(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態における通信システム1を示すブロック図である。通信システム1は、モバイルフロントホールとしてPONシステムを適用し、PONシステムが、BBU200と、RRH210−1〜RRH210−Nとの通信を中継する構成となっている。
PONシステムは、OLT100と、ONU110−1〜110−Nと、光スプリッタ120と、光ファイバ130及び光ファイバ131−1〜131−Nとを備える。光スプリッタ120は、光ファイバ130及び光ファイバ131−1〜131−Nを接続する光合分波器である。光スプリッタ120は、OLT100から送信された信号を分波して、分波した信号を光ファイバ131−1〜131−Nを介して接続している全てのONU110−1〜110−Nに信号を出力する。また、光スプリッタ120は、各ONU110−1〜110−Nから送信された信号を合波して、合波した信号をOLT100に出力する。光ファイバ130は、OLT100と光スプリッタ120とを接続する。光ファイバ131−1〜131−Nは、光スプリッタ120とONU110−1〜110−Nとを接続する。
OLT100は、ONU110−1〜110−Nを終端する加入者線端局装置である。OLT100が、送信する下り方向の信号は、光スプリッタ120により分波されて、全てのONU110−1〜110−Nに到達する。
ONU110−1〜110−Nは、加入者線終端装置である。ONU110−1〜110−Nは、自装置宛てのデータを取り込み、取り込んだデータを各々に接続するRRH210−1〜210−Nに出力する。ONU110−1〜110−Nが送信する上り方向の信号は、光スプリッタ120により合波されてOLT110に到達する。
BBU200は、無線基地局の信号処理部に対応し、通信システム1における上位装置に相当する。BBU200は、OLT100に接続する。
RRH210−1〜210−Nは、無線基地局のアンテナ部に対応する。RRH210−1〜210−Nは、例えばTDD方式の通信装置である。RRH210−1〜210−Nの各々は、ONU110−1〜110−Nに接続する。RRH210−1〜210−Nの各々は、スモールセル300−1〜300−Nを形成し、形成したスモールセル300−1〜300−Nに存在する無線信号を送受信する端末装置400−1−1〜400−N−1とTDD方式による無線信号の送受信を行う。なお、端末装置400−1−1〜400−N−1は、各々のスモールセル300−1〜300−Nに複数台存在していてもよい。
RRH210−newが接続するONU110−newは、新たにOLT100に接続要求を行う状態である。すなわち、ONU110−newは、光スプリッタ120に接続する光ファイバ131−newを介して物理的にOLT100に接続しているが、OLT100により認証されて登録されていない状態である。
一般的なPONの通信方式では、ONU110−1〜110−NからOLT100への上り信号については、ONU110−1〜110−Nごとの帯域の割り当てに、例えば、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)という手法が用いられている。DBAでは、最初にONU110−1〜110−Nの各々が、上りのデータ量をOLT100に通知する。OLT100は、当該通知に基づいて、ONU110−1〜110−Nごとに送信時間と送信許可量を割り当てるという手順で行われる。
OLT100からONU110−1〜110−Nへの下り信号については、OLT100が、1つのフレームに時分割多重化方式でONU110−1〜110−Nの各々のデータを含めて一度に送信するため、送信時間にそれほど多くの時間を要しない。これに対して、上り信号については、上記のDBAにより、OLT100が通知を受信してから帯域の割り当てを行うため送信時間に多くの時間が必要となる。このため、上り信号について、BBU200とRRH210−1〜210−Nの間の遅延に対する要求条件を満たすことが難しいとされている。
上述した特許文献1に記載の技術を適用した場合、当該要求条件を満たすために、BBU200が、予めRRH210−1〜210−NからBBU200への上り信号のスケジューリングを行う。BBU200は、当該スケジューリングによりRRH210−1〜210−Nに割り当てる無線リソースに関する情報を含むスケジューリング情報を生成して出力する。
OLT100は、当該スケジューリングの情報を利用して、PON区間におけるONU110−1〜110−Nに対する上り信号の帯域の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量を求める。ここで、帯域割り当て開始時刻とは、例えば、図2に示すように、ONU110−i(iは、1〜Nの任意の番号であるとする)にRRH210−iが接続している場合、RRH210−iが受信した無線信号を一括復調してONU110−iに対して出力を開始する時刻のことである。
OLT100が上り信号の帯域の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量を求めることにより、ONU110−1〜110−Nからの通知を待つことなく、上り信号の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量を定めることができる。そのため、上り信号に関する遅延時間を短縮することができ、BBU200とRRH210−1〜210−Nの間の遅延に対する要求条件を満たすことができる。
本実施形態では、特許文献1に記載の技術において、BBU200とOLT100との間の処理の連携に用いられる連携情報であってスケジューリング情報に基づいて生成される連携情報を利用する。当該連携情報は、上り信号の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量を含む情報である。
図3は、OLT100の内部構成と、OLT100とBBU200の接続関係と、OLT100とBBU200と連携接続装置180の接続関係を示すブロック図である。なお、図3において、実線は、制御用信号の伝達経路を示しており、点線は、下り信号の伝達経路を示しており、一点破線は、上り信号の伝達経路を示している。
BBU200は、上述したように、予めRRH210−1〜210−NからBBU200への上り信号のスケジューリングを行ってスケジューリング情報を生成し、生成したスケジューリング情報を連携接続装置180に出力する。また、BBU200は、上り信号を受信するインタフェース(以下「IF」(Interface)という。)200i−uと、下り信号を送信するIF200i−dを備えており、IF200i−uと、IF200i−dとは、それぞれOLTのIF70i−1と、IF71i−1に接続される。
連携接続装置180は、BBU200が出力するスケジューリング情報を、ONU110−1〜110−Nごとの上り信号の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量の情報に変換して連携情報を生成する。また、連携接続装置180は、生成した連携情報をOLT100のIF80を介してOLT100に出力する。
OLT100は、帯域未使用期間検出装置10、帯域割当処理部30、下りフレーム処理部40、上りフレーム処理部50、E/O(Electrical/Optical)変換部61、O/E(Optical/Electrical)変換部62、L2SW(Layer 2 Switch)70,71、及びIF(Interface)70i−1,71i−1,80を備える。
帯域未使用期間検出装置10は、データセット生成部11、フレーム形式検出部12、記憶部13、未使用期間算出部14及び登録期間算出部15を備える。データセット生成部11は、IF80を介して、連携接続装置180が出力する連携情報を取得する。また、データセット生成部11は、取得した連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻を読み出す。また、データセット生成部11は、最初の連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻を基準時刻とし、当該基準時刻の情報を登録期間算出部15に出力する。
また、データセット生成部11は、基準時刻を時間軸の初期値とし、読み出した上り信号の割り当て開始時刻を時間軸上に時系列に並べる。また、データセット生成部11は、当該時間軸をTDD方式で用いられる無線フレームの長さに基づいて分割し、分割した時間軸を重ね合わせてデータセットを生成する。これにより、データセット生成部11が生成するデータセットには、無線フレームにおいて上り信号の送信期間のパターンが示されることになる。
記憶部13は、例えば、図4に示すテーブルを予め記憶する。図4に示すテーブルは、TDD方式を適用する場合に用いられる上りと下りの比率が異なる7種類のTDDフレーム形式の情報を記憶するテーブルである。7種類のTDDフレーム形式は、非特許文献2において規定されている。TDDフレーム形式の情報は、「インデックス」、「スイッチング周期」、「サブフレーム番号」の項目を含む。「インデックス」の項目には、7種類のTDDフレームを示す0〜6の番号が書き込まれる。「スイッチング周期」は、上下リンク比の繰り返し周期を表し、例えば、スイッチング周期には「5ms」、または「10ms」のいずれかの値が書き込まれる。
「サブフレーム番号」の項目は、0〜9の10個の項目に区切られており、TDDフレームを分割したTDDサブフレームごとの種別の情報である「D」、「U」、「S」のいずれかの情報が書き込まれる。「D」は、ダウンリンクサブフレーム、すなわち下り信号が送信されるサブフレームを示す。「U」は、アップリンクサブフレーム、すなわち上り信号が送信されるサブフレームを示す。「S」は、スペシャルサブフレームであり、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)、ガードピリオド(GP)、及びアップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)を含むフレームである。
「インデックス」が、0,1,2,6については、スペシャルサブフレーム「S」が、「スイッチング周期」の通り、5msごとに挿入されており、「インデックス」が、3,4,5については、スペシャルサブフレーム「S」が、「スイッチング周期」の通り、10msごとに挿入されている。
なお、LTEの場合、非特許文献2に示される通り、1つのTDDサブフレームの長さは、1msとして規定されており、1サブフレームがスケジューリングの最小時間単位とされている。この単位は、TTI(Transmission Time Interval)として示される。例えば、図2を参照して説明した帯域割り当て開始時刻から1TTI経過するまでの期間は、上りリンクのTDD送信期間として定められている。
フレーム形式検出部12は、データセット生成部11が生成したデータセットの上り方向のサブフレームの送信期間のパターンと、記憶部13に記憶されているTDDフレーム形式とに基づいて相互相関を演算する。また、フレーム形式検出部12は、相互相関演算により得られた相関係数値に基づいて、最も類似度が高いTDDフレーム形式に関する情報を出力する。
未使用期間算出部14は、フレーム形式検出部12が出力するTDDフレーム形式に関する情報と、記憶部13に記憶されるTDDフレーム形式とに基づいて「D」の期間、すなわち下り方向のサブフレームの期間を算出する。また、未使用期間算出部14は、算出した下り方向のサブフレームの期間を、上りリンクのTDD未送信期間、すなわち上り信号の帯域未使用期間として出力する。
登録期間算出部15は、未使用期間算出部14が出力した上り信号の帯域未使用期間の情報と、データセット生成部11が出力する基準時刻の情報とに基づいて、アクティベーション・ウィンドウの期間を算出し、算出したアクティベーション・ウィンドウの期間の情報を帯域割当処理部30に出力する。なお、アクティベーション・ウィンドウは、背景技術において説明したディスカバリ・ウィンドウと同義であるため具体的な説明は省略する。
帯域割当処理部30は、連携接続装置180が出力する連携情報をIF80を介して取得し、取得した連携情報からONU110−1〜110−Nごとの上り信号の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量の情報を読み出す。帯域割当処理部30は、読み出した割り当てデータ量に基づいて実際の上り方向のフレームの送信許可量を算出する。また、帯域割当処理部30は、割り当て開始時刻を送信開始時刻とし、送信開始時刻及び算出した送信許可量を含む送信許可フレームを生成し、生成した送信許可フレームを下りフレーム処理部40を介してONU110−1〜110−Nに送信する。
また、帯域割当処理部30は、登録期間算出部15が出力するアクティベーション・ウィンドウの期間の情報を含むフレームを生成し、生成したフレームを下りフレーム処理部40に送信する。
E/O変換部61は、光ファイバ130の下りリンクに接続し、下りフレーム処理部40が出力する下り方向の電気信号を光信号に変換して光ファイバ130の下りリンクに出力する。O/E変換部62は、光ファイバ130の上りリンクに接続し、上り方向の光信号を電気信号に変換して上りフレーム処理部50に出力する。
L2SW70は、IF70i−1を介してBBU200がRRH210−1〜210−Nに送信する下り方向のデータをIF70i−1を介して取り込み、下りフレーム処理部40に出力する。L2SW71は、上りフレーム処理部50が出力するRRH210−1〜210−NがBBU200に送信する上り方向のデータをIF71i−1を介してBBU200に出力する。
下りフレーム処理部40は、L2SW70が出力するONU110−1〜110−Nごとの下り方向のデータを時分割多重化方式により多重化してフレームを生成し、生成したフレームをE/O変換部61を介してONU110−1〜110−Nに送信する。また、下りフレーム処理部40は、帯域割当処理部30が出力する送信許可フレームをONU110−1〜110−Nに対して送信する。また、下りフレーム処理部40は、帯域割当処理部30が出力するアクティベーション・ウィンドウの期間の情報を含むフレームを未登録のONU110−newに対して送信する。未登録のONU110−newは、当該フレームを受信して、アクティベーション・ウィンドウの期間に新規接続要求フレームをOLT100に対して送信する。
上りフレーム処理部50は、O/E変換部62を介してONU110−1〜110−Nが送信した上り方向のフレームを受信する。また、上りフレーム処理部50は、受信した上り方向のフレームをONU110−1〜110−Nごとのフレームに分けてL2SW71を介してBBU200に出力する。
(帯域未使用期間検出装置による処理)
図5は、帯域未使用期間検出装置10による処理の流れを示すフローチャートである。
データセット生成部11は、データセットを初期化する(ステップS101)。データセット生成部11は、予め指定された時間の間、連携接続装置180が出力する複数の連携情報を取得する(ステップS102)。
データセット生成部11は、指定された時間が経過すると、最初の連携情報から上り信号の帯域の割り当て開始時刻の情報を読み出す(ステップS103)。データセット生成部11は、読み出した最初の連携情報に含まれる割り当て開始時刻を基準時刻とし、基準時刻の情報を登録期間算出部15に出力する。また、データセット生成部11は、基準時刻に対応する情報を、初期化したデータセットに書き込んでデータセットを生成する(ステップS104)。
ここで、データセットとは、例えば、図6に示す符号DS1で示す配列構造を有するデータである。データセットDS1の上段の「0」〜「19」の番号は、配列の番号である。LTEの場合、1サブフレームの長さである1TTIは、1msであり、図6に示すデータセットDS1は、20msの長さ、すなわち20個のサブフレームの情報を記憶することができる配列数を有している。仮に、ステップS102において、データセット生成部11が、連携情報を取得する時間が10秒である場合、必要となるデータセットの配列数は、10s/1ms=10,000個となる。
データセットDS1は、ステップS101の処理においてデータセット生成部11により初期化、すなわち情報が書き込まれていない状態にされている。データセット生成部11は、ステップS104の処理において、基準時刻に対応する配列の先頭の配列番号「0」の位置にフラグとして「1」の値を書き込んで記憶させる。
データセット生成部11は、次の連携情報から上り信号の帯域の割り当て開始時刻を読み出す(ステップS105)。データセット生成部11は、読み出した割り当て開始時刻と基準時刻との差を算出し、算出した差の時間に対応するデータセットDS1の配列の位置にフラグの「1」を書き込んで記憶させる(ステップS106)。例えば、図6に示すように、基準時刻がt0=10msであり、2つ目の連携情報の割り当て開始時刻がt1=14msである場合、その差は、4msとなる。そのため、データセット生成部11は、データセットDS1の「4」の位置にフラグの「1」を書き込む。
連携情報は、1TTIごとに定期的に取得することができる場合もあれば、ランダムにしか取得できない場合も想定される。これに対して、上記のように連携情報に含まれる割り当て開始時刻を用いて、基準時刻との相対的な時間差を算出していくことで、連携情報の出力タイミングに依存することなく上り信号の送信期間のパターンを記録することができる。
データセット生成部11は、取得した全ての連携情報についてステップS105及びS106の処理を行ったか否かを判定する(ステップS107)。データセット生成部11は、取得した全ての連携情報についてステップS105及びS106の処理を行っていないと判定した場合(ステップS107−NO)、ステップS105からの処理を繰り返す。
一方、データセット生成部11は、取得した全ての連携情報についてステップS105及びS106の処理を行ったと判定した場合(ステップS107−YES)、データセットDS1を、TDDのフレーム長、すなわち10msに分割して重ね合わせを行う(ステップS108)。例えば、図6に示すようにデータセット生成部11は、データセットDS1を、10ms単位でデータセットDS2−1と、データセットDS2−2とに分割する。データセット生成部11は、データセットDS2−1の先頭の配列と、データセットDS2−2の先頭の配列とが重なるように重ね合わせを行うことによってデータセットDS3を生成する。
このとき、データセット生成部11は、フラグの書き込まれている配列の値を「1」とし、フラグの書き込まれていない配列の値を「0」として論理和演算を行い、論理和演算の結果として「1」となった配列にフラグの「1」を書き込んで記憶させる。最終的に得られるデータセットDS3は、長さがTDDフレーム長と同じ10msとなる。フラグ「1」が書き込まれている配列は、上り信号に対する送信期間の割り当てがあったことを示している。各々の配列は、1msの期間を示していることから、データセットDS3は、複数の連携情報から得られた上り信号の送信期間のパターンを示すことになる。
データセット生成部11は、生成したデータセットDS3をフレーム形式検出部12に出力する。フレーム形式検出部12は、データセット生成部11が出力するデータセットDS3と、記憶部13に記憶されているTDDのフレーム形式から得られる上り信号のパターンの各々との相互相関を演算して相関係数値を算出する。フレーム形式検出部12は、TDDフレーム形式に関する情報として、算出した相関係数値が最も大きいTDDフレーム形式のインデックス値と、当該TDDフレーム形式において先頭としたサブフレーム番号とを未使用期間算出部14に出力する(ステップS109)。
相互相関演算の例について説明する。データセットDS3の配列は、先頭が必ず上り信号となっている。フレーム形式検出部12が、相互相関演算を行うためには、例えば、7つのTDDフレーム形式の各々において「U」の位置が先頭になるように並べ替えを行って「U」が先頭となる全てのパターンに対して相互相関演算を行う手法がある。
例えば、「インデックス」が「3」のTDDフレームについては、「U」が先頭となるパターンは、「U」の個数が3であることから、次の3の通りのパターンが存在する。すなわち「UUUDDDDDDS」、「UUDDDDDDSU」、「UDDDDDDSUU」の3つである。3つのそれぞれの先頭のサブフレーム番号は、「2」、「3」、「4」となる。
フレーム形式検出部12は、TDDフレーム形式から生成したパターンの「U」の位置を「1」とし、「D」と「S」の位置を「0」とした相互相関用配列を生成する。上記のインデックスが「3」の3つのパターンについての相互相関用配列は、「1110000000」、「1100000001」、「1000000011」となる。フレーム形式検出部12は、データセットDS3の配列において、値が書き込まれていない位置に「0」を書き込む。例えば、図6のデータセットDS3の場合、フレーム形式検出部12は、データセットDS3を「1001110010」の配列とする。
フレーム形式検出部12は、全てのインデックス値「0」〜「6」について相互相関用配列を生成し、生成した相互相関用配列ごとに、データセットDS3との相互相関演算を行い、相互相関用配列ごとの相関係数値を算出する。この相互相関演算を行うことにより、データセットDS3のフラグ「1」の位置と、「U」の位置とが一致している数が多い相互相関用配列の相関係数値が最も大きくなる。フレーム形式検出部12は、相関係数値が最大のTDDフレームのインデックス値と、最大の相関係数値が得られた際の先頭のサブフレーム番号とを未使用期間算出部14に出力する。
未使用期間算出部14は、記憶部13を参照して、フレーム形式検出部12が出力するインデックス値に対応するTDDフレーム形式の情報を読み出し、フレーム形式検出部12が出力するサブフレーム番号のサブフレームが先頭となるように並び替えを行う。未使用期間算出部14は、先頭を0秒として、「D」の位置、すなわち下り信号に対応する時間を算出し、算出した時間を下りリンクのTDD送信期間、すなわち上りリンクのTDD未送信期間とする。未使用期間算出部14は、算出した上りリンクのTDD未送信期間を上り信号の帯域未使用期間として登録期間算出部15に出力する(ステップS110)。
例えば、フレーム形式検出部12が、インデックスの値として「3」を出力し、先頭のサブフレーム番号として「3」を出力したとする。このとき、未使用期間算出部14は、インデックス「3」のフレームをサブフレーム番号「3」を先頭として並べ替え「UUDDDDDDSU」のパターンを得る。1サブフレーム当たり1msであるため、未使用期間算出部14は、当該パターンの「D」の位置に基づいて、2ms〜8msの間を下りリンクのTDD送信時間、すなわち上りリンクのTDD未送信期間として算出する。
登録期間算出部15は、未使用期間算出部14が出力した上り信号の帯域未使用期間の情報と、データセット生成部11が出力する基準時刻の情報と、予め定められる周期とに基づいて、アクティベーション・ウィンドウの期間を算出する。登録期間算出部15は、算出したアクティベーション・ウィンドウの期間の情報を帯域割当処理部30に出力する(ステップS111)。
上記の第1の実施形態の構成では、OLT100と、ONU110−1〜110−Nとを備え、上り光信号と下り光信号とが異なる波長で多重されるPONシステムが、端末装置400−1−1〜400−N−1とTDD方式による通信を行うRRH210−1〜210−Nと、BBU200との通信を中継する。OLT100に備えられる帯域未使用期間検出装置10において、データセット生成部11は、BBU200とRRH210−1〜210−Nとの間で送受信される信号のスケジューリング情報に基づいて生成される連携情報であってPONシステムが上り光信号の帯域の割り当てを行う際に用いる連携情報を取得し、取得した連携情報から得られる上り信号の送信に割り当てられている期間を示す情報を時間軸上に時系列に並べて上り信号の送信期間パターンとし、時間軸を時分割複信方式で用いられるフレームの長さに基づいて分割し、分割した時間軸を重ね合わせてデータセットを生成する。フレーム形式検出部12は、データセットと、予め定められる複数のTDDフレーム形式の情報とに基づいて、データセットに対応するTDDフレーム形式に関する情報を検出する。未使用期間算出部14は、フレーム形式に関する情報に基づいて、PONシステムにおける上り信号の帯域未使用期間を算出する。登録期間算出部15は、データセット生成部11が最初に取得した連携情報から得られる基準時刻と、未使用期間算出部が算出する上り信号の帯域未使用期間の情報とに基づいて、上り信号の帯域未使用期間において帯域を割り当てる期間を算出する。したがって、トラヒックに依存することなく任意のタイミングで上り信号の帯域未使用期間の検出を行うことが可能となる。これにより、ONU110−1〜110−Nの上り信号の送信期間に影響を与えることなく、アクティベーション・ウィンドウの期間を設けることが可能となる。
例えば、特許文献2や非特許文献3に示される技術では、トラヒックモニタを用いて上りのトラヒック量や上り信号のテストパターンから上りリンクのTDD未送信期間を推定していた。これに対して、本実施形態では、スケジューリング情報から得られた連携情報の割り当て開始時刻を用いて、データセットを生成している。そのため、本実施形態では、トラヒックに依存することなく、上り信号の発生タイミングの情報を得ることができる。このように、より正確に、上り信号の発生タイミングの情報を得ることができることにより、下りリンクのTDD送信時間と上りリンクのTDD未送信期間をより正確に判別することができる。
連携情報に含まれる割り当て開始時刻は、上り信号に割り当てが開始される時刻を示しているため、割り当て開始時刻に基づいて、割り当てられていない時間を検出し、検出した時間を下りリンクのTDD送信期間として判定する手法も考えられる。しかし、この手法では、上りの送信要求が生じていない場合、上りリンクのTDD送信期間であっても割り当てが行われないため、割り当てられていない時間を確実に下りリンクのTDD送信時間であると判定することができない。これに対して、本実施形態では、複数の連携情報から得られる上り信号の開始時刻を取得して、TDDフレーム形式の中から最も類似している形式を検出するようにしている。そのため、TDDフレーム形式にしたがって下りリンクのTDD送信時間を検出することができ、上りリンクのTDD未送信期間をより正確に検出することができることになる。
(第1の実施形態における例外処理)
図7及び図8は、第1の実施形態における例外処理を示すフローチャートである。ここで、例外処理とは、連携接続装置180が新たに出力した連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻が、帯域未使用期間検出装置10が検出した上り信号の帯域未使用期間の間に含まれている場合の処理である。以下に示すように、帯域割当処理部30による例外処理と、登録期間算出部15による例外処理がある。
(帯域割当処理部による例外処理)
図7は、帯域割当処理部30による例外処理を示すフローチャートである。図7に示す処理の前提として、帯域割当処理部30は、登録期間算出部15が出力したアクティベーション・ウィンドウの期間に基づいてアクティベーション・ウィンドウの期間の帯域割り当て処理を行っている処理の途中の状態か、または、割り当て済みの状態であるとする。また、図3のブロック図において、帯域割当処理部30と上りフレーム処理部50の間、及び帯域割当処理部30と帯域未使用期間検出装置10の間に指示情報を送信するための接続線が存在しているものとする。
帯域割当処理部30は、連携接続装置180が出力する連携情報をIF80を介して取得する(ステップSa201)。帯域割当処理部30は、取得した連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻の情報を読み出す。帯域割当処理部30は、読み出した上り信号の割り当て開始時刻が、登録期間算出部15から受けたアクティベーション・ウィンドウの期間に含まれているか否かを判定する(ステップSa202)。
帯域割当処理部30は、読み出した上り信号の割り当て開始時刻が、アクティベーション・ウィンドウの期間に含まれていないと判定した場合(ステップSa202−NO)、処理を終了する。一方、帯域割当処理部30は、読み出した上り信号の割り当て開始時刻が、アクティベーション・ウィンドウの期間に含まれていると判定した場合(ステップSa202−YES)、アクティベーション処理を終了させて、新たな連携情報による帯域割り当て処理を行う(ステップSa203)。
アクティベーション・ウィンドウの期間の帯域割り当て処理を行っている処理の途中の状態であれば、帯域割当処理部30が自らの処理を終了することになる。なお、このとき、帯域割当処理部30は、帯域割り当ての処理を初期化するようにしてもよい。
これに対して、既に、アクティベーション・ウィンドウの帯域割り当てを行ってしまっている場合には、アクティベーション・ウィンドウの期間を取り消す処理を行う必要がある。例えば、帯域割当処理部30は、新規接続の要求を行おうとしているONU110−newに対して、帯域の割り当てを行ったアクティベーション・ウィンドウの期間を取り消す通知を送信して新規接続要求フレームを送信させないようにする。
帯域割当処理部30は、帯域未使用期間検出装置10に上り信号の帯域未使用期間の再検出をさせる指示情報を出力する(ステップSa204)。当該指示情報を受けて帯域未使用期間検出装置10は、図5に示す処理を行い、新たなアクティベーション・ウィンドウの期間を帯域割当処理部30に出力する。
(登録期間算出部による例外処理)
図8は、登録期間算出部15による例外処理を示すフローチャートである。図8に示す処理の前提として、登録期間算出部15は、未使用期間算出部14が出力した上り信号の帯域未使用期間に基づいてアクティベーション・ウィンドウの期間の算出処理を行っている処理の途中の状態であるとする。
登録期間算出部15が、上り信号の帯域未使用期間に基づいてアクティベーション・ウィンドウの期間を算出している間に、データセット生成部11が出力する新たな基準時刻の情報を取得する(ステップSb301)。登録期間算出部15が、当該基準時刻が、未使用期間算出部14から受けた上り信号の帯域未使用期間に含まれているか否かを判定する(ステップSb302)。
登録期間算出部15が、当該基準時刻が、上り信号の帯域未使用期間に含まれていないと判定した場合(ステップSb302−NO)、処理を終了する。一方、登録期間算出部15が、当該基準時刻が、上り信号の帯域未使用期間に含まれていると判定した場合(ステップSb302−YES)、登録期間算出部15は、アクティベーション・ウィンドウの期間の算出を終了する(ステップSb303)。登録期間算出部15は、未使用期間算出部14が新たな上り信号の帯域未使用期間の情報を出力した際に、当該新たな上り信号の帯域未使用期間に基づいて、アクティベーション・ウィンドウの期間を算出する。
上記の図7及び図8に示した例外処理により、帯域未使用期間検出装置10が検出した帯域未使用期間に対して、BBU200によるスケジューリングにより上り信号の帯域が割り当てられた場合、検出した帯域未使用期間の利用を強制的に終了することが可能となる。これにより、モバイルフロントホールにおける通信に影響を与えなくすることができる。
なお、上記の第1の実施形態では、連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻に基づいて、上り信号の送信期間のパターンをデータセットDS1に記録するようにしているが、本発明は、当該実施の形態に限られない。例えば、連携接続装置180が連携情報をOLT100に対して出力する期間は、下り信号に割り当てられている期間である。そのため、データセット生成部11が連携情報を取得する時刻は、下り信号に割り当てられている時刻を示すことになる。したがって、データセット生成部11が、連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻に替えて、連携情報を取得した時刻を下り信号の割り当て時刻とし、データセットDS1を生成するようにしてもよい。
連携情報を取得した時刻を下り信号の割り当て時刻とする場合、フレーム形式検出部12は、TDDフレーム形式における「D」の位置を「1」とし、「U」,「S」の位置を「0」とした相互相関用配列を生成して相互相関演算を行うことになる。また、この場合、データセット生成部11は、最初に取得した連携情報の取得時刻を基準時刻として登録期間算出部15aに出力するとともに、最初に取得した連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻の情報を登録期間算出部15に出力する。登録期間算出部15は、当該基準時刻に基づいてアクティベーション・ウィンドウの期間を算出する一方で、例外処理の際には、当該上り信号の割り当て開始時刻を用いて図8のステップSb302の例外処理を行うことになる。
また、上り信号の割り当て開始時刻と、下り信号の割り当て時刻の両方の情報を用いるようにしてもよい。このようにすることで、信号の送信期間のパターンの情報を増やすことができるため、フレーム形式検出部12が、上り信号と下り信号の両方の送信期間のパターンに基づいて相互相関演算を行うことで、より正確なTDDフレーム形式の検出を行うことができる。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図9において、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。上位装置である他システム上位装置200aは、例えば、未使用期間算出部14が算出した上り信号の帯域未使用期間を利用して新たな通信サービスの提供を行う。
OLT100aは、OLT100が備える帯域未使用期間検出装置10に替えて帯域未使用期間検出装置10aを備え、L2SW70,71の各々のインタフェースとして、IF70i−2,71i−2を加えた構成である。IF70i−2,71i−2の各々は、他システム上位装置200aのIF200ai−d,200ai−uに接続する。帯域未使用期間検出装置10aは、帯域未使用期間検出装置10が備える登録期間算出部15に替えて登録期間算出部15aを備える。
登録期間算出部15aは、登録期間算出部15が有する構成に加えて、上り信号の帯域未使用期間の中で他システム上位装置200aに対して上り方向の帯域を割り当てる期間を算出し、算出した期間を示す情報を帯域割当処理部30に出力する。帯域割当処理部30は、登録期間算出部15aが出力する上り方向の帯域を割り当てる期間に基づいて、帯域の割り当てを行う。これにより、他システム上位装置200aは、帯域割当処理部30が割り当てた上り方向の帯域を利用してRRH210−1〜210−Nを通じて端末装置400−1−1〜400−N−1に対して提供する通信サービスに関係する要求を受信する。
なお、未使用期間算出部14が、上り信号の帯域未使用期間に加えて、下り信号の帯域未使用期間も算出する構成としてもよい。下り信号の帯域未使用期間を算出する場合、登録期間算出部15aが、下り信号において他システム上位装置200aに割り当てる期間を算出し、他システム上位装置200aが、当該期間を利用して端末装置400−1−1〜400−N−1に対して提供する通信サービスに関係する要求を送信することもできる。
また、上記の第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、データセット生成部11が、連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻に替えて、連携情報を取得した時刻を下り信号の割り当て時刻としてデータセットDS1を生成するようにしてもよい。また、第2の実施形態においても上り信号の割り当て開始時刻と、下り信号の割り当て時刻の両方の情報を用いるようにしてもよい。
また、第2の実施形態においても同様に、第1の実施形態において示した図7及び図8の例外処理を行うようにしてもよい。また、第2の実施形態において、未使用期間算出部14が、下り信号の帯域未使用期間を算出する場合に対して、図7及び図8に示す例外処理を行うようにしてもよい。未使用期間算出部14が下り信号の帯域未使用期間を算出する場合に図7及び図8の例外処理を行う場合、帯域割当処理部30が新たな連携情報を取得した時刻が下り信号の割り当て時刻を示すことになる。そのため、図7のステップSa202において、帯域割当処理部30は、当該時刻が登録期間算出部15aから受けた下り方向の帯域を割り当てる期間に含まれているか否かを判定することになる。また、図8の処理においては、データセット生成部11が新たな連携情報を取得した時刻が下り信号の割り当て時刻を示すことになるため、図8のステップSb302において、登録期間算出部15aは、当該取得した時刻が未使用期間算出部14が算出した下り信号の帯域未使用期間に含まれているか否かを判定することになる。
なお、上記の第1及び第2の実施形態では、フレーム形式検出部12が、相互相関の演算を行う際、7つのTDDフレーム形式の各々において、「U」を先頭とした並べ替えを行って、「U」の個数に応じたパターンを生成するようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、7つのTDDフレーム形式の各々において、予め「U」を先頭とした並べ替えを行って、「U」の位置を「1」とし、「D」,「S」の位置を「0」とした相互相関用配列を生成して記憶部13に記憶させておくようにしてもよい。
例えば、各々のインデックスについてみると、インデックス「0」には、「U」が6個あるので6パターンが生成されることになる。インデックス「1」には、「U」が4個あるので4パターンが生成されることになる。インデックス「2」,「4」には、「U」が2個あるので2パターンが生成されることになる。インデックス「3」には、「U」が3個あるので3パターンが生成されることになる。インデックス「5」には、「U」が1個あるので、1パターンが生成されることになる。インデックス「6」には、「U」が5個あるので、5パターンが生成されることになる。そうすると、合計で、6+4+2×2+3+1+5=23個のパターンが存在する。そのため、23個の相互相関用配列を予め生成し、各々に新たにインデックス値を付与して記憶部13に記憶させておく。このようにすることで、フレーム形式検出部12は、並べ替えを行う必要がなくなり、インデックス値のみで形式を特定することができるため、先頭のサブフレーム番号を未使用期間算出部14に出力する必要もなくなる。未使用期間算出部14は、フレーム形式検出部12が出力するインデックス値に基づいて、記憶部13を参照することで、該当するパターンを検出することができる。
また、フレーム形式検出部12が行う相互相関演算は、上記した手法に限られるものではない。例えば、TDDフレーム形式を一定数繰り返したパターンを生成し、生成したパターンに対して、データセットDS3を用いて畳み込み演算を行い、ピークとなる値の大きさに基づいて、最も類似するTDDフレーム形式を検出するようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、全てのRRH210−1〜210−Nに対する連携情報に基づいて上り信号の帯域未使用期間を検出するようにしているが、例えば、いずれか1つのRRH210−iに対する連携情報に基づいて、他の全てのRRH210−1〜210−Nの上り信号の帯域未使用期間を検出するようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、予め指定した時間の間、データセット生成部11が、連携情報を取得するとしており、取得する連携情報が多い程、より正確な信号の送信期間のパターンが得られることになる。一方、帯域未使用期間検出装置10,10aに割り当てられている記憶容量は有限であるため、データセット生成部11において確保できるデータセットDS1の配列数の大きさにしたがって、指定する時間は制限されることになる。また、時間で定める以外に、連携情報の数やデータ量を指定するようにしてもよく、これらを組み合わせた条件としてもよい。なお、図4にした7つのTDDフレーム形式は、動的に切り替えられたり、短時間で切り替えられたりするものではなく、例えば、朝から夕方までは同一のフレーム形式が用いられ、夕方から朝の間は、別のフレーム形式に切り替えられるといった長い周期で切り替えが行われる。したがって、予め指定する時間や連携情報の数等については、切り替えが行われる周期以内に収まる任意の時間や数を選択することができる。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、連携情報に含まれる上り信号の割り当て開始時刻をそのまま利用しているが、当該時刻にオフセットを加えた値を用いるようにしてもよい。当該オフセットは、固定値であってもよいし、適応的に変化する値であってもよい。また、連携情報を取得した時刻を利用する場合も、オフセットを加えた値を用いるようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態において、連携接続装置180は、図3及び図9に示すように、OLT100,100aの外部に備えられていてもよいし、BBU200の内部に備えられていてもよいし、OLT100,100aの内部に備えられていてもよい。また、図3及び図9に示すように物理的に異なるIF80を介してOLT100,100aと接続するのではなく、仮想的または論理的に分けられたインタフェースでOLT100,100aに接続するようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態において、帯域未使用期間検出装置10,10aは、OLT100,100aの内部に備えられるとしているが、OLT100,100aの外部に備えられていてもよいし、連携接続装置180やBBU200の内部に備えられていてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態において、BBU200及びRRH210−1〜210−Nが送受信する情報をPONシステムが中継するとしているが、本発明は、当該実施の形態に限られるものではない。本発明は、ネットワークトポロジーに制限されるものではなく、PONシステムに代えてリング構成やバス構成等のネットワークトポロジーを有する光伝送システムを適用するようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態において、BBU200が出力するスケジューリング情報は、RRH210−1〜210−NからBBU200への上り信号のスケジューリングによって得られる情報であるとしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。RRH210−1〜210−NとBBU200との間で送受信される上りと下りの信号のスケジューリングを行って得られるスケジューリング情報であってもよく、その場合、連携接続装置180が、当該スケジューリング情報から上り信号の割り当て開始時刻及び割り当てデータ量を含む連携情報を生成することになる。
また、上記の第1及び第2の実施形態において、RRH210−1〜210−Nと、端末装置400−1−1〜400−N−1と間を無線通信としているが、時分割複信方式であれば、どのような通信方式であってもよく、有線の通信方式であってもよい。
上述した実施形態における帯域未使用期間検出装置10,10a、OLT100,100aをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。