JP6770428B2 - 除電装置および除電方法 - Google Patents

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Description

この発明は、除電装置および除電方法に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、基板処理装置を用いて酸化膜等の絶縁膜を有する基板に対して様々な処理が施される。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板に処理液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の処理が行われる。また、エッチング等の終了後、基板上のレジストを除去する処理も行われる。
基板処理装置にて処理される基板には、基板処理装置に搬入される前に、ドライエッチングやプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等のドライ工程が行われている。このようなドライ工程では、デバイス内に電荷が発生して帯電するため、基板は、帯電した状態で基板処理装置に搬入される(いわゆる、持ち込み帯電)。そして、基板処理装置において、SPM液のような比抵抗が小さい処理液が基板上に供給されると、デバイス内の電荷が、デバイスから処理液へと急激に移動し(すなわち、処理液中へと放電し)、当該移動に伴う発熱によりデバイスにダメージが生じるおそれがある。
そこで、従来から、除電装置が使用されている(例えば特許文献1)。この除電装置は一対の放電針を有しており、この一対の放電針に電圧を印加することでイオンを生成し、このイオンを含む空気を除電対象物へと供給する。また、この除電装置には、除電対象物の一つの箇所において表面電位を測定する表面測定計が設けられている。除電装置は、一対の放電針に印加される電圧を、この一つの箇所の表面電位に基づいて制御する。これにより、表面電位に応じた適切なイオンを含む空気を除電対象物に供給できる。
また従来から、紫外線を備える除電装置も使用されている。この除電装置は、基板に対して紫外線を照射することで、除電処理を行う。
なお本発明に関連する技術として、特許文献2,3も掲示する。
特開2012−186148号公報 特開2009−158375号公報 特開平11−329783号公報
図28は、基板の主面における表面電位の分布の一例を概略的に示す図である。図28は、紫外線の照射前の表面電位の分布V1と、紫外線の照射後の表面電位の分布V2と、分布V2の平均的な分布V3とが示されている。図29は、基板の主面の中心付近における表面電位の時間変化の一例を概略的に示す図である。
図28および図29の例においては、紫外線の照射前においては、表面電位は負の値をとっている。これは基板の主面が負の電荷が蓄積していることを意味する。紫外線の照射前の分布V1において、表面電位は基板の主面の中央付近で低く、その周縁に向かうにしたがって増大する。つまり、表面電位の絶対値(以下、帯電量と呼ぶ)は、基板の主面の中央付近で大きく、その周縁に向かうにしたがって低減する。表面電位の分布V1は皿状の形状を有している。
紫外線が基板の主面に照射されることにより、表面電位は時間の経過とともに増大する(つまり、帯電量は低下する)。つまり、電荷が除去される。しかるに、図28に示すように、紫外線の照射後においては、その表面電位は主面上の位置に応じて正負の値をとっている。具体的には、表面電位の分布V3(白抜きの四角)は、基板の主面の周縁付近において負の値をとるものの、中央付近において正の値をとる。これは、基板の主面がその中央付近において正に帯電していることを意味する。
つまり、基板の主面に対して一律に紫外線を照射した場合、基板の主面における表面電位は零に収束するのではなく、基板の主面の場所によっては、負の電荷が残ったり、正の電荷が蓄積することが分かる。したがって、基板の主面に対して一律に紫外線を照射しても、基板の主面の全領域において表面電位を均一に低減することはできなかった。従来では、このような現象は知られておらず、本願出願人によって初めて確認された。
そこで、本発明は、基板の主面に蓄えられた電荷の量を、その主面の各領域に応じて適切に低減できる除電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、除電装置の第1の態様は、電荷を除去する処理を基板に対して行う装置であって、基板保持手段と紫外線照射手段を備える。基板保持手段は基板を保持する。紫外線照射手段は、基板の主面を分割した複数の領域の相互間について異なる照射量で、基板の複数の領域に対して紫外線を照射する。
除電装置の第2の態様は、第1の態様にかかる除電装置であって、複数の領域に対する紫外線照射手段からの紫外線の照射量は可変である。除電装置は、複数の表面電位測定手段と、照射量制御手段とを更に備える。複数の表面電位測定手段は、当該複数の領域内の表面電位をそれぞれ測定する。照射量制御手段は、複数の領域のそれぞれにおける照射量を、複数の表面電位測定手段によって測定された表面電位に応じて制御する。
除電装置の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる除電装置であって、紫外線照射手段は複数の単位照射手段を有する。複数の単位照射手段は複数の領域にそれぞれ紫外線を照射する。
除電装置の第4の態様は、第2の態様にかかる除電装置であって、紫外線照射手段を制御する紫外線制御手段を備える。紫外線照射手段は複数の単位照射手段を有する。複数の単位照射手段は複数の領域にそれぞれ紫外線を照射する。複数の表面電位測定手段は、紫外線照射手段による紫外線の照射中において、基板の主面の表面電位を測定する。紫外線制御手段は、複数の表面電位測定手段の一つによって測定された複数の領域の一つにおける表面電位の絶対値が、基準値よりも低いか否かを判断し、複数の領域の当該一つにおける表面電位の絶対値が基準値よりも低いと判断したときに、複数の単位照射手段のうち複数の領域の当該一つに対応した単位照射手段を停止させる。
除電装置の第5の態様は、第3または第4の態様にかかる除電装置であって、複数の単位照射手段は、互いに異なる径を含む円弧状またはリング状の形状を有しており、複数の単位照射手段は同心円状に配置されている。
除電装置の第6の態様は、第3または第4の態様にかかる除電装置であって、回転手段を更に備える。回転手段は、基板の主面に垂直な軸を回転軸として、基板保持手段を回転させる。複数の単位照射手段は、基板の主面に平行な第1方向に延在する棒状の形状を有しており、基板の主面に平行かつ第1方向に垂直な第2方向に沿って並んで配置される。
除電装置の第7の態様は、第3から第6のいずれか一つの態様にかかる除電装置であって、オン/オフ制御手段を更に備える。オン/オフ制御手段は、複数の単位照射手段の各々の紫外線の照射および停止を切り替えて、複数の領域のそれぞれに対する紫外線の照射量を制御する。
除電装置の第8の態様は、第3から第7のいずれか一つの態様にかかる除電装置であって、強度制御手段を更に備える。強度制御手段は、複数の単位照射手段を制御して、複数の単位照射手段の各々から照射される紫外線の強度を制御する。
除電装置の第9の態様は、第2の態様にかかる除電装置であって、第1移動手段と回転手段と速度制御手段とを更に備える。第1移動手段は、基板の主面に沿う方向に紫外線照射手段および基板保持手段を相対的に移動させる。回転手段は、基板の主面に垂直な軸を回転軸として、基板保持手段を回転させる。速度制御手段は、第1移動手段を制御して、紫外線照射手段と基板保持手段との間の相対的な移動速度のパターンを、複数の表面電位測定手段によって測定された表面電位に基づいて制御する。
除電装置の第10の態様は、第9の態様にかかる除電装置であって、第2移動手段を更に備える。第2移動手段は、複数の表面電位測定手段が基板の主面に対向する位置と、複数の表面電位測定手段が基板の主面に対向しない位置との間で、複数の表面電位測定手段と基板保持手段とを相対的に移動させる。
除電方法の第11の態様は、帯電した基板の帯電量を低減する除電方法であって、第1工程と第2工程とを備える。第1工程において、基板保持手段に基板を配置する。第2工程において、紫外線照射手段が、基板の主面を分割した複数の領域について異なる照射量で、基板の複数の領域に対して紫外線を照射する。
除電方法の第12の態様は、第11の態様にかかる除電方法であって、第2工程は、紫外線照射手段に含まれる複数の単位照射手段が複数の領域にそれぞれ紫外線の照射を開始する工程と、紫外線照射手段による紫外線の照射中において、複数の表面電位測定手段が基板の主面の表面電位を測定する工程と、複数の表面電位測定手段の一つによって測定された複数の領域の一つにおける表面電位の絶対値が、基準値よりも低いか否かを判断する工程と、複数の領域の当該一つにおける表面電位の絶対値が基準値よりも低いと判断したときに、複数の単位照射手段のうち複数の領域の当該一つに対応した単位照射手段を停止させる工程とを含む。
除電装置および除電方法によれば、基板の主面に蓄えられた電荷の量を、その主面の各領域に応じて適切に低減できる。
基板処理システムの構成の一例を概略的に示す図である。 除電装置の構成の一例を概略的に示す図である。 除電装置の構成の一例を概略的に示す図である。 基板および紫外線照射器の構成の一例を概略的に示す図である。 除電装置の動作の一例を示すフローチャートである。 除電装置の構成の他の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および表面電位測定部の構成の他の一例を概略的に示す図である。 基板および紫外線照射器を概略的に示す図である。 基板および紫外線照射器を概略的に示す図である。 基板および紫外線照射器を概略的に示す図である。 除電装置の動作の一例を示すフローチャートである。 紫外線照射器および表面電位測定部の他の一例を概略的に示す図である。 紫外線照射器および表面電位測定部の他の一例を概略的に示す図である。 紫外線照射器および表面電位測定部の他の一例を概略的に示す図である。 紫外線照射器および表面電位測定部の他の一例を概略的に示す図である。 除電装置の構成の他の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 除電装置の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 除電装置の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 除電装置の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 除電装置の一例を概略的に示す図である。 基板、紫外線照射器および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 基板および測定ユニットの一例を概略的に示す図である。 除電装置の動作の一例を示すフローチャートである。 表面電位の分布の一例を概略的に示すフラグである。 表面電位の時間変化の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
第1の実施の形態.
<基板処理システムの全体構成の一例>
図1は、基板処理システム100の全体構成の一例を概略的に示す図である。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
基板処理システム100は、半導体基板に対して種々の処理を施すための装置である。この基板処理システム100は、例えば、収容器保持部110、基板通過部120および基板処理部130を備えている。収容器保持部110は基板収容器を保持する。この基板収容器には、例えば複数の基板が収容される。図1の例においては、複数の収容器保持部110が設けられており、これらは、水平面に平行な一方向(以下、X方向とも呼ぶ)に沿って配列されている。
基板処理部130は、基板に対して所定の処理を施すための装置である。図1の例においては、複数の基板処理部130(図示例では基板処理部130a〜130d)が設けられている。基板処理部130a〜130dはそれぞれ基板に対して各種の処理を行う。説明の便宜上、各基板は基板処理部130a〜130dの順に処理を受ける場合を想定する。例えば基板処理部130aは基板に対して処理液(薬液、リンス液またはIPA(イソプロピルアルコール)液などの処理液)を供給する。これにより、処理液に応じた処理が基板に対して行われる。後の基板処理部130cにおける処理にとって、基板に電荷が蓄積されていることは望ましくない。また、基板処理部130bによる処理(例えばIPAを用いた処理)によって、有機物が不純物として基板の主面上に残留することがあり、そのような有機物は除去することが望ましい。
基板通過部120は収容器保持部110と基板処理部130a〜130dの各々との間に位置している。未処理の基板は収容器保持部110から基板通過部120を経由して基板処理部130aへと渡される。基板処理部130aにおいて処理が施された処理済みの基板は、当該基板処理部130aから基板通過部120を経由して、収容器保持部110、或いは、他の基板処理部130bへと渡される。基板処理部130b〜130dの間の基板の時間順次の搬送も同様である。
基板通過部120は例えばインデクサロボット121、パス部122および搬送ロボット123を備えている。インデクサロボット121は次に説明するインデクサ搬送路124をX方向に往復移動することができる。インデクサ搬送路124は、複数の収容器保持部110に隣り合ってX方向に延びる搬送路である。インデクサロボット121は、このインデクサ搬送路124において、各収容器保持部110と対向する位置で停止することができる。
インデクサロボット121は例えばアームとハンドとを有している。ハンドはアームの先端に設けられており、基板を保持したり、或いは、保持した基板を解放できる。ハンドは、アームの駆動によって、水平面に平行かつX方向に垂直な方向(以下、Y方向とも呼ぶ)に往復移動可能である。インデクサロボット121は、収容器保持部110と対向した状態で、ハンドを収容器保持部110へと移動させて、未処理の基板を収容器保持部110から取り出したり、処理済みの基板を収容器保持部110に渡すことができる。
パス部122はインデクサ搬送路124に対して収容器保持部110とは反対側に位置している。例えばパス部122は、インデクサ搬送路124のX方向における中央部と対向する位置に形成されてもよい。例えばパス部122は、基板が載置される載置台あるいは棚を有していてもよい。インデクサロボット121はアームを水平面において180度回転させることができる。これにより、インデクサロボット121はハンドをパス部122へと移動させることができる。インデクサロボット121は、収容器保持部110から取り出した基板をパス部122に渡したり、パス部122に載置された基板をパス部122から取り出すことができる。
搬送ロボット123はパス部122に対してインデクサ搬送路124とは反対側に設けられている。また複数(図1では4つ)の基板処理部130が搬送ロボット123を囲むように配置されている。図1の例においては、基板処理部130の各々に隣接する流体ボックス131が設けられている。流体ボックス131は、隣接する基板処理部130へと処理液を供給し、また当該基板処理部130から使用済の処理液を回収することができる。
搬送ロボット123もインデクサロボット121と同様に、アームおよびハンドを有している。この搬送ロボット123はパス部122から基板を取り出したり、パス部122に基板を渡すことができる。また搬送ロボット123は各基板処理部130へと基板を渡したり、各基板処理部130から基板を取り出すことができる。なおインデクサロボット121および搬送ロボット123は、基板を搬送する搬送手段とみなすことができる。
これらの構成により、例えば次のような概略動作が行われ得る。すなわち、収容器保持部110に収容された各半導体基板は、インデクサロボット121によってパス部122に順次に搬送される。そして、基板は搬送ロボット123によって基板処理部130a〜130dに順次に搬送され、基板処理部130a〜130dにおいてそれぞれの処理を受ける。一連の処理が完了した基板は、パス部122およびインデクサロボット121によって収容器保持部110に戻される。
<除電装置>
図2および図3は、除電装置10の構成の一例を概略的に示す図である。この除電装置10は例えばパス部122に設けられてもよい。図2および図3は、例えばY方向に垂直な断面の構成の一例を示している。なお、除電装置10は必ずしもパス部122に設けられる必要はなく、たとえば基板処理部130dとして設けられてもよい。言い換えれば、除電装置10は複数の基板処理部130のうちの一部として設けられてもよい。
除電装置10は、基板保持部1、移動機構12、紫外線照射器2、表面電位測定部8、筒部材3、気体供給部42、排気部61および制御部7を備えている。
<基板保持部>
基板保持部1は、基板W1を水平に保持する部材である。基板W1が半導体基板(すなわち半導体ウエハ)の場合、基板W1は略円形の平板状である。基板保持部1は円柱状の形状を有しており、上面1aと側面1bと下面1cとを有している。側面1bは上面1aの周縁および下面1cの周縁を連結する。基板保持部1の上面1aの上には、基板W1が載置される。
図2および図3に例示するように、上面1aには、一対の溝11が形成されている。一対の溝11の内部には、インデクサロボット121または搬送ロボット123のハンドが挿入される。
基板W1は次のように基板保持部1に載置される。即ち、基板W1は、ハンドの上に載置された状態で、基板保持部1の上方に搬送される。次にハンドが上方から基板保持部1へと移動する。この移動に伴って、ハンドが上方から一対の溝11に挿入される。また移動により、基板W1が基板保持部1に載置され、ハンドから離れる。その後、インデクサロボット121または搬送ロボット123はハンドをY方向に移動させて、ハンドを溝11の内部から引き抜く。これにより、基板W1が基板保持部1に載置される。
基板保持部1の上面1aは、溝11とは別の領域において、基板W1へ向かって突起する複数の突起形状(以下、突起部と呼ぶ)を有していてもよい。この突起部はピンとも呼ばれる。この突起部は例えば円柱形状を有している。突起部が設けられる場合には、基板W1はこの突起部の先端によって支持される。
<紫外線照射器>
紫外線照射器2は基板W1に対して上方側(基板保持部1とは反対側)に配置されている。つまり紫外線照射器2、基板W1および基板保持部1はこの順でZ方向において並んでいる。紫外線照射器2は紫外線を発生し、当該紫外線を基板W1の主面(基板保持部1とは反対側の主面)へ照射することができる。この紫外線照射器2は、基板W1の主面の複数の領域の相互間において異なる照射量で、基板W1の主面に対して紫外線を照射することができる。この複数の領域の一例は後に詳述するものの、基板W1の主面を平面視において分割した領域である。よって複数の領域の一組は主面と一致しており、当該主面を覆う。照射量は紫外線の強度の時間積分である。よって照射時間が長いほど照射量は増大し、紫外線の強度が大きいほど照射量は増大する。
図4は、紫外線照射器2の構成の一例を概略的に示す斜視図である。紫外線照射器2は複数の単位照射器21(図では単位照射器21a〜21c)を備えている。単位照射器21aは、Z方向から見た平面視において円形状を有しており、単位照射器21b,21cは、Z方向から見た平面視においてリング形状を有している。単位照射器21bの内径は単位照射器21aの外径より大きく、単位照射器21cの内径は単位照射器21bの外径より大きい。これらの単位照射器21a〜21cは同心円状に配置されている。具体的には、単位照射器21aは単位照射器21bよりも内周側に位置し、単位照射器21bは単位照射器21cよりも内周側に位置している。単位照射器21a〜21cの中心軸は基板W1の中心を通る。なお単位照射器21aは平面視において円形状を有しているものの、リング形状を有していてもよい。
単位照射器21a〜21cはZ方向において基板W1と間隙を介して対向する。具体的には、単位照射器21aは基板W1の主面のうち、その中心を含む円状の領域W1aと対向し、単位照射器21bは基板W1の主面のうち、領域W1aよりも外側に位置して所定幅を有するリング状の領域W1bと対向し、単位照射器21cは基板W1の主面のうち、領域W1bよりも外側のリング状の領域W1cと対向する。つまり、単位照射器21a〜21cは領域W1a〜W1cにそれぞれ対応して配置されている。
単位照射器21a〜21cは主として領域W1a〜W1cへとそれぞれ紫外線を照射する。単位照射器21aは領域W1aの外側にも紫外線を照射し得るものの、以下では、説明の簡単のために、単位照射器21aは領域W1aのみに紫外線を照射すると仮定する。単位照射器21b,21cも同様である。
単位照射器21としては、例えばエキシマUV(紫外線)ランプを採用できる。この単位照射器21は、例えば放電用のガス(例えば希ガスまたは希ガスハロゲン化合物)を充填した石英管と、一対の電極とを備えている。放電用のガスは一対の電極間に存在している。一対の電極間に高周波で高電圧を印加することにより、放電用ガスが励起されてエキシマ状態となる。放電用ガスはエキシマ状態から基底状態へ戻る際に紫外線を発生する。
<表面電位測定部>
複数の表面電位測定部8(図2〜図4の例では、表面電位測定部8a〜8c)は複数の領域W1a〜W1c内の表面電位をそれぞれ測定する。つまり、表面電位測定部8a〜8cはそれぞれ領域W1a〜W1cに対応して設けられている。表面電位測定部8は例えば非接触式の表面電位計であり、紫外線照射器2と基板W1との間に配置されている。例えば表面電位測定部8はプローブを有している。プローブには電極が含まれている。測定時において、プローブの先端と基板W1の主面との間の距離は数[mm](例えば5[mm])以下程度に設定される。表面電位測定部8はプローブの電極に生じる電圧に基づいて、プローブと対向する部分の表面電位を測定する。
図2〜図4の例においては、表面電位測定部8aは領域W1aの中心とZ方向において対向する位置に配置され、当該中心における表面電位を測定する。表面電位測定部8bは領域W1b内の第1測定対象部分とZ方向において対向する位置に配置されており、当該第1測定対象部分における表面電位を測定する。表面電位測定部8cは領域W1c内の第2測定対象部分とZ方向において対向する位置に配置されており、第2測定対象部分における表面電位を測定する。基板W1の中心、第1測定対象部分および第2測定対象部分は基板W1の径方向に沿ってこの順で並んでいる。つまり、表面電位測定部8a〜8cは基板W1の径方向に沿ってこの順で並んで配置されている。
表面電位測定部8は、例えば接地電位に対する表面電位を測定する。この場合、基板保持部1(具体的には基板W1との接触部、例えばピン)を電気的に接地してもよい。これにより、表面電位測定部8はより高い精度で基板W1に蓄えられた電荷量(つまり帯電量)を、表面電位として測定することができる。
<移動機構>
移動機構12は基板保持部1をZ方向に沿って移動させることができる。例えば移動機構12は基板保持部1の下面1cに取り付けられている。この移動機構12は、基板保持部1が紫外線照射器2に近い第1位置(図3参照)と、基板保持部1が紫外線照射器2から遠い第2位置(図2参照)との間で、基板保持部1を往復移動させることができる。後に説明するように、第1位置は、紫外線を用いた処理を基板W1に対して行うときの基板保持部1の位置であり、第2位置は、基板W1の授受を行うときの基板保持部1の位置である。移動機構12には、例えば油圧シリンダ、一軸ステージまたはモータなどを採用し得る。移動機構12はベローズによって周囲が覆われていてもよい。
<筒部材および気体供給部>
筒部材3は内周面3a、外周面3b、上面3cおよび下面3dを有しており、筒状形状を有している。上面3cは、内周面3aと外周面3bとを連結する面であって、紫外線照射器2側の面である。下面3dは、内周面3aと外周面3bとを連結する面であって、紫外線照射器2とは反対側の面である。筒部材3の内周面3aの径は基板保持部1の側面1bの径よりも大きい。図3を参照して、筒部材3は、基板保持部1が第1位置で停止した状態において、基板保持部1を外側から囲んでいる。
基板保持部1が第1位置で停止した状態(図3)において、紫外線照射器2が紫外線を照射する。これにより、紫外線を用いた処理が基板W1に対して行われる。その一方で、基板保持部1が第1位置で停止した状態では、基板W1の周囲が紫外線照射器2、筒部材3および基板保持部1によって囲まれる。したがって、この状態では基板W1を基板保持部1から容易に取り出すことができない。
そこで、移動機構12は基板保持部1を第2位置に移動させる(図2)。これにより、基板保持部1は筒部材3の内周面3aの内部から、紫外線照射器2に対して遠ざかる方向に退く。この第2位置において、基板W1は筒部材3の下面3dに対して鉛直下方側(紫外線照射器2とは反対側)に位置する。よって、インデクサロボット121または搬送ロボット123は、筒部材3によって阻害されることなく、基板W1をY方向に沿って移動させて、基板W1を取り出すことができる。逆に、インデクサロボット121または搬送ロボット123は、基板保持部1が第2位置で停止した状態で、基板Wを基板保持部1に載置することができる。
筒部材3には、貫通孔321,322が形成されている。貫通孔321,322は筒部材3を貫通して、紫外線照射器2と基板W1との間の作用空間H1に連通している。具体的には、貫通孔321,322の一端は筒部材3の上面3cにおいて開口している。当該開口部が形成された位置において、筒部材3の上面3cは空隙を介して紫外線照射器2と対向している。当該開口部の各々と紫外線照射器2との間の空間は作用空間H1に連続している。つまり、貫通孔321,322は作用空間H1と連通する。
貫通孔321,322の他端は筒部材3の外周面3bにおいて開口している。貫通孔321,322の他端は気体供給部42に連結されている。具体的には、貫通孔321の他端は気体供給部42aに接続され、貫通孔322の他端は気体供給部42bに接続されている。気体供給部42a,42bは酸素または不活性ガス(例えば窒素またはアルゴンなど)などの気体を、それぞれ貫通孔321,322を経由して作用空間H1に供給することができる。つまり、貫通孔321,322は給気用の経路として機能する。
気体供給部42a,42bの各々は、配管421、開閉弁422および気体収容器423を備えている。気体供給部42a,42bは配管421の接続先を除いて、互いに同一である。よって、まず共通する内容について述べる。気体収容器423は、作用空間H1へと供給すべき気体を収容している。気体収容器423は配管421の一端に連結される。開閉弁422は配管421に設けられて、配管421の開閉を切り替える。次に気体供給部42a,42bの配管421の他端の接続先について説明する。気体供給部42aの配管421の他端は貫通孔321の他端に連結され、気体供給部42bの配管421の他端は貫通孔322の他端に連結される。
<密閉空間>
除電装置10は密閉空間を形成してもよい。図2および図3の例においては、紫外線照射器2、筒部材3、隔壁5、床部51および連結部材52が互いに連結して、密閉空間を形成している。連結部材52は筒状の部材であって、紫外線照射器2の外周側の面と、筒部材3の上面3cのうち外周側の部分とを連結している。貫通孔321,322の開口部は上面3cのうち内周側の部分に形成されており、紫外線照射器2の下面とZ方向において空隙を介して対面する。隔壁5は筒部材3の下面3dと連結している。隔壁5はZ方向に延在して床部51に連結される。紫外線照射器2、筒部材3、隔壁5、床部51および連結部材52によって形成される密閉空間には、基板保持部1、移動機構12および表面電位測定部8が収容される。
<排気>
隔壁5には、排気用の貫通孔53が形成されている。この貫通孔53はX方向に沿って隔壁5を貫通する。この貫通孔53は排気部61に連結されている。排気部61は、例えば、貫通孔53に連結される配管611などを備えている。除電装置10の内部の空気は配管611を経由して外部へと排気される。
<シャッタ>
隔壁5には、基板W1用の出入り口として機能するシャッタ(不図示)が設けられている。シャッタが開くことにより、除電装置10の内部と外部とが連通する。インデクサロボット121または搬送ロボット123は、この開いたシャッタを介して基板W1を除電装置10の内部に入れたり、また基板W1を取り出すことができる。除電装置10がパス部122に設けられる場合には、インデクサロボット121用のシャッタと、搬送ロボット123用のシャッタとが設けられる。
<制御部>
紫外線照射器2、移動機構12、気体供給部42の開閉弁422およびシャッタは、制御部7によって制御される。また制御部7には、表面電位測定部8によって測定された表面電位Va〜Vcが入力される。制御部7は表面電位Va〜Vcに基づいて、複数の領域W1a〜W1cのそれぞれにおける照射量を制御する。このとき、制御部7は、照射量を制御する照射量制御手段として機能する。
制御部7は電子回路機器であって、例えばデータ処理装置および記憶媒体を有していてもよい。データ処理装置は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記憶部は非一時的な記憶媒体(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)および一時的な記憶媒体(例えばRAM(Random Access Memory))を有していてもよい。非一時的な記憶媒体には、例えば制御部7が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。処理装置がこのプログラムを実行することにより、制御部7が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部7が実行する処理の一部または全部がハードウェアによって実行されてもよい。
<除電装置の動作>
図5は、除電装置10の動作の一例を示すフローチャートである。移動機構12は初期的には、基板保持部1を第2位置で停止させている(図2)。またここでは一例として排気部61による排気は常時行われている。ステップS1にて、制御部7はシャッタを開いた上で、インデクサロボット121または搬送ロボット123を制御して、基板W1を基板保持部1の上に配置し、シャッタを閉じる。次にステップS2にて、制御部7は例えば気体供給部42(具体的には開閉弁422)を制御して、気体の供給を開始する。これにより、貫通孔321,322の開口部から気体が吐出される。気体としては、例えば窒素を採用することができる。なおステップS1,S2の実行順序は逆であってもよく、これらが並行して実行されてもよい。
次にステップS3にて、制御部7は移動機構12を制御して、基板保持部1を紫外線照射器2へと近づけ、第1位置で停止させる。第1位置において、基板W1と紫外線照射器2との間の距離は例えば数[mm]から数十[mm]程度である。より具体的な一例としては、例えば2[mm]を採用できる。
次にステップS4にて、制御部7は紫外線照射器2に紫外線を照射させる。より具体的には、制御部7は単位照射器21a〜21cに紫外線を照射させる。なお制御部7は、作用空間H1の雰囲気が所定の雰囲気になったときに、ステップS3を実行してもよい。例えば制御部7はステップS2からの経過時間を計時する。経過時間の計時はタイマ回路などの計時回路によって行われ得る。制御部7はこの経過時間が所定の基準値よりも大きいか否かを判断し、肯定的な判断をしたときに、ステップS3を実行してもよい。あるいは、作用空間H1の雰囲気を計測し、制御部7は、作用空間H1の雰囲気が所定の雰囲気になっているか否かを、その計測値に基づいて判断してもよい。
単位照射器21a〜21cによる紫外線の照射によって、基板W1の電荷が時間の経過とともに低減する。つまり、基板W1の帯電量が低減する。その理由の一つは、基板W1に光電効果が生じるからである、と考えられている。紫外線の波長としては例えば252[nm]以下の波長を採用できる。この波長範囲において、基板W1の電荷を効果的に除去できるからである。より効果的な波長として、172±20[nm]内の波長を採用できる。
次にステップS5にて、表面電位測定部8a〜8cはそれぞれ表面電位Va〜Vcを測定し、測定した表面電位Va〜Vcを制御部7へ出力する。制御部7はステップS6,S7の一組、ステップS8,S9の一組、および、ステップS10,S11の一組を実行する。ステップS6においては、制御部7は表面電位Vaの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。基準値Vrefは例えば予め設定されており、零に近い値が採用される。ステップS6にて表面電位Vaが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7は後述のステップS12を実行する。
表面電位Vaの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS7にて、制御部7は単位照射器21aによる紫外線の照射を停止する。この制御部7は、紫外線を制御する紫外線制御手段として機能する。これにより、領域W1aへの紫外線の照射が停止される。したがって、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を、領域W1aにおいて抑制または回避できる。次に制御部7は後述のステップS12を実行する。
ステップS8においては、制御部7は表面電位Vbの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。表面電位Vbが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7は後述のステップS12を実行する。表面電位Vbの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS9にて、制御部7は単位照射器21bによる紫外線の照射を停止する。これにより、領域W1bへの紫外線の照射が停止される。よって、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を、領域W1bにおいて抑制または回避できる。次に制御部7は後述のステップS12を実行する。
ステップS10においては、制御部7は表面電位Vcの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。表面電位Vbが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7は後述のステップS12を実行する。表面電位Vcの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS11にて、制御部7は単位照射器21cによる紫外線の照射を停止する。これにより、領域W1cへの紫外線の照射が停止される。したがって、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を、領域W1cにおいて抑制または回避できる。次に制御部7は後述のステップS12を実行する。
ステップS12においては、制御部7は除電処理を終了するか否かを判断する。具体的には制御部7は、表面電位Va,Vb,Vcの絶対値の全てが基準値Vrefよりも低いと判断したときには、処理を終了する。その一方で、表面電位Va,Vb,Vcの絶対値の少なくともいずれか一つが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7は再びステップS5を実行する。
以上のように、制御部7は、単位照射手段21a〜21cの各々の紫外線の照射および停止を切り替えて、複数の領域W1a〜W1cのそれぞれに対する紫外線の照射量を制御するオン/オフ制御手段として機能する。これにより、領域W1a〜W1cへと紫外線を、それぞれの除電に適した照射量で照射することができる。したがって、各領域W1a〜W1cに対する紫外線の過剰な照射を抑制でき、当該過剰な照射に起因して蓄積される逆極性の電荷を抑制または回避することができる。
図5の動作によれば、表面電位測定部8a〜8cはそれぞれ単位照射器21a〜21cによる紫外線の照射中において表面電位Va〜Vcを測定し(ステップS4,S5)、制御部7はこの表面電位Va〜Vcに基づいて、それぞれ単位照射器21a〜21cの停止を決定する(ステップS6〜S11)。つまり、照射中に各領域の表面電位をモニタしながら、その表面電位に基づいて照射の停止を領域ごとに決定する。これによれば、各領域W1a〜W1cにおいて、逆極性の電荷の蓄積をより確実に抑制または回避して、電荷を除去することができる。
<除電装置の他の例>
図6は、除電装置10の他の一例たる除電装置10Aの構成を概略的に示す図である。除電装置10Aは紫外線照射器2の構成および回転機構14の有無という点で除電装置10と相違する。
<回転機構>
回転機構14は基板保持部1を、ひいては基板W1を水平面において回転させる。具体的には、回転機構14は、基板W1の中心を通り且つ基板W1の主面に垂直な軸を回転軸として、基板保持部1を回転させる。回転機構14は例えばモータを有しており、その回転は制御部7によって制御される。
<紫外線照射器>
図7は、基板W1、紫外線照射器2および表面電位測定部8の構成の一例を概略的に示す図である。紫外線照射器2は複数の単位照射器21(図では単位照射器21A〜21E)を備えている。単位照射器21A〜21Eは互いに同一形状を有している。より具体的には、単位照射器21A〜21Eは、基板W1に水平な方向(図ではY方向)に延在する棒状の形状を有している。また単位照射器21A〜21Eは並列に並べられている。具体的には、単位照射器21A〜21EはX方向に沿って、この順で並んで配置されている。つまり、単位照射器21A,21EはそれぞれX方向における両端に位置し、単位照射器21CはX方向における中央に位置する。
単位照射器21A〜21Eは基板W1の主面とZ方向において対面する。具体的には、中央に位置する単位照射器21Cは、基板W1のX方向の中央の領域W1Cと、Z方向において対向する。より詳細には、単位照射器21Cおよび基板W1のX方向における中心が互いに一致するように、単位照射器21Cが配置される。つまり単位照射器21A〜21Eは基板W1の中心に対して線対称に配置されている。X方向の両端に位置する単位照射器21A,21Eは、基板W1のX方向における両端付近の領域W1A,W1EとそれぞれZ方向で対向する。単位照射器21Bは領域W1A,W1Cの間の領域W1BとZ方向において対向し、単位照射器21Dは領域W1C,W1Eの間の領域W1DとZ方向において対向する。単位照射器21A〜21Eの長手方向における長さは基板W1の直径よりも長い。
単位照射器21A〜21Eは、主として、基板W1の主面のうち、自身と対向する領域W1A〜W1Eに対して紫外線を照射する。以下では、説明の簡単のために、単位照射器21Aは領域W1Aのみに紫外線を照射すると仮定する。単位照射器21B〜21Eも同様である。
<表面電位測定部>
図6および図7においては、複数の表面電位測定部8として表面電位測定部8A〜8Cが示されている。表面電位測定部8Aは基板W1の中心における表面電位VAを測定する。表面電位測定部8Bは領域W1D内の所定の測定対象部分における表面電位VBを測定する。表面電位測定部8Cは、領域W1E内の所定の測定対象部分における表面電位VCを測定する。表面電位測定部8A〜8Cは基板W1の径方向に沿ってこの順で並んで配置されている。よって、領域W1D,W1E内の測定対象部分も径方向に沿って並ぶ。
<制御部>
制御部7は、回転機構14を制御して基板保持部1を、ひいては基板W1を回転させつつ、単位照射器21A〜21Eに紫外線を照射させる。基板W1の回転速度は例えば1[rpm]〜1000[rpm]程度に設定され得る。
図8は、単位照射器21A〜21Eと基板W1との構成の一例を概略的に示している。図8においては、基板W1が回転していることを、基板W1の紙面右側の矢印で示している。以下で参照する図面においても適宜に同様の矢印が付記される。単位照射器21A〜21Eが紫外線を照射しているときには、基板W1の主面の全領域に均一に紫外線が照射される。図8においては、基板W1の主面の全領域に紫外線が照射されていることを、基板W1の斜線のハッチングで示している。
ところで、図28の表面電位の分布V3に鑑みて、基板W1の中央付近の電荷は基板W1の周縁付近に電荷に比べて除去しやすい、と考えることができる。そこで、基板W1の周縁付近への紫外線の照射量を、基板W1の中心付近への紫外線の照射量に比べて増大させることを企図する。
制御部7は基板W1を回転した状態で、中央の単位照射器21Cによる紫外線の照射を停止させる。図9は、単位照射器21A,21B,21D,21Eと基板W1との構成の一例を概略的に示している。制御部7は単位照射器21Cを停止させるので、図9においては、単位照射器21Cの図示を省略している。
このとき、基板W1の主面のうち仮想円A1よりも外側の領域には、単位照射器21A,21B,21D,21Eによって紫外線が照射される一方で、仮想円A1の内側の領域には、紫外線が照射されない。この仮想円A1は、単位照射器21B,21Dの互いに向かい合う面の両方に接する円である。このように単位照射器21Cによる紫外線の照射停止により、仮想円A1の内側の領域への紫外線の照射が停止される。よって、仮想円A1の外側の領域への紫外線の照射量を、仮想円A1の内側の領域への紫外線の照射量よりも増大できる。
なお仮想円A1の外側の領域内の各点は、基板W1の回転によって、単位照射器21B,21Dの間に位置するときがある。このとき、当該点には紫外線が照射されない。一方で、基板W1の回転によって、当該点が単位照射器21A,21B,21D,21Eの直下に位置すると、当該点に紫外線が照射される。つまり、基板W1の1回転において、当該点は常に紫外線が照射される訳ではない。したがって、仮想円A1の外側の領域における紫外線の照射量(基板W1の1回転当たりの照射量)は、単位照射器21A〜21Eの全てが紫外線を照射する場合に比べれば、小さくなる。図8および図9においては、1回転当たりの照射量の大小を、基板W1に付記されるハッチングの粗密で模式的に示している。
制御部7は基板W1を回転した状態で、更に単位照射器21B,21Dによる紫外線の照射を停止させる。図10は、単位照射器21A,21Eと基板W1との構成の一例を概略的に示している。制御部7は単位照射器21B〜21Dによる紫外線の照射を停止するので、図10においては、これらの図示を省略している。
このとき、基板W1の主面のうち仮想円A2よりも外側の領域には、単位照射器21A,21Eによって紫外線が照射される一方で、仮想円A2の内側の領域では、紫外線が照射されない。仮想円A2は、単位照射器21A,21Eの互いに向かい合う面の両方に接する円である。仮想円A2の径は仮想円A1の径よりも大きい。つまり、単位照射器21B〜21Dによる紫外線の照射停止により、より広い仮想円A2の内側の領域への紫外線の照射が停止される。よって、仮想円A2の外側の領域、つまり、より周縁側の領域への紫外線の照射量を、仮想円A2の内側の領域への紫外線の照射量よりも増大できる。
なお、仮想円A2の外側の領域は常に紫外線が照射される訳ではない。仮想円A2の外側の領域内の各点が単位照射器21A,21Eの間に位置するときには、当該点には紫外線が照射されない。単位照射器21B,21Dも停止することにより、紫外線が照射されない範囲は広がるので、仮想円A2の外側の領域への1回転当たり照射量は、図9の場合に比べて低減する。図9および図10においては、1回転当たりの照射量の大小を、基板W1に付記されるハッチングの粗密で模式的に示している。
図11は、除電装置10Aの動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、基板W1の全面への紫外線の照射により、基板W1の中央付近の表面電位が周縁付近の表面電位よりも先に零に近づく場合を想定する。
ステップS21〜S23はステップS1〜S3とそれぞれ同一である。ステップS23の次のステップS24にて、制御部7は回転機構14を制御して基板保持部1を、ひいては基板W1を回転させる。次にステップS25にて、制御部7は単位照射器21A〜21Eに紫外線を照射させる。これにより、基板W1の主面の全面に紫外線が照射される。次にステップS26にて、表面電位測定部8A〜8Cはそれぞれ表面電位VA〜VCを測定し、測定した表面電位VA〜VCを制御部7へと出力する。
次にステップS27にて、制御部7は表面電位VAの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。表面電位VAが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7はステップS26を再び実行する。表面電位VAの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS28にて、制御部7は、中央の単位照射器21Cによる紫外線の照射を停止する。これにより、仮想円A1の内側の領域への紫外線の照射が停止される。よって、仮想円A1の内側の領域において、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を抑制または回避できる。
次にステップS29にて、制御部7は表面電位VBの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。表面電位VBが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7はステップS26を再び実行する。表面電位VBの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS30にて、制御部7は単位照射器21B,21Dによる紫外線の照射を停止する。これにより、仮想円A2の内側の領域への紫外線の照射が停止される。よって、仮想円A2の内側の領域において、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を抑制または回避できる。
次にステップS31にて、制御部7は表面電位VCの絶対値が基準値Vrefよりも低いか否かを判断する。表面電位VCが基準値Vrefよりも低くないと判断したときには、制御部7はステップS26を再び実行する。表面電位VCの絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときには、ステップS32にて、制御部7は単位照射器21A,21Eによる紫外線の照射を停止する。これにより、基板W1の主面への紫外線の照射が停止する。つまり、基板W1の除電処理が終了する。
除電装置10Aにおいても、上述のように、基板W1の主面の各領域へと紫外線を、それぞれの除電に適した照射量で照射することができる。これにより、各領域に対する紫外線の過剰な照射を抑制でき、当該過剰な照射に起因して蓄積される逆極性の電荷を抑制または回避することができる。
しかも除電装置10Aによれば、中央の単位照射器21Cによる照射の停止により、仮想円A1の内側の領域への紫外線の照射を停止するとともに、仮想円A1の外側の領域の照射量を低減することができる(図9も参照)。同様に、単位照射器21B〜21Cによる照射の停止により、仮想円A2の内側の領域への紫外線の照射を停止するとともに、仮想円A2の外側の領域の照射量を更に低減することができる(図10も参照)。これにより、周縁付近の電荷の除去速度を低減することができ、周縁付近の表面電位をより精度よく制御することができる。一方で、基板W1の中央付近における帯電量は初期的には大きい(図28)ところ、初期における単位照射器21A〜21Dの照射により、基板W1の中央付近の電荷を速やかに除去することができる。
なお上述の例では、X方向の中央から両側に向かって順に単位照射器21を停止させているものの、必ずしもこれに限らない。要するに、制御部7は、各領域の表面電位が時間の経過とともに低減したときに、その表面電位に対応する単位照射器21を停止させればよい。
<表面電位の測定タイミング>
上述の例においては、紫外線の照射中に表面電位を測定した。しかるに、表面電位測定部8は紫外線の照射前に表面電位を測定してもよい。この場合、制御部7はその表面電位に基づいて各領域の除電に要する必要照射量を決定する。表面電位と必要照射量との関係は、例えば実験またはシミュレーションによって予め設定することができる。この関係は例えば制御部7の記憶部などに記憶されていてもよい。そして、制御部7は、各単位照射器21の照射時間を必要照射量に基づいて決定する。制御部7はこの照射時間に基づいて各単位照射器21を制御してもよい。つまり、制御部7は単位照射器21による紫外線の照射からの経過時間を計時し、その経過時間が、決定した照射時間を超えているときに、当該単位照射器21による紫外線の照射を停止する。
これによっても、各単位照射器21は各領域に適した照射量で紫外線を照射できる。よって、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を抑制または回避できる。
またこの場合、表面電位測定部8は除電装置10に必ずしも設けられる必要はない。表面電位測定部8は除電装置10の外部に設けられて、基板W1の表面電位を測定してもよい。制御部7はこの表面電位の情報を例えば通信などで取得してもよい。
<単位照射器21の紫外線の強度>
制御部7は複数の単位照射器21を制御して、複数の単位照射器21からの紫外線の強度を互いに異ならせてもよい。この場合、制御部7は強度制御部として機能する。例えば単位照射器21の一対の電極は石英ガラスの外側に取り付けられる。この構造によれば、紫外線の強度が一対の電極間の電圧に依存する。制御部7はこの一対の電極間に可変の電圧を印加する。例えば単位照射器21はインバータを有している。インバータは可変の振幅で交流電圧を出力する。振幅が高いほど、紫外線の強度は高い。
制御部7は例えば単位照射器21cの紫外線の強度を、単位照射器21bの紫外線の強度よりも高く制御し、単位照射器21bの紫外線の強度を単位照射器21aの紫外線の強度よりも高く制御してもよい。これによれば、除電の遅い領域W1cに対して紫外線の強度を高くして、除電の速度を向上することができる。また、単位照射器21aの紫外線の強度を低くすることにより、消費電力を低減できる。
同様に、制御部7は例えば単位照射器21A,21Eの紫外線の強度を、単位照射器21B,21Dの紫外線の強度よりも高く制御し、単位照射器21B,21Dの紫外線の強度を単位照射器21Cの紫外線の強度よりも高く制御してもよい。
<単位照射器の形状および表面電位測定部の配置>
上述の例では、単位照射器21は円状、リング状、または直線状(棒状)の形状を有していた。図12は、紫外線照射器2の他の一例を概略的に示す斜視図である。単位照射器21aはZ方向に見て、半円形状を有し、単位照射器21b,21cは円弧状に延在している。つまり、単位照射器21b,21cはC字状の形状を有していてもよい。単位照射器21a〜21cは異なる径を有している。具体的には、単位照射器21aの外径は、単位照射器21bの内径よりも小さく、単位照射器21bの外径は単位照射器21cの内径よりも小さい。単位照射器21a〜21cは同心円状に配置されている。この場合であっても、基板W1を回転させることにより、単位照射器21a〜21cはそれぞれ領域W1a〜W1cの全領域へと紫外線を照射できる。
また、表面電位測定部8は半径方向に並んで配置される必要はない。例えば図12に示すように、表面電位測定部8は直径方向に沿って並んで配置されてもよい。図12においては複数の表面電位測定部8として、表面電位測定部8a〜8eが示されている。表面電位測定部8aは基板W1の中心と対向する位置に配置されている。表面電位測定部8a〜8eは基板W1の直径方向に沿って並んで配置されている。具体的には、表面電位測定部8b,8dは表面電位測定部8aを挟む位置であって、領域W1bと対向する位置に配置されている。表面電位測定部8c,8eは表面電位測定部8aを挟む位置であって、領域W1cと対向する位置に配置されている。
領域W1bにおける表面電位として、表面電位測定部8b,8dによって測定された表面電位の統計値(例えば平均値)を採用してもよい。つまり、制御部7は、表面電位測定部8b,8dによって測定された表面電位の統計値の絶対値が基準値Vrefよりも低いときに、領域W1bに対応する単位照射器21b(あるいは、単位照射器21B,21D)を停止させてもよい。同様に、領域W1cにおける表面電位として、表面電位測定部8c,8eによって測定された表面電位の統計値(例えば平均値)を採用してもよい。
また表面電位測定部8は十字状に配置されてもよい。図13は、基板W1および表面電位測定部8の一例を概略的に示す図である。図13の例においては、9個の表面電位測定部8として、表面電位測定部8a〜8iが示されており、これらは十字状に配置されている。表面電位測定部8aは基板W1の中心と対向する位置に配置され、表面電位測定部8a〜8eはX方向に沿って並んで配置されており、8a,8f〜8iはY方向に沿って並んで配置されている。表面電位測定部8b,8d,8f,8gは領域W1bと対向し、表面電位測定部8c,8e,8h,8iは領域W1cと対向する。
領域W1bにおける表面電位として、表面電位測定部8b,8d,8f,8gによって測定された表面電位の統計値(例えば平均値)を採用してもよい。領域W1cにおける表面電位も同様である。
また複数の単位照射器21が格子状に配置されていてもよい。図14は、基板W1、紫外線照射器2および表面電位測定部8の一例を概略的に示す図である。複数の単位照射器21は、Z方向に見て矩形状の形状を有しており、これらが格子状に配置されている。複数の表面電位測定部8も、単位照射器21に対応して格子状に配置されている。各表面電位測定部8は、基板W1の主面のうち、対応する単位照射器21によって照射される領域内の表面電位を測定する。
制御部7は、表面電位測定部8によって測定された表面電位に基づいて、紫外線照射器2の紫外線の照射および停止を制御する。具体的には、制御部7は各表面電位測定部8によって測定された表面電位の絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときに、対応する単位照射器21を停止させる。
単位照射器21はハニカム状に配置されてもよい。図15は、基板W1、紫外線照射器2および表面電位測定部8の一例を概略的に示す図である。複数の単位照射器21は、Z方向に見て六角形の形状を有しており、これらがハニカム状に配置されている。複数の表面電位測定部8は、単位照射器21に対向する位置に配置されている。各表面電位測定部8は、基板W1の主面のうち、対応する単位照射器21によって照射される領域内の表面電位を測定する。
制御部7は、表面電位測定部8によって測定された表面電位に基づいて、紫外線照射器2の紫外線の照射および停止を制御する。具体的には、制御部7は各表面電位測定部8によって測定された表面電位の絶対値が基準値Vrefよりも低いと判断したときに、対応する単位照射器21を停止させる。
第2の実施の形態.
図16は、除電装置10の一例たる除電装置10Bの構成を概略的に示す図である。除電装置10Bは、チャンバ50、基板保持部1、回転機構14、紫外線照射器2、測定ユニット80、移動機構22,82、気体供給部42および排気部61を備えている。図17は、基板W1、測定ユニット80および紫外線照射器2の構成の一例を概略的に示す図である。
チャンバ50は密閉空間を形成しており、基板保持部1、紫外線照射器2、測定ユニット80、および、移動機構22,82を収容している。基板保持部1の具体的な一例は第1の実施の形態と同様である。
チャンバ50の例えば天井部分には、貫通孔54が形成されている。貫通孔54は天井部分をZ方向に沿って貫通する。この貫通孔54は気体供給部42に接続されている。気体供給部42は貫通孔54を経由して気体をチャンバ50内へと供給する。この貫通孔54は基板W1とZ方向において対向しており、気体供給部42からの気体は基板W1の主面上の作用空間に供給される。気体供給部42の具体的な一例は第1の実施の形態と同様である。
チャンバ50の例えば側壁には、貫通孔53が形成されている。貫通孔53は例えばX方向に沿って当該側壁を貫通している。貫通孔53は排気部61に接続されている。排気部61はチャンバ50内の空気を、貫通孔53を経由して外部へと排気する。
チャンバ50には、基板W1の出入り口として機能する開閉式のシャッタ(不図示)が形成される。シャッタは制御部7によって制御される。
測定ユニット80は、棒状の部材81と、複数の表面電位測定部8a〜8cとを備えている。部材81はその長手方向がY方向に沿う姿勢で配置されている。表面電位測定部8a〜8cは部材81の下方側(基板W1側)の面に取り付けられている。表面電位測定部8a〜8cはY方向において並んで設けられている。
移動機構82は、次に説明する測定位置と非測定位置との間で、測定ユニット80を移動させる。測定位置は、測定ユニット80が基板W1の主面に対してZ方向において所定距離で対向する位置である。所定距離は例えば数[mm]以下に設定され得る。図18は、測定ユニット80が測定位置で停止したときの、除電装置10Bの構成の一例を概略的に示している。図18においては、図の簡略化のために、移動機構22,82、気体供給部42および排気部61の図示を省略している。図19は、測定ユニット80が測定位置で停止したときの、基板W1、測定ユニット80および紫外線照射器2の構成の一例を概略的に示す図である。
測定ユニット80が測定位置で停止した状態において、表面電位測定部8a〜8cはZ方向において基板W1の主面と対向する。具体的には、表面電位測定部8aは基板W1の主面の中心とZ方向において対向する。表面電位測定部8a〜8cはY方向に沿って並ぶので、表面電位測定部8a〜8cは基板W1の径方向に沿って並ぶことになる。つまり、表面電位測定部8a〜8cは径方向において異なる位置で、基板W1の主面の表面電位を測定する。表面電位測定部8cは表面電位測定部8bよりも基板W1の周縁側に位置している。
非測定位置は上記測定位置とは異なる位置であって、例えば測定ユニット80が基板W1とZ方向において対向しない位置である(図16および図17)。
移動機構82には例えば油圧シリンダ、一軸ステージまたはモータなどを採用し得る。移動機構82は制御部7によって制御される。
紫外線照射器2は紫外線を照射する。紫外線照射器2は例えばエキシマUVランプである。紫外線照射器2は例えば棒状の形状を有しており、その長手方向がY方向に沿う姿勢で配置されている。紫外線照射器2のY方向に沿う長さは基板W1の直径よりも長く、紫外線照射器2のX方向に沿う幅は基板W1の半径よりも短い。
移動機構22は基板W1の上方において、紫外線照射器2を基板W1の主面に沿って(図ではX方向に沿って)移動させる。具体的には、移動機構22は紫外線照射器2が基板W1とはX方向にずれた初期位置(図16および図17)から、紫外線照射器2をX方向に沿って基板W1側へと移動させる。そして移動機構22は、基板W1のX方向における一端から少なくとも基板W1の中央まで紫外線照射器2を移動させる。移動機構22には例えば油圧シリンダ、一軸ステージまたはモータなどを採用し得る。移動機構22は制御部7によって制御される。
なお図16においては、測定ユニット80と紫外線照射器2とはZ方向において同じ位置に配置されている。よって、制御部7はこれらが干渉しないように、移動機構22,82を制御する。
回転機構14は第1の実施の形態と同様に、基板保持部1を、ひいては基板W1を回転させる。制御部7は、回転機構14を制御して基板W1を回転させた状態で、紫外線照射器2に紫外線を照射させつつ、紫外線照射器2を基板W1のX方向の一端から少なくとも中央まで移動させる。図20から図25は、紫外線照射器2を移動させたときの様子の一例を概略的に示している。図20、図22および図24は、除電装置10Bの構成の一例を概略的に示しており、図21、図23および図25は、基板W1、紫外線照射器2および測定ユニット80の構成の一例を概略的に示している。
図20および図21においては、紫外線照射器2が基板W1のX方向における端付近に位置している。この場合、基板W1のうち仮想円B1の内側の領域では紫外線が照射されず、仮想円B1の外側の領域において紫外線が照射される。この仮想円B1は、基板W1の同心円であって、基板W1の中心側における紫外線照射器2の第1面2aと接する円である。なお基板W1の1回転において、基板W1の周縁に近い部分ほど、長い距離で紫外線照射器2の直下を移動する。つまり、基板W1の周縁に近い部分ほど照射時間が長くなる。したがって、基板W1の周縁に近いほど紫外線の照射量(1回転当たりの照射量)は大きい。
図22および図23においては、紫外線照射器2がX方向において、基板W1の中心と周縁との間に位置している。この場合、基板W1のうち仮想円B2の内側の領域では紫外線が照射されず、仮想円B2の外側の領域において紫外線が照射される。仮想円B2は、基板W1の同心円であって、紫外線照射器2の第1面2aと接する円である。紫外線照射器2は図21と比べて基板W1の中心側に位置しているので、仮想円B2の径は仮想円B1よりも狭い。言い換えれば、より広い領域に紫外線を照射できる。
ここで仮想円B21を導入する。仮想円B21は基板W1の同心円であって、基板W1の周縁側における紫外線照射器2の第2面2bに接する円である。この仮想円B21上の点は、基板W1の回転に伴って、最も長い距離で紫外線照射器2の直下を移動する。つまり、仮想円B21に近い部分ほど紫外線の照射時間が長くなる。よって、仮想円B21に近いほど紫外線の照射量(1回転当たりの照射量)は大きい。つまり、紫外線照射器2が基板W1の中心側に移動することにより、1回転当たりの照射量の大きい領域も基板W1の中心側に移動することになる。
図24および図25においては、紫外線照射器2が基板W1の中心に位置している。この場合、基板W1の全域において紫外線が照射される。ここで仮想円B3を導入する。仮想円B3は基板W1の同心円であって、紫外線照射器2の第1面2aおよび第2面2bに接する円である。仮想円B3の内側の領域は常に紫外線が照射されるので、この領域における1回転当たりの照射量が他の領域に比べて大きくなる。
以上のように、紫外線照射器2の移動とともに、1回転当たりの照射量の大きい領域が移動する。
制御部7は、移動機構22による紫外線照射器2の移動速度を制御することができる。これにより、基板W1へ照射される紫外線の照射量を制御することができる。例えば制御部7は移動速度を低くすることで、紫外線照射器2による基板W1上の滞在時間を長くすることができる。これにより、基板W1への紫外線の照射量を増大できる。逆に、制御部7は移動速度を高くすることにより、基板W1への紫外線の照射量を低減できる。
しかも、制御部7は、基板W1に対する紫外線照射器2の位置に応じて、移動速度を制御する。つまり、制御部7は、移動速度のパターン(移動速度の位置に応じた変化パターン)を制御する速度制御手段として機能する。換言すれば、制御部7は、基板W1に対する各位置の照射量を移動速度によって制御する。例えば制御部7は、紫外線照射器2がX方向において基板W1の端付近に位置する(図20および図21)ときの移動速度を、紫外線照射器2が基板W1の中央付近に位置するとき(図24および図25)の移動速度よりも低くすることができる。これによれば、紫外線照射器2が基板W1の周縁付近に滞在する時間を長くすることができる。つまり、基板W1の周縁付近の領域に対する照射時間を増大できる。したがって、周縁付近の領域へ照射される紫外線の照射量を増大することができる。
制御部7は、紫外線照射前において表面電位測定部8a〜8cによって測定された表面電位Va〜Vcに基づいて、紫外線照射器2の移動速度のパターンを制御する。つまり、紫外線照射前の表面電位Va〜Vcに基づいて、基板W1の各位置の電荷の除去に必要な紫外線の必要照射量を決定し、各位置においてその照射量で紫外線を照射すべく、紫外線照射器2の各位置における移動速度を決定するのである。表面電位Va〜Vcの各々と各位置における必要照射量との関係は例えば予め設定されて、制御部7の記憶部などに記憶される。
ここで、紫外線照射器2の位置について複数の領域を設定する。図26はこの領域を示す図である。図26の例においては、領域R1,R21,R22,R31,R32が示されている。これらの領域はY方向に延びる領域であって、X方向において隣接して配置されている。領域R1は基板W1の中心を含む領域であり、領域R1のX方向の中心が基板W1の中心と一致する。領域R31は基板W1のX方向の一方の端に位置する領域であり、領域R32は基板W1のX方向の他方の端に位置する領域である。領域R21は領域R1,R31の間に位置し、領域R22は領域R1と領域R32との間に位置する。領域R1,R21,R22,R31,R32のX方向に沿う幅は互いに等しく設定されている。
以下では、紫外線照射器2のX方向における中心が、領域R1内に位置するときに、紫外線照射器2が領域R1に位置する、と定義する。領域R21,R22,R31,R32も同様である。
次に、領域R1,R21,R22,R31,R32と、表面電位測定部8a〜8cとの関係ついて述べる。表面電位測定部8aは、測定ユニット80が測定位置で停止した状態(図19)で、基板W1の中心と対向する位置に配置されている。この位置は領域R1に含まれる。
表面電位測定部8bは領域R21,R22に対応して設けられる。具体的には、測定ユニット80が測定位置で停止した状態において、表面電位測定部8bの測定対象部分を基板W1の中心に対して±90度回転させた部分81b,82bは、それぞれ領域R21,R22内に含まれる。表面電位の対称性から、表面電位は周方向においてほぼ同一であると考えられるので、表面電位測定部8bは領域R21,R22内の部分81b,82bの表面電位を測定している、と考えることができる。
表面電位測定部8cは領域R31,R32に対応して設けられている。具体的には、測定ユニット80が測定位置で停止した状態において、表面電位測定部8cの測定対象部分を基板W1の中心に対して±90度回転させた部分81c,82cは、それぞれ領域R31,R32内に含まれる。表面電位の対称性から、表面電位は周方向においてほぼ同一であると考えられるので、表面電位測定部8cは領域R31,R32内の部分81c,82cの表面電位を測定している、と考えることができる。
次に移動速度の決定方法の一例について述べる。ここでは、紫外線照射器2が領域R31から領域R1へと移動し、領域R1で停止する場合を考慮する。この場合、制御部7は領域R1,R21,R31における紫外線照射器2の移動速度を決定する。
ところで、基板W1の中心付近の領域は、紫外線照射器2が基板W1の中心付近に位置するときのみ、紫外線が照射される。例えば図21および図23に示すように、紫外線照射器2が基板W1の中心から離れているときには、基板W1の中心付近の領域には、紫外線が照射されない。つまり、紫外線照射器2は、基板W1の中心付近の領域の除電に要する必要照射量を、領域R1に位置する第1期間において照射する必要がある。
そこで制御部7は、領域R1における移動速度を、基板W1の中心の表面電位Vaに基づいて決定する。具体的には、制御部7は、基板W1の中心付近の領域の除電に必要な必要照射量Uaを表面電位Vaに基づいて決定し、その必要照射量Uaを第1期間において照射できるように、領域R1における移動速度を決定する。表面電位Va〜Vcと各領域の必要照射量との関係は、上述のように、例えば実験またはシミュレーションによって予め設定されている。
紫外線照射器2が領域R21に位置するときには、表面電位測定部8bの測定対象部分を含むリング状の領域(リング領域とも呼ぶ)に対して、より大きな照射量(1回転当たりの照射量)で紫外線を照射することができる(図23も参照)。よって、簡単に考えれば、このリング領域は、主として紫外線照射器2が領域R21に位置する第2期間において、除電される。
そこで、制御部7は、第1リング領域の除電に要する必要照射量Ubを表面電位Vbに基づいて決定し、その必要照射量Ubを第2期間において照射できるように、領域R21における移動速度を決定する。
或いは、紫外線照射器2が領域R1に位置するときにリング領域に照射される紫外線の照射量も勘案して、領域R21における移動速度を決定してもよい。さて、領域R1における移動速度が低いほど、第1期間においてリング領域に照射される照射量は大きい。そして、表面電位Vaが高いほど領域R1における移動速度が低いことに鑑みると、表面電位Vaが高いほど、第1期間においてリング領域に照射される照射量は大きい、と考えることができる。換言すると、表面電位Vaが高いほど、第2期間において照射すべき照射量は低減する。
そこで、制御部7は領域R21における移動速度を、表面電位Va,Vbに基づいて決定してもよい。具体的には、制御部7は表面電位Vbが高いほど、領域R21の移動速度を低く設定するとともに、表面電位Vaが高いほど、領域R21における移動速度を増大する補正を行ってもよい。
紫外線照射器2が領域R31に位置するときには、表面電位測定部8cの測定対象部分を含む周縁領域に対して、より大きな照射量(1回転当たりの照射量)で紫外線を照射することができる(図25も参照)。よって、簡単に考えれば、この周縁領域は主として紫外線照射器2が領域R31に位置する第3期間において、除電される。
そこで、制御部7は、周縁領域の除電に要する必要照射量Ucを、表面電位Vcに基づいて決定し、その必要照射量Ucを与えるように、領域R31における移動速度を決定する。
或いは、紫外線照射器2が領域R1,R21に位置するときに周縁領域に照射される紫外線の照射量も勘案して、領域R31における移動速度を決定してもよい。さて、領域R1,R21における移動速度が低いほど、第1期間および第2期間において周縁領域に照射される照射量は大きい。そして、表面電位Va,Vbが高いほど、それぞれ領域R1,R21における移動速度が低いことに鑑みると、表面電位Va,Vbが高いほど、それぞれ第1期間および第2期間において周縁領域に照射される照射量は大きい。換言すると、表面電位Vaが高いほど、第3期間において照射すべき照射量は低減し、表面電位Vbが高いほど、第3期間において照射すべき照射量は低減する。
そこで、制御部7は領域R31における移動速度を、表面電位Va〜Vcに基づいて決定してもよい。具体的には、制御部7は表面電位Vcが高いほど、領域R31の移動速度を低く設定するとともに、表面電位Va,Vbの各々が高いほど、領域R31の移動速度を増大する補正を行ってもよい。
図27は、除電装置10Bの動作の一例を示すフローチャートである。初期的には、紫外線照射器2および測定ユニット80は基板W1に対して同じ側に位置している。ステップS41,S42はそれぞれステップS1,S2と同一である。ステップS42の次のステップS43にて、制御部7は移動機構82を制御して、測定ユニット80を測定位置まで移動させる(図19)。次にステップS44にて、制御部7は回転機構14を制御して基板保持部1を、ひいては基板W1を回転させる。次にステップS45にて、表面電位測定部8a〜8cは表面電位Va〜Vcをそれぞれ測定する。ステップS45において、基板W1が回転しているので、制御部7は、複数のタイミングで表面電位Va〜Vcを測定し、その統計値(例えば平均値など)を表面電位Va〜Vcとして採用してもよい。
次にステップS46にて、制御部7は、測定した表面電位Va〜Vcに基づいて、紫外線照射器2の移動速度のパターンを決定する。ここでいう移動速度のパターンとは、紫外線照射器2の位置と移動速度との関係を示している。例えば制御部7は領域R1,R21,R31における移動速度を決定する。
次にステップS47にて、制御部7は測定ユニット80を非測定位置まで移動させる。具体的には、制御部7は測定ユニット80をX方向に沿って、紫外線照射器2とは反対側に移動させて、測定ユニット80を基板W1と対向しない非測定位置で停止させる。これにより、紫外線照射器2を移動させても、測定ユニット80と衝突しない。なおステップS46,S47の実行順序は逆でもよく、これらを並行して実行してもよい。
次にステップS48にて、制御部7は、決定した移動速度のパターンで紫外線照射器2を移動させる。これにより、紫外線照射器2からの紫外線が適宜に基板W1の主面に照射される。しかも、基板W1の各位置に適した照射量で紫外線が照射される。よって、紫外線の過剰な照射に起因した逆極性の電荷の蓄積を抑制または回避できる。
上述の例においては、制御部7は移動機構22を制御して、紫外線照射器2を基板W1の端から中央まで移動させているものの、紫外線照射器2を基板W1の端から端まで移動させてもよい。つまり、紫外線照射器2を領域R31,R21,R1,R22,R32をこの順で経由して基板W1の主面に紫外線を照射してもよい。
第2の実施の形態においても、紫外線の照射中に、表面電位を測定してもよい。例えば紫外線照射器2と基板W1との間であって、Y方向における基板W1の中心と対向する位置に単一の表面電位測定部8を配置してもよい。そして、紫外線照射器2と表面電位測定部8との位置関係を固定し、これらを一体に移動させてもよい。あるいは、X方向において紫外線照射器2と隣接する位置に表面電位測定部8を設け、これらを一体に移動させてもよい。そして、制御部7は、紫外線照射中に測定した表面電位に基づいて、紫外線照射器2をX方向に移動させてもよい。
<表面電位測定部8>
表面電位測定部8は除電装置10に必ずしも設けられる必要はない。表面電位測定部8は除電装置10の外部に設けられて、基板W1の表面電位を測定してもよい。制御部7はこの表面電位の情報を例えば通信などで取得してもよい。
<移動機構>
移動機構22,82はそれぞれ紫外線照射器2および測定ユニット80を移動させているものの、必ずしもこれに限らない。例えば一つの移動機構を設け、この移動機構が基板保持部1をX方向に移動させてもよい。これによっても、紫外線照射器2および測定ユニット80の各々と、基板保持部1とをX方向に沿って相対的に移動させることができる。
1 基板保持手段(基板保持部)
2 紫外線照射手段(紫外線照射器)
21 単位照射手段(単位照射器)
7 制御手段(制御部)
8 表面電位測定手段(表面電位測定部)
10 除電装置
12 移動手段(移動機構)
14 回転手段(回転機構)

Claims (12)

  1. 帯電した基板に対して、その帯電量を低減する処理を行う除電装置であって、
    基板を保持する基板保持手段と、
    基板の主面を分割した複数の領域の相互間について異なる照射量で、基板の前記複数の領域に対して紫外線を照射可能な紫外線照射手段と、
    を備える、除電装置。
  2. 請求項1に記載の除電装置であって、
    前記複数の領域に対する前記紫外線照射手段からの紫外線の照射量は可変であり、
    前記除電装置は、
    前記複数の領域内の表面電位をそれぞれ測定する複数の表面電位測定手段と、
    前記複数の領域のそれぞれにおける照射量を、前記複数の表面電位測定手段によって測定された表面電位に応じて制御する照射量制御手段と
    を更に備える、除電装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の除電装置であって、
    前記紫外線照射手段は複数の単位照射手段を有し、
    前記複数の単位照射手段は前記複数の領域にそれぞれ紫外線を照射する、除電装置。
  4. 請求項2に記載の除電装置であって、
    前記紫外線照射手段を制御する紫外線制御手段を備え、
    前記紫外線照射手段は複数の単位照射手段を有し、
    前記複数の単位照射手段は前記複数の領域にそれぞれ紫外線を照射し、
    前記複数の表面電位測定手段は、前記紫外線照射手段による紫外線の照射中において、基板の主面の表面電位を測定し、
    前記紫外線制御手段は、
    前記複数の表面電位測定手段の一つによって測定された前記複数の領域の一つにおける表面電位の絶対値が、基準値よりも低いか否かを判断し、
    前記複数の領域の前記一つにおける表面電位の絶対値が前記基準値よりも低いと判断したときに、前記複数の単位照射手段のうち前記複数の領域の前記一つに対応した単位照射手段を停止させる、除電装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の除電装置であって、
    前記複数の単位照射手段は、互いに異なる径を含む円弧状またはリング状の形状を有しており、前記複数の単位照射手段は同心円状に配置されている、除電装置。
  6. 請求項3または請求項4に記載の除電装置であって、
    基板の主面に垂直な軸を回転軸として、前記基板保持手段を回転させる回転手段を更に備え、
    前記複数の単位照射手段は、基板の主面に平行な第1方向に延在する棒状の形状を有しており、基板の主面に平行かつ前記第1方向に垂直な第2方向に沿って並んで配置される、除電装置。
  7. 請求項3から請求項6のいずれか一つに記載の除電装置であって、
    前記複数の単位照射手段の各々の紫外線の照射および停止を切り替えて、前記複数の領域のそれぞれに対する紫外線の照射量を制御するオン/オフ制御手段を更に備える、除電装置。
  8. 請求項3から請求項7のいずれか一つに記載の除電装置であって、
    前記複数の単位照射手段を制御して、前記複数の単位照射手段の各々から照射される紫外線の強度を制御する強度制御手段を更に備える、除電装置。
  9. 請求項2に記載の除電装置であって、
    基板の主面に沿う方向に前記紫外線照射手段および前記基板保持手段を相対的に移動させる第1移動手段と、
    基板の主面に垂直な軸を回転軸として、前記基板保持手段を回転させる回転手段と、
    前記第1移動手段を制御して、前記紫外線照射手段と前記基板保持手段との間の相対的な移動速度のパターンを、前記複数の表面電位測定手段によって測定された表面電位に基づいて制御する速度制御手段と
    を更に備える、除電装置。
  10. 請求項9に記載の除電装置であって、
    前記複数の表面電位測定手段が基板の主面に対向する位置と、前記複数の表面電位測定手段が基板の主面に対向しない位置との間で、前記複数の表面電位測定手段と前記基板保持手段とを相対的に移動させる第2移動手段を更に備える、除電装置。
  11. 帯電した基板の帯電量を低減する除電方法であって、
    基板保持手段に基板を配置する第1工程と、
    紫外線照射手段が、基板の主面を分割した複数の領域について異なる照射量で、基板の前記複数の領域に対して紫外線を照射する第2工程と
    を備える、除電方法。
  12. 請求項11に記載の除電方法であって、
    前記第2工程は、
    前記紫外線照射手段に含まれる複数の単位照射手段が前記複数の領域にそれぞれ紫外線の照射を開始する工程と
    前記紫外線照射手段による紫外線の照射中において、複数の表面電位測定手段が基板の主面の表面電位を測定する工程と、
    前記複数の表面電位測定手段の一つによって測定された前記複数の領域の一つにおける表面電位の絶対値が、基準値よりも低いか否かを判断する工程と、
    前記複数の領域の前記一つにおける表面電位の絶対値が前記基準値よりも低いと判断したときに、前記複数の単位照射手段のうち前記複数の領域の前記一つに対応した単位照射手段を停止させる工程と
    を含む、除電方法。
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