JP6741619B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

廃熱回収装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6741619B2
JP6741619B2 JP2017066699A JP2017066699A JP6741619B2 JP 6741619 B2 JP6741619 B2 JP 6741619B2 JP 2017066699 A JP2017066699 A JP 2017066699A JP 2017066699 A JP2017066699 A JP 2017066699A JP 6741619 B2 JP6741619 B2 JP 6741619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
heat
temperature
working medium
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017066699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018168758A (ja
Inventor
芳之 安藤
芳之 安藤
卓俊 古川
卓俊 古川
中村 正明
正明 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2017066699A priority Critical patent/JP6741619B2/ja
Publication of JP2018168758A publication Critical patent/JP2018168758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6741619B2 publication Critical patent/JP6741619B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

本発明は、エンジンの廃熱を回収する廃熱回収装置に関する。
例えば特許文献1のように、エンジンの排気ガスが有する熱、すなわちエンジンの廃熱を回収する廃熱回収装置が知られている。こうした廃熱回収装置は、作動媒体が循環する循環回路にポンプ、蒸発器、膨張機、および、凝縮器を備えている。ポンプは、液相状態の作動媒体を循環回路に圧送し、蒸発器は、液相状態の作動媒体をエンジンの廃熱で蒸発させることにより気相状態へ相転移させる。膨張機は、気相状態の作動媒体を膨張させることにより作動媒体の熱エネルギーを力学的エネルギーに変換し、凝縮器は、膨張機を通過した気相状態の作動媒体を凝縮して液相状態へ相転移させる。
特開2014−126031号公報
廃熱回収装置は、通常、エンジンの運転状態が廃熱量の多い高負荷状態にあるときには装置の容量を超える分の廃熱を回収することができず、反対にエンジンの運転状態が廃熱量の少ない低負荷状態にあるときには膨張機の出力が低下してしまう。そのため、廃熱回収装置には、エンジンの廃熱を効率よく回収する方策が求められている。
本発明は、エンジンの廃熱を効率よく回収することができる廃熱回収装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する廃熱回収装置は、作動媒体が循環可能に構成された循環回路と、前記循環回路に作動媒体を圧送する圧送部と、前記圧送部が圧送した作動媒体をエンジンの廃熱で蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の通過により作動する膨張機と、前記膨張機を通過した作動媒体を凝縮する凝縮器とを備え、前記蒸発器は、前記エンジンの排気ガスと作動媒体との間で熱交換が行われる前段熱交換部と、前記排気ガスの熱を蓄熱する中段蓄熱部を有し、前記中段蓄熱部と前記前段熱交換部を通過した作動媒体との間で熱交換が行われる中段熱交換部と、前記排気ガスの熱を蓄熱する後段蓄熱部を有し、前記後段蓄熱部と前記中段熱交換部を通過した作動媒体との間で熱交換が行われる後段熱交換部とを備え、前記中段蓄熱部は、前記後段蓄熱部に対して熱的に絶縁されている。
上記構成によれば、中段蓄熱部および後段蓄熱部は、エンジンの廃熱量が多いときはエンジンの廃熱を蓄熱しつつ作動媒体を加熱し、エンジンの廃熱量が少ないときは蓄熱していた熱で作動媒体を加熱する。これにより、膨張機の出力がエンジンの廃熱量の変化に影響されにくくなる。また、前段熱交換部が蓄熱部を有しておらず、かつ、中段蓄熱部と後段蓄熱部とが互いに熱的に絶縁されていることで、エンジンの廃熱量が少ないときにも各熱交換部において高温側(排気ガスあるいは蓄熱部)と低温側(作動媒体)との温度差が確保されやすくなる。これらの結果、エンジンの廃熱を効率よく回収することができる。
上記構成の廃熱回収装置において、前記蒸発器は、対向流式の熱交換器であるとよい。
上記構成によれば、後段熱交換部において排気ガスと後段蓄熱部との温度差、および、後段蓄熱部と作動媒体との温度差が確保されやすくなることから、廃熱を利用した作動媒体の加熱を効果的に行うことができる。
上記構成の廃熱回収装置において、前記中段蓄熱部は、前記後段蓄熱部よりも大きな蓄熱容量を有することが好ましい。
上記構成によれば、最も熱量が必要となる液相状態から気相状態への相転移が中段熱交換部で行われやすくなる。これにより、後段蓄熱部において気相状態の作動媒体をより高い温度まで昇温させることができる。
上記構成の廃熱回収装置は、前記中段蓄熱部の蓄熱状態を取得する蓄熱状態取得部と、前記循環回路における作動媒体の流通量を制御する制御部とをさらに備え、前記制御部は、前記蓄熱状態が第1蓄熱状態になると前記循環回路における作動媒体の流通を開始し、前記蓄熱状態が前記第1蓄熱状態よりも蓄熱量が少ない第2蓄熱状態になると前記循環回路における作動媒体の流通を禁止することが好ましい。
上記構成によれば、中段蓄熱部における蓄熱量が少ないときには中段蓄熱部に対する蓄熱が優先して行われる。これにより、膨張機に作動媒体の有する熱エネルギーの下限値を高めることができる。その結果、膨張機を高い効率のもとで作動させることができる。
上記構成の廃熱回収装置において、前記蓄熱状態取得部は、前記中段蓄熱部の温度を検出する温度センサーであり、前記第1蓄熱状態は、前記温度センサーの検出値が第1温度よりも高い状態であり、前記第2蓄熱状態は、前記温度センサーの検出値が前記第1温度よりも低い第2温度以下の状態であり、前記第1温度および前記第2温度は、前記蒸発器に対する作動媒体の供給圧力における飽和温度よりも高い温度であることが好ましい。
上記構成のように、中段蓄熱部の温度を中段蓄熱部の蓄熱状態として取得することができる。また、蒸発器に対する作動媒体の供給圧力における飽和温度よりも第2温度が高いことで作動媒体の流通時に蒸発器における作動媒体の蒸発を確実に行うことができる。
廃熱回収装置の一実施形態の概略構成を示す図。 蒸発器の概略構成を模式的に示す図。 廃熱回収装置の電気的な構成の一例を示すブロック図。 流量制御処理の一例を示すフローチャート。 蒸発器における温度推移の一例を示すグラフ。 廃熱回収装置に行ったシミュレーションの結果の一例を示す図。 廃熱回収装置に行ったシミュレーションの結果の一例を示す図。 廃熱回収装置の他の形態の概略構成を示す図。
図1〜図7を参照して、廃熱回収装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、廃熱回収装置20は、ランキンサイクルを利用した廃熱回収装置であり、エンジン10の排気通路11における排気浄化装置12の下流を流れる排気ガスからエンジン10の廃熱を回収する。エンジン10は、排気通路11に配設されたタービン13と吸気通路14に配設されたコンプレッサー15とを有するターボチャージャー16を備えている。廃熱回収装置20は、作動媒体(例えば水)が循環可能に構成された循環回路21を備えており、この循環回路21に圧送部23、蒸発器24、膨張機25、凝縮器27を備えている。
圧送部23は、循環回路21に対して液相状態の作動媒体を圧送する。圧送部23は、循環回路21における作動媒体の流量と蒸発器24に供給される作動媒体の圧力である供給圧力p2とを変更可能に構成されている。供給圧力p2は、作動媒体の流量が多いほど高くなり、作動媒体の流量が最大流量にあるときに最大圧力p1となる。圧送部23の一例は、エンジン10のクランクシャフトの回転に連動して液相状態の作動媒体を所定の吐出圧(例えば最大圧力p1)で圧送する機械式のポンプと、ポンプの下流において循環回路21における作動媒体の流路断面積を制御可能な電子制御弁とで構成される。この圧送部23の一例では、電子制御弁の開度により流量と供給圧力p2とが制御される。また、圧送部23の他の例は、電源装置からの供給電力によって流量と供給圧力p2とが制御される電動ポンプで構成される。圧送部23は、循環回路21に作動媒体を圧送する圧送状態と、循環回路21に作動媒体を圧送しないことで循環回路21における作動媒体の循環を禁止する停止状態とを有している。圧送部23は、後述するECU(Electronic Control Unit)50によって制御される。
蒸発器24は、圧送部23が圧送した作動媒体をエンジン10の廃熱で加熱することにより液相状態の作動媒体を気相状態へ相転移させる。膨張機25は、気相状態の作動媒体を膨張させることにより作動媒体の熱エネルギーを出力軸26を回転させる力学的エネルギーへと変換する。凝縮器27は、膨張機25を通過した気相状態の作動媒体を凝縮することにより液相状態に相転移させる。廃熱回収装置20においては、作動媒体が相転移を繰り返しながら循環回路21を循環することによりエンジン10の廃熱を回収する。
図2に示すように、蒸発器24は、作動媒体が流通する流路と排気ガスが流通する流路とを有し、排気ガスの流れ方向と作動媒体の流れ方向とが相反する方向に設定された対向流式の熱交換器である。蒸発器24は、前段熱交換部31、中段熱交換部32、後段熱交換部34を備えている。
前段熱交換部31は、熱交換部31,32,34のうちで作動媒体の流れ方向において最も上流側に位置する熱交換部である。前段熱交換部31は、ミリメートルオーダーの肉厚の小さい境界壁を介した排気ガスと作動媒体との直接的な熱交換により液相状態の作動媒体を供給圧力p2における飽和温度である媒体温度Tw2まで加熱することを目的としている部位であり、主に液相状態にある作動媒体が流通する。
中段熱交換部32は、作動媒体の流れ方向において前段熱交換部31の下流側に位置しており、前段熱交換部31を通過した作動媒体が流入する熱交換部である。中段熱交換部32は、作動媒体が流通する流路と排気ガスが流通する流路との境界を形成する中段蓄熱部33を有している。中段熱交換部32は、中段蓄熱部33を介した作動媒体と排気ガスとの間接的な熱交換により液相状態の作動媒体を気相状態へと相転移させることを目的としている部位である。中段熱交換部32は、主に、液相状態の作動媒体と気相状態の作動媒体とが混在する混相状態にある作動媒体が流通する。
後段熱交換部34は、作動媒体の流れ方向において中段熱交換部32の下流側に位置しており、中段熱交換部32を通過した作動媒体が流入する熱交換部である。後段熱交換部34は、作動媒体が流通する流路と排気ガスが流通する流路との境界を形成する後段蓄熱部35を有している。後段熱交換部34は、後段蓄熱部35を介した作動媒体と排気ガスとの間接的な熱交換により気相状態の作動媒体を昇温させることを目的としている部位であり、主に気相状態の作動媒体が流通する。
中段蓄熱部33および後段蓄熱部35は、顕熱蓄熱材、潜熱蓄熱材、および、化学蓄熱材から任意に選択される蓄熱材を備えている。顕熱蓄熱材は、排気ガスの温度範囲よりも高い融解温度を有しており、温度上昇にともなう顕熱を蓄熱する。顕熱蓄熱材は、熱膨張率が小さく、かつ、比熱および熱伝導率が高い材料で構成されることが好ましく、金属であれば銅が好ましい。
潜熱蓄熱材は、排気ガスの温度範囲に融解温度を有しており、顕熱に加えて固相状態から液相状態への相転移にともなう融解熱を蓄熱する。潜熱蓄熱材は、封入容器に対して蓄熱材料が封入されることにより構成される。封入容器は、比熱および熱伝導率が高い材料で形成されることが好ましい。蓄熱材料は、熱膨張率が小さく、かつ、比熱および熱伝導率が高く、かつ、融解熱が大きい材料が好ましい。こうした蓄熱材料としては、例えばパラフィン、キシリトール、エリスリトールが挙げられる。
化学蓄熱材は、封入容器に対して複数の化学物質が封入されることにより構成される。化学蓄熱材は、前記複数の化学物質による化学反応であって排気ガスの温度範囲に反応温度を有する可逆的な化学反応を利用したものである。化学蓄熱材においては、反応温度よりも高い温度における吸熱反応によって蓄熱し、反応温度以下の温度における発熱反応によって放熱する。複数の化学物質による可逆反応は、体積変化が少なく、かつ、蓄熱密度の大きいものが好ましい。こうした複数の化学物質としては、例えば、酸化カルシウムと水との組合せ、塩化ストロチウムとアンモニアとの組合せが挙げられる。
中段蓄熱部33および後段蓄熱部35は、例えば互いに離間していることや断熱材の介在などにより絶縁部36によって熱的に互いに絶縁されており、直接的な熱移動が不可能な状態に設定されている。中段蓄熱部33は、作動媒体において気相状態の定圧比熱よりも単位質量あたりの蒸発熱が大きいことから、後段蓄熱部35よりも大きな伝熱面積と大きな蓄熱容量を有している。蓄熱容量は、例えば、想定される排気温度の最大値を容量算出温度とした場合の蓄熱量である。蓄熱容量は、顕熱蓄熱材であれば比熱容量×質量×容量算出温度で演算される熱量であり、潜熱蓄熱材であれば、固相状態における顕熱による蓄熱量と、融解熱×質量で演算される融解熱による蓄熱量と、液相状態における顕熱による蓄熱量との加算値である。
図3に示すように、廃熱回収装置20は、圧送部23を制御することにより、循環回路21における作動媒体の流量を制御するECU(Electronic Control Unit)50を備えている。圧送部23とECU50とは、循環回路21における作動媒体の流量を制御する制御部を構成する。ECU50は、プロセッサ51、メモリ52、入力インターフェース53、および、出力インターフェース54等がバス55を介して互いに接続されたマイクロコントローラーを中心に構成される。
ECU50には、蓄熱状態取得部として機能する温度センサー56から中段蓄熱部33の温度である中段蓄熱温度Tmidを示す検出信号が入力される。この中段蓄熱温度Tmidは、中段蓄熱部33および後段蓄熱部35の蓄熱状態との間に相関関係を有することから該蓄熱状態を示す指標として機能する。ECU50は、温度センサー56が出力した中段蓄熱温度Tmidを入力インターフェース53を通じて取得し、その取得した中段蓄熱温度Tmidとメモリ52に格納された各種制御プログラムおよび各種データとに基づいて流量制御処理を実行する。ECU50は、流量制御処理を通じて、作動媒体の流量を指示する指示信号を出力インターフェース54を介して圧送部23に出力する。
図4を参照してECU50が実行する流量制御処理について説明する。流量制御処理は繰り返し実行される。流量制御処理のスタート時、圧送部23は停止状態にある。
図4に示すように、ECU50は、まず、温度センサー56からの検出信号に基づいて中段蓄熱温度Tmidを取得し、その取得した中段蓄熱温度Tmidが第1温度T1よりも高いか否かを判断する(ステップS11)。第1温度T1は、供給圧力p2が最大圧力p1にあるときの作動媒体の飽和温度Ts1よりも高い温度であり、例えば飽和温度Ts1よりも20℃ほど高い温度である。第1温度T1は、中段蓄熱部33の蓄熱量Qmid、供給圧力p2の最大圧力p1、および、中段熱交換部32における伝熱面積などに基づいて行った実験やシミュレーションの結果に基づいて設定される。第1温度T1は、第1蓄熱状態を示す中段蓄熱温度Tmidである。第1蓄熱状態は、例えば、供給圧力p2が最大圧力p1であるときに、蒸発器24に対して新たな排気ガスが供給されなくとも膨張機25に対して最大圧力p1における飽和温度Ts1以上にある気相状態の作動媒体が供給される状態が所定の第1期間だけ保持される温度である。
中段蓄熱温度Tmidが第1温度T1以下である場合(ステップS11:NO)、ECU50は、一連の処理を一旦終了することで圧送部23を停止状態に維持する。一方、中段蓄熱温度Tmidが第1温度T1よりも高い場合(ステップS11:YES)、ECU50は、圧送部23に作動媒体を圧送させる圧送処理を実行する(ステップS12)。圧送処理において、ECU50は、例えば、直前のステップで取得した中段蓄熱温度Tmidに基づいて循環回路21における作動媒体の流量を演算し、その演算した流量に応じた指示信号を圧送部23に出力する。この圧送処理において、ECU50は、中段蓄熱温度Tmidが高いほど作動媒体の流量が多くなるように、すなわち中段蓄熱温度Tmidが高いほど供給圧力p2が最大圧力p1に近づくように圧送部23を制御する。
次のステップS13において、ECU50は、新たな中段蓄熱温度Tmidを取得して、その取得した中段蓄熱温度Tmidが第2温度T2以下であるか否かを判断する。第2温度T2は、上述した飽和温度Ts1よりも高く、かつ、第1温度T1よりも低い温度であり、例えば飽和温度Ts1よりも10℃ほど高い温度である。第2温度T2は、中段蓄熱部33の蓄熱量Qmid、供給圧力p2の最大圧力p1、および、中段熱交換部32における伝熱面積Sなどに基づいて行った実験やシミュレーションの結果に基づいて設定される。第2温度T2は、第2蓄熱状態を示す中段蓄熱温度Tmidである。第2蓄熱状態は、例えば、供給圧力p2が最大圧力p1であるときに、蒸発器24に対して新たな排気ガスが供給されなくとも膨張機25に対して最大圧力p1における飽和温度Ts1以上にある気相状態の作動媒体が供給される状態が第1期間よりも短い所定の第2期間だけ保持される温度である。
なお、第1温度T1および第2温度T2は、中段蓄熱部33が潜熱蓄熱材で構成される場合には中段蓄熱温度Tmidと蓄熱量とが一義的に定義される温度であること(T1,T2≠融解温度)が好ましい。また、第1温度T1および第2温度T2は、中段蓄熱部33が化学蓄熱材で構成される場合には反応温度よりも高い温度であることが好ましい。
中段蓄熱温度Tmidが第2温度T2よりも高い場合(ステップS13:NO)、ECU50は、その中段蓄熱温度Tmidを用いてステップS12の圧送処理を実行する。一方、中段蓄熱温度Tmidが第2温度T2以下である場合(ステップS13:YES)、ECU50は、圧送部23を停止状態に制御する停止処理を実行し、循環回路21における作動媒体の流通を禁止する(ステップS14)。ステップS14の停止処理を実行したECU50は、一連の処理を一旦終了する。すなわち、ECU50は、中段蓄熱温度Tmidが第1温度T1に到達すると圧送部23を圧送状態に制御し、その後、中段蓄熱温度Tmidが第2温度T2まで低下すると圧送部23を停止状態に制御する。
図5を参照して圧送部23が圧送状態にあるときの蒸発器24における作動媒体、排気ガス、および、各蓄熱部に関する温度の推移の一例について説明する。図5は、作動媒体が媒体温度Tw1の液相状態から媒体温度Tw3の気相状態へと変化し、排気ガスが排気温度Te1から排気温度Te4に温度が低下する場合の各温度の推移を示している。
図5において、作動媒体は、媒体温度Tw1の液相状態で前段熱交換部31に流入すると、前段熱交換部31における排気ガスとの熱交換により供給圧力p2における飽和温度である媒体温度Tw2まで加熱される。中段熱交換部32には、媒体温度Tw2にある液相状態の作動媒体が流入する。中段熱交換部32において、作動媒体は、中段蓄熱部33との熱交換により、媒体温度Tw2に維持されたまま液相状態から気相状態へと徐々に相転移する。後段熱交換部34には、媒体温度Tw2にある気相状態の作動媒体が流入する。後段熱交換部34において、作動媒体は、後段蓄熱部35との熱交換により媒体温度Tw2よりも高い媒体温度Tw3まで昇温される。
一方、排気ガスは、排気温度Te1で後段熱交換部34に流入する。後段熱交換部34において、排気ガスは、後段蓄熱部35との熱交換により排気温度Te2まで温度が低下する。後段蓄熱部35は、排気温度Te2よりも低く、かつ、媒体温度Tw3よりも高い後段蓄熱温度Tlatにあり、後段蓄熱温度Tlatに基づく熱量を蓄熱している。中段熱交換部32において、排気ガスは、中段蓄熱部33との熱交換により排気温度Te2から排気温度Te3まで温度が低下する。中段蓄熱部33は、排気温度Te3よりも低く、かつ、第2温度T2よりも高い中段蓄熱温度Tmidにあり、中段蓄熱温度Tmidに基づく熱量を蓄熱している。中段蓄熱部33は、後段蓄熱部35よりも温度が低いものの、後段蓄熱部35よりも大きな熱量を蓄熱している。そして、前段熱交換部31において、排気ガスは、作動媒体との熱交換により、排気温度Te3から媒体温度Tw1よりも高い排気温度Te4へと温度が低下する。
なお、圧送部23が停止状態にあるとき、循環回路21における作動媒体の循環が禁止される一方、蒸発器24に対する排気ガスの流入は継続される。そのため、中段蓄熱部33においては、中段熱交換部32に滞留している作動媒体に対する放熱量よりも排気ガスとの熱交換による吸熱量が大きくなり、それら放熱量と吸熱量との差の分の熱量が蓄熱される。同様に、後段蓄熱部35においては、後段熱交換部34に滞留している作動媒体に対する放熱量よりも排気ガスとの間の熱交換による吸熱量が大きくなり、それら放熱量と吸熱量との差の分の熱量が蓄熱される。
上述した廃熱回収装置20の作用について説明する。
廃熱回収装置20の蒸発器24は、前段熱交換部31と、中段蓄熱部33を有する中段熱交換部32と、後段蓄熱部35を有する後段熱交換部34とで構成されている。こうした構成によれば、各蓄熱部33,35は、エンジン10の廃熱量が多いときは廃熱を蓄熱しつつ作動媒体を加熱し、エンジン10の廃熱量が少ないときは蓄熱していた熱で作動媒体を加熱する。これにより、エンジン10の廃熱量が変化したとしても膨張機25の出力Pがその影響を受けにくくなる。
また、廃熱回収装置20においては、中段蓄熱部33と後段蓄熱部35とが熱的に絶縁されていることで中段蓄熱部33と後段蓄熱部35との間での直接的な熱移動が不可能な構成となっている。こうした構成によれば、中段蓄熱部33と後段蓄熱部35との間で温度が平均化されることがないことから、エンジン10の廃熱量が少ないときにも中段熱交換部32および後段熱交換部34の各々における各位置で蓄熱部と作動媒体との温度差が確保されやすくなる。
また、図5に示すように、例えば、中段熱交換部32において、中段蓄熱温度Tmidは、中段熱交換部32から流出する排気ガスの温度である排気温度Te3以下に維持される。また、作動媒体は、中段蓄熱温度Tmidの以下の温度で中段熱交換部32から流出する。こうしたことから、図5に示すケースにおいて前段熱交換部31に前段蓄熱部が配設されるとなれば、前段熱交換部31の各位置において前段蓄熱部は図5中の排気温度Te4以下の前段蓄熱温度に維持される。そのため、そうした前段蓄熱部に加熱される作動媒体は前段蓄熱温度以下、換言すれば排気温度Te4以下の温度で前段熱交換部31から流出することになる。すなわち、前段熱交換部31に前段蓄熱部が配設されると、図5に示すケースよりも前段熱交換部31の各位置において高温側(前段蓄熱部)と低温側(作動媒体)との温度差が小さくなってしまうばかりか、排気温度Te4が媒体温度Tw2よりも高くなければ作動媒体を媒体温度Tw2まで昇温させることが困難となる。これに対して、廃熱回収装置20は、前段熱交換部31に前段蓄熱部を設けることなく蒸発器24が構成されていることから、前段熱交換部31の各位置において高温側(排気ガス)と低温側(作動媒体)との温度差が確保されやすくなるとともに作動媒体が媒体温度Tw2まで昇温されやすくなる。
次に、図6および図7を参照して廃熱回収装置に対して行ったシミュレーションの結果の例について説明する。図6および図7は、上述した廃熱回収装置20と比較例の廃熱回収装置とに対して共通する入熱量Qを入力値として与えた場合における飽和温度Tsおよび膨張機25の出力Pの推移を示すグラフである。入熱量Qは、蒸発器に流入する排気ガスの状態量に基づく熱量であり、飽和温度Tsは、膨張機25に流入する直前の位置での作動媒体の温度である。図6および図7において、実線は、上述した廃熱回収装置20を対象に行ったシミュレーションの結果を示している。一方、点線は、蓄熱部33,35を備えておらず、また、入熱量Qが大きいほど循環回路21における作動媒体の流量が多くなる比較例の廃熱回収装置を対象に行ったシミュレーションの結果を示している。なお、廃熱回収装置20においては、飽和温度Tsと中段蓄熱温度Tmidとの間に相関関係が認められた。
図6は、エンジン10の運転状態が高負荷状態にある比率が高い場合のシミュレーションの結果の一例を示している。
図6に示すように、比較例の廃熱回収装置においては、全体として、飽和温度Tsおよび出力Pの双方ともその時々の入熱量Qの変化、すなわち入熱量Qに関する微分的要素に応じて変化することが認められた。また、入熱量Qが極少量にある状態においては、飽和温度Tsおよび出力Pの双方とも下がり続ける傾向にあることが認められた。また、入熱量Qが極大量にある状態(例えばt1〜t2)においては、入熱量Qが変化したとしても飽和温度Tsおよび出力Pの双方がおおよそ一定の値に保持されることが認められた。そして、こうした入熱量Qが極大量にあるときに飽和温度Tsおよび出力Pが一定の値に保持される状態においては余剰熱量ΔQが発生していることが認められた。余剰熱量ΔQは、例えば、余剰熱量ΔQの有無を示す境界値と、蒸発器24前後における作動媒体の状態量差に基づく熱量を入熱量Qから減算した値との差に基づいて算出される。
一方、廃熱回収装置20においては、圧送部23が圧送状態に維持され続けることが認められた。また、入熱量Qが極少量にある状態であっても飽和温度Tsおよび出力Pの双方が緩やかに低下し、入熱量Qが極大量にある状態であっても飽和温度Tsおよび出力Pの双方が緩やかに上昇することが認められた。すなわち、飽和温度Tsおよび出力Pの双方とも、その時々の入熱量Qの変化よりも直前の所定期間における入熱量Qの合計、すなわち入熱量Qに関する積分的要素に応じて変化することが認められた。そして、比較例の廃熱回収装置に比べて、入熱量Qが極大量にある状態の余剰熱量ΔQが格段に少なく、また、膨張機25の総出力量も大きいことが認められた。
図7は、エンジン10の運転状態が低負荷状態にある比率が高い場合のシミュレーションの結果の一例を示している。なお、図7では、本シミュレーションにおいて余剰熱量ΔQが発生しなかったため、図6の余剰熱量ΔQに代えて圧送部23の駆動状態を記載している。図7において、「ON」は圧送部23が圧送状態にあることを示し、「OFF」は圧送部23が停止状態にあることを示している。
図7に示すように、比較例の廃熱回収装置においては、飽和温度Tsおよび出力Pの双方が入熱量Qに関する微分的要素に応じて変化することが認められた。また、エンジン10の運転状態が低負荷状態である比率が高いため、飽和温度Tsが全体的に低く、また、膨張機25の出力Pも全体的に低いことが認められた。
一方、廃熱回収装置20においては、中段蓄熱温度Tmidに応じて圧送部23の停止状態と圧送状態とが繰り返されることにより、比較例の廃熱回収装置に比べて、飽和温度Tsが高い状態が維持されやすいことが認められた。また、膨張機25について、圧送部23が停止状態にあるときは出力Pを得ることができないが、圧送部23が圧送状態にあるときは比較例の廃熱回収装置よりも高い出力Pが得られやすいことが認められた。そして、比較例の廃熱回収装置に比べて、膨張機25の総出力量が格段に大きくなることが認められた。
上記実施形態の廃熱回収装置20によれば、以下に列挙する作用効果が得られる。
(1)廃熱回収装置20によれば、エンジン10の廃熱量が変化したとしても膨張機25の出力Pがその影響を受けにくくなるとともに、エンジン10の廃熱量が少ないときにも各熱交換部31,32,34において作動媒体との温度差が確保されやすくなる。これらのことから、膨張機25の出力Pを安定して得ることができ、結果として、エンジン10の廃熱を効率よく回収することができる。
(2)蒸発器24は、各熱交換部31,32,34において作動媒体の流れ方向と排気ガスの流れ方向とが相反する方向に設定された対向流式の熱交換器である。これにより、並行流式の熱交換器よりも後段熱交換部34において後段蓄熱部35と作動媒体との温度差が確保されやすくなることから、例えば、圧送部23を圧送状態に制御する第1温度T1をより低い温度に設定することができる。その結果、エンジン10の廃熱を利用した作動媒体の加熱を効果的に行うことができる。
(3)中段蓄熱部33は、後段蓄熱部35よりも大きな蓄熱容量を有している。こうした構成によれば、最も熱量が必要とされる液相状態から気相状態への相転移が中段熱交換部32で行われる確率を高めることができる。これにより、後段熱交換部34に流入する作動媒体が気相状態である確率が高められるとともに後段熱交換部34における後段蓄熱部35と作動媒体との温度差が確保されやすくなる。その結果、後段熱交換部34において気相状態の作動媒体をより高い温度まで昇温させることができることから、エンジン10の廃熱量が少ないときであっても膨張機25に対してより高いエネルギーを有する作動媒体を供給することができる。
(4)廃熱回収装置20は、中段蓄熱温度Tmidが第1温度T1まで高くなると圧送部23を圧送状態に制御し、その後、中段蓄熱温度Tmidが第2温度T2まで低下すると圧送部23を停止状態に制御する。こうした構成によれば、各蓄熱部33,35における蓄熱量が小さいときには圧送部23が停止状態に制御されて各蓄熱部33,35に対する蓄熱を集中的に行うことができる。これにより、圧送部23が圧送状態にあるときに膨張機25に供給される作動媒体の熱エネルギーが高められることから、膨張機25をより高い効率のもとで作動させることができる。
(5)廃熱回収装置20においては、中段蓄熱部33および後段蓄熱部35の蓄熱状態を示す指標として中段蓄熱温度Tmidが設定されている。こうした構成によれば、中段熱交換部32における蓄熱量が高い精度のもとで把握されることから、作動媒体の液相状態から気相状態への相転移を中段熱交換部32においてより確実に行うことができる。また、中段蓄熱温度Tmidと後段蓄熱温度Tlatとに基づいて蓄熱状態が取得される場合に比べて簡易な構成のもとで蓄熱状態を取得することができる。
(6)第1温度T1および第2温度T2が最大圧力p1における飽和温度Ts1を基準として規定されている。これにより、圧送部23の圧送する作動媒体の飽和温度よりも中段蓄熱温度Tmidが高い状態で作動媒体を循環させることができる。
(7)排気浄化装置12を通過した排気ガスが蒸発器24に流入することから、排気ガスに含まれる粒子状物質に起因した蒸発器24の熱効率の低下を抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・廃熱回収装置は、エンジンの廃熱を利用して蒸発させた作動媒体で膨張機を作動させる構成であればよい。そのため、廃熱回収装置は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)を備えた車両においては、吸気側に還流される排気ガスの熱をエンジンの廃熱として用いる構成であってもよい。
例えば、図8に示すように、廃熱回収装置60は、上述した循環回路21、圧送部23(第1圧送部)、蒸発器24(第1蒸発器)、膨張機25、および、凝縮器27に加えて、分岐回路61、第2圧送部63、第2蒸発器64を備えている。分岐回路61は、循環回路21の一部であり、循環回路21における凝縮器27と圧送部23との間から分岐して蒸発器24と膨張機25との間に接続されている。第2圧送部63は、分岐回路61における作動媒体の流量を変更可能に構成されており、圧送部23と基本的な構成を同じにすることが可能である。第2蒸発器64は、蒸発器24と基本的な構成が同じであり、前段熱交換部、中段蓄熱部を有する中段熱交換部、および、後段蓄熱部を有する後段熱交換部を備えた熱交換器である。第2蒸発器64は、第2圧送部63を通過した作動媒体をEGR通路17におけるEGRクーラー18の上流を流れる排気ガスを熱源として加熱することにより液相状態の作動媒体を気相状態へと相転移させる。こうした構成において、ECU50は、圧送部23と同様に、中段蓄熱部の温度に基づいて第2圧送部63の駆動状態を制御することが可能である。
廃熱回収装置60によれば、排気通路11を流れる排気ガスだけでなく、EGR通路17を流れるEGRガスからもエンジン10の廃熱を回収することができる。しかも、EGRクーラー18に流入するまえのEGRガスを熱源としているため、EGRクーラーの容量を小さくすることもできる。
・第1温度T1および第2温度T2は、作動媒体の供給圧力p2における飽和温度よりも高い温度であればよい。そのため、ECU50は、例えば圧力センサーや圧送部23の駆動状況に基づいて作動媒体の供給圧力p2を所定の制御周期で取得し、その取得した供給圧力p2に基づいて第1温度T1および第2温度T2を変更してもよい。
・ECU50は、中段蓄熱部33の蓄熱状態、あるいは、中段蓄熱部33および後段蓄熱部35の蓄熱状態を示す指標として中段蓄熱温度Tmidを取得する構成に限られない。例えば、ECU50は、中段蓄熱温度Tmidと後段蓄熱部35の温度である後段蓄熱温度Tlatとに基づいて蓄熱状態を取得してもよいし、後段蓄熱温度Tlatを蓄熱状態を示す指標として取得してよい。また例えば、ECU50は、エンジン10の運転状態を示す状態量や循環回路21における作動媒体の流量などを入力値とするモデルを用いた演算により蓄熱状態を取得してもよい。
・中段蓄熱部33の蓄熱容量は、後段蓄熱部35の蓄熱容量以下であってもよい。
・蒸発器24は、排気ガスの流れ方向と作動媒体の流れ方向とが同一の方向に設定された並行流式の熱交換器であってもよい。また、蒸発器24は、エンジン10の廃熱を熱源として作動媒体を加熱するものであればよく、プレート式の熱交換器や伝熱管を用いたシェルアンドチューブ式の熱交換器であってもよい。プレート式の熱交換器においては、プレートそのものを蓄熱部に設定することが可能である。シェルアンドチューブ式の熱交換器においては、伝熱管の周囲に蓄熱部を配設することが可能である。
・廃熱回収装置20は、エンジンの廃熱である排気ガスの熱エネルギーを力学的エネルギーに変換できるものであればよく、エンジンは、ディーゼルエンジンであってもよいし、ガソリンエンジンであってもよいし、ガスエンジンであってもよい。
10…エンジン、11…排気通路、12…排気浄化装置、13…タービン、14…吸気通路、15…コンプレッサー、16…ターボチャージャー、17…EGR通路、18…EGRクーラー、20…廃熱回収装置、21…循環回路、23…圧送部、24…蒸発器、25…膨張機、26…出力軸、27…凝縮器、31…前段熱交換部、32…中段熱交換部、33…中段蓄熱部、34…後段熱交換部、35…後段蓄熱部、36…絶縁部、50…ECU、51…プロセッサ、52…メモリ、53…入力インターフェース、54…出力インターフェース、55…バス、56…温度センサー、60…廃熱回収装置、61…分岐回路、63…第2圧送部、64…第2蒸発器。

Claims (5)

  1. 作動媒体が循環可能に構成された循環回路と、
    前記循環回路に作動媒体を圧送する圧送部と、
    前記圧送部が圧送した作動媒体をエンジンの廃熱で蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で蒸発した作動媒体の通過により作動する膨張機と、
    前記膨張機を通過した作動媒体を凝縮する凝縮器とを備え、
    前記蒸発器は、
    前記エンジンの排気ガスと作動媒体との間で熱交換が行われる前段熱交換部と、
    前記排気ガスの熱を蓄熱する中段蓄熱部を有し、前記中段蓄熱部と前記前段熱交換部を通過した作動媒体との間で熱交換が行われる中段熱交換部と、
    前記排気ガスの熱を蓄熱する後段蓄熱部を有し、前記後段蓄熱部と前記中段熱交換部を通過した作動媒体との間で熱交換が行われる後段熱交換部とを備え、
    前記中段蓄熱部は、前記後段蓄熱部に対して熱的に絶縁されている
    廃熱回収装置。
  2. 前記蒸発器は、対向流式の熱交換器である
    請求項1に記載の廃熱回収装置。
  3. 前記中段蓄熱部は、前記後段蓄熱部よりも大きな蓄熱容量を有する
    請求項1または2に記載の廃熱回収装置。
  4. 前記中段蓄熱部の蓄熱状態を取得する蓄熱状態取得部と、
    前記循環回路における作動媒体の流通量を制御する制御部とをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記蓄熱状態が第1蓄熱状態になると前記循環回路における作動媒体の流通を開始し、前記蓄熱状態が前記第1蓄熱状態よりも蓄熱量が少ない第2蓄熱状態になると前記循環回路における作動媒体の流通を禁止する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の廃熱回収装置。
  5. 前記蓄熱状態取得部は、前記中段蓄熱部の温度を検出する温度センサーであり、
    前記第1蓄熱状態は、前記温度センサーの検出値が第1温度よりも高い状態であり、
    前記第2蓄熱状態は、前記温度センサーの検出値が前記第1温度よりも低い第2温度以下の状態であり、
    前記第1温度および前記第2温度は、前記蒸発器に対する作動媒体の供給圧力における飽和温度よりも高い温度である
    請求項4に記載の廃熱回収装置。
JP2017066699A 2017-03-30 2017-03-30 廃熱回収装置 Expired - Fee Related JP6741619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066699A JP6741619B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 廃熱回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066699A JP6741619B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 廃熱回収装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018168758A JP2018168758A (ja) 2018-11-01
JP6741619B2 true JP6741619B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=64018555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017066699A Expired - Fee Related JP6741619B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 廃熱回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6741619B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016747A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Mazda Motor Corp 自動車用排熱発電装置
GB2457266B (en) * 2008-02-07 2012-12-26 Univ City Generating power from medium temperature heat sources
DE102011076054B4 (de) * 2011-05-18 2013-12-05 Eberspächer Exhaust Technology GmbH & Co. KG Abwärmenutzungsvorrichtung
JP2015031268A (ja) * 2013-08-07 2015-02-16 日立造船株式会社 廃熱回収装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018168758A (ja) 2018-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5281587B2 (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP6116892B2 (ja) 車両の廃熱回収システム
JP4140544B2 (ja) 廃熱利用装置
JP5018592B2 (ja) 廃熱回収装置
JP2010540837A (ja) 往復機関からの廃熱を利用するカスケード型有機ランキンサイクル(orc)システム
JP5739184B2 (ja) ランキンサイクルに従って動作する閉循環路内を循環する低凝固点の作動流体を制御する装置およびそれを使用する方法
US20130219872A1 (en) Thermoelectric recovery and peltier heating of engine fluids
JP5008441B2 (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2012077630A (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
CN105156163A (zh) 波动热源余热利用有机朗肯循环***
JP2010077964A (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2009097434A (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2005201067A (ja) ランキンサイクルシステム
JP2009264353A (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2010174848A (ja) 排熱回生システム
JP2009185773A (ja) 廃熱利用装置
JP2008298407A (ja) 多元ヒートポンプ式蒸気・温水発生装置
US10041380B2 (en) Engine preheating apparatus and preheating method of the engine
JP7057323B2 (ja) 熱サイクルシステム
JP2013113192A (ja) 廃熱回生システム
JP2007085195A (ja) 廃熱回生装置
JP6741619B2 (ja) 廃熱回収装置
US10378391B2 (en) Waste heat recovery device
JP2004263589A (ja) コージェネレーションシステム及びそれに用いられるエンジン発電機起動方法
JP2005273543A (ja) 廃熱利用装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190926

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6741619

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees