JP6767552B1 - ウッドフェンスのストレートピン工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ローコストに木質塀を提供できるとともに、施工効率を向上させたウッドフェンスの施工方法の提供を課題とするものである。【解決手段】基礎部材の上面にウッドフェンスを施工する工法であって、角材と、クロスポールと、ストレートピンと、基礎部材と、を利用し、前記角材には、前記基礎部材の上面に自立する底面と、前記クロスポールを連通させるための連通穴を設け、前記クロスポールは、所定間隔で複数配置した前記角材の前記連通穴に連通して前記基礎部材の上面に自立するパネルを形成し、該パネルを構成する複数の前記角材の一部において、前記底面にストレートピンを固設し、前記ストレートピンを前記基礎部材の挿入穴に挿入し、該挿入穴と前記ストレートピンとの隙間に無収縮モルタルによるグラウトを行う構成を採用した。【選択図】図1

Description

本発明は、地震時に倒壊の恐れのあるコンクリートブロック塀や石塀を木の塀に容易にリニューアルする技術に関し、詳しくは、コンクリートブロック塀や石塀を全て撤去するのではなく、危険と思われる高い部分のみ撤去し、或いは布基礎の再利用によって解体工事の負担を軽減し、ローコスト化を図るとともに、パネル化した木材の利用により施工効率の向上を可能とする、ウッドフェンスの新たな施工方法技術に関する。
近年多発している地震により、倒壊の恐れのあるブロック塀が問題視されるようになってきた。特に基礎上に1.2mを超えるブロックを積み上げて作られたブロック塀では倒壊すると大惨事に成りかねないという問題があり、学校や公共施設の塀は、ブロック塀からネットフェンスやメッシュフェンスへ移行する工事が行われるようになってきている。しかし、係る工事の費用は膨大であり不経済であると言わざるをえない。
また、ネットフェンスやメッシュフェンスでは目隠し効果が低いとともに、特に美観を損なうという問題もあり、木材が持つ温かみや美しさを創出する木質塀へのリニューアルを図りたいところである。格子状の木質塀であれば強風に対しても風を逃がすことができるのでパネル状の塀と比較して安全である。しかしながら、木質塀への移行も費用が掛かり、何れにしてもコスト削減といった問題は解決できていない。木材に関しては、輸入材の依存度が高く収穫期を迎えた国産の人口林の利用価値を高める必要や、専らバイオマス発電燃料として利用されている小径木の新たな利用の途を図る必要がある。即ち、ローコストで安全な塀を構築する新たな技術提案が求められている。
そこで、従来より、種々の技術提案がなされている。例えば、発明の名称を「建築用ブロック、これを用いた建築用パネル及び建築用パネル形成工法」とする技術が開示されている(特許文献1参照)。係る技術は、「建築物の壁部や床部などの平面状構造体を比較的短期間で容易に構築することができ、これらの平面状構造体の耐久性も向上させることのできる技術を提供する。」ことを課題とし、具体的には、「外周面を互いに当接させて平面状に複数配列することにより平面状構造体を構築可能な建築用ブロックであって、線状または棒状の緊張用部材を挿通させるために形成された複数の貫通孔と、前記緊張用部材と立体交差する方向に他の緊張用部材を配置するため前記貫通孔の軸心方向と交差する前記外周面に形成された凹部と、を備えたことを特徴とする建築用ブロック。」という技術である。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ブロック自体を積み重ねて構成されるものであって、重量等の軽減という課題は解決しておらず、また、木質塀とするものではない。
また、発明の名称を「塀又は基礎構築用コンクリート製ブロック体及び該コンクリート製ブロック体を用いた塀又は基礎の構築方法」とする技術が開示されている(特許文献2参照)。係る技術は、「安定堅固な塀又は基礎を効率良く施設することのできるコンクリート製ブロック体及び構築方法の提供する。」ことを課題とし、具体的には、「下面にU字状鉄筋棒を突設したコンクリート製ブロック体;玉石を含んだベース上に、U字状鉄筋棒の長さよりも高い台座ブロックを複数個置き、次いで該台座ブロックの上に前記のコンクリート製ブロック体を載せ、次いで該コンクリート製ブロック体のU字状鉄筋棒に複数の鉄筋棒を差し込み、次いで該差し込んだ鉄筋棒に更に別の鉄筋棒を係止させた後、生コンクリートを流し込んで固化せしめる塀又は基礎の構築方法。」という技術である。しかしながら、特許文献2に記載の技術は、専用のコンクリート製ブロック体を用いるため、既存のコンクリート塀を利用する構成ではないため、本発明の課題を解決するに至っていない。
また、発明の名称を「控え壁付乾式塀」とする技術が開示されている(特許文献3参照)。
係る技術は「強度が高く、施工高さを高く形成しても、揺れの問題が発生しにくい控え壁付き乾式塀の提供。部外者に柔らかく暖かなイメージを与えることができる住宅建物の塀構造」の提供を課題とし、具体的には、「本体支柱1Aに上下に適宜間隔をあけてジョイント材2を架設し、これらのジョイント材2間にパネル体を、最上部のジョイント材に笠木材を保持させて塀本体を形成し、控え壁支柱1Bを塀本体より 側方にはずれた位置に設けて控え壁を形成し、控え壁支柱1Bおよびこの控え壁支柱1Bに最も近い二本の本体支柱1Aに取り付けられるジョイント材、パネル体または笠木材の内の少なくとも一つの部材を、平面視略L字型に形成し、この一つの部材の一端を控え壁支柱1Bに保持させ、他端をこの控え壁支柱1Bに最も近い片方の本 体支柱1Aに保持させている。」とする技術である。しかしながら、特許文献3に記載の技術は、パネル体を支柱に貼り付けていく構成であり、各支柱により外装塀を構成する本発明とは異にするものである。
WO2005/010292号 特開平11−93181号 特開平10−325267号
本発明は、ローコストに木質塀を提供できるとともに、施工効率を向上させたウッドフェンスの施工方法の提供を課題とするものである。
本発明は、基礎部材の上面にウッドフェンスを施工する工法であって、角材と、クロスポールと、ストレートピンと、基礎部材と、を利用し、前記角材には、前記基礎部材の平滑な上面に面接触して自立する底面と、前記クロスポールを連通させるための連通穴を設け、前記クロスポールは、所定間隔で複数配置した前記角材の前記連通穴に連通して前記基礎部材の上面に自立するパネルを形成し、該パネルを構成する複数の前記角材の一部において、前記底面にストレートピンを固設し、前記ストレートピンを前記基礎部材の挿入穴に挿入し、該挿入穴と前記ストレートピンとの隙間に無収縮モルタルによるグラウトを行う構成を採用する。
また、本発明は、前記基礎部材がコンクリートブロックであって、前記挿入穴にウェブ間の空洞部を利用し、
前記ストレートピンが前記空洞部で挟持されるように2本で構成させることもできる。
また、本発明は、前記基礎部材がコンクリートブロックであって、該コンクリートブロックへ前記挿入穴を設け、前記ストレートピンが横方向に配置される鉄筋を跨ぐように2本で構成させることもできる。
また、本発明は、前記基礎部材が布基礎であって、立ち上げ部の上面に前記挿入穴を設ける構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記基礎部材が石基礎であって、積み上げられた石材の上面に前記挿入穴を設ける構成を採用することもできる。
本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、従来の布基礎にアンカーボルトや支柱を設置した工法とは異なり、自立が可能な木製パネルをストレートピンで取りつけていくため施工が簡単にでき、作業負担を軽減できるという優れた効果を発揮する。
また、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、近年問題視されているコンクリートブロック塀のリニューアルに際し、基礎部分を再利用して木質塀に変更できるという優れた効果を発揮するものである。
また、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、収穫期を迎えた人工林の国産材を大量に利用することが可能で、バイオマス発電の原料として利用されてしまう小径木も利用が可能であり、国産材の価値を大きく向上させることができ、瞬時にC02を大気に戻してしまうバイオマス燃料としての利用とは異なり、防腐処理を施すことにより、長期のC02の固定も促進させることができるという優れた効果を発揮する。
また、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、支柱が目立たず控え柱がなく、金物が露出しない工法なのでデザイン性が高いという優れた効果を発揮する。
また、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、隣接する土地の境界線上に共有の塀を設けやすいという特徴がある。即ち本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法により制作される木質塀は塀の両面が同じ仕上げ面となり、所謂、リバーシブルな景観を創出できることから、土地の共有者同士に対しても公平なデザインを提供でき、境界線に塀の外面が沿うように両方の土地のそれぞれに塀を設置する無駄をなくし、費用負担の軽減に資するという優れた効果を発揮する。
本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法の基本構成を説明する基本構成説明図である。 本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法による施工例を示す施工例説明図である。 本発明に係るコンクリートブロック対応ストレートピンの配置構成を説明する説明図である。 本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法に利用可能な基礎部材への施工例を示す施工例説明図である。 本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法を用いた施工例を示す施工例説明図である。
本発明は、基礎部材の上面にウッドフェンスとなるパネルを施工する施工方法であって、自立する角材を用いた自立するパネルの所定箇所に、ストレートピンを介して固定していくことを最大の特徴とするものである。以下、図面に基づいて説明する。但し、係る図面に記載された形状や構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の創作として発揮する効果の得られる範囲内で変更可能である。
図1は、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法の基本構成を説明する基本構成説明図である。なお、図1は、基礎部材10にコンクリートブロック11を利用する構成での実施例を示したものである。
基礎部材10は、コンクリート製の布基礎15やベタ基礎、或いはコンクリートブロック12や石塀18等の堅固に土地に定着した部材であればよく、例えば、布基礎15の場合であれば、立ち上げ部16の上面のように、角材20を自立させるための必要な水平面部を有していればよい。又、既存のコンクリート塀を生かしてこれを利用する場合では、取り除いた残存コンクリートブロック12でもよい。即ち新たに基礎を施工する必要はなく、既存のネットフェンスやメッシュフェンスの基礎を利用するものでもよい。
挿入穴11は、基礎部材10の上面に設けられるストレートピン40を挿入するための穴部である。係る挿入穴11は、角材20の底面21から突き出したストレートピン40を挿入可能とする深さと内径を有し、内径についてはストレートピン40の外径よりもよりやや大きめとして、パネル50の設置の際の位置調整の自由度を持たせることが望ましい。また、係る径差における隙間は無収縮モルタルによるグラウトの領域となる。
コンクリートブロック12は、基礎部材10を構成する一例であって、一般的な建築用コンクリートブロック、空洞コンクリートブロック、化粧コンクリートブロック、型枠コンクリートブロック等を用いればよく、断面において角のとれた矩形もしくは円形の穴が開いている空洞部を有するものが望ましい。最も適しているのは規格化された建築用コンクリートブロック(JIS A 5406)の基本型、横筋用、すみ用である。係るコンクリートブロック12は、新たに施工されるものに限られず、既存のコンクリートブロック塀の底部から数段上に配置されたコンクリートブロック12を排除した残存コンクリートブロック12でもよい。
ウェブ13は、コンクリートブロック12において、両側面を形成するフェイスシェル同士の間をかけ渡すように繋ぐ部分である。係るウェブ13が、幅方向に渡って複数設けられていることにより空洞部14が形成される。但し、横筋用コンクリートブロックの上面側は長手方向に対して連通した溝部があるため、下面側のみにウェブ13が存在する形状の場合は、コンクリートブロック12の上下を逆さまにして用いるか、既存のコンクリート塀であれば、上部に振動ドリル等で挿入穴11を穿孔する。
空洞部14は、複数のウェブ13間の隙間領域であり、ストレートピン40を挿入するための挿入穴11として利用する。係る空洞部14は、パネル50を組み立て後、基礎部材10の挿入穴11へストレートピン40を挿入する際に、ストレートピン40と挿入穴11との隙間に充填される無収縮モルタル60の充填部となる。なお、ストレートピン40を二本構成とする場合は、係る空洞部14に挟持されることにより、パネル50の立設補強にも貢献する。
布基礎15は、基礎部材10を構成する一例であって、Tの字を逆にした断面形状の鉄筋コンクリートが連続して設けられる基礎で、立ち上げ部16の上端と下部には鉄筋が配筋される。
立ち上げ部16は、フーチング17といわれる布基礎15の底辺部の中心に上方へ立ち上げられた部分であり、上面は水平な平面であるので、本発明において基礎部材10が布基礎15である場合は、係る上面に角材20を自立させることになる。但し、布基礎15の立ち上げ部16の上面にはコンクリートブロック11のような空洞部が存在しないのが一般的であるため、ストレートピン40の挿入穴を振動ドリル等で設ける必要がある。また、立ち上げ部16の高さが高すぎる場合にはフーチング17との境で立ち上げ部16を排除し、角材20の底面21を受ける面を形成してもよい。
石基礎18は、石材を重ねて立ち上げ、石材同士の隙間にモルタル等を用いて一体化した基礎である。石材によっては、石材を積み上げると平らな上面が得られないため水平な位置へ挿入穴11を設けるかモルタル等を用いて平らな面を形成し、そこへストレートピン40の挿入穴を振動ドリル等で設ける。
角材20は、ウッドフェンスとなるパネル50を構成する縦方向の木質材である。例えば、図2の実施例のように、85mm×40mm×1500mmの角材20を10本用い、この上方と下方に、それぞれ直径28mmのクロスポール30を2本連通させて1枚のパネル50を構成する。係る角材20には、間伐材などの小径木も利用が可能であることから、国産材の価値を大きく向上させることができる。ただし、係る構成はあくまで実施例であって、角材20の長さや断面寸法、或いは本数についてはこれらに限定されるものではない。
底面21は、角材20の長手方向の一端側であって、係る長手方向を垂直方向に配置したときの底面21となる面であり、角材20を自立させるだけの大きな面積を必要とする。詳しくは、角材20の重心が傾いたとき係る重心が接触点の真上を越さないような断面寸法となっていることが理想的である。具体的には、例えば、図2の実施例のように、角材の長さが1.5mであれば、底面21の寸法を85mm×40mmとする。なお、クロスポール30を用いたパネル化とストレートピン40による基礎部材10への一体化により、重心の傾きは問題とはならない。即ち、平滑な基礎部の上面に隙間なく面接触することによって、仮に角材20に外力が加わった場合でもストレートピン40が直接コンクリートブロック11の基台部10に作用してこれを受け止める構造体となる。なお、木材は軽量であるので自重による倒壊の恐れはブロック塀に比べて減少させることができる。
連通穴22は、角材20にクロスポール30を挿通させるための貫通穴である。例えば、図2の実施例のように、クロスポール30の直径が28mmであれば、連通穴22の穴径は30mmのように隙間嵌めの寸法公差として施工性を高めるとともに、施工後の角材20の変形による一体化が図られる。
クロスポール30は、複数の角材20をパネル化するための連結部材となるもので、パネル50を構成する横方向の木質材である。例えば、図2の実施例のように、85mm×40mm×1500mmの角材20を10本用い、この上方と下方に、それぞれ直径28mmのクロスポール30を2本連通させて1枚のパネル50を構成する。ただし、係る構成はあくまで実施例であって、クロスポール30の使用箇所、本数、直径についてはこれらに限定されるものではない。
ストレートピン40は、9φ〜16φの丸鋼を使い、締まり嵌めによる寸法公差にてパネル化した角材20の底面21へ開けた同径の穴に打設して一体化するもので、例えば、角材20の底面21に、ストレートピン40と同径の穴を開け、係るストレートピン40を差し込み打設して抜けないようにする。なお、木材が乾燥することにより収縮し設置後更にストレートピン40の周りが締めこまれより抜けにくくなるといった効果を発揮する。係る効果は本発明の重要な要部であり、角材20とストレートピン40が一体化することによって固定金物として取り付けが確立し設置面の大きな角材20を用いることによって、転倒しない構造体となる。
パネル50は、複数の角材20の連通穴22にクロスポール30を挿通することで、パネル状のウッドフェンスとした部材である。具体的には、例えば、図2の実施例のように、85mm×40mm×1500mmの角材20を10本用い、この上方と下方に、それぞれクロスポール30を2本連通させてできるパネル50を、コンクリートブロック12で構成される基礎部材10の上面に連続して配置する。
無収縮モルタル60は、基礎部材10の挿入穴11にストレートピン40を挿入する際に、グラウトとして充填する充填剤であり
通常のモルタルは、セメントと水を混ぜて用途に合わせた形で硬化させることができるが、内部の水が乾燥することによって収縮してしまうため、どうしても空隙やひび割れができてしまう。そこで、無収縮モルタルは流動性に優れており、また混和材などの働きもあって、空隙ができない仕上がりの実現が可能な無収縮モルタル60を使用することで、パネル50との付着性も高まり、一体化しやすくなるので、ウッドフェンス自体の耐震強度を高めることができる。
充填済みモルタル70は、既存のコンクリート塀の一部を排除して再利用する場合に、縦筋T1や横筋T2が入っていた空洞部14や、補強用の空洞部14に充填されていたモルタルのことである。
図2は、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法による施工例を示す施工例説明図である。なお、図2に示したウッドフェンスは、基礎部材10にコンクリートブロック12を利用する構成の実施例であり、具体的には、1枚のパネル50を角材20に40mm×80mm×1500mm×10本、クロスポール30に直径28mm×800mm×2本で構成し、これを3個のコンクリートブロック12の基礎部材10上へ、自立及び直径9mm、突き出し長さ100mmのストレートピン40を空洞部14又は挿入穴11への挿入により保持し、無収縮モルタル60によって補強し、これを連設して施工する実施例である。なお、係る実施例では、図2に示すように、一枚のパネル50に対し、コンクリートブロック12はオフセットして配置することが望ましい。また、図2のウッドフェンスでは笠木を示していないが、機能的にもデザイン的にも笠木は不要と考えられる。
ジョイント位置Jは、パネル50の繋ぎ部であり、隣接するクロスポール30の端部同士が角材20の連通穴22内において結合する位置を示すものである。
図3は、本発明に係るコンクリートブロック対応ストレートピンの配置構成を説明する説明図であり、図3(a)は基本型のコンクリートブロック12を、空洞部14が空いている方を上にした上面に、角材20の底面21(ハッチングした部分)を自立させた状態の配置を説明し、図3(b)は、空洞部14が貫通していない横筋用のコンクリートブロック12の上面に、角材20の底面21(ハッチングした部分)を自立させた状態の配置を説明したものである。図3(a)のように、コンクリートブロック12に当初から設けられている空洞部14を挿入穴11として利用する場合、例えばコンクリートブロック12の厚みが100mmの規格品であれば、空洞部14の厚み方向の寸法は54mmであるので、直径9mmの二本のストレートピン40の外側が54mmとなるように、角材20の底面21へピッチ間距離を45mmにしてストレートピン40を設ける。他方、コンクリートブロック12の厚みが150mmの規格品であれば、空洞部14の厚み方向の寸法は90mmであるので、直径12mmの二本のストレートピン40の外側間が90mmとなるように、角材20の底面21へピッチ間距離を78mmにしてストレートピン40を設ければよい。他方、図3(b)のように、横筋用のコンクリートブロック12の上面に、角材20の底面21(ハッチングした部分)で自立させる場合は、コンクリートブロック12の横溝部分に振動ドリル等で挿入穴11を穿設する。
図4は、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法に利用可能な基礎部材への施工例を示す施工例説明図であり、図4(a)は基礎部材10にコンクリートブロック12を用いる例を示し、図4(b)は基礎部材10に布基礎15を用いる例を示し、図4(c)は基礎部材10に石基礎18を用いる例をそれぞれ示している。
図5は、本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法により実施される施工例を示す実施例説明図である。図5に示したのは、当初9段の大谷石で積み上げられた重厚な石塀であったものを、6段取り除き3段を残して、その上に角材20をクロスポール30によりパネル50化したものを配置した例である。本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法1により、景観が美しく軽量な木質塀へと変更されたものである。
本発明に係るウッドフェンスのストレートピン工法によれば、地震時に倒壊の恐れのあるコンクリートブロック塀や石塀を木の塀に容易にリニューアルできる工法であり、コンクリートブロック塀や石塀を全て撤去するのではなく、布基礎や危険と思われる高い部分のコンクリートブロックや石を撤去し、既存基礎を再利用することで、解体工事を削減しローコスト化を図り、さらに、パネル化したユニットウッドフェンスを利用することで施工効率を向上させことでコストも軽減される工法であることから、産業上利用可能性は高いと思慮されるものである。
1 ウッドフェンスのストレートピン工法
10 基礎部材
11 挿入穴
12 コンクリートブロック
13 ウェブ
14 空洞部
15 布基礎
16 立ち上げ部
17 フーチング
18 石基礎
20 角材
21 底面
22 連通穴
30 クロスポール
40 ストレートピン
50 パネル
60 無収縮モルタル
70 充填済みモルタル
J ジョイント位置
T 鉄筋

Claims (1)

  1. 基礎部材(10)の上面にウッドフェンスを施工する工法であって、
    角材(20)と、
    クロスポール(30)と、
    ストレートピン(40)と、
    コンクリートブロック(12)による基礎部材(10)と、
    を利用し、
    前記角材(20)には、前記基礎部材(10)の平滑な上面に面接触して自立する底面(21)と、前記クロスポール(30)を連通させるための連通穴(22)を設け、
    前記クロスポール(30)は、所定間隔で複数配置した前記角材(20)の前記連通穴(22)に連通して前記基礎部材(10)の上面に自立するパネル(50)を形成し、
    該パネル(50)を構成する複数の前記角材(20)の一部において、前記底面(21)にストレートピン(40)を固設し、
    前記ストレートピン(40)を前記基礎部材(10)のウェブ(13)間の空洞部(14)を利用した挿入穴(11)に挿入し、該ストレートピン(40)は、前記空洞部(14)で挟持されるように2本で構成され、該挿入穴(11)と前記ストレートピン(40)との隙間に無収縮モルタル(60)によるグラウトを行うことを特徴とするウッドフェンスのストレートピン工法(1)
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