JP6744738B2 - グライコシンターゼ - Google Patents
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Description
一般に、糖タンパク質の糖鎖は不均一な構造をしているが、これを均一な構造にすることで、該糖タンパク質の機能や安定性の向上、品質の維持などがはかれる可能性がある。また、特定の、あるいは新規の糖鎖構造を有する糖タンパク質を作成することで、該糖タンパク質の機能を向上させたり、新規機能を付加したりすることができる。グライコシンターゼは均一な糖鎖構造をもつ糖タンパク質の製造に有用である。グライコシンターゼは所望する糖鎖構造をもつ糖タンパク質の製造に有用である。すなわち、グライコシンターゼは自在な糖鎖構造をもつ糖タンパク質の製造に有用である。
このように、天然型では微量な、あるいは、存在しないかもしれない糖鎖構造をもつ抗体などの糖タンパク質製剤が極めて有効である可能性があるが、その作成が困難であるため、開発は容易でない。
以下の基質特異性を有することを特徴とするグライコシンターゼ。
基質特異性:糖鎖成分としてN−アセチルグルコサミンのみが「抗体のFc領域に存在する糖鎖付加部位」に結合した抗体、または「そのN−アセチルグルコサミンにα1,6−結合したフコースが付加した状態の抗体」をアクセプター基質とし、各種糖鎖をドナー基質とした反応系において、pH4以上10以下の条件下で、ドナー基質由来の糖鎖をアクセプター基質に効率よく糖鎖転移する。
(1) 配列表の配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列;または
(2) 配列表の配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列を有し、抗体糖鎖のリモデリングに使用できるグライコシンターゼ活性を有するアミノ酸配列:
(1) 配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(2) 配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
(3) 配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(4) 配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
本発明のグライコシンターゼは、以下の基質特異性を有することを特徴とする。
以下の基質特異性を有することを特徴とするグライコシンターゼ。
基質特異性:糖鎖成分としてN−アセチルグルコサミンのみが「抗体のFc領域に存在する糖鎖付加部位」に結合した抗体、または「そのN−アセチルグルコサミンにα1,6−結合したフコースが付加した状態の抗体」をアクセプター基質とし、各種糖鎖をドナー基質とした反応系において、pH4以上10以下の条件下で、ドナー基質由来の糖鎖をアクセプター基質に効率よく糖鎖転移する。
上記各種糖鎖の例として、糖鎖の末端に、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)及び脱離化合物がその順に結合した糖鎖(以下、「オキサゾリン糖鎖」と略記する場合がある)が挙げられる。該オキサゾリン糖鎖の糖鎖構造や形態は特に限定されない。
(1) 配列表の配列番号1または3に記載のアミノ酸配列;または
(2) 配列表の配列番号1または3に記載のアミノ酸配列において、1から数個のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列を有し、抗体糖鎖のリモデリングに使用できるグライコシンターゼ活性を有するアミノ酸配列:
本発明によれば、本発明のグライコシンターゼのアミノ酸配列をコードするグライコシンターゼ遺伝子が提供される。
本発明のグライコシンターゼのアミノ酸配列をコードするグライコシンターゼ遺伝子の具体例としては、下記のいずれかの塩基配列を有する遺伝子が挙げられる。
(1) 配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(2) 配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
(3) 配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(4) 配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
本発明の遺伝子は適当なベクター中に挿入して使用することができる。本発明で用いるベクターの種類は特に限定されず、例えば、自立的に複製するベクター(例えばプラスミドやファージベクター)でもよいし、あるいは、宿主細胞に導入された際に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、組み込まれた染色体と共に複製されるものであってもよい。
本発明の遺伝子(DNA)やプロモーター、選択マーカー遺伝子などをそれぞれ連結し、適当なベクターに挿入する方法は当業者に周知である。
本発明の遺伝子(DNA)または組換えベクターを適当な宿主に導入することによって形質転換体を作製することができる。
本発明の遺伝子(DNA)または組換えベクターを導入される宿主細胞は、本発明のDNA構築物を発現できれば任意の細胞でよく、細菌、酵母、真菌および高等真核細胞等が挙げられる。
哺乳類細胞の例としては、HEK293細胞やCHO細胞などが挙げられる。哺乳類細胞を形質転換し、該細胞に導入されたDNA配列を発現させる方法も公知であり、例えば、エレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等を用いることができる。
そのほか、酵母細胞、糸状菌細胞、昆虫細胞なども宿主細胞として利用でき、それぞれの宿主に応じた公知の形質転換法を用いてDNA構築物を導入し、形質転換体を得ることができる。
本発明のグライコシンターゼの製造方法は、上記形質転換体を培養し、該培養物からグライコシンターゼを採取することを特徴とする。
上記の形質転換体は、導入されたDNA構築物の発現を可能にする条件下で適切な栄養培地中で培養する。形質転換体の培養物から、本発明の酵素を単離精製するには、通常のタンパク質の単離、精製法を用いればよい。
例えば、本発明の酵素が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了後、細胞を遠心分離により回収し、水系緩衝液に懸濁後、超音波破砕機等により細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離することにより得られた上清から、通常のタンパク質の単離精製法、すなわち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)セファロース等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、スルホプロピル(SP)セファロース等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるいは組み合わせて用い、精製標品を得ることができる。
本発明の抗体の製造方法は、上記グライコシンターゼを用い、一方または両方のH鎖に糖鎖成分としてフコースがα1,6−結合したN−アセチルグルコサミンのみが、「抗体のFc領域に存在する糖鎖付加部位」に結合した抗体をアクセプター基質とし、高マンノース型糖鎖をドナー基質として、ドナー基質由来の高マンノース型糖鎖をアクセプター基質に糖鎖転移する反応工程を含む、1本または2本のコアフコースが付加した高マンノース型糖鎖をもつことを特徴とする抗体を製造する方法である。
EndoS2変異体の作製
本実施例ではStreptococcus pyogenes由来のEndoS2変異体が有する糖鎖転移活性を調べた。EndoS2は、CAZy (Carbohydrate−Active enZYmes)データーベースにおいてGH18ファミリーに属する843アミノ酸よりなる一種のエンドβ−N−アセチルグルコサミニダーゼで(図2)、IgG抗体のFc領域に結合しているN結合型糖鎖やα1−Acid glycoproteinに結合しているN結合型糖鎖を切断することが報告されている(非特許文献6参照)。
いずれの場合も変異導入の確認はDNAシーケンスにより行った。変異導入がなされたEndoS2遺伝子は、それぞれpGEX−6P−1(GEヘルスケア)のBamHI−XhoIサイトに挿入し、各変異体の発現ベクターとした。
つぎに、この種培養より1mLとり、アンピシリン入り液体LB培地100mLに新たに植菌して、37℃で3時間振盪培養した。ここで0.1mMになるようIsopropyl−β−D−thiogalactoside(IPTG)を添加し、さらに3時間、37℃で振盪培養した後、菌体を遠心分離により回収した。この菌体に対し、5mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を加えて撹拌し、さらに超音波処理を行って菌体を破砕した。この菌体破砕液に50μLのTriton X−100を加え、室温で30分間振盪した。その後、再び超音波処理を行い、さらに遠心分離によって、可溶性画分と不溶性画分に分画した。
つぎに、遠心分離によりGluthatione Sepharoseを除去し、得られた反応液をVIVASPIN 500(Sartorius Stedim)によって遠心濃縮するとともに、PBSを加えてバッファー交換を行った。このようにして各EndoS2変異体の酵素溶液を得た。
糖鎖転移反応
上記により得た酵素溶液を用いて、ヒトIgG抗体に対する糖鎖転移反応を実施した。この転移反応においては、糖鎖の供与体となるドナー基質と、糖鎖が転移されるアクセプター基質が必要である。アクセプター基質としては、抗体医薬品トラスツズマブのFc領域に結合したN結合型糖鎖の主要部分を、EndoS、EndoD、EndoLLといったエンドグリコシダーゼを組み合わせて除去し、糖鎖成分としてはN−アセチルグルコサミンのみが結合した状態にした抗体(原料としてカイコに生産させたトラスツズマブ<ここではHerBと表す>を使用した場合)、またはそのN−アセチルグルコサミンにコアフコースとよばれるα1,6−結合したフコースが付加した抗体(原料としてCHO細胞に生産させたトラスツズマブ<ここではHerCと表す>を使用した場合)を用いた。糖鎖の供与体となるドナー基質には、各種糖鎖、より具体的には図3に示す各種糖鎖のオキサゾリン体を用いた。なお、アクセプター基質の調製法の詳細については、現在出願中である(特願2014−091157、特願2014−222191、特願2015−082388)。
D182A変異体、D184A変異体、D184N変異体、D184Q変異体では、未反応のアクセプター基質のバンドとともに、転移産物と考えられるバンドが検出された。変異体によっては、長時間反応によりこの転移産物と考えられるバンドが消失したが、これは変異体の糖鎖切断活性が十分に抑制されていないために、転移産物の糖鎖を切断したためと考えられた。
一方、D179A変異体やE186A変異体では、このような転移産物と考えられるバンドは検出されなかった。以上の結果より、EndoS2の場合、糖鎖転移活性を強化するにはDxxDxDxEモチーフのうち、D182またはD184への変異導入が効果的であり、置換するアミノ酸によって、糖鎖切断活性の抑制効果にも差があると考えられた。
図4の場合と異なり、D182A変異体、D184A変異体、D184N変異体、D184Q変異体、いずれの変異体の場合でも、30分の反応時間でアクセプター基質の8〜9割以上に糖鎖転移がなされた。しかし、反応時間が進むにつれ、転移産物量が減少した。すなわち、これらの変異体は糖鎖転移活性を示すものの、糖鎖切断活性が十分に抑制されていないため、反応時間が長いと転移産物の糖鎖を切断することが考えられた。
その結果、調べた変異体の中では、D182Q変異体、D182A/D184A変異体、D182A/D184Q変異体、D182Q/D184A変異体、D182Q/D184Q変異体、E186A変異体、D184A/E186A変異体の糖鎖切断活性が抑制されていた(図6)。これらの変異体の糖鎖転移活性を調べたところ、D182Q変異体が一番高い糖鎖転移活性を示し、つぎにD182A/D184A変異体が高い糖鎖転移活性を示した。D182A/D184Q変異体、D182Q/D184A変異体、D182Q/D184Q変異体にも糖鎖転移活性は認められたが、E186A変異体、D184A/E186A変異体には糖鎖転移活性はなかった。そこで、D182Q変異体(配列表配列番号1、2)、D182A/D184A変異体(配列表配列番号3、4)の糖鎖転移活性についてさらに詳しく調べることにした。
図7中の横軸の数字は、酵素反応を開始してからの時間を示す(単位:時)。また、図7中の丸数字1はEndoS2のD182Q変異体による糖鎖転移反応の結果、丸数字2はEndoS2のD182A/D184A変異体による糖鎖転移反応の結果、丸数字3はEndoSのD233Q変異体による糖鎖転移反応の結果を示す。図7中のバンドは抗体H鎖であり、矢印で示す高分子側にシフトしたバンドは糖鎖転移がなされた抗体H鎖である。
結果を図8に示す。図8中の横軸の数字は、酵素反応を開始してからの時間を示す(単位:時)。また、図8中の丸数字は、図7と同じ酵素による糖鎖転移反応の結果を示す。図8中のバンドは抗体H鎖であり、矢印で示す高分子側にシフトしたバンドは糖鎖転移がなされた抗体H鎖である。
高マンノース型糖鎖の糖鎖転移反応
抗体糖鎖の切断に関して、EndoSとEndoS2の酵素学的諸性質の違いとして、EndoSは高マンノース型糖鎖を切断しないが、EndoS2はこれを切断することが報告されている(非特許文献7参照)。上記のEndoS変異体およびEndoS2変異体による糖鎖転移反応では、複合型糖鎖(A2−Oxa,G2−Oxa,G0−Oxa)およびパウチマンノース型糖鎖(M3−Oxa)の転移について調べ、両者ともにこれら糖鎖の転移活性があることを示したが、高マンノース型糖鎖の転移活性については不明であった。そこで、EndoS D233Q変異体およびEndoS2 D182Q変異体について、糖鎖切断活性と同様に高マンノース型糖鎖の転移活性に違いがあるのか調べることにした。
EndoS2 D182X変異体の解析
EndoS2のD182を置換した変異体は、上述したようにD182AおよびD182Qの変異体を作製した。一方、この残基をさらにほかのアミノ酸に置換することによって、より糖鎖転移活性の高い、あるいは残存水解活性が抑制された変異体が得られる可能性も考えられる。そこで、D182をAlaやGln以外のアミノ酸に置換した変異体を作製し、その糖鎖転移活性と糖鎖切断活性について調べることにした。
EndoS2欠失変異体の解析
EndoSの結晶構造が報告されており(非特許文献8参照)、それによるとEndoS(全長995アミノ酸)のアミノ酸番号1〜36はシグナルペプチド(SP)、アミノ酸番号37〜97はputative coiled coil領域(CC)、アミノ酸番号98〜445は触媒ドメイン(Catalytic D)、アミノ酸番号446〜631はロイシンリッチリピートドメイン(LRR)、アミノ酸番号632〜764はhybrid Igドメイン(Hybrid Ig D)、アミノ酸番号765〜923はcarbohydrate−binding module(CBM)、アミノ酸番号924〜995はthree−helix bundleドメイン(3H)となっている(図12)。
このようにして作製した各発現ベクターを用いて大腸菌BL21(DE3)株を形質転換し、前述した方法と同様にして各欠失変異体の発現と精製を行って、酵素溶液を調製した。
Claims (8)
- 下記のいずれかのアミノ酸配列を有するグライコシンターゼ。
(1)配列表の配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列;または
(2)配列表の配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列において1から20個のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列を有し、抗体糖鎖のリモデリングに使用できるグライコシンターゼ活性を有するアミノ酸配列: - 請求項1に記載のグライコシンターゼのアミノ酸配列をコードすることを特徴とするグライコシンターゼ遺伝子。
- 下記のいずれかの塩基配列を有する請求項2に記載のグライコシンターゼ遺伝子。
(1)配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(2)配列表の配列番号2に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
(3)配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列;
(4)配列表の配列番号4に記載の塩基配列中の塩基番号1から2532で特定される塩基配列において1から数個の塩基の欠失、置換および/または付加を有する塩基配列を有し、グライコシンターゼ活性を有するタンパク質をコードする塩基配列: - 請求項2または請求項3に記載のグライコシンターゼ遺伝子を含むことを特徴とする組換えベクター。
- 発現ベクターである、請求項4に記載の組換えベクター。
- 請求項4または請求項5に記載の組換えベクターにより形質転換されたことを特徴とする形質転換体。
- 請求項6に記載の形質転換体を培養し、該培養物からグライコシンターゼを採取することを特徴とするグライコシンターゼの製造方法。
- 請求項1に記載のグライコシンターゼを用い、一方または両方のH鎖に糖鎖成分としてフコースがα1,6−結合したN−アセチルグルコサミンのみが、「抗体のFc領域に存在する糖鎖付加部位」に結合した抗体をアクセプター基質とし、高マンノース型糖鎖をドナー基質として、ドナー基質由来の高マンノース型糖鎖をアクセプター基質に糖鎖転移する反応工程を含む、1本または2本のコアフコースが付加した高マンノース型糖鎖をもつことを特徴とする抗体の製造方法。
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