JP6772511B2 - コク味付与機能を有する組成物 - Google Patents
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Description
[1]
下記成分(A)および(B)を含有する組成物:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン。
[2]
前記組成物における前記成分(A)の濃度が、成分(A)の喫食濃度が0.005ppm(w/w)以上となるような濃度である、[1]に記載の組成物。
[3]
前記組成物における前記成分(B)の濃度が、成分(B)の喫食濃度が0.5ppm(w/w)〜1000ppm(w/w)となるような濃度である、[1]または[2]に記載の組成物。
[4]
前記成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の比率(成分(B)の含有量/成分(A)の含有量)が、重量比で、0.33〜10000である、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
下記成分(A)および(B)を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品の製造方法:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン。
[6]
前記成分(A)が、成分(A)の喫食濃度が0.005ppm(w/w)以上となるように添加される、[5]に記載の方法。
[7]
前記成分(B)が、成分(B)の喫食濃度が0.5ppm(w/w)〜1000ppm(w/w)となるように添加される、[5]または[6]に記載の方法。
[8]
前記成分(A)の添加量に対する前記成分(B)の添加量の比率(成分(B)の添加量/成分(A)の添加量)が、重量比で、0.33〜10000である、[5]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[A]
コク味付与剤である、前記組成物。
[B]
低果汁または無果汁の飲食品にコク味を付与するために用いられる、前記組成物。
[C]
前記飲食品が、果汁の含有量が5%(w/w)以下の飲食品である、前記組成物。
[D]
前期製造される飲食品が、コク味が付与された飲食品である、前記方法。
[E]
前期製造される飲食品が、低果汁または無果汁の飲食品である、前記方法。
[F]
前記飲食品が、果汁の含有量が5%(w/w)以下の飲食品である、前記方法。
[G]
下記成分(A)および(B)を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品にコク味を付与する方法:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン。
本発明の組成物は、下記成分(A)および(B)を含有する組成物である:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン。
成分(A)は、γ−Glu−Val−Glyである。なお、「Glu」はグルタミン酸、「Val」はバリン、「Gly」はグリシンを意味する。γ−Glu−Val−Gly(CAS 38837-70-6;Gluvalicineとも呼ぶ)の構造式を下記式(I)に示す。
成分(B)は、ビート由来ペクチンである。ビートとして、具体的には、例えば、テンサイ(Beta vulgaris ssp. vulgaris var. altissima)、テーブルビート(Beta vulgaris ssp. vulgaris var. vulgaris)、フダンソウ(Beta vulgaris var. cicla)が挙げられる。特に、テンサイ由来ペクチンを好適に用いることができる。ビート由来ペクチンを「ビートペクチン」ともいう。また、特に、テンサイ由来ペクチンを「シュガービートペクチン」ともいう。ビート由来ペクチンは、具体的には、例えば、D−ガラクツロン酸がα−1,4グリコシド結合してなる直鎖を主要な構成要素として含む主鎖と、アラビノースやガラクトース等の中性糖からなる側鎖を有する多糖であってよい。また、ビート由来ペクチンは、ハイメトキシル(HM)ペクチンであってよい。「ハイメトキシルペクチン」とは、エステル化度が50%以上であるペクチンをいう。ペクチンの「エステル化度」とは、ペクチンの主鎖を構成する全ガラクツロン酸残基の内、メチルエステル化されているものの比率をいう。ビート由来ペクチンとしては、1種のビート由来ペクチンを用いてもよく、2種またはそれ以上のビート由来ペクチンを組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物は、上記有効成分を含む。
ク味」付与活性を有する化合物として、具体的には、例えば、アリインが挙げられる。カルシウム受容体刺激活性を有する化合物として、具体的には、例えば、カルシウム、カドリニウム等のカチオン;ポリアルギニン、ポリリジン等の塩基性ペプチド;プトレッシン、スペルミン、スペルミジン等のポリアミン;プロタミン等のタンパク質;フェニルアラニン等のアミノ酸;シナカルセットが挙げられる。これらの化合物についても、塩を形成し得るものは塩の形態で利用されてもよい。塩については、上述のγ−Glu−Val−Glyの塩の記載を準用できる。
由来ペクチン(成分(B))については、簡便のため、特記しない限り、当該ビート由来ペクチンが不純物を含有し得る混合物(粗精製品等)の形態で一般的に製造および流通する場合には、当該混合物全体の量を当該ビート由来ペクチンそのものの量とみなしてよい。すなわち、例えば、上記例示した市販のビート由来ペクチンは、特記しない限り、その純度に依らず、その重量をビート由来ペクチンそのものの重量とみなしてよい。また、成分(A)の含有量(濃度)は、成分(A)が塩を形成している場合にあっては、塩の質量を等モルのフリー体の質量に換算した値に基づいて算出されるものとする。
本発明においては、有効成分(すなわち、成分(A)および成分(B))を利用して飲食品に「コク味」を付与することができる。すなわち、本発明の方法は、有効成分を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品に「コク味」を付与する方法である。また、本発明の方法の一態様は、有効成分を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品の製造方法である。
食品またはその原料に添加されてもよい。また、有効成分を添加する場合、各有効成分は同時に飲食品またはその原料に添加されてもよいし、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、飲食品またはその原料に添加されてもよい。
市販の無果汁粉末飲料(「Fres-Cマンゴー」および「MIDオレンジ」;いずれも味の素株式会社製)を評価系として用いた。同無果汁粉末飲料を水で標準の濃度に希釈し、コントロールサンプルとした。コントロールサンプルに、γ-Glu-Val-Glyを1.5 ppmで添加し、さらにペクチンを表1の濃度で添加し、評価サンプルとした。なお、各ペクチンの濃度は、単独でコントロールサンプルに添加した際に変化を感じないことが確認された最大濃度とした。
、γ-Glu-Val-Glyの単独添加時と比較して、「コク味」のブースト効果が認められた。
市販の無果汁粉末飲料(「Fres-Cマンゴー」および「MIDオレンジ」;いずれも味の素株式会社製)を評価系として用いた。同無果汁粉末飲料を水で標準の濃度に希釈し、コントロールサンプルとした。コントロールサンプルに、ビート由来ペクチン(BETA BI-J:CPケルコ社製)を50 ppmで添加し、さらにγ-Glu-Val-Glyを表2の濃度で添加し、評価サンプルとした。
市販の無果汁粉末飲料(「Fres-Cマンゴー」および「MIDオレンジ」;いずれも味の素株式会社製)を評価系として用いた。同無果汁粉末飲料を水で標準の濃度に希釈し、コントロールサンプルとした。コントロールサンプルに、γ-Glu-Val-Glyを1.5 ppmで添加し、さらにビート由来ペクチン(BETA BI-J:CPケルコ社製)を表3の濃度で添加し、評価サンプルとした。
Claims (6)
- 下記成分(A)および(B)を含有する組成物:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン
であって、
前記組成物における前記成分(B)の濃度が、成分(B)の喫食濃度が1ppm(w/w)〜100ppm(w/w)となる濃度である、組成物。 - 前記組成物における前記成分(A)の濃度が、成分(A)の喫食濃度が0.005ppm(w/w)以上となる濃度である、請求項1に記載の組成物。
- 前記成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の比率(成分(B)の含有量/成分(A)の含有量)が、重量比で、0.33〜10000である、請求項1または2に記載の組成物。
- 下記成分(A)および(B)を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品の製造方法:
(A)γ−Glu−Val−Gly;
(B)ビート由来ペクチン
であって、
前記成分(B)が、成分(B)の喫食濃度が1ppm(w/w)〜100ppm(w/w)となるように添加される、方法。 - 前記成分(A)が、成分(A)の喫食濃度が0.005ppm(w/w)以上となるように添加される、請求項4に記載の方法。
- 前記成分(A)の添加量に対する前記成分(B)の添加量の比率(成分(B)の添加量/成分(A)の添加量)が、重量比で、0.33〜10000である、請求項4または5に記載の方法。
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