JP6750218B2 - 印刷装置、及び印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置、及び印刷方法に関する。
従来から、印刷装置の一例として、複数のノズル列が形成された印刷ヘッドから紙やフィルムなどの印刷媒体に向かってインクを吐出し、印刷媒体上に複数のドットを形成することで画像の印刷(印字)を行うインクジェット式プリンターが知られていた。インクジェット式プリンターは、印刷ヘッドを主走査方向に移動させながら各ノズルからインクを吐出させて印刷媒体の主走査方向に並ぶドット列(ラスターライン)を形成させる主走査(パス)と、印刷媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送(移動)させる副走査と、を交互に繰り返す。これにより、印刷媒体の主走査方向と副走査方向とにドットが隙間なく並べられ、媒体上に画像が形成される。
例えば、特許文献1には、パス毎に主走査方向に印刷ヘッドを移動させてN回(Nは自然数)のパスでバンド(疑似バンド)を印刷する印刷装置が開示されている。この印刷装置は、1回目のパスで8個のノズルにより奇数行を印刷し、印刷媒体をノズルピッチの半分だけ副走査方向に移動し、2回目のパスで同じ8個のノズルにより偶数行を印刷することにより、疑似バンドを印刷する。
特開2011‐235592号公報
ノズル列を構成する各ノズルから吐出されるインク(インク滴)の濃度は、ノズルによらず一定であることが望ましい。これは、ノズル毎に吐出するインクの濃度に違いがあると、印刷結果にムラ(色ムラ、濃淡ムラ)が視認されやすいからである。発明者は、ノズル列の端部付近に位置するノズルが吐出するインクの濃度と、ノズル列の中央付近に位置するノズルが吐出するインクの濃度とが異なりやすいという知見を得た。このような知見に基づいて特許文献1等の従来技術を考察すると、疑似バンド内で、端部付近のノズルだけで印刷される領域や、中央付近のノズルだけで印刷される領域が生じることから、これら領域間で印刷結果に濃淡が生じて濃淡ムラとして視認されてしまう。これにより、印刷品質が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷装置は、印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、前記ノズル列の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記ノズル列の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御部を備えていること、を特徴とする。
本適用例によれば、印刷装置は、印刷媒体上にインクを吐出するノズルを、他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2変更と、一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、のうちの少なくとも一方に変更しながら印刷ヘッドを移動させる吐出制御部を備えている。この移動を繰り返すことで、第2方向において、中央ノズル群のノズルと、一端側ノズル群のノズルまたは他端側ノズル群のノズルと、を混在させた印刷が可能になるので、ノズル位置に起因する濃淡ムラが視認され難くなる。したがって、印刷品質を向上させた印刷装置を提供することができる。
[適用例2]本適用例に係る印刷装置は、印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、前記ノズル列は、前記第1方向に沿って複数区に区分され、区毎に前記ノズルが吐出するインクの色が異なる構成とされ、前記区毎の前記ノズル列の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記区毎の前記ノズル列の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記区毎の前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、前記移動中において、前記区毎にて前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御部を備えていること、を特徴とする。
本適用例によれば、印刷ヘッドは、第1方向に沿って複数区に区分され、区毎にノズルが吐出するインクの色が異なるノズル列を有している。印刷装置は、印刷ヘッドを第2方向に沿って移動させた時、印刷媒体上にインクを吐出するノズルを、区毎に、他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2変更と、一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、のうちの少なくとも一方に変更しながら印刷ヘッドを移動させる吐出制御部を備えている。この移動を繰り返すことで、第2方向において、区毎に、中央ノズル群のノズルと、一端側ノズル群のノズルまたは他端側ノズル群のノズルと、を混在させた印刷が可能になるので、区に対応する全てのインク色について、ノズル位置に起因する濃淡ムラが視認され難くなる。したがって、印刷品質を向上させた印刷装置を提供することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の印刷装置において、前記吐出制御部は、前記移動中において、前記第1の変更と前記第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返すこと、が好ましい。
本適用例によれば、印刷装置は、第1の変更と第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返しながら印刷ヘッドを移動する。この移動を繰り返すことで、第2方向において、中央ノズル群のノズルと、一端側ノズル群のノズルまたは他端側ノズル群のノズルと、を複雑に混在させた印刷が可能になるので、ノズル位置に起因する濃淡ムラがさらに視認され難くなる。
[適用例4]上記適用例に記載の印刷装置は、画像を表現する画像データが採用する表色系を前記印刷ヘッドが吐出するインクの表色系へ変換するための色変換テーブルを参照することにより、前記画像データの画素毎に所定の上限値内でインク量を決定するインク量決定部を備え、前記吐出制御部は、前記インク量に基づいて前記インクの吐出又は非吐出を決定した画素を前記ノズルに割り当てることにより前記ノズルによるインクの吐出を制御し、前記インク量決定部が、前記上限値について第1の上限値を採用して予め規定された第1の色変換テーブルと、前記上限値について前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を採用して予め規定された第2の色変換テーブルとのうち、前記第2の色変換テーブルを参照して前記インク量を決定した場合に、前記吐出制御部は、前記移動においてインクを吐出するノズルに対応させて、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズル、または前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ画素を割り当て、前記インク量決定部が、前記第1の色変換テーブルを参照して前記インク量を決定した場合に、前記吐出制御部は、各回の前記移動において、前記一端側ノズル群、前記中央ノズル群及び前記他端側ノズル群に含まれるノズルへ画素を割り当てること、が好ましい。
本適用例によれば、印刷装置は、濃淡ムラが視認されやすい条件が成立する場合(前記上限値として比較的高い第2の上限値を採用した第2の色変換テーブルを参照してインク量が決定される場合)に、上述したような印刷ヘッドの移動中においてインクを吐出させるノズルを変更させる措置を採って濃淡ムラを抑える。一方、濃淡ムラが視認され難い条件が成立する場合(前記上限値として比較的低い第1の上限値を採用した第1の色変換テーブルを参照してインク量が決定される場合)に、印刷ヘッドの移動中においてインクを吐出させるノズルを変更させる措置を採らないことで、全体的な印刷速度を向上させることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の印刷装置において、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群のノズル数が前記ノズル列のノズル数に占める比率、及び、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群のノズル数が前記ノズル列のノズル数に占める比率は、3/5以上、3/4以下であること、が好ましい。
本適用例によれば、他端側及び中央ノズル群のノズル数がノズル列のノズル数に占める比率、及び、一端側及び中央ノズル群のノズル数がノズル列のノズル数に占める比率を、3/5以上、3/4以下にすることにより、吐出するインクの濃度が、濃い状態と薄い状態とのいずれか一方に同じように偏ったノズルだけで印刷される領域の発生を的確に防止することができる。
[適用例6]上記適用に記載の印刷装置において、前記ノズル列は、前記ノズルがシアンインクを吐出する区と、前記ノズルがマゼンタインクを吐出する区と、前記ノズルがイエローインクを吐出する区と、に区分されること、が好ましい。
本適用例によれば、印刷装置は、シアンインクと、マゼンタインクと、イエローインクとに区分されたノズル列を備えているので、これらのインクを合成することで、人が光の反射によって認識できるすべての色を再現することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の印刷装置は、前記インクとして顔料インクを使用すること、が好ましい。
本適用例によれば、顔料インクは、染料インクと比較してノズル毎のインクの濃度差が生じやすい。しかし本発明によれば、上述したように印刷ヘッドの移動中においてインクを吐出させるノズルを変更させる措置を採ることで、ノズル毎のインクの濃度の違いによる濃淡ムラを抑制するため、顔料インクを使用する場合において効果的に画質を向上させることができる。
[適用例8]上記適用例に記載の印刷装置において、前記印刷ヘッドは、スポンジ状の吸収部材により前記インクを保持するインクカートリッジから前記ノズルへ前記インクの供給を受けること、が好ましい。
本適用例によれば、ノズルへ供給されるインクがスポンジ状の吸収部材によりインクを保持するインクカートリッジに充填されている場合、インクの色素がインクカートリッジ内で沈降し易い。このように色素が沈降した状態のインクを充填したインクカートリッジから各ノズルへインクが供給されると、ノズル毎のインクの濃度の違いが生じやすい。しかし本発明によれば、上述したように印刷ヘッドの移動中においてインクを吐出させるノズルを変更させる措置を採ることで、ノズル毎のインクの濃度の違いによるムラを抑制するため、上述したようなインクカートリッジを使用する場合でも効果的に画質を向上させることができる。
[適用例9]本適用例に係る印刷方法は、印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷方法であって、前記ノズル列の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記ノズル列の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御工程を含んでいること、を特徴とする。
本適用例によれば、印刷方法は、印刷媒体上にインクを吐出するノズルを、他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第2変更と、一端側及び中央ノズル群に含まれるノズルから他端側及び中央ノズル群に含まれるノズルへ順次変更する第1の変更と、のうちの少なくとも一方に変更しながら印刷ヘッドを移動させる吐出制御工程を含んでいる。この移動を繰り返すことで、第2方向において、中央ノズル群のノズルと、一端側ノズル群のノズルまたは他端側ノズル群のノズルと、を混在させた印刷が可能になるので、ノズル位置に起因する濃淡ムラが視認され難くなる。したがって、印刷品質を向上させた印刷方法を提供することができる。
実施形態1に係る印刷装置の構成を示すブロック図。 プリンターの構成を概略的に示す斜視図。 印刷ヘッドの構成を例示する平面図。 インクカートリッジの構成を簡易的に示す図。 印刷方法を示すフローチャート。 ノズル列を構成するノズル群と吐出パターンとを説明する図。 ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図。 実施形態2に係る印刷装置の印刷ヘッドの構成を例示する平面図。 ノズル列を構成するノズル群と吐出パターンとを説明する図。 ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図。 ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図。 ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図。 第1区から吐出されたドットを示す図。 第2区から吐出されたドットを示す図。 第3区から吐出されたドットを示す図。 変形例1に係る色変換テーブルを例示する図。 変形例1に係る色変換テーブルを例示する図。 変形例2に係る吐出パターンの一例を示す図。 変形例2に係る吐出パターンの一例を示す図。 従来例によるノズル列と印刷媒体との位置関係、及び形成される画像を説明する図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。
(実施形態1)
<印刷装置の概略構成>
図1は、実施形態1に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。図2は、プリンターの構成を概略的に示す斜視図である。まず、印刷装置の概略構成を図1及び図2を参照して説明する。
また、図2では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示しており、以下の説明では、X軸に平行な方向を「X軸方向」又は「主走査方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」又は「副走査方向」という。
印刷装置としての印刷システム1は、プリンター20と、プリンター20を制御するための制御装置10とを含んでいる。制御装置10は、プリンター20を制御するためのプログラムを搭載した装置である。制御装置10としては、デスクトップ型あるいはラップトップ型のパーソナルコンピューター(PC)や、タブレット型端末、携帯型端末等を使用することができる。なお、印刷システム1を構成する制御装置10及びプリンター20は、通信可能に接続された個別の装置であってもよいし、それらが一体で構成された装置であってもよい。例えば、プリンター20の機体が、制御装置10を含むとしてもよい。この場合、制御装置10を機体内に含むプリンター20が、印刷システム1や印刷装置に該当する。また、印刷システム1やプリンター20は、スキャナーやファクシミリ等としても機能する複合機であってもよい。
制御装置10では、演算処理の中枢をなすCPU12がシステムバスを介して制御装置10全体を制御する。当該バスには、ROM13、RAM14、各種インターフェイス部(I/F)19等が接続され、また記憶手段として、例えばハードディスクドライブ(HDD)16が接続されている。ただし記憶手段は、半導体メモリー等であってもよい。HDD16には、プリンタードライバーPDや図示しないオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等のプログラム類が記憶され、これらプログラム類はCPU12によって適宜RAM14に読み出され実行される。CPU12、ROM13、RAM14をまとめて制御部11と呼ぶ。またHDD16には、色変換テーブル(LUT:Look Up Table)16A等が記憶され得る。
I/F19は、プリンター20と有線あるいは無線により通信可能に接続している。さらに制御装置10は、例えば液晶ディスプレイによって構成される表示部17や、例えばキーボードやマウスやタッチパッドやタッチパネル等によって構成される操作部18等を備える。
なお、本実施形態で制御装置10が実行するものとして説明する事項は、それらの全てあるいは一部をプリンター20側の制御部21が所定のプログラムに従って実行するとしてもよい。また、LUT16A等、制御装置10が保持する情報は、プリンター20側で保持されているとしてもよい。
プリンター20では、I/F25が制御装置10側のI/F19と有線あるは無線により通信可能に接続し、かつ、制御部21等がシステムバスを介して接続されている。制御部21においては、CPU22が、ROM23等に記憶されたプログラム(ファームウェア等)を適宜RAM24に読み出して所定の演算処理を実行する。制御部21は、印刷ヘッド26、ヘッド駆動部27、キャリッジ機構50、送り機構40の各部と接続して各部を制御する。
キャリッジ機構50は、制御部21に制御されて、印刷ヘッド26を第2方向(図2に示すX軸方向。以降、主走査方向という)に沿って移動させるものであり、印刷ヘッド26を印刷媒体Gに対して相対移動する。キャリッジ機構50は、キャリッジ51、キャリッジモーター52などを有し、キャリッジ51は、印刷ヘッド26とインクカートリッジ32とを保持している。インクカートリッジ32は、インクを貯留するものであり、キャリッジ51に対して着脱自在に取り付けられている。キャリッジ51は、主走査方向に往復移動可能であり、キャリッジモーター52によって駆動される。これにより、印刷ヘッド26が主走査方向(±X軸方向)に往復移動される。
印刷ヘッド26は、複数種類の液体(例えば、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、ブラック(K)インク、等)毎のインクカートリッジ32から各種インクの供給を受ける。印刷ヘッド26は、各種インクに対応して設けられた複数のノズルNz(図3参照)からインクを噴射(吐出)可能である。プリンター20が使用する液体の具体的な種類や数は上述したものに限られず、例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、オレンジ、グリーン、グレー、ライトグレー、ホワイト、メタリック等のインクや、プレコート液等、種々のインクやインク以外の液体を使用可能である。
送り機構40は、印刷媒体Gを主走査方向と交差する第1方向(図2に示すY軸方向。以降、副走査方向という)に搬送(移動)させるものである。この送り機構40は、給紙ローラー41、搬送モーター42、搬送ローラー43、プラテン44、排紙ローラー45などを有している。給紙ローラー41は、挿入口(図示せず)に挿入された印刷媒体Gをプリンター20の内部に供給するためのローラーである。搬送ローラー43は、給紙ローラー41によって供給された印刷媒体Gを印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーター42によって駆動される。プラテン44は、主走査方向に移動する印刷ヘッド26と印刷媒体Gを介して対向する位置に設けられ、印刷中の印刷媒体Gを支持する。排紙ローラー45は、印刷媒体Gをプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して副走査方向の下流側に設けられている。
ヘッド駆動部27は、制御部21がI/F25を介して制御装置10から取得した印刷データ(印刷データについては後述。)に基づいて、印刷ヘッド26の各ノズルNzに対応して設けられた圧電素子を駆動するための駆動電圧を生成する。ヘッド駆動部27は、駆動電圧を印刷ヘッド26へ出力する。圧電素子は、駆動電圧が印加されると変形して、対応するノズルNzから液体を吐出させる。これにより、キャリッジ51によって移動中の印刷ヘッド26は、各ノズルNzから印刷媒体Gへインク種類毎のインク(インク滴)を吐出する。吐出されたインクが印刷媒体Gに付着し、印刷媒体Gの表面にドットが形成されることで、印刷媒体Gに印刷データに基づく画像が形成される。ドットとは、基本的には、印刷媒体Gに着弾した状態のインクを指す。ただし、インクが印刷媒体Gに着弾する以前の段階においても、説明の都合上、ドットという表現を用いることがある。
印刷媒体Gとして用いられる素材は、代表的には紙であるが、紙以外にも、繊維、プラスチック、金属、その他の自然物や人工物、といった種々の素材が用いられる。
印刷ヘッド26の、主走査方向の一端側から他端側への移動、あるいは主走査方向の他端側から一端側への移動を「主走査」、または「パス」という。
さらに、プリンター20は、例えば液晶ディスプレイによって構成される表示部30や、例えばボタンやタッチパネル等によって構成される操作部31等を備える。プリンター20においては、ノズルからインクを吐出させる手段は、圧電素子に限られず、発熱素子によりインクを加熱してノズルからインクを吐出させる手段を採用してもよい。
図3は、印刷ヘッドの構成を例示する平面図である。図3では、プリンター20における印刷ヘッド26と搬送される印刷媒体Gとの位置関係を簡易的に例示している。図3の左側には、印刷ヘッド26のインク吐出面26aにおけるノズルNzの配列を例示している。インク吐出面26aとは、ノズルNzが開口する面であり、印刷ヘッド26が主走査するとき印刷媒体Gと相対する面である。印刷ヘッド26は、インクを吐出するための複数のノズルNzが第1方向(副走査方向)へ並んで形成されるノズル列NLを有している。図3に示す印刷ヘッド26は、吐出するインク色(例えばC,M,Y,K)毎に主走査方向に沿って等間隔で並ぶ4列のノズル列NLを有している。副走査方向におけるノズルNzの密度npi(nozzles per inch)は、プリンター20により印刷媒体Gに記録される副走査方向の印刷解像度dpi(dots per inch)の半分である。
図3では、各ノズル列NLが吐出するインク色の一例を、括弧書きで参考までに記している。ただし1色のインクは、1つのノズル列NLによって吐出される以外にも、例えば、互いに副走査方向にずれて配設された複数のノズル列NLによって吐出されるとしてもよい。各ノズル列NLは、ノズル列NLの一端側の複数のノズルNzで構成されたノズル群を一端側ノズル群、ノズル列NLの他端側の複数のノズルNzで構成されたノズル群を他端側ノズル群、一端側ノズル群及び他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルNzで構成されたノズル群を中央ノズル群、の3つのノズル群に分類することができる。なお本明細書において、各構成の方向や位置等について、直交、等間隔、平行、等と表現した場合であっても、それらは厳密な直交、等間隔、平行のみを意味するのではなく、製品性能上許容される程度の誤差や製品製造時に生じ得る程度の誤差も含む意味である。
図4は、インクカートリッジの構成を簡易的に示す図である。図4では、プリンター20が有するインクカートリッジ32の構成を簡易的に例示している。インクカートリッジ32は、例えば、Cインクを充填したインクカートリッジである。他の色のインク(MYKインク)をそれぞれ充填したインクカートリッジも、基本的にはインクカートリッジ32と同様の構成である。印刷ヘッド26は、スポンジ状の吸収部材34によりインクを保持するインクカートリッジ32からノズルNzへインクの供給を受ける。詳しくは、インクカートリッジ32内には、スポンジ状の吸収部材34が詰められており、インクは、このような吸収部材34に吸収(保持)された状態でインクカートリッジ32内に充填されている。吸収部材34は、フォーム材等とも呼ばれる。インクカートリッジ32は、供給口33と連通している。供給口33は、印刷ヘッド26内に形成された図示しないインク供給用の流路と連通し、供給口33および当該流路を介して、インクカートリッジ32から印刷ヘッド26のノズル列NL(ノズル列を構成する各ノズルNz)へインクが供給される。
図4では、インクカートリッジ32内の一部範囲を沈降範囲SEとしてハッチングを施して例示している。沈降範囲SEとは、およそインク内の色素が多く偏って存在している(沈降している)範囲を意味する。インクカートリッジ32の保存状態にもよるが、吸収部材34に保持されたインクは、インク内の色素がある方向に沈降し、そのためインクカートリッジ32内でのインクの色の濃度は一定ではない。例えば、インクカートリッジ32が供給口33を下(重力方向側)に向けて保存されていれば、図4に例示するように、供給口33側のある程度の範囲が沈降範囲SEとなる。特に、インクが顔料インクであると、染料インクと比較して色素(顔料)は粒子が大きく、また水に溶けにくいため、上述したような沈降が生じやすい。本実施形態は、印刷ヘッド26が吐出するインクは顔料インク、染料インクのいずれでもよいが、以下では、インクとして顔料インクを使用するものとして説明を続ける。また、吸収部材34によってインクを保持する態様では、インクカートリッジ32に振動を与えても、インクカートリッジ32内でインクは殆ど撹拌されないため、一旦生じた沈降の状態は殆ど解消されない。
ここで、供給口33を、大まかに中央の領域33bと、その両側の一端側の領域33a及び他端側の領域33cとに分けたとき、これらの各領域33a,33b,33cに対しては、概ね、図4に例示するような、インクカートリッジ32内を扇状に分けたときの各領域32a,32b,32cからインクが供給される。つまり、供給口33の中央の領域33bへは、インクカートリッジ32内の中央の領域32bから主にインクが流れ、供給口33の一端側の領域33aへは、インクカートリッジ32内で位置が対応する一端側の領域32aから主にインクが流れ、供給口33の他端側の領域33cへは、インクカートリッジ32内で位置が対応する他端側の領域32cから主にインクが流れる。むろん、実際に供給口33が各領域33a,33b,33cに仕切られている訳ではなく、同様に、インクカートリッジ32内が各領域32a,32b,32cに仕切られている訳ではない。しかし、吸収部材34でインクを保持するインクカートリッジ32内ではインクは殆ど撹拌されないため、このような供給口33の各領域33a,33b,33cと、各領域33a,33b,33cへインクを供給するインクカートリッジ32内の各領域32a,32b,32cとの対応関係は、ほぼ維持される。
図4の例から判るように、インクカートリッジ32内の一端側及び他端側の領域32a,32cは、中央の領域32bと比較したとき、より多くの部分が沈降範囲SEに属する。従って、供給口33の一端側及び他端側の領域33a,33cを通過するインクの濃度は、供給口33の中央の領域33bを通過するインクの濃度よりも濃い傾向が見られる。このような、供給口33を通過するインクの濃度差は、ノズル列を構成する各ノズルNzが最終的に吐出するインクの濃度差に繋がる。つまり、インクカートリッジ32からインクの供給を受けるノズル列においては、ノズル列の一端側及び他端側に位置するノズルNzから吐出されるインクの濃度が、ノズル列の中央に位置するノズルNzから吐出されるインクの濃度よりも濃い状態となる。
供給口33とノズルNzとの間には、上述のように流路が介在する。従って、インクは、供給口33からノズルNzに到達するまでの間に、ある程度撹拌されるとも考えられる。しかし、流路内をある程度以上の流速でインクが流れている状況では、流路内でのインクの撹拌が抑制される。そのため、結果的に、インクが供給口33を通過する際の中央の領域33bと一端側及び他端側の領域33a,33bとの間での濃度差は、最終的にインクが到達するノズル列における、中央付近に位置するノズルNzから吐出されるインクと、一端側及び他端側付近に位置するノズルNzから吐出されるインクとの濃度差に表れる傾向がある。なお、インクカートリッジ32内でのインクの沈降状態によっては、供給口33の一端側及び他端側の領域33a,33cを通過するインクの濃度が、供給口33の中央の領域33bを通過するインクの濃度よりも薄くなることもある。その結果、インクカートリッジ32からインクの供給を受けるノズル列における、一端側及び他端側付近に位置するノズルNzから吐出されるインクの濃度が、中央付近に位置するノズルNzから吐出されるインクの濃度よりも薄くなることもある。
いずれにしても発明者は、上述した沈降により、同じ色のインクを吐出する複数のノズルNzで構成されたノズル列において、ノズルNzの位置に応じて吐出されるインクの濃度が異なるという知見を得た。本実施形態では、このような知見に基づき、ノズルNzが吐出するインクの濃度の違いに起因する濃淡ムラを無くすための工夫を行っている。
図5は、印刷方法を示すフローチャートである。制御装置10がプリンタードライバーPDに従ってプリンター20に印刷を実行させる方法(印刷制御処理)をフローチャートにより示している。
ステップS100では、制御部11は、ユーザーによって任意に選択された画像データを所定の入力元から取得する。ユーザーは、表示部17等に表示されたユーザーインターフェイス画面(UI画面)を視認しながら操作部18等を操作することにより、印刷媒体Gへ印刷したい画像を表現した画像データを任意に選択することができる。画像データの入力元は特に限定されず、例えば、HDD16や、制御装置10やプリンター20に外部から挿入された図示しないメモリーカード等の他、制御装置10と通信可能に接続されたあらゆる画像入力装置が該当する。
ステップS100で取得される画像データは、例えば、ビットマップ形式であり、画素毎にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)といった要素色の濃度を階調(例えば、0〜255の256階調)表現したRGBデータである。また、制御部11は、取得した画像データがこのようなRGB表色系に対応していない場合、取得した画像データを表色系のデータに変換する。さらに、制御部11は、画像データに対して、プリンター20の主走査方向および副走査方向の印刷解像度に合わせるための解像度変換処理などを適宜実施する。
ステップS110では、制御部11は、ステップS100後の画像データを対象として色変換処理を実行する。つまり、画像データが採用する表色系を、印刷ヘッド26が吐出するインクの表色系(例えばCMYK)に変換する。色変換処理は、予め当該表色系の変換関係を規定したLUT16Aを参照することにより画素毎に実行する。上述したように画像データが各画素の色をRGBで階調表現する場合、画素毎のRGBの階調値がCMYK毎に所定の上限値内のインク量に変換される。このような色変換後のCMYK値は、例えば、0〜100(%)といった数値で段階的に表現され、対応する画素におけるインク量(濃度)を階調表現しているといえる。以下では、このような画素毎のCMYK値で表現された画像データを「インク量データ」ともよぶ。なお、ステップS110で得られる階調値としてのインク量が示すインクの濃度とは、画像を再現するために必要とされる画素毎かつインク色毎の濃度であり、図4を例にして説明した沈降に起因する濃度(現実に存在する、同じインク内での濃度差)とは無関係である。ステップS110の処理を実行する点で、制御部11は、インク量決定部として機能すると言える。
ステップS120では、制御部11は、ステップS110後の画像データ(インク量データ)にハーフトーン処理を施し、印刷データへ変換する。制御部11は、例えば、予め規定されたディザマスクを用いたディザリングによりハーフトーン処理を実行してもよいし、誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行してもよい。ハーフトーン処理により、画素毎に、CMYK各色インクの吐出(ドット有り)又は非吐出(ドット無し)を規定した印刷データ(ドットデータ)が生成される。この場合、インク量データにおける、ある画素が規定するインク量の値が高いほど、ハーフトーン処理の結果、当該画素についてインク吐出が決定される可能性は高まる。
ステップS130では、制御部11は、ステップS120で生成した印刷データ(ドットデータ)を構成する画素を、ノズルNzへの割り当ての所定規則に従って印刷ヘッド26に転送すべき順に並べ替える。当該並べ替えの処理により、印刷データを構成する画素が規定するドットは、その画素位置およびインク色に応じて、印刷ヘッド26内のいずれのノズルNzによって、何番目のパスで、パス中のどのタイミングで吐出されるかが確定される。並べ替え処理後の印刷データはI/F19を介して当該並べ替え後の順に従ってプリンター20側へ出力される(出力処理)。これにより、印刷データを構成する画素が実質的に印刷ヘッド26の有するいずれかのノズルNzに割り当てられたことになる。
プリンター20の制御部21は、I/F25を介して入力した印刷データに基づいて印刷ヘッド26を主走査方向に移動させるキャリッジ機構50、各ノズルNzからインクを吐出又は非吐出にさせるヘッド駆動部27、および印刷媒体Gを副走査方向に搬送させる送り機構40を制御し、ステップS100で取得された画像データが表現する画像を印刷媒体Gに印刷する。
このようなステップS120,S130の処理を実行する点で、制御部11は、インクの吐出または非吐出を決定した画素をノズルNzに割り当てることによりノズルNzによるインクの吐出を制御する吐出制御部、として機能すると言える。また、ステップS120,S130のフローは、ノズルNzからの吐出を制御する吐出制御工程とも言える。なお、“画素をノズルに割り当てる”とは、現実のノズルの使用(ノズルがインクを吐出する行為)を保障する訳ではない。ノズルがインクを吐出するか否かは、ノズルに割り当てられる画素が前記“ドット有り”の画素であるか否かに因る。ただし、ノズルに割り当てられる画素はドット有りの画素であるとの前提に立ち、画素をノズルに割り当てる=当該画素を表現するためのインクが当該割り当てたノズルから吐出される、と簡単に解してもよい。
本実施形態では、上述の割り当ての所定規則は、パス中において、印刷媒体上にインクを吐出するノズルを、一端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzから他端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzへ順次変更する第1の変更と、他端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzから一端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzへ順次変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる、という後述する吐出パターンJP(図6参照)を含んでいる。以降の説明では、上述のインクを吐出するノズルNzの変更を単に、「第1の変更」、「第2の変更」ともいう。
次に、ステップS130において画素をノズルに割り当てる処理について詳述する。図6は、ノズル列を構成するノズル群と吐出パターンとを説明する図である。図7は、ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図である。なお、以降の説明では、説明の簡略化のため、印刷ヘッド26には、11個のノズルNz(ノズル番号#1〜#11)で形成された1列のノズル列NLが設けられ、一色のインクで印刷を行うものとする。
図6に示すように、ノズル列NLには11個のノズルNzが形成され、11個のノズルNzは、一端側ノズル群A、中央ノズル群B、及び他端側ノズル群C、の3つのノズル群に分類される。具体的には、一端側ノズル列群Aには、ノズル番号#1から#3のノズルNzが属し、中央ノズル群Bには、ノズル番号#4から#8のノズルNzが属し、他端側ノズル群Cには、ノズル番号#9から#11のノズルNzが属している。なお、他端側ノズル群Cおよび中央ノズル群Bの合計のノズル数がノズル列NLのノズル数に占める比率、及び、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bの合計のノズル数がノズル列NLのノズル数に占める比率は、3/5以上、3/4以下の範囲内に設定されている。これにより、吐出するインクの濃度が、濃い状態と薄い状態とのいずれか一方に同じように偏ったノズルだけで印刷される領域の発生を的確に防止することができる。
図6において、ノズル列NLの右側に示される表は、各ノズルNzからインクが吐出される吐出パターン及びその位置を示している。本実施形態のノズル列NLは、主走査方向への1度の移動(パス)において、X方向(主走査方向に対応)4画素×Y方向(副走査方向に対応)21画素の範囲を移動する。なお、ノズル列NLのノズルの密度(npi)は、印刷解像度(dpi)の半分である。表中のハッチング部は1度のパスにおいてインクが吐出される領域をパターン化した吐出パターンJPの一例を示し、黒丸は吐出パターンJPに基づいてインクが吐出される画素を示している。なお、以降の説明では、例えば、X方向の1番目とY方向の1番目との交点に位置する画素を「X1Y1画素」、ノズル番号#n(n=1〜11)のノズルを「#nノズル」と記す。
例えば、制御部11が、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定したX4Y3画素を#2ノズルに割り当てることにより、主走査方向へのパスにおいて#2ノズルからX4Y3画素に向かってインクが吐出され、X4Y3画素にドットが形成される。同様に、X3Y5及びX4Y5画素は、#3ノズルに割り当てられる。X2Y7、X3Y7及びX4Y7画素は、#4ノズルに割り当てられる。X1Y9、X2Y9、X3Y9及びX4Y9画素は、#5ノズルに割り当てられる。X1Y11、X2Y11、X3Y11及びX4Y11画素は、#6ノズルに割り当てられる。X1Y13、X2Y13、X3Y13及びX4Y13画素は、#7ノズルに割り当てられる。X1Y15、X2Y15及びX3Y15画素は、#8ノズルに割り当てられる。X1Y17及びX2Y17画素は、#9ノズルに割り当てられる。X1Y19画素は、#10ノズルに割り当てられる。
ノズル列NL(印刷ヘッド26)が、吐出パターンJPに基づいて主走査方向の一端側から他端側へ(図6における右方向)主走査(パス)する際に、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルは、他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される(第2の変更)。
ノズル列NL(印刷ヘッド26)が、吐出パターンJPに基づいて主走査方向の他端側から一端側に(図6における左方向に)主走査(パス)する際、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルは、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される(第1の変更)。
パス中においてインクを吐出するノズルNzを順次変更させることで、インクの沈降によって濃度差の生じたインクを、インクカートリッジからノズルNzに至るインク流路内で撹拌させる効果がある。これにより各ノズル群A,B,Cから吐出するインクの濃度差を軽減させることができる。
図7の左側は、印刷媒体Gの上端より、ノズルNzからインクを吐出させながら印刷ヘッド26を主走査方向に移動させるパスと、印刷媒体Gを副走査方向に所定の送り量で送る搬送と、を4回繰り返した時の副走査方向における印刷媒体Gとノズル列NLとの相対位置を示している。つまり、図7ではノズル列NLが印刷媒体Gに対して移動しているように描かれているが、ノズル列NLと印刷媒体Gの位置関係を相対的に変更すればよく、ノズル列NLが移動してもよいし、印刷媒体Gが移動してもよいし、ノズル列NLと印刷媒体Gとの双方が移動してもよい。本実施形態では、印刷媒体Gを副走査方向に移動(搬送)させる場合を例として説明する。各パスでのノズル列NLの位置表記が重ならないように主走査方向に斜めに図示しているので、主走査方向における印刷媒体Gとノズル列NLとの位置関係は意味を成さない。
また、図7の左側上部には、各パスにおける送り量(搬送量)と、ノズル列NL(印刷ヘッド26)の移動方向を矢印で示している。送り量は、一度のパスが終わる毎に印刷媒体Gを副走査方向に送る量であり、その単位は、副走査方向の印刷解像度(画素間隔(後述するラスターラインの間隔))、及びノズル列NLのノズル密度(ノズル間隔)の1/2に相当する。なお、以降の説明では、例えば、1回目のパスを「パス1」と表記する。偶数パス(例えばパス2)では、印刷媒体Gが1ラスターライン分(1画素分)副走査方向送られ、パス1を除く奇数パス(例えばパス3)では、印刷媒体Gが11ラスターライン分(11画素分)副走査方向送られる。また、紙面の都合上、パス1におけるノズル列NLについてのみノズル番号(#1〜#11)及び各ノズル群A,B,Cを記しているが、他のパスにおけるノズル列においても同様である。また、奇数回のパスと偶数回のパスとが、1ラスターライン分の送り量で隣り合うパス(例えばパス1及びパス2)で印刷される領域を「バンド」という。
図7の右図は、パス1〜パス4の各パスにおいて各ノズルNzからインクが吐出される画素、及びパス1〜パス4で形成される全ドットの画素位置をX方向の画素X1〜X4と、Y方向のラスター(ラスターライン)番号L1〜L34とで示している。X方向の画素X1〜X4の間隔は、プリンター20の主走査方向の印刷解像度である。ラスターラインは、X方向に並ぶX1〜X4のドット(画素)で形成される。ラスターラインの間隔は、プリンター20の副走査方向の印刷解像度である。
表中の「パス1」〜「パス4」列は、各パスにおいて、画素が割り当てられたノズルNzからインクが吐出される画素をドットで示している。なお、各パスにおいて、一端側ノズル群AのノズルNzに割り当てられる画素を「黒四角」、中央ノズル群BのノズルNzに割り当てられる画素を「黒丸」、他端側ノズル群CのノズルNzに割り当てられる画素を「黒三角」で示している。また、各パスにおいて、ノズル列NL(印刷ヘッド26)が移動する領域をハッチングで表している。
「パス1−4合計」列は、パス1〜パス4の主走査において形成されるドットを表し、ドットで形成された画像は、画像データに相当する。ここで示す画像データは、上述した印刷データ(ドットデータ)を指すが、色変換処理前の画像データ(RGBデータ)や色変換処理後の画像データ(インク量データ)であると解釈してもよい。
制御部11は、ステップS130において、プリンター20に対して既に設定されている印刷方法に基づいて、画像データIMを構成する各画素をいずれかのノズルNzに割り当てる。ここで言う印刷方法とは、主走査方向と副走査方向とのそれぞれの印刷解像度、上述した印刷媒体Gの送り量、1つのラスターラインを形成するために必要なパス数、上述の吐出パターンJPを含む割り当ての所定規則、等によって定まるプリンター20の挙動である。
「パス1」〜「パス4」列は、ステップS130における、各画素を各ノズルNzへの割り当てた結果でもある。
パス1では、図6において示したY方向のY1〜Y21画素をラスター番号L1〜L21の画素に置き換える形で、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
具体的には、X4L3画素は、#2ノズルに割り当てられる。X3L5及びX4L5画素は、#3ノズルに割り当てられる。X2L7、X3L7及びX4L7画素は、#4ノズルに割り当てられる。X1L9、X2L9、X3L9及びX4L9画素は、#5ノズルに割り当てられる。X1L11、X2L11、X3L11及びX4L11画素は、#6ノズルに割り当てられる。X1L13、X2L13、X3L13及びX4L13画素は、#7ノズルに割り当てられる。X1L15、X2L15及びX3L15画素は、#8ノズルに割り当てられる。X1L17及びX2L17画素は、#9ノズルに割り当てられる。X1L19画素は、#10ノズルに割り当てられる。
同様に、パス2では、図6において示したY方向のY1〜Y21画素をL2〜L22画素に置き換える形で、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルに割り当てられる。パス3では、図6において示したY方向のY1〜Y21画素をL13〜L33画素に置き換える形で、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。パス4では、図6において示したY方向のY1〜Y21画素をL14〜L34画素に置き換える形で、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。例えば、ラスターラインL15を形成するX1〜X3画素はパス1の#8ノズルに割り当てられ、ラスターラインL15を形成するX4の画素はパス3の#2ノズルに割り当てられたことを意味する。
「パス1−4合計」は、パス1〜パス4において、各ノズルNzに割り当てられた画素に向かってインクが吐出されて形成された画像である。パス1〜パス4により、ラスターラインL9〜L26の全画素にドットが形成された通常印刷部が出来上がる。なお、ラスターラインL1〜L8は上端部、ラスターラインL27〜L34は下端部であり、上端部及び下端部は、印刷媒体Gの微小送りにより別途上端処理及び下端処理が行われる。
ここで、従来例による印刷方法について説明する。
図12は、ノズル列と印刷媒体との位置関係、及び形成される画像を説明する図である。
図12の左側は、印刷媒体Gの上端より、ノズルNzからインクを吐出させながら印刷ヘッド26を主走査方向に移動させるパスと、印刷媒体Gを副走査方向に所定の送り量で送る搬送と、を4回繰り返した時の副走査方向における印刷媒体Gとノズル列NLとの相対位置を示している。なお、ノズルの数及びノズル群の構成は、図6に示した本実施形態のノズル列NLと同じである。従来例では、全てのパスにおいて、ノズル列NLを構成する各ノズルNzからインクの吐出を行う。また、偶数パス(例えばパス2)では、印刷媒体Gが1ラスターライン分(1画素分)副走査方向送られ、パス1を除く奇数パス(例えばパス3)では、印刷媒体Gが21ラスターライン分(21画素分)副走査方向送られる。
図12の右図は、パス1〜パス4で形成される全ドットの画素位置をラスター(ラスターライン)番号L1〜L44と、X方向の画素X1〜X4とで示している。なお、一端側ノズル群Aから吐出されたドットを「黒四角」、中央ノズル群Bから吐出されたドットを「黒丸」、他端側ノズル群Cから吐出されたドットを「黒三角」で示している。図12の右図に示すように、従来例の印刷方法では、バンドのつなぎ目や、一端側ノズル群AのノズルNzから吐出されたドット(インク)だけが集中する領域、中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたインクだけが集中する領域、他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたインクだけが集中する領域が、ラスターラインに沿って生じてしまう。インクの沈降により各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じると、これらの領域間で濃淡ムラが視認されてしまう。
図7に戻って、本実施形態で形成される画像について説明する。図7の「パス1−4合計」列の図に示すように、本実施形態によれば、バンドのつなぎ目や、各ノズル群A,B,CのノズルNzから吐出されたインクの領域は、ラスターラインに対して斜めに分布する。
詳しくは、例えば、ラスターラインL9〜L14におけるX1〜X4画素は中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される。
ラスターラインL15及びL16におけるX1〜X3画素は中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X4画素は一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される。
ラスターラインL17及びL18におけるX1及びX2画素は他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X3及びX4画素は一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される。
ラスターラインL19及びL20におけるX1画素は他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X2〜X4画素は中央ノズル群Bから吐出されたドットで形成される。
そして、ラスターラインL21〜L26におけるX1〜X4画素は再び中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される。
このようにドットを形成させることにより、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成される。これにより、インクの沈降が生じやすいスポンジ状の吸収部材によりインクを保持するインクカートリッジや顔料インクを使用することによって、各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。
以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷装置としての印刷システム1は、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素をノズル列NLの各ノズルNzに割り当てる吐出制御部を備えている。吐出制御部は、吐出パターンJPに基づき、奇数パス中において、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルNzを、他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更させる。または、偶数パス中において、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更させる。これにより形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、インクの沈降によって各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。したがって、印刷品質を向上させた印刷装置を提供することができる。
他端側ノズル群Cおよび中央ノズル群Bの合計のノズル数がノズル列NLのノズル数に占める比率、及び、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bの合計のノズル数がノズル列NLのノズル数に占める比率は、3/5以上、3/4以下の範囲内に設定されている。これにより、吐出するインクの濃度が、濃い状態と薄い状態とのいずれか一方に同じように偏ったノズルNzだけで印刷される領域の発生を的確に防止することができる。
本実施形態では、インクの沈降による濃度差が生じやすい顔料インクを使用している。しかし、パス中においてインクを吐出させるノズルNzを変更させる措置を採ることで、ノズル毎のインクの濃度の違いによる濃淡ムラを抑制するので、顔料インクを使用した場合において効果的に画質を向上させることができる。
本実施形態では、インクの沈降による濃度差が生じやすいスポンジ状の吸収部材34によりインクを保持するインクカートリッジ32を使用している。しかし、パス中においてインクを吐出させるノズルNzを変更させる措置を採ることで、ノズル毎のインクの濃度の違いによる濃淡ムラを抑制するので、スポンジ状の吸収部材34によりインクを保持するインクカートリッジ32を使用した場合において効果的に画質を向上させることができる。
印刷装置としての印刷システム1の印刷方法は、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素をノズル列NLの各ノズルNzに割り当てる吐出制御工程を含んでいる。吐出制御工程では、吐出パターンJPに基づき、画素をノズルNzに割り当てる。その結果、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルNzは、奇数パス中において、他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される。また、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルNzは、偶数パス中において、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される。これにより形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、インクの沈降によって各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。したがって、印刷品質を向上させた印刷方法を提供することができる。
(実施形態2)
図8は、実施形態2に係る印刷装置の印刷ヘッドの構成を例示する平面図である。
まず、印刷装置の印刷ヘッドの構成について図8を参照して説明する。なお、本実施形態の印刷装置は、印刷ヘッドに形成されているノズル列が実施形態1と異なっている。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
図8は、プリンター20における印刷ヘッド126と搬送される印刷媒体Gとの位置関係を簡易的に例示している。図8の左側には、印刷ヘッド126のインク吐出面126aにおけるノズルNzの配列を例示している。インク吐出面126aとは、ノズルNzが開口する面であり、印刷ヘッド126が主走査するとき印刷媒体Gと相対する面である。印刷ヘッド126は、インクを吐出するための複数のノズルNzが第1方向(副走査方向/送り方向)へ並んで形成されるノズル列NL1,NL2を有している。ノズル列NL1には、Kインクを吐出するためのノズルNzが副走査方向に複数並んで形成さている。ノズルNL2には、カラー(有彩色)インクとしてのCMYインクを吐出するための複数のノズルNzが副走査方向に並んでいる。
図8に示すように、ノズル列NL2は、第1方向に沿って複数区に区分され、区毎にノズルNzが吐出するインクの色が異なる構成とされている。また、ノズル列NL2は、ノズルNzがシアン(C)インクを吐出する区と、ノズルNzがマゼンタ(M)インクを吐出する区と、ノズルNzがイエロー(Y)インクを吐出する区と、に区分されている。例えば、ノズル列NL2は、Cインクを吐出するためのノズルNzが送り方向に複数並ぶ第1区CR、Mインクを吐出するためのノズルNzが送り方向に複数並ぶ第2区MR、Yインクを吐出するためのノズルNzが送り方向に複数並ぶ第3区YRを含んでいる。換言すると、各々特定のカラーインクを吐出するノズル群の第1〜第3区CR,MR,YRは、それら列の接線方向において互いにずれて形成されており、全体でノズル列NL2を構成している。
図8に示したノズル列NL1は、第1区CR、第2区MR、第3区YRそれぞれと対を成す範囲に区分される。ここで、“対を成す”とは、副走査方向における同一範囲に収まっている関係を意味する。例えば、ノズル列NL1の一部であって第1区CRと対を成す範囲を第1区KR1、ノズル列NL1の一部であって第2区MRと対を成す範囲を第2区KR2、ノズル列NL1の一部であって第3区YRと対を成す範囲を第3区KR3、と呼ぶ。第1区CR、第2区MR、第3区YR、第1区KR1、第2区KR2、第3区KR3は、それぞれ同数のノズルNzを有している。図8に示す副走査方向におけるノズルNzの密度npiは、プリンター20により印刷媒体Gに記録される副走査方向の印刷解像度dpiの半分である。
ノズル列が区毎に区分された第1区CR、第2区MR、第3区YR、第1区KR1、第2区KR2、第3区KR3は、区毎の一端側の複数のノズルNzで構成されたノズル群を一端側ノズル群、区毎の他端側の複数のノズルNzで構成されたノズル群を他端側ノズル群、区毎の一端側ノズル群及び他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルNzで構成されたノズル群を中央ノズル群、とする3つのノズル群に分類することができる。
次に、本実施形態のノズルNzへの割り当ての所定規則(実施形態1のステップS130参照)について説明する。
本実施形態の割り当ての所定規則は、パス中において、区毎にて印刷媒体上にインクを吐出するノズルを、一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルNzから他端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzへ順次変更する第1の変更と、他端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzから一端側ノズル群及び中央ノズル群に含まれるノズルNzへ順次変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる、という吐出パターンJP(図9参照)を含んでいる。
次に、ステップS130において画素をノズルに割り当てる処理について詳述する。図9は、ノズル列を構成するノズル群と吐出パターンとを説明する図である。図10から図12は、ノズル列と印刷媒体との位置関係、及びノズルに割り当てられる画素との対応関係を説明する図である。なお、以降の説明では、説明の簡略化のため、印刷ヘッド126には、第1区CR、第2区MR、第3区YRの区毎に11個のノズルNzで形成された1列のノズル列NL2が設けられ、Cインク、Mインク、Yインクの三色のインクで印刷を行うものとする。なお、Kインクは、ノズル列NL1の第1区KR1を使用して実施形態1に示した方法で印刷される。
図9に示すように、ノズル列NL2は、ノズル番号#1〜#33のノズルNzを有し、ノズル番号#1〜#11は第3区YRに属し、ノズル番号#12〜#22は第2区MRに属し、ノズル番号#23から#33は第1区CRに属している。第1区CR、第2区MR、第3区YRの各区に属する11個のノズルNzは、一端側ノズル群A、中央ノズル群B、及び他端側ノズル群C、の3つのノズル群に分類される。例えば、第1区CRの一端側ノズル列群Aには、ノズル番号#23から#25のノズルNzが属し、第1区CRの中央ノズル群Bには、ノズル番号#26から#30のノズルNzが属し、第1区CRの他端側ノズル群Cには、ノズル番号#31から#33のノズルNzが属している。なお、図9及び以降の図においては、第1区CR、第2区MR、第3区YRに属するノズルNzの領域を異なるハッチングで示している。
図9において、ノズル列NLの右側に示される表は、第1区CR、第2区MR、第3区YRの区毎のノズルNzからインクが吐出される吐出パターン及びその位置を示している。本実施形態のノズル列NL2は、主走査方向への1度の移動(パス)において、X方向(主走査方向に対応)4画素×Y方向(副走査方向に対応)65画素の範囲を移動する。なお、ノズル列NL2のノズルの密度(npi)は、印刷解像度(dpi)の半分である。表中のハッチング部は1度のパスにおいて区毎のノズルNzからインクが吐出される領域をパターン化した吐出パターンJPの一例を示し、黒丸は吐出パターンJPに基づいてインクが吐出される画素を示している。
例えば、第1区CRについて詳述すると、制御部11が、吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定したX4Y47画素を#24ノズルに割り当てることにより、主走査方向へのパスにおいて#24ノズルからX4Y3画素に向かってインクが吐出され、X4Y47画素にドットが形成される。同様に、X3Y49及びX4Y49画素は、#25ノズルに割り当てられる。X2Y51、X3Y51及びX4Y51画素は、#26ノズルに割り当てられる。X1Y53、X2Y53、X3Y53及びX4Y53画素は、#27ノズルに割り当てられる。X1Y55、X2Y55、X3Y55及びX4Y55画素は、#28ノズルに割り当てられる。X1Y57、X2Y57、X3Y57及びX4Y57画素は、#29ノズルに割り当てられる。X1Y59、X2Y59及びX3Y59画素は、#30ノズルに割り当てられる。X1Y61及びX2Y61画素は、#31ノズルに割り当てられる。X1Y62画素は、#62ノズルに割り当てられる。
ノズル列NL2(印刷ヘッド126)が、吐出パターンJPに基づいて主走査方向の一端側から他端側へ(図9における右方向)主走査(パス)する際に、第1区CR、第2区MR、第3区YRの区毎において、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルは、他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される(第1の変更)。
ノズル列NL2(印刷ヘッド126)が、吐出パターンJPに基づいて主走査方向の他端側から一端側に(図9における左方向に)主走査(パス)する際、第1区CR、第2区MR、第3区YRの区毎において、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルは、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更される(第2の変更)。
パス中においてインクを吐出するノズルNzを順次変更させることで、インクの沈降によって濃度差の生じたインクを、Cインク、Mインク、Yインクの各インクカートリッジからノズルNzに至るインク流路内で撹拌させる効果がある。これにより第1区CR、第2区MR、第3区YRの区毎の各ノズル群A,B,Cから吐出するインクの濃度差を軽減させることができる。
図10から図12の左側は、印刷媒体Gの上端より、ノズルNzからインクを吐出させながら印刷ヘッド126を主走査方向に移動させるパスと、印刷媒体Gを副走査方向に所定の送り量で送る搬送と、を12回繰り返した時の副走査方向における印刷媒体Gとノズル列NL2との相対位置を示している。また、図10から図12の左側上部には、各パスにおける送り量(搬送量)と、ノズル列NL2(印刷ヘッド126)の移動方向を矢印で示している。なお、紙面の都合上、パス1からパス4を図10に、パス5からパス8を図11に、パス9からパス12を図12に、分割して示している。また、実施形態2では、奇数回のパスと偶数回のパスとが、1ラスターライン分の送り量で隣り合うパス(例えばパス1及びパス2)で、区毎に印刷される領域を「バンド」という。
図10から図12の右表は、各パスにおいて各ノズルNzからインクが吐出される画素X1〜X4と、Y方向のラスター(ラスターライン)番号L1〜L34とを示している。
また、表中の「パス1」〜「パス12」列は、各パスにおいて、画素が割り当てられたノズルNzからインクが吐出される画素をドットで示している。なお、各パスの各区における、一端側ノズル群AのノズルNzに割り当てられる画素を「黒四角」、中央ノズル群BのノズルNzに割り当てられる画素を「黒丸」、他端側ノズル群CのノズルNzに割り当てられる画素を「黒三角」で示している。また、各パスにおいて、第1区CR、第2区MR、第3区YRに属するノズルNzが移動する領域を異なるハッチングで表している。
図13は、第1区から吐出されたドットを示す図である。図14は、第2区から吐出されたドットを示す図である。図15は、第3区から吐出されたドットを示す図である。
図13は、パス1からパス6の主走査において、第1区CRから吐出され印刷媒体Gに形成されるドットを表し、ドットで形成された画像は、Cインクの画像データに相当する。
図14は、パス3からパス8の主走査において、第2区MRから吐出され印刷媒体Gに形成されるドットを表し、ドットで形成された画像は、Mインクの画像データに相当する。
図15は、パス7からパス12の主走査において、第3区YRから吐出され印刷媒体Gに形成されるドットを表し、ドットで形成された画像は、Yインクの画像データに相当する。
パス1では、図9において示したY方向のY45〜Y65画素をラスター番号L1〜L21の画素に置き換える形で、第1区CRの吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス2では、図9において示したY方向のY45〜Y65画素をラスター番号L2〜L22の画素に置き換える形で、第1区CRの吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス3では、図9において示したY方向のY33〜Y65画素をラスター番号L1〜L33の画素に置き換える形で、第1区CR及び第2区MRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス4では、図9において示したY方向のY33〜Y65画素をラスター番号L2〜L34の画素に置き換える形で、第1区CR及び第2区MRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス5では、図9において示したY方向のY21〜Y53画素をラスター番号L1〜L33の画素に置き換える形で、第1区CR、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス6では、図9において示したY方向のY21〜Y53画素をラスター番号L2〜L34の画素に置き換える形で、第1区CR、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス7では、図9において示したY方向のY9〜Y41画素をラスター番号L1〜L33の画素に置き換える形で、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス8では、図9において示したY方向のY9〜Y41画素をラスター番号L2〜L34の画素に置き換える形で、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス9では、図9において示したY方向のY1〜Y29画素をラスター番号L5〜L33の画素に置き換える形で、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス10では、図9において示したY方向のY1〜Y29画素をラスター番号L6〜L34の画素に置き換える形で、第2区MR及び第3区YRの各吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス11では、図9において示したY方向のY1〜Y17画素をラスター番号L17〜L33の画素に置き換える形で、第3区YRの吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
パス12では、図9において示したY方向のY1〜Y17画素をラスター番号L18〜L34の画素に置き換える形で、第3区YRの吐出パターンJPに基づいてインクの吐出を決定した画素が各ノズルNzに割り当てられる。
例えば、Cインクによって形成されるラスターラインL20のX1画素はパス2の第1区CRに属する#33ノズルに割り当てられ、X2〜X4画素はパス4の#26ノズルに割り当てられたことを意味する。
例えば、Mインクによって形成されるラスターラインL20のX1、X2画素はパス6の第2区MRに属する#20ノズルに割り当てら、X3、X4画素はパス8の第2区MRに属する#14ノズルに割り当てられたことを意味する。
例えば、Yインクによって形成されるラスターラインL20のX1〜X3画素はパス10の第1区CRに属する#8ノズルに割り当てられ、X4画素はパス12の#2ノズルに割り当てられたことを意味する。
図13は、パス1〜パス6において、第1区CRに属する各ノズルNz(#23〜#33ノズル)に割り当てられた画素に向かってCインクが吐出されて形成された画像である。パス1〜パス6により、ラスターラインL9〜L34の全画素にCインクのドットが形成された通常印刷部が出来上がる。なお、ラスターラインL1〜L8は上端部であり、上端部は印刷媒体Gの微小送りにより別途上端処理が行われる。
本実施形態によれば、Cインクで形成される画像は、第1区CRのバンドのつなぎ目や、第1区CRの各ノズル群A,B,CのノズルNzから吐出されたインクの領域がラスターラインに対して斜めに分布する。
詳しくは、例えば、ラスターラインL9〜L14におけるX1〜X4画素は第1区CRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図10参照)。
ラスターラインL15及びL16におけるX1〜X3画素は第1区CRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X4画素は第1区CRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図10参照)。
ラスターラインL17及びL18におけるX1及びX2画素は第1区CRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X3及びX4画素は第1区CRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図10参照)。
ラスターラインL19及びL20におけるX1画素は第1区CRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X2〜X4画素は第1区CRの中央ノズル群Bから吐出されたドットで形成される(図10参照)。
そして、ラスターラインL21〜L26におけるX1〜X4画素は再び第1区CRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図10参照)。
これにより、第1区CRで形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、Cインクを吐出する第1区CRの各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。
図14は、パス3〜パス8において、第2区MRに属する各ノズルNz(#12〜#22ノズル)に割り当てられた画素に向かってMインクが吐出されて形成された画像である。パス3〜パス8により、ラスターラインL9〜L34の全画素にMインクのドットが形成された通常印刷部が出来上がる。
本実施形態によれば、Mインクで形成される画像において、第2区MRのバンドのつなぎ目や、第2区MRの各ノズル群A,B,CのノズルNzから吐出されたインクの領域は、ラスターラインに対して斜めに分布する。
詳しくは、例えば、ラスターラインL11〜L16におけるX1〜X4画素は第2区MRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図11参照)。
ラスターラインL17及びL18におけるX1〜X3画素は第2区MRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X4画素は第2区MRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図11参照)。
ラスターラインL19及びL20におけるX1及びX2画素は第2区MRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X3及びX4画素は第2区MRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図11参照)。
ラスターラインL21及びL22におけるX1画素は第2区MRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X2〜X4画素は第2区MRの中央ノズル群Bから吐出されたドットで形成される(図11参照)。
そして、ラスターラインL23〜L28におけるX1〜X4画素は再び第2区MRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図11参照)。
これにより、第2区MRで形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、Mインクを吐出する第2区MRの各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。
図15は、パス7〜パス12において、第3区YRに属する各ノズルNz(#1〜#11ノズル)に割り当てられた画素に向かってYインクが吐出されて形成された画像である。パス7〜パス12により、ラスターラインL1〜L30の全画素にYインクのドットが形成された通常印刷部が出来上がる。なお、ラスターラインL31〜L34は下端部であり、下端部は印刷媒体Gの微小送りにより別途下端処理が行われる。
本実施形態によれば、Yインクで形成される画像において、第3区YRのバンドのつなぎ目や、第3区YRの各ノズル群A,B,CのノズルNzから吐出されたインクの領域は、ラスターラインに対して斜めに分布する。
詳しくは、例えば、ラスターラインL13〜L18におけるX1〜X4画素は第3区YRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図12参照)。
ラスターラインL19及びL20におけるX1〜X3画素は第3区YRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X4画素は第3区YRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図12参照)。
ラスターラインL21及びL22におけるX1及びX2画素は第3区YRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X3及びX4画素は第3区YRの一端側ノズル群Aから吐出されたドットで形成される(図12参照)。
ラスターラインL23及びL24におけるX1画素は第3区YRの他端側ノズル群CのノズルNzから吐出されたドットで形成され、X2〜X4画素は第3区YRの中央ノズル群Bから吐出されたドットで形成される(図12参照)。
そして、ラスターラインL25〜L30におけるX1〜X4画素は再び第3区YRの中央ノズル群BのノズルNzから吐出されたドットだけで形成される(図12参照)。
これにより、第3区YRで形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、Yインクを吐出する第3区YRの各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、濃淡ムラが視認され難くなる。
以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷装置としての印刷システム1は、インクの色毎に第1区CR、第2区MR、第3区YRで構成されているノズル列NL2を含む印刷ヘッド126を有している。吐出制御部は、奇数パス中において、第1〜第3区CR,MR,YR毎に、印刷媒体G上にインクを吐出するノズルNzを、他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更させる。または、偶数パス中において、第1〜第3区CR,MR,YR毎に、一端側ノズル群A及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzから他端側ノズル群C及び中央ノズル群Bに含まれるノズルNzへ順次変更させる。これによりCMYの各インクで形成される画像は、バンドのつなぎ目がラスターラインに対して斜めになり、且つバンドのつなぎ目におけるラスターラインが異なるノズル群から吐出されたドットで形成されるので、第1〜第3区CR,MR,YRにおける各ノズル群A,B,C毎にインクの濃度に違いが生じた場合でも、各区に対応する全てのインク色について濃淡ムラが視認され難くなる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
図16及び図17は、色変換テーブル(LUT)の一例を示す図である。本変形例では、印刷システム1の印刷制御処理において、制御部11は、ユーザーが指定したモード等に応じて、色変換処理(ステップS110)で用いるLUT16Aを切替えることが可能である。
以下、変形例に係る印刷制御処理について図16及び図17を参照して説明する。
図16は、LUT16A1を例示し、図17は、LUT16A2を例示している。LUT16A1,16A2はいずれも、LUT16Aの一種であり、RGB値とCMYK毎のインク量との変換関係を規定している。LUT16A1とLUT16A2とは、あるRGB値に対応するCMYK値を設定する際に遵守すべき上限値(MAX)が異なっている。ここでいう上限値とは、C,M,Y,Kのインク量の合計の上限値と、C,M,Y,Kのインク量それぞれ1色毎の上限値とを含む意味である。一例として、LUT16A1は、CMYKのインク量の合計の上限値が「120」に設定されており、この上限値に収まるように各インク色のインク量が規定されている。一方、LUT16A2は、一例として、CMYKのインク量の合計の上限値がLUT16A1よりも高い「150」に設定されており、この上限値内に収まるように各インク色のインク量が規定されている。
図16及び図17から判るように、同じRGB値に対応するCMYK値は、前記合計の上限値が高く設定されているLUT16A2の方が、LUT16A1よりも、高い値に設定されている傾向が見られる。なお図16及び図17では、C,M,Y,Kのインク量それぞれ1色毎の上限値は、LUT16A1、LUT16A2いずれも100(%)としているが、例えば、LUT16A1は80(%)等であってもよい。いずれにしても、LUT16A1は、上限値についてある上限値(第1の上限値)を採用して予め規定された「第1の色変換テーブル」の一例であり、LUT16A2は、上限値について前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を採用して予め規定された「第2の色変換テーブル」の一例である。
LUT16A1、LUT16A2は、例えば、ユーザーが任意に選択可能な印刷モード毎に予め用意された色変換テーブルである。印刷モードとは、例えば、使用する印刷媒体の種類や、印刷する画像種類(写真、CG、テキスト等)や、ユーザーが所望する発色効果に応じたモード等である。本変形例では、このように色変換テーブルが複数用意されている環境を利用し、例えば、前記モードの選択に応じて参照されることとなった色変換テーブルが、LUT16A1であるかLUT16A2であるかによって、印刷方法を切替えるとしてもよい。
具体的には、制御部11(吐出制御部)は、LUT16A2を参照してステップS110にてインク量を決定した場合に、ステップS130では、パス中において、印刷媒体上にインクを吐出するノズルNzを順次変更する第1、第2の変更のうちの少なくとも一方に変更させる、という吐出パターンJPに基づいて各ノズルNzへ画素を割り当てる処理(つまり、第1実施形態で説明したステップS130の処理)を実行する。
一方、制御部11(吐出制御部)は、LUT16A1を参照してステップS110にてインク量を決定した場合に、ステップS130では、各回のパスそれぞれに対応させて、一端側ノズル群、中央ノズル群及び他端側ノズル群に含まれる各ノズルNzへ画素を割り当てる処理(例えば、従来例(図20)で説明した割り当て処理)を実行する。
前記上限値として比較的高い第2の上限値を採用したLUT16A2を参照してインク量が決定された場合は、LUT16A1を参照してインク量が決定された場合と比較して、より多くのインクが吐出されやすく、結果的に、濃淡ムラが印刷媒体上で視認されやすい。そこで、本変形例によれば、LUT16A2を参照してインク量が決定された場合に、実施形態で説明したような、パス中において、インクを吐出させるノズルNzを異ならせる措置を採ることで、濃淡ムラを視認させ難くすることができる。
前記上限値として比較的低い第1の上限値を採用したLUT16A1を参照してインク量が決定された場合、元々濃淡ムラが生じにくいので、パス中において、インクを吐出させるノズルNzを異ならせる措置は採らず、従来例で説明したように毎回のパスで全てのノズルNzをインクの吐出に使用することで、印刷速度を向上させることができる。
本変形例を適用する印刷システム(印刷装置)は、図4に例示したような吸収部材34を有するインクカートリッジ32を使用するプリンター20に限定されない。つまり、インクカートリッジが吸収部材を有していなくてもインクの沈降は起こり得るため、吸収部材を有さないタイプのインクカートリッジ(インクタンク)等を使用するプリンターにおいても本変形例は適用可能である。
(変形例2)
実施形態で説明した、画素をノズルNzに割り当てる処理における所定規則としての吐出パターンJPは、実施形態で示したパターン形状に限定されるものではない。吐出パターンJPは、パス中において、第1の変更と第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返すパターン形状であってもよい。
図18及び図19は、吐出パターンの一例を示す図である。図18及び図19に示すように、ノズル列NLにはn個(例えば、n=180)のノズルNzが形成され、ノズル列NLは、1度のパスにおいて、X方向m画素×Y方向2n−1画素の範囲を移動する。
印刷システム1の制御部11(吐出制御部)が、図18に示す吐出パターンJP1に基づいて各ノズルNzへ画素を割り当てる処理を実行した場合、パス中において、印刷媒体上にインクを吐出するノズルNzを順次変更する第1の変更が3回繰り返される。
印刷システム1の制御部11(吐出制御部)が、図19に示す吐出パターンJP2に基づいて各ノズルNzへ画素を割り当てる処理を実行した場合、パス中において、印刷媒体上にインクを吐出するノズルNzを順次変更する第1の変更と第2の変更とが行われる。
これにより、斜めに傾斜したバンドのつなぎ目が分断されたり、傾斜の方向が変わったりするので、さらに濃淡ムラが視認され難い画像を形成することができる。なお、吐出パターンJP,JP1,JP2の形状は一例であり、制御部11(吐出制御部)に他の形状の吐出パターンに基づいて各ノズルNzへ画素を割り当てる処理を実行させてもよい。
1…印刷装置としての印刷システム、10…制御装置、11,21…制御部、12,22…CPU、13,23…ROM、14,24…RAM、16…HDD、16A,16A1,16A2…色変換テーブル、19,25…インターフェイス部(I/F)、20…プリンター、26,126…印刷ヘッド、27…ヘッド駆動部、32…インクカートリッジ、40…送り機構、50…キャリッジ機構、51…キャリッジ、A…一端側ノズル群、B…中央ノズル群、C…他端側ノズル群、G…印刷媒体、NL,NL1,NL2…ノズル列、Nz…ノズル、JP,JP1,JP2…吐出パターン。

Claims (8)

  1. 印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、
    前記ノズル列の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記ノズル列の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、
    前記第2方向への1度の前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御部を備え、
    前記第1の変更及び前記第2の変更は、前記第2方向への1度の前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを前記印刷ヘッドの前記第2方向における位置に応じて変更し、
    前記吐出制御部は、前記移動中において、前記第1の変更と前記第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返すこと、を特徴とする印刷装置。
  2. 印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、
    前記ノズル列は、前記第1方向に沿って複数区に区分され、区毎に前記ノズルが吐出するインクの色が異なる構成とされ、
    前記区毎の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記区毎の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記区毎の前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、
    前記第2方向への1度の前記移動中において、前記区毎にて前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御部を備え、
    前記第1の変更及び前記第2の変更は、前記第2方向への1度の前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを前記印刷ヘッドの前記第2方向における位置に応じて変更し、
    前記吐出制御部は、前記移動中において、前記第1の変更と前記第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返すこと、を特徴とする印刷装置。
  3. 画像を表現する画像データが採用する表色系を前記印刷ヘッドが吐出するインクの表色系へ変換するための色変換テーブルを参照することにより、前記画像データの画素毎に所定の上限値内でインク量を決定するインク量決定部を備え、
    前記吐出制御部は、前記インク量に基づいて前記インクの吐出又は非吐出を決定した画素を前記ノズルに割り当てることにより前記ノズルによるインクの吐出を制御し、
    前記インク量決定部が、前記上限値について第1の上限値を採用して予め規定された第1の色変換テーブルと、前記上限値について前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を採用して予め規定された第2の色変換テーブルとのうち、前記第2の色変換テーブルを参照して前記インク量を決定した場合に、前記吐出制御部は、前記移動においてインクを吐出するノズルに対応させて、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズル、または前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ画素を割り当て、
    記インク量決定部が、前記第1の色変換テーブルを参照して前記インク量を決定した場合に、前記吐出制御部は、各回の前記移動において、前記一端側ノズル群、前記中央ノズル群及び前記他端側ノズル群に含まれるノズルへ画素を割り当てること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群のノズル数が前記ノズル列のノズル数に占める比率、及び、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群のノズル数が前記ノズル列のノズル数に占める比率は、3/5以上、3/4以下であること、を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記ノズル列は、前記ノズルがシアンインクを吐出する区と、前記ノズルがマゼンタインクを吐出する区と、前記ノズルがイエローインクを吐出する区と、に区分されること、を特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  6. 前記インクとして顔料インクを使用すること、を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記印刷ヘッドは、スポンジ状の吸収部材により前記インクを保持するインクカートリッジから前記ノズルへ前記インクの供給を受けること、を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置。
  8. 印刷媒体を第1方向へ搬送し、インクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドを前記第1方向と交差する第2方向へ移動させ、当該移動中に前記ノズルから前記印刷媒体へ前記インクを吐出させて印刷を行う印刷方法であって、
    前記ノズル列の一端側の複数のノズルで構成されたノズル群を一端側ノズル群、前記ノズル列の他端側の複数のノズルで構成されたノズル群を他端側ノズル群、前記一端側ノズル群及び前記他端側ノズル群のいずれにも該当しない複数のノズルで構成されたノズル群を中央ノズル群とした時、
    前記第2方向への1度の前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを、前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第1の変更と、前記他端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルから前記一端側ノズル群及び前記中央ノズル群に含まれるノズルへ変更する第2の変更と、のうちの少なくとも一方に変更させる吐出制御工程を含み、
    前記第1の変更及び前記第2の変更は、前記第2方向への1度の前記移動中において、前記印刷媒体上に前記インクを吐出するノズルを前記印刷ヘッドの前記第2方向における位置に応じて変更し、
    前記吐出制御部は、前記移動中において、前記第1の変更と前記第2の変更とのうちの少なくとも一方の変更を繰り返すこと、を特徴とする印刷方法。
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