JP6779095B2 - 賦形加飾シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、賦形加飾シートの製造方法、賦形加飾シート、成形体の製造方法及び成形体に関する。
車両内装材や家電筐体等の成形体に装飾を施す技術として、インサート成形法やインモールド成形法が用いられている。これらの手法は、印刷層を含む加飾用の加飾シートと筐体(射出樹脂)とを一体成形することによって、装飾が施された成形体を製造することができる。
特許文献1には、特定の加熱装置を備えるインモールド成形用の金型、及び当該金型を用いた成形品の製造方法等が開示されている。
特開2008−94038号公報
加飾シートの意匠面の傷つきや剥がれを防止するために、一般に加飾シートの意匠面は成形体の最表面ではなく筐体(成形用樹脂)に接する側に配置される。しかしながら、成形体を製造する際、成形用樹脂が射出される側に加飾シートの意匠面が配置されるため、溶融した成形用樹脂と加飾シートの印刷層が接触して意匠性が損なわれる現象(以下、「インキ流れ現象」とする。)が発生する問題があった。
本発明の目的は、インキ流れ現象を起こさないか又は低減することができる賦形加飾シートの製造方法、賦形加飾シート及び成形体の製造方法を提供することである。
本発明者らはインキ流れ現象の原因を検討した結果、溶融した成形用樹脂の熱により加飾シート自体が溶融することに起因することを見出した。
本発明者らは上記の知見に基づいて鋭意検討を重ねた結果、加飾シートの耐熱性、特に基材層の印刷層側の面の耐熱性を向上することによって加飾シートの溶融を防ぎ、インキ流れ現象を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の賦形加飾シートの製造方法等が提供される。
1.基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、前記加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって前記加飾シートを加熱する工程、及び
前記加熱後の加飾シートを賦形する工程
を含む賦形加飾シートの製造方法。
2.前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う1に記載の賦形加飾シートの製造方法。
3.前記加飾シートを加熱する工程において、前記加熱手段に加え、前記加飾シートの基材層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートの加熱を行う1又は2に記載の賦形加飾シートの製造方法。
4.前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層と反対側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う3に記載の賦形加飾シートの製造方法。
5.前記賦形を、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形及びプラグアシスト成形から選択される1以上の方法で行う1〜4のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
6.前記基材層がポリプロピレンを含む1〜5のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
7.前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンの130℃での結晶化速度が2.5min−1以下である6に記載の賦形加飾シートの製造方法。
8.前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンのアイソタクチックペンタット分率が85モル%〜99モル%である6又は7に記載の賦形加飾シートの製造方法。
9.前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンがスメチカ晶を含む6〜8のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
10.前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンが、示差走査熱量測定で得られた曲線において最大吸熱ピークの低温側に1J/g以上の発熱ピークを有する6〜9のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
11.基材層と印刷層を含む賦形加飾シートであって、
前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度が55%以上である賦形加飾シート。
12.基材層と印刷層を含む賦形加飾シートであって、
前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度と、前記基材層の前記印刷層と反対側の面の結晶化度の差が10%以内である賦形加飾シート。
13.前記基材層のへーズ値が15%以下である11又は12に記載の賦形加飾シート。
14.増核剤を含まない11〜13のいずれかに記載の賦形加飾シート。
15.前記基材層がポリプロピレンを含む11〜14のいずれかに記載の賦形加飾シート。
16.前記基材層のポリプロピレンの130℃での結晶化速度が2.5min−1以下である15に記載の賦形加飾シート。
17.1〜9のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法によって賦形加飾シートを製造する工程、
前記賦形加飾シートを第1の金型内に装着する工程、
前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記賦形加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程
を含む成形体の製造方法。
18.11〜16のいずれかに記載の賦形加飾シートを第1の金型内に装着する工程、
前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記賦形加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程
を含む成形体の製造方法。
19.基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、前記加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって前記加飾シートを加熱する工程、
前記加熱後の加飾シートを室温まで冷却し、第1の金型上に配置する工程、
前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程、
を含む成形体の製造方法。
20.前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う19に記載の成形体の製造方法。
21.前記加飾シートを加熱する工程において、前記加熱手段に加え、前記加飾シートの基材層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートの加熱を行う19又は20に記載の成形体の製造方法。
22.前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層と反対側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う21に記載の成形体の製造方法。
23.11〜16のいずれかに記載の賦形加飾シートを用いて製造した成形体。
本発明によれば、インキ流れ現象を起こさないか又は低減することができる賦形加飾シートの製造方法、賦形加飾シート及び成形体の製造方法が提供できる。
本発明の賦形加飾シートの製造方法に用いる加飾シートの概略図である。 本発明の賦形加飾シートの製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の賦形加飾シートの製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明の成形体の製造方法の一実施形態を示す図である。 実施例1においてポリプロピレンシート(基材層)の製造に用いた装置の概略図である。
[賦形加飾シートの製造方法]
本発明の賦形加飾シートの製造方法は、基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートを加熱する工程、及び加熱後の加飾シートを賦形する工程を含む。
本願明細書において、「加飾シート(又は賦形加飾シート)の印刷層側の面」とは、加飾シート(又は賦形加飾シート)の上下面のうち印刷層により形成される面か、又は基材層よりも印刷層に近い面をいい、「加飾シート(又は賦形加飾シート)の基材層側の面」とは、加飾シート(又は賦形加飾シート)の上下面のうち基材層により形成される面か、又は印刷層よりも基材層に近い面をいう。
また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる。
以下、本発明に用いられる各部材及び各工程について説明する。
(加飾シート)
加飾シートとは、例えば車両の内装材や家電の筐体として用いられる成形体に装飾を施し、意匠性を付与するためのシートである。
加飾シートは、通常、基材層と印刷層を含み、印刷層に所望の模様、文字、色彩等が施されている。加飾シートと成形用樹脂を一体化することによって、印刷層の意匠が付与された成形体を製造することができる。
加飾シートの一実施形態を図1に示す。加飾シート1は基材層10と印刷層20の積層構造からなる。
基材層に用いられる材料としては特に制限はないが、通常、結晶性樹脂であり、例えばポリオレフィンを用いることができる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン樹脂等が挙げられるが、特に、耐熱性、硬度の観点からポリプロピレンが好ましい。
ポリプロピレンは、少なくともプロピレンに由来する構造単位を含む重合体である。具体的には、ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィン(エチレン等)との共重合体が挙げられる。ポリプロピレンにポリエチレン等のポリオレフィンや共重合体が混合された混合物としてもよい。
ポリプロピレン共重合体は、ランダムポリプロピレン、又はブロックポリプロピレンであってもよく、これらの混合物でもよい。
これらは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリプロピレンには、必要に応じて、顔料、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤等の添加剤を配合してもよい。
また、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンを、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、アクリル酸、メタクリル酸、テトラヒドロフタル酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、メチルメタクリレート等の変性用化合物で変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂を配合してもよい。
基材層にポリプロピレンを用いる場合、後述する加熱処理の前において、ポリプロピレンがスメチカ晶を含むと好ましい。
ポリプロピレンは結晶性樹脂であり、α晶、β晶、γ晶、スメチカ晶等の結晶形をとることができる。これら結晶形のうちスメチカ晶は、ポリプロピレンを溶融状態から、毎秒80℃以上の速度で冷却することで、非晶と結晶の中間体として生成させることができる。スメチカ晶は、結晶の様な規則的構造をとった安定構造ではなく、微細な構造が寄り集まった準安定的な構造である。そのため、分子鎖間の相互作用が弱く、安定構造であるα晶等と比較して、加熱すると軟化しやすい性質を有する。
ポリプロピレンの結晶構造は実施例に記載の方法により測定する。
また、基材層は造核剤を含まないと好ましい。含む場合であっても、基材層中の増核剤の含有量は1.0質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以下である。
増核剤としては、例えば、ソルビトール系結晶核剤等が挙げられ、市販品としてはゲルオールMD(新日本理化学株式会社)やリケマスターFC−1(理研ビタミン株式会社)等が挙げられる。
結晶性樹脂であるポリプロピレンを透明にするには、例えば基材層製造時に80℃/秒以上で冷却してスメチカ晶を形成する方法と、造核剤を添加して強制的に微細結晶を生成させる方法がある。造核剤は、ポリプロピレンの結晶化速度を2.5min−1を超える速度まで向上させ、結晶を多数発生させて充填することで、物理的に成長するスペースを無くし、結晶のサイズを低減している。しかし、造核剤は、核となる物質が存在するので、透明になっても若干白味を帯びているため、意匠性が低下するおそれがある。
そこで、造核剤を添加しないでポリプロピレンの結晶化速度を2.5min−1以下とし、80℃/秒以上で冷却してスメチカ晶を形成することにより、意匠性に優れた積層体を得ることができる。さらに、後述する加熱後、賦形すると、基材層がスメチカ晶由来の微細構造を維持したまま、α晶に転移する。この転移により、表面硬度や透明性をさらに向上できる。
基材層のポリプロピレンは、アイソタクチックペンダット分率が85モル%〜99モル%のポリプロピレンであると耐傷付き性の観点から好ましい。
アイソタクチックペンタッド分率とは、分子鎖中のペンタッド単位(プロピレンモノマーが5個連続してアイソタクチック結合したもの)におけるアイソタクチック分率である。
ポリプロピレンのアイソタクチックペンタット分率は、85モル%〜99モル%が好ましく、90モル%以上がより好ましい。アイソタクチックペンタット分率が85モル%未満では、表面硬度に劣り、積層体表面に傷が入って外観を損なうおそれがある。
一方、アイソペンタット分率の高いポリプロピレンは結晶化度が高いため、後述するシート製造の際に、造核剤を添加する、80℃/秒以上の速度で冷却する等の方法を用いないと、不透明なシートとなる場合がある。
アイソタクチックペンダット分率は実施例に記載の方法で測定する。
基材層に用いるポリプロピレンの結晶化速度(130℃)が2.5min−1以下であると好ましく、2.0min−1以下であるとより好ましい。結晶化速度は実施例に記載の方法により測定する。
なお、後述する加熱処理前後でポリプロピレンの結晶化速度は変化しない。
また、後述する加熱処理の前において、基材層のポリプロピレンが、示差走査熱量測定曲線において最大吸熱ピークの低温側に1.0J/g以上、好ましくは1.5J/g以上の発熱ピークを有する。
基材層の厚さは、通常、50〜500μmである。
基材層は、実施例に記載の方法で製造することができる。
印刷層は、模様、文字、色彩等を表現するための層であり、基材層上の一部に形成されてもよいし、全面に形成されてもよい。模様等の形態は特に制限されず、ベタ状、カーボン調、木目調等の様々な形態とすることができる。
印刷層は、基材層の上に所望の模様等を印刷することによって形成することができる。
印刷の方法としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、ロールコート法、スプレーコート法、インクジェット法等の一般的な印刷方法が利用できる。特に、スクリーン印刷法はインキの膜厚が厚くできるので、複雑な形状に成形した際にインキ割れが発生しにくいことから好ましい。
例えば、スクリーン印刷の場合、成形時の伸びに優れたインキが好ましく、十条ケミカル株式会社製の「FM3107高濃度白」や「SIM3207高濃度白」等が例示できるが、この限りではない。
印刷層の厚さは、通常、1〜50μmである。
印刷層の基材層と反対側の面上にバインダー層を含んでもよい。バインダー層は、加飾シートと後述する成形用樹脂との接着性を向上することができる。
バインダー層に用いられる材料としては特に制限はないが、例えばポリオレフィンを用いることができる。ポリオレフィンは上述した通りである。
バインダー層の厚さは、通常、5〜50μmである。
バインダー層は、印刷層の基材層と反対側の面上に印刷することで積層することができる。
(他の層)
加飾シートは、上記の層に加えて、硬度を増すためにハードコート層を含むことができる。ハードコート層は、通常、基材層の印刷層と反対側の面へ塗布して形成する。
(加熱工程)
賦形加飾シートの製造にあたり、まず、上記の加飾シートの加熱処理を行う。加熱処理は、少なくとも加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段(以下、「第1の加熱手段」という場合がある)を用いて行う。
本工程の一実施形態を図2に示す。加飾シート1の印刷層20側の面に対向する位置(図2において上方)に第1の加熱手段100が設置されており、第1の加熱手段100によって加飾シート1を加熱する。
上記の加熱処理によって加飾シートの印刷層側の面から集中的に加熱することにより、基材層の印刷層側の面の結晶化度を高め、耐熱性を向上することができる。これにより、後述する成形用樹脂との一体化の際にインク流れ現象を抑制することができる。
第1の加熱手段による加熱方法は、直接加熱であっても間接加熱であってもよい。直接加熱の場合、例えば熱板加熱を行うことができ、間接加熱の場合、赤外線ヒーター等を用いることができる。
第1の加熱手段による加熱は、好ましくは、基材層の印刷層側の面の表面温度が130℃〜170℃、好ましくは150〜170℃となる条件で行う。
第1の加熱手段に加えて、加飾シートの基材層側の面に対向するように設置された加熱手段(以下、「第2の加熱手段」という場合がある)を用いて加飾シートを加熱してもよい。
当該実施形態を図3に示す。加飾シート1の基材層10側の面に対向する位置(図3において下方)に第2の加熱手段110が設置されており、第2の加熱手段110によって加飾シート1を加熱する。
第1の加熱手段に加えて第2の加熱手段を用いることによって、耐熱性に加え、表面硬度及び耐薬品性に優れる賦形加飾シートとすることができる。
第2の加熱手段の具体例及び加熱時間は第1の加熱手段と同様である。第2の加熱手段による加熱は、好ましくは、基材層の印刷層と反対側の面のシート表面温度が130℃〜170℃、好ましくは150〜170℃となる条件で行う。
加飾シートの加熱方法は上記の条件を満たす限り特に制限はない。例えば、賦形を行う加飾シートごとに1回ずつ加熱を行ってもよいし、連続した縦長状の加飾シートを第1の加熱手段の近傍を通るように移動させ、又は第1の加熱手段と第2の加熱手段の間を通るように移動させて連続的に加熱を行ってもよい。
(賦形工程)
上記の加熱処理を行った後、加飾シートの賦形を行う。賦形とは加飾シートを所望の形状に加工することをいい、例えば、後述する第1の金型内の凹凸形状に適合する形状に賦形することができる。
賦形の方法は特に制限されないが、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形及びプラグアシスト成形から選択される1以上の方法で行うことができる。
[賦形加飾シート]
本発明の第1の賦形加飾シートは基材層と印刷層を含み、基材層の印刷層側の面の結晶化度が55%以上である。基材層の印刷層側の面の結晶化度は好ましくは60%以上である。結晶化度は実施例に記載の方法によって測定する。
第1の賦形加飾シートにおいて、基材層の印刷層と反対側の面の結晶化度は特に制限はないが、通常30%以上であり、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上である。
基材層の印刷層側と反対側の面の結晶化度が高いと、表面硬度や耐薬品性の観点から好ましい。
本発明の第2の賦形加飾シートは、基材層の印刷層側の面の結晶化度と、基材層の印刷層と反対側の面の結晶化度の差が10%以下である。上記結晶化度の差は、好ましくは5%以下である。
本発明の第2の賦形加飾シートは、基材層の印刷層側の面の結晶化度が好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。また、基材層の印刷層と反対側の面の結晶化度が好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。
本発明の第1及び第2の賦形加飾シートは、好ましくは基材層のヘーズ値が15%以下であり、より好ましくは10%以下である。ヘーズ値は実施例に記載の方法によって測定する。
本発明の第1及び第2の賦形加飾シートは、好ましくは増核剤を含まない。含む場合であっても、基材層中の増核剤の含有量は1.0質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以下である。
増核剤は上述した通りである。
本発明の第1及び第2の賦形加飾シートは、基材層にポリプロピレンを用いる場合、結晶化速度(130℃)は2.5min−1以下であると好ましく、2.0min−1以下であるとより好ましい。結晶化速度は実施例に記載の方法により測定する。
また、小角X線散乱解析法により散乱強度分布と長周期を算出することにより、基材層が80℃/秒以上で冷却して得られたもの、そうでないかを判断することができる。すなわち、上記解析により基材層がスメチカ晶由来の微細構造を有しているか否かを判断することが可能である。測定は以下の条件で行う。
・X線発生装置はultraX 18HF(株式会社リガク製)を用い、散乱の検出にはイメージングプレートを使用する。
・光源波長:0.154nm
・電圧/電流:50kV/250mA
・照射時間:60min
・カメラ長:1.085mm
・試料厚み:1.5〜2.0mmになるようにシートを重ねる。製膜(MD)方向が揃うようにシートを重ねる。
本発明の賦形加飾シートは上述した賦形加飾シートの製造方法により製造することができる。賦形加飾シートの各層の構成は、上述した賦形加飾シートの製造方法で説明したものと同様である。
[第1の成形体の製造方法]
本発明の第1の成形体の製造方法は、上記の賦形加飾シートの製造方法によって賦形加飾シートを製造する工程、賦形加飾シートを第1の金型内に装着する工程、第1の金型と第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、賦形加飾シートと成形用樹脂を一体化する工程を含む。
上記の賦形加飾シートの製造方法によって得られた賦形加飾シートの代わりに、上述した本発明の賦形加飾シートを用いてもよい。
以下、図面を用いて各工程の一実施形態を説明する。
(賦形加飾シートの製造工程)
本工程では、上述した本発明の賦形加飾シートの製造方法によって賦形加飾シートを製造する。図4に示すように、第1の金型210の凹部形状と一致するように賦形加飾シート201の賦形を施すと好ましい。
(型締め工程)
本工程では、賦形加飾シート201を第1の金型210内に装着し、第1の金型210に対向する第2の金型220を第1の金型210に組み合わせて型締めを行う(図5)。
(成形用樹脂の供給工程)
本工程では、第1の金型210及び第2の金型220の内部に形成された空洞部に、第2の金型220に設けられた射出口から成形用樹脂222を供給し、賦形加飾シート201と成形用樹脂222を一体化する。
成形用樹脂としては特に制限はないが、例えばポリオレフィンを用いることができる。ポリオレフィンは上述した通りである。
成形用樹脂222の供給後、一定時間冷却した後、第1の金型210と第2の金型220を開放することにより成形体230が得られる。
[第2の成形体の製造方法]
本発明の第2の成形体の製造方法は、基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートを加熱する工程、加熱後の加飾シートを第1の金型上に配置する工程、第1の金型と第1の金型に対向する第2の金型を型締めする工程、及び第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、加飾シートと成形用樹脂を一体化する工程を含む。
以下、図面を用いて各工程の一実施形態について説明する。
(加飾シートの加熱工程)
成形体の製造にあたり、まず、加飾シート1の加熱処理を行う(図8)。加飾シート1は上述した通りである。
加飾シート1の加熱処理は、少なくとも加飾シート1の印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段(以下、「第1の加熱手段」という場合がある)310を用いて行う。第1の加熱手段310及び加熱条件は、上述した本発明の賦形加飾シートの製造方法における第1の加熱手段と同じである。
上記の加熱処理によって加飾シートの印刷層側の面から集中的に加熱することにより、基材層の印刷層側の面の結晶化度を高め、耐熱性を向上することができる。これにより、後述する成形用樹脂との一体化の際にインク流れ現象を抑制することができる。
第1の加熱手段310に加えて、加飾シート1の基材層側の面に対向するように設置された加熱手段312(以下、「第2の加熱手段」という場合がある)を用いて加飾シート1を加熱してもよい(図9)。
第1の加熱手段310に加えて第2の加熱手段312を用いることによって、耐熱性に加え、表面硬度及び耐薬品性に優れる加飾シートとすることができる。
第2の加熱手段312及び加熱条件は、上述した本発明の賦形加飾シートの製造方法における第2の加熱手段と同じである。
(加飾シートを第1の金型上に配置する工程、型締め工程)
次に、加熱処理を行った加飾シート1を室温まで冷却し、第1の金型320上に配置する。配置の方法に特に制限はないが、通常、第1の金型320の空洞部の一部又は全部を覆うように加飾シート1を配置する(図10)。
加飾シート1を配置した後、第1の金型320に対向する第2の金型330を第1の金型320に組み合わせて型締めを行う。
(成形用樹脂の供給工程)
本工程では、第2の金型330に設けられた射出口から成形用樹脂332を供給し、加飾シート1と成形用樹脂332を一体化する(図11)。
成形用樹脂332の供給後、一定時間冷却した後、第1の金型320と第2の金型330を開放することにより成形体340が得られる(図12)。
[成形体]
本発明の成形体は、上述した本発明の賦形加飾シートを用いて製造することができる。また、本発明の成形体は、上述した本発明の第1〜第2の成形体の製造方法によって製造することができる。
本発明の成形体は、車両の内装材、外装材、家電の筐体、化粧鋼鈑、化粧板、住宅設備、情報通信機器の筐体等に使用することができる。
実施例1
[賦形加飾シートの製造]
図13に示す製造装置を用いて、ポリプロピレンシート(基材層)51を製造した。
当該装置の動作を説明する。押出機のTダイ52より押し出された溶融樹脂(ポリプロピレン)を第1冷却ロール53上で金属製エンドレスベルト57と第4冷却ロール56との間に挟み込む。この状態で、溶融樹脂を第1、第4冷却ロール53、56で圧接するとともに急冷する。ポリプロピレンシートは、続いて、第4冷却ロール56の略下半周に対応する円弧部分で金属製エンドレスベルト57と第4冷却ロール56とに挟まれて面状圧接される。第4冷却ロール56で面状圧接および冷却された後、金属製エンドレスベルト57に密着したポリプロピレンシートは、金属製エンドレスベルト57の回動とともに第2冷却ロール54上に移動される。ポリプロピレンシートは、前述同様、第2冷却ロール54の略上半周に対応する円弧部分で金属製エンドレスベルト57により面状圧接され、再び冷却される。第2冷却ロール54上で冷却されたポリプロピレンシートは、その後金属製エンドレスベルト57から剥離される。なお、第1、第2冷却ロール53、54の表面には、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)製の弾性材62が被覆されている。
ポリプロピレンシート(基材層)51の製造条件は以下の通りである。
・押出機の直径:90mm
・Tダイ52の幅:800mm
・ポリプロピレン(PP):商品名「プライムポリプロF−133A」(株式会社プライムポリマー製(メルトフローインデックス2.8g/10min、ホモポリプロピレン))
・ポリプロピレンシート51の引き取り速度:6m/min
・第4冷却ロール56及び金属製エンドレスベルト57の表面温度:14℃
・シートの厚さ:220μm
・シートのヘーズ値:9.7%
得られたポリプロピレンシートについて以下の評価を行った。
[アイソタクチックペンダット分率の測定]
得られたポリプロピレンについて13C−NMRスペクトルを評価することでアイソタクチックペンダット分率を測定した。具体的には、アイソタクチックペンダット分率の測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置、条件及び計算式を用いて行った。
[装置・条件]
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ml
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
[計算式]
アイソタクチックペンダット分率[mmmm]=m/S×100
S:全プロピレン単位の側鎖メチル炭素原子のシグナル強度
m:メソペンタッド連鎖:21.7〜22.5ppm
得られたポリプロピレンシートのアイソタクチックペンダット分率は98%であった。
[結晶化速度の測定]
示差走査熱量測定器(DSC)(製品名「Diamond DSC」、パーキンエルマー社製)を用いて結晶化速度を測定した。具体的には、ポリプロピレンを10℃/minにて50℃から230℃に昇温し、230℃にて5分間保持し、80℃/minで230℃から130℃に冷却し、その後130℃に保持して結晶化を行った。130℃になった時点から熱量変化について測定を開始し、DSC曲線を得た。得られたDSC曲線から、以下の手順(i)〜(iv)により結晶化速度を求めた。
(i)測定開始からピークトップまでの時間の10倍の時点から、20倍の時点までの熱量変化を直線で近似したものをベースラインとした。
(ii)ピークの変曲点における傾きを有する接線とベースラインとの交点を求め、結晶化開始及び終了時間を求めた。
(iii)得られた結晶化開始時間から、ピークトップまでの時間を結晶化時間として測定した。
(iv)得られた結晶化時間の逆数から、結晶化速度を求めた。
得られたポリプロピレンシートの結晶化速度は0.1min−1であった。
[結晶構造の確認]
ポリプロピレンの結晶構造を、T.Konishiらの用いた方法(Macromolecules、38,8749,2005)を参考にして、広角X線回折(WAXD:Wide−Angle X−ray Diffraction)により確認した。
解析は、X線回折プロファイルについて非晶相、中間相、及び結晶相それぞれのピーク分離を行い、各相に帰属されるピーク面積から存在比率を求めた。
得られたポリプロピレンシートはスメチカ晶を有することが確認された。
[示差走査熱量測定]
得られたポリプロピレンシートについて示差走査熱量測定を行った。示差走査熱量測定器は、[結晶化速度の測定]と同様の装置を用いた。具体的には、ポリプロピレンを10℃/minにて50℃から230℃に昇温して吸熱、発熱ピークを観察した。得られた吸熱発熱ピークを観察すると、最大吸熱ピークよりも低温側に1.8J/gの発熱ピークを有することが確認された。
上記ポリプロピレンシート(基材層)に印刷を施して印刷層を設けた。印刷の概要は以下の通りである。
・印刷方法:スクリーン印刷法
・印刷層:6層(6色印刷)
・インキ:汎用インキ(非ポリプロピレン用インキ:帝国インキ製造株式会社製)
また、2液硬化型のポリプロピレンバインダー(帝国インキ製造株式会社製)を用いて印刷層上にバインダー層を設け、加飾シートを得た。
得られた加飾シートについて、図3に示すように第1の加熱手段及び第2の加熱手段(いずれも赤外線ヒーター)を用いて間接加熱を行った。加熱条件は、加飾シートの両表面の温度が160℃になるように設定した。なお、図3にはバインダー層を図示していない。
次に、真空圧空成形法によって加熱後の加飾シートの成形を行い、賦形加飾シートを製造した。真空圧空成形法の圧力は0.3MPaとした。
[結晶化度の測定]
賦形加飾シートの基材層について結晶化度を測定しようとすると密度算出に影響があるため、結晶化度の評価には印刷層及びバインダー層を設けていない基材層を用いた。なお、印刷層及びバインダー層を含む場合と含まない場合とにおいて、同一条件の加熱処理を行った場合、基材層の結晶化度は同じである。
具体的には以下の通りである。
上記ポリプロピレンシート(基材層)に印刷層とバインダー層を設けずに上記と同様の加熱処理及び成形を行い、第1の加熱手段側の面と、第2の加熱手段側の面の結晶化度をそれぞれ測定した。第1の加熱手段側の面が加飾シートにおける基材層の印刷層側の面に対応し、第2の加熱手段側の面が加飾シートにおける基材層の印刷層と反対側の面に対応する。
加熱処理及び成形を行ったポリプロピレンシート(基材層)の第1の加熱手段側の面と、第2の加熱手段側の面を、それぞれSAICAS(ダイプラ・ウィンテス社)法にて25μm切削し、切削片の密度を、勾配管法(柴山科学器械製作所製:A型)により測定し、切削片の密度より結晶化度を算出した。結果を表1に示す。
[ヘーズ値の測定]
[結晶化度の測定]と同様にして得たポリプロピレンシート(基材層)のヘーズ値を測定した。結果を表1に示す。ヘーズ値は、日本電色工業株式会社製ヘイズメーター(NDH2000)にて全ヘーズを測定した。
実施例2
基材層に用いるポリプロピレンシートの製造時に、造核剤としてソルビトール系造核剤「リケマスターFC−1」(理研ビタミン株式会社製)を1.5質量%添加し、製膜装置の第4冷却ロールとエンドレスベルトの表面冷却温度を120℃になるように設定した。さらにプロピレンシートの引取速度を10m/minに設定した他は、実施例1と同様にしてポリプロピレンシートを作製した。
得られたポリプロピレンシートの結晶化速度は3.7min−1であり、スメチカ晶を有さずα晶を有し、示差走査熱量測定によって最大吸熱ピークよりも低温側に1.0J/g以上の発熱ピークが無いことを確認した。また、アイソタクチックペンダット分率は98%であった。
また、上記のポリプロピレンシートを用いて実施例1と同様にして賦形加飾シートを製造し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
第1の加熱手段を用いなかった他は実施例1と同様にして賦形加飾シートを製造し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006779095
実施例3
[成形体の製造]
実施例1で得られた賦形加飾シートを金型(平板金型:横65mm×縦150mm×厚み2mm(サイドゲート1箇所:長辺中央))内に装着して型締めを行い、射出成形機「IS80EPN」(東芝機械株式会社製)によって成形用樹脂「プライムポリプロJ705UG」(プライムポリマー製:メルトフローインデックス9.0g/10min、ブロックポリプロピレン)を金型内に供給し、賦形加飾シートと成形用樹脂の一体化を行って成形体を製造した。金型温度は45℃、成形用樹脂温度は240℃、成形用樹脂の射出速度は18mm/秒とした。
[インキ流れの評価]
得られた成形体の印刷層側の面について金型ゲート近傍の目視観察及び断面拡大観察を行い、インキ流れ現象について下記基準に基づき評価を行った。断面拡大観察はHM340E(ミクローム社製)にて断面を整えた後、顕微鏡(VHX−600(キーエンス社製)、倍率100倍)にて観察を行った。結果を表2に示す。
〇:印刷層の意匠性に変化はなかった。
△:印刷層の意匠性が低下した。
×:印刷層の一部又は全部が喪失した。
実施例4
実施例1で得られた加飾シートの代わりに実施例2で得られた加飾シートを用いた他は実施例3と同様にして成形体を作製し評価した。結果を表2に示す。
比較例2
実施例1で得られた加飾シートの代わりに比較例1で得られた加飾シートを用いた他は実施例3と同様にして成形体を作製し評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006779095
実施例5
金型温度及び成形用樹脂の射出速度を表3に示すように変更した他は実施例3と同様にして成形体を製造し評価した。結果を表3に示す。
実施例6
実施例1で得られた加飾シートの代わりに実施例2で得られた加飾シートを用いた他は実施例5と同様にして成形体を作製し評価した。結果を表3に示す。
比較例3
実施例1で得られた加飾シートの代わりに比較例1で得られた加飾シートを用いた他は実施例5と同様にして成形体を作製し評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006779095
1 加飾シート
10 基材層
20 印刷層
51 ポリプロピレンシート(基材層)
52 Tダイ
53 第1冷却ロール
54 第2冷却ロール
55 第3冷却ロール
56 第4冷却ロール
57 金属製エンドレスベルト
62 弾性剤
100,310 第1の加熱手段
110,312 第2の加熱手段
201 賦形加飾シート
210,320 第1の金型
220,330 第1の金型
222,332 成形用樹脂
230,340 成形体
320 第1の金型
330 第2の金型

Claims (22)

  1. 基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、前記加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって前記加飾シートを加熱する工程、及び
    前記加熱後の加飾シートを賦形する工程
    を含む賦形加飾シートの製造方法であって、
    前記基材層がポリプロピレンを含み、
    前記賦形加飾シートにおける前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度が55%以上である
    賦形加飾シートの製造方法
  2. 前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う請求項1に記載の賦形加飾シートの製造方法。
  3. 前記加飾シートを加熱する工程において、前記加熱手段に加え、前記加飾シートの基材層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートの加熱を行う請求項1又は2に記載の賦形加飾シートの製造方法。
  4. 前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層と反対側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う請求項3に記載の賦形加飾シートの製造方法。
  5. 前記賦形を、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形及びプラグアシスト成形から選択される1以上の方法で行う請求項1〜4のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
  6. 前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンの130℃での結晶化速度が2.5min−1以下である請求項1〜5のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
  7. 前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンのアイソタクチックペンタット分率が85モル%〜99モル%である請求項1〜6のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
  8. 前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンがスメチカ晶を含む請求項1〜7のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
  9. 前記加熱前における前記基材層のポリプロピレンが、示差走査熱量測定で得られた曲線において最大吸熱ピークの低温側に1J/g以上の発熱ピークを有する請求項1〜8のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法。
  10. 基材層と印刷層を含む賦形加飾シートであって、
    前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度が55%以上であり、
    前記基材層がポリプロピレンを含む
    賦形加飾シート。
  11. 記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度と、前記基材層の前記印刷層と反対側の面の結晶化度の差が10%以内である請求項10に記載の賦形加飾シート。
  12. 前記基材層のへーズ値が15%以下である請求項10又は11に記載の賦形加飾シート。
  13. 増核剤を含まない請求項10〜12のいずれかに記載の賦形加飾シート。
  14. 前記基材層のポリプロピレンの130℃での結晶化速度が2.5min−1以下である請求項10〜13のいずれかに記載の賦形加飾シート。
  15. 請求項1〜9のいずれかに記載の賦形加飾シートの製造方法によって賦形加飾シートを製造する工程、
    前記賦形加飾シートを第1の金型内に装着する工程、
    前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
    前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記賦形加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程
    を含む成形体の製造方法。
  16. 請求項10〜14のいずれかに記載の賦形加飾シートを第1の金型内に装着する工程、
    前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
    前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記賦形加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程
    を含む成形体の製造方法。
  17. 基材層と印刷層を含む加飾シートを加熱する工程であって、前記加飾シートの印刷層側の面に対向するように設置された加熱手段によって前記加飾シートを加熱する工程、
    前記加熱後の加飾シートを室温まで冷却し、第1の金型上に配置する工程、
    前記第1の金型と、前記第1の金型に対向する第2の金型とを型締めする工程、及び
    前記第2の金型に設けられた射出口から成形用樹脂を供給し、前記加飾シートと前記成形用樹脂を一体化する工程、
    を含む成形体の製造方法であって、
    前記基材層がポリプロピレンを含み、
    前記冷却後における前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度が55%以上である
    成形体の製造方法。
  18. 前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う請求項17に記載の成形体の製造方法。
  19. 前記加飾シートを加熱する工程において、前記加熱手段に加え、前記加飾シートの基材層側の面に対向するように設置された加熱手段によって加飾シートの加熱を行う請求項17又は18に記載の成形体の製造方法。
  20. 前記加飾シートの加熱を、前記加飾シートにおける基材層の印刷層と反対側の面の表面温度が130℃〜170℃となる条件で行う請求項19に記載の成形体の製造方法。
  21. 前記冷却後前における、前記基材層の前記印刷層側の面の結晶化度と、前記基材層の前記印刷層と反対側の面の結晶化度の差が10%以内である請求項17〜20のいずれかに記載の成形体の製造方法。
  22. 請求項10〜14のいずれかに記載の賦形加飾シートを用いて製造した成形体。
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