JP6757969B2 - シリカナノ粒子の製造方法、シリカナノ粒子、及び蛍光発光剤 - Google Patents

シリカナノ粒子の製造方法、シリカナノ粒子、及び蛍光発光剤 Download PDF

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Description

本発明は、シリカナノ粒子の製造方法、シリカナノ粒子、及びそれを用いた蛍光発光剤に関する。
近年、ナノメートルサイズの微小な粒子であるナノ粒子が盛んに研究されている。ナノ粒子はバルク物質とは異なる特異な性質を示し、特に半導体特性を示す物質を直径2〜10nm程度にナノ粒子化した材料は量子ドットとして振る舞うことが知られている。こうした半導体のナノ粒子は粒子径に応じてバンドギャップを制御できることから、様々な波長の蛍光を発する材料として知られており、例えば特許文献1には、セレン化カドミウム(CdSe)のような半導体をコアとし、硫化亜鉛(ZnS)等で被覆したコアシェル構造のナノ粒子の表面をさらに親水化することで親水性量子ドットを作製し、これに各種の置換基を結合させることで、細胞等の標識化やイメージング用途に用いることのできる蛍光プローブが提案されている。こうした用途以外にも、量子ドットとなるナノ粒子は、上記のようにその粒子径をコントロールすることで所望の発光波長の蛍光を発生させることができ、かつ、これまでの有機色素や蛍光性タンパク等の蛍光材料と違って発光体としての寿命が長いので、次世代の発光材料、光学材料、エネルギー変換材料としての用途も期待できる。
また、ナノ粒子の微細な形状に注目して、これを基材の表面処理におけるコーティング材料として用いる研究も行われている。このような用途の一例として特許文献2には、表面修飾されたシリカナノ粒子を硬化性樹脂組成物に加えてこれを硬化させることにより、破壊靱性や弾性率等といった機械的特性を強化した樹脂硬化物を得ることが提案されている。
現在行われているナノ粒子の製造法は、大きく分けて二種類あり、バルク物質を機械的に粉砕して微粒子とするトップダウン法(ブレイクダウン法)と、金属源となる反応性の化合物を気相、液相又は固相で反応させてナノ粒子に成長させるビルドアップ法が挙げられる。しかしながら、前者は、サブミクロンオーダー程度の粒子を得るのが限度であり、数nm〜数十nmといったナノサイズの粒子を製造するのには向いていない。また、後者は、粒子サイズの制御に優れる気相法では大量合成に向かないし、大量合成に向いている液相法では粒子サイズの制御に工夫やノウハウが必要になるなど、一長一短があるのが現状である。
2013−032291号公報 2011−525207号公報
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、新規なナノ粒子の製造方法、及びそれにより得られるシリカナノ粒子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決することを目的に鋭意検討を重ねた結果、粉末や顆粒状といった通常のシリカ粒子と、水と、アミノ基を有する鎖状基を備えた金属アルコキシド化合物とを混合して反応混合物を調製し、この反応混合物を75℃以上で一定時間加熱することにより、意外にも、上記のシリカ粒子が直径10nm以下のナノ粒子に変換されることを見出した。さらに意外なことに、得られたナノ粒子に紫外線を照射すると蛍光を発することも見出した。本発明は、以上の知見により完成されたものであり、以下のようなものを提供する。
本発明は、シリカ粒子、水、及び下記一般式(1)で表す、アミノ基を有する鎖状基を備えたアルコキシシラン化合物を混合して反応混合物を調製する調製工程と、上記反応混合物を75℃以上に加熱することにより上記シリカ粒子を小粒径化させる反応工程と、を備え、上記アルコキシシラン化合物の添加量が、上記アルコキシシラン化合物が3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合にはシリカ粒子0.15gに対して1mL以上であり、その他のアルコキシシランの場合には上記の3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合と同等のモル数となる量であることを特徴とする、シリカナノ粒子の製造方法である。
(上記一般式(1)中、MはSiであり、各Rはそれぞれ独立に炭素数5以下のアルキル基であり、Rは分枝を有してもよい二価の鎖状基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子又は有機基であり、mはMの価数であり、nは1〜(m−1)の整数である。)
上記アルコキシシラン化合物は、3−アミノプロピルトリアルコキシシランであることが好ましい。
上記反応工程における加熱温度は、80〜100℃であることが好ましい。
上記反応工程を経た反応混合物を凍結乾燥させて固体のシリカナノ粒子を生成させる凍結乾燥工程をさらに備えてもよい。
本発明によれば、新規なナノ粒子の製造方法、及びそれにより得られるシリカナノ粒子が提供される。
図1は、実施例1で得たゾル溶液のトンネル電子顕微鏡による観察画像である。 図2は、実施例1で得たゾル溶液のNMRチャートであり、図2(a)は、実施例1で得たゾル溶液の重水中における13C−NMRチャートであり、図2(b)は、実施例1で得たゾル溶液の重水中における29Si−NMRチャートである。 図3は、実施例1で得たゾル溶液の励起スペクトル及び蛍光スペクトルのチャートである。このチャートにおいて、励起波長を250、320、350nmに設定した際に、発光強度が順次増大する傾向が示されている。 図4は、実施例4で得た固体の励起スペクトル及び蛍光スペクトルのチャートである。このチャートにおいて、励起波長を270、320、352nmに設定した際に、発光強度が順次増大する傾向が示されている。 図5は、実施例4で得た固体についてのFT−IRスペクトルとTG−DTA測定の結果であり、図5(a)は、実施例4の固体についてのFT−IRスペクトルを示すチャートであり、図5(b)は、実施例4の固体についてのTG−DTAのチャートである。 図6は、実施例4で得た固体のNMRチャートであり、図6(a)は、実施例4で得た固体の固体13C−NMRチャートであり、図6(b)は、実施例4で得た固体の固体29Si−NMRチャートである。
以下、本発明に係るシリカナノ粒子の製造方法の一実施態様、並びにシリカナノ粒子及び蛍光発光剤の一実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施態様及び実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において適宜変更を加えて実施することができる。
<シリカナノ粒子の製造方法>
通常、石英、シリカゲル、珪石、珪砂等といったシリカを化学的処理により珪素材料として利用しようとすると、フッ化水素酸を用いてヘキサフルオロケイ酸塩に転換したり、水酸化ナトリウム等の強アルカリ水溶液を用いて珪酸塩に転換したりして珪素含有水溶液とするのが一般的である。当然、これらの方法では、シリカのナノ粒子を作製することはできない。シリカ粉体等のシリカ粒子からナノ粒子を作製するには、機械的粉砕法によることが一般的である。本発明者らは、機械的粉砕とは全く異なる、「液体ハンマー」法での粉砕の可能性を探った。そして、この方法で用いる「液体ハンマー」として、アミノ基を有する鎖状基を備えた金属アルコキシド化合物の水溶液を用いて加熱処理を行ったところ、意外にも、投入したシリカ粒子が水溶液中から消失し、直径5〜10nm程度のシリカナノ粒子を含んだゾルが得られることを見出した。すなわち、原料であるシリカ粒子は、上記のフッ化水素酸や強アルカリ水溶液を用いた場合のように完全に溶解されるのではなく、「液体ハンマー」の化学的な解砕を伴うトップダウン法によりシリカナノ粒子に転換されたことになる。本発明に係るシリカナノ粒子の製造方法はこのような知見により完成されたものである。
本発明に係るシリカナノ粒子の製造方法は、シリカ粒子、水、及び上記一般式(1)で表す、アミノ基を有する鎖状基を備えた金属アルコキシド化合物を混合して反応混合物を調製する調製工程と、上記反応混合物を75℃以上に加熱することにより上記シリカ粒子を小粒径化させる反応工程と、を備える。以下、本発明に係るシリカナノ粒子の製造方法が備える各工程について説明する。
[調製工程]
調製工程では、シリカ粒子、水、及び上記一般式(1)で表す、アミノ基を有する鎖状基を備えた金属アルコキシド化合物を混合して反応混合物を調製する。
シリカ粒子は、本発明の製造方法におけるシリカナノ粒子の原料であり、シリカ(すなわち二酸化珪素)を含む粉末状、顆粒状又は粒状の物質である。このような物質としては、シリカゲル、アモルファスシリカ、珪石、珪砂等が挙げられる。シリカ粒子の大きさは特に限定されず、サブミクロンオーダーからミリメートルオーダー程度までのものを挙げることができる。ミリメートルオーダー以上の粒子を用いることもできるが、表面積を大きくして実用的な反応速度を得るために、予めミリメートルオーダー以下程度になるまで粉砕しておくことが好ましい。
本発明の製造方法は水溶液中で実施される。このため、シリカ粒子は、反応溶媒となる水の中へ添加される。水としては、水道水、井戸水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられる。後述する反応工程にて、反応溶液である水を加熱する必要があるので、シリカ粒子及び水を収容する反応容器には、冷却管等、適切な還流装置が設置されることが好ましい。
アミノ基を有する鎖状基を備えた金属アルコキシド化合物(以下、金属アルコキシド化合物とも呼ぶ。)は、下記一般式(1)で表される。
上記一般式(1)中、MはSi、Al、Zr及びTiからなる群より選択される金属元素であり、これらの中でもSiが好ましく例示される。Rは、炭素数5以下のアルキル基であり、これらの中でもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基が好ましく例示され、メチル基、エチル基がより好ましく例示される。なお、Rが複数存在する場合、各Rはそれぞれ独立に選択される。
上記一般式(1)中、Rは、金属元素であるMとアミノ基とを結合するためのリンカーであり、分枝を有してもよい二価の鎖状基である。このような鎖状基としては、鎖中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子(すなわち、炭素でない原子)を有してもよい炭素数8以下のアルキル基が好ましく例示され、炭素数5以下のアルキル基がより好ましく例示され、炭素数3程度のアルキル基がさらに好ましく例示される。なお、Rが複数存在する場合、各Rはそれぞれ独立して選択される。
上記一般式(1)中、Rは、水素原子又は有機基である。各Rはそれぞれ独立に選択される。Rが2つ結合する窒素原子は、これら2つのRがいずれも水素原子であれば1級アミンとなり、1つのRが水素原子で1つのRが有機基であれば2級アミンとなり、2つのRがいずれも有機基であれば3級アミンとなる。Rが有機基である場合、有機基としては、炭素数1〜8の分枝を有してもよいアルキル基、中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ヘキシル基等が好ましく挙げられる。なお、上記炭素数1〜8の分枝を有してもよいアルキル基の鎖中には炭素以外の原子、すなわち酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子が含まれてもよい。また、このような有機基が一般式(1)中に複数存在する場合、それぞれの有機基は互いに独立して選択される。
金属元素であるMは、少なくとも1つの(RO)基を有することを条件に、その価数に応じて上記の鎖状基(R−NR )を1又は複数有することができる。このとき、Mに結合する(RO)基の数と、Mに結合する鎖状基(R−NR )の数との合計が金属元素であるMの価数となる。このような観点から、上記一般式(1)中、mはMの価数であり、nは1〜(m−1)の整数となる。
上記一般式(1)で表す化合物は、金属元素MがSiであるアルコキシシラン化合物であることが好ましい。そして、このような化合物の中でも、下記一般式(2)で表す3−アミノプロピルトリアルコキシシランが好ましく例示され、中でも3−アミノプロピルトリメチルシランがより好ましく例示される。
(上記一般式(2)中、各Rはそれぞれ独立に炭素数5以下のアルキル基である。)
金属アルコキシド化合物の添加量は、例えば上記の3−アミノプロピルトリメチルシランを金属アルコキシド化合物として用いる場合には、シリカ粒子0.15gに対して3−アミノプロピルトリメチルシランが1mL以上となる割合とすることを好ましく例示でき、1〜5mLとすることをより好ましく例示でき、1〜3mLとすることをさらにさらに好ましく例示でき、2mLとすることを最も好ましく例示できる。3−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量がシリカ粒子0.15gに対して1mL以上であることによりナノ粒子への転換が十分に可能であるので好ましく、金属アルコキシド化合物の添加量がシリカ粒子0.15gに対して5mL以下であることにより過剰な金属アルコキシド化合物の添加によるコストアップを抑制できるので好ましい。上記の3−アミノプロピルトリメトキシシラン以外の化合物を金属アルコキシド化合物として用いる場合には、上記の3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合と同じ程度のモル数となるように金属アルコキシド化合物の必要量を計算し、その量を添加すればよい。
反応溶媒となる水の添加量としては、シリカ粒子0.1gに対して5〜30mL程度を好ましく例示できるが、上記の各材料を添加した後に適度な撹拌を行える量であれば特に限定されない。
以上の各原料を混合して反応混合物が調製される。反応混合物の調製に際しては、反応容器に水を加え、その水の中へシリカ粒子と金属アルコキシド化合物を加えて撹拌すればよい。本工程で調製された反応混合物は、次の工程である反応工程に付される。
[反応工程]
反応工程では、調製工程で調製された反応混合物を75℃以上に加熱することによりシリカ粒子を小粒径化させる工程である。本工程を経ることにより、シリカ粒子がナノ粒子まで解砕され、このナノ粒子が反応溶液中に安定分散したゾルが生成する。シリカ粒子がナノ粒子まで解砕され、さらにこれが安定分散してゾルを生成させる理由は、必ずしも明らかでないが、概ね次のようなものと推察される。
上述の通り、シリカ粒子は、例えば水酸化ナトリウム水溶液のような強アルカリにより分解され溶解する。本発明の製造方法では上記一般式(1)で表す金属アルコキシド化合物の存在下で加熱を行うが、分子中にアミノ基を備えたこの化合物はこのような条件でアルカリ性を示す。つまり、このアミノ基は、水分子からプロトンを捕獲して自身は正電荷を帯びたアンモニウムイオンとなり、それに伴って反応溶液中に水酸化物イオンが生成させるが、熱水中では水素結合が弱まるために水分子同士の結合が緩んでこのような反応が盛んに起こるようになり、結果、反応溶液中の水酸化物イオンの濃度が高くなる。すると、反応溶液のpHが上昇し、反応溶液中に存在するシリカ粒子のSi−O−Si結合の切断による粒子の解砕が生じるようになる。粒子の解砕に伴って新たに生じた解砕面では、解砕面に存在するシラノール基と金属アルコキシド化合物のアルコキシド基との間の縮合反応が生じ、解砕して小さくなった粒子の表面が、縮合により結合した金属アルコキシド化合物で覆われると考えられる。
このような反応が次々に生じることにより、シリカ粒子がより小さくなる方向へ解砕を繰り返すが、このような解砕が起こるのと同時にシリカ粒子の表面が金属アルコキシド化合物で覆われて保護されるので、シリカ粒子は完全に溶解するのではなくナノ粒子レベルで解砕が停止するものと考えられる。そして、上記のように、この金属アルコキシド化合物が有するアミノ基にはプロトンが結合してアンモニウムイオンになっているので、生成したナノ粒子は表面にプラスチャージを帯びることになる。その結果、生成したナノ粒子同士は静電反発により凝集すること無く安定に分散し、ゾルを形成させるものと考えられる。次に、本工程の詳細について説明する。
本工程では、先の工程で調製された反応混合物を75℃以上に加熱し反応させる。反応の際は、当該加熱に加えて撹拌も併せて行うことが好ましい。加熱温度は、80℃〜100℃とするのが好ましく、90〜100℃とするのがより好ましく、反応溶媒である水の沸点である100℃で行うことがさらに好ましい。なお、反応溶媒である水が蒸発により失われるのを防ぐために、適切な還流装置を用いることが望ましい。反応時間は、反応混合物中からシリカ粒子が消失する様子を観察しながら適宜決定すればよいが、6〜48時間程度を例示することができる。
本工程を経ることにより、シリカ粒子がナノ粒子に転換され、反応混合物中から視認することができなくなる。しかしながら、反応終了後の反応混合物を例えばトンネル電子顕微鏡等で観察すると、径が10nm以下であるシリカのナノ粒子の存在を確認することができる。得られた反応混合物は、そのままシリカナノ粒子の分散したゾルとして用いることができる。なお、シリカナノ粒子もシリカ粒子の一種ではあるが、本明細書では、シリカ粒子とは原料として用いた、ナノ粒子でないシリカ粒子を指し、シリカのナノ粒子と区別するものとする。
得られたゾルは、金属酸化物のナノ粒子の応用分野で用いられる他のナノ粒子ゾルと同様の用途に用いることができる。このような用途の一例として、液晶やコーティング等の電子材料用途等を挙げることができる。
また、本発明で得られたゾルは、350nm付近の紫外光が照射されることにより蛍光を発する性質があり、上述したCdSeやCdS等の量子ドットと同様に、細胞等の標識化等のイメージング用途や、各種の発光材料として用いることもできる。ところで、シリカは、紫外線吸収スペクトル等のセルとして石英が用いられることからもわかるように、通常のシリカ粒子の状態では350nm付近に吸収を有することはなく、200nm以下の真空紫外域に吸収を持つものである。したがって、本発明で得られたシリカナノ粒子のゾルが350nm付近に吸収を持ち、当該光の照射により蛍光を発するのは驚くべきことである。本発明で得られたシリカナノ粒子がそのような特性を備える理由としては、次のようなものが考えられる。
既に述べたように、得られたシリカナノ粒子は径が10nm以下であり、5nm程度の径のものが多く観察される。このサイズは、半導体分野における量子ドットと同様の大きさであり、半導体分野においてはこうした量子ドットが発光ダイオード等の発光材料に用いられている。本発明の製造方法で得られたナノ粒子は不導体(絶縁体)であるシリカであるが、量子ドットサイズまで微細化された結果、半導体と同様に何らかのバンドギャップを持つに至り、このような光吸収と蛍光発光挙動を示すものと考えられる。
得られたシリカナノ粒子のゾルを次に述べる凍結乾燥工程にて処理することにより、固体のナノ粒子として取り出すこともできる。次に、凍結乾燥工程について説明する。
[凍結乾燥工程]
凍結乾燥工程は、反応工程を経た反応混合物を凍結乾燥させて固体のシリカナノ粒子を生成させる工程である。
本工程で行う凍結乾燥では、一般に行われている凍結乾燥手段を用いることができる。凍結乾燥を行った結果、条件にもよるが、綿状のシリカナノ粒子固体が得られる。本工程を経て得られたシリカナノ粒子固体は、上記のゾルにおけるときと同様に、350nm付近の紫外光を照射した際に青色の蛍光を発する。このことから、綿状となり凝集状態になった後もナノ粒子としての特性を有していると考えられる。また、得られた綿状のシリカナノ粒子を水中に加え、これをホモジナイザーで撹拌すると、再び10nm以下のナノ粒子になることが確認された。本製造方法で得られたシリカナノ粒子がこのような特性を示すのは、上述の通り、粒子表面がアンモニウムイオンを由来とするプラスチャージを帯びており、粒子同士の凝集が抑制されているためと考えられる。したがって、本発明で得られるシリカナノ粒子は、液状(すなわちゾル)又は粉体状で保存することができる。
<シリカナノ粒子>
上記のシリカナノ粒子の製造方法で製造されたシリカナノ粒子も本発明の一つである。本発明のシリカナノ粒子は、径が10nm以下であり、その表面が、アミノ基を有する化合物で修飾され、紫外線により励起されることで可視光領域の蛍光を示すことを特徴とする。次に、このシリカナノ粒子の一実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明したシリカナノ粒子の製造方法と重複する説明を適宜省略し、異なる部分を中心に説明する。
本発明のシリカナノ粒子は、径が10nm以下である。既に説明したように、本発明のシリカナノ粒子は、その大きさが量子ドットに相当するものであり、紫外光により励起されることで可視光領域の蛍光を示す。このような特性を備えるので、本発明のシリカナノ粒子は、液晶やコーティング等の電子材料用途等の他、細胞等の標識化等のイメージング用途や、各種の発光材料等の用途に用いることができる。
本発明のシリカナノ粒子は、その表面がアミノ基を有する化合物で修飾されている。アミノ基を有する化合物としては、アミノ基を有し、シリカ表面に吸着することのできる化合物を挙げることができる。このような化合物としては、アミノ基を有する各種の分散剤等を挙げることができる。また、特に限定されないが、より好ましい例として、この化合物は、上記金属アルコキシド化合物を由来としたものを挙げることができる。この場合、シリカナノ粒子は、アミノ基を有する鎖状基を備えた金属化合物で修飾されることになる。この金属化合物は、上記のシリカナノ粒子の製造方法で説明した、上記一般式(1)で表す金属アルコキシド化合物が、シリカナノ粒子表面のシラノール基と縮合して生じたものである。金属アルコキシド化合物が縮合して生じた化学種は、そのままシリカナノ粒子の表面に共有結合で結合した状態で残留することになるが、上記の「〜金属化合物で修飾される」とはその状態を示すものである。上記一般式(1)で表す金属アルコキシド化合物については既に説明した通りであるので、ここでの説明を省略する。
より具体的な例として、シリカナノ粒子を修飾する上記金属化合物は、アルキルアミノ基を備えたシランカップリング剤であることが挙げられる。このようなシランカップリング剤は、上記一般式(1)におけるMがSiである化合物に該当し、アルキルアミノ基に含まれるアルキレン基としては、鎖中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有してもよい炭素数8以下のものが好ましく例示され、炭素数5以下のものがより好ましく例示され、炭素数3以下のものがさらに好ましく例示される。シランカップリング剤に含まれるアルコキシ基としては、炭素数5以下のアルキル基を含むものが例示され、このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基が好ましく例示され、メチル基、エチル基がより好ましく例示される。
上記アルキルアミノ基を備えたシランカップリング剤のより具体的な例としては、3−アミノプロピルトリアルコキシシランが好ましく挙げられ、中でも3−アミノプロピルトリメトキシシランがより好ましく挙げられる。
本発明のシリカナノ粒子は、水中に分散したゾルであってもよいし、当該ゾルを凍結乾燥させて得られた固形物であってもよい。このシリカナノ粒子の表面には、上記化合物に由来するアミノ基が存在し、既に説明したように、このアミノ基はプロトンが付加されてアンモニウムイオンになっている。このため、シリカナノ粒子の表面はプラスチャージされており、このプラスチャージの存在により、シリカナノ粒子同士は静電反発作用が生じて良好な分散性を有している。
また、このゾルを凍結乾燥して得た固形物は凝集状態であるものの、それを水中でホモジナイザーにより処理すれば、再度ナノ粒子の分散したゾルとなる。このような良好な再分散性もまた、粒子表面のプラスチャージによってもたらされるものと考えられる。
<蛍光発光剤>
上記のシリカナノ粒子からなる蛍光発光剤も本発明の一つである。既に説明したように、本発明のシリカナノ粒子は、紫外線により励起されることで可視光領域の蛍光を示すので、そのような特性を蛍光発光剤として利用するものである。これについての詳細は既に述べた通りなので、ここでの説明を省略する。
以下、実施例を示すことにより本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
還流装置を装着した反応容器に、粉末状シリカゲル0.10g(Merck社製、カラムクロマトグラフィー用シリカゲル−60)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APS)2mL、及び蒸留水15mLを仕込み、内容物の温度が100℃になるように加熱して8時間撹拌した。反応終了後、反応溶液中に残る固体の重さ(残渣質量)は0.00gだった。また、得られた水溶液は、コロイド状となったシリカを含むゾル溶液だった。
[実施例2、比較例1〜2]
条件を表1に示す内容とする他は実施例1と同様の手順で実験を行い、これらを実施例2〜3、比較例1〜2とした。
表1に示すように、シリカ0.1gに対してAPSの添加量を1mL以上の割合で添加することにより、シリカ粒子が消失して十分に反応が進行したことがわかる。
実施例1で得たゾル溶液を銅グリッド上に1滴落とし、これをトンネル電子顕微鏡(TEM)で観察した。その結果を図1に示す。観察された粒子は、いずれも10nm以下のナノ粒子であり、凝集のない分散状態として観察された。また、TEMに装着したEDXを用いてこれらのナノ粒子を構成する元素分析を行ったところ、元素比で、C:86.6%、O:7.9%、Si:3.8%という結果となり、Si:Oの元素比がほぼ1:2であるSiO組成であることがわかった。
次に、実施例1で得たゾル溶液について、重水中で13C−NMR測定と29Si−NMR測定を行った。そのチャートを図2に示す。図2(a)は、実施例1で得たゾル溶液の重水中における13C−NMRチャートであり、図2(b)は、実施例1で得たゾル溶液の重水中における29Si−NMRチャートである。
図2(a)に示す13C−NMRチャートから、δ=11,25,43ppmの三本のピークが観察され、これらはそれぞれSi−CH−CH−CH−NHに含まれる炭素原子のうちのSiに対するα位、β位、γ位に対応する。なお、δ=49ppmにて観察された大きなピークは、APSがシラノール基と縮合反応した際に生じたメタノールに由来するものである。図2(b)に示す29Si−NMRチャートから、δ=−49,−58,−65,−88,−98ppmの五本のピークが観察され、これらはそれぞれSiのT1サイト、T2サイト、T3サイト、Q2サイト、Q3サイトに対応する。なお、Rをアミノプロピル基としたとき、T1サイトは、R−Si(OH)(−O−)構造に対応し、T2サイトは、R−Si(OH)(−O−)構造に対応し、T3サイトは、R−Si(OH)(−O−)構造に対応する。そして、Q2サイトは、(−SiO−)Si(OH)のSiに対応し、Q3サイトは、(−SiO−)Si(OH)のSiに対応する。これらの測定結果は、シリカ粒子にAPSが縮合し、その残基がシリカ粒子に結合していることを示すものである。
次に、実施例1で得たゾル溶液について蛍光スペクトル測定を行った。そのチャートを図3に示す。図3における左側の曲線は、蛍光波長418nmに対する励起スペクトルを表している。そして、図3における右側の曲線は、上から順に、励起光を349nm、365nm、249nmとしたときの蛍光スペクトルを表し、いずれの場合も427nmの蛍光を生じることがわかる。また、励起波長を250、320、350nmに設定した際に、発光強度が順次増大する傾向が示されている。通常のシリカ粒子ではこのような蛍光が観察されることはないが、本発明で得られたシリカナノ粒子は、紫外線で励起した際に可視光の蛍光を発することが理解される。このような蛍光を生じる理由としては、不導体であるシリカが量子ドットに相当するサイズにまで小さくなることに伴って半導体のような性質を獲得し、バンドギャップを生じたことによると考えられる。
[実施例4]
実施例1のゾル溶液に対して凍結乾燥を行い、綿状となったシリカナノ粒子の固体を得た。
得られた実施例4の固体について蛍光スペクトル測定を行った。そのチャートを図4に示す。図4における左側の曲線は、蛍光波長418nmに対する励起スペクトルを表している。そして、図4における右側の曲線は、上から順に、励起光を353nm、365nm、270nmとしたときの蛍光スペクトルを表し、いずれの場合も417nmの蛍光を生じることがわかる。また、励起波長を270、320、352nmに設定した際に、発光強度が順次増大する傾向が示されている。凍結乾燥により固体とした後であってもゾル溶液のときと同様の蛍光を生じたことから、実施例4の固体が、全体としては凝集しているように見えても、粒子の一つ一つが量子ドットに相当するサイズを維持しているものと推察される。
次に、実施例4の固体についてFT−IRスペクトルとTG−DTAの測定を行った。その結果を図5に示す。図5(a)は、実施例4の固体についてのFT−IRスペクトルを示すチャートであり、図5(b)は、実施例4の固体についてのTG−DTAのチャートである。FT−IRスペクトルからは、APS由来のN−H結合やC−H結合に加えて、シリカのSi−O結合に帰属される吸収が観察された。また、TG−DTA測定では、150℃から800℃の範囲で34%の質量減少が観察された。TG−DTAで減少した質量は、有機物であるアミノプロピル基に対応すると考えられ、上記の34%という質量減少は、生成物に占めるアミノプロピル基の比率である45%と大きく違わない。以上の結果から、APSは、シリカナノ粒子の表面に存在しているものと推察される。
次に、実施例4で得た固体について、13C−NMR測定と29Si−NMR測定を行った。そのチャートを図6に示す。図6(a)は、実施例4で得た固体の固体13C−NMRチャートであり、図6(b)は、実施例4で得た固体の固体29Si−NMRチャートである。
実施例4の固体のNMRは、13Cにおいてメタノールのピークが観察されないことを除いて、13C、29Siともに実施例1のゾル溶液におけるものと同様の結果を示していることがわかる。メタノールのピークが観察されない理由は、凍結乾燥の過程においてメタノールが除去されたためと考えられ、この結果から、実施例1のゾルにおけるナノ粒子は、凍結乾燥により固体となっても大きな変化をしていないことがわかる。
[実施例5]
還流装置を装着した反応容器に、大粒状シリカゲル(和光純薬工業株式会社製)0.1g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APS)1.5mL、及び蒸留水10mLを仕込み、内容物の温度が100℃になるように加熱して8時間撹拌した。この時点で反応溶液中の大粒状シリカゲルは完全に消失し、不溶性固体残渣の回収量は0.00gだった。また、得られた水溶液は、コロイド状となったシリカを含むゾル溶液だった。実施例5で得たゾル溶液をTEMで観察したところ、上記実施例1のときと同様に、10nm以下のナノ粒子が凝集のない分散状態で存在するのが確認できた。

Claims (4)

  1. シリカ粒子、水、及び下記一般式(1)で表す、アミノ基を有する鎖状基を備えたアルコキシシラン化合物を混合して反応混合物を調製する調製工程と、
    前記反応混合物を75℃以上に加熱することにより前記シリカ粒子を小粒径化させる反応工程と、を備え、前記アルコキシシラン化合物の添加量が、前記アルコキシシラン化合物が3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合にはシリカ粒子0.15gに対して1mL以上であり、その他のアルコキシシランの場合には前記の3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合と同等のモル数となる量であることを特徴とする、シリカナノ粒子の製造方法。
    (上記一般式(1)中、MはSiであり、各Rはそれぞれ独立に炭素数5以下のアルキル基であり、Rは分枝を有してもよい二価の鎖状基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子又は有機基であり、mはMの価数であり、nは1〜(m−1)の整数である。)
  2. 前記アルコキシシラン化合物が3−アミノプロピルトリアルコキシシランである請求項2記載のシリカナノ粒子の製造方法。
  3. 前記反応工程における加熱温度が80〜100℃である、請求項記載のシリカナノ粒子の製造方法。
  4. 前記反応工程を経た反応混合物を凍結乾燥させて固体のシリカナノ粒子を生成させる凍結乾燥工程をさらに備える、請求項1〜のいずれか1項記載のシリカナノ粒子の製造方法。
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