JP2016103979A - 生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに生体分子の分離・抽出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】断片長の短い生体分子を短時間で効率よく分離・抽出するためのデバイスを提供する。【解決手段】基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成することを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイス。【選択図】図1
Description
本発明は、生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに生体分子の分離・抽出方法に関するもので、特に、マイクロ流路に分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成し、この分岐鎖を形成する分岐鎖形成工程の回数を制御することでマイクロ流路に形成するナノワイヤの密度を制御した生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに前記ナノワイヤの密度を制御した生体分子の分離・抽出用デバイスを用いることで、分離・抽出できる生体分子の大きさを制御した生体分子の分離・抽出方法に関する。
近年、分子生物学の進歩により、病院等の医療機関の現場では、遺伝子欠失や薬剤感受性SNP(Single Nucleotide Polymorphism)などの遺伝子診断、病原菌等による感染症の診断やアレルゲンの診断等、遺伝子解析に基づく診断等が広がりつつあり、細胞等から遺伝子である核酸を効率的且つ簡便な操作で抽出し、そして遺伝子解析する方法が求められている。抽出された核酸の解析は、酵素法、化学分解法等が知られており、現在はこれらの原理を使用した自動シークエンスキット等も販売されている。
ところで、DNA塩基配列の超高速解析、ウィルスの超微量・超高速検出、花粉などのアレルゲンの超高感度・超高速検出などは、安心・安全・健康社会実現のためには必要不可欠な技術である。しかしながら、従来の技術では解析すべきDNAのPCR等を用いた増幅工程が必要であり、迅速にDNA解析をすることができなかった。その問題点を解決するため、ナノポアシーケンサにより1本のDNAから塩基識別できる1分子解析技術(非特許文献1参照)が知られている。
また、前記1分子解析のサンプルとして使用するために、長鎖DNAを一本のDNAに伸長させるDNA伸長技術も知られている(非特許文献2参照)。前記伸長技術は、石英ガラス上のナノ流路に電子線リソグラフィとフォトリソグラフィを組み合わせてナノピラーと呼ばれる直径が約500nm、高さが約4000nmのSiO2からなる竹林のような形状のものを微細加工技術(トップダウン方式)で形成し、細胞等から抽出した長鎖DNAをナノピラーの間を通過させることで、上記1分子解析に使用することが可能となる伸長したDNAを得る技術である。しかしながら、上記のナノピラーはトップダウン方式で形成されるため、ナノピラーを細径化することが難しく、その結果、断片長の短い核酸を分離・抽出することは困難であるという問題がある。
一方、本発明者らは、基板上に設けたマイクロ流路内に、触媒を用いてボトムアップでナノワイヤをランダム又は放射状に成長させた上記ナノピラーより細いナノワイヤを用いて、細胞等から直接核酸を抽出できることを見出し、特許出願を行っている(特許文献1参照)。しかしながら、上記特許文献に記載されている発明は、細胞の溶解等の前処理工程を経ずに、細胞等自体から直接核酸を抽出することが目的であり、細胞から抽出した状態の核酸より更に短い核酸断片を選択的に分離・抽出することはできないという問題がある。
ところで、ナノワイヤの分野においては、幹となるナノワイヤから更にナノワイヤの分岐鎖を形成できることは知られている(非特許文献3、4参照)。しかしながら、前記非特許文献3に記載されているナノワイヤは太陽電池の効率化を目的としたもので核酸の分離・抽出に適用することは全く着目しておらず、且つ熱水方法によりナノワイヤを成長させており、空間的に所望の位置、特にマイクロ流路等の特定の位置に分岐鎖を有するナノワイヤを形成することは困難である。また、前記非特許文献4に記載されているナノワイヤは、分岐鎖がスクリュー状のナノワイヤが形成できることを単に開示しているもので、核酸の分離・抽出に適用することは全く着目しておらず、且つナノワイヤの密度を制御することはできないものである。
M. Tsutsui et al.,"Identifying single nucleotides by tunnelling current", Nat. Nanotech., 2010,5,286−290.
安井等、「ナノ構造体を用いたDNA解析」、NEW GLASS、2009、Vol.24、No.1、p22−27
Seung Hwan Ko et al.,"Nanoforest of Hydrothermally Grown Hierarchical ZnO Nanowires for a High Efficiency Dye−Sensitized Solar Cell" Nano Lett. 2011, 11, 666−671
Matthew J. Bierman1 et al.,"Dislocation−Driven Nanowire Growth and Eshelby Twist",Science, Vol.320, No.5879, 23 May 2008,pp.1060−1063
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされた発明であり、鋭意研究を行ったところ、上記特許文献1に記載されている手法を更に改良することで、基板に設けたマイクロ流路内に分岐鎖を有するナノワイヤを形成し、更に、この分岐鎖を形成する分岐鎖形成工程の回数を制御することでマイクロ流路に形成するナノワイヤの密度を制御することができ、分離・抽出する生体分子のサイズを変えることができることを新たに見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の目的は、生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに生体分子の分離・抽出方法を提供することである。
本発明は、以下に示す、生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに生体分子の分離・抽出方法に関する。
(1)基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部が形成されていることを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイス。
(2)前記分岐鎖が、ナノワイヤに堆積した触媒から成長したナノワイヤであることを特徴とする上記(1)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(3)前記マイクロ流路が、交差する2本のマイクロ流路から形成され、前記分離部が1本のマイクロ流路のみに形成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(4)前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部が少なくとも設けられていることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(5)基板上にマイクロ流路を形成する工程、前記マイクロ流路に触媒を堆積する工程、前記触媒からナノワイヤを形成する工程、前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程、を少なくとも含み、
前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程が、1回以上含まれることを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。
(6)前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部を少なくとも形成する工程、
を更に含むことを特徴とする上記(5)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。
(7)基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスのマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記マイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。
(8)基板上に設けた交差するマイクロ流路の一方のマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスの分離部が形成されていないマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路への電場の印加を止め、分離部が形成されているマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。
(2)前記分岐鎖が、ナノワイヤに堆積した触媒から成長したナノワイヤであることを特徴とする上記(1)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(3)前記マイクロ流路が、交差する2本のマイクロ流路から形成され、前記分離部が1本のマイクロ流路のみに形成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(4)前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部が少なくとも設けられていることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
(5)基板上にマイクロ流路を形成する工程、前記マイクロ流路に触媒を堆積する工程、前記触媒からナノワイヤを形成する工程、前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程、を少なくとも含み、
前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程が、1回以上含まれることを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。
(6)前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部を少なくとも形成する工程、
を更に含むことを特徴とする上記(5)に記載の生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。
(7)基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスのマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記マイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。
(8)基板上に設けた交差するマイクロ流路の一方のマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスの分離部が形成されていないマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路への電場の印加を止め、分離部が形成されているマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。
本発明の生体分子の分離・抽出用デバイスは、基板上のマイクロ流路内に分岐鎖を有するナノワイヤを形成し、この分岐鎖形成工程の回数を制御することでマイクロ流路に形成するナノワイヤの密度を制御することができる。したがって、分離・抽出したい生体分子のサイズに応じた分離・抽出が可能となる。また、本発明の生体分子の分離・抽出用デバイスは、電場を印加することで生体分子を含むサンプル溶液をナノワイヤが密集した分離部に流入・移動させることができるので、従来のトップダウン方式で作製したナノ構造体を用いた分離・抽出方法、ゲルを用いた分離・抽出方法、ポリマー溶液を用いた分離・抽出方法と比較して、生体分子を分離・抽出する時間を短縮することができる。
以下に、本発明の生体分子の分離・抽出用デバイス及びその製造方法、並びに生体分子の分離・抽出方法について詳しく説明する。
先ず、本発明において、「分岐鎖」とは、形成済みのナノワイヤから分岐したナノワイヤを意味する。したがって、基板に最初に形成したナノワイヤから分岐したナノワイヤは本発明の「分岐鎖」であり、前記「分岐鎖」から更に分岐したナノワイヤも本発明の「分岐鎖」である。また、本発明において、「幹」又は「幹となるナノワイヤ」とは、基板上に最初に形成したナノワイヤを意味する。
また、本発明において「分岐数」とは、形成済みナノワイヤから分岐の分岐を繰り返した数を意味し、例えば、分岐数1のナノワイヤとは、幹となるナノワイヤに分岐鎖が形成されたナノワイヤを意味し、分岐数2のナノワイヤとは、幹となるナノワイヤから分岐した分岐鎖に更に分岐鎖が形成されたナノワイヤを意味する。
更に、本発明において、「分岐鎖形成工程」とは、分岐鎖を形成するための工程を意味する。なお、本発明は後述するように、形成済みのナノワイヤに触媒を堆積させ、当該触媒からナノワイヤを形成する。そのため、例えば、分岐鎖形成工程が2回の場合、1回目の分岐鎖形成工程において、触媒を幹となるナノワイヤに堆積させるが、触媒が全てのナノワイヤに堆積しない場合もあり、その結果、(1)幹に分岐鎖が形成されたナノワイヤ、及び(2)分岐鎖が形成されない幹、が含まれる。そして、2回目の分岐鎖形成工程では、触媒は、前記(1)の幹及び分岐鎖、前記(2)の分岐鎖が形成されない幹に堆積するが、依然として、触媒が堆積しない幹が含まれる可能性があり、その結果、(a)幹から分岐した分岐鎖に更に分岐鎖が形成されたナノワイヤ、(b)幹から分岐鎖が形成されたナノワイヤ、(c)幹、が混在したナノワイヤが形成される可能性がある。更に、前記(a)の幹から分岐した分岐鎖に更に分岐鎖が形成されたナノワイヤにおいては、一本のナノワイヤの中に、(a−1)幹から分岐した分岐鎖に形成された分岐鎖、及び(a−2)幹から分岐した分岐鎖、が形成される可能性がある。したがって、本発明において、「分岐鎖形成工程」がn回と記載した場合、形成されたナノワイヤに少なくとも分岐数がnのナノワイヤが含まれていればよく、分岐数がnより小さなナノワイヤが含まれていてもよい。同様に、「分岐数n」と記載した場合も、分岐数がnのナノワイヤが含まれていればよく、分岐数がnより小さなナノワイヤが含まれていてもよい。なお、以下においては、分岐数が0〜nのナノワイヤを纏めていう場合には、単にナノワイヤと記載することもある。
本発明の「生体分子」とは、DNA、RNA、タンパク質等の生体分子を意味し、本発明のナノワイヤにより分離・抽出できるものであれば特に制限は無い。
図1は、本発明の実施形態1の生体分子の分離・抽出用デバイス(以下、単に「デバイス1」と記載することもある。)を用いた生体分子の分離・抽出方法の一例を示す概念図である。デバイス1の基板10上には、第1マイクロ流路20が形成され、第1マイクロ流路20には、サンプル投入部21及び分離済みサンプル回収部22が形成されている。また、第1マイクロ流路20には、分岐鎖を有するナノワイヤが密集状態になっている分離部30が形成されている。生体分子を含むサンプル溶液40をサンプル投入部21に投入し、外部電場をかけることにより投入されたサンプル溶液40は分離済みサンプル回収部22の方向に移動する。そして、サンプル溶液40は分離部30においてサイズ分離され、分離済みサンプル回収部22で回収される。デバイス1は、例えば、生体分子を含むサンプル溶液40を流し続け、所定の大きさ以上の生体分子は分離部30で補足させ下流に流さず、所定の大きさ以下の生体分子のみ選択的に分離して抽出する際に有効である。
図2は、本発明の実施形態2の生体分子の分離・抽出用デバイス(以下、単に「デバイス2」と記載することもある。なお、デバイス1及び2を纏める場合は、単に「デバイス」と記載することがある。)を用いた生体分子の分離・抽出方法の一例を示す概念図である。図2(a)に示すように、デバイス2の基板10上には、第1マイクロ流路20、前記第1マイクロ流路20と交差する第2マイクロ流路50が形成されている。第1マイクロ流路20には、分離済みサンプル回収部22及び分離部30が形成されている。第2マイクロ流路50には、サンプル投入部21、投入した未分離のサンプル溶液を回収するサンプル回収部51が形成されている。生体分子を含むサンプル溶液40をサンプル投入部21に投入し、第2マイクロ流路50に外部電場をかけることにより、投入されたサンプル溶液40はサンプル回収部51の方向に移動する。次いで、第2マイクロ流路50への外部電場の印加を止め、第1マイクロ流路20へ外部電荷を印加すると、図2(b)に示すように、第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50が交差する部分の体積に相当するサンプル溶液40のみが分離部30を通過し、第1マイクロ流路20の分離済みサンプル回収部22から回収することができる。デバイス2は、一定間隔毎に外部電圧を印加するマイクロ流路を切り替え、決まった体積のサンプル溶液40を分離部30に流して分離・抽出すことができるので、サンプル溶液40に含まれる生体分子のサイズ分布を統計的に調べる際にも有用である。
本発明のデバイスの形成に用いられる基板10は、PDMS(poly(dimethylsiloxane))、PMMA(Poly(methyl methacrylate))、PC(polycarbonate)、硬質ポリエチレン製等のプラスチック、シリコン、ガラス等、マイクロ流路が形成でき、ナノワイヤが成長できるものであれば特に制限はない。
第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50は、後述するフォトリソグラフィ技術を用いて作製することができる。第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50の幅及び深さは、生体分子を含むサンプル溶液40を流すことができ、分岐鎖を有するナノワイヤが十分成長できるサイズであれば特に制限はない。
デバイス1においては、基板10上の第1マイクロ流路にサンプル溶液40を直接投入でき、分離部30で分離された分離済みサンプルを直接回収することができれば、サンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22を特に設ける必要はない。また、デバイス2においては、第2マイクロ流路にサンプル溶液40を直接投入でき、また、未分離のサンプル溶液及び分離済みのサンプル溶液を直接回収することができれば、サンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51を特に設ける必要はない。それらを設ける場合は、マイクロ流路と接続するように設けられていれば、サイズ・形状等は特に制限はなく、超音波ドリル、サンドブラスター等で形成すればよい。
本発明のデバイスは、電子線リソグラフィ及びフォトリソグラフィ技術を用いて作製することができる。図3(1)〜(13)は本発明のデバイスの作製手順の一例を示した図で、図3では分岐鎖形成工程が3回の例を示している。なお、図3では、デバイスの分離部30部分を拡大して手順を説明する。
(1)基板10上にCr層をスパッタで堆積する。
(2)ポジ型フォトレジストをスピンコータで塗布し、次いで、フォトリソグラフィにより、デバイス1の場合は第1マイクロ流路20、デバイス2の場合は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50のパターンを作製する。レジストを現像した後、Crエッチャント液にて、第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50のCr層をエッチングする。
(3)基板10のみを選択的にエッチングする手法によりにより、第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50を作製し、次いで、基板10上のレジストを除去する。その後、必要に応じてサンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51用の貫通孔、更にデバイス2の場合は必要に応じて第1マイクロ流路20の分離済みサンプル回収部22の反対側の端部に電極形成用の貫通孔(以下、「電極孔」と記載することがある。)を、超音波ドリル等により形成する。
(4)ナノワイヤ成長用の触媒を、分離部30を形成するマイクロ流路面上にスパッタリングにより堆積させる。なお、触媒は、マイクロ流路内のみに堆積されることが好ましいが、基板上にも堆積され、堆積した触媒から図3(5)以降の図で示すようにナノワイヤが形成されても、後述する工程で除去できるので特に問題ではない。
(5)上記(4)で堆積した触媒からナノワイヤを形成する。
(6)スパッタリングにより、上記(5)で形成したナノワイヤに触媒を堆積する。なお、上記(5)の工程では、ナノワイヤはランダムな方向に形成される。したがって、工程(6)において、触媒をスパッタリングすると、触媒が飛んでくる方向のナノワイヤの側面を中心に触媒が堆積する。
(7)上記(6)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数1のナノワイヤを形成する。
(8)スパッタリングにより、上記(7)で形成した分岐数1のナノワイヤに触媒を堆積する。
(9)上記(8)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数2のナノワイヤを形成する。
(10)スパッタリングにより、上記(9)で形成した分岐数2のナノワイヤに触媒を堆積する。
(11)上記(10)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数3のナノワイヤを形成する。
(12)Crエッチャント液にて、マイクロ流路以外の基板部分に積層されているCrをエッチングすることで、マイクロ流路以外の部分に形成されたナノワイヤを除去する。
(13)必要に応じて、上記(3)で形成されたサンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51用の貫通孔部分、更にデバイス2の場合は第1マイクロ流路の電極孔に電極を形成し、カバーガラスで第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50を形成した面に蓋をすることで、本発明のデバイスを作製する。なお、上記の手順は分岐鎖形成工程数が3回の例を示したもので、触媒のナノワイヤへの堆積及び該触媒からのナノワイヤの形成は、分離する生体分子のサイズ等を考慮し、1以上の回数で所望とする回数を繰り返せばよい。
(2)ポジ型フォトレジストをスピンコータで塗布し、次いで、フォトリソグラフィにより、デバイス1の場合は第1マイクロ流路20、デバイス2の場合は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50のパターンを作製する。レジストを現像した後、Crエッチャント液にて、第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50のCr層をエッチングする。
(3)基板10のみを選択的にエッチングする手法によりにより、第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50を作製し、次いで、基板10上のレジストを除去する。その後、必要に応じてサンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51用の貫通孔、更にデバイス2の場合は必要に応じて第1マイクロ流路20の分離済みサンプル回収部22の反対側の端部に電極形成用の貫通孔(以下、「電極孔」と記載することがある。)を、超音波ドリル等により形成する。
(4)ナノワイヤ成長用の触媒を、分離部30を形成するマイクロ流路面上にスパッタリングにより堆積させる。なお、触媒は、マイクロ流路内のみに堆積されることが好ましいが、基板上にも堆積され、堆積した触媒から図3(5)以降の図で示すようにナノワイヤが形成されても、後述する工程で除去できるので特に問題ではない。
(5)上記(4)で堆積した触媒からナノワイヤを形成する。
(6)スパッタリングにより、上記(5)で形成したナノワイヤに触媒を堆積する。なお、上記(5)の工程では、ナノワイヤはランダムな方向に形成される。したがって、工程(6)において、触媒をスパッタリングすると、触媒が飛んでくる方向のナノワイヤの側面を中心に触媒が堆積する。
(7)上記(6)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数1のナノワイヤを形成する。
(8)スパッタリングにより、上記(7)で形成した分岐数1のナノワイヤに触媒を堆積する。
(9)上記(8)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数2のナノワイヤを形成する。
(10)スパッタリングにより、上記(9)で形成した分岐数2のナノワイヤに触媒を堆積する。
(11)上記(10)で触媒を堆積した箇所からナノワイヤを形成し、分岐数3のナノワイヤを形成する。
(12)Crエッチャント液にて、マイクロ流路以外の基板部分に積層されているCrをエッチングすることで、マイクロ流路以外の部分に形成されたナノワイヤを除去する。
(13)必要に応じて、上記(3)で形成されたサンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51用の貫通孔部分、更にデバイス2の場合は第1マイクロ流路の電極孔に電極を形成し、カバーガラスで第1マイクロ流路20、又は第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50を形成した面に蓋をすることで、本発明のデバイスを作製する。なお、上記の手順は分岐鎖形成工程数が3回の例を示したもので、触媒のナノワイヤへの堆積及び該触媒からのナノワイヤの形成は、分離する生体分子のサイズ等を考慮し、1以上の回数で所望とする回数を繰り返せばよい。
上記手順において、ポジ型フォトレジストとしてはTSMR V50、PMER等、半導体製造分野で一般的に使用されているものであれば特に制限はない。また、ポジ型に代え、ネガティブ型のフォトレジストを用いてもよく、SU−8、KMPR等、半導体製造分野で一般的に使用されているものであれば特に制限はない。
エッチャント液は、H2O:Ce(NH4)2(NO3)6:HClO4等、Crをエッチングできるものであれば特に制限はない。また、本発明はCrに限定されるのではなく、Cr以外の材料を堆積し、該材料をエッチングできるエッチャント液と組み合わせて用いてもよい。
基板10を選択的にエッチングする手法としては、例えば、基板に石英ガラスを用いた場合は、反応性イオンエッチング装置を用いて、CF4ガス、SF6ガス等でエッチングすればよい。基板として石英ガラス以外の材料を用いた場合は、当該材料を選択的にエッチングできる方法でエッチングすればよい。
ナノワイヤを成長させるための触媒としては、液体になる金属であれば特に制限はなく、金、プラチナ、アルミ、銅、鉄、コバルト、銀、錫、インジウム、亜鉛、ガリウム等が挙げられる。また、後述するように、本発明のナノワイヤはボトムアップ方式で成長するが、コアナノワイヤの直径は触媒原子とほぼ同じ大きさになることから、所望のナノワイヤの直径を考慮し、触媒を適宜選択すればよい。
分離部30のナノワイヤは、上記のとおりマイクロ流路に堆積した触媒からボトムアップ方式で成長させることで形成され、先ず幹となるナノワイヤが形成される。ナノワイヤの形成は、パルスレーザーデポジション、VLS(Vapor−Liquid−Solid)法等、一般的な物理蒸着法であれば特に制限はない。
幹となるナノワイヤは、触媒1分子とほぼ同じ直径のナノワイヤが分離部30から触媒を上にして成長する。直径をコントロールするには、所望の大きさとなる触媒分子を選択するとともに、触媒が無くならない温度及び圧力でコアナノワイヤを成長させる必要がある。触媒により異なるものの、温度は400〜900℃、圧力は0.1〜10Paにすることが好ましい。
分岐鎖は、上記の分離・抽出用デバイスの作製手順に示したとおり、形成したナノワイヤにスパッタリングにより触媒を堆積し、該触媒からナノワイヤを形成することで作製できる。分岐鎖を形成する材料、条件等は、幹となるナノワイヤと同じでよい。また、幹となるナノワイヤ及び分岐鎖の長さは特に制限は無く、分離部30の深さ及び分岐鎖形成工程回数を考慮しながら適宜調整すればよい。長さは、蒸着時間を変えることで調整することができる。
ナノワイヤを形成する材料は、SiO2、Li2O、MgO、Al2O3、CaO、TiO2、Mn2O3、Fe2O3、CoO、NiO、CuO、ZnO、Ga2O3、SrO、In2O3、SnO2、Sm2O3、EuO等が挙げられる。
形成されるナノワイヤの直径は、触媒の大きさに依存することから、分岐鎖形成工程の回数が変化してもナノワイヤの直径は変化しない。したがって、各分岐鎖形成工程の蒸着時間及び分岐鎖形成工程の回数を調整すること、更に、触媒をスパッタリングする時間を変化し堆積する触媒の量を調整することで、所望の密集度の分離部30を形成することができる。
一方、所望回数の分岐鎖形成工程を経て分岐数nのナノワイヤを形成した後、形成した分岐数nのナノワイヤの周りに被覆層を形成することもできる。被覆層は、スパッタリング、EB蒸着、PVD、ALD等の一般的な蒸着法であれば特に制限はない。被覆条件としては、ナノワイヤが溶けない温度条件で行う必要があり、ナノワイヤの材料によるものの、800℃以下で行うことが望ましい。被覆層の厚さは、蒸着時間を変えることで適宜調整すればよい。ナノワイヤの表面は、例えば、生体分子として核酸を分離・抽出する場合、核酸が静電的相互作用によりナノワイヤに吸着しない方が好ましいことから、被覆層は核酸の等電点より低い等電点の材料から形成されることが好ましく、それら材料の中でも、SiO2、TiO2が好ましい。
本発明では、分岐数nの分岐鎖を有するナノワイヤを分離部30に密集状態に作製することで、分岐鎖を有するナノワイヤによるフィルターが形成され、クロマトグラフィーの原理と同様に、サイズの小さな生体分子は早く分離部30を通過するが、サイズの大きな生体分子は分離部30を通過するのに時間がかかる又はナノワイヤフィルターにより移動を阻止され、結果として、サンプル溶液に含まれる生体分子を、サイズに応じて分離することができる。上記のとおり、本発明の分岐鎖を有するナノワイヤは、触媒を堆積する量を多くすること及び/又は分岐鎖形成工程を実施する回数を増加することで、分岐鎖から更に分岐鎖を形成し分離部30内の生体分子が通過する空間が緻密になり、更に、単位体積当たりのナノワイヤ密度が増加することからも、空間が緻密になる。一方、本発明のナノワイヤは、ナノワイヤの被覆層の厚さを変えることで個々のナノワイヤの直径を調整することもできる。したがって、本発明の分離部30に形成する分岐鎖を有するナノワイヤは、所期のサンプルサイズが分離できるように、ナノワイヤの分岐数、単位体積当たりのナノワイヤ密度及びナノワイヤの被覆層の厚さを適宜調整すればよい。また、分離部30は、分岐数nのナノワイヤから形成してもよいし、分離部30を複数設け、それぞれで、分岐数nの異なるナノワイヤから形成してもよい。
サンプル投入部21、分離済みサンプル回収部22、サンプル回収部51用の貫通孔、及び電極孔に設ける電極としては、白金、金等、一般的に用いられている電極の材料であれば特に制限はない。
次に、本発明のデバイスを用いた生体分子の分離・抽出方法について説明する。例えば、生体分子として核酸を用いる場合は、培養した細胞等から公知の方法により核酸を抽出して溶液に添加してサンプル溶液40を作製する。溶液としては、TEバッファー等、核酸の分解を抑えることができる溶液であれば特に限定はない。デバイス1を用いる場合は、サンプル投入部21に前記サンプル溶液40を投入し、サンプル投入部21がマイナス、分離済みサンプル回収部22がプラスとなるように電圧を印加すると、サンプル溶液40中の核酸は分離部30を通過する間にサイズ分離が行われ、その後、分離済みサンプル回収部22から回収される。
一方、デバイス2を用いる場合は、サンプル投入部21に前記サンプル溶液40を投入し、サンプル投入部21がマイナス、未分離のサンプルを回収するサンプル回収部51がプラスとなるように電圧を印加する。サンプル溶液40が、第1マイクロ流路20を超えた後は、任意のタイミングで電圧の印加を中止し、次いで、分離済みサンプル回収部22がプラス、第1マイクロ流路20の分離済みサンプル回収部22とは反対側の端部をマイナスとなるように電圧を印加すると、第1マイクロ流路20及び第2マイクロ流路50が交差する部分の体積に相当するサンプル溶液40が分離済みサンプル回収部22の方向に移動し、サンプル溶液40中の核酸は分離部30を通過する間にサイズ分離が行われ、その後、分離済みサンプル回収部22から回収される。デバイス2を用いた場合は、第1マイクロ流路及び第2マイクロ流路への電圧の印加の切り替えを繰り返すことで、同一サンプル溶液40中に含まれる核酸の分離・抽出を繰り返し行うことができる。印加する電圧は、核酸が泳動可能な電圧であれば特に制限はなく、例えば、1V/mm以上であればよい。
なお、上記の例は、生体分子としてマイナスに帯電する核酸を分離・抽出する場合であるが、例えば、正に帯電するタンパク質等の生体分子を分離・抽出する場合は、電圧の印加を核酸の場合とは逆にすることで、分離・抽出することが可能である。また、ナノワイヤに被覆層を設ける場合は、正に帯電する生体分子がナノワイヤに吸着しないように、酸化ニッケル等の正に帯電する材料で被覆層を設けることが望ましい。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。
〔デバイスの作製〕
<実施例1>
本発明のデバイスは以下の手順により作製した。先ず、RFスパッタ装置(SVC−700LRF、Sanyu Denshi)を用いて石英ガラス上(Crystal Base Co.)に250nmの厚さのCr層を堆積させた。次に、ポジ型フォトレジスト(TSMR V50、Tokyo Ohka Kogyo Co.)をスピンコータにより塗布した。その後、フォトリソグラフィにより幅25μmの交差するマイクロ流路パターンを作製した。レジストを現像した後、Crエッチャント液(H2O:Ce(NH4)2(NO3)6:HClO4=85:10:5(質量%比))にてCr層を5分間エッチングした。反応性イオンエッチング装置(RIE−10NR、Samco Co.)を用いてCF4ガスにより、深さ2μmの交差する2本のマイクロ流路を作製した。次いで、レジスト除去液(NMD3、Tokyo Ohka Kogyo Co.)を用いてレジストを剥離した。直径1.5mmの、サンプル投入部、分離済みサンプル回収部、サンプル回収部、及び電極孔を、超音波ドリル(SOM−121、Shinoda Co.)により作製した。その後、マイクロ流路内の全体に金触媒をスパッタリングで堆積し、SnO2を材料に、室温で10Pa、60分間パルスレーザーデポジションを行うことで幹となるナノワイヤを作製した。次いで、作製したナノワイヤに金触媒をスパッタリングで堆積し、SnO2を材料に、室温で10Pa、60分間パルスレーザーデポジションを行うことで分岐鎖形成工程を実施し、分岐数1のナノワイヤを作製した。最後に、厚さ130μmの石英製カバーガラスでマイクロ流路を形成した面に蓋をすることで、本発明のデバイスを作製した。作製したナノワイヤの直径は約10nmであった。
<実施例1>
本発明のデバイスは以下の手順により作製した。先ず、RFスパッタ装置(SVC−700LRF、Sanyu Denshi)を用いて石英ガラス上(Crystal Base Co.)に250nmの厚さのCr層を堆積させた。次に、ポジ型フォトレジスト(TSMR V50、Tokyo Ohka Kogyo Co.)をスピンコータにより塗布した。その後、フォトリソグラフィにより幅25μmの交差するマイクロ流路パターンを作製した。レジストを現像した後、Crエッチャント液(H2O:Ce(NH4)2(NO3)6:HClO4=85:10:5(質量%比))にてCr層を5分間エッチングした。反応性イオンエッチング装置(RIE−10NR、Samco Co.)を用いてCF4ガスにより、深さ2μmの交差する2本のマイクロ流路を作製した。次いで、レジスト除去液(NMD3、Tokyo Ohka Kogyo Co.)を用いてレジストを剥離した。直径1.5mmの、サンプル投入部、分離済みサンプル回収部、サンプル回収部、及び電極孔を、超音波ドリル(SOM−121、Shinoda Co.)により作製した。その後、マイクロ流路内の全体に金触媒をスパッタリングで堆積し、SnO2を材料に、室温で10Pa、60分間パルスレーザーデポジションを行うことで幹となるナノワイヤを作製した。次いで、作製したナノワイヤに金触媒をスパッタリングで堆積し、SnO2を材料に、室温で10Pa、60分間パルスレーザーデポジションを行うことで分岐鎖形成工程を実施し、分岐数1のナノワイヤを作製した。最後に、厚さ130μmの石英製カバーガラスでマイクロ流路を形成した面に蓋をすることで、本発明のデバイスを作製した。作製したナノワイヤの直径は約10nmであった。
図4(a)は実施例1で作製したデバイスの光学写真で、デバイス全体の外観を示している。図4(b)は、図4(a)の流路が交差する付近を拡大した顕微鏡写真で、第1マイクロ流路及び第2マイクロ流路の幅Lは約25μmであった。また、図4(b)には一部しか映っていないが、分離部の長さは4mmであった。また、流路の深さは、2μmであった。図5(1)は実施例1で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
<実施例2>
上記実施例1の分岐鎖形成工程を2回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数2のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(2)は実施例2で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
上記実施例1の分岐鎖形成工程を2回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数2のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(2)は実施例2で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
<実施例3>
上記実施例1の分岐鎖形成工程を3回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数3のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(3)は実施例3で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
上記実施例1の分岐鎖形成工程を3回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数3のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(3)は実施例3で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
<実施例4>
上記実施例1の分岐鎖形成工程を4回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数4のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(4)は実施例4で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
上記実施例1の分岐鎖形成工程を4回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数4のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(4)は実施例4で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
<実施例5>
上記実施例1の分岐鎖形成工程を5回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数5のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(5)は実施例5で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
上記実施例1の分岐鎖形成工程を5回とする以外は実施例1と同様の手順で、分岐数5のナノワイヤのデバイスを作製した。図5(5)は実施例5で作製したデバイスの分離部30部分を拡大したFESEM写真である。
図5(1)〜(5)の写真から明らかなように、分岐鎖形成工程を増加するにしたがい、分岐鎖を有するナノワイヤが密集した分離部を形成することができた。
〔サンプル溶液の調整〕
DNAサンプルとして、T4、λDNA、38kbpDNA、10kbpDNA(何れも、ニッポン・ジーン社製)を準備し、後述する実施例で用いる組合せのDNAサンプルをサンプルチューブに入れ、TE buffer(10mmol/l Tris−HCl (pH8.0)、1mmol/l EDTA (pH8.0);ニッポン・ジーン社製)、及び10mM YOYO−1(ライフテクノロジーズジャパン社製)を添加して、後述する濃度となるように調整して、核酸を染色したサンプル溶液とした。なお、DNAとYOYO−1は、dye:basepare=1:15になるように混合した。
DNAサンプルとして、T4、λDNA、38kbpDNA、10kbpDNA(何れも、ニッポン・ジーン社製)を準備し、後述する実施例で用いる組合せのDNAサンプルをサンプルチューブに入れ、TE buffer(10mmol/l Tris−HCl (pH8.0)、1mmol/l EDTA (pH8.0);ニッポン・ジーン社製)、及び10mM YOYO−1(ライフテクノロジーズジャパン社製)を添加して、後述する濃度となるように調整して、核酸を染色したサンプル溶液とした。なお、DNAとYOYO−1は、dye:basepare=1:15になるように混合した。
〔核酸の分離実験〕
<実施例6>
T4(約166kbp)の濃度が20ng/μl、λDNA(約48.5kbp)の濃度が50ng/μlとなるように調整したDNAサンプル溶液0.9μlを、上記実施例1で作製したデバイス(分岐数1)のサンプル投入部に投入した。サンプル投入部及びサンプル回収部に挿入した白金電極に、サンプル投入部がマイナス、サンプル回収部がプラスとなるように、20V/mmの電圧を印加した。サンプルがマイクロ流路の交差する部分を超えた後、サンプル投入部及びサンプル回収部への電圧の印加を中止し、分離済みサンプル回収部及び電極孔に挿入した白金電極に、電極孔がマイナス、分離済みサンプル回収部がプラスとなるように、6.67V/mmで約2秒電圧を印加した。
<実施例6>
T4(約166kbp)の濃度が20ng/μl、λDNA(約48.5kbp)の濃度が50ng/μlとなるように調整したDNAサンプル溶液0.9μlを、上記実施例1で作製したデバイス(分岐数1)のサンプル投入部に投入した。サンプル投入部及びサンプル回収部に挿入した白金電極に、サンプル投入部がマイナス、サンプル回収部がプラスとなるように、20V/mmの電圧を印加した。サンプルがマイクロ流路の交差する部分を超えた後、サンプル投入部及びサンプル回収部への電圧の印加を中止し、分離済みサンプル回収部及び電極孔に挿入した白金電極に、電極孔がマイナス、分離済みサンプル回収部がプラスとなるように、6.67V/mmで約2秒電圧を印加した。
図6は、実施例6の分離実験により、分離部30でT4及びλDNAが分離されたことを示すグラフである。図中、横軸は分離部30のサンプル溶液が流入する側の端部からの距離を表し、縦軸は当該距離における蛍光強度を表す。図6から明らかなように、分岐数1のナノワイヤを含む分離部30にT4とλDNAを含むサンプル溶液を流入させると、わずか約2秒、150μmに満たない移動距離で、T4とλDNAを精度よく分離することができた。
<実施例7>
サンプルとして、濃度39ng/μlの38kbpDNA、濃度10ng/μlの10kbpDNAを用い、実施例2で作製したデバイス(分岐数2)を用い、分離済みサンプル回収部及び電極孔に挿入した白金電極への印加を約3秒とした以外は、実施例6と同様にサンプルの分離を行った。
サンプルとして、濃度39ng/μlの38kbpDNA、濃度10ng/μlの10kbpDNAを用い、実施例2で作製したデバイス(分岐数2)を用い、分離済みサンプル回収部及び電極孔に挿入した白金電極への印加を約3秒とした以外は、実施例6と同様にサンプルの分離を行った。
図7は、実施例7の分離実験により、分離部30で38kbpDNA及び10kbpDNAが分離されたことを示すグラフである。図7から明らかなように、分岐数2のナノワイヤを含む分離部30に38kbpDNA及び10kbpDNAサンプル溶液を流入させると、わずか約3秒、300μmに満たない移動距離で、38kbpDNA及び10kbpDNAを精度よく分離することができた。
<実施例8>
サンプルとして、濃度15ng/μlの10kbpDNA、濃度20ng/μlの1kbpDNAを用い、実施例4で作製したデバイス(分岐数4)を用いた以外は、実施例6と同様にサンプルの分離を行った。
サンプルとして、濃度15ng/μlの10kbpDNA、濃度20ng/μlの1kbpDNAを用い、実施例4で作製したデバイス(分岐数4)を用いた以外は、実施例6と同様にサンプルの分離を行った。
図8は、実施例8の分離実験により、分離部30で10kbpDNA及び1kbpDNAが分離されたことを示すグラフである。図8から明らかなように、分岐数4のナノワイヤを含む分離部30に10kbpDNA及び1kbpDNAサンプル溶液を流入させると、わずか約2秒、150μmに満たない移動距離で、10kbpDNA及び1kbpDNAを精度よく分離することができた。
以上の実験結果より、分離部30のナノワイヤの分岐数を変化させることで、サイズの異なるサンプルを、短時間で効率よく分離できることが明らかとなった。なお、上記実施例では、より短時間で分離できることを示すため、分離部30を移動中のDNAで分離できることを示したが、電圧をかけ続けることで、分離部30を通過したサンプルを回収することはもちろん可能である。
基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスを用いることで、短時間で精度よくサンプルを分離することができる。また、分岐数を調整することで、所望のサイズの生体分子を分離・抽出することができることから、医療機関、大学、企業、研究機関等での簡便且つ迅速な生体分子の分離・抽出に有用である。
1…実施形態1のデバイス、2…実施形態2のデバイス、10…基板、20…第1マイクロ流路、21…サンプル投入部、22…分離済みサンプル回収部、30…分離部、40…サンプル溶液、50…第2マイクロ流路、51…サンプル回収部
Claims (8)
- 基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部が形成されていることを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイス。
- 前記分岐鎖が、ナノワイヤに堆積した触媒から成長したナノワイヤであることを特徴とする請求項1に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
- 前記マイクロ流路が、交差する2本のマイクロ流路から形成され、前記分離部が1本のマイクロ流路のみに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
- 前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部が少なくとも設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の生体分子の分離・抽出用デバイス。
- 基板上にマイクロ流路を形成する工程、前記マイクロ流路に触媒を堆積する工程、前記触媒からナノワイヤを形成する工程、前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程、を少なくとも含み、
前記ナノワイヤに触媒を堆積し該触媒からナノワイヤを形成する工程が、1回以上含まれることを特徴とする生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。 - 前記マイクロ流路に、サンプル溶液を投入するサンプル投入部及び分離済みサンプルを回収する分離済みサンプル回収部を少なくとも形成する工程、
を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の生体分子の分離・抽出用デバイスの製造方法。 - 基板上に設けたマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスのマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記マイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。 - 基板上に設けた交差するマイクロ流路の一方のマイクロ流路上に、分岐数が1以上の分岐鎖を有するナノワイヤを含む分離部を形成した生体分子の分離・抽出用デバイスの分離部が形成されていないマイクロ流路の一端にサンプルを投入する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部が形成されていないマイクロ流路への電場の印加を止め、分離部が形成されているマイクロ流路に電場を印加する工程、
前記分離部で生体分子を分離する工程、
を含むことを特徴とする生体分子の分離・抽出方法。
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