JP6769244B2 - 接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属部材同士を摩擦攪拌で接合する接合方法に関する。
例えば、特許文献1には、第一金属部材と第二金属部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法が開示されている。当該接合方法では、第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて突合せ部を形成した後に、回転ツールの攪拌ピンのみを第一金属部材と第二金属部材に接触させた状態で突合せ部に対して摩擦攪拌を行うというものである。
特開2013−039613号公報
前記した従来の接合方法では、塑性流動化した金属を回転ツールのショルダ部で押さえないため、塑性流動化した金属が外部に漏れ出して接合部が金属不足になるという問題がある。
そこで、本発明は、接合部の金属不足を防ぐことができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明は、攪拌ピンを備えた本接合用回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記第一金属部材および前記第二金属部材は、縦板の一方の側面の基端部から横板が突出した断面L字形状に形成されており、前記第一金属部材の前記縦板の他方の側面と、前記第二金属部材の前記縦板の他方の側面とを突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、基端側の前記突合せ部に沿って、前記第一金属部材のみまたは前記第二金属部材のみと面接触するように補助部材を配置する補助部材配置工程と、前記攪拌ピンを前記補助部材の表面側から挿入し、前記攪拌ピンのみを前記補助部材、前記第一金属部材および前記第二金属部材に接触させた状態で、基端側の前記突合せ部に沿って前記本接合用回転ツールを移動させて、前記補助部材、前記第一金属部材および前記第二金属部材の摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、バリが形成された前記補助部材を前記第一金属部材または前記第二金属部材から除去する除去工程と、を含むことを特徴とする。
本発明における接合方法によれば、第一金属部材と第二金属部材とが接合されるとともに、第一金属部材および第二金属部材に加えて、補助部材も同時に摩擦攪拌接合することにより、接合部の金属不足を防ぐことができる。
また、摩擦攪拌接合で発生するバリを補助部材ごと金属部材から除去することができるため、バリを除去する工程が容易となる。
前記補助部材配置工程の前に、基端側の前記突合せ部に仮接合用回転ツールの攪拌ピンのみを挿入してスポットで摩擦攪拌接合を行う仮接合工程を含むことが好ましい。
前記補助部材配置工程の前に、先端側の前記突合せ部に仮接合用回転ツールの攪拌ピンのみを挿入してスポットで摩擦攪拌接合を行う仮接合工程を含むことが好ましい。
かかる接合方法によれば、攪拌ピンのみを金属部材に接触させた状態で突合せ部のスポット仮付けを行うことにより、摩擦攪拌装置に作用する負荷を軽減することができる。また、従来のように突合せ部の全長に対して仮接合を行う場合に比べて工程時間を短くすることができる。
また、前記仮接合用回転ツールおよび前記本接合用回転ツールは同一の回転ツールであることが好ましい。かかる接合方法によれば、回転ツールの交換を行う必要が無いため、作業効率を高めることができる。
前記補助部材配置工程の前に、基端側の前記突合せ部を溶接によるスポットで接合する仮接合工程を含むことが好ましい。また、前記溶接は、MIG溶接、TIG溶接またはレーザー溶接を用いることができる。
前記補助部材配置工程の前に、先端側の前記突合せ部を溶接によるスポットで接合する仮接合工程を含むことが好ましい。また、前記溶接は、MIG溶接、TIG溶接またはレーザー溶接を用いることができる。
かかる接合方法によれば、従来のように突合せ部の全長に対して仮接合を行う場合に比べて工程時間を短くすることができる。
本発明に係る接合方法によれば、接合部の金属不足を防ぐことができる。
参考例に係る接合方法の突合せ工程前を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の突合せ工程後を示す断面図である。 参考例に係る接合方法の仮接合工程において先端側の突合せ部の仮接合を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の仮接合工程において基端側の突合せ部の仮接合を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の補助部材配置工程を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の補助部材配置工程を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の本接合工程を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の本接合工程を示す断面図である。 参考例に係る接合方法の除去工程前を示す断面図である。 参考例に係る接合方法の除去工程を示す断面図である。 参考例に係る接合方法の仮接合工程において先端側の突合せ部の仮接合の変形例を示す斜視図である。 参考例に係る接合方法の仮接合工程において基端側の突合せ部の仮接合の変形例を示す斜視図である。 他の参考例に係る接合方法の補助部材配置工程を示す断面図である。 他の参考例に係る接合方法の本接合工程を示す断面図である。 他の参考例に係る接合方法の除去工程を示す断面図である。 第三実施形態に係る接合方法の補助部材配置工程を示す断面図である。 第三実施形態に係る接合方法の本接合工程を示す断面図である。 第三実施形態に係る接合方法の除去工程を示す断面図である。
参考例
本発明の参考例に係る接合方法について、図1〜図10を参照して詳細に説明する。参考例では、断面L字形状の二つの金属板(第一金属部材と第二金属部材)を接合する。参考例に係る接合方法では、突合せ工程と、第一仮接合工程と、第二仮接合工程と、補助部材配置工程と、本接合工程と、除去工程と、を行う。なお、以下の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
突合せ工程は、図1に示すように、断面L字形状の第一金属部材10と第二金属部材20とを突き合わせる工程である。
第一金属部材10および第二金属部材20は、アルミニウム合金製の板状部材からなる。第一金属部材10および第二金属部材20の材料は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金等の摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。参考例の第一金属部材10と第二金属部材20とは、同一の断面L字形状の型材を逆向きに配置したものである。
第一金属部材10は、軸断面がL字形状に形成された型材である。第一金属部材10は、縦板11と、縦板11の一方の側面11aの基端部から一方に向けて突出した横板12とによって構成されている。すなわち、縦板11の基端部(図1における縦板11の下端部)から一方に向けて横板12が直角に屈曲している。このように、第一金属部材10では、横板12の他方側の側縁部に縦板11が直角に立ち上げられている。
縦板11と横板12との接続部には、図2に示すように、直角に屈曲した角部13が形成されている。角部13の外側の頂部には、円弧状に湾曲した曲面が形成されている。
なお、参考例の第一金属部材10では、縦板11の高さと、横板12の横幅と同じ長さに形成されているが異なる長さに形成してもよい。
第二金属部材20は、図1に示すように、軸断面がL字形状に形成された型材であり、第一金属部材10と同じ形状の部材である。第二金属部材20は、縦板21と、縦板21の一方の側面21aの基端部から他方に向けて突出した横板22とで構成されている。
なお、第二金属部材20は、第一金属部材10と同様に、縦板11の高さと、横板12の横幅とを異なる長さに形成してもよい。
突合せ工程では、第一金属部材10と第二金属部材20とを逆向きに配置し、図2に示すように、第一金属部材10の縦板11の他方の側面11bと、第二金属部材20の縦板21の他方の側面21bとを面接触させて突き合わせる。
このとき、第一金属部材10の横板12の裏面12a(図2における横板12の下面)と、第二金属部材20の横板22の裏面22a(図2における横板22の下面)とを面一とする。
また、第一金属部材10の縦板11の先端面11c(図2における縦板11の上端面)と、第二金属部材20の縦板21の先端面21c(図2における縦板21の上端面)とを面一とする。
突合せ工程によって、第一金属部材10の他方の側面11bと、第二金属部材20の他方の側面21bとが突き合わされると、第一金属部材10の角部13と第二金属部材20の角部23とによって、基端側の突合せ部J1が形成される。
第一金属部材10の角部13と第二金属部材20の角部23とは、逆向きに湾曲しているため、第一金属部材10の角部13と第二金属部材20の角部23との間には、略V字形状の隙間Sが形成される。
また、突合せ工程によって、第一金属部材10と第二金属部材20とが突き合わされると、第一金属部材10の縦板11の先端面11cと第二金属部材20の縦板21の先端面21cとによって、先端側の突合せ部J2が形成される。
第一仮接合工程は、図3に示すように、回転ツールF(仮接合用回転ツール)を用いて先端側の突合せ部J2に対して仮接合を行う工程である。
回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。回転ツールFは、連結部F1と攪拌ピンF2とを備えている。連結部F1は、摩擦攪拌装置の回転軸に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈する。
攪拌ピンF2は、連結部F1から延在しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りになっている。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝が刻設されている。参考例では、回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。
なお、回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。
螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、被接合金属部材(第一金属部材10、第二金属部材20および補助部材30)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。なお、螺旋溝は省略してもよい。
第一仮接合工程では、回転させた回転ツールFの攪拌ピンF2のみを先端側の突合せ部J2に接触させてスポット仮付けを行う。第一仮接合工程では、所定の間隔をあけて攪拌ピンF2のみを先端側の突合せ部J2に浅く押し込んでいく。攪拌ピンF2の押し込み跡には、塑性化領域W0が形成される。
回転ツールFは、先端にスピンドルユニット等の回転駆動手段を備えたアームロボット(図示せず)に取り付けられることが好ましい。これにより、容易にスポット仮付けを行うことができる。
第二仮接合工程は、図4に示すように、回転ツールF(仮接合用回転ツール)を用いて基端側の突合せ部J1に対して仮接合を行う工程である。
第二仮接合工程では、第一金属部材10および第二金属部材20を上下反転させ回転させ、回転ツールFによって基端側の突合せ部J1にスポット仮付けを行う。第二仮接合工程では、第一仮接合工程と同様に、所定の間隔をあけて攪拌ピンF2のみを基端側の突合せ部J1に浅く押し込んでいくことにより、塑性化領域W0が形成される。
補助部材配置工程は、図5に示すように、基端側の突合せ部J1を覆うように、第一金属部材10および第二金属部材20に補助部材30を配置する工程である。
補助部材30は金属製の板状部材である。補助部材30は摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、参考例では、第一金属部材10および第二金属部材20と同じ材料になっている。
補助部材30の板厚は、後記する本接合工程後に、塑性化領域Wが金属不足ならないとともに、基端側の突合せ部J1の隙間Sが金属によって埋まるように適宜設定する。参考例では、補助部材30の板厚は第一金属部材10および第二金属部材20の板厚よりも薄く設定している。
補助部材配置工程では、図6に示すように、補助部材30の裏面30bと、第一金属部材10の横板12の裏面12aおよび第二金属部材20の横板22の裏面22aとを面接触させる。これにより、補助部材30によって基端側の突合せ部J1が覆われる。
また、第一金属部材10、第二金属部材20および補助部材30を治具(図示せず)によって架台(図示せず)に移動不能に拘束する。なお、参考例では、補助部材30は板状としているが、他の形状であってもよい。
本接合工程は、図7に示すように、回転ツールF(本接合用回転ツール)を用いて基端側の突合せ部J1に対して摩擦攪拌接合を行う工程である。本接合工程では、図8に示すように、右回転させた回転ツールFを補助部材30の表面30aから挿入し、基端側の突合せ部J1に達するように、攪拌ピンF2の挿入深さを設定する。
本接合工程では、攪拌ピンF2のみを補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20に接触させ、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌接合を行う。
そして、図7に示すように、基端側の突合せ部J1に沿って回転ツールFを移動させる。これにより、基端側の突合せ部J1において、補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20が摩擦攪拌接合される。回転ツールFの移動軌跡には、塑性化領域Wが形成される。
本接合工程後には、図9に示すように、補助部材30は、塑性化領域Wによって第一金属部材10側と第二金属部材20側とに分断される。また、分断された補助部材30,30の端部にはバリV,Vが形成されている。
除去工程は、図10に示すように、補助部材30を第一金属部材10および第二金属部材20から除去する工程である。除去工程では、例えば手作業により、補助部材30を第一金属部材10および第二金属部材20から離間する方向に折り曲げて、補助部材30を第一金属部材10および第二金属部材20から除去する。これにより、第一金属部材10の横板12と、第二金属部材20の横板22とが平面状に接合される。
以上説明した参考例に係る接合方法によれば、図8に示すように、第一金属部材10と第二金属部材20とが接合されるとともに、第一金属部材10および第二金属部材20に加えて、補助部材30も同時に摩擦攪拌接合することにより、接合部(塑性化領域W)の金属不足を防ぐことができる。
また、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行うことにより、摩擦攪拌装置に作用する負荷を軽減することができる。
また、参考例に係る接合方法では、図3、図4および図7に示すように、本接合工程および仮接合工程において、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを金属部材に接触させて摩擦攪拌しているため、入熱量を少なくすることができ、第一金属部材10および第二金属部材20の熱歪みを小さくすることができる。
また、参考例に係る接合方法では、図8に示すように、基端側の突合せ部J1に補助部材30を配置し、補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20を同時に摩擦攪拌接合しているため、塑性流動化した金属によって、第一金属部材10および第二金属部材20の角部13,23同士の間の隙間S(図6参照)を埋めることができる。
また、参考例に係る接合方法では、図9に示すように、本接合工程によって補助部材30にバリV,Vが形成されるが、図10に示すように、除去工程において、バリVを補助部材30ごと取り除くことができる。これにより、バリVを除去する工程を容易に行うことができる。
補助部材30は、除去装置等を用いて除去してもよいが、参考例では、手作業で容易に補助部材30を取り除くことができる。
また、参考例に係る接合方法では、仮接合工程を行うため、本接合工程を行う際の基端側の突合せ部J1及び先端側の突合せ部J2の目開きを防ぐことができる。参考例では、先端側の突合せ部J2も仮接合することで目開きをより確実に防ぐことができる。
また、参考例に係る接合方法では、図3および図4に示すように、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを金属部材に接触させた状態で基端側の突合せ部J1及び基端側の突合せ部J2のスポット仮付けを行うことにより、摩擦攪拌装置に作用する負荷を軽減することができる。また、従来のように突合せ部の全長に対して仮接合を行う場合に比べて工程時間を短くすることができる。
また、参考例では、第一仮接合工程および第二仮接工程を行う回転ツールF(仮接合用回転ツール)と、本接合工程を行う回転ツールF(本接合用回転ツール)は同一の回転ツールを用いている。これにより、各工程で回転ツールの交換を行う必要が無いため作業効率を高めることができる。
以上本発明の参考例について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。
例えば、仮接合用回転ツールまたは本接合用回転ツールに、ショルダ部および攪拌ピンを備えた回転ツールを用いてもよい。また、仮接合工程と、本接合工程とで異なる回転ツールを用いてもよい。
また、参考例では、図2に示すように、第一金属部材10の角部13と第二金属部材20の角部23が丸面取りされており、基端側の突合せ部J1に隙間Sを設ける構成としたが、隙間Sが無いように構成してもよい。
また、参考例の第一仮接合工程では、図3に示すように、回転ツールFを用いて先端側の突合せ部J2に対して仮接合を行っているが、図11に示すように、先端側の突合せ部J2に対して溶接で仮接合を行ってもよい。このとき、溶接の種類は特に制限されないが、例えば、MIG溶接、TIG溶接等のアーク溶接やレーザー溶接で行うことができる。そして、溶接トーチHを先端側の突合せ部J2に近接させつつ、所定の間隔をあけてスポット仮付けを行う。このようにして、スポット仮付けを行った部分には、溶接痕W2が形成される。
また、第一仮接合工程の変形例と同様に、図12に示すように、第二仮接合工程においても、基端側の突合せ部J1に対して溶接で仮接合を行ってもよい。この場合も溶接の種類は特に制限されない。そして、溶接トーチHを基端側の突合せ部J1に近接させつつ、所定の間隔をあけてスポット仮付けを行う。
このように、仮接合工程において、図11および図12に示すように、溶接で基端側の突合せ部J1及び先端側の突合せ部J2のスポット仮付けを行う場合には、仮付けを摩擦攪拌にて行う場合より、摩擦攪拌装置に作用する負担を軽減できる。また、従来のように基端側の突合せ部J1及び先端側の突合せ部J2の全長に対して仮接合を行う場合に比べて工程時間を短くすることができる。
他の参考例
次に、本発明の他の参考例に係る接合方法の補助部材配置工程、本接合工程および除去工程について、図13〜図15を参照して詳細に説明する。
他の参考例に係る接合方法は、図13に示すように、補助部材配置工程において、補助部材30を第一金属部材10および第二金属部材20に配置する割合が参考例と相違する。他の参考例に係る接合方法では、参考例の接合方法と相違する点を中心に説明する。
他の参考例の補助部材配置工程では、図13に示すように、補助部材30の9割程度を第二金属部材20に配置し、補助部材30の残りの1割程度を第一金属部材10に配置する。つまり、基端側の突合せ部J1に対して補助部材30が僅かに第一金属部材10の横板12の裏面12aに突出するように配置する。
他の参考例の本接合工程では、図14に示すように、回転ツールF(本接合用回転ツール)を右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。また、本接合工程では、図14の手前側から奥側に向けて回転ツールFを相対移動させる。
他の参考例の本接合工程では、右回転させた回転ツールFの攪拌ピンF2のみを補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。これにより、基端側の突合せ部J1において、補助部材30、第一金属部材10および第二金属部材20が摩擦攪拌接合されて塑性化領域Wが形成される。
他の参考例では、回転ツールFを右回転させているため、第二金属部材20側は、回転ツールFの外周における接線速度の大きさから送り速度の大きさが減算される側である。一方、第一金属部材10側は、回転ツールFの外周における接線速度の大きさから送り速度の大きさが加算される側である。
回転ツールFの回転速度が遅い場合では、塑性化領域Wの第二金属部材20側に比べて、第一金属部材10側の方が塑性流動材の温度が上昇し易くなるため、第一金属部材10側にバリが多く発生する傾向にある。一方、回転ツールFの回転速度が速い場合には、第一金属部材10側の方が塑性流動材の温度が上昇するものの、回転速度が速い分、第二金属部材20側にバリが発生する傾向にある。
他の参考例の本接合工程では、回転ツールFの回転速度を速く設定しているため、補助部材30の第二金属部材20側にバリVが多く形成される。
なお、他の参考例では、本接合工程において、第一金属部材10側に補助部材30が残存しないように、第一金属部材10と補助部材30との接触割合が調節されている。
他の参考例の除去工程では、図15に示すように、補助部材30を第二金属部材20から除去することで、バリVを片側のみに残存する補助部材30ごと除去することができるため、バリVを除去する工程を容易に行うことができる。また、回転ツールFの回転速度を速く設定することにより、回転ツールFの移動速度(送り速度)を高めることができる。これにより、接合サイクルを短くすることができる。
上記したように、本接合工程の際に、回転ツールFの進行方向のどちら側にバリVが発生するかは接合条件によって異なる。接合条件とは、回転ツールFの回転速度、回転方向、移動速度(送り速度)、攪拌ピンF2の傾斜角度、第一金属部材10、第二金属部材20および補助部材30の材料、各部材の厚さ等の各要素と、これらの要素の組み合わせで決定される。接合条件に応じて、バリVが発生する側またはバリVが多く発生する側に補助部材30を配置するようにすれば、バリVを除去する工程を容易に行うことができる。
以上本発明の他の参考例について説明したが、参考例と同様に、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る接合方法の補助部材配置工程、本接合工程および除去工程について、図16〜図18を参照して詳細に説明する。
第三実施形態に係る接合方法では、図16に示すように、補助部材工程において、補助部材30を第一金属部材10のみと面接触する点で参考例と相違する。第三実施形態に係る接合方法では、参考例の接合方法と相違する点を中心に説明する。
第三実施形態に係る接合方法では、図17に示すように、本接合工程において、回転ツールFを左回転させるため、攪拌ピンF2の螺旋溝は、基端から先端に向かうに従って右回りに形成されている。また、本接合工程では、図17の手前側から奥側に向けて回転ツールFを相対移動させる。
第三実施形態では、回転ツールFを左回転させているため、第一金属部材10側は、回転ツールFの外周における接線速度の大きさから送り速度の大きさが減算される側である。一方、第二金属部材20側は、回転ツールFの外周における接線速度の大きさから送り速度の大きさが加算される側である。
回転ツールFの回転速度が遅い場合では、塑性化領域Wの第一金属部材10側に比べて、第二金属部材20側の方が塑性流動材の温度が上昇し易くなるため、第二金属部材20側にバリが多く発生する傾向にある。一方、回転ツールFの回転速度が速い場合には、第二金属部材20側の方が塑性流動材の温度が上昇するものの、回転速度が速い分、第一金属部材10側にバリが発生する傾向にある。
第三実施形態の本接合工程では、回転ツールFの回転速度を速く設定しているため、補助部材30のうち第一金属部材10側にバリVが多く形成される。
そして、第三実施形態の除去工程では、図18に示すように、補助部材30を第一金属部材10から除去することで、バリVを補助部材30ごと除去することができる。つまり、本実施形態によれば片側のみに残存する補助部材30およびバリVを除去するだけでよい。
以上本発明の第三実施形態について説明したが、参考例と同様に、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。
例えば、補助部材配置工程において、補助部材30を第二金属部材20のみと面接触するように配置してもよい。この場合には、本接合工程において、補助部材30にバリVが発生するように、各種の接合条件を設定し、除去工程では、補助部材30を第二金属部材20から除去することで、バリVを補助部材30ごと除去することができる。また、第一仮接合工程および第二仮接合工程はいずれも省略してもよい。
10 第一金属部材
11 縦板
12 横板
20 第二金属部材
21 縦板
22 横板
30 補助部材
F 回転ツール
F1 連結部
F2 攪拌ピン
J1 基端側の突合せ部
J2 先端側の突合せ部
S 隙間
V バリ
W 塑性化領域

Claims (9)

  1. 攪拌ピンを備えた本接合用回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
    前記第一金属部材および前記第二金属部材は、縦板の一方の側面の基端部から横板が突出した断面L字形状に形成されており、
    前記第一金属部材の前記縦板の他方の側面と、前記第二金属部材の前記縦板の他方の側面とを突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、
    基端側の前記突合せ部に沿って、前記第一金属部材のみまたは前記第二金属部材のみと面接触するように補助部材を配置する補助部材配置工程と、
    前記攪拌ピンを前記補助部材の表面側から挿入し、前記攪拌ピンのみを前記補助部材、前記第一金属部材および前記第二金属部材に接触させた状態で、基端側の前記突合せ部に沿って前記本接合用回転ツールを移動させて、前記補助部材、前記第一金属部材および前記第二金属部材の摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、
    バリが形成された前記補助部材を前記第一金属部材または前記第二金属部材から除去する除去工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  2. 前記補助部材配置工程の前に、基端側の前記突合せ部に仮接合用回転ツールの攪拌ピンのみを挿入してスポットで摩擦攪拌接合を行う仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記仮接合用回転ツールおよび前記本接合用回転ツールは同一の回転ツールであることを特徴とする請求項2に記載の接合方法。
  4. 前記補助部材配置工程の前に、基端側の前記突合せ部を溶接によるスポットで接合する仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  5. 前記溶接は、MIG溶接、TIG溶接またはレーザー溶接であることを特徴とする請求項4に記載の接合方法。
  6. 前記補助部材配置工程の前に、先端側の前記突合せ部に、仮接合用回転ツールの攪拌ピンのみを挿入してスポットで摩擦攪拌接合を行う仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  7. 前記仮接合用回転ツールおよび前記本接合用回転ツールは同一の回転ツールであることを特徴とする請求項6に記載の接合方法。
  8. 前記補助部材配置工程の前に、先端側の前記突合せ部を溶接によるスポットで接合する仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  9. 前記溶接は、MIG溶接、TIG溶接またはレーザー溶接であることを特徴とする請求項8に記載の接合方法。
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