JP6760766B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機の制御装置に関する。
近年、車両の自動変速機として、変速比を無段階に変更できるチェーン式やベルト式などの無段変速機(CVT)が広く実用化されている。一般に、このような無段変速機では、駆動輪の正転と逆転(すなわち車両の前進と後進)とを切替えるために前後進切替機構を備えている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の後進切替機構は、主として、ダブルピニオン式の遊星歯車列、前進クラッチ、及び後進クラッチ(後進ブレーキ)を備えて構成されている。前進クラッチは、例えば多板式のクラッチであり、クラッチ圧を供給することにより締結状態となる。同様に、後進クラッチは、多板式のクラッチであり、クラッチ圧を供給することにより締結状態となる。そして、前進クラッチを締結し、後進クラッチを解放すると、エンジンの回転がそのままプライマリプーリに伝達される前進状態となる。一方、前進クラッチを解放し、後進クラッチを締結すると、エンジンの回転が遊星歯車列によって逆転されてプライマリプーリに伝達される後進状態となる。
特開2013−24327号公報
ところで、セレクトレバーが、ニュートラル(N)又はパーキング(P)からドライブ(D)又はリバース(R)に操作され、前進クラッチ又は後進クラッチが締結されるとき、すなわち前進クラッチ又は後進クラッチのクラッチ室にオイルが充填されるときに、ライン圧の低下(ドロップ)が発生する。このようなライン圧の低下が発生すると、無段変速機を構成するチェーンを挟持するバリエータの側圧(例えばセカンダリ圧)が低下し、チェーンスリップが発生するおそれがある。
そのため、従来、チェーンスリップを生じるようなライン圧の低下が生じないように、クラッチ室に充填するオイルの油圧制御を行っていた。すなわち、比較的緩やかにクラッチ室にオイルを充填(供給)していた。そのため、発進時(前進側又は後進側)に、前進クラッチ又は後進クラッチの締結遅れ(タイムラグ)が生じるおそれがあった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、前後進切替機構を構成するクラッチ(前進クラッチ又は後進クラッチ)を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、クラッチの締結遅れを短縮することが可能な無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る無段変速機の制御装置は、無段変速機のレンジを選択する操作を受け付けるセレクト手段と、エンジンと駆動輪との間に設けられ該駆動輪の正転と逆転とを切替える前後進切替機構と、昇圧したオイルを吐出する第1吐出口及び第2吐出口を有するオイルポンプと、第1吐出口と連通されたメイン油圧回路と、第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を、メイン油圧回路と、前後進切替機構を構成するクラッチと連通するサブ油圧回路との間で切替える第1切替バルブと、サブ油圧回路に介装され、該サブ油圧回路を開閉する第2切替バルブと、メイン油圧回路とバリエータにオイルを供給する油圧回路との分岐部の下流側、かつ、前後進切替機構を構成するクラッチの上流側に介装され、該メイン油圧回路を開閉する第3切替バルブと、第1切替バルブ、第2切替バルブ、及び第3切替バルブの駆動を制御する制御手段とを備え、該制御手段が、セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択された場合に、第1切替バルブを駆動して第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先をサブ油圧回路側に切替え、第2切替バルブを開弁するとともに、第3切替バルブを閉弁し、セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジから、ドライブレンジ又はリバースレンジにレンジが切替えられ、かつ、前後進切替機構を構成するクラッチが締結された場合に、無段変速機の運転状態に基づいて第1切替バルブを駆動して第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を切替えるとともに、第2切替バルブを閉弁し、第3切替バルブを開弁することを特徴とする。
本発明に係る無段変速機の制御装置によれば、第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を、メイン油圧回路と、進切替機構を構成するクラッチと連通するサブ油圧回路との間で切替える第1切替バルブと、サブ油圧回路に介装され、該サブ油圧回路を開閉する第2切替バルブと、メイン油圧回路とバリエータ(プライマリプーリ及びセカンダリプーリ)にオイルを供給する油圧回路との分岐部の下流側、かつ、進切替機構を構成するクラッチの上流側に介装され、該メイン油圧回路を開閉する第3切替バルブとを備えている。そして、セレクト手段によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択された場合に、第1切替バルブが駆動されて第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先がサブ油圧回路側に切替えられ、第2切替バルブが開弁されるとともに、第3切替バルブが閉弁される。また、セレクト手段によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジから、ドライブ(D)レンジ又はリバース(R)レンジにレンジが切替えられ、かつ、前後進切替機構を構成するクラッチが締結された場合に、無段変速機の運転状態に基づいて第1切替バルブが駆動されて第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先が切替えられるとともに、第2切替バルブが閉弁され、第3切替バルブが開弁される。
そのため、第1切替バルブ、第2切替バルブ、及び第3切替バルブを制御することにより、オイルポンプの吐出口ごとにメイン油圧回路とサブ油圧回路とを独立させることができ、かつ、メイン油圧回路と前後進切替機構(クラッチ)との連通を遮断した状態で、サブ油圧回路から前後進切替機構(クラッチ)にオイルを供給することが可能となる。すなわち、前後進切替機構(クラッチ)にオイルを供給する際に、メイン油圧回路と前後進切替機構(クラッチ)との連通を遮断することにより、ライン圧の低下(ドロップ)を防止することができ、かつ、ライン圧の低下に影響されることなく、サブ油圧回路から前後進切替機構(クラッチ)にオイルを供給することにより、より早く、クラッチ(前進クラッチ又は後進クラッチ)の締結(初期締結)を行うことができる。その結果、前後進切替機構を構成するクラッチ(前進クラッチ又は後進クラッチ)を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、クラッチの締結遅れを短縮することが可能となる。
本発明に係る無段変速機の制御装置では、制御手段が、クラッチが締結され、かつ、メイン油圧回路の油圧がサブ油圧回路の油圧よりも高くなった場合に、第2切替バルブを閉弁し、第3切替バルブを開弁することが好ましい。
このようにすれば、サブ油圧回路からメイン油圧回路への逆流(すなわち、クラッチ圧側からライン圧側への逆流)を防止することができる。よって、逆流が生じた場合に発生し得るクラッチの締結力の低下を防止することが可能となる。
本発明に係る無段変速機の制御装置では、制御手段が、セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択され、かつ、エンジン回転数が所定回転数以下の場合に、第1切替バルブを駆動して第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先をサブ油圧回路側に切替えるとともに、第2切替バルブを開弁し、第3切替バルブを閉弁することが好ましい。
このようにすれば、エンジン回転数が比較的低い(すなわちオイルポンプの吐出量が比較的少なくライン圧が低下しやすい)発進時(前進側又は後進側)のみに限り、サブ油圧回路から、前後進切替機構を構成するクラッチにオイルを供給(クラッチ室にオイルを充填)するようにできる。
本発明に係る無段変速機の制御装置では、制御手段が、セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択され、かつ、無段変速機の油温が所定温度以上の場合に、第1切替バルブを駆動して第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先をサブ油圧回路側に切替えるとともに、第2切替バルブを開弁し、第3切替バルブを閉弁することが好ましい。
このようにすれば、油温が上昇し、オイルの粘度が低下して、オイルの漏れ量(戻り量)が増大するような状況(すなわちライン圧が低下しやすい状況)に限定して、サブ油圧回路から、前後進切替機構を構成するクラッチにオイルを供給(クラッチ室にオイルを充填)するようにできる。
本発明に係る無段変速機の制御装置では、第2切替バルブが、サブ油圧回路を閉じているときに、第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を、オイルポンプの吸入口に切替えることが好ましい。
このようにすれば、無段変速機の運転状態に基づいて、オイルポンプの運転状態を、全吐出運転状態と、部分吐出(半吐出)運転状態との間で切替えることができる。そのため、オイルポンプの負荷を適切に低減することが可能となる。
本発明に係る無段変速機の制御装置は、サブ油圧回路の第2切替バルブの下流側に介装され、サブ油圧回路の油圧がメイン油圧回路の油圧よりも高い場合に、サブ油圧回路からメイン油圧回路へのオイルの流入を許可し、サブ油圧回路の油圧がメイン油圧回路の油圧よりも低い場合に、メイン油圧回路からサブ油圧回路へのオイルの流入を禁止するワンウェイバルブをさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、メイン油圧回路からサブ油圧回路へのオイルの逆流を防止することができる。
本発明によれば、前後進切替機構を構成するクラッチ(前進クラッチ又は後進クラッチ)を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、クラッチの締結遅れを短縮することが可能となる。
実施形態に係る無段変速機の制御装置、及び該無段変速機の制御装置が適用された無段変速機等の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る無段変速機のバルブボディの油圧回路構成(要部のみ)を示す図である。 実施形態に係る無段変速機の制御装置による、前後進切替機構のクラッチ制御の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1及び図2を併せて用いて、実施形態に係る無段変速機の制御装置1の構成について説明する。図1は、無段変速機の制御装置1、及び該無段変速機の制御装置1が適用された無段変速機20等の構成を示すブロック図である。図2は、オイルポンプ70及び無段変速機20のバルブボディ50の油圧回路構成(要部のみ)を示す図である。
エンジン10は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の筒内噴射式4気筒ガソリンエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ(図示省略)から吸入された空気が、吸気管に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」という)13により絞られ、インテークマニホールドを通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナから吸入された空気の量はエアフローメータ61により検出される。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ14が配設されている。各気筒には、燃料を噴射するインジェクタが取り付けられている。また、各気筒には混合気に点火する点火プラグ、及び該点火プラグに高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイルが取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタによって噴射された燃料との混合気が点火プラグにより点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管を通して排出される。
上述したエアフローメータ61、スロットル開度センサ14に加え、エンジン10のカムシャフト近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサが取り付けられている。また、エンジン10のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランク角センサが取り付けられている。これらのセンサは、後述するエンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)60に接続されている。また、ECU60には、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルセンサ62、及びエンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ等の各種センサも接続されている。
エンジン10のクランク軸(出力軸)15には、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ21、及び、前後進切替機構27を介して、エンジン10からの駆動力を変換して出力する無段変速機20が接続されている。
トルクコンバータ21は、主として、ポンプインペラ22、タービンライナ23、及びステータ24から構成されている。クランク軸(出力軸)15に接続されたポンプインペラ22がオイルの流れを生み出し、ポンプインペラ22に対向して配置されたタービンライナ23がオイルを介してエンジン10の動力を受けて出力軸を駆動する。両者の間に位置するステータ24は、タービンライナ23からの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラ22に還元することでトルク増幅作用を発生させる。
また、トルクコンバータ21は、入力と出力とを直結状態にするロックアップクラッチ25を有している。トルクコンバータ21は、ロックアップクラッチ25が締結されていないとき(非ロックアップ状態のとき)はエンジン10の駆動力をトルク増幅して無段変速機20に伝達し、ロックアップクラッチ25が締結されているとき(ロックアップ時)はエンジン10の駆動力を無段変速機20に直接伝達する。トルクコンバータ21を構成するタービンライナ23の回転数(タービン回転数)は、タービン回転数センサ56により検出される。検出されたタービン回転数は、後述するトランスミッション・コントロールユニット(以下「TCU」という)40に出力される。
前後進切替機構27は、駆動輪の正転と逆転(車両の前進と後進)とを切替えるものである。前後進切替機構27は、主として、ダブルピニオン式の遊星歯車列28、前進クラッチ29及び後進クラッチ(後進ブレーキ)30を備えている。前後進切替機構27では、前進クラッチ29、及び後進クラッチ30それぞれの状態を制御することにより、エンジン駆動力の伝達経路を切替えることが可能に構成されている。
より具体的には、前進クラッチ29を締結して後進クラッチ30を解放することにより、タービン軸26の回転がそのまま後述するプライマリ軸32に伝達され、車両を前進走行させることが可能となる。また、前進クラッチ29を解放して後進クラッチ30を締結することにより、遊星歯車列28を作動させてプライマリ軸32の回転方向を逆転させることができ、車両を後進走行させることが可能となる。なお、前進クラッチ29及び後進クラッチ30を解放することにより、タービン軸26とプライマリ軸32とは切り離され、前後進切替機構27はプライマリ軸32に動力を伝達しないニュートラル状態となる。なお、前進クラッチ29及び後進クラッチ30の動作は、後述するTCU40、及びバルブボディ(コントロールバルブ)50によって制御される。また、以下、特に区別する必要がない場合には、前進クラッチ29及び後進クラッチ30をまとめて前後進クラッチ29,30と呼ぶこともある。
無段変速機20は、前後進切替機構27を介してトルクコンバータ21のタービン軸(出力軸)26と接続されるプライマリ軸32と、該プライマリ軸32と平行に配設されたセカンダリ軸37とを有している。
プライマリ軸32には、プライマリプーリ34が設けられている。プライマリプーリ34は、プライマリ軸32に接合された固定プーリ34aと、該固定プーリ34aに対向して、プライマリ軸32の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ34bとを有し、それぞれのプーリ34a,34bのコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。一方、セカンダリ軸37には、セカンダリプーリ35が設けられている。セカンダリプーリ35は、セカンダリ軸37に接合された固定プーリ35aと、該固定プーリ35aに対向して、セカンダリ軸37の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ35bとを有し、プーリ溝幅を変更できるように構成されている。
プライマリプーリ34とセカンダリプーリ35との間には駆動力を伝達するチェーン36が掛け渡されている。プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35の溝幅を変化させて、各プーリ34,35に対するチェーン36の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、変速比が無段階に変更される。ここで、チェーン36のプライマリプーリ34に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ35に対する巻き付け径をRsとすると、変速比iは、i=Rs/Rpで表される。
ここで、プライマリプーリ34(可動プーリ34b)には油圧室34cが形成されている。一方、セカンダリプーリ35(可動プーリ35b)には油圧室35cが形成されている。プライマリプーリ34、セカンダリプーリ35それぞれの溝幅は、プライマリプーリ34の油圧室34cに導入されるプライマリ油圧と、セカンダリプーリ35の油圧室35cに導入されるセカンダリ油圧とを調節することにより設定・変更される。
無段変速機20を変速させるための油圧、すなわち、上述したプライマリ油圧及びセカンダリ油圧は、バルブボディ(コントロールバルブ)50によってコントロールされる。バルブボディ50は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁弁)を用いてバルブボディ50内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ70から吐出された油圧を調整して、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する。また、バルブボディ50は、ロックアップクラッチ25や前後進切替機構27等にも調圧した油圧を供給する。
ここで、図2を参照しつつ、バルブボディ50内に形成され、上述した前後進切替機構27等に油圧を供給する油圧回路の構成について説明する。図2は、オイルポンプ70、及びバルブボディ50の油圧回路構成(要部のみ)を示す図である。
オイルポンプ70は、オイルパン590に貯留されているオイル(ATF)を、低油圧回路(吸入油路)530A、及び2つの吸入口(第1吸入口706A及び第2吸入口706B)を通して吸入し、昇圧して2つの吐出口(第1吐出口707A及び第2吐出口707B)から吐出する。本実施形態では、オイルポンプ70として、2つの吐出口(第1吐出口707A及び第2吐出口707B)を有する2ポート型のベーンポンプを用いた。
オイルポンプ70は、いわゆる平衡型ベーンポンプであり、断面が略楕円形の内周面を有するカムリング701と、カムリング701の内部に配置され、エンジンの駆動力によって駆動されるロータ702と、ロータ702を回転自在に支持するポンプ軸703と、ロータ702の周囲に形成された溝に組み込まれた複数のベーン704とを有して構成されている。
複数のベーン704それぞれはロータ702の径方向に移動可能とされており、ロータ702が回転すると、ロータ702の溝に組み込まれたベーン704が遠心力で飛び出し、その先端がカムリング701の内周面に接触した状態で偏心したカムリング701の内側面に沿って回転する。このとき、カムリング701とロータ702とベーン704とで画成される油室705の容積が変化して吸入・吐出動作が行われる。
すなわち、ロータ702の回転により、低油圧回路530Aを通して第1吸入口706Aから吸入されたオイルは、昇圧されて第1吐出口707Aからメイン(主)油圧回路(ライン圧油路)510Aに吐出される。同様に、低油圧回路530Aを通して第2吸入口706Bから吸入されたオイルは、昇圧されて第2吐出口707Bからサブ(副)油圧回路520Aに吐出される。
上述したように、オイルポンプ70の第1吐出口707Aには、メイン油圧回路510Aが接続されている。また、第2吐出口707Bには、サブ油圧回路520Aが接続されている。サブ油圧回路520Aは、第1切替バルブ571を介して、メイン油圧回路510Aと連通されるように構成されている。メイン油圧回路510Aには、オイルポンプ70から吐出されるオイルの油圧(吐出圧)を無段変速機20に要求される油圧(ライン圧)に調圧するためのライン圧コントロールバルブ(レギュレータバルブ)562が設けられている。
ライン圧コントロールバルブ562は、後述するライン圧リニアソレノイド551と連通する制御油圧回路511A、メイン油圧回路510A、及び、オイルを排出する低油圧回路(ドレン油路)530Cと接続されている。ライン圧コントロールバルブ562は、その内部に、スプール562aを軸方向に摺動自在に収容している。このスプール562aの端部にはスプリング562bが配設されており、ライン圧リニアソレノイド551により生成されたライン圧制御圧による押力(ライン圧制御圧×受圧面積)と、スプリング562bのバネ力(付勢力)と、ライン圧による押力(ライン圧×受圧面積)とのバランスに応じてスプール562aが軸方向に駆動されることにより、メイン油圧回路510Aから低油圧回路530Cに排出されるオイルの量が調節され、ライン圧の調圧が行われる。
すなわち、ライン圧コントロールバルブ562は、実ライン圧による押力がライン圧制御圧による押力よりも大きい場合に、メイン油圧回路510Aと低油圧回路530Cとを連通して、メイン油圧回路510Aのオイルを低油圧回路530Cを通して排出することにより、実ライン圧による押力とライン圧制御圧による押力とが一致するようにライン圧を調節する。一方、ライン圧コントロールバルブ562は、実ライン圧による押力がライン圧制御圧による押力よりも小さい場合には、メイン油圧回路510Aと低油圧回路530Cとを連通を遮断し、メイン油圧回路510Aからのオイルの排出を停止する。
ライン圧リニアソレノイド551は、無段変速機20に要求されるライン圧に基づいてTCU40から印加される電流値に応じてバルブを軸方向に変位させるリニアソレノイド551aを有しており、該リニアソレノイド551aに印加される電流に応じて、制御油圧回路(パイロット圧油路)511Bからの供給圧(パイロット圧)とドレンとのバランスを調節することにより、ライン圧制御圧を調圧する。調圧されたライン圧制御圧が第1制御油圧回路511Aを通してライン圧コントロールバルブ562に供給されることにより、上述したように、ライン圧コントロールバルブ562が駆動制御される。
オイルポンプ70の第2吐出口707Bは、サブ油圧回路520A、第1切替バルブ571、メイン油圧回路510Cを介して、メイン油圧回路510Aに連通される。また、オイルポンプ70の第2吐出口707Bは、サブ油圧回路520B、第2切替バルブ572(詳細は後述する)、低油圧回路530Bを介して、低油圧回路530Aに連通されている。第1切替バルブ571は、第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先を、メイン油圧回路510Cとサブ油圧回路520Bとの間で切替える。また、第2切替バルブ572は、第1切替バルブ571からサブ油圧回路520Bを介して流入するオイルの吐出先を、サブ油圧回路520Cと低油圧回路530Bとの間で切替える。
より具体的には、第1切替バルブ571は、後述する制御バルブ(オン・オフソレノイドバルブ)553と連通する制御油圧回路511C、第2吐出口707Bと連通するサブ油圧回路520A、メイン油圧回路510Aと連通するメイン油圧回路510C、及び、第2切替バルブ572と連通するサブ油圧回路520Bと接続されている。第1切替バルブ571は、その内部に、スプール571aを軸方向に摺動自在に収容している。このスプール571aの端部にはスプリング571bが配設されており、制御バルブ553から切替制御圧が供給されるか否かに応じてスプール571aの軸方向への駆動(位置)が制御され、サブ油圧回路520Aに連通する油路が、メイン油圧回路510Cとサブ油圧回路520Bとの間で切替えられる。
すなわち、第1切替バルブ571は、後述する制御バルブ553から切替制御圧の供給が停止された場合には、サブ油圧回路520Aとメイン油圧回路510Cとを連通するように油路(回路)を切替える。そのため、第2吐出口707Bから吐出されたオイルが第1吐出口707Aから吐出されたオイルと合流される全吐出運転状態となる。一方、第1切替バルブ571は、切替制御圧が供給された場合には、サブ油圧回路520Aとサブ油圧回路520Bとを連通するように油路(回路)を切替える。
制御バルブ553は、TCU40と電気的に接続されており、TCU40から出力される制御信号(駆動信号)により駆動されて開閉(開弁/閉弁)するオン・オフソレノイドバルブである。制御バルブ553は、オイルポンプ70を全吐出運転状態にする場合には、閉弁して、第1切替バルブ571に対する切替制御圧の供給を停止する。一方、制御バルブ553は、オイルポンプ70を半吐出(部分吐出)運転状態にする場合、又はサブ油圧回路520Bを介して前後進クラッチ29,30にオイルを供給する場合には、開弁して、切替制御圧を第1切替バルブ571に供給する。
すなわち、制御バルブ553(TCU40)は、オイルポンプ70を全吐出運転状態にする場合に、サブ油圧回路520Aとメイン油圧回路510Cとが連通するように、すなわち、第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先がメイン油圧回路510Cとなるように第1切替バルブ571を制御する。一方、制御バルブ553(TCU40)は、オイルポンプ70を半吐出(部分吐出)運転状態にする場合、又はサブ油圧回路520Bを介して前後進クラッチ29,30にオイルを供給する場合に、サブ油圧回路520Aとサブ油圧回路520Bとが連通するように、すなわち、第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先がサブ油圧回路520Bとなるように第1切替バルブ571を制御する。
第2切替バルブ572は、上述したように、第1切替バルブ571からサブ油圧回路520Bを介して流入するオイルの吐出先を、サブ油圧回路520Cと低油圧回路530Bとの間で切替える。すなわち、第2切替バルブ572は、サブ油圧回路520Bとサブ油圧回路520Cとの連通を断続(サブ油圧回路520を開閉)する。なお、以下、サブ油圧回路520A、サブ油圧回路520B、及びサブ油圧回路520Cをまとめてサブ油圧回路520と呼び、メイン油圧回路510A及びメイン油圧回路510Bをまとめてメイン油圧回路510と呼ぶこともある。
より具体的には、第2切替バルブ572は、後述する制御バルブ(オン・オフソレノイドバルブ)554と連通する制御油圧回路511D、第1切替バルブ571と連通するサブ油圧回路520B、低油圧回路530A(オイルポンプ70の第1,第2吸入口706A,706B)と連通する低油圧回路530B、及び前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)と連通するサブ油圧回路520Cと接続されている。第2切替バルブ572は、その内部に、スプール572aを軸方向に摺動自在に収容している。このスプール572aの端部にはスプリング572bが配設されており、制御バルブ554から切替制御圧が供給されるか否かに応じてスプール572aの軸方向への駆動(位置)が制御され、サブ油圧回路520Bに連通する油路が、サブ油圧回路520Cと低油圧回路530Bとの間で切替えられる。
すなわち、第2切替バルブ572は、後述する制御バルブ554から切替制御圧の供給が停止された場合には、サブ油圧回路520Bとサブ油圧回路520Cとを連通するように油路(回路)を切替える。そのため、第2吐出口707Bから吐出されたオイルが、サブ油圧回路520Cを介して前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)へ送られる。一方、第2切替バルブ572は、切替制御圧が供給された場合には、サブ油圧回路520Bと低油圧回路530Bとを連通するように油路(回路)を切替える。そのため、第2吐出口707Bから吐出されたオイルが低油圧回路530A(第1,第2吸入口706A,706B)に戻されて半吐出運転状態となる。これにより、オイルポンプ70の負荷が低減される。
制御バルブ554は、TCU40と電気的に接続されており、TCU40から出力される制御信号(駆動信号)により駆動されて開閉(開弁/閉弁)するオン・オフソレノイドバルブである。制御バルブ554は、第2吐出口707Bから吐出されたオイルを、サブ油圧回路520Cを介して前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)に送る場合には、閉弁して、第2切替バルブ572に対する切替制御圧の供給を停止する。一方、制御バルブ554は、オイルポンプ70を半吐出(部分吐出)運転状態にする場合には、開弁して、切替制御圧を第2切替バルブ572に供給する。
すなわち、制御バルブ554(TCU40)は、サブ油圧回路520Cを介して前後進クラッチ29,30にオイルを供給する場合に、サブ油圧回路520Bとサブ油圧回路520Cとが連通するように第2切替バルブ572を制御する。一方、制御バルブ554(TCU40)は、オイルポンプ70を半吐出(部分吐出)運転状態にする場合に、サブ油圧回路520Bと低油圧回路530Bとが連通するように第2切替バルブ572を制御する。
一方、メイン油圧回路510Aとバリエータ(プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35)にオイルを供給する油圧回路510Dとの分岐部の下流側、かつ、メイン油圧回路510Bとサブ油圧回路520Cとの合流部525の上流側(すなわち、前後進切替機構27を構成するクラッチ29,30(クラッチバルブ564)の上流側)には、第3切替バルブ573が介装されている。第3切替バルブ573は、メイン油圧回路510Aを開閉し、メイン油圧回路510Aから前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30へのオイルの供給を断続する。
より具体的には、第3切替バルブ573は、上述した制御バルブ(オン・オフソレノイドバルブ)554と連通する制御油圧回路511D、オイルポンプ70の第1吐出口707Aと連通するメイン油圧回路510A、及び、前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)と連通するメイン油圧回路510Bと接続されている。第3切替バルブ573は、その内部に、スプール573aを軸方向に摺動自在に収容している。このスプール573aの端部にはスプリング573bが配設されており、制御バルブ554から切替制御圧が供給されるか否かに応じてスプール573aの軸方向への駆動(位置)が制御され、メイン油圧回路510Aとメイン油圧回路510Bとの連通が断続(メイン油圧回路510が開閉)される。
すなわち、第3切替バルブ573は、上述した制御バルブ554から切替制御圧の供給が停止された場合には、メイン油圧回路510Aを閉じる。そのため、メイン油圧回路510Aから前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)へのオイルの供給が停止される。一方、第3切替バルブ573は、切替制御圧が供給された場合には、メイン油圧回路510Aを開く。そのため、メイン油圧回路510Aからメイン油圧回路510Bを介して前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)にオイルが供給される。
上述したように、制御バルブ554は、TCU40と電気的に接続されており、TCU40から出力される制御信号(駆動信号)により駆動されて開閉(開弁/閉弁)するオン・オフソレノイドバルブである。制御バルブ554(TCU40)は、メイン油圧回路510Aから前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)へのオイルの供給を停止する場合には、閉弁して、第3切替バルブ573に対する切替制御圧の供給を停止する。一方、制御バルブ554(TCU40)は、メイン油圧回路510Aから前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)へオイルを供給する場合には、開弁して、切替制御圧を第3切替バルブ573に供給する。なお、本実施形態では、第2切替バルブ572及び第3切替バルブ573の制御(駆動)を一つの制御バルブ(制御バルブ554)で行う構成としたが、第2切替バルブ572及び第3切替バルブ573それぞれを別々の制御バルブで制御(駆動)する構成としてもよい。
なお、サブ油圧回路520Cの第2切替バルブ572の下流側には、調圧弁(保護弁)574が介装されている。調圧弁(保護弁)574は、例えば、バネとバルブとを含んで構成され、前後進切替機構27のクラッチ(前進クラッチ29,後進クラッチ30)を保護するために、サブ油圧回路520Cの油圧が所定の圧力以上になると、オイル(油圧)を潤滑系に排出する。
また、サブ油圧回路520Cの調圧弁(保護弁)574の下流側(すなわち、第2切替バルブ572の下流側)、かつ、メイン油圧回路510Bとサブ油圧回路520Cの合流部525の上流側には、ワンウェイバルブ575が介装されている。ワンウェイバルブ575は、サブ油圧回路520Cの油圧がメイン油圧回路510Bの油圧よりも高い場合に、サブ油圧回路520Cからメイン油圧回路510Bへのオイルの流入を許可し、サブ油圧回路520Cの油圧がメイン油圧回路510Bの油圧よりも低い場合に、メイン油圧回路510Bからサブ油圧回路520Cへのオイルの流入を禁止する。
図1に戻り、無段変速機20の変速制御は、TCU40によって実行される。すなわち、TCU40は、上述したバルブボディ50を構成するソレノイドバルブ(電磁弁)の駆動を制御することにより、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する油圧を調節して、無段変速機20の変速比を変更する。また、TCU40は、上述したバルブボディ50を構成するクラッチリニアソレノイド552及びクラッチバルブ564の駆動を制御することにより、前進クラッチ29又は後進クラッチ30に供給/排出するオイル量を調節して、前進クラッチ29又は後進クラッチ30の締結/解放を行う。なお、オイルを前進クラッチ29側に供給(又は排出)するか、又は後進クラッチ30側に供給(又は排出)するかは、シフトレバー51に連動して動くように構成されたマニュアルバルブ565によって切替えられる。
ここで、車両のフロア(センターコンソール)等には、運転者による、無段変速機20の動作状態(レンジ)を択一的に切り換える操作を受付けるシフトレバー(セレクトレバー)51が設けられている。シフトレバー51には、該シフトレバー51と連動して動くように接続され、該シフトレバー51の選択位置を検出するレンジスイッチ59が取り付けられている。レンジスイッチ59は、TCU40に接続されており、検出されたシフトレバー51の選択位置が、TCU40に読み込まれる。なお、シフトレバー51では、ドライブ「D」レンジ、マニュアル「M」レンジの他、パーキング「P」レンジ、リバース「R」レンジ、ニュートラル「N」レンジを選択的に切り換えることができる。すなわち、シフトレバー(セレクトレバー)51は、特許請求の範囲に記載のセレクト手段として機能する。なお、シフトレバー51に代えて、スイッチタイプのセレクト機構を用いてもよい。
ここで、シフトレバー51が操作されてDレンジ(前進走行レンジ)が選択された場合には、マニュアルバルブ565が図面左側に動き、前進クラッチ29の油圧室にオイルが供給されるとともに、後進クラッチ30の油圧室からオイルが排出される。これにより、前進クラッチ29が締結状態、後進クラッチ30が解放状態となり、車両は前進可能となる。一方、シフトレバー51が操作されてRレンジ(後進走行レンジ)が選択された場合には、マニュアルバルブ565が図面右側に動き、後進クラッチ30の油圧室にオイルが供給されるとともに、前進クラッチ29の油圧室からオイルが排出される。これにより、後進クラッチ30が締結状態、前進クラッチ29が解放状態となり、車両は後進可能となる。なお、シフトレバー51が操作されてNレンジ又はPレンジが選択された場合には、前進クラッチ29の油圧室、及び後進クラッチ30の油圧室それぞれからオイルが排出される。これにより、前進クラッチ29及び後進クラッチ30それぞれが解放状態となり(エンジン駆動力の伝達が遮断され)、無段変速機20はニュートラル状態となる。
TCU40には、上述したタービン回転数センサ56(タービン回転数)に加え、無段変速機20のオイルの温度を検出する油温センサ53、メイン油圧回路510の油圧を検出するメイン回路圧センサ54、サブ油圧回路520の油圧を検出するサブ回路圧センサ55、及び、プライマリプーリ34の回転数を検出するプライマリプーリ回転センサ57や、セカンダリプーリ35の回転数を検出するセカンダリプーリ回転センサ58などが接続されている。また、TCU40は、例えばCAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン10を総合的に制御するECU60等と相互に通信可能に接続されている。
TCU40、及びECU60は、それぞれ、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
ECU60では、上述したカム角センサの出力から気筒が判別され、クランク角センサの出力によって検出されたクランクシャフトの回転位置の変化からエンジン回転数が求められる。また、ECU60では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及び水温等の各種情報が取得される。そして、ECU60は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びにスロットルバルブ13等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
また、ECU60では、エアフローメータ61により検出された吸入空気量に基づいて、エンジン10のエンジン軸トルク(出力トルク)が算出される。そして、ECU60は、CAN100を介して、エンジン回転数、エンジン軸トルク、及びアクセルペダル開度等の情報をTCU40に送信する。
TCU40は、変速マップに従い、車両の運転状態(例えばアクセルペダル開度及び車速等)に応じて自動で変速比を無段階に変速する。なお、自動変速モードに対応する変速マップはTCU40内のROMに格納されている。
特に、TCU40は、前後進切替機構27を構成する前進クラッチ29又は後進クラッチ30を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、前後進クラッチ29,30の締結遅れを短縮するように油圧を制御する機能を有している。そのため、TCU40は、前後進クラッチ制御部41を機能的に有している。TCU40では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、前後進クラッチ制御部41の機能が実現される。
前後進クラッチ制御部41は、前後進切替機構27を構成する前進クラッチ29又は後進クラッチ30を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、クラッチの締結遅れを短縮するように、第1切替バルブ571、第2切替バルブ572、及び第3切替バルブ573の駆動を制御する。すなわち、前後進クラッチ制御部41は、特許請求の範囲に記載の制御手段として機能する。
より具体的には、前後進クラッチ制御部41は、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択された場合に、第1切替バルブ571を駆動して(第2吐出口707Bから吐出された)オイルの吐出先をサブ油圧回路520B側に切替えるとともに、第2切替バルブ572を駆動してオイルの吐出先をサブ油圧回路520C側に切替え(開弁し)、第3切替バルブ573を閉弁する。
そのため、メイン油圧回路510から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)への油圧の供給が停止され、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)に油圧が供給される。そして、前進クラッチ29又は後進クラッチ30が締結(初期締結)される。
その際に、前後進クラッチ制御部41は、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択され、かつ、エンジン回転数が所定回転数(例えば1000rpm)以下の場合に、第1切替バルブ571を駆動してオイルの吐出先をサブ油圧回路520B側に切替えるとともに、第2切替バルブ572を駆動してオイルの吐出先をサブ油圧回路520C側に切替え(開弁し)、第3切替バルブ573を閉弁することが好ましい。このようにすれば、エンジン回転数が比較的低い(すなわちオイルポンプ70の吐出量が比較的少なくライン圧が低下しやすい)発進時(前進側又は後進側)に限り、サブ油圧回路520から、前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30にオイルが供給(クラッチ室にオイルが充填)される。
また、前後進クラッチ制御部41は、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択され、かつ、無段変速機20の油温が所定温度(例えば60℃)以上の場合に、第1切替バルブ571を駆動してオイルの吐出先をサブ油圧回路520B側に切替えるとともに、第2切替バルブ572を駆動してオイルの吐出先をサブ油圧回路520C側に切替え(開弁し)、第3切替バルブ573を閉弁することが好ましい。このようにすれば、油温が上昇し、オイルの粘度が低下して、オイルの漏れ量(戻り量)が増大するような状況(すなわちライン圧が低下しやすい状況)においてのみ、サブ油圧回路520から、前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30にオイルが供給(クラッチ室にオイルが充填)される。
一方、前後進クラッチ制御部41は、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジから、ドライブ(D)レンジ又はリバース(R)レンジにレンジが切替えられ、かつ、前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30の締結が完了した場合に、第2切替バルブ572を駆動してオイルの吐出先を低油圧回路530B側に切替え(閉弁し)、第3切替バルブ573を開弁するとともに、無段変速機20の運転状態に基づいて、第1切替バルブ571を駆動して第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先を切替える。なお、前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が完了したか否かの判断は、例えば、タービン回転数とプライマリプーリ回転数の差回転が所定回転以下か否かに基づいて行うことができる。
そのため、前進クラッチ29又は後進クラッチ30が締結(初期締結)された後は、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)への油圧の供給が停止され、メイン油圧回路510から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)に油圧が供給される。ここで、前進クラッチ29又は後進クラッチ30が締結(初期締結)済みであるため、前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)への油圧供給路をメイン油圧回路510側に切替えたとしても、ライン圧の低下(ドロップ)は生じない。
その際に、前後進クラッチ制御部41は、前後進クラッチ29,30が締結され、かつ、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧よりも高くなった場合に、第2切替バルブ572を駆動してオイルの吐出先を低油圧回路530B側に切替え(閉弁し)、第3切替バルブ573を開弁することが好ましい。このようにすれば、サブ油圧回路520Cからメイン油圧回路510Bへの逆流(すなわち、クラッチ圧側からライン圧側への逆流)が防止され、逆流により生じるおそれのある前後進クラッチ29,30の締結力の低下が防止される。
次に、図3を参照しつつ、無段変速機の制御装置1の動作について説明する。図3は、無段変速機の制御装置1による、前後進切替機構27のクラッチ制御の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、TCU40において、所定時間毎(例えば10ms毎)に繰り返して実行される。
まず、ステップS100では、エンジン回転数が所定回転数(例えば1000rpm)以下であるか否かの判断が行われる。ここで、エンジン回転数が所定回数よりも高い場合には、一旦本処理から抜けて、メイン油圧回路510から前後進クラッチ29,30に油圧が供給される。一方、エンジン回転数が所定回転数以下の場合には、ステップS102に処理が移行する。
ステップS102では、無段変速機20の油温が所定温度(例えば60℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、油温が所定温度未満の場合には、一旦本処理から抜けて、メイン油圧回路510から前後進クラッチ29,30に油圧が供給される。一方、油温が所定温度以上のときには、ステップS104に処理が移行する。
ステップS104では、シフトレバー51によりNレンジ(ニュートラルレンジ)又はPレンジ(パーキングレンジ)が選択されているか否かについての判断が行われる。ここで、Nレンジ又はPレンジが選択されている場合には、ステップS106に処理が移行する。一方、Nレンジ又はPレンジが選択されていないときには、ステップS108に処理が移行する。
ステップS106では、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)に油圧が供給されるように油路が切替えられる。より具体的には、第1切替バルブ561が駆動されてオイルの吐出先がサブ油圧回路520B側に切替えられるとともに、第2切替バルブ572が駆動されてオイルの吐出先がサブ油圧回路520C側に切替えられ(開弁され)、第3切替バルブ573が閉弁される。その後、ステップS108に処理が移行する。
ステップS108では、シフトレバー51によりNレンジ又はPレンジから、Dレンジ(ドライブレンジ)又はRレンジ(リバースレンジ)にレンジが切替えられたか否かについての判断が行われる。ここで、Nレンジ又はPレンジから、Dレンジ又はRレンジにレンジが切替えられていない場合には、本処理から一旦抜ける。一方、Nレンジ又はPレンジから、Dレンジ又はRレンジにレンジが切替えられたときにはステップS110に処理が移行する。
ステップS110では、前後進切替機構27の前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が開始される。すなわち、クラッチリニアソレノイド552が駆動され、クラッチバルブ564、及びマニュアルバルブ565を介して、油圧が前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)に供給される。
次に、ステップS112では、例えば、タービン回転数とプライマリプーリ回転数の差回転が所定回転以下か否かに基づいて、前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が完了したか否かについての判断が行われる。ここで、前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が完了した場合には、ステップS114に処理が移行する。一方、前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が完了していないときには、前進クラッチ29(又は後進クラッチ30)の締結が完了するまで、本処理が繰り返して実行される。
ステップS114では、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧よりも高いか否かについての判断が行われる。ここで、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧よりも高い場合には、ステップS116に処理が移行する。一方、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧以下のときには、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧よりも高くなるまで、本処理が繰り返して実行される。
ステップS116では、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)への油圧の供給が停止され、メイン油圧回路510から前後進切替機構27(前進クラッチ29、後進クラッチ30)へ油圧が供給されるように油路が切替えられる。より具体的には、第2切替バルブ572が駆動されてオイルの吐出先が低油圧回路530B側に切替えられ(閉弁され)、第3切替バルブ573が開弁される。また、無段変速機20の運転状態に基づいて、第1切替バルブ571が駆動されて第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先が切替えられる。その後、本処理から一旦抜ける。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、オイルポンプ70の第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先を、メイン油圧回路510Aとサブ油圧回路520Bとの間で切替える第1切替バルブ571と、サブ油圧回路520Bに介装され、該サブ油圧回路520Bを開閉する第2切替バルブ572と、メイン油圧回路510Aとバリエータ(プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35)にオイルを供給する油圧回路510Dとの分岐部の下流側、かつイン油圧回路510Bとサブ油圧回路520Cとの合流部525の上流側に介装され、メイン油圧回路510Aを開閉する第3切替バルブ273とを備えている。そして、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択された場合に、第1切替バルブ261が駆動されてオイルの吐出先がサブ油圧回路520B側に切替えられるとともに、第2切替バルブ572がサブ油圧回路520C側に切替えられ(開弁され)、第3切替バルブ573が閉弁される。また、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジから、ドライブ(D)レンジ又はリバース(R)レンジにレンジが切替えられ、かつ前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30が締結された場合に、第2切替バルブ572が低油圧回路530B側に切替えられ(閉弁され)、第3切替バルブ573が開弁される。
そのため、第1切替バルブ571、第2切替バルブ572、及び第3切替バルブ573を制御することにより、オイルポンプ70の吐出口707A,707Bごとにメイン油圧回路510とサブ油圧回路520とを独立させることができ、かつ、メイン油圧回路510と前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)との連通を遮断した状態で、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)にオイルを供給することができる。すなわち、前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)にオイルを供給する際に、メイン油圧回路510と前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)との連通を遮断することにより、ライン圧の低下を防止することができ、かつ、ライン圧の低下に影響されることなく、サブ油圧回路520から前後進切替機構27(前後進クラッチ29,30)にオイルを供給することにより、より早く、前後進クラッチ29,30の締結(初期締結)を行うことができる。その結果、前後進切替機構27を構成する前進クラッチ29又は後進クラッチ30を締結する際に、ライン圧の低下を防止しつつ、前後進クラッチ29,30の締結遅れを短縮することが可能となる。
本実施形態によれば、前後進クラッチ29,30が締結され、かつ、メイン油圧回路510の油圧がサブ油圧回路520の油圧よりも高くなった場合に、第2切替バルブ572が低油圧回路530B側に切替えられ(閉弁され)、第3切替バルブ573が開弁される。そのため、サブ油圧回路520Cからメイン油圧回路510Bへの逆流(すなわち、クラッチ圧側からライン圧側への逆流)を防止することができる。よって、逆流が生じた場合に発生し得る前後進クラッチ29,30の締結力の低下を防止することが可能となる。
本実施形態によれば、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択され、かつエンジン回転数が所定回転数以下の場合に、第1切替バルブ571が駆動されてオイルの吐出先がサブ油圧回路520B側に切替えられるとともに、第2切替バルブ572が低油圧回路530B側に切替えられ(閉弁され)、第3切替バルブ573が閉弁される。そのため、エンジン回転数が比較的低い(すなわちオイルポンプ70の吐出量が比較的少なくライン圧が低下しやすい)発進時(前進側又は後進側)のみに限り、サブ油圧回路520から、前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30にオイルを供給(クラッチ室にオイルを充填)するようにできる。
本実施形態によれば、シフトレバー51によりパーキング(P)レンジ又はニュートラル(N)レンジが選択され、かつ無段変速機20の油温が所定温度以上の場合に、第1切替バルブ571が駆動されて第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先がサブ油圧回路520B側に切替えられるとともに、第2切替バルブ572がサブ油圧回路520C側に切替えられ(開弁され)、第3切替バルブ573が閉弁される。そのため、油温が上昇し、オイルの粘度が低下して、オイルの漏れ量(戻り量)が増大するような状況(すなわちライン圧が低下しやすい状況)に限定して、サブ油圧回路520から、前後進切替機構27を構成する前後進クラッチ29,30にオイルを供給(クラッチ室にオイルを充填)するようにできる。
本実施形態によれば、サブ油圧回路520が閉じられているときに、第2吐出口707Bから吐出されたオイルの吐出先が、低油圧回路530B(オイルポンプ70の吸入口706A,706B)側に切替えられる。そのため、無段変速機20の運転状態に基づいて、オイルポンプ70の運転状態を、全吐出運転状態と、部分吐出(半吐出)運転状態との間で切替えることができる。よって、オイルポンプ70の負荷を適切に低減することが可能となる。
本実施形態によれば、サブ油圧回路520Cの第2切替バルブ572の下流側に介装され、サブ油圧回路520Cの油圧がメイン油圧回路510Bの油圧よりも高い場合に、サブ油圧回路520Cからメイン油圧回路510Bへのオイルの流入を許可し、サブ油圧回路520Cの油圧がメイン油圧回路510Bの油圧よりも低い場合に、メイン油圧回路510Bからサブ油圧回路520Cへのオイルの流入を禁止するワンウェイバルブ575をさらに備えている。そのため、メイン油圧回路510Bからサブ油圧回路520Cへの逆流を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態(図2)で示したバルブボディ50の油圧回路構成は一例であり、当該油圧回路構成に限定されるものではない。
上記実施形態では、本発明をチェーン式の無段変速機(CVT)に適用したが、チェーン式の無段変速機に代えて、例えば、ベルト式の無段変速機等にも適用することができる。
また、上記実施形態では、前後進切替機構27を、プライマリプーリ34の前段に配置したが、セカンダリプーリ35の後段に配置する構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、スプールバルブがソレノイドバルブにより駆動される構成としたが、ソレノイドバルブに代えて例えばステッピングモータ等により駆動する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、オイルポンプ70としてベーンポンプを用いたが、オイルポンプ70はベーンポンプに限られることなく、例えば、トロコイドポンプのような内接歯車ポンプや、その他の形式のポンプを用いてもよい。
上記実施形態では、エンジン10を制御するECU60と、無段変速機20を制御するTCU40とを別々のハードウェアで構成したが、一体のハードウェアで構成してもよい。
1 無段変速機の制御装置
10 エンジン
20 無段変速機
21 トルクコンバータ
27 前後進切替機構
28 遊星歯車列
29 前進クラッチ
30 後進クラッチ(後進ブレーキ)
34 プライマリプーリ
35 セカンダリプーリ
36 チェーン
40 TCU
41 前後進クラッチ制御部
50 バルブボディ(コントロールバルブ)
51 シフトレバー
53 油温センサ
54 メイン回路圧センサ
55 サブ回路圧センサ
56 タービン回転数センサ
57 プライマリプーリ回転センサ
58 セカンダリプーリ回転センサ
59 レンジスイッチ
60 ECU
70 オイルポンプ
100 CAN
510A,510B,510C,510D メイン油圧回路
511A,511B,511C,511D 制御油圧回路
520A,520B,520C サブ油圧回路
530A,530B,530C 低油圧回路
551 ライン圧リニアソレノイド
552 クラッチリニアソレノイド
553,554 制御バルブ
562 ライン圧コントロールバルブ
564 クラッチバルブ
565 マニュアルバルブ
571 第1切替バルブ
572 第2切替バルブ
573 第3切替バルブ
574 調圧弁(保護弁)
575 ワンウェイバルブ
701 カムリング
702 ロータ
703 ポンプ軸
704 ベーン
705 油室
706A 第1吸入口
706B 第2吸入口
707A 第1吐出口
707B 第2吐出口

Claims (5)

  1. 無段変速機のレンジを選択する操作を受け付けるセレクト手段と、
    エンジンと駆動輪との間に設けられ該駆動輪の正転と逆転とを切替える前後進切替機構と、
    昇圧したオイルを吐出する第1吐出口及び第2吐出口を有するオイルポンプと、
    前記第1吐出口と連通されたメイン油圧回路と、
    前記第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を、前記メイン油圧回路と、前記前後進切替機構を構成するクラッチと連通するサブ油圧回路との間で切替える第1切替バルブと、
    前記サブ油圧回路に介装され、該サブ油圧回路を開閉する第2切替バルブと、
    前記メイン油圧回路とバリエータにオイルを供給する油圧回路との分岐部の下流側、かつ、前記前後進切替機構を構成するクラッチの上流側に介装され、前記メイン油圧回路を開閉する第3切替バルブと、
    前記第1切替バルブ、前記第2切替バルブ、及び前記第3切替バルブの駆動を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択された場合に、前記第1切替バルブを駆動して前記第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を前記サブ油圧回路側に切替え、前記第2切替バルブを開弁するとともに、前記第3切替バルブを閉弁し、
    前記セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジから、ドライブレンジ又はリバースレンジにレンジが切替えられ、かつ、前記前後進切替機構を構成するクラッチが締結された場合に、前記第2切替バルブを閉弁し、前記第3切替バルブを開弁する、
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記クラッチが締結され、かつ、前記メイン油圧回路の油圧がサブ油圧回路の油圧よりも高くなった場合に、前記第2切替バルブを閉弁し、前記第3切替バルブを開弁することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択され、かつ、エンジン回転数が所定回転数以下の場合に、前記第1切替バルブを駆動して前記第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を前記サブ油圧回路側に切替えるとともに、前記第2切替バルブを開弁し、前記第3切替バルブを閉弁することを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記セレクト手段によりパーキングレンジ又はニュートラルレンジが選択され、かつ、前記無段変速機の油温が所定温度以上の場合に、前記第1切替バルブを駆動して前記第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を前記サブ油圧回路側に切替えるとともに、前記第2切替バルブを開弁し、前記第3切替バルブを閉弁することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置。
  5. 前記第2切替バルブは、前記サブ油圧回路を閉じているときに、前記第2吐出口から吐出されたオイルの吐出先を、前記オイルポンプの吸入口に切替えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置。
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