JP6762752B2 - 下地形成用塗料の選定方法、及び補修塗装方法 - Google Patents
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Description
ックベース塗膜に適合するプライマーサーフェーサー塗膜を選定することは特に困難であった。
樹脂成分100質量部に対して、
白色顔料45〜110質量部及び
体質顔料20〜300質量部、
を含む下地形成用塗料(A1)、
樹脂成分100質量部に対して、
白色顔料10質量部以上で且つ45質量部未満、
体質顔料20〜300質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部を含む下地形成用塗料(A2)、
樹脂成分100質量部に対して
白色顔料1質量部以上で且つ10質量部未満、
体質顔料20〜300質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部を含む下地形成用塗料(A3)を含む相異なる複数種の下地形成用塗料群の中から、前記補修対象における着色ベース硬化塗膜の分光反射率の平均値との差の絶対値が最も小さい分光反射率平均値を有する下地層を形成する塗料を選定することを特徴とする下地形成用塗料の選定方法。
本発明における下地形成用塗料に含まれる樹脂成分としては、塗料分野で通常使用され得るものを使用することができる。
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレート等の1分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する(メタ)アクリロイルモノマー;(メタ)アクリル酸;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有(メタ)アクリロイルモノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリロイルモノマー;イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等のイソシアナト基含有(メタ)アクリロイルモノマー;γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリロイルモノマー;ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の酸化硬化性基含有(メタ)アクリロイルモノマー等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
白色顔料45〜110質量部、好ましくは50〜100質量部及び
体質顔料20〜300質量部、好ましくは30〜210質量部、
の範囲内で含むものであり、
好ましくは黒色顔料を含まないかもしくは5.0質量部以下(0〜5.0重量部)で含んでいてもよい。
白色顔料60〜110質量部、好ましくは65〜100質量部及び
体質顔料35〜300質量部、好ましくは75〜250質量部の範囲内で含むものとすることもできる。
白色顔料10質量部以上で且つ45質量部未満、好ましくは15以上で且つ40質量部未満、
体質顔料20〜300質量部、好ましくは70〜250質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部、好ましくは0.1〜1.0質量部の範囲内で含むものである。
白色顔料30質量部以上で且つ60質量部未満、好ましくは35以上で且つ65質量部未満、
体質顔料35〜300質量部、好ましくは75〜270質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部、好ましくは0.1〜1.0質量部の範囲内で含むものとすることもできる。
白色顔料1質量部以上で且つ10質量部未満、好ましくは2質量部以上で且つ7質量部未満、
体質顔料20〜300質量部、好ましくは90〜270質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部、好ましくは1.0質量部を超えて5質量部以下の範囲内で含むことが適している。
白色顔料1質量部以上で且つ30質量部未満、好ましくは3質量部以上で且つ35質量部未満、
体質顔料35〜300質量部、好ましくは75〜280質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部、好ましくは1.0質量部を超えて5質量部以下の範囲内で含むものとすることもできる。
本発明方法では、補修対象となる着色ベース硬化塗膜及び上記下地形成用塗料群から形成される各下地層の分光反射率の平均値を求めておく必要がある。
分光反射率は、測色計による反射率測定によって得ることができ、その測定方式は特に制限されず公知の方式、測色計であってよく、例えば、一方向から光線を照射する方式、光源が放射状に間隔を置いて配置された環状に多方向から光線を照射する方式、光源が円周上に配置された円環状光線照射方式、積分球などにより多方向から光線を照射する方式等が挙げられる。このような方式で反射率測定が可能な測定機器としては、例えば、「CM−512m」、「CM−512m3A」等の「CM512シリーズ」、(以上商品名、コニカミノルタ社製)、「MA−68II」、「MA−94」、「MA−96」、「MA−98」等の「MA−68シリーズ」(商品名、X−Rite社製)、「BYK−mac」
、「BYK-macカラー」、「BYK−macロボテック」等の「BYKシリーズ」(商品名、BYK ガードナー社製)、「GCMS−4」、「GCMS−3B」、「GCMS−11」等の「GCMSシリーズ」(以上村上色彩技術研究所社製)等を挙げることができる。
の範囲内にあることによって、補修用着色ベース塗膜が隠蔽膜厚未満であっても、目的とする色相外観を有する複層補修塗膜となりうる下地層を形成する下地形成用塗料をより正確に選定することが可能となる。なお、本発明の実施態様において、分光反射率を測定するための光線の入射角度は、上記範囲の値に固定して行うことが好ましい。
本発明では、上記特徴を有する相異なる複数種の下地形成用塗料群の中から、補修対象となる着色ベース硬化塗膜の分光反射率の平均値との差の絶対値が最も小さい分光反射率平均値を有する下地層を形成する塗料を、最適下地形成用塗料として選定する。そして、着色ベース硬化塗膜が設けられた塗装体の損傷部に、該最適下地形成用塗料を塗装し、形成された下地層上に補修用着色ベース塗料を塗装することによって補修塗装を行う。補修対象となる着色ベース硬化塗膜の分光反射率の平均値との差の絶対値が最も小さい分光反射率平均値を有する下地層を形成する塗料が複数ある場合、該当するいずれの塗料をも使用することができる。
製造例1
中塗り塗料が形成された、縦300mm、横450mmの鋼板を基材とした。該基材に、メタリック塗色M(完全隠蔽膜厚は12μm)を完全隠蔽膜厚より3μm厚くなるように塗布してメタリックベース塗膜を形成した後、クリヤー塗料(レタンPGエコHSクリヤーQ、関西ペイント社製)を乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗布し乾燥して、メタリック塗色Mの積層塗板を得た。
製造例1においてメタリック塗色Mを赤マイカ塗色Rとする以外は製造例1と同様にして赤マイカ塗色Rの積層塗板を得た。
製造例1においてメタリック塗色Mを白マイカ塗色Wとする以外は製造例1と同様にして白マイカ塗色Wの積層塗板を得た。
製造例1においてメタリック塗色Mをベージュマイカ塗色BEとする以外は製造例1と同
様にしてベージュマイカ塗色BEの積層塗板を得た。
製造例1においてメタリック塗色Mを青マイカ塗色BLとする以外は製造例1と同様にして青マイカ塗色BLの積層塗板を得た。
上記製造例1〜5で得られた積層塗板を、分光測色計CM512m3(商品名、コニカミノルタ社製、環状に多方向から光線を照射する方式)を用いて入射角度75°の条件で、波長400〜700nmの範囲で10nm毎の分光反射率を測定し、得られたデータの平均値を算出した。
(*)105°最高反射率
45°の入射角度で光線を照射させた場合の正反射光の方向を0°として105°の方向における反射光の入射光に対する割合を、分光測色計MA61B(商品名、X−rite社製、測色計)を用いて測定用光源の色温度を約3000ケルビン、設定光源をD65光源、視野を10度として測定し、得られた数値データの中から最高値を決定した。
製造例6
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白20部、カーボンブラック0.03部、タルク30部、硫酸バリウム5部、酸化亜鉛10部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)6部を使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(A1)を得た。
反応容器に、酢酸ブチル52部を仕込み、攪拌しながら110℃まで昇温し、スチレン15部、メチルメタクリレート10部、メタクリル酸n−ブチル10部、メタクリル酸t−ブチル20部、メタクリル酸2−エチルヘキシル19部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15部、プラクセルFA−2D:10部、アクリル酸1部からなるモノマー及び重合開始剤のモノマー混合物を110℃以下で滴下用ポンプを利用して3時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後60分間110℃に保ち、攪拌を続けた。その後、追加触媒と
してアゾビスイソブチロニトリル0.5部を酢酸ブチル7部に溶解させたものを60分間かけて一定速度で滴下した。そして滴下終了後60分間110℃に保持し、反応を終了した。得られた水酸基含有アクリル樹脂溶液は、不揮発分55%、均一な黄色透明溶液であり、樹脂の重量平均分子量は14000、水酸基価は81mgKOH/gであった。
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白8部、カーボンブラック0.1部、タルク3
0部、硫酸バリウム15部、酸化亜鉛10部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)6部を使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(A2)を得た。
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白1部、カーボンブラック0.8部、タルク3
0部、硫酸バリウム20部、酸化亜鉛10部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)6部を使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(A3)を得た。
製造例6及び7で製造した下地形成用塗料組成物(A1)50部、下地形成用塗料組成物(A2)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(A12)を得た。
製造例10
製造例7及び8で製造した下地形成用塗料組成物(A2)50部、下地形成用塗料組成物(A3)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(A23)を得た。
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白10部、カーボンブラック0.1部、タルク50部、硫酸バリウム15部、酸化亜鉛10部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)5部を使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(B1)を得た。
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白10部、カーボンブラック0.1部、タルク
5部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)を11部を使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(B2)を得た。
下地形成用塗料組成物(A1)50部、下地形成用塗料組成物(B1)50部を攪拌混
合し、下地形成用塗料組成物(A1B1)を得た。
下地形成用塗料組成物(A3)50部、下地形成用塗料組成物(B1)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(B1A3)を得た。
下地形成用塗料組成物(A1)50部、下地形成用塗料組成物(B2)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(A1B2)を得た。
下地形成用塗料組成物(A3)50部、下地形成用塗料組成物(B2)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(A3B2)を得た。
固形分55%のアクリル樹脂溶液(注1)30部に、酢酸ブチル6部、メチルイソブチルケトン4部、顔料分散剤1.5部、チタン白3部、カーボンブラック2部、タルク30部
、硫酸バリウム20部、酸化亜鉛10部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、アミド系増粘剤(脂肪酸アマイド、アミド系粘性調整剤、有効成分20%)1.0部を順次配合し混合・攪拌し、30分間分散処理をし、主剤成分を得た。該主剤成分100部に、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(「スミジュールN3390EA」、商品名、住化バイエルウレタン社製)を6部使用直前に混合し下地形成用塗料組成物(B3)を得た。
下地形成用塗料組成物(A2)50部、下地形成用塗料組成物(B3)50部を攪拌混合し、下地形成用塗料組成物(A2B3)を得た。
ブリキ板に、各下地形成用塗料組成物を隠蔽膜厚で塗装し、60℃、20分乾燥させ、クリヤー塗料(レタンPGエコHSクリヤーQ、(商品名、関西ペイント社製)を乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗布し、60℃で20分乾燥して得た試験塗板を、分光測色計CM512m3(商品名、コニカミノルタ社製)を用いて入射角度45°の条件でL値を測定した。
(*)分光反射率平均値:
明度の測定で用いた試験塗板を、分光測色計CM512m3(商品名、コニカミノルタ社製)を用いて入射角度75°の条件で、波長400〜700nmの範囲で10nm毎の分光反射率を測定し、得られたデータの平均値を算出した。
(*)105°最高反射率:
明度の測定で用いた試験塗板を、分光測色計MA61B(商品名、X−rite社製、測色計)を用いて入射角度45°の条件で、波長400〜700nmの範囲で105°反射率を測定し、得られたデータの中から最高反射率を選定した。
実施例1
メタリック塗色Mの入射角度75°における分光反射率の平均値は13である。本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意した。メタリック塗色Mの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(A23)である。
次に、上記製造例1で得られたメタリック塗色Mの積層塗板を5枚用意した。この5枚の積層塗板の半面をサンドペーパーを用いて鋼板が見えるまで研磨した後、乾燥させ、下地形成用塗料組成物(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を、完全隠蔽膜厚になるまでそれぞれスプレー塗布して、60℃、20分乾燥させ、その後、各下地形成用塗膜を600番のサンドペーパーで研磨し、その上に、メタリック塗色Aを、乾燥膜厚が9μm(メタリック塗色Mの完全隠蔽膜厚は12μmである)となるようにスプレー塗布して、隠蔽膜厚未満のメタリックベース塗膜を形成した後、60℃、10分乾燥させた後にクリヤー塗料(レタンPGエコHSクリヤーQ、関西ペイント社製)を、乾燥膜厚50μmとなるようにスプレー塗布し、60℃、30分乾燥させ、クリヤー塗膜を形成し、各種下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を使い、メタリック塗色M、クリヤー塗料は共通のメタリック色の補修塗板(M1)〜(M5)を得た。作成したメタリック色の補修塗板(M1)〜(M5)を下記基準にて実際に評価した。結果を表3に示す。分光反射率平均値に基づいて選定した下地形成用塗料(A23)を用いて実際に塗装して得たメタリック色の補修塗板の評価結果は良好であり、本発明の選定方法と実際の塗板とで相関性が認められた。(製造例22参照。)。
赤マイカ塗色Rの入射角度75°における分光反射率の平均値は17である。本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意した。赤マイカ塗色Rの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(A2)である。次いで、上記実施例1において、メタリック塗色Mに替えて赤マイカ色Rを用い、研磨後の膜厚を20μm(赤マイカ塗色Rの完全隠蔽膜厚は35μmである)とする以外は実施例1と同様にして、各種下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を使い、赤マイカ塗色R、クリヤー塗料は共通の赤マイカ色の補修塗板(R1)〜(R5)を得た。分光反射率平均値に基づいて選定した下地形成用塗料(A2)を用いて実際に塗装して得た赤マイカ色の補修塗板の評価結果は良好であり、本発明の選定方法と実際の塗板とで相関性が認められた。(製造例26参照。)。
白マイカ塗色Wの入射角度75°における分光反射率の平均値は57.7である。本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意した。白マイカ塗色Wの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(A1)である。次いで、上記実施例1において、メタリック塗色Mに替えて白マイカ色Wを用い、研磨後の膜厚を30μm(白マイカ塗色Wの完全隠蔽
膜厚は45μmである)とする以外は実施例1と同様にして、各種下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を使い、白マイカ塗色W、クリヤー塗料は共通の白マイカ色の補修塗板(W1)〜(W5)を得た。分光反射率平均値に基づいて選定した下地形成用塗料(A1)を用いて実際に塗装して得た白マイカ色の補修塗板の評価結果は良好であり、本発明の選定方法と実際の塗板とで相関性が認められた。(製造例29参照)。
ベージュマイカ塗色BEの入射角度75°における分光反射率の平均値は32.0である。本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意した。ベージュマイカ塗色BEの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(A12)である。次いで、上記実施例1において、メタリック塗色Mに替えてベージュマイカ色BEを用い、研磨後の膜厚を25μm(ベージュマイカ塗色BEの完全隠蔽膜厚は40μmである)とする以外は実施例1と同様にして、各種下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を使い、ベージュマイカ塗色BE、クリヤー塗料は共通のベージュマイカ色BEの補修塗板(BE1)〜(BE5)を得た。分光反射率平均値に基づいて選定した下地形成用塗料(A12)を用いて実際に塗装して得たベージュマイカ色の補修塗板の評価結果は良好であり、本発明の選定方法と実際の塗板とで相関性が認められた。(製造例35参照。)。
青マイカ塗色BLの入射角度75°における分光反射率の平均値は3.0である。本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意した。青マイカ塗色BLの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(A3)である。次いで、上記実施例1において、メタリック塗色Mに替えて青マイカ塗色BLを用い、研磨後の膜厚を20μm(青マイカ塗色BLの完全隠蔽膜厚は35μmである)とする以外は実施例1と同様にして、各種下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を使い、青マイカ塗色BL、クリヤー塗料は共通の青色の補修塗板(BL1)〜(BL5)を得た。分光反射率平均値に基づいて選定した下地形成用塗料(A3)を用いて実際に塗装して得た青色の補修塗板の評価結果は良好であり、本発明の選定方法と実際の塗板とで相関性が認められた。(製造例43参照。)。
実施例2において、下地形成用塗料(A2)に替えて体質顔料の配合量が本発明範囲より多い下地形成用塗料(B1)を使用する以外は実施例2と同様にして、
各種下地形成用塗料(A1)、(A1B1)、(B1)、(B1A3)、(A3)を使い、赤マイカ塗色R、クリヤー塗料は共通の赤マイカ色の補修塗板を得た。赤マイカ塗色Rの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(B1)である。しかしながら下地形成用塗料(B1)を用いて実際に塗装して得た補修塗板を評価したところ、仕上がり外観が△ランクであり、付着性が×ランクであった。(製造例46参照)。
実施例2において、下地形成用塗料A2に替えて体質顔料の配合量が本発明範囲より少ない下地形成用塗料B2を使用する以外は実施例2と同様にして、
各種下地形成用塗料(A1)、(A1B2)、(B2)、(B2A3)、(A3)を使い、赤マイカ塗色R、クリヤー塗料は共通の赤マイカ色の補修塗板を得た。赤マイカ塗色Rの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(B2)である。しかしながら下地形成用塗料(B2)を用いて実際に塗装して得た補
修塗板を評価したところ研磨性が×ランクであった。(製造例51参照)。
実施例5において、下地形成用塗料A3に替えて黒顔料の配合量が本発明範囲より多い下地形成用塗料B3を使用する以外は実施例5と同様にして、
各種下地形成用塗料(A1)、(A1A2)、(A2)、(A2B3)、(B3)を使い、青マイカ塗色BL、クリヤー塗料は共通の青色の補修塗板を得た。青マイカ塗色BLの分光反射率平均値と最も近い分光反射率平均値を有する下地形成用塗料は、下地形成塗料(B3)である。
本発明に従う下地形成用塗料(A1)、(A12)、(A2)、(A23)、(A3)を用意し、入射角度が75°における分光反射率平均値ではなく、入射角度が45°における105°最高反射率の値に基づいて、各着色ベース塗料に適した下地形成用塗料を選定した。結果を表4に示す。105°最高反射率の値を用いた場合、白マイカ塗色Wと青マイカ塗色BLに関しては、実際に塗装して得た補修塗板においても良好な結果が得られ、相関性が認められたが、メタリック塗色M、赤マイカ塗色R、ベージュマイカ塗色BEについては、実際に塗装した補修塗板にスケが生じてしまった。(製造例23、28、36参照)。
各補修塗板のクリヤー塗膜及び着色ベース塗膜を介して下地形成用塗膜がどの程度見えるのかを下記基準にて目視評価した。
〇:下地形成用塗膜の塗色が全く見えず、未補修部分と補修部分の差が確認できない。
△:着色ベース塗膜が透けて下地形成用塗膜の塗色がうっすらと見える。
×:着色ベース塗膜が透けて下地形成用塗膜の塗色が明らかに見える
(*)仕上がり外観
各補修塗板の外観を下記基準にて目視評価した。
◎:ツヤ感、塗面平滑性が非常に良好であり、吸い込み、プラサフ跡がいずれも認められない、
○:ツヤ感、塗面平滑性が良好であり、吸い込み、プラサフ跡がいずれも認められない、△:ツヤ感、塗面平滑性がやや不良であり、吸い込み、プラサフ跡がいずれも認められない、
×:ツヤ感、塗面平滑性が不良であり、吸い込み、プラサフ跡のいずれかが認められる。(*)付着性
各補修塗板について、下地形成用塗膜を塗装した部分において、JIS K5600に準拠した碁盤目試験を行った。具体的には、塗膜上に縦横に2mmの間隔で碁盤目状に素材
に達する100個の切れ目を入れ、密着力(120gf/10mm)の接着テープを貼りつける。そしてこの接着テープを瞬時に剥ぎ取り、剥離して接着テープに付着した塗膜片の数量を調べて下記の基準にて評価した。
○:下塗り塗膜とメタリックベース塗膜の間で剥離なし、
△:下塗り塗膜とメタリックベース塗膜の間で剥離数10%未満、
×:下塗り塗膜とメタリックベース塗膜の間で剥離数10%以上。
(*)研磨性
各種下地形成用塗膜の表面をP600ペーパーで研磨した時の研磨感を評価した。
◎:非常に良好、
○:良好、
△:若干からみあり、
×:かなりからみあり。
Claims (7)
- 着色ベース硬化塗膜が設けられた塗装体の損傷部を補修するための補修用着色ベース塗料による着色ベース塗膜の下に設けられる下地層を形成するための塗料を、
樹脂成分100質量部に対して、
白色顔料45〜110質量部及び
体質顔料20〜300質量部、
を含む下地形成用塗料(A1)、
樹脂成分100質量部に対して、
白色顔料10質量部以上で且つ45質量部未満、
体質顔料20〜300質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部を含む下地形成用塗料(A2)、
樹脂成分100質量部に対して
白色顔料1質量部以上で且つ10質量部未満、
体質顔料20〜300質量部及び
黒色顔料0.1〜5.0質量部を含む下地形成用塗料(A3)を含む相異なる複数種の下地形成用塗料群の中から、前記補修対象における着色ベース硬化塗膜の分光反射率の平均値との差の絶対値が最も小さい分光反射率平均値を有する下地層を形成する塗料を選定することを特徴とする下地形成用塗料の選定方法であって、
着色ベース硬化塗膜及び下地層の分光反射率の平均値は、波長が400〜700nmの範囲内で10nm毎の測定値が2.0%以上の反射率の平均値である、方法。 - 下地形成用塗料(A1)〜(A3)が、2液反応硬化型塗料である請求項1に記載の選定方法。
- 相異なる複数種の下地形成用塗料群が、下地形成用塗料(A1)〜(A3)に加えて、さらに下地形成用塗料(A1)〜(A3)のうち2種以上を混合して得られる下地形成用塗料(An)をさらに含む請求項1又は2記載の選定方法。
- 下地形成用塗料(An)が、下地形成用塗料(A1)及び下地形成用塗料(A2)の混合物(A12)並びに下地形成用塗料(A2)及び下地形成用塗料(A3)の混合物(A23)であり、下地形成用塗料群が5種類の塗料群からなることを特徴とする請求項3に記載の選定方法。
- 着色ベース硬化塗膜及び下地層の分光反射率は、環状に多方向から光線を照射する方式により行われる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の選定方法。
- 着色ベース硬化塗膜及び下地層の分光反射率は、光線の入射角度が10〜90°の範囲内で行われる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の選定方法。
- 着色ベース硬化塗膜が設けられた塗装体の損傷部に、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の選定方法により選定された下地形成用塗料を塗装し、形成された下地層上に補修用着色ベース塗料を塗装することを特徴とする補修塗装方法。
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