JP6780225B2 - 活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物、活性エネルギー線硬化型インク、組成物収容容器、像の形成方法及び形成装置、並びに成形加工品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物、活性エネルギー線硬化型インク、組成物収容容器、像の形成方法及び形成装置、並びに成形加工品 Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、及び活性エネルギー線硬化型インク、並びに、それらを収容した容器、それらを用いた2次元又は3次元の像の形成方法と形成装置、及び当該像を加工してなる成形加工品に関する。
従来、活性エネルギー線硬化型インクは、オフセット、シルクスクリーン、トップコート剤などに供給、及び使用されてきたが、近年、乾燥工程の簡略化によるコストダウンや、環境対応として溶剤の揮発量低減などのメリットがある点から、使用量が増加している。
活性エネルギー線硬化型インクでは、生産性、並びに硬化性の特性の向上及び印刷物の取扱いの観点から、高硬度が求められ、また、基材に吐出し硬化させた後、後処理として、成形加工が施されることも多くなっている。前記成形加工や、硬化性及び硬度の特性を向上させるために、活性エネルギー線硬化型の多官能モノマーを配合することは一般に知られている。前記多官能モノマーを配合すると、吐出安定性等のジェッティング適性が低下すること、内部応力の増加により、成形物の硬化収縮が発生し、成形物の寸法安定性が著しく低下することが知られている。
そのため、前記多官能モノマーを含有する結合材料を含む三次元造形用材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この提案は、多官能モノマーを含有する結合材料のみをインクジェット方式により付与する方法であり、非重合性樹脂粒子自体は体積基準メディアン径が大きいため、ブレードを用いて塗布しており、ジェッティングによる付与はできず、インクジェット方式における吐出安定性、及び生産性が劣るという問題がある。
本発明は、吐出安定性に優れ、寸法安定性が良好な硬化物が得られる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合性化合物、及び非重合性樹脂粒子を含有し、前記非重合性樹脂粒子の体積基準メディアン径が、100nm以上600nm以下である。
本発明によると、吐出安定性に優れ、寸法安定性が良好な硬化物が得られる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
図1は、インクカートリッジの一例を示す概略図である。 図2は、インクジェット吐出手段を備えた像の形成装置の一例を示す概略図である。 図3は、インクジェット吐出手段を備えた像の形成装置の他の一例(3次元立体像の製造装置)を示す概略図である。 図4は、インクジェット吐出手段を備えた像の形成装置の他の一例(3次元立体像の製造装置)を示す概略図である。
(活性エネルギー線硬化型組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合性化合物、及び非重合性樹脂粒子を含有し、更に必要に応じて、重合開始剤、その他の成分を含有してなる。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、活性エネルギー線の照射による重合性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記重合性化合物としては、多官能重合性化合物を含有することが好ましく、必要に応じて、単官能重合性化合物、オリゴマー、その他の成分を含有してもよい。
<<多官能重合性化合物>>
前記多官能重合性化合物としては、1分子中にエチレン性二重結合を2つ以上有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記多官能重合性化合物としては、例えば、ヘキサジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル1,3−プロパンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化リン酸トリアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、150g/eqを超えるアクリル当量を有する多官能重合性化合物が好ましい。
前記150g/eqを超えるアクリル当量を有する多官能重合性化合物としては、例えば、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどが挙げられる。
前記150g/eqを超えるアクリル当量を有する多官能重合性化合物としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、商品名:DPGDA(ジプロピレングリコールジアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製)、商品名:SR833(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、サートマー社製)、商品名:SR444(ペンタエリスリトールトリアクリレート、サートマー社製)などが挙げられる。
前記多官能重合性化合物の含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、10質量%以上が好ましい。前記含有量が、10質量%以上であると、得られる硬化物の架橋が形成されやすくなり、硬化物の硬度を向上できる。
<<単官能重合性化合物>>
前記単官能重合性化合物としては、1分子中にエチレン性二重結合を1つ有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記単官能重合性化合物としては、例えば、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボロニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジキシルエチルアクリレート、エチルジグリコールアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、イミドアクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシ化コハク酸アクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、N−ビニルホルムアミド、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、イソオクチルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化(4)ノニルフェノールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、硬度の点から、脂環式構造、環状エーテル構造、ピロリドン構造、カプロラクタム構造を持つ単官能重合性化合物を含むことが好ましい。
前記脂環式構造を持つ単官能重合性化合物としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート(或いは、そのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加モノマー)、アクリロイルモルホリン、イソボルニルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記環状エーテル構造を持つ単官能重合性化合物としては、例えば、部分構造として、環状エーテルを含んでいれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単環であってもよいし、多環であってもよい。
前記環状エーテル構造における環員数としては、反応性の点から、3以上が好ましく、3以上4以下がより好ましい。
前記環状エーテル構造に含まれる炭素原子数としては、2以上9以下が好ましく、2以上6以下がより好ましい。
前記環状エーテル構造を持つ単官能重合性化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンオキサイドなど挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ピロリドン構造を持つ単官能重合性化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
前記カプロラクタム構造を持つ単官能重合性化合物としては、例えば、N−ビニルカプロラクタムなどが挙げられる。
前記単官能重合性化合物の含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、0質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上90質量%以下がより好ましく、20質量%以上80質量%以下が特に好ましい。前記含有量が、0質量%以上90質量%以下であると、多官能重合性化合物の効果が現れやすく、硬度を向上できる。
<<オリゴマー>>
前記オリゴマーとしては、1分子中にエチレン性二重結合を2つ以上有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、オリゴマーとは、前記単官能重合性化合物のモノマー構造単位の繰り返し数が2以上20以下の重合体を意味する。また、前記「多官能重合性化合物」には、オリゴマーを含めないものとする。
前記オリゴマーの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリスチレン換算で、1,000以上30,000以下が好ましく、5,000以上20,000以下がより好ましい。前記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
前記オリゴマーとしては、例えば、芳香族ウレタンオリゴマー、脂肪族ウレタンオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、その他特殊オリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記オリゴマーとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、日本合成化学工業株式会社製のUV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B、UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454;サートマー社製のCN902、CN902J75、CN929、CN940、CN944、CN944B85、CN959、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN964、CN965、CN965A80、CN966、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN968、CN969、CN970、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN971J75、CN972、CN973、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977、CN977C70、CN978、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN984、CN985、CN985B88、CN986、CN989、CN991、CN992、CN994、CN996、CN997、CN999、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9013、CN9018、CN9019、CN9024、CN9025、CN9026、CN9028、CN9029、CN9030、CN9060、CN9165、CN9167、CN9178、CN9290、CN9782、CN9783、CN9788、CN9893;ダイセル・サイテック株式会社製のEBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記オリゴマーの含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、10質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下が特に好ましい。前記含有量が、10質量%以下であると、得られる硬化物の硬度を高くできる。
<非重合性樹脂粒子>
前記非重合性樹脂粒子は、活性エネルギー線の照射や加熱による重合反応が生じない樹脂粒子であり、活性エネルギー線硬化型組成物に加えても、非重合性樹脂粒子が重合性化合物に対して不溶性であるため、可溶性高分子化合物を加えた場合のような著しい粘度上昇を引き起こさない。このため、前記非重合性樹脂粒子の添加による粘度上昇によるインクジェット吐出特性(吐出安定性等)の低下を抑制できる。
また、前記非重合性樹脂粒子は、活性エネルギー線硬化型組成物に対して、活性エネルギー線を照射して硬化させた後の硬化物中において、前記非重合性樹脂粒子がハードセグメントとして働くことで、硬度を向上できると考えられる。
さらに、前記非重合性樹脂粒子を含有することにより、単位体積当たりの官能基数を下げることができるため、硬化時の硬化収縮を抑制することができる。
前記非重合性樹脂粒子としては、特に制限はなく、例えば、ポリスチレン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子、塩化ビニル樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子、酢酸ビニル樹脂粒子などが挙げられる。これらの中でも、アクリル樹脂粒子が好ましい。なお、アクリル樹脂粒子とは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくともいずれかの重合体からなる樹脂粒子を意味する。
前記非重合性樹脂粒子としては、例えば、非水系樹脂粒子などが挙げられる。
前記非水系樹脂粒子としては、コア/シェル構造体の樹脂からなる。分散媒としては、脂肪族炭化水素を主体とし、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、その他のパラフィン系、ナフテン系石油留分を用いることができる。前記分散媒中に非重合性樹脂粒子を安定に分散させるためには、粒子表面が立体反発層で包まれていなければならない。
現在実用化に達している非水系樹脂粒子としては、分散体中に可溶な重合体部と不溶性重合体部とがブロック又はグラフト重合されている共重合体を分散安定剤として、前記分散安定剤の存在下で単量体を重合させ、生成した不溶性重合体が分散安定剤の不溶性重合体部と合体して分散粒子核を形成する。形成した分散粒子核に分散媒中の単量体が徐々に移行し、粒子中で重合が進行していく。このプロセスによって、最終的に、分散媒中に分散可能なシェル構造体(上記立体反発層に相当する)に包まれた重合体粒子(コア重合体)が形成される。
前記非水系樹脂粒子は、以下の方法により作製することができる。
コア/シェル構造体で形成される非水系樹脂粒子の作製に際して、まず、溶媒に溶解し得るシェル重合体を作製し、このシェル重合体を保護コロイドとして溶媒に不溶なコア重合体を連続したプロセスによってコア/シェル構造の非水エマルジョンを作製する。
前記非水系樹脂粒子としては、重合性化合物以外の分散媒を用いて分散されるが、前述の通り重合性化合物以外の溶剤を含有しないことが好ましいため、この場合は、分散系の溶剤を重合性化合物に溶媒置換することが好ましい。
前記溶剤置換としては、例えば、ロータリーエバポレータを用いる方法、水蒸気蒸留、減圧蒸留などの沸点の差を利用した方法などが挙げられる。前記方法などで溶剤置換することにより、活性エネルギー線硬化型組成物に前記非重合性樹脂粒子を含有させても、硬化反応に不要な化合物(溶剤)を含まない活性エネルギー線硬化型組成物を得ることができる。
前記非重合性樹脂粒子の体積基準メディアン径としては、特に制限はなく、100nm以上600nm以下が好ましく、100nm以上300nm以下がより好ましい。前記体積基準メディアン径が、100nm以上であると、前記非重合性樹脂粒子の分散媒への分散が容易になり、600nm以下であると、吐出安定性を向上できる。また、100nm以上300nm以下であると、前記非重合性樹脂粒子が十分な大きさを持つことでハードセグメントとしての役割を十分に果たすことができ、硬度を向上できる。ここで、前記体積基準メディアン径としては、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて動的光散乱法により測定することができる。
前記非重合性樹脂粒子のガラス転移温度としては、特に制限はなく、10℃以上200℃以下が好ましく、25℃以上200℃以下がより好ましい。前記ガラス転移温度が、10℃以上200℃以下であると、前記非重合性樹脂粒子は非常に不安定な状態で組成物中に分散していても、非重合性樹脂粒子が常温環境下で凝集することを防止でき、吐出安定性を向上でき、また、硬化物中でハードセグメントとして働きやすくなり、硬度を向上できる。ここで、前記非重合性樹脂粒子のガラス転移温度としては、例えば、示差走査熱量測定(DSC)法によって測定することができる。前記DSC装置としては、例えば、装置名:Seiko Instruments DSC120U(セイコーインスツル株式会社製)を用い、測定温度は30℃以上200℃以下、昇温速度は1分間に2.5℃で測定することができる。
前記非重合性樹脂粒子の含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、3質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上7質量%以下がより好ましい。前記含有量が、3質量%以上であると、得られる硬化物の硬度を向上でき、また、硬化収縮を低減することができ、20質量%以下であると、粘度の上昇を抑制することができ、吐出安定性等のジェッティング適性を向上できる。
<活性エネルギー線硬化型組成物に含まれる各成分の定量方法>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物に含有される、多官能重合性化合物、非重合性樹脂粒子、単官能重合性化合物、及びオリゴマーの定量方法としては、例えば、GC−MS測定で得られるピーク強度から定量する方法;GPCによる分子量分布測定で得られるピーク強度から定量する方法;H NMR測定で得られる積分値から定量する方法などが挙げられる。具体的な定量方法の一つとしては、検量線を作成する方法がある。また、簡易的には、各成分に対する標準サンプル(例えば、該当する多官能重合性化合物を15質量%含有させたサンプル)を作製し、同条件で測定することで、含有量の大小関係を相対的に評価することも可能である。活性エネルギー線硬化型組成物の作製の際の各成分の配合量が既知である場合は、その値をもって各成分の含有量とすることができる。
また、各成分種が未知である場合、GC−MSやH NMRなどを用いて事前に定性を行うことができる。また、ホモポリマーのガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)法を用いて測定することができる。前記示差走査熱量測定(DSC)法によるガラス転移温度としては、サンプルをポリマーの貧溶媒で抽出することで、前記ポリマー成分のみを取り出し測定することができる。
<重合開始剤>
前記重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光ラジカル重合開始剤が好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、皮膚感作性が陰性であるものがより好ましい。
なお、電子線、α線、β線、γ線、X線等の高エネルギーな光源を使用する場合には、光重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、分子開裂型光重合開始剤、水素引抜き型光重合開始剤などが挙げられる。
前記分子開裂型光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチル−1−プロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、フェニルグリオキシックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1,2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン−[4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水素引抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾエイト、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性化合物全量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下が好ましい。前記重合開始剤の含有量が、1質量%以上20質量%以下の範囲において、得られる硬化物の硬度を一定以上に維持できるという利点がある。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、重合促進剤、着色剤、重合禁止剤、界面活性剤、極性基含有高分子顔料分散剤などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<<重合促進剤>>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物においては、重合促進剤としてのアミン化合物を前記光重合開始剤と併用することもできる。
前記アミン化合物としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、着色剤を含まないクリア液としてもよいし、着色剤を含有させて着色液としてもよい。なお、前記クリア液とする場合や着色剤そのものの色調をできるだけ保持することが望まれる場合には、後述する着色剤以外の材料においては、着色が少ないものを用いることが好ましい。
<<着色剤>>
前記着色剤としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。なお、インクの物理特性等を考慮して必要に応じて種々の無機顔料や有機顔料が使用できる。
ブラック顔料としては、例えば、ファーネス法又はチャネル法で製造されたカーボンブラックなどが挙げられる。
イエロー系顔料としては、例えば、Pig.Yellow系の顔料などが挙げられる。前記Pig.Yellow系の顔料としては、例えば、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー2、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー16、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー154、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー180などが挙げられる。これら以外にも、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエローなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
マゼンタ、赤、オレンジ系顔料としては、例えば、Pig.Red系の顔料などが挙げられる。前記Pig.Red系の顔料としては、例えば、ピグメントレッド5、ピグメントレッド7、ピグメントレッド12、ピグメントレッド48(Ca)、ピグメントレッド48(Mn)、ピグメントレッド57(Ca)、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド123、ピグメントレッド168、ピグメントレッド184、ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19等の他、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シアン、青、緑系顔料としては、例えば、Pig.Blue系の顔料などが挙げられる。前記Pig.Blue系の顔料としては、例えば、ピグメントブルー1、ピグメントブルー2、ピグメントブルー3、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー16、ピグメントブルー22、ピグメントブルー60、バットブルー4、バットブルー60などが挙げられる。これ以外にも、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
白色顔料としては、例えば、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
銀色顔料としては、例えば、アルミニウム、タルク、クレイなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金色顔料としては、前述の銀色顔料にイエロー顔料を混合して金色インクとできる他、銀色とイエロー色を重ねて、又は近傍にドット形成することで画像形成することもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、物理特性などを考慮して、必要に応じて種々の無機顔料や有機顔料が使用できる。
前記着色剤の含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<<重合禁止剤>>
前記重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシ−1−ナフトール、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ジ−tert−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、p−ベンゾキノン、ジ−tert−ブチルジフェニルアミン、9,10−ジ−n−ブトキシシアントラセン、4,4’−〔1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイルビス(オキシ)〕ビス〔2,2,6,6−テトラメチル〕−1−ピペリジニルオキシなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度が高すぎて活性エネルギー線硬化型インクに用いると吐出が困難となる場合には、一般的な溶剤で希釈してもよいが、臭気等の観点からこのような希釈溶剤は用いずに、希釈用モノマーを用いることが好ましい。
なお、前記溶剤とは、一般的に揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれているものを意味し、例えば、エーテル、ケトン、芳香族、キシレン、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられ、希釈のために用いる反応性モノマーとは区別すべきものである。
<粘度>
前記活性エネルギー線硬化型組成物の40℃での粘度としては、8mPa・s以上25mPa・s以下が好ましい。前記粘度が、8mPa・s以上25mPa・s以下であると、吐出安定性等のジェッティング適性を良好にすることができる。前記粘度は、コーンプレート型回転粘度計(東機産業株式会社製)により、恒温循環水の温度を40℃に設定して測定することができる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物は、無溶剤であることが好ましい。前記無溶剤とは、例えば、エーテル、ケトン、芳香族、キシレン、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、γ−ブチルラクトン、乳酸エチル、シクロヘキサンメチルエチルケトン、トルエン、エチルエトキシプロピオネート、ポリメタアクリレート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの公知の各種の溶剤を含まないことを意味する。
前記活性エネルギー線硬化型組成物が無溶剤であると、インク膜中に揮発性の有機溶媒の残留が無く、印刷現場の安全性が得られ、環境汚染がなく、また、ヘッド上でのインクの乾燥が起こらずプリンターの保守が容易である点から好ましい。
<活性エネルギー線>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。
<用途>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などに応用することが可能である。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができ、例えば、立体造形法の1つである粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして、また、図3に示したように、活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行うマテリアルジェット法(光造形法)や図4に示したように、活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う光造形法などにおける立体物構成材料として活用することができる。このような活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものを使用することができる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物(塗膜やその積層体)や当該硬化物が記録媒体等の基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
(活性エネルギー線硬化型インク)
本発明の活性エネルギー線硬化型インク(以下、「インク」と称することがある)は、本発明の前記活性エネルギー線硬化型組成物からなり、インクジェット用であることが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型インクの40℃での粘度は、8mPa・s以上25mPa・s以下が好ましい。前記粘度が、8mPa・s以上25mPa・s以下であると、吐出安定性等のインクジェット特性を良好にすることができる。前記粘度は、コーンプレート型回転粘度計(東機産業株式会社製)により、恒温循環水の温度を40℃に設定して測定することができる。
前記活性エネルギー線硬化型インクの25℃における静的表面張力は、20mN/m以上40mN/m以下が好ましく、28mN/m以上35mN/m以下がより好ましい。
前記静的表面張力は、静的表面張力計(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z型)を使用し、25℃で測定した。前記静的表面張力は、例えば、リコープリンティングシステムズ株式会社製GEN4など、市販のインクジェット吐出ヘッドの仕様を想定したものである。
(組成物収容容器)
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味するものであり、上記のような用途に供することが好ましい。
例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、前記インクが収容された容器は、インクカートリッジとして使用することができ、これにより、インク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。 また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、材質は遮光性であることが望まれる。
図1に、インクカートリッジの一例を示す。インク袋11は、インク注入口12及びインク排出口13を有する。インク注入口12からインク袋11にインクを充填し、インク袋11中に残留する空気を排気した後、インク注入口12を融着させて密閉する。インク袋11の使用時には、インク排出口13に、インクジェット記録装置等のインク吐出装置本体に形成されている針を刺して、当該装置にインクを供給する。インク排出口13は、ゴム部材等から形成されている。インク袋11は、プラスチック製のカートリッジケース14内に収容され、インクカートリッジ10として、インクジェット記録装置に着脱可能に装着される。着脱可能な構成とすることにより、インクの補充、交換等の作業の効率を向上させることができる。
(像の形成方法、及び像の形成装置)
本発明における像の形成方法は、少なくとも、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明における像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備える。さらに、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよく、前記吐出工程、及び吐出手段より前にインクを加熱する加熱工程、加熱手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図2は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例を示す概略図である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図3は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の他の一例(3次元立体像の製造装置)を示す概略図である。図3の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用噴射ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用噴射ヘッドユニット31、32から第一の組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を噴射し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層する。なお、図3では、造形物用噴射ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。このような装置を用いて3次元の立体像を形成する方法としては、例えば、造形物支持基板37上に、前記第二の組成物を支持体用噴射ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に、前記第一の組成物を造形物用噴射ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を降下させながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
体積基準メディアン径、ガラス転移温度、及び粘度は、次のようにして求めた。
<体積基準メディアン径>
前記体積基準メディアン径は、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて動的光散乱法により測定した。
<ガラス転移温度>
前記ガラス転移温度は、示差走査熱量測定装置(装置名:Seiko Instruments DSC120U、セイコーインスツル株式会社製)を用い、測定温度は30℃以上200℃以下、昇温速度は1分間に2.5℃で測定した。
<粘度>
前記活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、コーンプレート型回転粘度計(東機産業株式会社製)により、恒温循環水の温度を40℃に設定して測定した。
重合性樹脂粒子の合成例1>
<<重合性樹脂粒子Aの合成>>
窒素で器内の空気が置換された反応容器に、石油系炭化水素(商品名:A−ソルベント、JX日鉱日石エネルギー社製、以下、「A−ソルベント」と称することがある)150質量部を仕込んで、90℃に昇温してから、スチレン100質量部、イソブチルメタクリレート100質量部、及び2−エチルヘキシルアクリレート50質量部と、ベンゾイルパーオキサイド(以下、「BPO」とも称することがある)2.5質量部と、A−ソルベント100質量部とからなる混合物を、3時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度にて5時間保持し、不揮発分が49.8質量%(すなわち、モノマー転化率が99.6%)である透明な樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液に、酢酸ビニル100質量部、エチルアクリレート100質量部、メチルメタクリレート49質量部、及びメタクリル酸1質量部と、BPO 2.5質量部と、A−ソルベント250質量部とからなる混合物を、3時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に1時間保持し、不揮発分が47.5質量%(すなわち、分散質のモノマー転化率が90%)である乳白色の樹脂粒子の分散液を得た。得られた樹脂粒子の分散液をスターラーにて30分間撹拌することで、重合性樹脂粒子Aの分散液を得た。なお、重合性樹脂粒子Aの体積基準メディアン径は、80nmであり、ガラス転移温度は、10℃であった。
重合性樹脂粒子の合成例2〜4>
<<重合性樹脂粒子B、C、及びDの合成>>
重合性樹脂粒子の合成例1において、原料混合物の滴下量、及び時間を変更した以外は、重合性樹脂粒子の合成例1と同様にして、重合性樹脂粒子B、C、及びDの分散液(不揮発分:47.5質量%)を得た。なお、重合性樹脂粒子B、C、及びDの体積基準メディアン径は、それぞれ100nm、600nm、及び1,000nmであり、ガラス転移温度は、10℃であった。
重合性樹脂粒子の合成例5>
<<重合性樹脂粒子Eの合成>>
窒素で器内の空気が置換された反応容器に、A−ソルベント150質量部を仕込んで、90℃に昇温してから、スチレン100質量部、n−ブチルメタクリレート100質量部、及び2−エチルヘキシルアクリレート50質量部と、BPO 2.5質量部と、A−ソルベント100質量部とからなる混合物を、3時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に5時間保持し、不揮発分が49.8質量%(すなわち、モノマー転化率が99.6%)である透明な樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液に、酢酸ビニル100質量部、エチルアクリレート100質量部、ブチルメタクリレート49質量部、及びメタクリル酸1質量部と、BPO 2.5質量部と、A−ソルベント250質量部とからなる混合物を、5時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に5時間保持し、不揮発分が47.5質量%(すなわち、分散質のモノマー転化率が90%)である乳白色の重合性樹脂粒子Eの分散液を得た。なお、得られた重合性樹脂粒子Eの体積基準メディアン径は、80nmであり、ガラス転移温度は5℃であった。
重合性樹脂粒子の合成例6>
<<重合性樹脂粒子Fの合成>>
重合性樹脂粒子の合成例5において、原料のブチルメタクリレートをオクチルメタクリレートに変更した以外は、重合性樹脂粒子の合成例5と同様にして、重合性樹脂粒子Fの分散液(不揮発分:47.5質量%)を得た。なお、得られた重合性樹脂粒子Fの体積基準メディアン径は、600nmであり、ガラス転移温度は、−5℃であった。
重合性樹脂粒子の合成例7>
<<重合性樹脂粒子Gの合成>>
重合性樹脂粒子の合成例5において、原料のブチルメタクリレートをトリメチロールプロパントリメタクリレートに変更した以外は、重合性樹脂粒子の合成例5と同様にして、重合性樹脂粒子Gの分散液(不揮発分:47.5質量%)を得た。なお、得られた重合性樹脂粒子Gの体積基準メディアン径は、600nmであり、ガラス転移温度は、54℃であった。
<着色剤分散液の作製例>
<<シアン顔料分散液の作製>>
高分子分散剤(商品名:ソルスパーズ32000、アビシア株式会社製)8質量部、及びイソボロニルアクリレート72質量部をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間撹拌して溶解した。その後、室温まで冷却し、Pigment Blue 15:4(商品名:Cyanine Blue 4044、山陽色素株式会社製)20質量部を加えて、直径が0.3mmのジルコニアビーズ200質量部と共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、シアン顔料分散液を作製した。
(実施例1)
ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)66質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(TPO)7質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(810)5質量部、及び2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン(DETX)2質量部を順に添加して1時間撹拌した。次いで、非重合性樹脂粒子Bの分散液20質量部を添加し、30分間撹拌した。その後、メンブランフィルターでろ過して、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去し、活性エネルギー線硬化型組成物1を作製した。なお、前記非重合性樹脂粒子Bの分散液は、ロータリーエバポレーターを用いて沸点の差を利用し、多官能重合性化合物であるトリプロピレングリコールジアクリレートを用いて溶媒置換を行ったものを使用した。
(実施例2〜12、及び比較例1〜4)
実施例1において、表1〜表4に記載の組成、及び含有量(質量部)に変更した以外は、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化型組成物2〜16を作製した。なお、使用した樹脂粒子A〜Gの分散液は、ロータリーエバポレーターを用いて沸点の差を利用し、フェノキシエチルアクリレートを用いて溶媒置換を行った。
作製した実施例1〜12、及び比較例1〜4の活性エネルギー線硬化型組成物1〜16について、以下のようにして、「吐出安定性」、及び「寸法安定性」を評価した。結果を表1〜表4に示す。
<吐出安定性>
作製した実施例1〜12、及び比較例1〜4の活性エネルギー線硬化型組成物1〜16(インク1〜16)をGEN4ヘッド(リコープリンティングシステムズ株式会社製)搭載のインクジェット吐出装置を用いて、60分間連続で各インクを吐出し、ノズル抜けが生じたノズル数を求め、下記の評価基準に基づいて、「吐出安定性」を評価した。なお、前記インクジェット吐出装置は、駆動周波数18kHzとし、加温温度を35℃、かつ、1回当たりのインク吐出量を2pLに設定した。
−評価基準−
◎:1本以下
○:2本以上5本以下
△:6本以上8本以下
×:9本以上
<寸法安定性>
記録媒体上の同一区画に、活性エネルギー線硬化型組成物1〜16(インク1〜16)をGEN4ヘッド(株式会社リコー製)搭載のインクジェット吐出装置を用いて吐出し、UV照射機(装置名:LH6、フュージョンシステムズジャパン株式会社製)により光量1,500mJ/cmで紫外線を照射し硬化させた。前記吐出及び硬化の操作を繰り返すことにより、3mm(たて)×3mm(よこ)×0.5mm(厚さ)の硬化物を得た。前記硬化物の造形は、PETフィルム ルミラー(登録商標)E20(東レ株式会社製)を用いて行い、評価は被記録媒体から剥がして行った。硬化後、1日常温・常圧下に静置した後、下記の評価基準に基づいて、「寸法安定性」を評価した。
−評価基準−
◎:成形物の反りが観測されず、各寸法に対する実測寸法の値が85%以上である
○:成形物の反りが観測され、かつ3mm以下で、各寸法に対する実測寸法の値が85%以上である
△:成形物の反りが観測され、かつ3mm以下で、各寸法に対する実測寸法の値が85%未満である
×:成形物の反りが3mm超観測される
なお、表1〜表4において、用いた化合物の商品名及び製造会社名は下記の通りの内容を示す。
・イソボロニルアクリレート:IBXA(大阪有機化学工業株式会社製)
・フェノキシエチルアクリレート:PEA(大阪有機化学工業株式会社製)
・N−ビニルピロリドン:NVP(ISPジャパン社製)
・N−ビニルカプロラクタム:NVC(ISPジャパン社製)
・環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート:SR531(サートマー社製)
・ジプロピレングリコールジアクリレート:DPGDA(大阪有機化学工業株式会社製)
・トリシクロデカンジメタノールジアクリレート:SR833(サートマー社製)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート:SR444(サートマー社製)
・2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド:TPO(LAMBERTI社製)
・ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド:Irg.819(BASF社製)
・2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン:DETX(大同化成工業株式会社製)
・樹脂:ポリエステル樹脂(バイロン220、東洋紡株式会社製)
なお、表中、樹脂は、インク中に溶解するものであり、非重合性樹脂粒子(樹脂微粒子を分散させたもの)とは区別される。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 重合性化合物、及び非重合性樹脂粒子を含有し、
前記非重合性樹脂粒子の体積基準メディアン径が、100nm以上600nm以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物である。
<2> 前記樹脂粒子が、アクリル樹脂粒子である前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<3> 40℃での粘度が、8mPa・s以上25mPa・s以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<4> 前記非重合性樹脂粒子のガラス転移温度が、10℃以上200℃以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<5> 前記重合性化合物が、150g/eqを超えるアクリル当量を有する多官能重合性化合物を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<6> 前記重合性化合物が、1分子中にエチレン性二重結合を1つ有する単官能重合性化合物を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<7> 前記1分子中にエチレン性二重結合を1つ有する単官能重合性化合物が、脂環式構造、環状エーテル構造、ピロリドン構造、及びカプロラクタム構造のいずれかを持つ前記<6>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<8> オリゴマーをさらに含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<9> オリゴマーが、芳香族ウレタンオリゴマー、脂肪族ウレタンオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、及びポリエステルアクリレートオリゴマーから選択される少なくとも1種である前記<8>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<10> 前記1分子中にエチレン性二重結合を1つ有する単官能重合性化合物の含有量が、0質量%以上90質量%以下である前記<6>から<9>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<11> 立体造形用材料である前記<1>から<10>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<12> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクである。
<13> インクジェット用である前記<12>に記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<14> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像の形成方法である。
<15> 前記活性エネルギー線硬化型組成物をインクジェット記録方式により吐出させる吐出工程をさらに含む前記<14>に記載の2次元又は3次元の像の形成方法である。
<16> 前記吐出工程より前に前記活性エネルギー線硬化型組成物を加熱する加熱工程を含む前記<15>に記載の2次元又は3次元の像の形成方法である。
<17> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を容器中に収容してなることを特徴とする組成物収容容器である。
<18> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、
前記活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射するための照射手段と、
を少なくとも備えることを特徴とする2次元又は3次元の像の形成装置である。
<19> 前記活性エネルギー線硬化型組成物をインクジェット記録方式により吐出させる吐出手段をさらに備える前記<18>に記載の2次元又は3次元の像の形成装置である。
<20> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする2次元又は3次元の像である。
<21> 前記<20>に記載の2次元又は3次元の像を延伸加工してなることを特徴とする成形加工品である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、前記<12>から<13>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク、前記<14>から<16>に記載の2次元又は3次元の像の形成方法、及び前記<18>から<19>に記載の2次元又は3次元の像の形成装置は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク、2次元又は3次元の像の形成方法、及び2次元又は3次元の像の形成装置は、吐出安定性に優れ、寸法安定性が良好な硬化物が得られる活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク、2次元又は3次元の像の形成方法、2次元又は3次元の像の形成装置を提供することを目的とする。
前記<17>に記載の組成物収容容器は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、組成物収容容器は、吐出安定性に優れ、寸法安定性が良好な硬化物が得られる活性エネルギー線硬化型組成物を収容できる組成物収容容器を提供することを目的とする。
前記<20>に記載の2次元又は3次元の像、及び前記<21>に記載の成形加工品は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、2次元又は3次元の像、及び成形加工品は、吐出安定性に優れ、寸法安定性が良好な硬化物が得られる活性エネルギー線硬化型組成物を硬化してなる2次元又は3次元の像、及び成形加工品を提供することを目的とする。
特開2009−275097号公報
10 組成物収容容器(インクカートリッジ)
39 像形成装置

Claims (17)

  1. 重合性化合物、及び非重合性樹脂粒子を含有し、
    前記非重合性樹脂粒子の体積基準メディアン径が、100nm以上600nm以下であり、
    前記非重合性樹脂粒子のガラス転移温度が、10℃以上54℃以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  2. 40℃での粘度が、8mPa・s以上25mPa・s以下である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  3. 前記非重合性樹脂粒子のガラス転移温度が、10℃である請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  4. 前記重合性化合物が、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、及びペンタエリスリトールトリアクリレートの少なくともいずれかの多官能重合性化合物を含有する請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  5. 前記重合性化合物が、1分子中にエチレン性二重結合を1つ有する単官能重合性化合物を含有する請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  6. 前記1分子中にエチレン性二重結合を1つ有する単官能重合性化合物が、脂環式構造、環状エーテル構造、ピロリドン構造、及びカプロラクタム構造のいずれかを持つ請求項5に記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  7. 吐出用材料である請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク。
  9. インクジェット用である請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型インク。
  10. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする3次元の像の形成方法。
  11. 前記活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物をインクジェット記録方式により吐出させる吐出工程をさらに含む請求項10に記載の3次元の像の形成方法。
  12. 前記吐出工程より前に前記活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物を加熱する加熱工程を含む請求項11に記載の3次元の像の形成方法。
  13. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物を容器中に収容してなることを特徴とする組成物収容容器。
  14. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物を収容するための収容部と、
    前記活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物に活性エネルギー線を照射するための照射手段と、
    を少なくとも備えることを特徴とする3次元の像の形成装置。
  15. 前記活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物をインクジェット記録方式により吐出させる吐出手段をさらに備える請求項14に記載の3次元の像の形成装置。
  16. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型立体造形用組成物に、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする3次元の像。
  17. 請求項16に記載の3次元の像を延伸加工してなることを特徴とする成形加工品。
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