JP6758620B2 - ナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法 - Google Patents

ナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法 Download PDF

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    • G01N1/10Devices for withdrawing samples in the liquid or fluent state

Description

本発明は、ナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法に関する。特に、導電体上にナノワイヤを形成し、導電体を介してナノワイヤを加熱できるナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法に関する。
大気中、水中に含まれる細胞、ウィルス、真菌、細菌等(以下、「細菌等」と記載することがある。)は、ヒトなどの生体の健康状態に影響を与える可能性が指摘されている。そのため、ヒトが安全で快適な生活を送るために、大気中、水中に含まれる細菌等を分析したり、死滅させる必要がある。また、医学の分野では、生体サンプル中に含まれる細胞の大きさ、種類等を分析することで病気の診断を行っている。
細菌等を分析する方法としては、例えば、シリコン等の基板上に形成した細孔(マイクロポア)にサンプルを通過させ、細孔に印加した電圧によって細孔の内部を流れる定常電流の変化を測定する分析装置(非特許文献1参照)、マイクロ流路を形成した基板を横置きにし、サンプルが流路を通過する時の定常電流を測定する分析装置(非特許文献2参照)等が知られている。
ところで、分析装置で細菌等の分析を行う際には、分析のノイズを減少させるため、標的となる細菌等とその他の細菌等を分離・濃縮することが望ましい。細菌等の分離・濃縮方法としては、特定の温度(転移温度)以上では親水性を示し、その温度以下では疎水性を示す感温性担体と、前記担体の表面に付着した、標的細胞に対する抗原結合構造を有する物質を結合した捕集細胞とを含む細胞分離キットを用い、温度制御により標的細胞を分離する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−73112号公報
Waseem A.et al.,Lab on a Chip, Vol.12, pp.2345−2352,2012 Naoya.Y et al.,"Tracking single−particle dynamics via combined optical and electrical sensing", SCIENTIFIC REPORTS, Vol.3,pp.1−7,2013
抗原抗体反応等を利用して、標的となる細菌等のみを捕捉することは、上記特許文献1に記載されている等、良く知られた技術である。ところで、サンプル中の標的となる細菌等を捕捉した後は、捕捉目的に応じた処理を実施する。例えば、捕捉した細菌等を殺菌する場合は、捕捉した細菌等が死滅するまで加熱処理する必要があり、捕捉した細菌等を分離する場合は所定の方法により分離する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載されている分離方法は、容器内の液相中にビーズを分散して標的細胞を捕捉している。そのため、捕捉後に標的細胞を分離する場合、先ずビーズに捕捉した細胞を、メッシュを用いて未反応の細胞と分離し、その後にビーズから標的細胞を分離する必要があるため、操作が煩雑となる問題がある。更に、特許文献1に記載されている発明は、ビーズを分散している液相全体を加熱することでビーズから標的細胞を分離している。そのため、ビーズに捕捉した細胞を分離するために大きなエネルギーを要すると共に、迅速な分離が難しいという問題がある。現在のところ、ビーズ等の担体を、直接加熱できるデバイスは知られていない。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされた発明であり、鋭意研究を行ったところ、(1)絶縁性基板に導電体層を積層し、該導電体層の上にナノワイヤを形成し、そして導電体層に接するように一対の電極を形成したデバイスを作製する、(2)そして、一対の電極に通電することで、ナノワイヤを加熱できること、(3)また、通電する電流量を変えることでナノワイヤの加熱温度を調整できること、を新たに見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の目的は、ナノワイヤの温度調整が可能なナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法を提供することである。
本発明は、以下に示す、ナノワイヤデバイス、該ナノワイヤデバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法に関する。
(1)絶縁性基板、
該絶縁性基板上に、少なくとも一部が積層された導電体層、
該導電体層上に形成されたナノワイヤ、及び、
前記導電体層に接するように形成された一対の電極、
を含むナノワイヤデバイス。
(2)前記導電体層が、前記絶縁性基板上に積層され、
前記一対の電極が、前記導電体層の上に形成されている、
上記(1)に記載のナノワイヤデバイス。
(3)前記一対の電極が前記絶縁性基板上に形成され、
前記導電体層の一部が前記一対の電極の上に積層され、前記導電体層の他の部分が前記絶縁性基板上に積層されている、
上記(1)に記載のナノワイヤデバイス。
(4)前記ナノワイヤが、捕捉対象サンプルを特異的に認識するペプチド及び/又は核酸で修飾されている、
上記(1)〜(3)の何れか一に記載のナノワイヤデバイス。
(5)前記ペプチドが、加熱によりナノワイヤから離脱するペプチドである、
上記(4)に記載のナノワイヤデバイス。
(6)上記(1)〜(5)の何れか一に記載のナノワイヤデバイス、
分析部、
を含む分析装置。
(7)上記(1)〜(4)の何れか一に記載のナノワイヤデバイスと、サンプルが含まれる溶液とを接触させるサンプル接触工程、
前記ナノワイヤデバイスの一対の電極に通電することで、導電体を介してナノワイヤを加熱するナノワイヤ加熱工程、
加熱したナノワイヤでサンプルを加熱処理するサンプル加熱処理工程、
を含む、サンプルの加熱処理方法。
(8)上記(5)に記載のナノワイヤデバイスと、捕捉対象サンプルが含まれる溶液とを接触させるサンプル捕捉工程、
前記ナノワイヤデバイスの一対の電極に通電することで、導電体を介してナノワイヤを加熱するナノワイヤ加熱工程、
ナノワイヤを加熱することで、捕捉対象サンプルを捕捉したペプチドをナノワイヤから離脱させるサンプル離脱工程、
を含む、サンプルの分離方法。
本発明のナノワイヤデバイスは、電極に通電する電流量を変えることで、ナノワイヤの加熱温度を調整することができる。したがって、ナノワイヤデバイスを細菌等の死滅や分離等、多様な用途に用いることができる。
また、導電体を介してナノワイヤ自身が加熱することから、従来のビーズを用いた分離方法と比較して、操作性が向上する。
図1(A)は、本発明のデバイス1の概略を説明するための断面図である。図1(B)は本発明のデバイス1の他の構成を示す断面図である。 図2(A)〜(C)は、捕捉対象サンプルを特異的に認識するペプチド及び/又は核酸でナノワイヤを修飾する例を示している。 図3(A)は、デバイス1に被せるカバー部材8の概略を示す図で、図3(B)は図3(A)のA−A断面図である。 図4(A)は図面代用写真で、作製したデバイス1の写真である。また、図4(B)は図面代用写真で、図4(A)の一対の電極5の間部分の拡大写真である。 図5は、印加する電流の大きさとナノワイヤの温度の関係を示すグラフである。 図6は図面代用写真で、デバイス1の加熱前後のサンプルの蛍光写真である。 図7(A)は図面代用写真で、実施例2で撮影した蛍光写真である。図7(B)は図面代用写真で、比較例1で撮影した蛍光写真である。図7(C)は図面代用写真で、比較例2で撮影した蛍光写真である。 図8は、ペプチドの配列と離脱温度の関係を調べるための実験手順を示す図である。 図9は、実施例3におけるペプチドのZnO粒子への結合率を示すグラフである。 図10は、実施例3におけるペプチドのZnO粒子からの離脱率を示すグラフである。
以下に、ナノワイヤデバイス(以下、単に「デバイス」と記載することがある。)、該デバイスを含む分析装置、サンプルの加熱処理方法及びサンプルの分離方法について詳しく説明する。
図1(A)は、本発明のデバイス1の概略を説明するための断面図である。図1(A)に示すデバイス1は、絶縁性基板2、絶縁性基板2上に積層された導電体層3、導電体層3上に形成されたナノワイヤ4、及び、導電体層3に接するように形成された一対の電極5を含んでいる。なお、一対の電極5は、導電体層3に接するように形成されていればよい。例えば、図1(B)は本発明のデバイス1の他の構成を示す断面図で、絶縁性基板2の上に一対の電極5が形成され、導電体層3の一部が一対の電極5の上に積層され、導電体層3の他の部分が絶縁性基板2上に積層されている。つまり、一対の電極5は、導電体層3の上に形成されてもよいし、絶縁性基板2と導電体層3の間に挟まれるように形成されていてもよい。
絶縁性基板2は、電気を通さない物であれば特に制限は無く、ガラス;サファイア;シリコン;脂環式オレフィン重合体、エポキシ化合物、マレイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル等の樹脂;が挙げられる。
導電体層3は、一対の電極5に通電することで電気が流れ、発熱できる材料であれば特に制限はない。例えば、ZnO、Al23、Si、Cr、Ti、Cu等が挙げられる。導電体層3に通電した時に、抵抗が高い程発熱する。したがって、ナノワイヤの発熱量が所期の温度となるようにするために、材料の選択に加え、積層する導電体層3の厚さを適宜調整すればよい。
ナノワイヤ4は、導電体層3上に公知の方法により作製すればよい。例えば、ナノワイヤ形成用粒子又は触媒を塗布し公知の方法でナノワイヤ4を成長させればよい。ナノワイヤ形成用粒子としては、例えば、ZnOが挙げられる。ZnOを用いたナノワイヤは、水熱合成方法を用いて作製することができる。具体的には、先ず、ZnOを導電体層3上に塗布する。次いで、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO32・6H2O)、ヘキサメチレンテトラミン(C6124)を脱イオン水に溶解した前駆体溶液に、加熱した絶縁性基板2を浸漬させることで、ZnOナノワイヤを成長させることができる。なお、導電体層3としてZnOを用いた場合は、導電体層3自体がナノワイヤ形成用粒子の役割をするので、別途ZnOを導電体層3に塗布する必要は無い。
ナノワイヤ4作製用の触媒としては、例えば、金、プラチナ、アルミニウム、銅、鉄、コバルト、銀、錫、インジウム、亜鉛、ガリウム、クロム、チタン等が挙げられる。触媒を用いたナノワイヤは、次の手順で作製することができる。
(a)触媒を導電体層3上に堆積する。
(b)SiO2、Li2O、MgO、Al23、CaO、TiO2、Mn23、Fe23、CoO、NiO、CuO、ZnO、Ga23、SrO、In23、SnO2、Sm23、EuO等の材料を用い、パルスレーザーデポジション、VLS(Vapor−Liquid−Solid)法等の物理蒸着法でナノワイヤ4を形成する。なお、触媒を用いて作製するナノワイヤ4は、分岐鎖を有しないナノワイヤであってもよいし、分岐鎖を有するナノワイヤであってもよい。
また、ナノワイヤ4の周りには、必要に応じて被覆層を形成してもよい。被覆層としては、デバイス1をサンプルの加熱処理用に用いる場合は、熱伝導率の高い材料であれば特に制限はない。デバイス1をサンプルの分離用に用いる場合は、後述するように、ナノワイヤ4をペプチド及び/または核酸で修飾する必要があるので、ペプチド及び/または核酸と結合性があり且つ熱伝導率の高い材料が好ましい。被覆層は、ナノワイヤ4を形成後、スパッタリング、EB(Electron Beam)蒸着、PVD(Physical Vapor Deposition)、原子層堆積装置(ALD装置:Atomic Layer Deposition)等の一般的な蒸着法により形成すればよい。
一対の電極5は、白金、金、Ti、Cr等、一般的に用いられている電極の材料であれば特に制限はない。スパッタ等の方法により、絶縁性基板2又は導電体層3上に形成すればよい。なお、一対の電極5は、前記材料を積層してもよい。
図1(A)に示すデバイス1は、先ず、絶縁性基板2の上に導電体層3をスパッタ等により積層し、次いで、一対の電極5を導電体層3の上にスパッタ等により形成する。そして、一対の電極5の間の導電体層3に必要に応じてナノワイヤ4の形成用粒子又は触媒を塗布し、ナノワイヤ4を成長させればよい。
図1(B)に示すデバイス1は、先ず、絶縁性基板2の上に一対の電極5をスパッタ等により形成し、次いで、導電体層3をスパッタ等により絶縁性基板2及び一対の電極5の上に積層する。そして、必要に応じてナノワイヤ4の形成用粒子又は触媒を導電体層3に塗布し、ナノワイヤ4を成長させればよい。
図2は、捕捉対象サンプルを特異的に認識するペプチド及び/又は核酸(以下、「ペプチド等」と記載することがある。)6でナノワイヤ4を修飾する例を示している。図2(A)はペプチド等で修飾したナノワイヤ4を示しており、ペプチド等6は、ナノワイヤ吸着部位61とサンプル認識部位62とを少なくとも含んでいる。ナノワイヤ吸着部位61は、後述する実施例で示すとおり、ペプチド等の配列を変えることで、加熱によりナノワイヤ4から離脱、又は加熱してもナノワイヤ4に吸着の何れも作製することができる。サンプル認識部位62は、捕捉対象サンプルを特異的に認識できる配列であれば特に制限は無く公知の配列、又は抗原抗体反応等の公知の技術により、捕捉対象サンプルに応じた配列を決めればよい。捕捉対象サンプルが核酸の場合は、ナノワイヤ吸着部位61をナノワイヤ4に吸着する核酸で構成し、サンプル認識部位62を捕捉対象核酸にハイブリダイズする配列とすればよい。ペプチド及び核酸とも、配列が決まれば、公知のペプチド合成装置、核酸合成装置で合成すればよい。又は、ペプチド・核酸の受託合成サービスを利用してもよい。ナノワイヤ4へのペプチド等の修飾は、ペプチド等の溶液にナノワイヤ4を浸漬すればよい。
図2(B)は、ペプチド等6で修飾したナノワイヤ4のサンプル認識部位62に、捕捉対象サンプル7が捕捉されたことを示す図である。ナノワイヤ吸着部位61が加熱をしてもナノワイヤから離脱しない配列の場合、ナノワイヤ4を加熱することで捕捉対象サンプル7を加熱することができる。したがって、サンプル溶液中の特定の細菌等を捕捉し、加熱殺菌する場合等に用いることができる。
図2(C)は、サンプル認識部位62に捕捉した捕捉対象サンプル7が離脱することを示す図である。ナノワイヤ吸着部位61が加熱をするとナノワイヤ4から離脱する配列の場合、ナノワイヤ4を加熱することで、捕捉した細菌等の捕捉対象サンプル7は、ナノワイヤ4に修飾したペプチド等6と共にナノワイヤから離脱する。したがって、サンプル溶液中の特定の細菌等を捕捉し、サンプル液を洗い流した後にナノワイヤ4を加熱することで、捕捉対象サンプル7のみをサンプル液から分離することができる。
なお、図2(C)はペプチド等6を用いて捕捉対象サンプル7を捕捉・分離しているが、加熱により脱着できれば、ペプチド等6以外であってもよい。例えば、特許文献1に記載されている特定の温度(転移温度)以上では親水性を示し、その温度以下では疎水性を示す感温性材料に抗体等を結合し、ナノワイヤ4を被覆してもよい。
図3は、本発明のデバイス1を用いたサンプルの加熱処理、サンプルの分離の一例を示す図で、デバイス1を用いて連続的にサンプルの処理を行う場合の例を示している。図3(A)は、デバイス1に被せるカバー部材8の概略を示す図で、図3(B)は図3(A)のA−A断面図である。カバー部材8は、デバイス1に被せた際にナノワイヤ4を形成した部分を覆う流路81が基材に形成されている。また、流路81の一端にはサンプル投入孔82及び他端にはサンプル回収孔83が、カバー部材8の表面と流路81を貫通するように形成されている。カバー部材8は、プラスチック等を切削加工により形成してもよいし、鋳型を作製し、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等に転写して作製してもよい。
デバイス1を用いてサンプルを加熱処理(殺菌処理)する場合は、サンプル投入孔82からサンプルが含まれている液体(以下、「サンプル液」と記載することがある。)を投入し、一対の電極5に図示しない電源から通電することで導電体層3を介してナノワイヤ4を加熱すればよい。サンプル中の特定の細菌等の加熱処理が目的でない場合は、ナノワイヤ4はペプチド等6で修飾していなくてよい。この場合、サンプル液全体を加熱処理することができるので、例えば、水の浄化等に使用できる。サンプル液の加熱処理後は、サンプル回収孔83からサンプル液を回収すればよい。なお、サンプル液全体を加熱処理する場合、サンプル液中の特定の細菌等をより確実に加熱処理(殺菌処理)したい場合は、ナノワイヤ吸着部位61がナノワイヤ4から離脱しない配列で、サンプル認識部位62が特定の細菌等を認識する配列のペプチド6でナノワイヤ4を修飾しておけばよい。
サンプル液から捕捉対象の細菌等を捕捉・分離する場合は、ナノワイヤ吸着部位61がナノワイヤ4から加熱により離脱する配列で、サンプル認識部位62が捕捉対象の細菌等を認識する配列のペプチド6でナノワイヤ4を修飾しておけばよい。先ず、サンプル投入孔82からサンプル液を投入し、サンプル回収孔83から捕捉対象の細菌等がナノワイヤ4に吸着・除去されたサンプル液を回収する。そして、サンプルが含まれていない、水、又はリン酸バッファー等の溶液をサンプル投入孔82から投入し、一対の電極5に通電することで導電体層3を介してナノワイヤ4を加熱する。ナノワイヤ4の加熱により、ナノワイヤ吸着部位61はナノワイヤ4から離脱するので、サンプル液中から捕捉対象サンプル7のみを分離することができる。
なお、図3(A)に示すカバー部材8は、サンプル投入孔82、サンプル回収孔83が各1個形成された例を示しているが、複数の孔を形成してもよい。例えば、サンプル液から捕捉対象の細菌等を捕捉・分離する場合は、サンプル投入孔82に加え、水、又はリン酸バッファー等の溶液を投入するための孔を形成してもよい。また、サンプル回収孔83も2つ形成し、一方を捕捉対象の細菌等がナノワイヤ4に吸着・除去されたサンプル液を回収する孔とし、他方を分離した捕捉対象サンプルのみが含まれる溶液を回収する孔としてもよい。
流路81の高さは、デバイス1の処理目的に応じて適宜調整すればよい。デバイス1のナノワイヤ4がペプチド等6で修飾されておらず、且つ、デバイス1をサンプル液の加熱処理に用いる場合は、サンプル液全体に熱が伝わりやすくするため、流路81の高さはナノワイヤ4の高さとほぼ同じ高さにすることが望ましい。
一方、デバイス1のナノワイヤ4がペプチド等6で修飾されている場合は、捕捉対象サンプル7はサンプル認識部位62に捕捉される。そのため、流路81の高さは、ナノワイヤ4より高くてもよい。また、サンプル投入孔82及びサンプル回収孔83にチューブを介して接続しているポンプ等を用い、サンプル液の吸引・噴出等を交互に繰り返し制御することで、流路81内のサンプル液に乱流を生じさせて、捕捉対象サンプル7をサンプル認識部位62に捕捉されやすくしてもよい。流路81を高くする、つまり、流路81の断面積を大きくすると、サンプル液を流す圧力が低くなるので、サンプル液を流し易くなるので好ましい。
なお、図3(A)及び(B)は、カバー部材8を用いたデバイス1の使用例を示しているが、デバイス1を用いて、サンプル液を加熱処理、サンプル液から捕捉対象サンプル7を分離できればその他の方法であってもよい。例えば、シャーレ等に入れたサンプル液にデバイス1のナノワイヤ4部分を浸漬してもよい。サンプル液から捕捉対象サンプルを分離する場合は、サンプル液に浸漬してナノワイヤ4に修飾したペプチド等6のサンプル認識部位62に捕捉対象サンプル7を捕捉し、次いで、別のシャーレ内の水等にナノワイヤ4を浸漬し、一対の電極5に通電することで、別のシャーレ内の水等に捕捉対処サンプル7を分離してもよい。
本発明のデバイス1は、分析装置のサンプル前処理用のデバイスとして用いることもできる。例えば、サンプル液中から捕捉対象サンプル7を分離した後、分離した捕捉対象サンプル7が含まれるサンプル液を分析装置の分析部に導入することで、サンプルの分析を行うことができる。分析部は、サンプルが分析できれば特に制限はないが、例えば、上記非特許文献1及び2に記載されている分析部を用いると、装置全体が小型化できる。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。
<実施例1>
[デバイス1の作製]
以下の手順によりデバイス1を作製した。
(1)DCスパッタ装置(SC−701MkII ADVANCE、Sanyu Denshi)を用いて、シリコン基板(アドバンテック社製)上に、Al23を3wt%ドープした酸化亜鉛(ZnO)を約100nmの厚さとなるように積層した。
(2)次に、ナノワイヤ4を形成する部分にマスクをした後、上記のスパッタ装置を用い、チタン(Ti)を10nm、その上に白金(Pt)が100nmとなるように積層することで、一対の電極を作製した。電極の作製後は、マスクを除去した。
(3)50mLビーカーにヘキサメチレンテトラミン0.225gと、硝酸亜鉛6水和物0.476gを入れて撹拌し、ナノワイヤ成長液を作製した。
(4)上記(2)で作製したシリコン基板を、上記(3)で作製したナノワイヤ成長液に浸漬し、95℃で3時間、水熱合成することで、一対の電極の間のZnO層(導電体層)上にナノワイヤを形成した。
図4(A)は作製したデバイス1の写真である。また、図4(B)は、図4(A)の一対の電極5の間部分の拡大写真である。図4(B)に示すように、一対の電極の間のZnO層(導電体層)上にナノワイヤが形成されたことを確認した。
[デバイス1の動作検証]
実施例1で作製したデバイス1の一対の電極5の部分を導電性のクリップで挟み、クリップを電源(ALINCO社製DM−305MV)に接続した。また、接触型温度計(testo社製905−T2)をナノワイヤ4に当接させ、一対の電極5に印加する電流の大きさを変化させた時のナノワイヤ4の温度を測定した。図5は、印加する電流の大きさとナノワイヤの温度の関係を示すグラフである。図5に示すように、印加する電流を大きくするほどナノワイヤ4の温度は、ほぼ直線状に高くなることが明らかとなった。したがって、ナノワイヤ4の温度は、印加する電流の大きさにより調整することができる。
[デバイス1を用いたサンプルの加熱実験]
サンプルとして枯草菌(ATCC社)を準備し、定法によりODが0.4になるまで培養した。細菌の生死を検出する蛍光試薬(Invitrogen社製:LIVE/DEAD(登録商標)BacLight(登録商標) Bacterial Viability Kit)を用い、細胞膜透過性の異なる2つの核染色試薬であるSYTO 9(生細胞検出用)、及びPI(死胞検出用)を同時染色した。
次に、核染色試薬で染色した細胞をピペットでデバイス1の上に滴下し、40mAの電流を30秒印加した。
図6はデバイス1の加熱前後のサンプルの蛍光写真である。加熱前には、生細胞の蛍光を確認できた。一方、加熱後は生細胞の蛍光は確認できなかったが、死細胞の蛍光を確認した。
以上の結果から、本発明のデバイス1は、細胞等の加熱処理(加熱滅菌)等に使用できることを確認した。
[サンプルの分離実験]
<実施例2>
次に、サンプルの分離実験を行った。なお、ペプチドが離脱する温度を調べる際に、ナノワイヤ4の周囲にサンプル液がある状態では、接触型温度計を用いてナノワイヤ4の温度を測定することは困難である。そのため、サンプルの分離実験は、ペプチドで修飾したナノワイヤ4への大腸菌の捕捉実験と、蛍光色素で標識したペプチドを修飾したビーズを加熱した際のペプチドの離脱の2通りの実験で、サンプルの分離について検証した。
[デバイス1の作製]
以下の手順で、実施例2のデバイス1を作製した。
(1)上記実施例1で作製したデバイス1において、一対の電極を形成する工程を除いた以外は、実施例1と同様の手順でデバイス1を作製した。
(2)以下のアミノ酸配列のペプチドを定法により合成し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に100μMとなるように溶解し、ペプチド溶液を作製した。
[N]−GRHIFWRRGGGHKVPR−[C](配列番号:1)
上記配列の内、C末端側の「HKVPR」がZnOナノワイヤに結合する配列で、N末端側の「GRHIFWRR」が大腸菌を認識する配列である。なお、大腸菌を認識する配列は、グラム陰性細菌の細胞表層のリポ多糖を認識する配列であることから、大腸菌以外にも応用が可能である。
(3)デバイス1に、上記(2)で作製したペプチド溶液を200μL滴下し、2時間室温で静置した。
(4)ペプチド溶液を除去し、PBS 1mLを加え、5分間振とうした。
(5)デバイス1上のPBSを除去し、更に、新たなPBS 1mLでリンスした。
以上の手順により、実施例2で用いるデバイス1を作製した。
[大腸菌サンプルの作製]
以下の手順により、大腸菌を蛍光染色したサンプルを調整した。
(1)大腸菌(DH5α;タカラバイオ株式会社)のPBS懸濁液に、SYTO9を1.5μMとなるように添加した。
(2)遮光して、30分間室温で静置した。
(3)5,000×gで遠心分離し、上清を除去した。
(4)遠心沈降物を、PBS 1mLに懸濁した。
(5)上記(3)及び(4)の手順を、3回繰り返した。
(6)5×107 cells/mLとなるようにPBSで希釈して、大腸菌懸濁液を作製した。
[デバイス1への大腸菌の捕捉]
以下の手順により、上記実施例2の[デバイス1の作製]で作製したデバイス1が、大腸菌を捕捉できるか確認を行った。
(1)作製した大腸菌懸濁液を、デバイス1上に100μL滴下した。
(2)遮光し、2時間室温で静置した。
(3)デバイス1上の液を除き、PBS 500μLを添加したディッシュにデバイス1を沈め、5分間振とうした。この操作は、2回繰り返した。
(4)PBS 500μLで、デバイス1の表面をリンスした。
(5)デバイス1にカバーガラスを被せて、蛍光顕微鏡で観察した。
図7(A)は、実施例2で撮影した蛍光写真である。
<比較例1>
大腸菌を含まないPBSをサンプル液とした以外は、実施例2と同様の手順で実験を行った。図7(B)は比較例1で撮影した蛍光写真である。
<比較例2>
実施例2のデバイスにおいて、ナノワイヤをペプチドで修飾しなかった以外は、実施例2と同様の手順で実験を行った。図7(C)は比較例2で撮影した蛍光写真である。
図7(A)〜(C)に示すように、実施例2のペプチドで被覆したデバイス1を用いた場合、ナノワイヤに多くの大腸菌が捕捉されていた。一方、比較例2のペプチドで修飾していないナノワイヤを形成したデバイス1では、大腸菌の捕捉はほとんど見られなかった。なお、比較例2でみられる蛍光は、ナノワイヤ4の先端等に引っ掛かった大腸菌と思われる。
[ペプチドの離脱条件の確認]
次に、ペプチドの配列と離脱温度の関係を調べた。図8は実験の手順を示しており、詳細な手順を以下に記載する。
(1)TBS−T(pH7.5のトリス緩衝液+0.5% TWEEN20)に、ZnO粒子(住友大阪セメント社製、Dp=15〜35nm)を0.4mg/mlとなるように懸濁した。
(2)上記(1)の懸濁液を1.5ml遠沈管に90μlずつ分注し、10μMペプチド溶液(TBS)を15μlずつ加え1h攪拌した。なお、ペプチドには、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識した、RCARRY(配列番号:2)、HYQSNW(配列番号:3)を用いた。
(3)上記(2)の遠沈管を、16,900gで15min、遠心分離した。
(4)上清100μlを96穴マイクロタイタープレートに分注し、残りを破棄した。
(5)TBS−T 115μlに再懸濁し、加温(20℃、40℃、60℃)しながら1h攪拌した。
(6)上記(5)の遠沈管を、16,900gで15min、遠心分離した。
(7)上清100μlを96穴マイクロタイタープレートに分注した。
(8)プレートリーダー(DS Pharma Biomedical社製、POWERSCAN 4)を用いて、上記(4)及び(7)でマイクロタイタープレートに分注した上清の蛍光強度を、励起波長が495nm、蛍光波長が517nmで測定した。
図9は、10μMペプチド溶液(TBS)15μlにZnO粒子を含まないTBS−Tを90μl加えた溶液の上清100μlから得られた蛍光強度と、上記(4)のマイクロタイタープレートに分注した上清の蛍光強度から算出したペプチドのZnO粒子への結合率を示すグラフである。図9から明らかなように、配列により、ZnO粒子への結合率が異なることが明らかとなった。
図10は、10μMペプチド溶液(TBS)15μlにZnO粒子を含まないTBS−Tを90μl加えた溶液の上清100μlから得られた蛍光強度と上記(8)で測定した測定結果から算出した離脱率を示すグラフである。図10から明らかなように「RCARRY」配列のペプチドは、温度依存的にZnO粒子から離脱することが明らかとなった。上記のとおり、ペプチドの離脱温度を調べる関係上、実施例2ではZnO粒子を用いたが、同じ組成のナノワイヤであれば、ナノワイヤを加熱することでペプチドが離脱することは明らかである。その場合、ナノワイヤを加熱することで、ナノワイヤに結合したペプチドに迅速に熱が伝わる。したがって、粒子を含む溶液全体を加熱する場合と比較して、迅速に捕捉したサンプルを分離することができ、且つ、溶液全体を加熱する必要が無いことから、捕捉したサンプルを生きた状態で分離できることが予想される。
以上の結果より、ナノワイヤ吸着部位61及びサンプル認識部位62を含むペプチドでナノワイヤを修飾すると、ナノワイヤの温度を調整することで、捕捉対象サンプルを分離することができる。また。ペプチドでナノワイヤを修飾しない場合は、ナノワイヤを加熱することでサンプルを殺菌処理することもできる。したがって、本発明のナノワイヤを加熱できるデバイス1は、多様な使い方ができる。
本発明のデバイスは、同一のデバイスでサンプルの殺菌処理やサンプルの分離を行うことができる。したがって、分析装置のサンプル調整装置の他、食品の殺菌装置としても使用できることから、分析装置産業や食品産業にとって有用である。

Claims (9)

  1. 導電体層、一対の電極、および、ナノワイヤを含むナノワイヤデバイスであって、
    前記ナノワイヤは前記導電体層上に形成され、且つ、前記ナノワイヤの一端が前記導電体層表面に接するように形成され、
    前記一対の電極は、前記導電体層に接するように形成されている、
    ナノワイヤデバイス。
  2. 電気絶縁性基板を更に含み、
    該電気絶縁性基板上に、前記導電体層の少なくとも一部が積層されている、
    請求項1に記載のナノワイヤデバイス。
  3. 前記導電体層が、前記電気絶縁性基板上に積層され、
    前記一対の電極が、前記導電体層の上に形成されている、
    請求項に記載のナノワイヤデバイス。
  4. 前記一対の電極が前記電気絶縁性基板上に形成され、
    前記導電体層の一部が前記一対の電極の上に積層され、前記導電体層の他の部分が前記電気絶縁性基板上に積層されている、
    請求項に記載のナノワイヤデバイス。
  5. 前記ナノワイヤが、捕捉対象サンプルを特異的に認識するペプチド及び/又は核酸で修飾されている、
    請求項1〜の何れか一項に記載のナノワイヤデバイス。
  6. 前記ペプチドが、加熱によりナノワイヤから離脱するペプチドである、
    請求項に記載のナノワイヤデバイス。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のナノワイヤデバイス、
    分析部、
    を含む分析装置。
  8. 請求項1〜の何れか一項に記載のナノワイヤデバイスと、サンプルが含まれる溶液とを接触させるサンプル接触工程、
    前記ナノワイヤデバイスの一対の電極に通電することで、導電体層を介してナノワイヤを加熱するナノワイヤ加熱工程、
    加熱したナノワイヤでサンプルを加熱処理するサンプル加熱処理工程、
    を含む、サンプルの加熱処理方法。
  9. 請求項に記載のナノワイヤデバイスと、捕捉対象サンプルが含まれる溶液とを接触させるサンプル捕捉工程、
    前記ナノワイヤデバイスの一対の電極に通電することで、導電体層を介してナノワイヤを加熱するナノワイヤ加熱工程、
    ナノワイヤを加熱することで、捕捉対象サンプルを捕捉したペプチドをナノワイヤから離脱させるサンプル離脱工程、
    を含む、サンプルの分離方法。
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