JP6775237B2 - 加工装置および切削加工方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月9日に出願された日本国特許出願2018−149918号に基づくものであって、その優先権の利益を主張するものであり、その特許出願の全ての内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、加工装置および切削加工方法に関する。
従来より、回転可能な主軸に切削工具または被削材を取り付け、主軸を回転させながら切削工具に被削材を接触させて加工する加工装置が存在する。当該加工装置では、被削材および/または切削工具が振動する「再生びびり振動」が発生することがある。
「再生びびり振動」は、1回転前(多刃工具では一刃前)に切削した際に生じていた振動が加工面の起伏として残り、その振動が現在の切削において切取り厚さの変動として再生する自励振動である。このため切削力が変動して再び振動が発生する閉ループが構成され、そのループゲインが大きくなると振動が成長して大きなびびり振動となる。「再生びびり振動」は加工面の仕上げ精度を悪化させるだけでなく、切削工具の欠損の要因にもなり得る。
主軸回転速度すなわち切削速度を制御して、ある回転位置(回転角度)における1回転前と現在の切削速度を十分に異ならせれば、再生びびり振動は成長しない。特許文献1は、被削材に旋削加工を施すにあたり、切削工具の送り速度を一定に保持した状態で、主軸の回転速度を短い周期で変動させて、「びびり振動」を抑制する方法を開示する。
特開昭49−105277号公報
主軸回転速度を周期的に変動させると、回転速度の増減が切り替わる前後で、現在の速度と1回転前の速度の比率が1に近くなる。従来より再生びびり振動を抑制する目的で、主軸回転速度を三角波の変動パターンで周期的に変動させることがあるが、本開示者が三角波の変動パターンを解析した結果、回転速度が極大値となる前後で、再生びびり振動が発生する可能性のあることを突き止めた。本開示者は、主軸回転速度の周期的な変動パターンについて研究を重ね、効果的に再生びびり振動を抑制する変動パターンを特定するに至った。
本開示はこうした状況に鑑みてなされており、その目的とするところは、再生びびり振動を効果的に抑制する切削加工技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある態様の加工装置は、切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、回転機構による主軸の回転を制御する回転制御部と、被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備える。回転制御部は、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように主軸の回転を加速させる加速制御と、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する。
本開示の別の態様は、切削加工方法である。この方法は、切削工具または被削材が取り付けられた主軸の回転を制御する回転制御ステップと、主軸回転中に、被削材に対して切削工具を相対的に移動させて、切削工具による加工を行わせる加工ステップとを備える。回転制御ステップは、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように主軸の回転を加速させる加速制御と、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
実施形態の加工装置の構成を示す図である。 (a)−(c)は、三角波の変動パターンで主軸回転速度を制御したときのシミュレーション結果を示す図である。 (a)−(c)は、三角波の変動パターンで主軸回転速度を制御したときのシミュレーション結果を示す図である。 (a)−(c)は、実施形態の変動パターンで主軸回転速度を制御したときのシミュレーション結果を示す図である。 (a)−(b)は、変形例の変動パターンで主軸回転速度を制御したときのシミュレーション結果を示す図である。
図1は、実施形態の加工装置1の概略構成を示す。加工装置1は、被削材6に対して切削工具10の刃先を接触させて旋削加工する切削装置である。加工装置1はベッド5上に、被削材6を回転可能に支持する主軸台2および心押し台3と、切削工具10を支持する刃物台4とを備える。回転機構8は主軸台2の内部に設けられて、被削材6が取り付けられた主軸2aを回転させる。送り機構7は、ベッド5上に設けられて、被削材6に対して切削工具10を相対的に移動させる。この加工装置1では、送り機構7が刃物台4をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることで、被削材6に対して切削工具10を相対的に移動させる。ここでX軸方向は、水平方向であって且つ被削材6の軸方向に直交する切込み方向、Y軸方向は鉛直方向である切削方向、Z軸方向は、被削材6の軸方向に平行な送り方向である。
制御部20は、回転機構8による主軸2aの回転を制御する回転制御部21と、主軸2aの回転中に送り機構7により切削工具10を被削材6に接触させて、切削工具10による加工を行わせる移動制御部22とを備える。加工装置1は、NC工作機械であってよい。回転機構8および送り機構7は、それぞれモータなどの駆動部を有して構成され、回転制御部21および移動制御部22は、それぞれ駆動部への供給電力を調整して、回転機構8および送り機構7のそれぞれの挙動を制御する。
なお実施形態の加工装置1では被削材6が主軸2aに取り付けられて、回転機構8により回転させられるが、別の例では、切削工具10が主軸2aに取り付けられて、回転機構8により回転させられてもよい。また送り機構7は、被削材6に対して切削工具10を相対的に移動させればよく、切削工具10または被削材6の少なくとも一方を移動させる機構を有していればよい。
このような加工装置1においては、ある回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度とを十分に異ならせれば、再生びびり振動が成長しないことが知られている。本開示者は、現在の切削速度と1回転前の切削速度の比に着目して、再生びびり振動の成長を抑制する主軸回転速度の変動パターンについて研究を行った。以下、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比を「速度変動比」と呼ぶ。
実施形態で採用する変動パターンを説明する前に、従来より再生びびり振動の成長を抑制するために使用されている三角波の変動パターンについて検討する。
図2(a)は、主軸回転速度の三角波の変動パターンを示す。この変動パターンの周期は2秒であり、極小値を1400rpm、極大値を2600rpmとする範囲内で一定加速度、一定減速度で速度を変化させる。極小値から極大値までの加速期間と、極大値から極小値までの減速期間とは等しく、それぞれ1秒である。
図2(b)は、速度変動比の推移パターンを示す。上記したように、速度変動比は、以下の式で導出される。
速度変動比=(現在の切削速度/1回転前の切削速度)
図2(a)に示す変動パターンにおいて、主軸回転の加速期間中、速度変動比は1を超えた状態で、徐々に減少し、主軸回転の減速期間中、速度変動比は1を下回った状態で、徐々に減少する特性を示す。
図2(c)は、びびり振動の加速度の変化を示す。このシミュレーション結果では、時間Taから時間Tbの直前まで、びびり振動の加速度が増加し、びびり振動が成長することが示される。時間Tbで、びびり振動の加速度は下がり始め、このことは時間Tbで、びびり振動の抑制効果が得られ始めたことを示す。本開示者は、図2(b)に示す速度変動比の推移パターンと照合し、時間Taから時間Tbの間の期間Ia-bで振動加速度が増加した要因が速度変動比の値と相関のあることを突き止めた。
図2(b)において、時間Taにおける速度変動比はTha(>1)であり、時間Tbにおける速度変動比はThb(<1)である。時間Taでびびり振動の加速度が増加し始め、時間Tbでびびり振動の加速度が減少し始めたことから、Thb以上であって且つTha以下の速度変動比は、再生びびり振動の成長を抑制できていない。本開示者がThaとThbの関係を調べたところ、Thaから1を減算した値(Tha−1)と、1からThbを減算した値(1−Thb)とが略等しい関係にあることが判明した。
主軸回転速度の極大値付近と極小値付近とを比較すると、再生びびり振動は、主軸回転速度の極大値付近で発生しているが、主軸回転速度の極小値付近では発生していない。これは、再生びびり振動の成長には、びびり振動の加速度が増加し始めてから、ある程度の時間が必要であるところ、主軸回転速度の極小値付近では、速度変動比がThb以上であって且つTha以下となる期間が短いために、再生びびり振動が発生していないことが考察される。
一方で、主軸回転速度の極大値付近では、図2(c)に示す振動加速度のシミュレーション結果から、速度変動比がThb以上であって且つTha以下となる期間Ia-bが、再生びびり振動を成長させるのに十分な長さであったことが推測される。以上の検討により、図2(a)に示す三角波の変動パターンで主軸回転速度を制御すると、極大値付近で速度変動比が1近傍となる期間Ia-bが長くなるために、再生びびり振動の発生を抑制できないことが明らかとなった。
以下、図3および図4において、三角波の変動パターンと、実施形態の変動パターンとを比較したシミュレーション結果を示す。両者の変動パターンは、周期を3秒に揃えている。
図3(a)は、主軸回転速度の三角波の変動パターンを示す。この変動パターンは、極小値から極大値までの加速期間と、極大値から極小値までの減速期間とを等しくしている。
図3(b)は、速度変動比の推移パターンを示し、図3(c)は、びびり振動の振動量の変化を示す。主軸回転速度の極大値付近において、速度変動比がTh_h(>1)を下回ったタイミングで、びびり振動の加速度が増加し始め、速度変動比がTh_l(<1)を下回ったタイミングで、びびり振動が収束し始める。図3(c)には、速度変動比がTh_h(>1)となるタイミングから、速度変動比がTh_l(<1)となるタイミングの間の期間Ih-lで、びびり振動が成長している様子が示される。
図4(a)は、実施形態の主軸回転速度の変動パターンを示す。実施形態の主軸回転速度の変動パターンは、極小値から極大値までの加速期間の長さと、極大値から極小値までの減速期間の長さとが等しい波形パターンをもつ。この変動パターンは、加速期間および減速期間をそれぞれ1.5秒とし、加速期間と減速期間とを交互に繰り返す。
図4(b)は、実施形態の変動パターンにおける速度変動比の推移パターンを示す。回転制御部21は、速度変動比が1より大きい第1値(V1)となるように主軸2aの回転を加速させる加速制御と、速度変動比が1より小さい第2値(V2)となるように主軸2aの回転を減速させる減速制御とを交互に実行する機能をもつ。
回転制御部21は、主軸回転の加速期間中の少なくとも一部で、速度変動比をV1に維持し、主軸回転の減速期間中の少なくとも一部で、主軸変動比をV2に維持する。実施形態の回転制御部21は、主軸回転の加速期間中、速度変動比をV2からV1に変化させた後、V1に維持し、主軸回転の減速期間中、速度変動比をV1からV2に変化させた後、V2に維持する。加速期間中、速度変動比をV2からV1に変化させる時間と、V1に維持する時間の比は、1/7以下であることが好ましい。同様に、減速期間中、速度変動比をV1からV2に変化させる時間と、V2に維持する時間の比は、1/7以下であることが好ましい。回転制御部21は、加速期間と減速期間の長さを等しくし且つ連続的なプロファイルとするために、V1とV2の乗算値が1となるようにV1、V2を設定してよい。たとえばV1を1.03と設定すると、V2を1/1.03と設定して、V2をV1の逆数としてよい。
図4(b)において、びびり振動は、Th_l以上であって且つTh_h以下の速度変動比において生じうる。閾値であるTh_l、Th_hは、シミュレーションにより算出されてよく、また実験により導出されてもよい。なお図2(a)〜(c)に示すシミュレーション結果を参照すると、びびり振動の抑制効果が得られ始める時間Tbを導出することで、そのときの速度変動比Thb(Th_l)を一意に導出できる、また上記したように、(Tha(Th_h)−1)と、(1−Thb(Th_l))とが等しい関係にあることから、Thb(Th_l)が求まれば、Tha(Th_h)も求まる。このように閾値であるTh_l、Th_hは、シミュレーション結果から導出できる。回転制御部21は、加速制御における第1値(V1)を閾値Th_hより高く設定し、減速制御における第2値(V2)を閾値Th_lよりも低く設定する。
図4(a)に示す変動パターンにおいても、速度変動比がTh_l以上であって且つTh_h以下となる期間は、主軸回転速度の極大値および極小値の付近で発生する。しかしながら回転制御部21が、主軸回転の加速度を連続的に増加させて速度変動比を第1値(V1)とする加速制御と、主軸回転の減速度を連続的に減少させて速度変動比を第2値(V2)とする減速制御とを交互に切り替えて実行することで、速度変動比がTh_l以上であって且つTh_h以下となる期間は、非常に短くできる。三角波の変動パターンにおける期間Ih-l(図3(b)参照)と比較すると、その違いは明らかである。
なお回転制御部21は、加速制御と減速制御とを交互に切り替えて実行して、速度変動比がTh_l以上であって且つTh_h以下となる期間を、びびり振動が成長できない程度に短くできればよい。たとえば電源電圧の変動等によって、加速期間中に速度変動比が瞬間的にV1未満となったり、減速期間中に速度変動比が瞬間的にV2を超えたとしても、加速期間中に速度変動比V1を維持するように加速制御し、減速期間中に速度変動比V2を維持するように減速制御する加工装置1は、本開示の技術的範囲に含まれる。
図4(c)は、びびり振動の振動量の変化を示す。実施形態の変動パターンのシミュレーション結果によると、びびり振動の発生を効果的に抑制できることが示される。回転制御部21は、主軸回転軸線の全周にわたる全ての回転位置で速度変動比が第1値(V1)を維持するように加速制御を実行し、主軸回転軸線の全周にわたる全ての回転位置で速度変動比が第2値(V2)を維持するように減速制御を実行する。したがって回転制御部21による主軸回転速度の加速制御中は、全ての回転位置で現在の速度が1回転前の速度のV1(>Th_h)倍となり、再生びびり振動の発生を抑制できる。また回転制御部21による主軸回転速度の減速制御中は、全ての回転位置で現在の速度が1回転前の速度のV2(<Th_l)倍となり、再生びびり振動の発生を抑制できる。
以上のように加工装置1では、回転制御部21が、主軸回転速度の加速制御および減速制御を交互に切り替えて実行することで、再生びびり振動の発生を抑制する。これにより工具損耗の抑制や、仕上げ面が常に残る場合に仕上げ精度の優れた加工を実現できる。本開示者は、様々なシミュレーションを行うことで、比較的周期の長い変動パターン、たとえば1秒以上の周期をもつ変動パターンにおいて、特に再生びびり振動の発生の抑制効果が高いことを見いだした。
以上、本開示を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。実施形態では、加速期間と減速期間の長さを等しく設定したが、加速期間と減速期間の長さは異なっていてもよい。
実施形態では、回転制御部21が、第1値(V1)の速度変動比で主軸2aの回転を加速させる加速制御と、第2値(V2)の速度変動比で主軸2aの回転を減速させる減速制御とを交互に実行した。変形例では、回転制御部21が、速度変動比が第1値(V1)以上となるように主軸2aの回転を加速させる加速制御と、速度変動比が第2値(V2)以下となるように主軸2aの回転を減速させる減速制御とを交互に実行してもよい。主軸回転速度の加速制御中は、現在の速度が1回転前の速度のV1倍以上となるため、再生びびり振動の発生を抑制でき、また減速制御中も、現在の速度が1回転前の速度のV2倍以下となるため、再生びびり振動の発生を抑制できる。速度変動比がTh_l以上であって且つTh_h以下となる期間を短くできるのであれば、速度変動比をV1以上とする加速制御と、速度変動比をV2以下とする減速制御との間に、他の制御が存在してもよい。
図5(a)は、変形例の主軸回転速度の変動パターンを示す。変形例の主軸回転速度の変動パターンは、極小値から極大値までの加速期間の長さと、極大値から極小値までの減速期間の長さとが等しい波形パターンをもつ。この変動パターンは、加速期間および減速期間をそれぞれ1秒とし、加速期間と減速期間とを交互に繰り返す。実施形態と同様に、変形例においても回転制御部21は、主軸回転の加速期間の後半の平均加速度を、前半の平均加速度よりも大きくする加速制御を実行し、主軸回転の減速期間の前半の平均減速度を、後半の平均減速度よりも大きくする減速制御を実行する。ここで前半、後半は、期間をちょうど半分に区切ったときの前の期間、後ろの期間を意味する。
図5(a)に示すように、回転制御部21は、加速期間中、時間Tcで、主軸回転の加速度を増加している。また回転制御部21は、減速期間中、時間Tdで、主軸回転の減速度を減少させている。したがって加速期間中、後半の平均加速度は前半の平均加速度よりも大きくなり、減速期間中、前半の平均減速度は後半の平均減速度よりも大きくなる。
本開示者は、図2(a)に示す三角波の変動パターンで主軸回転速度を制御すると、極大値付近で速度変動比が1近傍となる期間Ia-bが長くなるために、再生びびり振動の発生を抑制できないことを知見として得た。この知見から、主軸回転の加速期間の後半の平均加速度を、前半の平均加速度よりも大きくし、主軸回転の減速期間の前半の平均減速度を、後半の平均減速度よりも大きくすることで、極大値付近で速度変動比が1近傍となる期間を短くできることを見いだした。
図5(b)は、変形例の主軸回転速度の変動パターンにおける速度変動比の推移パターンを示す。回転制御部21が、図5(a)に示すように加速制御と減速制御とを交互に実行することで、主軸回転速度の極大値付近で速度変動比が1近傍となる期間を非常に短くできている。このように変形例では、回転制御部21が、主軸回転の加速期間中、主軸回転の加速度を1回以上、段階的に増加させる加速制御と、主軸回転の減速期間中、主軸回転の減速度を1回以上、段階的に減少させる減速制御とを交互に実行することで、びびり振動の発生を効果的に抑制する。ここで加速度を段階的に増加させることは、加速度一定の期間の後、より高い加速度に変更すること、つまりは加速度を間欠的に増加させることを意味する。また減速度を段階的に減少させることは、減速度一定の期間の後、より低い減速度に変更すること、つまりは減速度を間欠的に減少させることを意味する。
本開示の態様の概要は、次の通りである。
本開示のある態様の加工装置は、切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、回転機構による主軸の回転を制御する回転制御部と、被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備える。回転制御部は、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように主軸の回転を加速させる加速制御と、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する。
この態様によると、回転制御部が速度変動比にもとづいて主軸回転を制御することで、再生びびり振動の発生を効果的に抑制できる。回転制御部は、主軸回転の加速期間の後半の平均加速度を、前半の平均加速度よりも大きくする加速制御を実行し、主軸回転の減速期間の前半の平均減速度を、後半の平均減速度よりも大きくする減速制御を実行してよい。
回転制御部は、主軸回転の加速期間中の少なくとも一部で、速度変動比を第1値に維持し、主軸回転の減速期間中の少なくとも一部で、速度変動比を第2値に維持してよい。回転制御部は、主軸回転の加速期間中、速度変動比を第2値から第1値に変化させた後、第1値に維持し、主軸回転の減速期間中、速度変動比を第1値から第2値に変化させた後、第2値に維持してよい。
回転制御部は、主軸回転の加速度を連続的に増加させる加速制御と、主軸回転の減速度を連続的に減少させる減速制御とを交互に実行してよい。また回転制御部は、主軸回転の加速期間中、主軸回転の加速度を1回以上、段階的に増加させる加速制御と、主軸回転の減速期間中、主軸回転の減速度を1回以上、段階的に減少させる減速制御とを交互に実行してよい。
本開示の別の態様の切削加工方法は、切削工具または被削材が取り付けられた主軸の回転を制御する回転制御ステップと、主軸回転中に、被削材に対して切削工具を相対的に移動させて、切削工具による加工を行わせる加工ステップとを備える。回転制御ステップは、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように主軸の回転を加速させる加速制御と、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する。
本開示は、加工分野に利用できる。
1・・・加工装置、2a・・・主軸、6・・・被削材、7・・・送り機構、8・・・回転機構、10・・・切削工具、20・・・制御部、21・・・回転制御部、22・・・移動制御部。

Claims (8)

  1. 切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、
    前記回転機構による主軸の回転を加速させる加速制御と、前記回転機構による主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する回転制御部と、
    被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備え、
    前記回転制御部は、主軸回転の加速期間中の少なくとも一部で、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比を1より大きい第1値に維持し、主軸回転の減速期間中の少なくとも一部で、速度変動比を1より小さい第2値に維持することで、びびり振動の発生を抑制する、
    ことを特徴とする加工装置。
  2. 前記回転制御部は、主軸回転の加速期間中、速度変動比を第2値から第1値に変化させた後、第1値に維持し、主軸回転の減速期間中、速度変動比を第1値から第2値に変化させた後、第2値に維持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記回転制御部は、主軸回転の加速度を連続的に増加させる加速制御と、主軸回転の減速度を連続的に減少させる減速制御とを交互に実行する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工装置。
  4. 切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、
    前記回転機構による主軸の回転を加速させる加速制御と、前記回転機構による主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する回転制御部と、
    被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備え、
    前記回転制御部は、主軸回転の加速期間中、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように主軸回転の加速度を連続的に増加させ、主軸回転の減速期間中、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように主軸回転の減速度を連続的に減少させる、
    ことを特徴とする加工装置。
  5. 切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、
    前記回転機構による主軸の回転を加速させる加速制御と、前記回転機構による主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する回転制御部と、
    被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備え、
    前記回転制御部は、主軸回転の加速期間中、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1値以上となるように、主軸回転の加速度を1回以上、段階的に増加させ続け、主軸回転の減速期間中、速度変動比が1より小さい第2値以下となるように、主軸回転の減速度を1回以上、段階的に減少させ続ける、
    ことを特徴とする加工装置。
  6. 切削工具または被削材が取り付けられた主軸を回転させる回転機構と、
    前記回転機構による主軸の回転を制御する回転制御部と、
    被削材に対して切削工具を相対的に移動させる送り機構と、を備え、
    同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比が1より大きい第1閾値以下であって且つ1より小さい第2閾値以上である場合に、びびり振動が生じうるものであって、
    前記回転制御部は、速度変動比が第1閾値より大きい第1値以上となるように主軸の回転を加速させる加速制御と、速度変動比が第2閾値より小さい第2値以下となるように主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する、
    ことを特徴とする加工装置。
  7. 前記回転制御部は、主軸回転の加速期間中、主軸回転の加速度を連続的または段階的に増加させ、主軸回転の減速期間中、主軸回転の減速度を連続的または段階的に減少させる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の加工装置。
  8. 切削工具または被削材が取り付けられた主軸の回転を加速させる加速制御と、主軸の回転を減速させる減速制御とを交互に実行する回転制御ステップと、
    主軸回転中に、被削材に対して切削工具を相対的に移動させて、切削工具による加工を行わせる加工ステップと、を備え、
    回転制御ステップは、主軸回転の加速期間中の少なくとも一部で、同じ回転位置における現在の切削速度と1回転前の切削速度との比である速度変動比を1より大きい第1値に維持し、主軸回転の減速期間中の少なくとも一部で、速度変動比を1より小さい第2値に維持することで、びびり振動の発生を抑制する、
    ことを特徴とする切削加工方法。
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