JP6738695B2 - コイルの製造方法、コイル - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、リッツ線を巻回して形成されるコイルの製造方法、コイルに関する。
従来、リッツ線を巻回して形成されるコイルが知られている。このようなコイルでは、表面に絶縁被覆が施された細線を複数撚り合わせて形成したリッツ線を採用しており、いわゆる口出しとなる圧着端子を接続する際には、絶縁被覆を剥離する等の口出し処理を施す必要がある。このとき、電気的接続を確実なものとするために、圧着端子を圧着するための各種の手法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
特開2000−90747号公報 特開平6−275325号公報
しかしながら、特許文献1、2等に記載されているように、電気的接続を確実なものとしながら圧着端子を圧着することは容易ではなく、また、リッツ線の絶縁被覆を剥離する口出し処理自体も容易ではない。そして、リッツ線を巻回して形成されたコイル本体はある程度の重量があることから作業性がさらに悪化することが懸念されるとともに、絶縁被覆を剥離する工程や圧着端子を圧着する工程等においてコイルを傷つけてしまうおそれも懸念される。
そこで、作業性が高く、コイルを傷つけるおそれを低減することができるコイルの製造方法、コイルを提供する。
実施形態のコイルの製造方法は、表面に絶縁被覆が施された細線を複数撚り合わせたリッツ線を巻回して形成されるコイルの製造方法であって、リッツ線の端部に口出し処理を施す口出し処理工程と、口出し処理が施されたリッツ線を巻回してコイル本体を形成する巻回工程と、を含むことを特徴とする。
実施形態のコイルは、表面に絶縁被覆が施された細線を複数撚り合わせたリッツ線を巻回して形成されるコイルであって、予め口出し処理が施されているリッツ線を巻回して形成されたコイル本体を備えることを特徴とする。
第1実施形態によるコイルを模式的に示す図 リッツ線の構成を模式的に示す図 製造工程の流れを示す図 リッツ線を巻回してコイル本体を形成する態様を模式的に示す図 リッツ線の端部に圧着する圧着端子の一例を模式的に示す図 第2実施形態によるコイルを模式的に示す図 リッツ線の重ね順の入れ替え態様を模式的に示す図 第3実施形態によるコイルを模式的に示す図
以下、複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する部位には同一符号を付して説明する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1から図5を参照しながら説明する。図1示すように、本実施形態のコイル1は、コイル本体2と、巻回されることでコイル本体2を形成するリッツ線3と、リッツ線3の端部にそれぞれ圧着されている圧着端子4とを備えている。また、コイル1は、コイル本体2の少なくとも表面がモールド材2aによってモールドされている。このコイル1は、例えば高周波用のリアクトルや変圧器などに用いられる。
ただし、モールド材2aは、圧着端子4からコイル本体2から至る部位(以下、便宜的に引き出し部位と称する)については、リード線の圧着端子4が設けられている側の端部を含む少なくとも一部をモールドしていない。このため、引き出し部位の長さをL1とし、モールドされている部位の長さをL2とすると、それぞれの長さはL1>L2の関係になっている。
リッツ線3は、図2(a)に示すように、表面に絶縁被覆が施された例えばエナメル線等の細線5を複数撚り合わせて形成されている。本実施形態の場合、リッツ線3は、細線5を撚り合わせて成型することにより、断面が矩形となる平角状に形成されている。なお、リッツ線3は、図2(b)に示すように、例えば強靭なアラミド繊維テープ等の固縛帯6で固縛したり、図2(c)に示すように固着材としてのレジン液を含浸させ易い不織布テープ7で覆ったりしたものであってもよい。
圧着端子4は、例えば変圧器においてはいわゆる口出し用となるものであり、リッツ線3の端部に図示しない圧着工具を用いて圧着されている。このとき、圧着端子4が圧着されるリッツ線3の端部は、細線5の表面の絶縁被覆が剥離されているとともに、細線5が電気的および物理的に一体になるように半田あげ処理が施されている。
本実施形態の場合、コイル1は、詳細は以下に説明するが、リッツ線3の端部に予め圧着端子4を圧着し、その後、圧着端子4が圧着されているリッツ線3を巻回することによってコイル本体2が形成されている。つまり、コイル1は、圧着端子4が圧着されている等、予め口出し処理が施されたリッツ線3を巻回して形成されたコイル本体2を備えている。
次に上記した構成の作用について説明する。
さて、従来の製造方法で製造されたものを便宜的に従来コイルと称するが、従来コイルは、リッツ線3を巻回してコイル本体2を形成した後、その端部に圧着端子4を圧着していた。しかし、前述のように、電気的接続を確実なものとしながら圧着端子4を圧着することは容易ではなく、また、リッツ線3の絶縁被覆を剥離すること自体も容易ではない。
さらに、リッツ線3を巻回して形成されるコイル本体2は数十kg程度になることもあり、作業者が作業をすることを考えると、例えば10kg程度を超えると作業性が大きく悪化するという実情がある。また、従来コイルの場合、端部の絶縁被覆を剥離するためにコイル本体2を移動したり傾けたりする必要があり、コイル本体2や引き出し部位を傷つけてしまうおそれが高かった。
そこで、以下のようにコイル1を製造する。図3は、コイル1の製造方法の流れを示している。本実施形態の場合、コイル1は、剥離工程、半田あげ工程、圧着工程、巻回工程、およびモールド工程を含む製造方法により製造されている。なお、本実施形態では、リッツ線3は、所望の特性を得るために必要な巻回数に応じた長さ、且つ、コイル本体2から引き出される引き出し部位を形成可能な長さに予め切断されている。
剥離工程では、リッツ線3の端部の絶縁被覆が剥離される。具体的には、周知のようにリッツ線3の端部を剥離剤で満たした容器に浸し、その後、端部を洗浄液槽に浸して超音波洗浄を施して洗浄することにより、端部の表面に残留した残留物つまりは剥離した絶縁被覆を除去する。
半田あげ工程では、絶縁被覆を剥離した端部が半田あげされる。具体的には、周知のようにリッツ線3の端部を半田槽に浸すことにより、端部を半田あげする。
圧着工程では、リッツ線3の端部に圧着端子4が圧着される。具体的には、周知のように図示しない圧着工具を用いて所定の大きさの圧着端子4をリッツ線3の端部に圧着する(図4参照)。なお、圧着端子4の大きさ等は、コイル1の使用目的に応じて適宜設定されている。
これら剥離工程、半田あげ工程、圧着工程は、本実施形態における口出し処理工程、つまりは、リッツ線3に口出し処理を行う工程に相当する。
巻回工程では、図4に示すように、圧着端子4が接続されたリッツ線3を、引き出し部位を形成しつつ、必要な回数だけ治具10に巻回することにより、コイル本体2が形成される。
つまり、本実施形態の製造方法では、剥離工程、圧着工程、半田あげ工程といった口出し処理が施す口出し処理工程を含み、その口出し処理工程において口出し処理が施されたリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成している。
モールド工程では、コイル本体2にレジン液を塗布したり、コイル本体2をレジン液の槽に浸したりすること等により、少なくともホイル本体の表面をモールドする。ただし、本実施形態では、リッツ線3の引き出し部位においては、少なくとも圧着端子4が圧着されている側の端部を含む一部はモールドしない。これにより、図1に示したように、リッツ線3の引き出し部位には、圧着端子4の側にモールドされていない部位が形成される一方、コイル本体2側にはモールドされた部位が形成される。
このように、本実施形態のコイル1は、予め圧着端子4を圧着したリッツ線3、つまりは、口出し処理を施されたリッツ線3を巻回することにより形成されたコイル本体2を備えている。
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
実施形態のコイル1は、表面に絶縁被覆が施された細線5を複数撚り合わせたリッツ線3の端部に口出し処理を施す口出し処理工程と、口出し処理が施されたリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成する巻回工程と、を含むことを特徴とする。より具体的には、本実施形態のコイル1は、リッツ線3の端部の絶縁被覆を剥離する剥離工程(S1)と、リッツ線3に圧着端子4を圧着する圧着工程(S3)と、圧着端子4が圧着されたリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成する巻回工程(S4)と、を含む製造方法により製造されている。
このとき、リッツ線3は、剥離工程において端部の絶縁被覆が剥離されている。つまり、剥離工程では、コイル本体2を形成する前のリッツ線3に対して、絶縁被覆の剥離を行っている。このため、数十kg程度になるコイル本体2を移動したり傾けたりする作業を要する従来の製造方法に比べると、つまりは、コイル本体2を形成した後に絶縁被覆を剥離する場合に比べると、リッツ線3の取り扱いが格段に容易となっており、絶縁被覆の剥離を圧倒的に容易に行うことができる。また、コイル本体2を移動したり傾けたりする必要が無いことから、コイル本体2や引き出し部位を傷つけてしまうおそれが無い。
したがって、作業性が高く、コイル1を傷つけるおそれを低減することができる。
この場合、実施形態のように絶縁被覆を剥離した端部を半田あげする半田あげ工程(S2)を含む製造方法により製造することにより、複数の細線5を電気的および物理的に一体とすることができるとともに、圧着端子4の接続を容易に行うことができるようになる。
実施形態のコイル1は、表面に絶縁被覆が施された細線5を複数撚り合わせて形成され、予め口出し処理が施されているリッツ線3リッツ線を巻回して形成されたコイル本体2を備えることを特徴とする。より具体的には、本実施形態のコイル1は、端部の絶縁被覆が剥離され、その端部が半田あげされ、さらに圧着端子4が圧着されているリッツ線3を巻回して形成されたコイル本体2を備えている。
このようなコイル1によっても、上記した製造方法と同様に、作業性が高く、コイル1を傷つけるおそれを低減することができる。具体的には、リッツ線3を剥離剤に浸した後に洗浄することによって当該端部の絶縁被覆を剥離するので、リッツ線3の取り扱いが格段に容易となることで、作業性が改善される。
コイル本体2は、少なくともその表面がレジン層によりモールドされている。これにより、コイル本体2の固着および保護を行うことができる。
リッツ線3は、コイル本体2から引き出されている引き出し部位を形成しているとともに、当該引き出し部位においては、少なくとも圧着端子4が圧着されている側の端部を含む一部がモールドされていない。これにより、例えば渡り配線する際にリッツ線3の向きを自由に設定できる等、引き出し部位の使い勝手を向上させることができる。
リッツ線3は、圧着端子4が圧着されている側の端部が半田あげされている。これにより、複数の細線5を電気的および物理的に一体とすることができる。
また、圧着端子4は、図3に例示したように1つのリッツ線3の端部に1個圧着する構成であってもよいが、図5に示すように、リッツ線3の端部を例えば2つに分割してそれぞれに圧着する構成であってもよい。すなわち、圧着端子4は、1本のリッツ線3の端部に対して複数個が圧着されていてもよい。これにより、外部接続端子の数が多い場合等にも対応することができる。
また、本実施形態のコイル1の場合には、引き出し部位の長さ(L1)は、圧着端子4の圧着部位程度まで短くすることができる。このため、電気的特性が規定しづらい引き出し部位を極力短くすることができ、コイル1としてみた場合の電気的特性を精度よく規定することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図6および図7を参照しながら説明する。第2実施形態の場合、リッツ線3の構成が第1実施形態と異なっている。なお、本実施形態においても、リッツ線3は、巻回される前の段階で予め圧着端子4が圧着されている。
図6に示すように、本実施形態のコイル1の場合、リッツ線3は、第1実施形態と同様にその外形が平角状に成型されており、複数本が厚み方向に重ねられた状態で巻回されてコイル本体2を形成している。このリッツ線3は、コイル本体2において、その重なり順が内周側と外周側とで少なくとも1回入れ替えられている。
具体的には、リッツ線3は、治具10(図4参照)の上部側から巻回していく際に最初に内周側に位置するリッツ線3aと、外周側に位置するリッツ線3bとで構成されている。そして、リッツ線3は、図7(a)、(b)に示すように、治具10に巻回される際、n回目の巻回位置においてその内周側と外周側の重なり順が入れ替えられる。
そのため、n+1回目の巻回位置においては、リッツ線3aが外周側に位置することになるとともに、リッツ線3bが内周側に位置することになる。なお、重なり順を入れ替える回数は、コイル本体2の大きさや必要な巻回回数等に応じて設定すればよい。
このようなコイル1によっても、予め圧着端子4が圧着されているリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成することにより、第1実施形態と同様に、作業性が高く、コイル1を傷つけるおそれを低減することができる。
また、複数本のリッツ線3a、3bを用いることにより単純計算で重量が2倍になっているような場合であっても、重たいコイル本体2を移動したり傾けたりする必要がなくなるため、作業性を大きく改善することができる。
また、リッツ線3a、3bは、その重なり順が内周側と外周側とで入れ替えられることにより、コイル本体2を形成する長さ、つまり、巻回されている部位の長さ(以下、巻回長さと称する)が、内周側と外周側とでほぼ等しくなる長さに形成されている。換言すると、コイル1の電気的特性を決定づける主因であるコイル本体2においては、内周側と外周側との導体の長さがほぼ一致している。
このため、複数本のリッツ線3を用いてコイル本体2を形成する際に、コイル1の電気的特性を精度よく決定することができる。
また、圧着端子4は、複数本のリッツ線3に対して1個が圧着されている。これにより、口出しが1つである場合等において端部の取り扱いを容易にすることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図8を参照しながら説明する。第2実施形態の場合、リッツ線3の構成が第1実施形態と異なっている。なお、本実施形態においても、リッツ線3は、巻回される前の段階で予め圧着端子4が圧着されている。
図8に示すように、本実施形態のコイル1の場合、リッツ線3は、第1実施形態と同様にその外形が平角状に成型されており、複数本がその短手方向に隣接した状態で巻回されてコイル本体2を形成している。また、リッツ線3は、圧着端子4が圧着される端部側においては、その厚み方向に重ねられて圧着端子4が圧着されている。
このようなコイル1によっても、予め圧着端子4が圧着されているリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成することにより、第1実施形態と同様に、作業性が高く、コイル1を傷つけるおそれを低減することができる。
また、複数本のリッツ線3a、3bを用いることで単純計算で言えばコイル本体2の重量が倍になっているような場合であっても、重たいコイル本体2を移動したり傾けたりする必要がなくなるため、作業性を大幅に改善することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態で例示した構成にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形あるいは拡張することができる。
実施形態では口出し処理工程として剥離工程(S1)、半田あげ工程(S2)および圧着工程(S3)を例示したが、剥離工程および半田あげ工程の少なくとも一方を口出し処理工程としてもよい。例えば、絶縁被覆を剥離したリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成し、その後に半田あげと圧着端子4の圧着とを行ってもよいし、絶縁被覆を剥離して半田あげしたリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成してもよい。すなわち、圧着工程は、口出し工程に含めなくてもよい。これは、圧着端子4の圧着は、絶縁被覆の剥離や半田あげに比べれば、コイル本体2を形成した後であっても比較的容易に行うことができるためである。
また、口出し処理工程として、リッツ線3を予め設定されている長さに切断する切断工程や、第2実施形態のように内周側と外周側と巻回長さを揃える調整工程を含めてもよい。
実施形態ではリッツ線3の引き出し部位にモールドする部位とモールドしない部位とを形成したが、引き出し部位の全体をモールドしない構成であってもよい。
実施形態では剥離工程と半田あげ工程とを別工程とした例を示したが、圧着端子4が圧着される側の端部を半田あげすることによって端部の絶縁被覆を剥離してもよい。つまり、絶縁被覆の剥離(剥離工程)と端部の半田あげ(半田あげ工程)とを1工程で行う製造方法であってもよい。換言すると、リッツ線3は、圧着端子4が圧着されている側の端部を半田あげすることによって当該端部の絶縁被覆が剥離されていてもよい。これにより、製造工程を簡略化することができる。
実施形態では、リッツ線3を予め切断する例を示したが、リッツ線3の一方の端部に対して剥離工程、半田あげ工程および圧着工程を施した後、リッツ線3を所定の長さに切断し、他方の端部に対して剥離工程、半田あげ工程および圧着工程を施すようにしてもよい。つまり、一方の端部にのみ圧着端子4を先付けし、他方の端部は巻回後に圧着端子4を圧着するようにしてもよい。
各実施形態ではコイル1にはコイル本体2が1つである例を示したが、複数のコイル本体2を組み合わせてコイル1としてもよい。例えば、第2実施形態および第3実施形態では1つコイル本体2を複数のリッツ線3で構成し、その複数のリッツ線3を1つの圧着端子4で圧着する例を示したが、1本のリッツ線3で形成したコイル本体2を複数用い、各コイル本体2から出ているリッツ線3を1つの圧着端子4で圧着する構成であってもよい。これは、複数のコイル本体2を並列に接続する場合や、複数のコイル本体2を直列に接続してその中間口出しを形成する場合等に有用である。また、複数本のリッツ線3で形成したコイル本体2を複数用いて1つのコイル1を構成してもよい。
第2実施形態においてリッツ線3を重ねる本数や、第3実施形態においてリッツ線3を並べる本数は、実施形態で例示した2本に限定されることは無く、任意の本数を設定することができる。
実施形態のように予めリッツ線3に圧着端子4を接続する場合には、例えば巻回回数や引き出し部位の長さを計算してリッツ線3の長さを決定しても、巻回後のリッツ線3に撓みが生じる可能性がある。例えば、第2実施形態のリッツ線3の場合には、並び順を入れ替えて長さを調整するとしても、内周側のリッツ線3と外周側のリッツ線3との若干の長さのずれに起因する撓みが生じる可能性がある。また、第1実施形態や第3実施形態のリッツ線3の場合には、各リッツ線3の内周側と外周側とで若干の長さのずれに起因する撓みが生じる可能性がある。
そして、この撓みは、巻き終わり側の引き出し部位に顕著に生じると考えられる。つまり、巻始め側はリッツ線3をきちんと揃えて巻回するものの、巻回中にずれが生じ、そのずれが蓄積されて、巻き終わり側の端部に現れると考えられる。そのため、変圧器等の比較的大型の装置に使われることを想定したものにおいて一方の端部側においてリッツ線3が揃っており、他方の端部側において細線5に撓みが生じているコイル1は、予め圧着端子4を接続したリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成する本発明の製造方法により製造されたものであると考えられる。換言すると、両側の引き出し部位において共に細線5の撓みや歪みが無いもの以外は、本発明の製造方法により製造されたものであると考えられる。
また、コイル1を形成した後にリッツ線3の端部の絶縁被覆を剥離するためには、引き出し部位にある程度の長さが必要となる。そのため、引き出し部位の長さ(L1。図1参照)が非常に短いもの、例えば圧着端子4用の圧着工具が挿入できる程度の長さの引き出し部位を有しているものは、予め圧着端子4を接続したリッツ線3を巻回してコイル本体2を形成する本発明の製造方法により製造されたものであると考えられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はコイル、2はコイル本体、2aはモールド材、3、3a、3bはリッツ線、4は圧着端子、5は細線を示す。

Claims (12)

  1. 表面に絶縁被覆が施された細線を複数撚り合わせたリッツ線を巻回して形成されるコイルの製造方法であって、
    前記リッツ線の端部に口出し処理を施す口出し処理工程と、
    前記口出し処理が施された前記リッツ線を巻回してコイル本体を形成する巻回工程と、
    を含み、
    前記巻回工程では、前記リッツ線は、その外形が平角状に成型されており、厚み方向に重ねられた状態で巻回されて前記コイル本体を形成しているとともに、その重なり順が内周側と外周側とで少なくとも1回入れ替えられて当該コイル本体における巻回長さが等しく形成されていることを特徴とするコイルの製造方法。
  2. 表面に絶縁被覆が施された細線を複数撚り合わせたリッツ線を巻回して形成されるコイルであって、
    予め口出し処理が施されている前記リッツ線を巻回して形成されたコイル本体を備え
    前記リッツ線は、その外形が平角状に成型されており、厚み方向に重ねられた状態で巻回されて前記コイル本体を形成しているとともに、その重なり順が内周側と外周側とで少なくとも1回入れ替えられて当該コイル本体における巻回長さが等しく形成されていることを特徴とするコイル。
  3. 前記コイル本体は、少なくともその表面がレジン層によりモールドされていることを特徴とする請求項2に記載のコイル。
  4. 前記リッツ線は、前記コイル本体から引き出されている引き出し部位においては、少なくとも前記口出し処理を施した端部を含む一部がモールドされていないことを特徴とする請求項2または3記載のコイル。
  5. 1本の前記リッツ線の端部に対して複数個の圧着端子が圧着されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項記載のコイル。
  6. 複数本の前記リッツ線の端部に対して1個の圧着端子が圧着されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項記載のコイル
  7. 前記リッツ線は、その外形が平角状に成型されており、短手方向に隣接した状態で巻回されて前記コイル本体を形成しているとともに、端部側においては厚み方向に重ねられて前記口出し処理が施されていることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項記載のコイル。
  8. 前記リッツ線は、前記口出し処理として、端部の前記絶縁被覆が剥離されていることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項記載のコイル。
  9. 前記リッツ線は、端部を剥離剤に浸した後に洗浄することによって当該端部の前記絶縁被覆が剥離されていることを特徴とする請求項8記載のコイル。
  10. 前記リッツ線は、端部を半田あげすることによって当該端部の前記絶縁被覆が剥離されていることを特徴とする請求項8記載のコイル。
  11. 前記リッツ線は、前記口出し処理として、端部が半田あげされていることを特徴とする請求項2から9のいずれか一項記載のコイル。
  12. 前記リッツ線は、前記口出し処理として、端部に圧着端子が圧着されていることを特徴とする請求項2から11のいずれか一項記載のコイル。
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