JP6746296B2 - 現像部材、現像部材の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
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Description
また、本発明は、高品位な電子写真画像の形成に資するプロセスカートリッジおよび電子写真装置の提供に向けたものである。
該導電性基体上の導電性弾性層と、
該導電性弾性層上の複数の絶縁性ドメインと、を有する現像部材であって、
該現像部材の表面は、
該絶縁性ドメインの表面と、
該導電性弾性層の絶縁性ドメインで被覆されていない露出部分と、を含み、
該導電性弾性層は、
樹脂およびアニオンを含み、
該樹脂は、
下記式(2)、(3)、及び(5)〜(7)から選ばれる少なくとも一つのカチオン構造を有することを特徴とする現像部材が提供される:
電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、現像装置を備え、
該現像装置が、上記の現像部材を有することを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
静電潜像を担持するための像担持体と、該像担持体を帯電するための帯電装置と、帯電された該像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像装置と、該トナー像を転写材に転写するための転写装置と、該転写材上に転写したトナー像を定着するための定着装置と、を有する電子写真装置であって、
該現像装置が、上記の現像部材を有することを特徴とする電子写真装置が提供される。
(i)前記導電性基体上に前記導電性弾性層を形成する工程と、
(ii)該導電性弾性層上の複数の前記絶縁性ドメインを形成する工程と、
を有し、
該工程(i)は、反応性官能基を有するカチオンとアニオンとからなるイオン導電剤、及び、該反応性官能基と反応可能な官能基を有する化合物を含む、該導電性弾性層の形成用の材料を該導電性基体上に供給し硬化させて、該導電性弾性層を形成する工程を含み、
該カチオンが、下記式(12)、(13)、(15)〜(17)から選択ばれる少なくとも一つの構造を有する、ことを特徴とする現像部材の製造方法:
図1(a)は、導電性基体の軸方向に対して平行に現像ローラを切断した際の断面図である。図1(b)は、導電性基体の軸方向に対して垂直に現像ローラを切断した際の断面図である。現像ローラ1は、導電性基体1aの外周上に、導電性弾性層1bを有している。
また、図2に示すように、導電性弾性層1bの表面に表面層1cとして更なる導電性弾性層を形成してもよい。
本発明において、導電性弾性層の最表面は、絶縁性ドメインが点在し、絶縁性ドメインと該絶縁性ドメインで被覆されていない導電性弾性層の一部(以下、導電部とも記載する)が露出部分として存在している。絶縁性ドメインとは、体積抵抗率で1.0×1013Ω・cm以上の絶縁体からなる部分を表し、導電部とは体積抵抗率で1.0×1012Ω・cm以下の導電体からなる部分を表す。導電性弾性層の樹脂に導電剤を添加することにより、導電化した樹脂が導電部の役目を成す。また、現像ローラと感光ドラムまたはトナー規制部材との圧接時に適度な面積を持って接触する必要があり、弾性とは、現像ローラとして適度に柔らかさを持たせることを表わす。なお、樹脂にあらかじめ絶縁性粒子を添加して研磨したり、導電化した樹脂上に絶縁性の材料でドメインを形成することにより、本発明の絶縁性ドメインと導電部が露出したローラを作製することができる。
このようなグラディエント力を利用してトナーを搬送する現像ローラを用いたプリンタにおいて、低温低湿の環境下で使用すると、濃度ムラのある画像が発生することがあった。
そこで、本発明者らは、導電性弾性層が含む樹脂のポリマー鎖中にカチオン構造を導入し、導電性の発現に関与するイオンの導電性弾性層内での移動が抑制される構成とした。その一方で、当該カチオン構造を、導電性の向上に有効な水分を取りこみ易い構造とした。これによって、通電時の導電性の変化を抑えると共に、低温低湿環境下でも、均一にかつ長時間にわたってグラディエント力を発生し得る現像部材とすることができる。
式(2−1)〜(2−2)中のR5〜R7、R9およびnは、式(2)におけるそれらと同義である。
式(3−1)〜(3−3)中のR10、R11、R13およびnは、式(3)におけるそれらと同義である。
式(4−1)中のR14〜R16、R18およびnは、式(4)におけるそれらと同義である。また、式(7−1)中のR26、R27およびnは、式(7)におけるそれらと同義である。
このようなカチオン構造を有するイオン導電剤において、エーテル結合、エステル結合またはウレタン結合を介して樹脂のポリマー鎖と結合を形成し得る反応性官能基とは、例えば、水酸基、アミノ基、グリシジル基が挙げられる。また、こ
当該反応性官能基と反応する官能基の例としては、例えば、イソシアネート基、カルボキシル基およびエポキシ基が挙げられる。
具体的な例として、例えば反応性官能基が水酸基である場合、
イソシアネート化合物、カルボン酸化合物、エポキシド化合物及びメラミン化合物が挙げられる。イソシアネート化合物の例としては、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の如き脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネート及びこれらの共重合物やイソシアヌレート体、トリメチロールプロパン(TMP)アダクト体、ビウレット体、それらのブロック体の如きイソシアネート化合物が挙げられる。
カルボン酸化合物の例としては、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロイソフタル酸の如き脂肪族ジカルボン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
エポキシド化合物の例としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの如き脂肪族ジエポキシド、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの如き芳香族ジエポキシドが挙げられる。
メラミン化合物の例としては、例えばメチル化型メラミン、ブチル化型メラミン、イミノ型メラミン、メチルブチル混合型メラミン、メチロール型メラミンを用いることができる。
例えば、プレポリマーとしてポリオールを具体例として挙げると、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。またポリエステルポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールの如きジオール成分や、トリメチロールプロパンの如きトリオール成分と、アジピン酸、無水フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロキシフタル酸の如きジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。該ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールは必要に応じてあらかじめ2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)の如きイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン、ビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つ。
このようなアニオンを導電性弾性層が含むことにより、本発明に係る現像部材は、より濃度ムラを低減され、多数枚の画像形成時の濃度低下の抑制において、より好ましいものである。その理由としては、これらのアニオンが疎水性であり、分子として比較的、移動度が小さいためであると推定される。
フッ化カルボン酸アニオンとしては、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロプロピオン酸アニオン、パーフルオロ酪酸アニオン、パーフルオロ吉草酸アニオン、パーフルオロカプロン酸アニオンが挙げられる。
フッ化スルホニルイミドアニオンとしては、トリフルオロメタンスルホニルイミドアニオン、パーフルオロエチルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロプロピルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロブチルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロペンチルスルホルイミドアニオン、パーフルオロヘキシルスルホニルイミドアニオン、パーフルオロオクチルスルホニルイミドアニオン、フルオロスルホニルイミドアニオンの如きアニオン、及びシクロ−ヘキサフルオロプロパン−1、3−ビス(スルホニル)イミドアニオンの如き環状アニオンが挙げられる。
フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオンとしては、トリフルオロメチルトリフルオロホウ酸アニオン、パーフルオロエチルトリフルオロホウ酸アニオンが挙げられる。
フッ化リン酸アニオンとしては、ヘキサフルオロリン酸アニオン、トリス−トリフルオロメチル−トリフルオロリン酸アニオン、トリス−パーフルオロエチル−トリフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
フッ化アンチモン酸アニオンとしては、ヘキサフルオロアンチモン酸アニオン、トリフルオロメチル−ペンタフルオロアンチモン酸アニオンが挙げられる。
フッ化ヒ酸アニオンとしては、ヘキサフルオロヒ酸アニオン、トリフルオロメチル−ペンタフルオロヒ酸アニオンが挙げられる。
前記の水酸基は、連結基を介してカチオン部となるヘテロ原子、あるいはこのヘテロ原子を含む環骨格(以下、合わせてカチオン骨格という)に結合しているものが、反応性が比較高い点で好ましい。水酸基をカチオン骨格に結合するための連結基としては、2価の炭化水素基、アルキレンエーテル基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。またこれら連結基を介した水酸基を含む置換基は分岐構造を有してもよく、複数の水酸基を有してもよい。
2価の炭化水素基は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、フェニレン基等の炭素数1〜30の炭化水素基であって、ヘテロ原子を有していてもよく、その他の水酸基以外の置換基(例えば、炭素数1〜30の1価の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の如きハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基の如きアルコキシ基、アミド基、シアノ基の如きヘテロ原子を含む置換基、トリフルオロメチル基の如きハロアルキル基)を有していてもよい。
アルキレンエーテル基としては、オリゴ(エチレングリコール)、オリゴ(プロピレングリコール)、オリゴ(テトラメチレングリコール)の、重合度が1〜10のアルキレンエーテル基が挙げられる。
分岐構造を有する置換基は、炭素原子又は窒素原子を分岐点として、複数の上述の連結基を介して複数の水酸基を結合した置換基であることが好ましい。例えば、1,2−プロパンジオール基、[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチレン基、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピル基が挙げられる。
本発明に係る反応性官能基を有するカチオンは、水酸基を有する置換基の他に、水酸基を有さない置換基(例えば、炭素数1〜30の1価の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の如きハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基の如きアルコキシ基、アミド基、シアノ基の如きヘテロ原子を含む置換基、トリフルオロメチル基の如きハロアルキル基)を一つ又は複数有していてもよい。
絶縁性ドメイン間の間隔は20μm以上200μm以下が好ましい。ドメイン間の間隔のこの範囲とすることで、電界が効率的に発生し、グラディエント力を高めることができる。
絶縁性ドメインの厚さは3μm以上あることが好ましい。3μm以上とすることで、電界が発生し易く、グラディエント力が大きくなる。
上記の絶縁性粒子を添加する場合、絶縁性粒子としては、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以上であれば、特に限定されず使用することができる。体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以上の絶縁性粒子を用いることにより、絶縁性ドメインで電荷が溜まり易くなるので、導電部との微小電界が発生する。絶縁性粒子としては、例えば、ウレタン樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、スチレン−アクリル樹脂粒子が挙げられる。
塗工液に用いる溶剤としては、表面層として用いる樹脂が溶解するという条件内で適宜使用することができる。具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンに代表されるケトン類、ヘキサン、トルエンに代表される炭化水素類、メタノール、イソプロパノールに代表されるアルコール類、他エステル類、水が挙げられる。特に好ましい溶剤は樹脂の溶解性、沸点からメチルエチルケトン、又はメチルイソブチルケトンである。
導電性基体は、現像ローラとして使用する場合、現像ローラの電極および導電性弾性層を支持する部材として機能するものであれば本発明に適用でき、中空でも中実でも適宜、使用することができる。材質としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、鉄の如き金属または合金、導電性合成樹脂の如き導電性の材質を用いることができる。
本発明に係るプロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、現像装置を備え、該現像装置が前記現像部材を有するものである。
また本発明に係る電子写真装置は、静電潜像を担持するための像担持体(感光体)と、該像担持体を帯電するための帯電装置と、帯電された該像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像装置と、該トナー像を転写材に転写するための転写装置と、該転写材上に転写したトナー像を定着するための定着装置と、を有する画像形成装置であって、該現像装置が前記現像部材を有するものである。
本発明の現像部材を用いることができる電子写真装置の一例を図6に示す。なお、この例では、本発明の現像部材を現像ローラ1として使用している。図6の模式図に示すカラー電子写真装置は、イエローY、マゼンダM、シアンC及びブラックBKの色トナー毎に設けられた現像装置(各色用)を備えたプロセスカートリッジ(10a〜10d)をタンデム形式で有している。なお、各々のプロセスカートリッジは、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている。
搬送ベルト23は、駆動ローラ27、従動ローラ28及びテンションローラ29に懸架され、各画像形成部で形成されたトナー像を記録媒体24上に順次重畳して転写するように、画像形成部と同期して移動して記録媒体24を搬送するよう制御されている。なお、記録媒体24は、搬送ベルト23にさしかかる直前に設けられた吸着ローラ30の働きにより、搬送ベルト23に静電的に吸着されて、搬送されるようになっている。
トナー供給・剥ぎ取り部材6としては、樹脂、ゴム、スポンジの如き弾性ローラ部材が好ましい。感光体ドラム2に現像移行されなかったトナーをトナー供給・剥ぎ取り部材6により、一旦現像ローラ表面から剥ぎ取ることにより、現像ローラ1上における不動のトナーの発生を阻止し、トナーの帯電を均一化する。
現像ローラ1上のトナー4の層厚を規制する部材としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材料、あるいはリン青銅、ステンレス銅の如き金属弾性を有する材料のトナー規制部材8を使用することができる。トナー規制部材8を現像ローラ1の回転方向(矢印A方向)と逆向きの姿勢で該現像ローラ1に圧接させることにより、現像ローラ1上に更に薄いトナー層を形成することができる。
[イオン導電剤1の合成]
求核剤としてジブチルアミン(東京化成工業(株)製)25.9gをアセトニトリル50mlに溶解し、室温で求電子剤として2−ブロモエタノール62.5gを加えた後、90℃で72時間還流した。その後、減圧蒸留にて溶媒を除去した。得た残留物をジエチルエーテルにて洗浄し、上澄み液をデカンテーションにて除去した。洗浄とデカンテーションの操作を3回繰り返し、残留物を得た。これをイオン導電剤1とした。
表1に示す求核剤、求電子剤、アニオン交換剤を用いてイオン導電剤の合成1と同様に合成し、イオン導電剤2〜8を合成した。
イオン導電剤1をジクロロメタン30mlに溶解させ、アニオン交換剤として水30mlに溶解させたリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学(株)製)62.5gを加え、24時間室温で撹拌し、得た溶液を分液し、有機層を得た。この有機層を水にて2回洗浄後、減圧蒸留にてジクロロメタンを除去することにより、アニオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンであるイオン導電剤9を得た。
表1に示す求核剤、求電子剤、アニオン交換剤を用いてイオン導電剤1または2の合成と同様に合成し、イオン導電剤10〜27を合成した。
窒素雰囲気下、反応容器中でトリレンジイソシアネート(TDI)(商品名:コスモネートT80、三井化学社製)25質量部に対し、ポリプロピレングリコール系ポリオール(PPG)(商品名:サンニックスPP−1000、三洋化成工業社製)100質量部を反応容器内の温度を70℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度70℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.2%のイソシアネート基末端プレポリマーを得た。
導電性の基体として、φ6、全長280mmのステンレス鋼(SUS304)製である中実の導電性基体を用いた。導電性基体の周面にシランカップリング系プライマー(商品名:DY35−051、東レ・ダウコーニング社)を塗布し、その後、温度160℃で40分間焼付けた。
次に、円筒状の金型の内部に、上記の導電性基体を同軸に配置し、金型の内周面と導電性基体の周面との間隙に以下に示す材料を分散させた弾性層形成用の液状材料を充填し、温度120℃で40分加熱した。冷却後、金型から導電性基体を脱型し、更に、導電性基体を温度200℃に加熱したオーブン中で4時間加熱して、厚さ3mmの弾性層を有するローラ部材(以下、弾性層ローラという)を製造した。
(商品名、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ・ジャパン合同会社)
・シリコーンゴム:XE15−645 B液 50質量部
(商品名、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ・ジャパン合同会社)
・カーボンブラック:デンカブラック(粉状) 8質量部
(商品名、電気化学工業(株))
上記弾性層ローラの周面上に以下のようにして導電性弾性層を設けた。
・ポリオール:N5120(商品名、日本ポリウレタン(株)) 84質量部
・イソシアネート:L−55E(商品名、日本ポリウレタン(株)) 16質量部
・カーボンブラック:MA100(商品名、三菱化学(株)) 5質量部
・イオン導電剤 5質量部
・アクリル樹脂粒子:MX1500(商品名、綜研化学(株)、平均粒径:15μm(カタログ値)) 30質量部
を秤量し、メチルエチルケトン(MEK)を加え、試験用分散機(ペイントシェーカー、株式会社 東洋精機製作所製)を用いて分散させた塗工液をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾30分、その後、155℃、4時間加熱して、厚さが7μmの塗膜を形成した。冷却後、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、(株)水口製作所製)を用いて、表面を研磨し、アクリル樹脂粒子に由来する絶縁性ドメインと導電性弾性層とが表面に露出したローラを作成した。これを現像ローラIとした。アクリル樹脂粒子に由来するドメインの直径は15μmであった。
なお、[現像ローラの評価]で用いる現像ローラIと別の現像ローラIについて、長手方向に対して垂直方向に導電性弾性層を、基体側のシリコーンゴムを含む弾性層とともに切り出して、導電性弾性層の厚さを、光学顕微鏡を用いて測定した。その結果、導電性弾性層の最も厚い部分、すなわち、導電性弾性層のうち、その表面が、現像ローラの表面を構成している部分の厚さは7μmであった。
上記弾性層ローラの周面上に以下のようにして導電性弾性層を設けた。
・ポリオール:プレミノール(商品名、旭硝子(株)) 60質量部
・イソシアネート末端プレポリマー 40質量部
・ポリエステル樹脂:バイロン200(商品名、東洋坊(株)) 20質量部
・カーボンブラック:MA100(商品名、三菱化学(株)) 5質量部
・イオン導電剤 5質量部
を秤量し、MEKを加え、試験用分散機(ペイントシェーカー、株式会社 東洋精機製作所製)を用いてよく分散させた混合物をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾50分、その後、140℃、6時間加熱した。光学顕微鏡(商品名:レーザー顕微鏡VK8710、(株)キーエンス社製)にてローラ表面を観察してところ、ポリエステル樹脂に由来するドメインと、導電性弾性層のマトリックスとが表面に露出していることを確認した。これを現像ローラIIとした。当該ドメインの1個の面積は、10000μm2であった。
なお、[現像ローラI]と同様にして導電性弾性層の最も厚い部分の厚さを測定したところ、10μmであった。
上記弾性層ローラの周面上に以下のようにして導電性弾性層を設けた。
・ジカルボン酸:テレフタル酸(商品名、東京化成工業(株) 65質量部
・イオン導電剤 35質量部
・重合触媒:三酸化アンチモン(PATOX−C、日本精鉱(株) 0.05質量部
・アクリル樹脂粒子:MX1500(商品名、綜研化学(株)、平均粒径:15μm(カタログ値)) 30質量部
を秤量し、MEKを加え、試験用分散機(ペイントシェーカー、株式会社 東洋精機製作所製)を用いてよく分散させた塗工液をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾30分、その後、250℃、1時間加熱した。冷却後、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、(株)水口製作所製)を用いて、表面を研磨し、アクリル樹脂粒子に由来する絶縁性ドメインと導電性弾性層とが表面に露出したローラを作成した。これを現像ローラIIIとした。アクリル樹脂粒子に由来するドメインの直径は15μmであった。
なお、[現像ローラI]と同様にして導電性弾性層の最も厚い部分の厚さを測定したところ、6μmであった。
上記弾性層ローラの周面上に以下のようにして導電性弾性層を設けた。
・エポキシ樹脂:150(商品名、三菱化学(株)) 90質量部
・硬化剤:113(商品名、三菱化学(株)) 10質量部
・カーボンブラック:MA100(商品名、三菱化学(株)) 5質量部
・イオン導電剤 5質量部
・アクリル樹脂粒子:MX1500(商品名、綜研化学(株)、平均粒径:15μm(カタログ値)) 30質量部
を秤量し、MEKを加え、試験用分散機(ペイントシェーカー、株式会社 東洋精機製作所製)を用いてよく分散させた塗工液をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾30分、その後、80℃、1時間加熱後、さらに150℃、3時間加熱した。冷却後、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、(株)水口製作所製)を用いて、表面を研磨し、アクリル樹脂粒子に由来する絶縁性ドメインと導電性弾性層とが表面に露出したローラを作成した。これを現像ローラIVとした。アクリル樹脂粒子に由来するドメインの直径は15μmであった。
なお、[現像ローラI]と同様な方法で表面層の厚さを測定したところ、8μmであった。
上記弾性層ローラの周面上に以下のようにして導電性弾性層を設けた。
・メラミン樹脂:20SB(商品名、三井化学(株)) 10質量部
・ポリエステル樹脂:バイロン200(商品名、東洋坊(株)) 90質量部
・カーボンブラック:MA100(商品名、三菱化学(株)) 5質量部
・イオン導電剤 5質量部
を秤量し、MEKを加え、試験用分散機(ペイントシェーカー、株式会社 東洋精機製作所製)を用いてよく分散させた塗工液をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾50分、その後、150℃、5時間加熱した。光学顕微鏡(商品名:レーザー顕微鏡VK8710、(株)キーエンス社製)にてローラ表面を観察してところ、ポリエステル樹脂に由来するドメインと、導電性弾性層のマトリックスとが表面に露出していることを確認した。これを現像ローラVとした。
当該ドメインの1個の面積は、10000μm2であった。
なお、[現像ローラI]と同様な方法で表面層の厚さを測定したところ、12μmであった。
現像ローラIの周面上に以下のようにして凸状の絶縁性ドメイン(誘電部)を設けた。すなわち
・アクリル化合物:ネオペンチルグリコールジアクリレート 100質量部
(商品名:A−NPG、新中村化学工業社(株)製)
・開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン 5質量部
(商品名:IRGACURE184、豊通ケミプラス(株)販売)
を混合し、ジェットディスペンサー装置(商品名:NANO MASTER SMP−3、武蔵エンジニアリング(株))を用いて現像ローラIの周面上に塗布した。
イオン導電剤1を用いて現像ローラIを作成し、以下、現像ローラの評価、現像ローラの電流値測定、現像ローラの通電劣化評価を行った。
[現像ローラの評価準備]
現像ローラとして、カラーレーザープリンタ(商品名:CLJ4525、ヒュウレッド・パッカード社製)用の改造プロセスカートリッジに装着後、そのプロセスカートリッジをカラーレーザープリンタに装着し、温度15℃/湿度10%環境下で48時間放置した。次に同環境下で全面ベタ画像を1枚出力後、以下の工程を3回繰り返した。
1.印字率0.3%の画像を10000枚出力。
2.全面ベタ画像を1枚出力。
出力した全4枚の全面ベタ画像の画像濃度を分光濃度計:X−Rite504(商品名、エス・ディ・ジー社)を用いて測定した。なお、画像濃度は画像の最上部のローラ1周期分において、周方向2点、長手方向7点、計14点測定した。14点の濃度を比較し、以下A〜Eのように判定した。結果を表2に示す。(以下、最初に出力したベタ画像の画像濃度を「1枚目の画像濃度」と、X回目の工程で出力したベタ画像の画像濃度を「X枚目の画像濃度」と表わす。)
A:1〜4枚目の濃度差が0.1未満
B:1〜3枚目の濃度差が0.1未満で、4枚目の濃度差が0.1〜0.2
C:1〜2枚目の濃度差が0.1未満で、3〜4枚目の濃度差が0.1〜0.2
D:1枚目の濃度差が0.1未満で、2〜4枚目の濃度差が0.1〜0.2
E:1〜4枚目の濃度差が、いずれかで0.2を越えている。
得た全4枚の全面ベタ画像の画像濃度を分光濃度計:X−Rite504(商品名、エス・ディ・ジー社)を用いて測定した。なお、画像濃度は先の[ベタ画像の画像濃度ムラ]での濃度測定に加え、さらに画像の再下部のローラ1周期分において、周方向2点、長手方向7点、計14点測定した。最上部での14点の平均値と最下部で測定した14点の平均値をそれぞれ求め、比較し、以下A〜Eのように判定した。結果を表3に示す。(以下、最初に出力したベタ画像の画像濃度を「1枚目の画像濃度」と、X回目の工程で出力したベタ画像の画像濃度を「X枚目の画像濃度」と表わす。)
A:1〜4枚目の濃度差が0.1未満
B:1〜4枚目の濃度差が0.2未満
C:1〜3枚目の濃度差が0.2未満で、4枚目の濃度差が0.2〜0.3
D:1〜2枚目の濃度差が0.2未満で、3〜4枚目の濃度差が0.2〜0.3
E:1枚目の濃度差が0.2未満で、2〜4枚目の濃度差が0.2〜0.3
F:1〜4枚目の濃度差が、いずれかで0.3を越えている。
図8に示す装置を用いて測定し、抵抗の算出を以下のとおりに行った。現像ローラ1をアルミ製ドラム35に圧接した。現像ローラの導電性基体の両端に4.9Nの荷重をかけ、アルミ製ドラム35を現像ローラ1の回転数が60rpmになるように回転させた後に、現像ローラの導電性基体に50V印加した。なお、アルミ製ドラム35はR(Ω)の抵抗値を有する基準抵抗36を通じて接地されている。基準抵抗の両端の電位差を電位差計37で毎秒200回の速度でサンプリングし、現像ローラを5回転させたところで測定をやめ、5周分のデータより現像ローラの抵抗値を求めた。求めた値をX(V)とし、全1000個(毎秒200個×5秒間のデータ)の求められたX(V)とR(Ω)より以下の式に従って、電流値I(A)を求めた。
電流値I(A)=X(V)/R(Ω)
さらに、現像ローラの抵抗値Z(Ω)は以下のように計算した。
Z(Ω)=50(V)/I(A)=50(V)/X(V)×R(Ω)
求めたZ(Ω)の最大値、最小値より抵抗ムラは以下のように計算した。結果を表3に示す。
抵抗ムラ=Z(Ω)の最大値/Z(Ω)の最小値
なお、現像ローラの抵抗ムラの測定は、温度15℃/湿度10%の環境下に24時間以上放置した現像ローラを放置後、温度15℃/湿度10%の環境下で測定を行った。
図8に示す装置を用い、現像ローラをアルミ製ドラム35に圧接し、現像ローラの両端に4.9Nの荷重をかけ、アルミと絶縁樹脂が一体となったドラムを現像ローラの回転数が60rpmになるように回転させた。現像ローラの導電性基体に50V印加した際の抵抗値を求め、さらに、6時間、現像ローラを60rpmで回転させながら50V印加した。6時間印加した後の抵抗値を求め、以下のように計算した。結果を表2に示す。
抵抗値の変化率=印加6時間後の抵抗値/初期印加時の抵抗値
なお、現像ローラの通電劣化評価は、温度15℃/湿度10%の環境下に24時間以上放置した現像ローラを放置後、温度15℃/湿度10%の環境下で測定を行った。
イオン導電剤2を用いて、現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤3を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤4を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤5を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤6を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤7を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤8を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
現像ローラを変更し、現像ローラIIIとしたこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
現像ローラを変更し、現像ローラIVとしたこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
現像ローラを変更し、現像ローラVとしたこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤9を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤10を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤11を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤12を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤13を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤14を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤15を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤16を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤17を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤18を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤19を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
イオン導電剤20を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤21を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤22を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤23を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤24を用いて現像ローラIIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤25を用いて現像ローラIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤22を用いて現像ローラVIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤23を用いて現像ローラVIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤26を用いて現像ローラVIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤27を用いて現像ローラVIを作成したこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤を入れなかったこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤をエチルジメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド(アルドリッチ社製)としたこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
イオン導電剤を1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド(アルドリッチ社製)としたこと以外については実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
ポリオール、イソシアネートの替わりにポリエステル樹脂:プラスコートZ−880(商品名、瓦応化学工業株式会社、−SO3Na含有)100質量部、カーボンブラックとしてライオンペーストW−311N(商品名、ライオン(株))、MEKの替わりに水を用い、イオン導電剤を使用しなかったこと以外については、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
1a 導電性基体
1b 導電性弾性層
1c 表面層
1d 絶縁性ドメイン
1e 導電部
2 感光ドラム
3 ホッパー
4 トナー
5 撹拌翼
6 トナー供給部材
7 現像バイアス電源
8 トナー規制部材
9 帯電ローラ
10 プロセスカートリッジ
21 レーザー光
22 給紙ローラ
23 搬送ベルト
24 記録媒体
25 バイアス電源
26 転写ローラ
27 駆動ローラ
28 従動ローラ
29 テンションローラ
30 吸着ローラ
31 定着装置
32 剥離装置
33 クリーニングブレード
34 廃トナー容器
Claims (19)
- 導電性基体と、
該導電性基体上の導電性弾性層と、
該導電性弾性層上の複数の絶縁性ドメインと、を有する現像部材であって、
該現像部材の表面は、
該絶縁性ドメインの表面と、
該導電性弾性層の絶縁性ドメインで被覆されていない露出部分と、を含み、
該導電性弾性層は、
樹脂およびアニオンを含み、
該樹脂は、
下記式(2)、(3)、及び(5)〜(7)から選ばれる少なくとも一つのカチオン構造を有することを特徴とする現像部材:
- 前記樹脂が、下記の式(2−1)、式(2−2)、式(3−1)、式(3−2)、および式(7−1)からなる群から選ばれる少なくとも1つのカチオン構造を有する請求項1に記載の現像部材:
- 前記樹脂が、
反応性官能基を有するカチオンおよび前記アニオンを有するイオン導電剤と、
該反応性官能基と反応可能な官能基を有する化合物との反応物である請求項1または2に記載の現像部材。 - 前記イオン導電剤のカチオンが、前記反応性官能基を3つ以上有する請求項3に記載の現像部材。
- 前記反応性官能基が、水酸基またはエポキシ基である請求項3または4に記載の現像部材。
- 前記化合物が、イソシアネート基、カルボキシル基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも1つの基を有する請求項3〜5の何れか一項に記載の現像部材。
- 前記アニオンが、フッ化スルホン酸アニオン、フッ化カルボン酸アニオン、フッ化スルホニルイミドアニオン、フッ化スルホニルメチドアニオン、ジシアンアミドアニオン、フッ化アルキルフルオロホウ酸アニオン、フッ化リン酸アニオン、フッ化アンチモン酸アニオン、フッ化ヒ酸アニオン、ビス(オキサラト)ホウ酸アニオンから選ばれる少なくとも一つである請求項1〜6のいずれか一項に記載の現像部材。
- 前記カチオン構造が、エーテル結合、エステル結合およびウレタン結合から選ばれる何れかの結合を介して前記ポリマー鎖と結合している部分を含む構造を3つ以上有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の現像部材。
- 前記絶縁性ドメインが、前記導電性弾性層の表面上に凸状に形成されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の現像部材。
- 前記樹脂が、前記式(3)、(5)、及び(6)から選ばれる少なくとも1つのカチオン構造を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の現像部材。
- 電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、現像装置を備え、
該現像装置が、請求項1〜10のいずれか一項に記載の現像部材を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 静電潜像を担持するための像担持体と、該像担持体を帯電するための帯電装置と、帯電された該像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像装置と、該トナー像を転写材に転写するための転写装置と、該転写材に転写したトナー像を定着するための定着装置と、を有する電子写真装置であって、
該現像装置が、請求項1〜10のいずれか一項に記載の現像部材を有することを特徴とする電子写真装置。 - 請求項1に記載の現像部材の製造方法であって、
(i)前記導電性基体上に前記導電性弾性層を形成する工程と、
(ii)該導電性弾性層上の複数の前記絶縁性ドメインを形成する工程と、
を有し、
該工程(i)は、反応性官能基を有するカチオンとアニオンとからなるイオン導電剤、及び、該反応性官能基と反応可能な官能基を有する化合物を含む、該導電性弾性層の形成用の材料を該導電性基体上に供給し硬化させて、該導電性弾性層を形成する工程を含み、
該カチオンが、下記式(12)、(13)、(15)〜(17)から選択ばれる少なくとも一つの構造を有する、ことを特徴とする現像部材の製造方法:
- 前記イオン導電剤が、前記反応性官能基を3つ以上有する請求項13に記載の現像部材の製造方法。
- 前記反応性官能基が、水酸基またはエポキシ基である請求項13または14に記載の現像部材の製造方法。
- 前記化合物が、イソシアネート基、カルボキシル基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも1つの基を有する請求項13〜15のいずれか一項に記載の現像部材の製造方法。
- 前記絶縁性ドメインを形成する工程は、前記導電性弾性層の材料に絶縁性粒子を添加し、該導電性弾性層の材料を硬化させて形成した導電性弾性層の表面を研磨して、該絶縁性粒子を露出させる工程を含む請求項13〜16のいずれか一項に記載の現像部材の製造方法。
- 前記絶縁性ドメインを形成する工程は、前記硬化した導電性弾性層の表面の複数の位置に絶縁性材料を供給して硬化させる工程を含む請求項13〜16のいずれか一項に記載の現像部材の製造方法。
- 前記絶縁性材料は、前記硬化した導電性弾性層の表面に複数の凹部を形成し、該複数の凹部に前記絶縁性材料を供給して硬化させる請求項18に記載の現像部材の製造方法。
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