JP6745566B2 - 果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 - Google Patents
果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6745566B2 JP6745566B2 JP2015082912A JP2015082912A JP6745566B2 JP 6745566 B2 JP6745566 B2 JP 6745566B2 JP 2015082912 A JP2015082912 A JP 2015082912A JP 2015082912 A JP2015082912 A JP 2015082912A JP 6745566 B2 JP6745566 B2 JP 6745566B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frozen dessert
- texture
- pulp
- mass
- frozen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Confectionery (AREA)
Description
(C)前記成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2以上である、
(D)前記冷菓中の固形分が15質量%以上である。
項1.
(A)キサンタンガム及び/又はネイティブ型ジェランガム、並びに
(B)グァーガム、
を含有し、下記条件(C)及び(D)を満たす、果肉様食感を有する冷菓;
(C)前記成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2以上である、
(D)前記冷菓中の固形分が15質量%以上である。
項2.更に(E)デキストリンを含有する、項1に記載の果肉様食感を有する冷菓。
(C)前記成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2以上である、
(D)前記冷菓中の固形分が15質量%以上である。
キサンタンガムは、キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)が菌体外に産生する多糖類であり、広く飲食品に利用されている。
ジェランガムは、Sphingomonas elodeaが産生する多糖類であり、グルコース、グルクロン酸、グルコース及びラムノースの4糖の繰り返し単位から構成されている。発酵法により生産されるジェランガムは、主鎖の1−3結合したグルコースのC−6位にアセチル基(1/2残基)が、C−2位にグリセリル基が結合した構造を有しており、これを製品化したものがネイティブ型ジェランガムであり、ネイティブ型ジェランガムから、アシル基(アセチル基とグリセリル基)を除去したものが脱アシル型ジェランガムである。本発明ではネイティブ型ジェランガムを用いることを特徴とする。
これらキサンタンガム及びネイティブ型ジェランガムは、商業上入手可能である。例えば、キサンタンガム製品として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「サンエース[登録商標]」等が、ネイティブ型ジェランガム製品として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「ケルコゲル[CPケルコ社登録商標]LT100」等が挙げられる。
グァーガムは、主に南アジアで栽培される豆科植物グァーの種子の胚乳部分から得ることができる多糖類である。グァーガムは商業上入手可能であり、例えば、グァーガム製品として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「ビストップ[登録商標]D−20」等が挙げられる。
(C)前記成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2以上である。
質量比[(B)/(A)]が2未満では、冷菓の噛みだしの食感がサクくて軽い食感となり、マンゴー等の果肉を想起させる、密な組織感を再現することができない。当該軽い食感を幾分か改善させる方法としては、冷菓における(A)及び(B)の含量(総量)を増加させることが挙げられるが、この場合は、冷菓ミックスが非常に高粘度となり、製造装置での生産が困難となる。質量比[(B)/(A)]の上限は特に制限されないが、好ましい質量比[(B)/(A)]は2〜20であり、より好ましくは2〜17、更に好ましくは3〜15である。
また、本発明の冷菓におけるグァーガムの含量は、成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2以上であれば特に制限されないが、好ましい含量は0.02〜0.4質量%であり、より好ましくは0.05〜0.35質量%、更に好ましくは0.08〜0.3質量%である。
冷菓における固形分は、例えば、カールフィッシャー法(Karl Fisher’s method)を用いて冷菓に含まれる水分量を算出し、冷菓の全体重量から水分量を除くことで求めることができる。
従来技術では、果実製品としてピューレ含量が少ない冷菓、例えばピューレ含量が50質量%以下の冷菓は、果肉様食感を付与することができない。しかし、本発明では冷菓におけるピューレ含量が50質量%以下、更には30質量%以下と、ピューレが低含量である場合や、ピューレを含有しない場合であっても、マンゴー、桃、メロン、バナナ等の、繊維感に富み、柔らかで滑らかな食感を有する果肉を想起させる、果肉様食感を有する冷菓を提供することができる。
製造方法として、例えば、原料の秤量混合→加温(60〜80℃)→溶解・混合→濾過→ホモジナイズ→殺菌(68℃で30分間加熱殺菌、又はそれと同等以上の殺菌(例えば、HTST殺菌やUHT殺菌等))→冷却(5℃以下)→熟成(エージング;0〜5℃で保持)→香料、色素等の添加→フリージング→容器への充填の工程が挙げられる。本発明では、上記工程より、必要な工程を適宜選択して、冷菓を製造することもできる。
表1及び2に示す処方に従って、果肉様食感(ピーチ様食感)を有する冷菓を調製した。詳細には、撹拌装置を有する容器に水あめ、果糖ぶどう糖液糖及び水を計量し、撹拌を開始した。そこへ砂糖、粉末水あめ、デキストリン及び安定剤の粉体混合物を添加し、加熱した。80℃に達温後、温度を保持したまま10分間撹拌した。次いで、ホモジナイザーによる均質化処理(第一段10MPa、第二段5MPa)を行い、冷菓ミックスが5℃以下となるまで冷却後、水にて全量が100質量部となるよう補正した。その後、色素及び香料を添加してフリージングし、−5〜−3℃で容器に取り出して−40℃で硬化させ、冷菓を調製した。
また、実施例1−1の(A)キサンタンガム及び(B)グァーガムの含量は変更せずに、固形分を14質量%まで低減させた冷菓を調製したところ、氷結晶が非常に粗く、ピーチ果肉様の滑らかで密な組織感を再現することができなかった。
表3及び4に示す処方に従って、果肉様食感(マンゴー様食感)を有する冷菓を調製した。詳細には、撹拌装置を有する容器にマンゴーピューレ、水あめ、果糖ぶどう糖液糖及び水を計量し、撹拌を開始した。そこへ砂糖、安定剤及びデキストリンの粉体混合物を添加し、加熱した。80℃に達温後、温度を保持したまま10分間撹拌した。次いで冷菓ミックスが5℃以下となるまで冷却後、水にて全量が100質量部となるよう補正した。その後、香料を添加してフリージングし、−5〜−3℃で容器に取り出して−40℃で硬化させ、冷菓を調製した。
は、繊維感に富み、柔らかで滑らかな食感を有するマンゴー果肉を想起させる、果肉様食感を有していた。具体的には、適度な口当たり(ぬめり感)と密な組織感を有する、果肉(マンゴー)様の滑らかな食感を有していた。しかし一方で、オーバーランが30%と高く、また、固形分が27.5%と比較的低いことに由来して、若干の氷晶感を感じるものであった。
かかるところ、更にデキストリンを併用した実施例2−2の冷菓は、実施例2−1の冷菓よりも、より一層組織感が密になり、濃厚な食感と、濃厚でありつつもマンゴー果肉特有の適度なぬめり感がしっかりと付与されていた。更には、オーバーランが30%と高く、固形分が27.5%と低い冷菓であったが、氷晶感を感じさせない非常に滑らかな食感を有していた。
一方、実施例2−1の処方において、(B)グァーガム含量を0.023%に変更し、(A)に対する(B)の質量比[(B)/(A)]を1とした以外は実施例2−1と同様に冷菓を調製したところ、氷結晶が粗く、シャリシャリとした食感となり、果肉のような滑らかで密な組織感を再現することができなかった。
表5に示す処方に従って、果肉様食感(マンゴー様食感)を有する冷菓を調製した。詳細には、撹拌装置を有する容器に水あめ、果糖ぶどう糖液糖及び水を計量し、撹拌を開始した。そこへ粉末水あめ、砂糖、キサンタンガム、グァーガム及びデキストリンの粉体混合物を添加し、加熱した。80℃に達温後、温度を保持したまま10分間撹拌した。次いで、マンゴーピューレを添加後、水にて全量が100質量部となるよう補正し、冷菓ミックスが5℃以下となるまで冷却した。その後、香料を添加してフリージングし、−5〜−3℃で容器に取り出して−40℃で硬化させ、冷菓を調製した。
表6に示す処方に従って、果肉様食感(マンゴー様食感)を有する冷菓を調製した。詳細には、撹拌装置を有する容器に果糖ぶどう糖液糖及び水を計量し、撹拌を開始した。そこへ砂糖、果糖、キサンタンガム、ネイティブ型ジェランガム、グァーガム及びデキストリンの粉体混合物を添加し、加熱した。80℃に達温後、温度を保持したまま10分間撹拌した。次いで、マンゴーピューレ、50%クエン酸溶液及び色素を添加後、水にて全量が100質量部となるよう補正し、冷菓ミックスが5℃以下となるまで冷却した。その後、香料を添加してフリージングし、−5〜−3℃で容器に取り出して−40℃で硬化させ、冷菓を調製した。
Claims (1)
- (A)キサンタンガム及び/又はネイティブ型ジェランガムを0.005〜0.15質量%、
(B)グァーガムを0.08〜0.35質量%、並びに
DE値が1以上5以下であるデキストリン、
を含有し、下記条件(C)及び(D)を満たす、果肉様食感を有する冷菓;
(C)前記成分(A)及び(B)の質量比[(B)/(A)]が2〜17である、
(D)前記冷菓の固形分が15〜50質量%である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015082912A JP6745566B2 (ja) | 2014-04-15 | 2015-04-15 | 果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014083654 | 2014-04-15 | ||
JP2014083654 | 2014-04-15 | ||
JP2015082912A JP6745566B2 (ja) | 2014-04-15 | 2015-04-15 | 果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015211670A JP2015211670A (ja) | 2015-11-26 |
JP6745566B2 true JP6745566B2 (ja) | 2020-08-26 |
Family
ID=54696391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015082912A Active JP6745566B2 (ja) | 2014-04-15 | 2015-04-15 | 果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6745566B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6368026B1 (ja) * | 2017-12-22 | 2018-08-01 | 森永製菓株式会社 | 着色された水溶液の調製における色素凝集の抑制方法 |
WO2020166493A1 (ja) * | 2019-02-15 | 2020-08-20 | 森永乳業株式会社 | 冷菓 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4734188B2 (ja) * | 2006-07-06 | 2011-07-27 | 太陽化学株式会社 | 冷菓用安定剤 |
JP5435441B2 (ja) * | 2007-02-16 | 2014-03-05 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 咀嚼・嚥下困難者用ゲル化剤 |
JP4972044B2 (ja) * | 2007-07-02 | 2012-07-11 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | デキストリンを含有する加工食品組成物 |
CN103002756B (zh) * | 2010-07-27 | 2015-10-21 | 卡吉尔公司 | 含有赤藓糖醇的糖食产品 |
CA2818482C (en) * | 2010-11-23 | 2017-05-16 | Nestec S.A. | Jelly confectionery products having a stabilizer/fiber blend |
CN102511637B (zh) * | 2011-12-30 | 2014-04-16 | 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 | 一种自发膨胀雪糕及其生产方法 |
JP2013247872A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Takara Shokuhin Kk | オリーブゼリー食品 |
-
2015
- 2015-04-15 JP JP2015082912A patent/JP6745566B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015211670A (ja) | 2015-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2428049C2 (ru) | Пластичная съедобная композиция | |
JP2001161280A (ja) | 冷菓の製造方法 | |
EP2782453A1 (en) | Carbohydrate rich food composition containing cyclodextrin and method of making the same | |
JP2007054040A (ja) | 冷菓用安定剤及びそれを含む冷菓 | |
JPWO2005063039A1 (ja) | クリーム類、その起泡物若しくは乾燥化粉末並びにそれらの製造法 | |
JP2013070679A (ja) | 冷菓用安定剤及び冷菓 | |
JP6745566B2 (ja) | 果肉のような滑らかな食感を有する冷菓 | |
EP2934171B1 (en) | Frozen aerated confectionary and its manufacturing process | |
JP4188129B2 (ja) | 冷菓用安定剤及び該安定剤を含有する冷菓 | |
JP2007006732A (ja) | 解凍時ゲル状となる冷菓 | |
JP4717784B2 (ja) | 冷菓用安定剤及びそれを含有する冷菓 | |
JP6587277B2 (ja) | 冷凍下でゼリー食感を有する冷菓の製造方法 | |
JP4021342B2 (ja) | 新規な食感を有する冷菓 | |
JP3660271B2 (ja) | 冷菓ミックス調製時における乳清の分離を抑制する方法及び該ミックスにより製造された冷菓 | |
JP2002186427A (ja) | 冷 菓 | |
JP4012356B2 (ja) | 冷菓 | |
JP2005270029A (ja) | 解凍時ゲル状となる冷菓 | |
JP7055621B2 (ja) | 品質が向上した冷菓 | |
JP2010220543A (ja) | プリン及びその製造法 | |
JP2003199499A (ja) | 冷菓及びその製造方法 | |
JP2002306079A (ja) | アイスキャンデー | |
JP3660261B2 (ja) | 冷菓及びその製造方法 | |
JP2004033126A (ja) | アイスキャンデー | |
JP2016158512A (ja) | 冷凍下でゼリー食感を有する冷菓の製造方法 | |
JPWO2003084339A1 (ja) | 冷菓ミックス及びそれを原料とする冷菓 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180410 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190307 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20190308 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190409 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190703 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20190703 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20190726 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20190913 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200730 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6745566 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |