JP6747143B2 - ダイナモメータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、電気的に慣性を作り出し、供試体に負荷を与えるダイナモメータシステムに関する。
この種のダイナモメータシステムとして、例えば特許文献1に記載された4WD車用シャシーダイナモメータが提案されている。この4WD車用シャシーダイナモメータは、前左右輪を回転させる前輪側ローラと、後左右輪を回転させる後輪側ローラとを有する。また、シャシーダイナモメータは、前輪側ローラ及び後輪側ローラの回転速度を個別に検出し、検出した前後速度の平均値に基づいて走行抵抗によるトルク成分とメカロスによるトルク成分とを算出する。そして、算出した走行抵抗トルク成分からメカロストルク成分を減算して補償トルク成分を算出する。
一方、シャシーダイナモメータは、前輪側ローラ及び後輪側ローラの回転速度に基づいて電気慣性制御によるトルク成分を算出し、算出した電気慣性トルク成分と補償トルク成分とを加算してトルク指令値を算出する。算出されたトルク指令値は、負荷配分比率設定部で設定した負荷配分比率で前輪側駆動部と、後輪側駆動部とに配分して、前輪側ローラ及び後輪側ローラを回転駆動するようにしている。
特開2010−78384号公報
ところで、上記特許文献1に記載されている4WD車用シャシーダイナモメータは、車両の前左右輪に共通の前輪側ローラと、後左右輪に共通の後輪側ローラを使用して4WD車の走行運転による燃費・排ガス・性能評価、耐久性能等を試験するようにしている。
この上記特許文献1に記載されている従来例では、前後のローラの回転速度から電気慣性を生じさせる電気慣性駆動トルク成分すなわち駆動力を演算するとともに、走行抵抗やメカロスによる補償トルク成分すなわち駆動力を演算し、両者を加算して駆動力指令値としている。そして、算出した駆動力指令値を前後の回転駆動部に分配するが、その分配比率は予め設定しておくか、動的に得る必要がある。
しかしながら、実際の4WD車では分配比が動的に変化し、さらにその分配比率の情報はエンジン制御ユニット(ECU)内にはあるが、これを出力することは困難である。このため、設定した駆動力分配比が、実際の分配比と異なる場合、その差分によって、前後輪の速度差が生じるため、この速度差を解消するために回転駆動部内に設ける同期制御のための調節器をハイゲインにする必要がある。調節器をハイゲインにするためには、様々な制御応答を高速化する必要があり、不必要に高性能な制御装置となってしまう。
また、上記従来例では、左右前後の4輪が独立動作できる場合には、これらを同期制御することはできない。
さらに、上記従来例では、シャシーダイナモのようにある程度機械慣性があるシステムにのみ適用可能であり、4輪独立ミッションダイナモや4輪独立ブレーキダイナモのように、機械慣性のないダイナモシステムには対応することができない。
そこで、本発明は、上記従来例の課題に着目してなされたものであり、駆動力指令値を分配するのではなく、速度指令値を分配するようにして、各駆動軸の回転を制御することができるダイナモメータシステムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るダイナモメータシステムの一態様は、複数の駆動軸の駆動力を個別に演算定する駆動力演算部と、各駆動力演算部で演算した各駆動力を加算した合計駆動力を演算する加算器と、合計駆動力を入力としてモデル速度を演算する慣性モデルと、モデル速度を各駆動軸に分配する速度分配部と、この速度分配部の各出力を速度指令として各駆動軸の速度制御を個別に行う速度制御部とを備えている。
本発明の一態様によれば、複数の駆動軸にモデル速度を分配するので、複数軸の駆動力分配が不要であり、駆動力の分配比率が動的に変化しても、速度駆動部で速度指令に基づいて高応答性の制御が可能であり、駆動力の分配比率を考慮する必要がない。しかも、各駆動軸が独立に動作できる場合でも、各駆動軸の駆動力を合計した合計駆動力から慣性モデルを使用して速度を演算することができる。
本発明に係るダイナモシステムを4輪独立シャシーダイナモシステムに適用した場合の模式図である。 図1のダイナモシステムの電気慣性制御を示すブロック図である。 慣性モデルの一例を示すブロック線図である。 速度制御回路の一例を示すブロック線図である。 本発明に係るダイナモシステムを4輪独立ミッションダイナモシステムに適用した場合の模式図である。 本発明に係るダイナモシステムを4輪独立ブレーキダイナモシステムに適用した場合の模式図である。 図6に適用する電気慣性制御装置のブロック図である。
次に、図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の一の実施の形態に係るダイナモシステムについて図面を参照して説明する。
ダイナモシステムの一例であるシャシーダイナモシステム10は、図1に示すように、4輪独立形式に構成されている。すなわち、シャシーダイナモシステム10は、車両11の前左右の車輪12FL及び12FRと、後左右の車輪12RL及び12RRを個別に載置する大きな慣性力を有する前左右ローラ13FL及び13FRと、後左右ローラ13RL及び13RRを備えている。
各ローラ13FL、13FR、13RL及び13RRには、駆動軸14FL、14FR、14RL及び14RRを介してダイナモメータ15FL、15FR、15RL及び15RRが連結されている。駆動軸14FL、14FR、14RL及び14RRのローラ13FL、13FR、13RL及び13RRとダイナモメータ15FL、15FR、15RL及び15RRとの間には、トルク計16FL、16FR、16RL及び16RRが配置されている。
そして、ダイナモメータ15FL、15FR、15RL及び15RRが図2に示す電気慣性制御装置20によって回転制御される。
この電気慣性制御装置20は、駆動力演算部21FL,21FR,21RL及び21RRと、加算器22と、合計駆動力補正部23と、慣性モデル24と、速度分配部25と、速度制御部26とを備えている。
駆動力演算部21FL,21FR,21RL及び21RRは、各トルク計16FLL、16FR、16RL及び16RRから出力されるトルク検出値FdFL、FdFR、FdRL及びFdRRと、各ダイナモメータ15FL、15FR、15RL及び15RRに設けられた速度検出器17FL、17FR、17RL及び17RRから出力される回転速度検出値VdFL、VdFR、VdRL及びVdRRとから下記(1)式にしたがって駆動力Fdy(j=FL,FR,RL,RR)を算出する。
Fdy=Fd+Mdy×dVd/dt ・・・(1)
ここで、Mdyはシャシーダイナモ機械慣性量、dVd/dtはダイナモメータ15jの加速度である。
加算器22は、各駆動力演算部21FL〜21RRから出力される駆動力FdyFL,FdyFR,FdyRL及びFdyRRを加算して合計駆動力Ftを算出する。
合計駆動力補正部23は、加算器22から合計駆動力Ftが入力されるとともに、負荷設定部23aから設定負荷Flが入力され、且つメカロス補償部23bからメカロス補償値Fmが入力されている。
負荷設定部23aは、主に走行抵抗による負荷や勾配による重力負荷を含む負荷をローラの駆動力に換算した値として設定し、設定した設定負荷Flを合計駆動力補正部23に出力する。ここで、走行抵抗をローラの駆動力に換算した値については予め測定した値を設定するようにしてもよいし、ダイナモメータ15FL、15FR、15RL及び15RRの回転速度を速度検出器17FL、17FR、17RL及び17RRで検出し、検出した回転速度VDFL、VDFR、VDRL及びVDRRの平均値を車速に変換し、車速と走行抵抗の駆動力換算値との関係を表す制御マップを参照して駆動力換算値を求めるようにしてもよい。
メカロス補償部23bは、各駆動軸14FL、14FR、14RL及び14RRについて、個別に車両の動力伝達ロス、ダイナモメータ15FL〜15RRの機械損失等をローラの駆動力に換算したメカロス補償値Fmの合計値Fmtを設定する。このメカロス補償値Fmtは、モード試験の前に測定しておく。
そして、合計駆動力補正部23では、加算器22から入力される合計駆動力Ftに対して、設定負荷Flを加算し、メカロス補償値Fmを減算して合計駆動力補正値Ftaを算出し、算出した合計駆動力補正値Ftaを慣性モデル24に出力する。
慣性モデル24は、車重相当の車両モデルを表すもので、車重に相当する電気慣性(モーメント)を設定する電気慣性設定部24aと、割算器24bと、積分器24cとを備えている。この慣性モデル24では、割算器24bで、合計駆動力補正値Ftaを車重に相当する電気慣性設定値Jeで割算して加速度α(=Fta/Je)を算出し、算出した加速度αを積分器24cで積分してモデル速度Vmを算出し、算出したモデル速度Vmを速度分配部25に出力する。
速度分配部25は、前後左右のダイナモメータ15FL〜15RRに合計駆動力補正値Ftaに対応するモデル速度を分配するもので、分配比率設定部25aで各輪の分配比率を任意に設定するようにしてもよく、タイヤ径設定部25bで設定した各輪のタイヤ径を入力して各輪のタイヤ径に基づいて各輪分配比率を演算するようにしてもよい。
そして、設定した分配比率をモデル速度Vmに乗算して各輪のダイナモメータ15FL〜15RRに対する速度指令値VFL 〜VRR を算出し、算出した速度指令値VFL 〜VRR を速度制御部26に出力する。
速度制御部26は、速度分配部25から速度指令値VFL 、VFR 、VRL 及びVRR が個別に入力される前左速度制御回路26FL、前右速度制御回路26FR、後左速度制御回路26RL及び後右速度制御回路26RRを備えている。これら各速度制御回路26FL〜26FRの夫々は、図4に示すように、速度分配部25から入力される速度指令値V (j=FL,FR,RL,RR)から速度検出値Vdを減算器26aで減算して速度偏差ΔVを算出する。
そして、算出した速度偏差ΔVに対してPI(比例・積分)制御演算部26bでPI制御演算を行って電流指令値I を算出し、算出した電流指令値I をインバータ回路26cのゲート制御回路26dに供給する。したがって、インバータ回路26cからダイナモメータ15FL〜15RRをその回転速度が速度指令値VFL 〜VRR に一致するように制御する交流電流出力がダイナモメータ15jに出力される。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
シャシーダイナモシステム10を使用して4WD車両の排ガス試験や燃費試験を行なうには、各ローラ13FL〜13RRの幅方向の略中心上に4WD車両の各車輪12FL〜12RRの中心が位置するように4WD車両11を載置する。この状態で4WD車両11が移動しないように図示しない固定手段で車体を固定する。
そして、4WD車両11が加減速を伴う所定の試験走行モードで路上を走行させた場合と同等のエンジン負荷となるようにダイナモメータ15FL〜15RRを電気慣性制御装置20で制御する。
この電気慣性制御装置20では、駆動力演算部21FL〜21RRで、トルク計16FL〜16RRで検出した各車輪12FL〜12RRのトルク検出値FdFL〜FdFRと速度検出器18FL〜18RRから入力される回転速度検出値VdFL〜VdRRとから前述した(1)式にしたがって駆動力FdyFL〜FdyRRを算出する。
そして、算出した駆動力FdyFL〜FdyRRを加算器22で加算して合計駆動力Ftを算出し、算出した合計駆動力Ftに対して合計駆動力補正部23で走行抵抗等の負荷を加算し、メカロス補償値を減算して合計駆動力補正値Ftaを算出する。
算出した合計駆動力補正値Ftaを慣性モデル24に供給して、モデル速度Vmを得、このモデル速度Vmを速度分配部25で各ダイナモメータ15FL〜15RRに分配する。このとき、各輪のタイヤ径が等しいとともに、前後配分比率も均等であるときには、モデル速度Vmをそのまま各輪のダイナモメータ15FL〜15RRに対する速度指令値VFL 〜VRR として設定し、設定した速度指令値VFL 〜VRR を速度制御部26に出力する。
このため、速度制御部26の各速度制御回路26jで、速度指令値V (j=FL,FR,RL,RR)から速度検出値Vdを減算器26aで減算して速度偏差ΔVを算出し、算出した速度偏差ΔVに対してPI制御演算を行なって、インバータ回路26cを制御する電流指令値I をゲート制御回路26dに供給する。したがって、インバータ回路26cによって、ダイナモメータ15FL〜15RRがその回転速度が速度指令値VFL 〜VRR に一致するように制御される。
また、スポーツカーなどで前輪と後輪とで異なるタイヤ径のタイヤを装着した場合の測定時には、タイヤ径設定部25bで各車輪12FL〜12RRのタイヤ径を設定することにより、速度分配部25でタイヤ径の差に応じた速度分配比率を算出することができる。すなわち、小径タイヤ側の速度分配比率をモデル速度Vmと等しくなる例えば“1”に設定し、大径タイヤ側の速度分配比率をタイヤ径比に応じて“1”より小さい値(1−x)とする。
この速度分配比率に応じた速度指令値VFL ,VFR 及びVRL ,VRR を算出し、これら速度指令値VFL ,VFR 及びVRL ,VRR を速度制御部26に出力する。この速度制御部26でダイナモメータ15FL〜15RRを前後輪でタイヤ径が異なる場合に対応した速度制御を行い、4輪の車輪速がモデル車速Vmと一致するように制御し、異なるタイヤ径のタイヤを装着した場合の排ガス試験や燃費試験を正確に行なうことができる。
一方、実際の走行路に合わせて旋回走行やコーナー走行、S字走行などを模擬したい場合には、分配比率設定部25aで4WD車両11のステアリングホイールを操舵した状態の操舵角を設定し、この設定された操舵角に応じた内外輪の車輪速差に基づいて速度分配部25で速度分配比率を変更することにより、内外輪の車輪速差による走行状態を模擬することができる。ここで、分配比率設定部25aで内外輪の車輪速差を設定してもよいし、分配比率設定部25aで操舵角を設定するようにしてもよい。
速度分配部25は、分配比率設定部25aで設定された内外輪の車輪速差または操舵角に基づいて各速度指令値の速度分配比率を変更し、速度分配比率に応じた速度指令値VFL ,VFR 及びVRL ,VRR を速度制御部26に出力する。
このように、上記第1の実施形態によると、電気慣性制御装置20で、各ダイナモメータ15FL〜15RRの駆動力を加算した合計駆動力Ftを算出し、算出した合計駆動力Ftを走行抵抗やメカロス補償値で補正した合計駆動力補正値を慣性モデル24に供給してモデル速度速Vmを得るようにしている。そして、モデル速度Vmを速度分配部25で各ダイナモメータ15FL〜15RRに分配し、速度制御部で各ダイナモメータ15FL〜15RRを速度制御している。
したがって、前述した従来例のように駆動力を配分する必要がないとともに、インバータを使用した同期速度制御を行なうことができ、応答性を高めることができる。このため、駆動力の分配比率が動的に変化しても、速度制御部で速度指令に基づいて高応答性の制御が可能となる。この結果、制御系に設ける調節器等をハイゲインにして電気慣性制御装置20を高性能化することなく、正確にダイナモメータを制御することができる。
また、前後輪で異なるタイヤ径のタイヤを装着した場合についてもタイヤ径設定部で各車輪のタイヤ径を設定することにより、速度分配部25でタイヤ径に応じた速度分配を行なって、異なるタイヤ径に応じた最適な速度制御を行なうことができる。
さらに、車両がステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の内外輪の車輪速差を分配比率設定部25aで設定することにより、コーナーや旋回状態を模擬する車輪速制御を行なうことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図5を伴って説明する。
この第2の実施形態では、本発明を4輪独立シャシーダイナモシステムに適用する場合に代えて4輪独立ミッションダイナモシステムに適用するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図5に示すように、フルタイム4WD車の動力系を供試体として試験する4輪独立ミッションダイナモシステム30を構成している。
フルタイム4WD車では、エンジン31の回転出力がセンターデフ32に伝達され、このセンターデフ32で前輪側駆動力及び後輪側駆動力に分割され、前輪側駆動力及び後輪側駆動力が前輪側デフ33及び後輪側デフ34に伝達され、これら前輪側デフ33及び後輪側デフ34から左右輪に対して回転駆動力を出力している。
このため、4輪独立ミッションダイナモシステム30では、図5に示すように、前輪側デフ33の左右の駆動軸35FL及び35FRに夫々トルク計36FL及び36FRを介してダイナモメータとしての吸収モータ37FL及び37FRが連結されている。
同様に、後輪側デフ34の左右の駆動軸35RL及び35RRに夫々トルク計36RL及び36RRを介してダイナモメータとしての吸収モータ37RL及び37RRが連結されている。そして、吸収モータ37FL〜37RRの回転速度が速度検出器38FL〜38RRで検出される。
そして、各吸収モータ37FL〜37RRが前述した第1の実施形態と同様の構成を有する電気慣性制御装置20によって速度制御される。すなわち、電気慣性制御装置20では、トルク計36FL〜35RRで検出したトルク検出値と速度検出器38FL〜38RRで検出した回転速度とに基づいて駆動力演算部21FL〜21RRで各駆動軸35FL〜35RRの駆動力を算出する。算出した各駆動軸35FL〜35RRの駆動力の合計駆動力に対して合計駆動力補正部23で、走行抵抗やメカロス補償値で補正し、その合計駆動力補正値に基づいて慣性モデル24でモデル速度Vmを算出する。そして、速度分配部25でモデル速度Vmを分配して速度指令値VFL 〜VRR を算出し、算出した速度指令値速度指令値VFL 〜VRR を速度制御部26の速度制御回路26FL〜26RRに出力して吸収モータ37FL〜37RRを速度制御する。
この第2の実施形態でも、前輪側デフ33及び後輪側デフ34の左右の駆動軸35FL,35FR及び35RL,35RRに夫々連結した吸収モータ37FL,37FR及び37RL,37RRを電気慣性制御装置20によって、合計駆動力からモデル速度を算出し、このモデル速度を速度分配して速度制御している。このため、前述した第1の実施形態において、ダイナモメータを吸収モータに置換しただけであるので、ミッションダイナモシステムにおいて、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
しかも、ミッションダイナモシステムでは、シャシーダイナモシステムのように車両の車輪を載置するローラが省略されているので、前輪側デフ33に直接吸収モータ37FL,37FRを連結しているので、車両の操舵状態を検出して、内外輪差に応じた速度制御を行なうことができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図6を伴って説明する。
この第3の実施形態では、本発明によるダイナモシステムを4輪独立ブレーキダイナモシステムに適用したものである。
すなわち、第3の実施形態では、図6に示すように、4WD車の車輪を制動するブレーキを供試体として試験する4輪独立ブレーキダイナモシステム40を構成している。
各車輪に連結された車軸41FL〜41RRにブレーキユニット42FL〜42RRが装着されている。このブレーキユニット42FL〜42RRの夫々は例えば車軸41FL〜41RRに連結されたブレーキロータ43とこのブレーキロータ43を挟み込むブレーキキャリパー44とで構成されている。
このため、4輪独立ブレーキダイナモシステム40では、図6に示すように、ブレーキロータ43が装着された車軸41FL〜41RRに夫々トルク計44FL〜44RRを介してダイナモメータとしての駆動モータ45FL〜45RRが連結されている。そして、駆動モータ45FL〜45RRの回転速度が速度検出器46FL〜46RRで検出される。
そして、各駆動モータ45FL〜45RRが前述した第1の実施形態と同様の構成を有する電気慣性制御装置20によって速度制御される。すなわち、電気慣性制御装置20では、図7に示すように、トルク計44FL〜44RRで検出したトルク検出値と速度検出器46FL〜46RRで検出した回転速度とに基づいて制動力演算部51FL〜51RRで各ブレーキユニット42FL〜42RRの制動力FBFL〜FBRRを算出し、これら制動力FBFL〜FBRRを加算器52で加算して合計制動力FBtを算出する。
そして、算出した合計制動力FBtを合計制動力補正部53で、走行抵抗やメカロス補償値で補正し、その合計制動力補正値に基づいて慣性モデル54でモデル速度Vmを算出し、速度分配部55でモデル速度Vmを分配して速度指令値VFL 〜VRR を算出し、算出した速度指令値VFL 〜VRR を速度制御部56の速度制御回路56FL〜56RRに出力して駆動モータ45FL〜45RRを速度制御する。この電気慣性制御装置20の構成は、第1の実施形態における駆動力を制動力に置換しただけであり、その詳細説明はこれを省略する。なお、制動力演算部51FL〜51RRでの制動力FB(j=FL,FR,RL,RR)は、下記(2)式にしたがって演算する。
FB=FBd+Mby×dVBd/dt ・・・(2)
ここで、FBdはトルク計44jで検出したトルク検出値、Mbyはブレーキ慣性、dVBd/dtは速度検出器46jで検出した回転速度VBdの微分値である減速度である。
この第3の実施形態でも、各車輪に連結された車軸41FL〜41RRに夫々連結した駆動モータ45FL〜45RRを、電気慣性制御装置20によって、合計制動力からモデル速度を算出し、このモデル速度を速度分配して速度制御している。このため、前述した第1の実施形態において、ダイナモメータを駆動モータに置換しただけであるので、ブレーキダイナモメータにおいて前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
10…4輪独立シャシーダイナモシステム、11…4WD車両、12FL〜12RR…車輪、13FL〜13RR…ロール、14FL〜14RR…駆動軸、15FL〜15RR…ダイナモメータ、16FL〜16RR…トルク計、17FL〜17RR…速度検出器、20…電気慣性制御装置、21FL〜21RR…駆動力演算部、22…加算器、23…合計駆動力補正部、23a…負荷設定部、23b…補償値演算部、24…慣性モデル、24a…電気慣性設定部、24b…割算器、24c…積分器、25…速度分配部、25a…分配比率設定部、25b…タイヤ径設定部、25c…操舵状態検出部、26…速度制御部、26FL〜26RR…速度制御回路、30…4輪独立ミッションダイナモシステム、31…エンジン、32…センターデフ、33…前輪側デフ、34…後輪側デフ、35FL〜35RR…出力軸、36FL〜36RR…トルク計、37FL〜37RR…吸収モータ、38FL〜38RR…速度検出器、40…4輪独立ブレーキダイナモシステム、41FL〜41RR…車軸、42FL〜42RR…トルク計、43…ブレーキロータ、44…ブレーキキャリパー、45FL〜45RR…駆動モータ、46FL〜46RR…速度検出器、51FL〜51RR…制動力演算部、52…加算器、53…合計制動力補正部、54…慣性モデル、55…速度分配部、56…速度制御部、56FL〜56RR…速度制御回路

Claims (10)

  1. 複数の駆動軸の駆動力を個別に演算定する駆動力演算部と、
    各駆動力演算部で演算した各駆動力を加算した合計駆動力を演算する加算器と、
    前記合計駆動力を入力としてモデル速度を演算する慣性モデルと、
    前記モデル速度を前記各駆動軸に分配する速度分配部と、
    該速度分配部の各出力を速度指令として各駆動軸の速度制御を個別に行う速度制御部とを備えていることを特徴とするダイナモメータシステム。
  2. 走行抵抗を含む負荷を設定する負荷設定部と、前記加算器で算出した合計駆動力を補正する駆動力補正部とをさらに備え、
    前記駆動力補正部は、前記合計駆動力に前記負荷設定部で設定される負荷を加算した合計駆動力補正値を前記慣性モデルに入力することを特徴とする請求項1に記載のダイナモメータシステム。
  3. 前記各駆動軸の機械的な損失に対する補償値を設定する補償値設定部と、前記加算器で算出した合計駆動力を補正する駆動力補正部とをさらに備え、
    前記駆動力補正部は、前記合計駆動力から前記補償値設定部で演算される補償値を減算した合計駆動力補正値を前記慣性モデルに入力することを特徴とする請求項1又は2に記載のダイナモメータシステム。
  4. 前記速度分配部は、タイヤ径設定部で設定された各車輪のタイヤ径に基づいて前記速度指令を演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイナモメータシステム。
  5. 前記速度分配部は、分配比率設定部で設定された操舵状態に基づいて前記速度指令を演算することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイナモメータシステム。
  6. 複数の車軸の制動力を個別に演算する制動力演算部と、
    各制動力演算部で演算した各制動力を加算した合計制動力を演算する加算器と、
    前記合計制動力を入力としてモデル速度を演算する慣性モデルと、
    前記モデル速度を前記各車軸に分配する速度分配部と、
    該速度分配部の各出力を速度指令として各駆動軸の速度制御を個別に行う速度制御部とを備えていることを特徴とするダイナモメータシステム。
  7. 走行抵抗を含む負荷を設定する負荷設定部と、前記加算器で算出した合計駆動力を補正する制動力補正部とをさらに備え、
    前記制動力補正部は、前記合計制動力に前記負荷設定部で設定される負荷を加算した合計制動力補正値を前記慣性モデルに入力することを特徴とする請求項6に記載のダイナモメータシステム。
  8. 前記各駆動軸の機械的な損失に対する補償値を設定する補償値設定部と、前記加算器で算出した合計駆動力を補正する制動力補正部とをさらに備え、
    前記制動力補正部は、前記合計制動力から前記補償値設定部で演算される補償値を減算した合計制動力補正値を前記慣性モデルに入力することを特徴とする請求項6又は7に記載のダイナモメータシステム。
  9. 前記速度分配部は、タイヤ径設定部で設定された各車輪のタイヤ径に基づいて前記速度指令を演算することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のダイナモメータシステム。
  10. 前記速度分配部は、分配比率設定部で設定された操舵状態に基づいて前記速度指令を演算することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のダイナモメータシステム。
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