JP6760584B2 - マグネシウム合金の押し出し加工部材 - Google Patents

マグネシウム合金の押し出し加工部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6760584B2
JP6760584B2 JP2016125032A JP2016125032A JP6760584B2 JP 6760584 B2 JP6760584 B2 JP 6760584B2 JP 2016125032 A JP2016125032 A JP 2016125032A JP 2016125032 A JP2016125032 A JP 2016125032A JP 6760584 B2 JP6760584 B2 JP 6760584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium alloy
mass
magnesium
plastic working
extrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016125032A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017226892A (ja
JP2017226892A5 (ja
Inventor
祐規 上田
祐規 上田
正士 井上
正士 井上
英樹 島崎
英樹 島崎
敏治 松本
敏治 松本
太司 城戸
太司 城戸
千野 靖正
千野  靖正
新ショウ 黄
新ショウ 黄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOBATA MANUFACTURING CO., LTD.
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Fuji Light Metal Co Ltd
Original Assignee
TOBATA MANUFACTURING CO., LTD.
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Fuji Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOBATA MANUFACTURING CO., LTD., National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST, Fuji Light Metal Co Ltd filed Critical TOBATA MANUFACTURING CO., LTD.
Priority to JP2016125032A priority Critical patent/JP6760584B2/ja
Publication of JP2017226892A publication Critical patent/JP2017226892A/ja
Publication of JP2017226892A5 publication Critical patent/JP2017226892A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6760584B2 publication Critical patent/JP6760584B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Extrusion Of Metal (AREA)

Description

本発明は、マグネシウムを主成分とするマグネシウム合金を押し出し加工した、マグネシウム合金の押し出し加工部材に関する。
電気製品、自動車や航空機などの輸送機器、精密機器、製造機械など、様々な機器において筐体や構造材などを構成するために種々の金属素材が用いられる。このような様々な機器の筐体などは、鉄やアルミなどの単一金属素材で形成されるだけでなく、様々な合金素材が用いられることが多くなってきている。
例えば、電気製品や輸送機器などにおいては、軽量化を目的として合金素材が用いられることがある。精密機器や製造機械などにおいては、耐久性や強度の向上を目的として合金素材が用いられることがある。このように、従来の単一金属素材が使用されていた機器やその機器の構成部分においても、種々の合金素材が用いられるようになってきている。特に、電気製品の分野では使い勝手の良さが求められることから、輸送機器の分野では低燃費が求められることから、軽量でありながら耐久性や強度に優れた合金素材が、これらの機器の様々な部位に使用されるようになっている。
特に、低燃費や低公害を目的として、輸送機器の軽量化が求められている。輸送機器は、多くの金属製の部品を備えており、これら多くの各種部品のそれぞれが、軽量の金属や合金で製造されることが、輸送機器の軽量化の基本となる。
このような状況で、材料として実用可能な金属においては、最も低密度のマグネシウムが注目されている。マグネシウムの室温における密度は、1.7g/cmであり、この密度は鉄の密度の約1/4であり、アルミニウムの密度の約2/3である。また、マグネシウムは、比強度、比剛性、切削性、耐くぼみ性、振動吸収等の性質が優れていることも知られている。
これらの特性により、マグネシウムは、これまでノートパソコンや携帯端末の筐体などの小型の電子機器に用いられてきた。更なる展開として、上述のように、大型製品である輸送機器の各種部品に使用されることが望まれている。
特に、車両、電車、船舶、航空機などの様々な輸送機器においては、高燃費や操作性を実現するために、軽量化が必要条件となっている。部品点数の削減や、構造材の構造の見直しなどによって軽量化を進めているが、これらの対応では限界がある。求められる軽量化を実現するためには、部品や構造材などに用いられる金属材料そのものを軽量化する必要がある。この中で、金属材料として、上述のようにマグネシウム金属が着目されている。
しかしながら、マグネシウムは低温で発火しやすく、高温環境下での強度特性が低い(難燃性が低い)という問題を有している。輸送機器のように熱を発生させやすい機器にマグネシウム金属を適用する場合には、この難燃性が低いことによる問題が、顕著に表れる。
例えば、多くの輸送機器は、エンジン機構によって駆動されることが多い。輸送機器に用いられる各種部品は、このエンジン機構からの熱や駆動による熱を受けやすく、高温環境となりやすい。小型の電子機器と異なり、輸送機器の各部位には、この耐熱性の問題で、マグネシウム金属が適用されにくい状態であった。
このようなマグネシウム金属の難燃性に対応するために、マグネシウムにカルシウムを添加したマグネシウム合金が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−109963号公報
特許文献1は、カルシウム0.1〜15重量%を含む難燃性マグネシウム合金を塑性加工処理するか、又はカルシウム0.1〜15重量%を含む難燃性マグネシウム合金の既存含有量に加えて、融解時にアルミニウム又は亜鉛をさらに添加し、冷却後塑性加工処理することにより高強度難燃性マグネシウム合金を製造するマグネシウム合金を開示する。
マグネシウム合金の難燃性を向上させるために、特許文献1は、マグネシウムにカルシウムを含有させることを目的としている。特許文献1によれば、マグネシウムにカルシウムを含有させるマグネシウム合金は、発火温度が上昇して難燃性が高まる。
しかしながら、特許文献1のマグネシウム合金は、難燃性を高めているものの、強度が不足する問題を有している。
特許文献1のマグネシウム合金は、マグネシウムにカルシウムとアルミニウムを添加している。この添加によって、製造されるマグネシウム合金には、AlおよびCaを主成分とする金属間化合物(晶出相、代表組成:AlCa)が形成される。この金属間化合物は、その大きさが大きくかつ脆い。このために、マグネシウム合金に強い荷重が付与されると、この金属間化合物を起点として破壊が生じてしまう問題がある。この結果、特許文献1のマグネシウム合金は、強度が不十分であるとの問題を有している。
また、強い荷重が付与されることで金属間化合物を起点として破壊が生じるということは、例えば押し出しや圧延などの塑性加工を行う際に、破損してしまう可能性が高い。このため、塑性加工に必要となる延性も不十分である問題を有している。
すなわち、特許文献1のマグネシウム合金は、強度および延性の両方で不十分であって、強度と延性のバランスを十分に有していないとの問題を有している。
上述したように、近年では、輸送機器の軽量化のためにマグネシウム合金が金属材料として使用されることが求められている。難燃性との問題を解決できても、強度および延性(加工性)が不十分であることで、車両のフレームやボディーといった構造部材に使用することができない問題がある。船舶のフレームや航空機の主構造などの構造部材にも、使用できない問題がある。
また、延性が不足することで加工性が不十分となり、複雑な形状を必要とする構造部材には、やはり適用が困難である問題がある。機器の様々な部位に使用するには、押し出しや圧延などの様々な塑性加工を行う必要があるが、延性が不十分であることで、この必要となる塑性加工が行えないからである。
このように、従来技術のマグネシウム合金は、強度および延性が不十分であることで、輸送機器などの構造部材などへの適用が困難である問題を有していた。
本発明は、難燃性を実現しつつ、強度および延性をバランスよく実現できる、マグネシウム合金の塑性加工部材を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明のマグネシウム合金の押し出し加工部材は、全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
残部のマグネシウムおよび不可避不純物とからなり、
Al Ca相により構成される金属間化合物のビッカース硬度の平均値が、350〜600である。

本発明のマグネシウム合金の塑性加工部材は、難燃性を実現しつつ、高い強度および延性を実現できる。この強度および延性は、輸送機器の構造部材などに使用されているアルミニウム合金に置き換え可能なレベルである。
また、強度および延性のバランスがよく、いずれかのみではないメリットを有している。
これらが相まって、本発明のマグネシウム合金の塑性加工部材は、輸送機器を始めとした様々な機器において、高い荷重に対する耐久性が必要とされる構造部材などの部位に、適用が可能である。結果として、機器の軽量化を実現できる。
本発明の実施の形態2におけるマグネシウム合金塑性加工部材の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における素材を溶融させる溶融工程を示す模式図である。 本発明の実施の形態2における溶体化処理を説明する模式図である。 本発明の実施の形態2における押し出し加工を示す模式図である。 本発明の実施の形態4における溶体化処理の温度の違いについての実験結果を示す表である。 本発明の実施の形態4における実施例と比較例のSEM写真(断面組織写真)である。 金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)のビッカース硬度を測定した際の写真を示す。
本発明の第1の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材は、全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物とからなり、
AlおよびCaを主成分とする金属間化合物のビッカース硬度の平均値が、350〜600である。
この構成により、強度および延性のバランスの良いマグネシウム合金の塑性加工部材を実現できる。
本発明の第2の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1の発明に加えて、Mg及びAlを主成分とする金属間化合物(代表組成:Mg17Al12相)がマグネシウム母相内に析出している。
この構成により、マグネシウム合金の塑性加工部材の強度を高めることができる。
本発明の第3の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1または第2の発明に加えて、走査型電子顕微鏡によって撮影されたマグネシウム合金の塑性加工部材の断面組織写真において、粒径が1μm以下である金属間化合物の面積率が、2%以上である。
この構成により、微細な金属間化合物(析出相)の面積率が高く、マグネシウム合金の塑性加工部材の延性を劣化させずに強度を高めることができる。
本発明の第4の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、マグネシウム合金の塑性加工部材のマグネシウム母相再結晶粒の平均粒径が5μm未満である。
この構成により、マグネシウム母相の粒径が小さいことで、マグネシウム合金の塑性加工部材の強度と延性が高まる。
本発明の第5の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、室温引張り試験において340MPa以上の引張強度および8%以上の破断伸びを有する。
この構成により、従来はアルミニウム合金が使用されていた分野でも、マグネシウム合金の塑性加工部材を使用することができる。結果として、様々な部品や構造部材の軽量化などを実現できる。
本発明の第6の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、塑性加工前のマグネシウム合金が所定温度の加熱による溶体化処理を受けた。
この構成により、マグネシウム合金の塑性加工部材の金属間化合物(晶出相、主にAlCa)の硬さを求めるレベルに制御できる。
本発明の第7の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第6の発明に加えて、所定温度は、450℃〜525℃である。
この構成により、マグネシウム合金の塑性加工部材の金属間化合物(晶出相、主にAlCa)の硬さ求めるレベルに制御できる。
本発明の第8の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、所定の塑性加工を経て製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材であって、塑性加工が、押し出し加工、圧延加工、鍛造加工および引き抜き加工のいずれかである。
この構成により、強度と延性のバランスのとれたマグネシウム合金の塑性加工部材を実現できる。
本発明の第9の発明に係るマグネシウム合金の塑性加工部材では、第8の発明に加えて、押し出し加工前のマグネシウム合金および押し出し加工用金型が、250℃〜300℃に加熱されてから、押し出し加工が行われる。
この構成により、金属間化合物(析出相、代表組成:Mg17Al12相)の粒径や面積率を目的レベルに制御できるとともに、結晶粒径を制御することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(発明者の解析)
従来技術で説明したように、マグネシウムにカルシウムやアルミニウムを混合したマグネシウム合金は、難燃性を発揮できるようになる。例えば、アルミニウムとカルシウムを添加元素に含む難燃性のマグネシウム合金であるAMX602やAZX612などは、難燃性を有する。
しかしながら、このような難燃性を有するこれらのマグネシウム合金は、強度が不十分であり、このマグネシウム合金を塑性加工して得られる加工部材も強度が不十分である。強度が不足することで、様々な機器の部品や構造材など、強度や耐久性が要求される分野への適用が困難である。
発明者は、この従来技術の難燃性マグネシウム合金とその塑性加工部材の強度が不足する原因を、次のように解析した。
マグネシウムに元素を加えて得られるマグネシウム合金は、各元素が反応して生じる金属間化合物(晶出相や析出相)を含む。この金属間化合物は、主成分であるマグネシウムの母相を密に結合する。
しかしながら、従来技術の難燃性マグネシウム合金は、凝固中に形成される金属間化合物(主に晶出相、代表組成:AlCa相)の硬度(ビッカース硬度)が低すぎる問題がある。金属間化合物の硬度が低すぎるか高すぎると、脆くなってしまい、マグネシウム合金が、この金属間化合物を起点として破壊されてしまう。すなわち、硬度が低すぎるか高すぎるかする金属間化合物が、破壊起点となって、マグネシウム合金の強度が弱い。
すなわち、難燃性のマグネシウム合金の強度が弱くなるのは、金属間化合物(主に晶出相)の硬度が低すぎるか高すぎることによることを解析した。
更に、金属間化合物(主に晶出相)の硬度が低すぎたり高すぎたりするのは、次のようなことに起因すると、発明者は解析した。
(1)難燃性の高いマグネシウム合金の組成成分
(2)金属間化合物の粒径。特に、粒径の小さな金属間化合物が、全体の中で少ないこと
(3)母相の粒径
発明者は、これらの解析に基づき、金属間化合物(主に晶出相、代表組成:AlCa相)の硬度を調整して、難燃性を維持しながら機器の部品や構造部材に使用可能なレベルの強度を有するマグネシウム合金の組成加工部材を実現した。
(実施の形態1)
(全体概要)
実施の形態1におけるマグネシウム合金の塑性加工部材は、
全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物とからなり、
AlおよびCaを主成分とする金属間化合物(代表組成:AlCa)のビッカース硬度の平均値が、350〜600である。
ここで、塑性加工部材とは、必要な素材が溶融・撹拌などで得られたインゴットなどに、何らかの塑性加工が施されて得られる加工部材である。
マグネシウム合金の塑性加工部材は、上述の通り、全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、残部のマグネシウムおよび不可避混合物とからなる。主成分としてのマグネシウムに、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)を含有する。不可避混合物は、マグネシウム合金もしくはマグネシウム合金の塑性加工部材の製造工程で、不可避に混合されてしまう成分である。
実施の形態1のマグネシウム合金の塑性加工部材は(以下、「マグネシウム合金塑性加工部材1」と略す)は、カルシウムを含有していることで、難燃性を有している。これに加えて、上述のような成分比率のアルミニウム、マンガンを含有することで、強度の向上も実現している。
これらの成分比率の成分を有するマグネシウム合金塑性加工部材1は、アルミニウムとカルシウムを主成分とする金属間化合物(晶出相)を含有する。一例として、AlCaの晶出相を生じさせて含有する。このAlCaの金属間化合物は、ビッカース硬度が、350〜600(平均値)である。AlCaの金属間化合物のビッカース硬度が350〜600(平均値)であることで、その硬度が低すぎることがなくなるもなく高すぎることもない。
金属間化合物(晶出相、代表組成:AlCa相)は、マグネシウム合金の塑性加工部材の主成分であるマグネシウムの母相内部に分布して母相を結合する。金属間化合物(晶出相)の硬度が低すぎると、全体での強度が弱くなり、マグネシウム合金の強度が低下する。
マグネシウム合金塑性加工部材1は、AlCaの金属間化合物(晶出相)のビッカース硬度が、350〜600(平均値)であることで、硬度が低すぎて強度を下げるたり、硬度が高すぎて脆くなりすぎたりすることを防止できる。結果として、金属間化合物の弱さや脆さに起因すると解析した問題を解決でき、マグネシウム合金塑性加工部材1は、難燃性に加えて、高い強度を実現できる。
この難燃性と高い強度の両立により、マグネシウム合金塑性加工部材1は、電子機器や輸送機器などの様々な機器での、部品や構造部材に適用することが可能となる。
また、金属間化合物(析出物)として、マグネシウムおよびアルミニウムを主成分とする金属間化合物(代表組成としてMg17Al12相)が、塑性加工中に動的析出によってマグネシウム母相に微細に析出する。このMg17Al12相の金属間化合物が微細な状態で一定以上の密度で母相に析出していることで、マグネシウム合金塑性加工部材1の延性を劣化させずに強度を高める。このMg17Al12相の金属間化合物のビッカース硬度も、350〜600(平均値)であるからである。
(金属間化合物の面積比率)
具体的には、走査型電子顕微鏡によって撮影されたマグネシウム合金塑性加工部材1の断面組織写真において、粒径が1μm以下である金属間化合物(析出相、代表組成Mg17Al12相)の面積率が、2%以上であることが、好適である。
粒径が1μm以下との非常に微細である金属間化合物(析出相、代表組成Mg17Al12相)が、マグネシウム合金塑性加工部材1の全体において、一定上の割合を有していることは、母相内の転位の移動を抑制し、強度を向上させることができる。特に、金属間化合物(析出相、代表組成:Mg17Al12相)の粒径が小さいことは、破壊の起点になりにくく延性の劣化を抑制できる。更には、粒径が小さい1μm以下の金属間化合物(析出相)の面積率(マグネシウム合金塑性加工部材1の断面組織写真全体の面積に対して、1μm以下の粒径の金属間化合物(析出相)の割合)が、2%以上であることで、強度を効率的に向上させる。
また、金属間化合物(析出相、代表組成:Mg17Al12相)の粒径が微細であることおよび微細である粒径1μm以下の金属間化合物の面積率が2%以上であることで、金属間化合物によるマグネシウム合金塑性加工部材の結合力を高めることができる。結合力が高いことで、金属間化合物のみならず、全体の強度(外部圧力や外部衝撃に対する強度)が高くなる。析出相の平均粒径が1μm以下となると、析出相周辺に転位が蓄積しづらくなり(応力集中が起きづらくなり)、析出相の硬度が低かったとしても(ビッカース硬度350以下だったとしても)、破壊の起点とならないためである。
粒径の微細な1μm以下の金属間化合物(析出相)が、母相を始めとしたマグネシウム合金塑性加工部材1の断面中に、2%以上の面積で含まれていることで、微細な金属間化合物が、全体の強化剤の役割を果たす。加えて、この強化剤の役割を果たす面積率の高い金属間化合物の粒径が微細であることで、金属間化合物(析出相)周辺での応力集中が起きづらくなる。その結果、優れた強度と延性のバランスが発現する。
さらに、金属化合物(晶出相)が一定以上の硬度(ビッカース硬さ350〜600)を有することで、仮に金属間化合物(晶出相)の粒径が粗大(1μm)以上であったとしても破壊の起点になりにくくなる。晶出相の役割に加えて、析出物の役割が重畳することで、マグネシウム合金塑性加工部材1の強度を効率的に向上させることができる。
(母相再結晶粒の粒径)
マグネシウム合金塑性加工部材1は、マグネシウムを主成分とする母相を含む。この母相は、塑性加工を加えた際に生じる再結晶粒を含んでおり、マグネシウム合金塑性加工部材1は、母相再結晶粒を含んでいることになる。
ここで、実施の形態1で説明するマグネシウム合金塑性加工部材1の母相再結晶粒の平均粒径は、5μm未満である。母相再結晶粒の平均粒径が5μm未満であることで、母相を構成する再結晶粒が微細であり(大きすぎなく)、母相が衝撃や応力に対して高い強度を示すことができる。特に、母相を構成する再結晶粒が、5μm未満と微細であることで、これを含むマグネシウム合金塑性加工部材1は、引っ張られる際の引張強度を強くできる。
また、同様に母相を構成する再結晶粒が微細であることで、マグネシウム合金塑性加工部材1は、高い破断伸びを有するようになる。
母相再結晶粒の平均粒径が5μm未満と微細となるのは、マグネシウム合金塑性加工部材が、
全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物とからなることが、その一つの前提である。これは、AlCaを主成分とする金属間化合物(晶出相)のビッカース硬度が350〜600(平均値)となることについても同様である。
マグネシウム合金塑性加工部材1は、母相と金属間化合物(晶出相及び析出相)を含む。母相を構成する母相再結晶粒の平均粒径が、このように5μm未満であり、金属間化合物(晶出相)のビッカース硬度が350〜600であり、粒径が1μm未満である金属間化合物(析出相)の面積率が、断面全体の2%以上であることと、が相まって、マグネシウム合金塑性加工部材1は、高い引張強度と破断伸びを有することができるようになる。
引張強度が高いことで、マグネシウム合金塑性加工部材1は、荷重や応力の掛かりやすい部位に使用される構造部材や部品などにも好適に利用できる。また、高い破断伸びを有することで、マグネシウム合金塑性加工部材1は、種々の形状に加工することができる。これらの結果、マグネシウム合金塑性加工部材1は、加工のしやすさと強度の確保とが両立され、従来では使用が難しいと考えられていた輸送機器の構造部材などにも使用可能となる。
この輸送機器の構造部材などは、従来は加工のしやすさと強度の点から、鉄、アルミニウムなどが使用されていた。これに対して、マグネシウムを主成分とするマグネシウム合金塑性加工部材1は、鉄やアルミニウムよりも軽量であるメリットがある。また、既述した通り、組成によりマグネシウム合金塑性加工部材1は、難燃性を確保している。
この難燃性も相まって、使用の際に熱が加わる部位においても、構造部材や部品として、マグネシウム合金塑性加工部材1を使用することができる。
(引き張り強度と破断伸び)
一例として、本発明のマグネシウム合金塑性加工部材1は、室温引張り試験において340MPa以上の引張強度を有する。更には、8%以上の破断伸びを有する
340MPa以上の引張り強度を有することで、現在においては、鉄やアルミニウムなど(これらの合金を含む)が使用されている部品や構造部材と同等の強度を実現できるからである。特に、輸送機器の構造部材においては、輸送機器が移動する特性上、変形圧力や応力が強く加わる。あるいは衝撃も加わる。この場合には、構造部材には、引張り応力や圧縮応力が加わることになる。すなわち、引張り圧力が一定値以上を有することは、これらの構造部材や部品に使用される場合に必要である。室温引張り試験において340MPa以上の引き張り強度を有することで、現在使用されている鉄やアルミニウムを、マグネシウム合金塑性加工部材に置き換えることが可能となる。
また、このような引張り応力が加わったり、圧縮応力が加わったりすることで、構造部材に破断が生じうる可能性がある。破断は、破損に繋がるので、破断に繋がる応力に対する柔軟性が高いことが好適である。加えて、様々な構造、形状の構造部材や部品に加工するには、様々な加工を受けることが必要である。この加工における柔軟性も必要である。これらの応力や加工に対する柔軟性を示す基準の一つが破断伸びであり、8%以上の破断伸びを有することで、一般的な構造部材や部品に適用する際に十分である。特に現在の鉄やアルミニウムが使用されている構造部材や部品は、この程度の破断伸びを有する。このため8%以上の破断伸びを有することで、従来は、鉄やアルミニウム(合金を含む)が使用されていた構造部材や部品に、本発明のマグネシウム合金塑性部材1を使用できるようになる。
一方、強度は鉄やアルミニウム程(引張強度340MPa以上)必要ないが、高い伸びが必要とする構造部材も存在する。例えば、自動車のボディーの内板や外板等は高い強度は必要ないが、プレス成形により複雑な形状を付与する必要があるため、高い延性が必要とされている。
これらの部品にマグネシウム合金を適用するために必要となる指標が破断伸びとなり、17%以上の破断伸びを有することで、従来は軟質鋼板が使用されてきた構造部材や部品(自動車の内板や外板等)にも、本発明のマグネシウム合金塑性部材1を使用できるようになる。
このように、室温引張り試験において340MPa以上の引張り強度を有し、8%以上の破断伸びを有することで、マグネシウム合金塑性加工部材1は、高熱や高圧力(衝撃なども含む)の付与がありうる機器の構造部材や部品にも好適に使用できる。また、引張り試験において310MPa以上の引張り強度を有し、17%以上の破断伸びを有することで、マグネシウム合金塑性加工部材1は、高熱や複雑形状の付与がありうる器機の構造部材や部品にも好適に適用できる。従来の鉄やアルミニウムに置き換えが可能であることで、軽量化やこれに伴う低コスト化も実現できる。
以上のように、実施の形態1におけるマグネシウム合金塑性加工部材は、従来は鉄やアルミニウムが使用されていた分野の構造部材や部品に好適に使用できる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で説明したマグネシウム合金塑性加工部材1の製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施の形態2におけるマグネシウム合金塑性加工部材の製造工程を示すフローチャートである。実施の形態1で説明されたマグネシウム合金塑性加工部材1は、図1のフローチャートを基本的な製造工程として製造される。
まず、ステップST1にて、マグネシウム合金2に必要となる素材が混合されて溶融される溶融工程が実施される。ここで、図2のように、溶融容器100に、必要となる次の素材が投入される。
全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAl、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZn、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCa、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMn、
残部のマグネシウム。
図2は、本発明の実施の形態2における素材を溶融させる溶融工程を示す模式図である。溶融容器100に、上述の組成比率となる各素材が投入される。これらが溶融する温度で溶融容器100が加熱されることで、溶融する。溶融容器100の中で、これらの素材は溶融されて撹拌される。この撹拌によって、均一に混合して溶融合金が製造される。
次に、ステップST2にて、溶融容器100で製造された溶融合金が冷却固化される。冷却固化によって、上記の組成と組成比率を有するマグネシウム合金2が製造される。この段階でのマグネシウム合金2は、インゴットやその他の形態を有している。
次に、ステップST3にて、マグネシウム合金2に所定の塑性加工が行われる。すなわち、塑性加工工程が実施される。塑性加工工程における塑性加工によって、インゴットなどの形態を有していたマグネシウム合金2は、実施の形態1で説明したマグネシウム合金塑性加工部材1が得られる。
このようにステップST1〜ST3を基本的な製造工程として、マグネシウム合金塑性加工部材1が製造される。この製造工程で得られたマグネシウム合金塑性加工部材1は、実施の形態1で説明した通り、次のような特性を有する。
(組成比率)
組成比率は、次の通りである。
全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAl、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZn、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCa、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMn、
残部のマグネシウムと不可避混合物。
(金属間化合物の硬度)
金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa)のビッカース硬度が、350〜600(平均値)である。このような硬度を有することで、金属間化合物が脆すぎたり、衝撃に対してセンシティブになりすぎたりしないようになる。結果として、マグネシウム合金塑性加工部材1においては、金属間化合物(晶出物)を基点として生じうる破壊や破損が生じにくい。
(微細な金属間化合物の面積率)
走査型電子顕微鏡によって撮影されたマグネシウム合金塑性加工部材1の断面組織写真において、粒径が1μm以下である金属間化合物(析出物、代表組成:Mg17Al12相)の面積率が、断面組織全体に対して2%以上である。微細である粒径1μm以下の金属間化合物(析出物)が、母相を含んだ断面組織全体で、2%以上の面積率を有することで、母相の延性を劣化させずに強度が高まる。微細であることで、析出物の硬度が低かったとしても、析出物周辺での応力集中が起こりづらくなり、脆さや衝撃に対する弱さが低減するからである。
また、微細な粒径の金属間化合物(析出物)の面積率が2%以上であることで、析出物を含有するマグネシウム合金塑性加工部材1の強度を高め、引張強度を高める効果を奏する。
(母相再結晶粒の平均粒径)
マグネシウム合金塑性加工部材1の母相再結晶粒の平均粒径は、5μm未満である。母相再結晶粒の平均粒径が、5μm未満と微細であることで、母相そのものの強度と延性がバランスよく高まる。
他の特性との結果と合わせて、図1の製造工程で製造されたマグネシウム合金塑性加工部材1は、高い強度と延性を実現できる。
(強度と延性)
図1の製造工程で製造されたマグネシウム合金塑性加工部材1は、室温引張り試験において340MPa以上の引張強度を有する。更には、8%以上の破断伸びを有する。このような引張強度と破断伸びを有することで、加工の容易性、圧力や衝撃に対する強度、延性を発揮できる。
次に、製造工程において、追加的な工程について説明する。
(溶体化処理)
図3は、本発明の実施の形態2における溶体化処理を説明する模式図である。ステップST4における溶体化処理は、図1のステップST2とステップST3との間において実施される。
ステップST2の冷却工程によって、マグネシウム合金2が製造される。図3では、溶融容器100で溶融されて冷却されたマグネシウム合金2が示されている。溶融工程、冷却工程を経て製造されるマグネシウム合金2は、インゴットやビレットなどの形態を有している。
ステップST4において、このマグネシウム合金2は、溶体化処理を受ける。溶体化処理は、マグネシウム合金に対して加熱を行う。このとき、所定温度の加熱による溶体化処理がなされる。
所定温度としては、450℃〜525℃であることが好ましい。この所定温度の範囲で加熱される溶体化処理によって、実施の形態1で説明したような、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)の硬度が実現できるからである。また、上記温度の熱処理を経ることにより、AlやMgを主成分とする晶出物(代表組成:Mg17Al12相)を母相に固溶させることができるからである。
溶体化処理によって、金属間化合物(晶出物、代表組成:Mg17Al12相)が母相に固溶する。特に、450℃〜525℃の加熱温度で溶体化処理されることで、このような作用が確実に実現され、後の塑性加工において微細な析出相として生成しやすくなる。また、450℃〜525℃の加熱温度で溶体化処理されることで、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)内部の欠陥が拡散により効果的に消滅し、硬度が増加する。
また、溶体化処理における所定温度は、450℃〜525℃が好適であるが、より絞り込んだ490℃〜520℃であることも更に好適である。この絞り込んだ所定温度での溶体化処理が行われることで、金属間化合物(晶出物、代表組成:Mg17Al12相)の固溶、および金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)の硬度増加などが、更によりよい方向に進むからである。
更には、所定温度を510℃とした溶体化処理が行われることは、更に好適である。
(塑性加工)
ステップST3にて、マグネシウム合金2には、塑性加工工程が施される。この塑性加工工程での塑性加工によって、マグネシウム合金塑性加工部材1が得られる。
塑性加工としては、押し出し加工、圧延加工、鍛造加工および引き抜き加工のいずれかが適用される。マグネシウム合金2を一定の形態に加工するには、これらのいずれかの加工が適当であるからである。また、一定の形態に加工された後で、最終的な成型等の加工がされて得られる構造部材や部品などの特性に合わせて、押し出し加工、圧延加工、鍛造加工および引き抜き加工のいずれかが適用される。
これらいずれかの(場合によっては組み合わされる)塑性加工によって、マグネシウム合金2は、マグネシウム合金塑性加工部材1に加工される。加工された状態となることで、マグネシウム合金2の際には各種の特性が不十分である場合でも、塑性加工後のマグネシウム合金塑性加工部材1は、実施の形態1で説明した各種特性を実現できる。
すなわち、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)の硬度、微細な粒径の金属間化合物の面積率(析出物、代表組成:Mg17Al12相)、母相再結晶粒の平均粒径の特性を実現したマグネシウム合金塑性加工部材1が製造できる。結果として、室温引き張り試験において340MPa以上の引張強度を有し、8%以上の破断伸びを有するマグネシウム合金塑性加工部材1が製造される。
(加熱工程)
図4は、本発明の実施の形態2における押し出し加工を示す模式図である。上述の通り、塑性加工については、押し出し加工、圧延加工、鍛造加工、引き抜き加工などがある。このうち、ステップST4を経て製造されたマグネシウム合金2は、押し出し加工されて押し出し材とされることがある。
図4は、押し出し加工用金型10に、ビレット形態のマグネシウム合金21が押し込まれて押し出し加工される状態を示している。押し出し加工用金型10は、次第に先が細くなる内径を有している。この内径の上部からマグネシウム合金21が押し付けられる。押しつけに際しては、圧力が付与される。
図4の矢印は、この圧力の付与(加圧)を示している。
加圧されることで、マグネシウム合金21は、押し出し加工用金型10の内部空間11に押し込まれる。内部空間11に押し込まれる過程で、マグネシウム合金21は、内部空間11の形状や内径に合わせた形状に加工される。すなわち、押し出し加工用金型10によって、マグネシウム合金塑性加工材1が得られる(塑性加工が押し出し加工である)。
このとき、押し出し加工に用いられるマグネシウム合金21および押し出し加工用金型10のそれぞれは、押し出し加工の前に、250℃〜300℃に加熱されることが好適である。図4では、マグネシウム合金21および押し出し加工用金型10のそれぞれに加熱が施されている状態を示している。加熱は、250℃〜300℃の範囲であることが好適である。
押し出し加工前に、押し出し加工対象のマグネシウム合金21と押し出し加工用金型10とが、250℃〜300℃の範囲で加熱されることで、押し出し加工されて製造されるマグネシウム合金塑性加工部材1は、実施の形態1で説明した特性を有することができる。
すなわち、上記加工温度に設定することによって、微細な金属間化合物(析出物、代表組成:Mg17Al12相)の面積率、母相再結晶粒の平均粒径の微細化がより確実に実現できる。この実現によって、製造される押し出し加工されたマグネシウム合金塑性加工部材1は、室温引き張り試験において340MPa以上の引張強度を有し、8%以上の破断伸びを有することが、確実にできる。
以上のような実施の形態2における製造方法によって、従来は鉄やアルミニウムが使用されていた分野の構造部材や部品においても、マグネシウム合金塑性加工部材1を使用することができる。置き換えが可能となる。この置き換えによって、より軽量で低コストの機器を実現することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1、2で説明されたマグネシウム合金塑性加工部材1は、様々な用途に使用される。特に、電子機器、工作機械、輸送機器、精密機器など様々な機器の、所定用途の部品や構造部材に使用できる。特に、荷重や負荷に対応する必要があって強度や耐久性が要求される構造部材にも、好適に使用できる。
例えば、自動車などの輸送機器のシャーシやボディー、あるいはフレームなどの構造部材に使用できる。航空機や船舶のシャーシ、ボディー、フレームなどの構造部材に使用できる。
これらの構造部材は、機器の骨格をなすものであるので、強度や耐久性を必要とするが、軽量化されることで、機器全体の軽量化を実現できる。特に、軽量化のステップアップが極めて大きい要素である。
これらのようなシャーシ、ボディー、フレームなどの構造部材に使用できることで、機器の軽量化を実現し、機器の運転コストや運転エネルギーを低減できるようになる。
これらも、難燃性に加えて、実施の形態1、2で説明した通りの特性を有するマグネシウム合金塑性加工部材1であることで使用できる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。実施の形態4では、実施の形態1〜3で説明したマグネシウム合金の塑性加工部材について行った実験結果について説明する。
図5は、本発明の実施の形態4における溶体化処理の温度の違いについての実験結果を示す表である。図5の表には、組成比率および溶体化処理での温度の違いによって、比較例1〜5、実施例1〜11の結果を示している。
比較例1〜5、実施例1〜11のいずれも、それぞれに対応する組成と組成比率によって製造されたマグネシウム合金であって、塑性加工前に、それぞれに対応する温度で溶体化処理を施したものである。更に、塑性加工が押し出し加工であって、押し出し加工に用いられる押し出し加工用金型を、それぞれに対応する所定温度にして押し出し加工がされたものである。
(各例の製造について)
以下に、それぞれの製造されたものを説明する。
(比較例1)
比較例1のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理はなされず、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(比較例2)
比較例2のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
12.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が480℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(比較例3)
比較例3のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
6.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が420℃、
押し出し加工での処理温度が300℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(比較例4)
比較例4のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が420℃、
押し出し加工での処理温度が350℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(比較例5)
比較例5のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
6.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が510℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例1)
実施例1のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が450℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例2)
実施例2のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が480℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例3)
実施例3のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が510℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例4)
実施例4のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が525℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例5)
実施例5のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
11.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が480℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例6)
実施例6のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
0.5質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が480℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例7)
実施例7のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
9.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.5質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が510℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例8)
実施例8のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
7.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が510℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例9)
実施例9のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
8.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が510℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
(実施例10)
実施例10のマグネシウム合金の塑性加工部材は、
10.0質量%のAl、
0.7質量%のZn、
2.0質量%のCa、
0.2質量%のMn、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物で製造され、
溶体化処理での処理温度が495℃、
押し出し加工での処理温度が280℃、
で製造されたマグネシウム合金の塑性加工部材である。
ここで、押し出し加工は、次の通りの条件で行われた。
上述の各例の組成に応じて製造された合金鋳造材を、
1 溶体化処理なし(比較例1)
2 420℃で48時間の溶体化処理の後、水冷する(溶体化処理が420℃の例)
3 まず420℃で48時間の溶体化処理の後、水冷する。これに次いで、450℃〜525℃で48時間の溶体化処理の後、水冷する(溶体化処理が450℃〜525℃の例)
の、いずれかで(溶体化処理の温度によって1〜3のいずれかが行われる)溶体化処理がなされる。
この溶体化処理を経て得られる合金は、ビレット材であり、ビレットは、直径(38〜39)×高さ(35〜41)mmである。
押し出し加工に用いられる押し出し用金型は、直径が40mmである。
押し出し比は、44(直径40mmを直径6mmに絞り込む)である。
押し出し時のラム速度は、5mm/分(素材押し出し速度:222mm/分)である。
押し出し温度は、各例の押し出し加工での処理温度に対応する。
このようにして製造された各例のマグネシウム合金の塑性加工部材のそれぞれについて、次の条件で、AlCaの金属間化合物のビッカース硬度と機械的特性(引張り強度、耐力、破断伸び)を測定した。
(ビッカース硬度の測定条件)
装置:マイクロビッカース硬度試験機(Mitutoyo HM−200)
荷重:0.0005kgf
負荷時間:10秒
測定点:5〜10点
測定面:押出し方向に平行な断面
(機械的特性の測定条件)
装置:インストロン万能試験機(INSTRON 5565Q6662)
試験片平行部寸法:直径2.5mm、長さ14mm(JIS14A準拠)
クロスヘッド速度:2mm/分(初期歪み速度:2.4×10−3−1
ひずみゲージ使用
以上の測定条件に基づいて、比較例1〜5、実施例1〜11のビッカース硬度と機械的特性は、図5の通りである。
(比較例1)
ビッカース硬度:186−268(平均:236)
引張強度:373MPa
耐力:284MPa
破断伸び:11%
(比較例2)
ビッカース硬度:397−801(平均:617)
引張強度:393MPa
耐力:277MPa
破断伸び:4%
(比較例3)
ビッカース硬度:212−295(平均:259)
引張強度:317MPa
耐力:208MPa
破断伸び:14%
(比較例4)
ビッカース硬度:228−310(平均:274)
引張強度:316MPa
耐力:208MPa
破断伸び:12%
(比較例5)
ビッカース硬度:344−425(平均:379)
引張強度:318MPa
耐力:210MPa
破断伸び:19%
(実施例1)
ビッカース硬度:337−572(平均:415)
引張強度:359MPa
耐力:246MPa
破断伸び:15%
(実施例2)
ビッカース硬度:386−583(平均:465)
引張強度:366MPa
耐力:241MPa
破断伸び:16%
(実施例3)
ビッカース硬度:377−566(平均:483)
引張強度:367MPa
耐力:265MPa
破断伸び:17%
(実施例4)
ビッカース硬度:397−658(平均:516)
引張強度:344MPa
耐力:236MPa
破断伸び:19%
(実施例5)
ビッカース硬度:361−688(平均:565)
引張強度:386MPa
耐力:277MPa
破断伸び:8%
(実施例6)
ビッカース硬度:360−577(平均:470)
引張強度:384MPa
耐力:240MPa
破断伸び:14%
(実施例7)
ビッカース硬度:395−682(平均:475)
引張強度:358MPa
耐力:241MPa
破断伸び:15%
(実施例8)
ビッカース硬度:513−612(平均:573)
引張強度:317MPa
耐力:202MPa
破断伸び:17%
(実施例9)
ビッカース硬度:395−602(平均:513)
引張強度:342MPa
耐力:221MPa
破断伸び:18%
(実施例10)
ビッカース硬度:436−516(平均:486)
引張強度:379MPa
耐力:265MPa
破断伸び:14%
以上の実験結果より、マグネシウム合金の組成比率は、実施の形態1で説明した通り、
全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
残部のマグネシウムおよび不可避混合物であることが適切であると確認された。
また、溶体化処理での処理温度が、450℃〜525℃であることが好適であることも確認された。更に、押し出し加工における押し出し加工用金型の処理温度が、250℃〜300℃であることが好適であることも確認された。これらの条件を満たすことで、強度と延性との両立が図られる。
このとき、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)のビッカース硬度が、平均値として、350〜600であること、引張強度が340MPa以上であること、および、破断伸びが8%以上であることが、実施例において確認された。
(SEM写真による確認)
また、実施例と比較例との比較において、強度および延性を両立させるマグネシウム合金の組成加工部材が実現される態様を、SEM写真からも確認した。
図6は、本発明の実施の形態4における実施例と比較例のSEM写真(断面組織写真)である。図6(A)は、図5において説明した比較例3のマグネシウム合金の組成加工部材のSEM写真である。図6(C)は、図6(A)のSEM写真で解析されたマグネシウム合金の組成加工部材の断面において、直径1μm以下の析出物(代表組成:Mg17Al12相)の金属間化合物の部分を枠で囲った写真である。
図6(B)は、図5において説明した実施例3のSEM写真(断面組織写真)である。図6(D)は、図6(B)のSEM写真で解析されたマグネシウム合金の組成加工部材の断面において、直径1μm以下の析出物(代表組成:Mg17Al12相)の金属間化合物の部分を枠で囲った写真である。
比較例3と実施例3のそれぞれをImage−Pro Analyzer(ver.7)の画像解析ソフトを用いて解析すると、比較例3では、粒径1μm以下の析出物(代表組成:Mg17Al12相)の金属間化合物の面積率は、1.9%であり、2%未満である。また、平均粒径は、0.41μmである。これに対して、実施例3では、粒径1μm以下の析出物(代表組成:Mg17Al12相)の金属間化合物の面積率は、6.6%である。また、平均粒径は、0.26μmである。
比較例3のビッカース硬度の平均値は259であり、引張強度は317MPaであって、強度において十分ではない。これに対して、実施例3のビッカース硬度の平均値は483であり、引張強度は367MPaである。強度において十分である。
このように、比較例と実施例とで、強度が十分に実現できるか否かにおいて、金属間化合物(析出物、代表組成:Mg17Al12相)の粒径、粒径1μm以下の面積率が2%以上であることが必要であることが確認された。この前提として、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)のビッカース硬度が硬いことで、強度を実現できることと延性も両立できることが確認された。
以上の実験結果により、実施の形態1〜3で説明したマグネシウム合金の組成加工部材の製造条件と結果との関係の確認、強度と延性の両立ができることの理由の確認ができた。
なお、図7に、金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)のビッカース硬度を測定した際の写真を示す。図7に示される通り、比較例および実施例のそれぞれにおいて、矢印に示された金属間化合物(晶出物、代表組成:AlCa相)におけるビッカース硬度を測定した。ビッカース硬度の測定値はそれぞれ247と564であった。比較例に比べ、実施例は明らかに小さい圧痕を呈しており、高い硬度を示すことが確認できる。
なお、実施の形態1〜4で説明されたマグネシウム合金の塑性加工部材は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
10 押し出し加工用金型
11 内部空間
21 マグネシウム合金

Claims (10)

  1. 全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
    全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
    全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
    全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
    残部のマグネシウムおよび不可避不純物とからなり、
    Al Ca相により構成される金属間化合物のビッカース硬度の平均値が、350〜600である、マグネシウム合金の押し出し加工部材。
  2. Mg 17 Al 12 相により構成される金属間化合物がマグネシウム母相内に析出している、請求項1記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材。
  3. 走査型電子顕微鏡によって撮影された前記マグネシウム合金の押し出し加工部材の断面組織写真において、粒径が1μm以下である前記金属間化合物の面積率が、2%以上である、請求項1または2記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材。
  4. 前記マグネシウム合金の押し出し加工部材のマグネシウム母相再結晶粒の平均粒径が5μm未満である、請求項1から3のいずれか記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材。
  5. 室温引張り試験において340MPa以上の引張強度および8%以上の破断伸びを有する、請求項1から4のいずれか記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材。
  6. 請求項1からのいずれか記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材を用いて、所定用途に使用される構造部材。
  7. 前記所定用途は、電子機器、精密機器、工作機械および輸送機器のいずれかである、請求項記載の構造部材。
  8. 全体に対して、8.0質量%〜11.0質量%のAlと、
    全体に対して、0.0質量%〜3.0質量%のZnと、
    全体に対して、0.5質量%〜2.5質量%のCaと、
    全体に対して、0.0質量%〜0.6質量%のMnと、
    残部のマグネシウムおよび不可避不純物とが溶融される溶融工程と、
    前記溶融されて得られる溶融合金を冷却固化してマグネシウム合金を得る冷却工程と、
    前記マグネシウム合金に所定の押し出し加工を行う押し出し加工工程と、を備え、
    Al Ca相により構成される金属間化合物のビッカース硬度が、350〜600であり、
    前記押し出し加工前の前記マグネシウム合金が、450℃〜525℃の加熱による溶体化工程を更に備える、マグネシウム合金の押し出し加工部材の製造方法。
  9. 走査型電子顕微鏡によって撮影された前記マグネシウム合金の押し出し加工部材の断面組織写真において、粒径が1μm以下であるMg 17 Al 12 相により構成される前記金属間化合物の面積率が2%以上である、請求項記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材の製造方法。
  10. 前記押し出し加工前において、前記マグネシウム合金および押し出し加工用金型が、250℃〜300℃に加熱される事前加熱工程を、更に備える、請求項9記載のマグネシウム合金の押し出し加工部材の製造方法。
JP2016125032A 2016-06-24 2016-06-24 マグネシウム合金の押し出し加工部材 Expired - Fee Related JP6760584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016125032A JP6760584B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 マグネシウム合金の押し出し加工部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016125032A JP6760584B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 マグネシウム合金の押し出し加工部材

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017226892A JP2017226892A (ja) 2017-12-28
JP2017226892A5 JP2017226892A5 (ja) 2019-04-18
JP6760584B2 true JP6760584B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=60891161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016125032A Expired - Fee Related JP6760584B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 マグネシウム合金の押し出し加工部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6760584B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7274131B2 (ja) * 2018-09-21 2023-05-16 不二ライトメタル株式会社 マグネシウム合金の塑性加工部材および製造方法
CN111197134A (zh) * 2018-11-19 2020-05-26 嘉丰工业科技(惠州)有限公司 一种具有高散热性能的稀土镁合金材料及其制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4678373B2 (ja) * 2004-06-30 2011-04-27 住友電気工業株式会社 マグネシウム合金材の製造方法
JP4415098B2 (ja) * 2005-03-16 2010-02-17 独立行政法人産業技術総合研究所 難燃性マグネシウム合金押出材の製造方法及びその押出材
JP5880811B2 (ja) * 2011-06-22 2016-03-09 住友電気工業株式会社 マグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金鋳造コイル材、マグネシウム合金展伸材、マグネシウム合金接合材、マグネシウム合金鋳造材の製造方法、マグネシウム合金展伸材の製造方法、及びマグネシウム合金部材の製造方法
JP6465338B2 (ja) * 2014-10-15 2019-02-06 住友電気工業株式会社 マグネシウム合金、マグネシウム合金板、マグネシウム合金部材、及びマグネシウム合金の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017226892A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102230118B (zh) 一种具有高强度和高屈强比的镁合金及其制备方法
EP3392358B1 (en) Low-cost high-heat-conduction die-casting magnesium alloy and manufacturing method therefor
KR101931672B1 (ko) 고속압출용 난연성 마그네슘 합금 및 이를 이용하여 제조한 마그네슘 합금 압출재의 제조방법
WO2002083964A1 (en) Quasi-crystalline phase hardened magnesium alloy with excellent hot formability and method for preparing the same
JP2008536005A (ja) ミッシュメタルが添加されたマグネシウム合金、ミッシュメタルが添加されたマグネシウム合金加工材の製造方法及びこれによって製造されるマグネシウム合金加工材
JPWO2016129127A1 (ja) アルミニウム合金製塑性加工品の製造方法
CN114787403B (zh) 粉末铝材料
US20090269237A1 (en) High-strength non-combustible magnesium alloy
CN114908278A (zh) 镁合金和锻造组件
JP6760584B2 (ja) マグネシウム合金の押し出し加工部材
KR20210130455A (ko) 고물성 마그네슘 합금 가공재 및 그 제조방법
JP7274131B2 (ja) マグネシウム合金の塑性加工部材および製造方法
JP4929000B2 (ja) 塑性加工用マグネシウム合金及びマグネシウム合金塑性加工部材
JP2011099140A (ja) マグネシウム合金、およびその製造方法
JP2001316745A (ja) ホウ素含有Al基合金およびその製造方法
JP2007231408A (ja) 拡管成形用アルミニウム合金中空押出形材およびアルミニウム合金中空部材
JP2006257505A (ja) 伸びフランジ性に優れたアルミニウム合金板
KR102407828B1 (ko) 고물성 마그네슘 합금 가공재 및 그 제조방법
KR20190030296A (ko) 알루미늄 합금의 처리 방법
KR102012952B1 (ko) 알루미늄 합금 및 그 제조방법
JP2002256368A (ja) プレス加工性に優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材
JP2011117064A (ja) 疲労強度特性に優れた耐熱マグネシウム合金およびその耐熱マグネシウム合金の製造方法並びにエンジン用耐熱部品
JP2007308780A (ja) マグネシウム合金の組織制御方法、組織制御されたマグネシウム合金、及び車両用ホイール
JP2009275274A (ja) マグネシウム合金、およびその製造方法
KR101807799B1 (ko) Al-Si계 주조재 합금 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190311

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6760584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees