JP6771311B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6771311B2
JP6771311B2 JP2016094346A JP2016094346A JP6771311B2 JP 6771311 B2 JP6771311 B2 JP 6771311B2 JP 2016094346 A JP2016094346 A JP 2016094346A JP 2016094346 A JP2016094346 A JP 2016094346A JP 6771311 B2 JP6771311 B2 JP 6771311B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
oxygen
receiver
container
refrigeration cycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016094346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017203571A (ja
Inventor
坪江 宏明
宏明 坪江
横関 敦彦
敦彦 横関
正記 宇野
正記 宇野
昌弘 西出
昌弘 西出
信義 川瀬
信義 川瀬
植田 英之
英之 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Original Assignee
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc filed Critical Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority to JP2016094346A priority Critical patent/JP6771311B2/ja
Publication of JP2017203571A publication Critical patent/JP2017203571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6771311B2 publication Critical patent/JP6771311B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Description

本発明は、空気調和機や冷凍機等の、冷凍サイクルを利用した冷凍サイクル装置に関する。
空気調和機や冷凍機等の冷凍サイクル装置を設置した後には、冷媒配管等の冷凍サイクル内の空気を除去するため、真空ポンプ等を使用して真空引きが行われる。ただ、真空引きを実施する真空ポンプの性能によっては、十分に真空引きが行われない場合がある。そのような場合には、冷凍サイクル内に空気が残存してしまい、この空気中の酸素によって冷凍機油が酸化劣化し、これにより酸が発生し得る。
また、冷凍サイクルに封入する冷媒として、地球温暖化係数(GWP)の低いハイドロフルオロオレフィン(HFO)冷媒が注目されている。HFO冷媒には、低GWP化を実現するために、隣り合う炭素原子間に二重結合が導入されている。この二重結合は反応性に富むため、冷凍サイクル内に酸素が残存していると、その酸素によって冷媒の分解が促進されてしまう。従って、このような冷媒の酸化分解によっても、フッ酸等の酸が発生し得る。
冷凍機油の酸化劣化や冷媒の酸化分解等によって酸が発生し、冷凍サイクル内の酸の量が増えると、例えば圧縮機の摺動部において、機械摩耗のみならず、化学摩耗も生じてしまい、摩耗が促進されてしまう。また、冷凍サイクルを構成する材料に銅が含まれている場合、発生した酸によって銅が溶出し得る。そして、銅の溶出により生じた銅イオンは、例えば圧縮機の摺動部において銅メッキを形成し得る。これらのような摩耗の促進や銅メッキの形成は、圧縮機の信頼性の著しい低下を招く。さらには、酸は、流体流速の速い部位、例えば膨張装置の弁部をエロージョン・コロージョンによって腐食させる可能性がある。このような腐食が生じると、冷凍サイクルの信頼性が著しく低下することになる。
そこで、冷凍サイクル装置の信頼性を高めるため、冷凍サイクル内の空気(特には酸素)を除去する技術が望まれている。特許文献1には、二重結合を有する化合物を含有する冷媒が用いられる冷凍サイクルにおいて、該冷凍サイクル内に酸素吸着剤を設けたことを特徴とする冷凍サイクルが記載されている。
特開2008−267680号公報
冷凍サイクルに混入した酸素による影響が大きくなるのは、混入した空気量が多いときである。そして、冷凍サイクルに混入した空気量が多くなるのは、熱源側ユニット(例えば空気調和機における室外機)と利用側ユニット(例えば空気調和機における室内機)とを接続する接続配管長が長い場合や、利用側ユニットの接続台数が多い場合等の、冷凍サイクル装置の内容積が大きい場合である。従って、特にこのような内容積の大きな冷凍サイクル装置に酸素吸着剤を設置して、酸素による影響を抑制することが好ましい。
また、冷凍サイクル装置に酸素吸着剤を設置する場合、酸素吸着剤は、できるだけ酸素の多いところに設置されることが好ましい。これにより、効果的に酸素を吸着することができる。ここで、本発明者らの検討によれば、冷凍サイクル装置に備えられたレシーバの気相部では冷媒の流れが澱むため、冷媒に混入した空気は、レシーバの気相部の上方に溜まりやすいことがわかった。そこで、酸素吸着剤は、レシーバの上方に溜まった酸素を吸着可能なように設置されることが好ましいといえる。そして、レシーバは通常は熱源側ユニットに内蔵されているため、酸素吸着剤は、レシーバを収容した熱源側ユニットに内蔵されることになる。
しかし、熱源側ユニットに酸素吸着剤を内蔵すると、酸素吸着剤を使用しなくてもよいような冷凍サイクル装置、例えば接続配管長が短い、利用側ユニットの接続台数が少ないような場合でも、酸素吸着剤が搭載されてしまうことになる。そのため、そのような冷凍サイクル装置では、酸素吸着剤のコストがかかってしまう。また、例えば接続配管長や利用側ユニットの接続台数等に応じて、酸素吸着剤を内蔵した熱源側ユニットの設計変更が行われることになれば、冷凍サイクル装置の設置が煩雑となる。
本発明はこのような課題に鑑みて為されたものであり、本発明が解決使用とする課題は、装置の信頼性を高めつつ、容易かつ安価に設置可能な冷凍サイクル装置を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するための鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒を加熱又は冷却する熱源側熱交換器とを少なくとも備える熱源側ユニットと、前記冷媒を加熱又は冷却する利用側熱交換器を少なくとも備える利用側ユニットと、前記冷媒を液相と気相とに分離する内部空間を有する冷媒容器と、前記内部空間の酸素を吸着する酸素吸着部とを少なくとも備え、前記熱源側ユニット及び前記利用側ユニットとは別体に構成される酸素吸着ユニットと、前記熱源側ユニット、前記利用側ユニット及び前記酸素吸着ユニットを接続して前記冷媒を所定に通流させる配管と、前記冷媒容器である第一冷媒容器とは異なる冷媒容器であって、前記熱源側熱交換器において熱交換された後の冷媒が供給されるように前記熱源側熱交換器に接続された第二冷媒容器と、を備え、当該第二冷媒容器から排出された冷媒が前記第一冷媒容器に供給され、前記第一冷媒容器は取り外し可能に構成されることを特徴とする、冷凍サイクル装置に関する。
本発明によれば、装置の信頼性を高めつつ、容易かつ安価に設置可能な冷凍サイクル装置を提供することができる。
本実施形態の空気調和機の系統図を示す図である。 本実施形態の冷凍機の系統図を示す図である。 本実施形態の冷凍サイクル装置に備えられる酸素吸着装置についての別の実施形態を示す図である。 本実施形態の冷凍機を設置する際に、設置から通常運転までに行われるフローを示す図である。 図3に示す酸素吸着装置に備えられる開閉弁の開閉タイミングを示す表である。 本実施形態の冷凍サイクル装置に備えられる酸素吸着装置についてのさらに別の実施形態を示す図である。 本実施形態の冷凍サイクル装置に備えられるレシーバについての変形例を示す図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。各図において、同じ部材や装置については同じ符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。
図1は、本実施形態の空気調和機100の系統図を示す図である。空気調和機100は、空調対象となる部屋(図示しない)に設置される室内機20と、室外に設置される室外機40と、これらを接続して冷媒を循環させる液側接続配管9及びガス側接続配管10とを備えている。そして、室内機20と室外機40との間で、液側接続配管9及びガス側接続配管10を通流して冷媒が循環することで、冷凍サイクルが形成されている。また、詳細な後記するが、この冷凍サイクルには酸素吸着装置91が取り付けられ、室内機20と室外機40と酸素吸着装置91との間で冷媒が循環している。従って、空気調和機100は、冷凍サイクルを備える装置、即ち冷凍サイクル装置である。
室内機20は、膨張装置21(膨張弁等)及び利用側熱交換器22と、図示はしないが、利用側熱交換器22に送風するファンを備えている。そして、このファンが回転駆動することで利用側熱交換器22において熱交換が行われ、前記部屋の空気調和が行われる。また、室外機40は、圧縮機1と、四方弁2と、熱源側熱交換器3と、膨張装置4(膨張弁等)と、液管5と、液管7と、阻止弁8と、アキュムレータ12とを備えている。図1に示す四方弁2は、冷房運転時の方向を向いて示している。これらのうち、アキュムレータ12は、ガス冷媒と液冷媒とに分離して冷媒を溜めるものであり、圧縮機1へ供給する冷凍機油の量を調整する機能も有する。
また、空気調和機100では、室内機20や室外機40とは別体に、冷凍サイクル内の酸素を吸着して除去する酸素吸着装置91が備えられている。この酸素吸着装置91は例えば箱形に構成され室内機20及び室外機40の筐体外部に設けられ、空気調和機100では、室外機40の外側面に取り付けられている。そして、もし酸素吸着装置91が不要となった場合には、室外機40を分解することなく酸素吸着装置91を容易に取り外し可能になっている。なお、図示しないが、室外機40の外側面には酸素吸着装置91を取り付けることができる取付部が設けられている。
酸素吸着装置91は、酸素吸着剤65を充填した充填容器64と、充填容器64と連通しており、循環する冷媒の一部をその内部空間において液冷媒を含む液相61とガス冷媒を含む気相62とに分離させて溜めおくレシーバ6とを備えている。このレシーバ6は、圧縮機1と、熱源側熱交換器3と、膨張装置4と、利用側熱交換器22とを接続する配管のうちの液冷媒が流れる位置に設けられている。具体的には、レシーバ6は液接続配管6に接続されている。そして、レシーバ6の上方には、レシーバ6とは別体かつその上方に、接続配管63を介して気相62と連通して、前記の充填容器64が備えられている。酸素吸着剤65は、充填容器64の内部空間において、パンチングメタルや金網で挟時固定されている。レシーバ6及び充填容器64は図示しない収容箱に収容されており、これにより、酸素吸着装置91が構成されている。
酸素吸着剤65は、本実施形態では、前記のように酸素のみを選択的に吸着できる鉄の粉末(鉄系の材料)を含むほか、必要に応じて無機塩や鉱石の粉(バーミュライト)、活性炭等を含んで構成されている。酸素吸着剤65として具体的には、エージレス(登録商標、三菱ガス化学社製)やセキュール(登録商標、ニッソーファイン社製)等が挙げられる。レシーバ6の温度は、最大でも50℃程度にまでしか昇温しないことから、鉄系の酸素吸着剤65を使用することで、鉄と冷媒とが反応することが抑制される。なお、鉄の粉末に酸素が吸着することで、鉄が酸化されて酸化鉄が生成する。このような鉄系の材料が使用されることで、酸素と同じような大きさの分子径を有する冷媒(後記するが、例えばR32)が使用される場合であっても、冷媒中から酸素のみを選択的に吸着除去することができる。そして、冷凍サイクル内の酸素を吸着除去することで、冷媒や冷凍機油の酸化分解を抑制して、空気調和機100の信頼性を高めることができる。
ここで、充填容器64が取り付けられたレシーバ6の気相62では、冷媒に対する不凝縮ガス(酸素を含む)の存在比率が、冷凍サイクルを循環する冷媒における当該比率よりも高い。具体的には、本発明者らの検討によれば、体積比で例えば3倍程度大きい。これは、レシーバ6の気相62では冷媒の流れが澱んでいるからである。そのため、冷媒よりも密度の小さい不凝縮ガスはレシーバ6の気相62の上方に移動するが、気相62の上方に向かうにつれて、レシーバ6に冷媒を導出入する液管5や液接続配管9の接続口から離れていくことになる。そして、レシーバ6の気相62の上方に存在する不凝縮ガスはレシーバ6から排出されることなく気相62に留まることになる。これにより、レシーバ6の上部に接続された接続配管63を通じて、酸素が充填容器64に到達しやすくなる。
また、酸素は、レシーバ6の内部空間(即ち気相62)において、冷媒等との比重の違いによって上昇することになる。そのため、冷媒の流れを遮ることなく酸素が上昇するため、充填容器64がレシーバ6とは別体にレシーバ6の上方に備えられていることで、冷媒の流れにおいて過度の圧力損失を生じさせることがない。従って、空気調和機100と省エネルギ性を高めることができる。
また、充填容器64は、前記のようにレシーバ6とは別体に設けられ、これらが接続配管63によって接続されていることで、冷媒と併存して循環する圧縮機1の冷凍機油が充填容器64に到達しにくくなる。即ち、冷凍機油の比重は、酸素や冷媒の比重よりも大きいのが通常であるから、冷凍機油の蒸気やミストは、酸素やガス冷媒とは異なり、上昇して接続配管63を通って充填容器64にまで到達しにくい。そして、冷凍機油を充填容器64に到達しにくくすることで、充填容器64の内部の鉄の粉末が冷凍機油によって被覆されてしまうことが防止される。これにより、酸素が吸着することとなる粉末表面の表面積を、広い状態で維持することができる。そのため、酸素吸着性能の低下を防止でき、冷媒に混入した酸素を十分に吸着除去することができる。
なお、図示はしないが、空気調和機100の駆動制御は制御装置によって行われる。この制御装置は、いずれも図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、I/F(インターフェイス)等を備えて構成される。そして、制御装置は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。
図1に示す空気調和機100における冷媒の流れを説明する。空気調和機100が冷房運転される場合、圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、冷凍機油と共に圧縮機1から吐出される。そして、吐出されたガス冷媒は、四方弁2を経て、熱源側熱交換器3に流入する。流入したガス冷媒は、熱源側熱交換器3において熱交換されて、凝縮液化する。
熱源側熱交換器3において凝縮液化した冷媒(液冷媒)は、全開とされた膨張装置4、液管5、阻止弁8及びレシーバ6を通り、液側接続配管9を経て、室内機20に送られる。送られた液冷媒は、膨張装置21に流入し、ここで低圧まで減圧されて低圧二相状態となる。そして、低圧二相状態となった冷媒は、利用側熱交換器22で空気等の利用側媒体と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、このガス冷媒はガス側接続配管10を通り、阻止弁11、四方弁2、アキュムレータ12を経て、圧縮機1に戻ることになる。戻ってきた冷媒は再び圧縮機1から吐出される。このような冷媒の流れによって冷媒が循環して、冷凍サイクルが形成されることになる。
一方で、空気調和機100が暖房運転される場合、圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、冷凍機油と共に圧縮機1から吐出される。そして、吐出されたガス冷媒は、四方弁2、阻止弁11、ガス側接続配管10を経て、利用側熱交換器22に流入する。流入したガス冷媒は、利用側熱交換器22において空気等の利用側媒体と熱交換されて、凝縮液化する。
利用側熱交換器22において凝縮液化した冷媒(液冷媒)は、液側接続配管9、レシーバ6、阻止弁8、液管5、膨張装置4を経て、熱源側熱交換器3に流入する。そして、流入した液冷媒は、熱源側熱交換器3において空気や水等の熱源媒体と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、このガス冷媒は、四方弁2、アキュムレータ12を経て、圧縮機1に戻ることになる。戻ってきた冷媒は再び圧縮機1から吐出される。このような冷媒の流れによって冷媒が循環して、冷凍サイクルが形成されることになる。
空気調和機100では、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)を含む冷媒が使用されている。より具体的には、R32等のHFC冷媒と、HFO−1234yf等のHFO冷媒との混合冷媒が使用されている。このような冷媒を使用することで、地球温暖化を防止しつつ、酸素の吸着除去効果として酸素によるHFOの冷媒の分解を防止して、信頼性のより高い空気調和機100とすることができる。
図1に示す空気調和機100では、室内機20と室外機40とを接続する配管が長く、冷凍サイクルに混入した酸素を十分に除去する観点から、冷凍サイクルに接続された酸素吸着容器91が室外機40の外側面に取り付けられている。一方で、室内機20と室外機40とを接続する配管が短く、冷凍サイクルに混入した酸素量が少なく、酸素の影響を無視できるような場合もありうる。そこで、このような場合には、酸素吸着装置91を取り付けないようにすることができる。
従って、酸素吸着装置91が、配管の長さに応じて、適宜に取り付け可能となっている。即ち、酸素吸着装置91が外付け可能となっているため、酸素吸着装置91の取り付けに伴う室外機40等の大きな設計変更が不要となり、取り付け等の設置が容易となる。また、酸素の除去を行いたい場合にのみ、配管に接続して取り付ければよいため、酸素吸着剤65等の設備コストを削減することができる。
また、空気調和機100では、レシーバ6の冷媒の状態が液相61と気相62とが存在するように、冷媒封入量が設定されている。これにより、冷房運転時及び暖房運転時共に、液接続配管9の冷媒の状態が飽和状態になっている。そのため、レシーバ6での冷媒の状態は気液平衡状態になっている。従って、冷房運転時及び暖房運転時のいずれであってもレシーバ6の内部には気相62が形成され、この気相62には、前記のように酸素が高濃度で存在することになる。これにより、気相62に連通する充填容器64の内部の酸素吸着剤65によって、効率的に酸素を吸着することができる。
なお、空気調和機100に封入する冷媒量が、冷房運転時には熱源側熱交換器3の出口、暖房運転時には利用側熱交換器22の出口での冷媒の過冷却度が確保できるような量の場合、液管5や液接続配管9を流れる冷媒は過冷却状態となる。そのため、この場合には、レシーバ6内には気相62は存在しないことになる。そこで、このような場合には、冷房運転時には熱源側熱交換器3の出口に配置した膨張装置4を、暖房運転時には利用側熱交換器22の出口に配置した膨張装置21の開度を絞ることが好ましい。このようにすることで、循環する冷媒を減圧し、液管5や液接続配管9を流れる冷媒の状態を飽和状態に調整することができる。そして、これにより、レシーバ6の内部に気相62が形成されるようにして、酸素吸着剤65によって酸素を効率的に吸着することができる。
図2は、本実施形態の冷凍機200の系統図を示す図である。冷凍機200は、前記の空気調和機100と同様に冷凍サイクル装置の一例である。ただし、冷凍機200では、前記の空気調和機100とは異なり、暖房運転は行われずに冷却運転のみが行われるようになっている。冷凍機200は、前記の空気調和機100と基本的に同じ構成を有するが、冷凍機200では、例えばショーケース等に設置される冷凍部23での冷却能力を増強するために、循環する冷媒について過冷却が行われている。この点について、図2を参照しながら冷凍機200における冷媒の流れを説明しつつ、冷凍機200に備えられる装置構成を説明する。
圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、冷凍機油と共に圧縮機1から吐出される。そして、吐出されたガス冷媒は熱源側熱交換器3に流入し、ここで熱交換して凝縮液化することで液冷媒となる。この熱源側熱交換器3には、液冷媒を過冷却状態にする空冷過冷却熱交換器33が備えられている。そのため、空冷過冷却熱交換器33によって、液冷媒は過冷却状態になる。この過冷却状態の液冷媒は、液管5、レシーバ90、液管7を通って、過冷却熱交換器80の主配管81に送られる。ちなみに、このレシーバ90は、前記のレシーバ6と同様に、液冷媒が流れる位置に備えられるものであって、循環する冷媒の一部をその内部空間において液冷媒を含む液相とガス冷媒を含む気相とに分離させて溜めおくものである。
過冷却熱交換器80では、その後段において分岐して膨張装置82で減圧されることで低温気液二相となった冷媒と、空冷過冷却熱交換器33から排出された冷媒との間で熱交換が行われる。前者の低温気液二相となった冷媒は、バイパス管83を通流する。また、後者の空冷過冷却熱交換器33から排出された冷媒は、前記のように主配管81を通流する。この熱交換により、主配管81を流れる冷媒を冷却し、利用側熱交換器22(後記する)の入口の冷媒の比エンタルピを低下させることができる。そして、これにより、利用側熱交換器22の入口と出口との間の比エンタルピ差が増加し、冷却能力が高められる。一方で、バイパス管83を通流する冷媒は、この熱交換により蒸発してガス冷媒となり、このガス冷媒は、圧縮機1のインジェクション口14に供給される。
前記の過冷却熱交換器80の主配管81から排出された過冷却状態の冷媒のうち、バイパス管83を通流しなかった残りの冷媒は、ドライヤ15、阻止弁8及び減圧弁71(後記する)を通り、酸素吸着装置91のレシーバ6に供給される。ここで、ドライヤ15は冷凍サイクル装置に混入した冷媒中の水分を吸着し、冷凍サイクルを循環する冷媒中の水分量を低減する装置である。
レシーバ6と前記の室外機40とを接続する液管70には、通流する冷媒を減圧する減圧弁71が備えられている。この減圧弁71の開度が調整されることで冷媒の減圧度が制御され、これにより、レシーバ6の内部における冷媒の状態が制御される。即ち、この減圧弁71が制御されることで、レシーバ6の内部空間において冷媒の液面を発生させて、レシーバ6の内部での冷媒の状態を気液二相状態の飽和状態にすることができる。従って、この減圧弁71はレシーバ液面調整弁として機能するものである。
そして、レシーバ6においては、前記の空気調和機100と同様にして酸素の吸着が行われる。レシーバ6において分離された液冷媒は、液側接続配管9を通流して、膨張装置21に送られる。膨張装置21では、液冷媒は低圧まで減圧されて低圧二相状態となり、利用側熱交換器22で空気等の利用側媒体と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、ガス冷媒はガス側接続配管10を通り、阻止弁11、アキュムレータ12を経て、圧縮機1に戻ることになる。戻ってきた冷媒は再び圧縮機1から吐出される。このような冷媒の流れによって冷媒が循環して、冷凍サイクルが形成されることになる。
図2に示す冷凍機200においても、前記の空気調和機100と同様に、酸素吸着装置91は冷凍部23や室外機40とは別体に構成されている。そのため、前記の空気調和機100と同様に、配管の長さ等に応じて酸素吸着装置91の取り付けを容易に行うことができる。また、酸素の除去を行いたい場合にのみ取り付ければよいため、酸素吸着剤65等の設備コストを削減することができる。
また、冷凍機200では、前記のように空冷過冷却熱交換器33によって、液管7を流れる冷媒は過冷却状態となっている。これにより、冷媒の状態は、膨張装置21の直前では液体になっており、膨張装置21による冷媒の状態変化の制御を良好に行うことができる。一方で、液管7を流れる冷媒が過冷却状態にあると、仮に、バイパス管83に取り付けた膨張弁82を閉止し、過冷却熱交換器80での交換熱量を0kWとして、主配管81を流れる冷媒の状態が変化しないように設定したとしても、酸素吸着装置91入口の液管70の冷媒の状態も過冷却状態となる。そのため、レシーバ6の大きさによっては、レシーバ6の内部の冷媒は液相61と気相62との気液平衡状態とはならない可能性がある。そして、その場合には、レシーバ6の内部に気相62が存在しない状態となる。
しかし、冷凍機200では、レシーバ6の前段である液管70に、減圧装置71が備えられている。これにより、液管70を流れる冷媒の状態が過冷却状態であったとしても、減圧装置71の減圧量を調整することで、減圧装置71を出た後のレシーバ6入口の冷媒の状態を飽和状態にすることができる。そのため、レシーバ6の内部の冷媒を液相61と気相62との気液平衡状態に設定することができる。これにより、冷却性能を高めつつも、レシーバ6の内部に気相62をより確実に形成して、冷凍サイクル内の酸素をより確実に吸着除去することができる。
また、図2に示す冷凍機200では、二つのレシーバ6,90が備えられる。これらのうち、冷媒の流れの下流側に配置されたレシーバ6に対して、酸素吸着剤65を収容した充填容器64が取り付けられている。前記のように、レシーバ6の内部には気相62が形成されているが、冷媒の封入量がレシーバ90の内部での冷媒の状態が気液平衡状態になるようにも調整されると、レシーバ90の内部にも気相部が存在することになる。
レシーバ6,90のそれぞれにおいては、液相61(レシーバ6の場合)に存在する酸素と気相62(レシーバ6の場合)に存在する酸素は平衡状態になっている。従って、液相61の酸素の分圧と気相62の酸素の分圧とは釣り合っていることになる。ここで、レシーバ6の気相62の酸素が酸素吸着剤65に吸着されると、レシーバ6の気相62の酸素分圧は低下する。そうすると、レシーバ6の液相61の酸素は気相62に移動する。そして、気相62に移動した酸素は、酸素吸着剤65に吸着されて、除去されることになる。これにより、循環する冷媒に含まれる酸素の量が減少することになる。
そして、酸素の循環量が減少することで、レシーバ90に流入する冷媒に含まれる酸素の量も減る。つまり、レシーバ90の冷媒の液相部の酸素濃度が低下する。液相冷媒中の酸素濃度が低下するので、平衡状態であったレシーバ90の気相部に存在する酸素とレシーバ90の液相部の酸素とが非平衡状態となる。そのため、濃度の低下したレシーバ90の液相部の酸素分圧がレシーバ90の気相部の酸素分圧よりも小さくなり、これにより、レシーバ90の気相部に存在する酸素がレシーバ90の液相部に移動する。そして、レシーバ90の液相部の冷媒は、その下流に配置されたレシーバ6に移動して、レシーバ6において前記のように酸素の吸着が行われる。
これらのように、レシーバ6,90のうちの一方にのみ酸素吸着剤65を充填した充填容器64が取り付けられている場合であっても、レシーバ6のみならずレシーバ90での酸素も除去することができ、冷凍機200全体での酸素濃度を低下させることができる。
また、二つあるレシーバ6,90のうち、熱源側熱交換器3から排出された冷媒は、まずレシーバ90に供給される。そのため、このレシーバ90において冷媒の大部分が気液分離されることになり、レシーバ90の後段に接続されたレシーバ6での気液分離量はさほど多くない。従って、レシーバ6の大きさを小さくすることができる。特に、前記のように、レシーバ6を有する酸素吸着装置91は、室外機40の外側面に取り付けられている。従って、レシーバ6を小さくすることで酸素吸着装置91も小さくすることができる。これにより、酸素吸着装置91の取り付け性を向上することができる。
さらには、前記のように、冷凍機200には減圧弁71が備えられているため、レシーバ6を小さくしても、レシーバ6の内部により確実に液相61を形成することができる。従って、レシーバ6のよりいっそうの小型化を図り、酸素吸着装置91の取り付け性のよりいっそうの向上を図ることができる。
また、前記のように、冷媒が過冷却状態にあると、レシーバ6,90の内部に液相部が形成されにくくなる。しかし、レシーバ6とレシーバ90との間に減圧弁71が備えられることで、前段のレシーバ90の内部に液相部が形成されなかったとしても、減圧弁71が制御されることで、後段のレシーバ6では気相部61を形成することができる。特に、このような場合、前段のレシーバ90に気相部が形成されなければ、冷媒中の酸素はレシーバ90を通過して、後段のレシーバ6に到達することになる。これにより、レシーバ6での酸素吸着性能を高めることができる。
なお、前記のように、制御弁71の開度を制御してレシーバ6の内部に気相62を形成することで、冷凍サイクル内の酸素のより確実な吸着除去が図られている。ただ、十分に酸素を吸着除去した後には、酸素を吸着するために液相61をあえて形成する必要がないため、このような制御弁71の開度の調整は不要となる。従って、冷凍サイクルに混入した酸素を吸着する工程でのみ、過冷却状態ではなく液接続配管9を飽和状態としてレシーバ6に気相62を生成し、酸素の吸着が終わった後に過冷却状態にすることもできる。
つまり、冷凍機200の運転を、例えば、冷凍機200の設置後に行う試運転と、当該試運転後に行われる通常運転との二つの段階で運転する場合、前者の試運転時には、バイパス管83に設置した膨張装置82を全閉にするとともに、液管70の後流側の減圧装置71が絞られるようにする。これにより、レシーバ6の入口の冷媒の状態を飽和状態になり、レシーバ6の内部に気相62が形成される。そのため、試運転時に、酸素の効率的な除去が可能となる。一方で、後者の通常運転時には、減圧弁71を全開にするとともに、バイパス管83に設置した膨張装置82が開けられるようにする。これにより、過冷却熱交換器80での交換熱量を増加させて液接続配管9を流れる冷媒の過冷却度を大きくし、冷凍部23での冷却能力が高めることができる。
また、試運転時には膨張装置82を全閉にして過冷却度を小さくすることで、以下のような利点も得られる。もし、液接続配管9を流れる冷媒の過冷却度を大きくする、つまり酸素吸着装置91入口の液配管70の過冷却度を大きくする場合、レシーバ6を流れる冷媒を飽和状態に設定するには、減圧弁71の開度を小さくして、減圧弁71での圧力損失を大きくすることが好ましいことになる。ただ、これによれば、レシーバ6の内部の圧力が低下し、膨張装置21入口の圧力と利用側熱交換器22での冷媒の蒸発圧力との差圧が小さくなってしまう。そして、利用側熱交換器22入口の減圧装置21の開度を全開としても、減圧装置21での圧力損失が前記差圧よりも大きくなる可能性がある。このとき、利用側熱交換器22での冷媒の蒸発圧力は設計値を下回る。そのため、冷凍機200の運転状態を設計値通りに設定できない。そこで、試運転時には膨張装置82を全閉にして過冷却度を小さくすることで、冷凍機200の運転状態を設計値通りに設定することができる。
図3は、本実施形態の冷凍サイクル装置に備えられる酸素吸着装置91についての別の実施形態を示す図である。前記の図1や図2を参照しながら説明した空気調和機100や冷凍機200では、酸素吸着装置100は容易に取り外し可能であったが、真空引き等が完了した後の通常運転時にも酸素吸着装置91が取り付けられていた。従って、酸素を十分に吸着除去した後にも、レシーバ6の内部には冷媒が通流していた。
しかし、図3に示す酸素吸着装置91では、レシーバ6をバイパスするバイパス配管78が備えられている。そして、試運転時にはレシーバ6を使用して冷媒中の酸素を吸着しつつ、試運転が完了した後には、バイパス配管78を使用してレシーバ6が使用されないようになっている。これにより、特に図2に示した冷凍機200において冷媒の状態を過冷却する場合において、過冷却状態の冷媒はレシーバ6に流入しないのでレシーバ6が液相の冷媒で満たされることはなく、冷凍サイクルに封入する冷媒量を少なくすることができる。
また、図3に示す酸素吸着装置91では、前記のバイパス配管78のほか、上流側の空冷過冷却熱交換器80と接続され、冷媒を導入するレシーバ冷媒導入管72と、下流側の冷凍部23に接続され、冷媒を排出するレシーバ冷媒導出管73とが備えられている。レシーバ冷媒導入管72には、前記の減圧弁71のほか、冷媒の通流を制御する開閉弁75が備えられている。レシーバ冷媒導出管73には、冷媒の逆流を防止する逆止弁74が備えられている。また、前記のバイパス配管78には、冷媒の通流を制御する開閉弁76が備えられている。さらには、レシーバ6の上方には、接続配管63によって充填容器64が接続されているが、この接続配管63には、接続配管63の内部の気体の通流を制御する開閉弁77が備えられている。
このような構成を有する酸素吸着装置91を使用する場合、酸素吸着装置91を構成する開閉弁75,76,77は以下のように制御される。これらの制御は、特に断らない限り、前記の制御装置によって行われる。具体的な制御方法を、必要に応じて図4及び図5を併せて参照しがら説明する。なお、ここでは、説明の便宜上、図3に示す酸素吸着装置91を備える冷凍機200において、冷凍機200の設置後に行う試運転と、当該試運転後に行われる通常運転との二つの段階で運転する場合を例に挙げる。なお、この試運転は比較的長時間行われるものであり、配管内の空気を排気する真空引きとは別途行われるものである。
図4は、本実施形態の冷凍機を設置する際に、設置から通常運転までに行われるフローを示す図である。また、図5は、図3に示す酸素吸着装置91に備えられる開閉弁75,76,77の開閉タイミングを示す表である。まず、冷凍部23、室外機40及び配管の施工が行われる(工程S101)。次いで、酸素吸着装置91の設置及び配管の接続が行われる(工程S102)。ここで、酸素吸着装置95を配管に接続して設置した直後(即ち工場出荷状態)には、減圧弁71が開弁状態(全開状態)、開閉弁75,77が閉弁状態、開閉弁76が開弁状態である(図5の工程S101参照)。従って、酸素吸着装置91の設置時(工程S102)には、酸素吸着剤65への大気中の酸素の接触が防止されている。
次いで、冷凍機200の気密確認後、真空引きが行われ、冷媒の封入が行われる(工程S103)。なお、ここで封入された冷媒は、開閉弁75が閉じているため、レシーバ6の内部には到達しない。このようにすることで、冷媒の封入量を減らすことができる。
そして、真空引きの後、圧縮機1を駆動させて約60時間の試運転が行われる(工程S104)。そして、試運転の開始と同時に、開閉弁75,77は開弁状態となり、開閉弁76は閉弁状態となる。これにより、冷媒はバイパスせずに、レシーバ6の内部を通流することになる。ただし、この時点では、レシーバ6の内部には冷媒の液面が存在せず(内部が液体の冷媒で満たされており気相62が存在しない状態又は気相62のみであって液相61が存在しない状態)、冷媒中の酸素を十分に吸着除去できない可能性がある。そこで、作業員が、サイトグラス67を通じてレシーバ6の内部を確認しながら、レシーバ6内の冷媒の液面がサイトグラス67の中央近傍になるように減圧弁71の開度を調整する。これにより、レシーバ6の内部で冷媒の状態が気液二相の飽和状態となり、レシーバ6の内部であってその上方に酸素が溜まりやすくなる。そして、開弁した開閉弁77及び接続配管63を通じて酸素が酸素吸着剤65に到達し、冷媒中の酸素が除去される。
なお、冷凍機200での試運転は、前記のように約60時間行われる。そして、この試運転により、冷媒中の酸素が酸素吸着剤65に吸着されて除去されることになる。従って、酸素が十分に吸着される時間が確保されれば、試運転の時間は任意に変更できる。試運転の時間を決定する方法としては、冷凍サイクルでの酸素比率を冷凍機200に設置した酸素比率測定センサにより測定したり、冷媒を抽出しガスクロマトグラフィによって分析したりして、当該酸素比率が予め設定した酸素比率以下になるまでとすることができる。また、酸素吸着剤65による吸着時間は、酸素吸着剤65の種類によって決定されるため、酸素吸着剤65の酸素との反応時間に設定してもよい。
図4に戻り、試運転が完了した後、圧縮機1を停止させても、レシーバ6の内部には液相61が存在している。冷媒中の酸素を十分に吸着させた後には、酸素吸着剤65を収容した充填容器64は不要となる。また、これ以上酸素を吸着させる必要がないため、大容量のレシーバ6の内部を冷媒が通流する必要もない。そこで、試運転完了後には、レシーバ6の内部の液冷媒(液相61)は、レシーバ6の外部に排出される(工程S105)。冷媒をレシーバ6の外部に排出することで、冷凍サイクルにおける冷媒を有効利用することができる。
レシーバ6の外部に冷媒を排出するため、開閉弁75を閉弁することで、レシーバ6への冷媒の流入が停止される。これにより、内部の液冷媒は、逆止弁74を介して、レシーバ6の外部に排出される。冷媒を排出するための時間としては、例えば1分間程度である。そして、レシーバ6の内部の冷媒を外部に排出した後には、開閉弁75,77が閉弁状態、かつ、開閉弁76が開弁状態にされて、冷凍機200の通常運転が行われる(工程S106)。このとき、減圧弁71の状態は、レシーバ6内の液相61を排出する工程の状態で維持される。
前記のように、通常運転時においても、接続配管63に備えられた開閉弁77も閉じられている。これは、以下の理由による。通常運転時、酸素吸着剤65は、試運転(工程S104)によって、酸素を殆ど吸着できない状態になっている。しかし、例えば冷凍機200が故障し、その修理時においては、故障した部品を交換するために、冷凍機200に封入した冷媒が冷媒回収機により回収され、冷凍機200の内部が大気に開放される。つまり、故障した部品を取り外す際には、冷凍機200の内部に大気中の空気が入るので、修理後に再度試運転を行うために、酸素吸着剤65は十分酸素を吸着できる状態であることが好ましい。そのため、修理時には、酸素吸着剤65を収容した充填容器64も新しいものに交換されることが好ましく、交換時に新しい酸素吸着剤65に大気中の酸素が接触するのを避ける観点から、開閉弁77は予め閉弁状態にしている。
図6は、本実施形態の冷凍サイクル装置(冷凍機200)に備えられる酸素吸着装置92についてのさらに別の実施形態を示す図である。前記の図3等に示した酸素吸着装置91では、通常運転時には、レシーバ6の内部に冷媒を導入せずにバイパスさせるようにしたが、この通常運転時にもレシーバ6は冷凍機200に取り付けられたままであった。一方で、図6に示す酸素吸着装置92では、レシーバ6は、試運転時の酸素を吸着除去するときのみ冷凍機200に取り付けられ、それ以外の通常運転時には取り外し可能な構成を有するものである。
図6に示すように、酸素吸着装置92では、レシーバ冷媒導入管72の途中であって開閉弁75の冷媒流れ下流側には、取り外し部51が備えられている。また、レシーバ冷媒導出管73の途中であって逆止弁74の冷媒流れ下流側には、取り外し部52と、取り外し部52のさらに下流側に開閉弁79とが備えられている。さらには、接続配管63の途中であってレシーバ6と開閉弁77との間には、取り外し部53が備えられている。取り外し部51,52,53は、それぞれフレア又はフランジで接続されている。また、取り外し部51,52,53はロウ付けされていてもよい。
冷凍機200の試運転が完了して通常運転を行う際、図4や図5を参照しながら説明したように、開閉弁75,77は閉弁状態であり、開閉弁76は開弁状態である。そのため、冷媒は、レシーバ6には流れずに、バイパス管78を通ることになる。この状態で、取り外し部51,52からレシーバ6を取り外すことで、レシーバ6を備えない状態で冷凍機200を通常運転することができる。従って、冷凍機200の修理等で再度試運転を行うときに、充填容器64を接続した再度レシーバ6を再度取り付ければよい。これにより、酸素吸着装置92の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、異なる冷凍機200に対してレシーバ6を流用することができるので、省コスト化を図ることができる。
なお、レシーバ6を再利用する際には、取り外し部53から充填容器64を取り外して、新たな充填容器64を取り付けることで、二度目以降の試運転においても良好な酸素吸着能力を発揮させることができる。
図7は、本実施形態の冷凍サイクル装置に備えられるレシーバ6についての変形例を示す図である。図1等を参照して説明した酸素吸着容器91では、レシーバ6と、酸素吸着剤65を充填した充填容器64とは、別体に構成されていた。そして、酸素吸着剤65の配置はこのようにすることが好ましいもの、例えば、図7に示すように、酸素吸着剤65は、レシーバ6の内部であってその上方に配置されるようにしてもよい。レシーバ6の内部空間において酸素吸着剤65は、レシーバ6の内部に取り付けられたパンチングメタルや金網等の支持部材66の上に載置されている。
前記のように、レシーバ6の内部空間において、酸素はその上方に向かうため、レシーバ6の内部であってその上方に酸素吸着剤65が配置されていることで、冷媒中の酸素を吸着除去することができる。また、レシーバ6の内部に酸素吸着剤65を配置することで、レシーバ6そのものが酸素吸着容器となり、酸素吸着容器の体積を小さくすることができる。
以上、本実施形態やその変形例を説明したが、本発明は前記の内容に何ら制限されるものではない。
例えば、前記の実施形態では、酸素吸着剤65を充填した充填容器64を取り付ける冷媒容器としてレシーバを例に挙げたが、例えばアキュムレータであってもよい。
また、前記の図4等を参照しながら説明した工程S104において、冷媒の液面の確認は作業員が目視で行っていたが、例えばレシーバ6の内部に液面センサを設けたり、レシーバ6の外部に設けられた液面センサがサイトグラス67を通じて内部に形成される液面を把握することで、液相61の確認を行ってもよい。
他にも、前記の各実施形態や変形例は、任意に組み合わせて実施することもできる。
1 圧縮機
3 熱源側熱交換器
4 膨張装置
6 レシーバ(冷媒容器、第一冷媒容器)
12 アキュムレータ
20 室内機(利用側ユニット)
23 冷凍部(利用側ユニット)
21 膨張装置
22 利用側熱交換器
33 空冷過冷却熱交換器(過冷却装置)
40 室外機(熱源側ユニット)
61 液相
62 気相
64 充填容器(収容容器)
65 酸素吸着剤(酸素吸着部)
71 減圧弁(減圧装置)
80 過冷却熱交換器(過冷却装置)
82 膨張装置
90 レシーバ(冷媒容器、第二冷媒容器)
91 酸素吸着装置(酸素吸着ユニット)
92 酸素吸着装置(酸素吸着ユニット)
100 空気調和機(利用側ユニット)
200 冷凍機(利用側ユニット)

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒を加熱又は冷却する熱源側熱交換器とを少なくとも備える熱源側ユニットと、
    前記冷媒を加熱又は冷却する利用側熱交換器を少なくとも備える利用側ユニットと、
    前記冷媒を液相と気相とに分離する内部空間を有する冷媒容器と、前記内部空間の酸素を吸着する酸素吸着部とを少なくとも備え、前記熱源側ユニット及び前記利用側ユニットとは別体に構成される酸素吸着ユニットと、
    前記熱源側ユニット、前記利用側ユニット及び前記酸素吸着ユニットを接続して前記冷媒を所定に通流させる配管と、
    前記冷媒容器である第一冷媒容器とは異なる冷媒容器であって、前記熱源側熱交換器において熱交換された後の冷媒が供給されるように前記熱源側熱交換器に接続された第二冷媒容器と、を備え、
    当該第二冷媒容器から排出された冷媒が前記第一冷媒容器に供給され、
    前記第一冷媒容器は取り外し可能に構成されることを特徴とする、冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒容器は、前記配管のうち液冷媒が流れる位置に設けられるレシーバであることを特徴とする、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記酸素吸着部は収容容器に収容されており、
    前記酸素吸着部を収容した前記収容容器は、前記冷媒容器とは別体に、前記冷媒容器の上方に前記冷媒容器の内部の前記気相と連通するように備えられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記第二冷媒容器は、前記配管のうち液冷媒が流れる位置に設けられるレシーバであることを特徴とする、請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記第一冷媒容器と前記第二冷媒容器との間には、前記第一冷媒容器に供給される冷媒を減圧して前記第一冷媒容器での冷媒の状態を飽和状態にする減圧装置が備えられていることを特徴とする、請求項又はに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記第一冷媒容器と前記第二冷媒容器との間であって、前記減圧装置からみて冷媒の流れの上流側には、前記第一冷媒容器に供給される冷媒を過冷却状態にする過冷却装置が備えられていることを特徴とする、請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記冷媒はハイドロフルオロオレフィン冷媒を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記酸素吸着部は鉄の粉末を含んで構成され、当該粉末の鉄が酸化されて酸化鉄に変化することで、前記冷媒に混入した酸素を前記酸素吸着部が吸着するようになっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
JP2016094346A 2016-05-10 2016-05-10 冷凍サイクル装置 Active JP6771311B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094346A JP6771311B2 (ja) 2016-05-10 2016-05-10 冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094346A JP6771311B2 (ja) 2016-05-10 2016-05-10 冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017203571A JP2017203571A (ja) 2017-11-16
JP6771311B2 true JP6771311B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=60322155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016094346A Active JP6771311B2 (ja) 2016-05-10 2016-05-10 冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6771311B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019209647A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 ナブテスコ株式会社 造形装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017203571A (ja) 2017-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5797354B1 (ja) 空気調和装置
JP4687710B2 (ja) 冷凍装置
JP6227797B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4229188B2 (ja) 空気調和装置
EP2312241A1 (en) Refrigerating cycle apparatus, and air-conditioning apparatus
JP5049889B2 (ja) 冷凍装置
JP2013257121A (ja) 冷凍装置
JP2007147212A (ja) 冷凍装置
JP3882841B2 (ja) 空気調和装置、熱源ユニット、及び空気調和装置の更新方法
JP6771311B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5765325B2 (ja) 冷凍装置
JP5677282B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2005214542A (ja) 冷凍装置
JP4063229B2 (ja) 配管洗浄方法および配管洗浄装置
JP4301987B2 (ja) マルチ型空気調和装置
JP4279080B2 (ja) 冷凍空調装置及びその更新方法
JP4221598B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4661561B2 (ja) 冷凍装置
WO2015122170A1 (ja) 空気調和機
JP6758080B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4803234B2 (ja) 配管洗浄装置
JP4700025B2 (ja) 空調装置
JP2008202909A (ja) 冷凍装置および装置内異物除去方法
JP6354209B2 (ja) 冷凍装置
JP2008196760A (ja) 冷凍装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20161130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6771311

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150