて割当号機を決定し、決定した割当号機を示す割当号機情報を、割当依頼情報に含まれる登録装置識別情報が示す乗場行先階登録装置30に送信する。
乗場行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当号機情報を受信すると、表示部34に割当号機名を表示する。
2−2.サービス履歴データベース
図4Aは、実施の形態1における群管理制御装置10の記憶部12に格納されているサービス履歴データベースの構成を示す図である。
サービス履歴データベース(サービス履歴DB)は、階床に紐付けて、当該階床が出発階である利用者の平均待ち時間AWT_Fと、当該階床が出発階である利用者の平均乗車時間ABT_Fと、当該階床が出発階である利用者の待ち時間に関するサービス評価値E_AWT_Fと、当該階床が出発階である利用者の乗車時間に関するサービス評価値E_ABT_Fと、当該階床が行先階である利用者の平均待ち時間AWT_Tと、当該階床が行先階である利用者の平均乗車時間ABT_Tと、当該階床が行先階である利用者の待ち時間に関するサービス評価値E_AWT_Tと、当該階床が行先階である利用者の乗車時間に関するサービス評価値E_ABT_Tと、を格納している。これらの値は、群管理制御装置10による後述する更新処理により自動的に設定される。
図4Aに示す例では、階床“9”に紐付けて、AWT_F、ABT_F、E_AWT_F、E_ABT_F、AWT_T、ABT_T、E_AWT_T、E_ABT_Tとして、38、38、1.3、1.4、43、48、1.4、1.8がそれぞれ登録されている。また、階床“8”に紐付けて、AWT_F、ABT_F、E_AWT_F、E_ABT_F、AWT_T、ABT_T、E_AWT_T、E_ABT_Tとして、48、43、1.6、1.6、49、43、1.6、1.7がそれぞれ登録されている。また、階床“7”に紐付けて、AWT_F、ABT_F、E_AWT_F、E_ABT_F、AWT_T、ABT_T、E_AWT_T、E_ABT_Tとして、43、48、1.4、1.8、38、38、1.3、1.4がそれぞれ登録されている。また、その他の階床についてもAWT_F、ABT_F、E_AWT_F、E_ABT_F、AWT_T、ABT_T、E_AWT_T、E_ABT_Tに紐付けて、対応する値が登録されている。
図4Bは、実施の形態1における群管理制御装置10の記憶部12に格納されている、待ち時間についてのサービス強化係数テーブルの構成を示す図である。
待ち時間についてのサービス強化係数テーブルは、出発階としての階床fと、行先階としての階床dとの組み合わせに応じた、待ち時間についてのサービス強化係数wfdの値をマトリクス状に規定する。これらの値は、群管理制御装置10による後述する図10のフローチャートに基づく更新処理により自動的に設定される。サービス強化係数wfdは、本発明における重み係数の一例である。
図4Bに示す例では、出発階としての階床fが1の場合、行先階としての階床dの2、3、…、9に対応させて、0.2、0.35、…、0.49が記録されている。また、出発階としての階床fが2の場合、行先階としての階床dの1、3、…、9に対応させて、0.35、0.49、…、0.98が記録されている。また、出発階としての階床fが3の場合、行先階としての階床dの1、2、…、9に対応させて、0.2、0.16、…、0.56が記録されている。その他の出発階としての階床fと行先階としての階床dの組み合わせについても、対応する階床についての値が登録されている。
図4Cは、実施の形態1における群管理制御装置10の記憶部12に格納されている、乗車時間についてのサービス強化係数テーブルの構成を示す図である。
乗車時間についてのサービス強化係数テーブルは、出発階としての階床fと、行先階としての階床dとの組み合わせに応じた、乗車時間についてのサービス強化係数vfdの値をマトリクス状に規定する。これらの値は、群管理制御装置10による後述する更新処理により自動的に設定される。サービス強化係数vfdは、本発明における重み係数の一例である。
図4Cに示す例では、出発階としての階床fが1の場合、行先階としての階床dの2、3、…9に対応させて、0.3、0.3、…、1.08が記録されている。また、出発階としての階床fが2の場合、行先階としての階床dの1、3、…、9に対応させて、0.24、0.2、…0.72が記録されている。また、出発階としての階床fが3の場合、行先階としての階床dの1、2、…、9に対応させて、0.3、0.25、…、0.9が記録されている。その他の出発階としての階床fと行先階としての階床dの組み合わせについても、対応する階床についての値が登録されている。
2−3.群管理制御装置の動作
図5は、実施の形態1における群管理制御装置10の割当動作を説明するフローチャートである。
群管理制御装置10は、乗場行先階登録装置30から割当依頼情報を受信したか否かを判断する(S101)。
割当依頼情報を受信していない場合(S101でNO)、群管理制御装置10は、ステップS101の判断を再度実行する。
割当依頼情報を受信した場合(S101でYES)、群管理制御装置10は、号機番号iとして1を設定する(S102)。
群管理制御装置10は、割当済でサービス未完了の行先階呼びの情報(出発階、行先階、割当号機)を、記憶部12から読み出す(S103)。これらの情報は、例えば図6に示すようなサービス未完了行先階呼びリストにおいて管理されてもよい。サービス未完了の行先階呼びとは、割当済であるが、割当号機が行先階呼びの行先階に到着していない呼びである。
図6は、実施の形態1におけるサービス未完了行先階呼びリストの一例を示した図である。
サービス未完了行先階呼びリストには、行先階呼びの呼び番号に紐付けて、割当号機、出発階、及び行先階の情報が登録されている。
「呼び番号」は、サービス未完了の行先階呼びの通し番号であり、適宜”j”で示す。呼び番号は、行先階呼びを登録した利用者に対する通し番号でもあり、以下では、利用者に通し番号(j)を付して「利用者j」という場合がある。
「割当号機」は、呼び番号の行先階呼びに対して割り当てられたエレベータの番号である。
「出発階」は、行先階呼びにおける出発階である。
「行先階」は、行先階呼びにおける行先階である。
図6では、サービス未完了行先階呼びリストに、3個の行先階呼びの情報が登録されている例を示す。例えば、呼び番号“1”に紐付けて、割当号機、出発階、及び行先階として、“3”、“1”、及び“5”がそれぞれ登録されている。呼び番号“2”に紐付けて、割当号機、出発階、及び行先階として、“1”、“3”、及び“1”がそれぞれ登録されている。呼び番号“3”に紐付けて、割当号機、出発階、及び行先階として、“2”、“2”、“及び“7”がそれぞれ登録されている。
群管理制御装置10は、割当済でサービス未完了の行先階呼び及び新規の行先階呼びについて、各行先階呼びの出発階及び行先階に紐付けられサービス強化係数を待ち時間及び乗車時間に関するサービス強化係数テーブルから読み出す(S104)。
群管理制御装置10は、受信した新規の割当依頼に係る新規の行先階呼びを、番号iのエレベータ(以下適宜「i号機」という)に割り当てた場合の各号機の運行予定を計算する(S105)。なお、群管理制御装置10は、各号機のエレベータ制御装置40との間で通信を行って各号機の現在のかご状態(かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む)を示す情報を適宜なタイミングで取得している。
群管理制御装置10は、計算結果に基づいて、新規行先階呼び及びサービス未完了の行先階呼びに係る全利用者について、所定サービス時間を求める(S106)。本実施の形態では、所定サービス時間は、予測待ち時間WTjと、予測乗車時間BTjとしている。予測待ち時間WTjは、利用者jが行先階呼びjを登録してから、当該行先階呼びjに割り当てられたエレベータ(割当号機)が行先階呼びjの出発階に到着するまでの待ち時間の予測値である。予測乗車時間BTjは、利用者jが、行先階呼びjに割り当てられたエレベータ(割当号機)に出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間の予測値である。
群管理制御装置10は、新規の行先階呼びをi号機に割り当てた場合の評価値Eiを、下記式に基づいて求める(S107)。つまり、評価値Eiは、
(1)サービス未完了の行先階呼びjに係る利用者j(出発階f及び行先階d)の待ち時間についてのサービス強化係数wfdに利用者jの予測待ち時間WTjを乗算して得られる評価待ち時間wfd・WTjを、サービス未完了の全ての行先階呼びの利用者について積算した値Σ(wfd・WTj)と、
(2)サービス未完了の行先階呼びjに係る利用者j(出発階f及び行先階d)の乗車時間についてのサービス強化係数vfdに利用者jの予測乗車時間BTjを乗算して得られる評価乗車時間vfd・BTjを、サービス未完了の全ての行先階呼びの利用者について積算した値Σ(vfd・BTj)と、の合計である。
jは、サービス未完了の行先階呼びについての前述した呼び番号(通し番号)であり、1〜nの整数である。nは、サービス未完了の行先階呼びの数と等しい。
Ei=Σ(wfd・WTj)+Σ(vfd・BTj)
Ei:i号機に割り当てた場合の評価値
wfd:出発階がf階、行先階がd階の行先階呼びjについての待ち時間に関するサービス強化係数
vfd:出発階がf階、行先階がd階の行先階呼びjについての乗車時間に関するサービス強化係数
WTj:利用者jの予測待ち時間
BTj:利用者jの予測乗車時間
待ち時間に関するサービス強化係数wfdのデフォルト値は1.0であるが、過去の待ち時間に関するサービス性が悪い場合には(実際の待ち時間が平均待ち時間よりも長い場合)、以後の待ち時間に関するサービス性が向上するように、1.0よりも大きい値が設定される。
また、乗車時間に関するサービス強化係数vfdのデフォルト値は1.0であるが、過去の乗車時間に関するサービス性が悪い場合には(実際の乗車時間が平均乗車時間よりも長い場合)、以後の乗車時間に関するサービス性が向上するように、1.0よりも大きい値が設定される。
群管理制御装置10は、番号iとして、現在のiに1を加算した値を設定する(S108)。
群管理制御装置10は、番号iがエレベータ台数よりも大きいか否かを判断する(S109)。
番号iがエレベータ台数よりも大きくない場合(S109でNO)、群管理制御装置10は、ステップS105に戻る。
番号iがエレベータ台数よりも大きい場合(S109でYES)、群管理制御装置10は、全号機のうち、最も小さい評価値Eiを有する号機に新規行先階呼びを割り当てる(S110)。
群管理制御装置10は、乗場行先階登録装置に割当号機識別情報を送信する(S111)。また、群管理制御装置10は、割当号機のエレベータ制御装置40に、新規行先階呼びについての応答指示信号を出力する。
群管理制御装置10は、新規行先階呼びの情報(出発階、行先階、割当号機)を記憶部に格納する(S112)。例えば上述した行先階呼びリストに、新規行先階呼びの情報(出発階、行先階、割当号機)を記録する。
上述した図5のフローチャートによる割当制御の具体的一例を、図7A、図7B、図7Cを参照して説明する。
図7Aは、新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。図7Bは、新規行先階呼びを2号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。図7Cは、新規行先階呼びを3号機に仮割当した場合の評価値演算の一例を示した図である。
図7A〜図7Cは、図6で示したサービス未完了の行先階呼びが登録されているときに、新規の行先階呼びが発生した場合を示している。なお、図7A〜図7Cの各表は、本発明の具体例を説明するためのものであり、群管理制御装置10において作成されなくてもよい。
各表では、サービス未完了の行先階呼びの呼び番号j(利用者j)に紐付けて、割当号機、出発階、行先階、待ち時間に関するサービス強化係数wfd、乗車時間に関するサービス強化係数vfd、予測待ち時間WTj、予測乗車時間BTj、評価待ち時間(wfd*WTj)、及び評価乗車時間(vfd*BTj)を示している。新規の行先階呼びについての上記の各情報は、呼び番号”4”に対応付けて示している。呼び番号”1”、”2”、”3”のサービス未完了の行先階呼びの、割当号機、出発階、行先階の内容は、図6のサービス未完了呼びリストの内容と同じである。呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の各行先階呼びについてのサービス強化係数wfd、vfdは、図4B、図4Cのサービス強化係数テーブルで出発階及び行先階の組み合わせに応じて登録されている値である。
図7Aは、呼び番号”4”の新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合を示している。1号機に仮割当した場合にステップS106で求められる、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の行先階呼びの各予測待ち時間WTjは”20”、”30”、”15”、”40”、予測乗車時間BTjは”20”、”10”、”25”、”5”であったものとする。また、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の待ち時間に関するサービス強化係数wfdは、行先階呼びの出発階f及び行先階dに基づいて図4Bの待ち時間に関するサービス強化係数テーブルから取得され、それぞれ”0.5”、”0.2”、”0.91”、”2.24”である。なお、図4Bでは、4階から8階のサービス強化係数wfdの値を図示していないが、1階から3階などと同様に、図10のフローチャートに基づいてサービス強化係数wfdの値が求められて格納されている。また、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の乗車時間に関するサービス強化係数vfdは、行先階呼びの出発階f及び行先階dに基づいて図4Cの乗車時間に関するサービス強化係数テーブルから取得され、それぞれ”0.54”、”0.3”、”0.56”、”3.06”である。なお、図4Cでは、4階から8階のサービス強化係数vfdの値を図示していないが、1階から3階などと同様に、図10のフローチャートに基づいてサービス強化係数vfdの値が求められて格納されている。この場合、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の行先階呼びの各評価待ち時間(wfd*WTj)は、”10.0”、”6.0”、”22.75”、”89.6”、各評価乗車時間(vfd*BTj)は、”10.8”、”3.0”、”14.0”、”15.3”となる。したがって、新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合の、全利用者の呼びの評価待ち時間(wfd*WTj)及び評価乗車時間(vfd*BTj)の総和Σ(wfd*WTj)+Σ(vfd*BTj)である評価値E1は”172.45”となる。
図7Bは、呼び番号”4”の新規行先階呼びを2号機に仮割当した場合を示している。2号機に仮割当した場合にステップS106で求められた、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の呼びの各予測待ち時間WTjは”20”、”20”、”20”、”25”、予測乗車時間BTjは”20”、”10”、”25”、”5”であったものとする。呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の待ち時間に関するサービス強化係数wfd、及び乗車時間に関するサービス強化係数vfdは、1号機に仮割当した場合と同じである。この場合、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の呼びの評価待ち時間(wfd*WTj)は、”10.0”、”4.0”、”18.2”、”56.0”、評価乗車時間(vfd*BTj)は、”10.8”、”3.0”、”14.0”、”15.3”となる。したがって、新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合の、全利用者の呼びの評価待ち時間(wfd*WTj)及び評価乗車時間(vfd*BTj)の総和Σ(wfd*WTj)+Σ(vfd*BTj)である評価値E2は”131.3”となる。
図7Cは、呼び番号”4”の新規行先階呼びを3号機に仮割当した場合を示している。3号機に仮割当した場合にステップS106で求められた、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の呼びの各予測待ち時間WTjは”30”、”20”、”15”、”35”、予測乗車時間BTjは”20”、”10”、”25”、”5”であったものとする。呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の待ち時間に関するサービス強化係数wfd、及び乗車時間に関するサービス強化係数vfdは、1号機に仮割当した場合と同じである。この場合、呼び番号”1”、”2”、”3”、”4”の呼びの評価待ち時間(wfd*WTj)は、”15.0”、”4.0”、”22.75”、”78.4”、評価乗車時間(vfd*BTj)は、”10.8”、”3.0”、”14.0”、”15.3”となる。したがって、新規行先階呼びを1号機に仮割当した場合の、全利用者の呼びの評価待ち時間(wfd*WTj)及び評価乗車時間(vfd*BTj)の総和Σ(wfd*WTj)+Σ(vfd*BTj)である評価値E3は”163.25”となる。
上記のように呼び番号”4”の新規行先階呼びを1号機、2号機、3号機にそれぞれ仮割当して評価値E1、E2、E3を求めたところ、評価値E2が最も小さい。この場合、群管理制御装置10は、ステップS107において、呼び番号”4”の新規行先階呼びを2号機に割り当てることを決定する。
群管理制御装置は、図8に示すように、サービス未完了行先階呼びリストに、呼び番号”4”の新規行先階呼びの情報(出発階、行先階、割当号機)を記録する。
ここで、呼び番号”4”の新規行先階呼びの出発階は7階であるが、7階では、当該階床が出発階のときの平均待ち時間AWT_Fは43秒で、ビル全体の平均待ち時間AWTの30秒よりも長くなっている。また、8階では、当該階床が行先階のときの平均待ち時間AWT_Tは49秒で、ビル全体の平均待ち時間AWTの30秒よりも長くなっている。つまり、7階が出発階のとき及び8階が行先階のときにおける待ち時間に関するサービス性は、ビル全体の待ち時間に関するサービス性よりも悪くなっている。この状態が継続すると、7階や8階の利用者が待ち時間に関する不満を持つ可能性がある。しかし、本実施の形態では、平均待ち時間が相対的に長いフロアについては、サービス評価値が大きい値に設定される。そのため、本例における呼び番号”4”の新規行先階呼びには、他の行先階呼びに対してよりも、より待ち時間の短いエレベータが割り当てられやすくなる。そのため、7階や8階の利用者が待ち時間に関して大きな不満を持つことを抑制できる。
また、呼び番号”4”の新規行先階呼びの出発階は7階であるが、7階では、当該階床が出発階のときの平均乗車時間ABT_Fは48秒で、ビル全体の平均乗車時間ABTの27秒よりも長くなっている。また、8階では、当該階床が行先階のときの平均乗車時間ABT_Tは43秒で、ビル全体の平均乗車時間ABTの27秒よりも長くなっている。つまり、7階が出発階のとき及び8階が行先階のときにおける乗車時間に関するサービス性は、ビル全体の乗車時間に関するサービス性よりも悪くなっている。この状態が継続すると、7階や8階の利用者が乗車時間に関する不満を持つ可能性がある。しかし、本実施の形態では、平均乗車時間が相対的に長いフロアについては、サービス評価値が大きい値に設定される。そのため、本例における呼び番号”4”の新規行先階呼びには、他の行先階呼びに対してよりも、より乗車時間の短いエレベータが割り当てられやすくなる。そのため、7階や8階の利用者が乗車時間に関して大きな不満を持つことを抑制できる。
図9Aは、実施の形態1における群管理制御装置10の利用者サービス性データの収集動作を説明するフローチャートである。
このフローチャートによる処理は、エレベータシステムの稼働中常時実行される。
フローチャート中のAWT_F[]やAWT_T[]などの計算式において分数の分母が0となる場合、計算結果として0を設定する。例えばAWT_F[]は、NPSG_FROM[]=0の場合にはAWT_F[]=0とする。
群管理制御装置10は、サービス性データクリア時刻として現在時刻をセットする(S201)。
群管理制御装置10は、現在時刻がサービス性データクリア時刻になったか否かを判断する(S202)。
現在時刻がサービス性データクリア時刻を過ぎた場合(S202でYES)、群管理制御装置10は、以下の変数を全て0に初期化する(S203)。なお、以下では左側に変数、右側にその変数の説明を記載している。
SUM_WT_FROM[f] 出発階がf階の利用者の待ち時間合計値
SUM_WT_TO[d] 行先階がd階の利用者の待ち時間合計値
SUM_BT_FROM[f] 出発階がf階の利用者の乗車時間合計値
SUM_BT_TO[d] 行先階がd階の利用者の乗車時間合計値
SUM_WT 全利用者待ち時間合計値
SUM_BT 全利用者の乗車時間合計値
NPSG_FROM[f] 出発階がf階の利用者数
NPSG_TO[d] 行先階がd階の利用者数
NPSG 全利用者数
群管理制御装置10は、サービス性データクリア時刻として現在時刻に所定時間Pを加算した値を設定する(S204)。所定時間Pは例えば24時間である。なお、所定時間Pは24時間でなく、例えば12時間や1週間等、他の時間であってもよい。
ステップS204を実行した場合、またはステップS202で現在時刻がサービス性データクリア時刻を過ぎていない場合(S202でNO)、群管理制御装置10は、新規行先階呼びが登録されたか否かを判断する(S205)。具体的には、群管理制御装置10は、乗場行先階登録装置30から割当依頼情報を受信したか否かを判断する。そして、割当依頼情報を受信した場合、新規行先階呼びが登録されたと判断し、割当依頼情報を受信していない場合、新規行先階呼びが登録されていないと判断する。
新規行先階呼びが登録されていない場合(S205でNO)、群管理制御装置10は、ステップS202に戻る。
新規行先階呼びが登録された場合(S205でYES)、群管理制御装置10は、図9Bのフローチャートに基づくサービス性データ収集処理を起動し、登録された出発階の値fと、登録された行先階の値dをサービス性データ収集処理に受け渡し、ステップS202に戻る(S206)。
図9Bは、実施の形態1における群管理制御装置の利用者サービス性データの収集処理を説明するフローチャートである。図9Bのサービス性データ収集処理は、新規行先階呼び毎に実行される。そのため、複数の利用者による新規の行先階呼びが短時間の間に複数発生した場合、図9Bのサービス性データ収集処理は利用者毎に並行して実行される場合がある。
群管理制御装置10は、出発階がf階の利用者数NPSG_FROM[f]に1を加算する(S207)。
群管理制御装置10は、行先階がd階の利用者数NPSG_TO[d]に1を加算する(S208)。
群管理制御装置10は、全利用者数NPSGに1を加算する(S209)。
群管理制御装置10は、利用者IDであるpsg_idに1を加算する(S210)。
群管理制御装置10は、利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の発生時刻pat[psg_id]を記録する(S211)。つまり、発生時刻pat[psg_id]に現在時刻を代入する。利用者の発生時刻pat[psg_id]は、行先階呼びが登録された時刻でもある。
群管理制御装置10は、出発階であるf階に、当該行先階呼びに対する割当号機が到着したか否かを判断する(S212)。
出発階であるf階に割当号機が到着していない場合(S212でNO)、群管理制御装置10は、ステップS212の判断を再度実行する。
出発階であるf階に割当号機が到着した場合(S212でYES)、群管理制御装置10は、出発階がf階の利用者の待ち時間合計値SUM_WT_FROM[f]に、現在時刻と利用者の発生時刻pat[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の待ち時間を加算する(S213)。
群管理制御装置10は、行先階がd階の利用者の待ち時間合計値SUM_WT_TO[d]に、現在時刻と利用者の発生時刻pat[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の待ち時間を加算する(S214)。
群管理制御装置10は、全利用者待ち時間合計値SUM_WTに、現在時刻と利用者の発生時刻pat[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の待ち時間を加算する(S215)。
群管理制御装置10は、利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の乗車時刻pbt[psg_id]を記録する(S216)。つまり、乗車時刻pbt[psg_id]に現在時刻を代入する。乗車時刻とは、利用者が実際に乗車した時刻でなく、出発階であるf階にエレベータが到着して利用者が乗車可能となった時刻である。本フローチャートによる処理は、コンピュータにより高速で実行されるため、ステップS213〜S216における現在時刻は実質的に同一の時刻となる。
群管理制御装置10は、行先階であるd階に、当該行先階呼びに対する割当号機が到着したか否かを判断する(S217)。
行先階であるd階に割当号機が到着していない場合(S217でNO)、群管理制御装置10は、ステップS217の判断を再度実行する。
行先階であるd階に割当号機が到着した場合(S217でYES)、群管理制御装置10は、出発階がf階の利用者の乗車時間合計値SUM_BT_FROM[f]に、現在時刻と利用者の乗車時刻pbt[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の乗車時間を加算する(S218)。
群管理制御装置10は、行先階がd階の利用者の乗車時間合計値SUM_BT_TO[d]に、現在時刻と利用者の乗車時刻pbt[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の乗車時間を加算する(S219)。
群管理制御装置10は、全利用者の乗車時間合計値SUM_BTに、現在時刻と利用者の乗車時刻pbt[psg_id]との差分の時間、つまり利用者IDとしてpsg_idを有する利用者の乗車時間を加算する(S220)。
本フローチャートによる処理は、コンピュータにより高速で実行されるため、ステップS218〜S220における現在時刻は実質的に同一の時刻となる。
群管理制御装置10は、上述のようにして得られた以下の変数の値をサービス履歴DBへ記録し(S221)、処理を終了する。
SUM_WT_FROM[f] 出発階がf階の利用者の待ち時間合計値
SUM_WT_TO[d] 行先階がd階の利用者の待ち時間合計値
SUM_BT_FROM[f] 出発階がf階の利用者の乗車時間合計値
SUM_BT_TO[d] 行先階がd階の利用者の乗車時間合計値
SUM_WT 全利用者待ち時間合計値
SUM_BT 全利用者の乗車時間合計値
NPSG_FROM[f] 出発階がf階の利用者数
NPSG_TO[d] 行先階がd階の利用者数
NPSG 全利用者数
図10は、実施の形態1における群管理制御装置10のサービス評価係数の更新動作を説明するフローチャートである。
このフローチャートによる処理は、所定時間T周期で実行される。所定時間Tは例えば1時間である。なお、所定時間は1時間でなく、例えば5分や2時間であってもよい。
群管理制御装置10は、全利用者待ち時間合計値SUM_WTを全利用者数NPSGで除算して平均待ち時間AWTを求めるとともに、全利用者の乗車時間合計値SUM_BTを全利用者数NPSGで除算して平均乗車時間ABTを求める(S301)。
群管理制御装置10は、計算対象階xとして最下階を設定する(S302)。
群管理制御装置10は、計算対象階xが出発階である利用者の平均待ち時間AWT_F[x]と、計算対象階xが出発階である利用者の待ち時間に関するサービス評価値E_AWT_F[x]とを,下記式に基づいて求める(S303)。
AWT_F[x]=SUM_WT_FROM[x]/NPSG_FROM[x]
E_AWT_F[x]=AWT_F[x]/AWT
群管理制御装置10は、計算対象階xが行先階である利用者の平均待ち時間AWT_T[x]と、計算対象階xが行先階である利用者の待ち時間に関するサービス評価値E_AWT_T[x]とを,下記式に基づいて求める(S304)。
AWT_T[x]=SUM_WT_TO[x]/NPSG_TO[x]
E_AWT_T[x]=AWT_T[x]/AWT
群管理制御装置10は、計算対象階xが出発階である利用者の平均乗車時間ABT_F[x]と、計算対象階xが出発階である利用者の乗車時間に関するサービス評価値E_ABT_F[x]とを,下記式に基づいて求める(S305)。
ABT_F[x]=SUM_BT_FROM[x]/NPSG_FROM[x]
E_ABT_F[x]=ABT_F[x]/ABT
群管理制御装置10は、計算対象階xが行先階である利用者の平均乗車時間ABT_F[x]と、計算対象階xが行先階である利用者の乗車時間に関するサービス評価値E_ABT_F[x]とを,下記式に基づいて求める(S306)。
ABT_T[x]=SUM_BT_TO[x]/NPSG_TO[x]
E_ABT_T[x]=ABT_T[x]/ABT
群管理制御装置10は、計算対象階xの値に1を加算する(S307)。
群管理制御装置10は、計算対象階xの値が最上階の値よりも大きいか否かを判断する(S308)。
計算対象階xの値が最上階の値よりも大きくない場合(S308でNO)、群管理制御装置10は、ステップS303に戻る。
計算対象階xの値が最上階の値よりも大きい場合(S308でYES)、群管理制御装置10は、出発階であるf階として最下階を設定する(S309)。
群管理制御装置10は、行先階であるd階として最下階を設定する(S310)。
群管理制御装置10は、出発階であるf階と行先階であるd階とが異なるか否かを判断する(S311)。
出発階であるf階と行先階であるd階とが異なる場合(S311でYES)、群管理制御装置10は、待ち時間に関するサービス強化係数w[f][d]及び乗車時間に関するサービス強化係数v[f][d]としてそれぞれデフォルト値の1.0を設定する(S312)。ここで、w[f][d]は上述したサービス強化係数wfdの標記を関数形式に変更したものであり、v[f][d]は上述したサービス強化係数vfdの標記を関数形式に変更したものである。
群管理制御装置10は、値X及び値Yを下記式に基づいて求める(S313)。
X=E_AWT_F[f]×E_AWT_T[d]
Y=E_ABT_F[f]×E_ABT_T[d]
群管理制御装置10は、値Xが0よりも大きいか否かを判断する(S314)。
値Xが0よりも大きい場合(S314でYES)、群管理制御装置10は、待ち時間に関するサービス強化係数w[f][d]の値として値Xを設定する(S315)。
値Xが0よりも大きくない場合(S314でNO)、またはステップS315を実行した場合(S315)、群管理制御装置10は、値Yが0よりも大きいか否かを判断する(S316)。
値Yが0よりも大きい場合(S316でYES)、群管理制御装置10は、待ち時間に関するサービス強化係数w[f][d]の値として値Yを設定する(S317)。
値Yが0よりも大きくない場合(S316でNO)、またはステップS317を実行した場合(S317)、群管理制御装置10は、行先階であるd階の値に1を加算する(S318)。
群管理制御装置10は、行先階dの値が最上階の値よりも大きいか否かを判断する(S319)。
行先階dの値が最上階の値よりも大きくない場合(S319でNO)、群管理制御装置10は、ステップS311に戻る。
行先階dの値が最上階の値よりも大きい場合(S319でYES)、群管理制御装置10は、出発階であるf階の値に1を加算する(S320)。
群管理制御装置10は、出発階fの値が最上階の値よりも大きいか否かを判断する(S321)。
出発階fの値が最上階の値よりも大きくない場合(S321でNO)、群管理制御装置10は、ステップS310に戻る。
出発階fの値が最上階の値よりも大きい場合(S321でYES)、群管理制御装置10は、上記のようにして求めた全てのサービス強化係数w[f][d]及び乗車時間に関するサービス強化係数v[f][d]を記憶部12に格納し、本フローチャートに基づく処理を終了する(S322)。例えば、図4B、図4Cで説明したサービス強化係数テーブルとして格納する。
(実施の形態2)
実施の形態2について図面を参照して説明する。
図11は、実施の形態2における群管理制御装置10の記憶部12に格納されているサービス履歴DBの構成を示す図である。
実施の形態1では、特定階において、サービス評価値E_AWT_T、E_ABT_T、E_AWT_F、E_ABT_Fを、実測された待ち時間や乗車時間に関係なく、設定する。そのため、特定階が出発階または行先階となる場合、待ち時間に関するサービス強化係数wfd、及び乗車時間に関するサービス強化係数vfdも、それに応じて大きな値となる。特定階(図11の例では6階)は、例えば賃料が高いフロアであり、そのような階床においては、サービス評価値E_AWT_F、E_ABT_F、E_AWT_T、E_ABT_Tを通常値の1.0の2倍の2.0に設定している。これにより、特定階を行先階や出発階とする行先階呼びについて、他の階床を行先階や出発階とする行先階呼びに対してよりも、待ち時間や乗車時間が短いエレベータが割り当てられやすくなる。特定階は、例えば、VIPやビル管理者の居住階、テナント料の高い階床である。
(実施の形態3)
実施の形態3について説明する。
実施の形態1では、ビルの全階がサービス強化の対象となり得るが、一部の階床のみがサービス強化の対象となり得るように構成してもよい。例えば、ビルの上層階、VIPやビル管理者の居住階、あるいはテナント料の高い階床のみを、サービス強化の対象となり得る階床(サービス強化対象階)としてもよい。この場合でも、サービス履歴DB、サービス強化係数テーブルについては実施の形態1同様に生成すればよい。そして、図5のフローチャートのステップS107において、群管理制御装置10は、サービス未完了の行先階及び新規の行先階呼びのそれぞれについて、出発階及び行先階の少なくとも一方がサービス強化対象階(重み付け対象階)であるか否かを判断し、判断結果に応じて下記(a)または(b)を実行する。
すなわち、(a)出発階及び行先階の少なくとも一方がサービス強化対象階である行先階呼び(利用者)については、ステップS106で推定された各利用者の予測待ち時間WTj及び予測乗車時間BTjに、ステップS104で記憶部102から読み出されたサービス強化係数wfd及びサービス強化係数vfdをそれぞれ乗算して評価待ち時間wfd・WTj及び評価乗車時間vfd・BTjを求める。
一方、(b)出発階及び行先階のいずれもサービス強化対象階でない行先階呼び(利用者)については、ステップS106で推定された各利用者の予測待ち時間WTj及び予測乗車時間BTjをそのまま評価待ち時間wfd・WTj及び評価乗車時間vfd・BTjとする。
そして、サービス未完了の行先階呼び及び新規の行先階呼びのそれぞれに関して(a)または(b)で求められた評価待ち時間wfd・WTj及び評価乗車時間vfd・BTjの総和としての評価値Eiを求める。
本実施の形態によれば、ビルのサービス強化対象階(重み付け対象階)についてサービス性が一時的に低下したような場合に、サービス強化対象階(重み付け対象階)について選択的に、エレベータのサービス性を機動的に向上させることができる。例えば、ビルの上層階は、VIPやビル管理者の居住階であったり、テナント料の高い階床であったりするが、これらの階床について選択的かつ機動的にサービス性を向上させることができる。なお、サービス強化対象階として、上層階などに限らず、サービス強化が所望される任意の階床を設定してもよい。
(実施の形態1、2、3の変形例1)
実施の形態1〜3のエレベータ60の群管理制御装置10では、本発明におけるN種類の所定サービス時間のNが2である例を示した。また、1種類の所定サービス時間が、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間であり、他の1種類の所定サービス時間が、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間である例を説明した。しかし、本発明において、N種類のNは2でなく、1であってもよい。例えば、所定サービス時間が、待ち時間と乗車時間とのいずれかの一方のみであってもよい。この場合、下記の式(1)または式(2)により、i号機に仮割当した場合の評価値Eiを求める。
(1)待ち時間のみ
Ei=Σ(wfd・WTj)
Ei:i号機に割り当てた場合の評価値
wfd:出発階がf階、行先階がd階の行先階呼びjに係る利用者jの待ち時間に関するサービス強化係数
WTj:利用者jの予測待ち時間
(2)乗車時間のみ
Ei=Σ(vfd・BTj)
Ei:i号機に割り当てた場合の評価値
vfd:出発階がf階、行先階がd階の行先階呼びjに係る利用者jの乗車時間に関するサービス強化係数
BTj:利用者jの予測乗車時間
また、本発明において、N種類のNは3以上であってもよい。例えば、待ち時間、乗車時間以外に、1種類の所定サービス時間として、サービス完了時間を加えてもよい。サービス完了時間は、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車して行先階で降車可能となるまでの時間である。
(実施の形態1、2、3の変形例2)
種類の数Nが2以上の場合、種類毎にサービス強化係数の重み付けを行ってもよい。例えば、上記実施の形態1で求められたサービス強化係数wfdに対してさらに係数αを乗算した値を、最終的なサービス強化係数wfdとする。また、上記実施の形態1で求められたサービス強化係数vfdに対してさらに係数β)を乗算した値を最終的なサービス強化係数vfdとする。そして、待ち時間を重視する場合には、係数αを例えば1.2とし、係数βを例えば0.8とする。これに対し、乗車時間を重視する場合には、係数αを例えば0.8とし、係数βを例えば1.2とする。
これにより、N種類の所定サービス時間のうちエレベータ管理者、ビル管理者などが重視する種類の所定サービス時間を考慮しつつ階床毎のサービス性を向上させることができる。
(実施の形態についてのまとめ)
(I)実施の形態のエレベータの割当装置は、
乗車前に利用者により登録された行先階及び出発階に関する新規の行先階呼びを複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる割当装置である。
割当装置は、
出発階及び行先階に紐付けて、過去所定期間に登録された行先階呼びに関して実測されたエレベータ利用時のサービス性に関するN種類(Nは1以上の整数)の所定サービス時間に基づいてそれぞれ設定されたN種類のサービス強化係数(重み係数)を記憶する記憶部12と、
制御部11(割当制御部)と、を備える。
N種類のサービス強化係数(重み係数)は、N種類の所定サービス時間が長くなるとそれぞれ大きくなるように設定されている。
制御部11(割当制御部)は、新規の行先階呼びが登録されたときに、
(1)複数台のエレベータ60のうちの1台に新規の行先階呼びを仮割当して全エレベータ60の運行を計算して(a)〜(c)を実行し、
(a)計算結果に基づいて、新規の行先階呼び及びサービス未完了の行先階呼びに係る各利用者についてN種類の所定サービス時間をそれぞれ推定すること、
(b)各利用者について、(a)で推定された各利用者のN種類の所定サービス時間に、記憶部12に記憶されているN種類のサービス強化係数(重み係数)のうち各利用者の行先階呼びの出発階及び行先階に応じたサービス強化係数(重み係数)をそれぞれ乗算してN種類の評価サービス時間を求めること、
(c)(b)で求められたN種類の評価サービス時間の合計値を求めること、
(2)複数台のエレベータ60のうちの残りのエレベータについて(1)をそれぞれ実行し、
(3)複数台のエレベータ60のうち合計値として最も小さい値を有するエレベータ60に新規の行先階呼びを割り当てる。
これにより、出発階及び行先階に応じて過去所定期間に実測されたエレベータ利用時のサービス性に関連する所定サービス時間が長くなると、当該フロアの所定サービス時間が短くなるように、エレベータ60の割当が行われるようになる。そのため、一時的にサービス性が低下したフロアに対するエレベータのサービス性を機動的に向上させることができる。
(II)実施の形態のエレベータの割当装置において、
制御部11(割当制御部)は、
新規の行先階呼びが登録されたときに、サービス性に関するN種類の所定サービス時間をそれぞれ実測し、
実測されたN種類の所定サービス時間に基づいてN種類のサービス強化係数(重み係数)をそれぞれ更新し、
更新されたN種類のサービス強化係数(重み係数)を、新規の行先階呼びの出発階及び行先階に応じた階床に紐付けて、記憶部12に記憶させる。
これにより、N種類のサービス強化係数(重み係数)が自動的に更新されることとなる。そのため、平均的なサービス水準と比較して悪いサービスを受けた利用者に対して再度悪いサービスが提供されることをより一層抑制できる。
(III)実施の形態のエレベータの割当装置において、
N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間である。
これにより、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間が長くなると、当該利用者の待ち時間が短くなるように、エレベータ60の割当が行われることとなる。そのため、平均的なサービス水準と比較して悪いサービスを受けた利用者に対して再度悪いサービスが提供されることを抑制できる。
(IV)実施の形態のエレベータの割当装置において、
N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間であってもよい。
これにより、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間が長くなると、当該利用者の乗車時間が短くなるように、エレベータ60の割当が行われることとなる。そのため、平均的なサービス水準と比較して悪いサービスを受けた利用者に対して再度悪いサービスが提供されることを抑制できる。
(V)実施の形態のエレベータの割当装置において、
Nは2以上の値であり、
N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間であり、
N種類のうちの他の1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間であってもよい。
これにより、待ち時間や乗車時間が長くなると、当該利用者の待ち時間や乗車時間が短くなるように、エレベータ60の割当が行われることとなる。そのため、平均的なサービス水準と比較して悪いサービスを受けた利用者に対して再度悪いサービスが提供されることを抑制できる。
(VI)実施の形態のエレベータの割当装置において、
出発階及び行先階に応じたN種類のサービス強化係数(重み係数)は、出発階及び行先階の属性を加味して設定される。
これにより、出発階及び行先階の属性に応じてサービス性を制御できる。
(VII)実施の形態のエレベータの割当装置において、
制御部11(割当制御部)は、(I)の(1)、(b)において、
各利用者について、
行先階呼びの出発階及び行先階の少なくとも一方がサービス強化対象階(重み付け対象階)か否かを判断し、
行先階呼びの出発階及び行先階の少なくとも一方がサービス強化対象階(重み付け対象階)である場合、(a)で推定された各利用者のN種類の所定サービス時間に、記憶部12に格納されているN種類のサービス強化係数(重み係数)のうち各利用者の行先階呼びの出発階及び行先階に応じたN種類のサービス強化係数(重み係数)を乗算してN種類の評価サービス時間を求め、
行先階呼びの出発階及び行先階のいずれもサービス強化対象階(重み付け対象階)でない場合、(a)で推定された各利用者のN種類の所定サービス時間をそのままN種類の評価サービス時間とする。
これにより、サービス強化対象階(重み付け対象階)についてサービス性が一時的に低下したような場合に、サービス強化対象階(重み付け対象階)に対してのみ選択的に、エレベータのサービス性を機動的に向上させることができる。
(その他の実施の形態)
前記実施の形態のエレベータシステムでは、利用者は乗場行先階登録装置30(30A〜30Z)を利用して行先階の登録を行う。しかし、本発明では、行先階の登録はどのような方法で行われてもよい。例えば、IDカードなどをカードリーダにかざすことで、行先階の登録が行われてもよい、この場合、カードリーダは、例えば、ビルのロビー階などに配置されるセキュリティゲートに設けられる。また、セキュリティコントローラの記憶部に、カードIDと紐付けて行先階及び出発階の情報を記憶させておく。セキュリティコントローラは、カードリーダからカードIDを受信すると、利用者IDとともに行先階及び出発階の情報を群管理制御装置10に送信する。群管理制御装置10は、セキュリティコントローラから、利用者IDとともに行先階及び出発階の情報を受信すると、行先階呼びが発生したものとして、当該行先階呼びを複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる動作を行う。群管理制御装置10は、セキュリティゲートに備えられた表示器などに割当号機名などを表示させる。その他の動作は、実施の形態1と同様でよい。また、カードリーダは、セキュリティゲートだけでなく、乗場行先階登録装置30(30A〜30Z)に併設されてもよい。この場合、群管理制御装置10は、行先階及び出発階の情報の送信元の装置が乗場行先階登録装置30(30A〜30Z)かセキュリティコントローラかに応じて、上述したいずれかの動作を行う。
前記実施の形態では、制御部11、31、41は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部12、32、42から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現する。つまり、各制御部11、31、41は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。しかし、各制御部11、31、41は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成されてもよい。
前記実施の形態では、ネットワークNWはEthernetであり、入出力インタフェース13、33、43はLANアダプタ等を利用して構成されている。しかし、これは一例であり、ネットワークNWは、例えばIEEE規格に準拠した無線LANで構成され、入出力インタフェース13、33、43は無線LANアダプタ等で構成されてもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
30、30A〜30Z 乗場行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
40、40A〜40C エレベータ制御装置
60、60A〜60C エレベータ

Claims (6)

  1. 乗車前に利用者により登録された行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる割当装置であって、
    出発階及び行先階に紐付けて、過去所定期間に登録された行先階呼びに関して実測されたエレベータ利用時のサービス性に関するN種類(Nは1以上の整数)の所定サービス時間に基づいてそれぞれ設定されたN種類の重み係数を記憶する記憶部と、
    割当制御部と、を備え、
    前記N種類の重み係数は、前記N種類の所定サービス時間が長くなるとそれぞれ大きくなるように設定され、
    前記割当制御部は、新規の行先階呼びが登録されたときに、
    (1)前記複数台のエレベータのうちの1台に新規の行先階呼びを仮割当して全エレベータの運行を計算して(a)〜(c)を実行し、
    (a)計算結果に基づいて、新規の行先階呼び及びサービス未完了の行先階呼びに係る各利用者について前記N種類の所定サービス時間をそれぞれ推定すること、
    (b)前記各利用者について、(a)で推定された各利用者の前記N種類の所定サービス時間に、前記記憶部に記憶されている前記N種類の重み係数のうち各利用者の行先階呼びの出発階及び行先階に応じたN種類の重み係数をそれぞれ乗算してN種類の評価サービス時間を求めること、
    (c)(b)で求められた前記N種類の評価サービス時間の合計値を求めること、
    (2)前記複数台のエレベータのうちの残りのエレベータについて(1)をそれぞれ実行し、
    (3)前記複数台のエレベータのうち前記合計値として最も小さい値を有するエレベータに新規の行先階呼びを割り当て、
    前記割当制御部は、前記(1)、(b)において、
    前記各利用者について、
    行先階呼びの出発階及び行先階の少なくとも一方が重み付け対象階か否かを判断し、
    出発階及び行先階の少なくとも一方が重み付け対象階である場合、(a)で推定された各利用者の前記N種類の所定サービス時間に、前記記憶部に格納されている前記N種類の重み係数のうち各利用者の行先階呼びの出発階及び行先階に応じたN種類の重み係数を乗算してN種類の評価サービス時間を求め、
    出発階及び行先階のいずれも重み付け対象階でない場合、(a)で推定された各利用者の前記N種類の所定サービス時間をそのままN種類の評価サービス時間とする、
    エレベータの割当装置。
  2. 前記割当制御部は、
    新規の行先階呼びが登録されたときに、前記サービス性に関するN種類の所定サービス時間をそれぞれ実測し、
    実測された前記N種類の所定サービス時間に基づいて前記N種類の重み係数をそれぞれ更新し、
    更新されたN種類の重み係数を、前記新規の行先階呼びの出発階及び行先階に応じた階床に紐付けて、前記記憶部に記憶させる、
    請求項1に記載のエレベータの割当装置。
  3. 前記N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間である、
    請求項1または2に記載のエレベータの割当装置。
  4. 前記N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間である、
    請求項1または2に記載のエレベータの割当装置。
  5. 前記Nは2以上の値であり、
    前記N種類のうちの1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びを登録してから、当該行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車可能となるまでの待ち時間であり、
    前記N種類のうちの他の1種類の所定サービス時間は、利用者が、行先階呼びに割り当てられたエレベータに出発階で乗車してから行先階で降車可能となるまでの乗車時間である、
    請求項1または2に記載のエレベータの割当装置。
  6. 出発階及び行先階に応じた前記N種類の重み係数は、出発階及び行先階の属性を加味して設定される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のエレベータの割当装置。
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