JP6733082B2 - 食用の茶葉加工品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料茶葉を用いて複合的で風味豊かな旨みを持つ食用の茶葉加工品およびその製造方法に関する。特に、原料茶葉を粉末状茶葉としたものに味付け加工を施して、複合的な旨みを濃く引き出すことができる食用の茶葉加工品およびその製造方法に関する。
茶葉には、カテキン、ビタミンCやビタミンEやカロチン等のビタミン群、各種ミネラル等々の、健康に有用な成分が多量に含まれていることが、従来から良く知られている。
このように茶葉は健康によい嗜好品として従来から愛用されているが、主に茶葉は、湯を注いで得られる茶葉抽出液である「お茶」を飲用するものであった。
なお、お茶漬けとしてご飯にお茶を注いで食べるという習慣はあるが、それも、茶葉に湯を注いで得られる茶葉抽出液である「お茶」を飲用するものと変わりはない。
また、茶葉は蒸した後に細かい細粒とした抹茶として粉末状の加工品として、食材に混ぜたり、和菓子にまぶしたりして食用することはある。
このように、茶を嗜好飲料として飲用したり、抹茶として食用したりすることで健康維持に有用な成分を吸収できる。
しかし、茶葉成分の摂取において、茶葉をお湯で抽出した飲用のお茶では、脂溶性成分が摂取できないという問題がある。
つまり、カロチンとかビタミンE等は脂溶性で湯水に溶けないため、飲料としての茶からは吸収できない。
そのため、脂溶性成分を摂取するためには、茶葉そのものを食用しなければならない。
そこで、従来技術において、茶葉を湯で抽出せず、そのまま食する食用茶葉として以下のものが知られている。
第1は、抹茶である。
抹茶は、原料茶葉を細粒化して粉末にしている
次に、特許文献1に示した加工方法で製造する茶葉加工品が知られている。特許文献1に示された茶葉加工品は、原料茶葉を−15℃以下に急速凍結して冷凍茶葉として提供する方法である。ビタミンCが製品1g中に1mg以上含まれるように工夫をしている。
特許文献2の加工方法で製造する茶葉加工品が知られている。特許文献2に示された茶葉加工品は、図9に示すように、原料茶葉を荒茶生産ラインで蒸熱、冷却、粗揉または粗揉後揉捻して重量比40〜50まで乾燥させる予備乾燥工程と、予備乾燥茶葉をマイクロ波減圧撹拌乾燥機で重量比20〜30まで乾燥させる一次乾燥工程と、一次乾燥茶葉を計量、プレスして厚さ5〜10mmのシート状に加工する計量・プレス工程と、シート状の一次乾燥茶葉をマイクロ波減圧乾燥機で重量比5〜7まで乾燥させる二次乾燥工程と、シート状の二次乾燥茶葉を切断してカット幅5〜10mmのキューブ状の茶葉乾燥食品Cにする切断工程を備え、乾燥茶葉としたものである。
特開2000−50798号公報 特開2012−50412号公報
上記のように、従来技術において、茶葉を湯で抽出せず、そのまま食する食用茶葉が知られているが、以下に示す問題がある。
まず、抹茶であれば、抹茶を利用した菓子、アイスクリーム、料理等を食べれば、これらの脂溶性成分を吸収できることになる。
しかし、抹茶として食する場合は、苦みと食用量の問題がある。
抹茶は本来の味は、かなり苦みや渋みがあり、たくさん食することが難しい。また、甘みを加えるために糖質などを混ぜ合わせる場合があるが、カロリーなどが高くなってしまい、かえって健康を損なう場合もあり得る。
このように、もともと原料茶葉には渋み成分や苦味成分が多く含まれており、これらの渋み成分や苦味成分を如何に低く抑え、尚且つ緑茶の有する風味や色味、香りをどれだけ残せるかが課題になってくる。
特許文献1に示した加工方法で製造した乾燥茶葉は、原料茶葉を急速凍結して原料茶葉の本来有する成分の劣化を抑える技術である。
茶葉の有用成分は、時間が経つにつれて酸化したり発酵変性したりすることで劣化してゆく。新茶は自然に放置しているだけで発酵し易く有用成分が変質しやすい。そこで、特許文献1に示した加工方法は、そのような酸化や発酵変性による劣化を抑制するために急速凍結する技術である。
そのため、特許文献1に示した加工方法で製造した乾燥茶葉は、抹茶と同様、かなり苦みや渋みがあり、たくさん食することが難しい。つまり、もともと原料茶葉には渋み成分や苦味成分が多く含まれており、特許文献1の技術では急速凍結の過程を経てもそれらの渋み成分や苦味成分も維持されてしまい、凍結茶葉の持つ苦みや渋みはそのままであり、たくさん食することが難しい。
特許文献2に示した加工方法で製造した乾燥茶葉は、乾燥してキューブ状の茶葉乾燥食品としたもので、扱いやすくなり、料理中に添加したりしやすくなっている。
しかし、特許文献2に示した加工方法も、粉砕と乾燥を中心としたもので、もともと原料茶葉に多く含まれている渋み成分や苦味成分はそのままであり、特許文献2の乾燥工程の過程を経てもそれらの渋み成分や苦味成分も維持されてしまい、凍結茶葉の持つ苦みや渋みはそのままである。なお、特許文献2の中では、マイクロ波減圧乾燥工程という特殊な乾燥工程を必須の工程としており、そのマイクロ波減圧乾燥工程の中で、フレーバー(香料)を添加することが開示されている。このフレーバー(香料)の添加により、出来上がりの製品においてフレーバー付けはされているものの、いわゆるハーブティーのように、お茶の香りを引き立てるものであり、渋み成分や苦味成分を少し抑える効果があったとしても、食用に合うように味が大きく異なるものではない。
そこで、上記問題に鑑み、本発明は、原料茶葉をお湯で抽出するものではなく、原料茶葉そのものを含有しつつも、茶葉に含まれる渋み成分や苦味成分を抑え、食が進む味付けに調整された茶葉加工品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の茶葉加工品の製造方法は、原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だし、調味料のいずれかまたはその組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にする味付けペースト加工工程と、前記味付けペースト加工工程により生成されたペースト加工物をドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を制御して粒径を調整した乾燥体を生成するドラム式乾燥工程を備えた、食用の茶葉加工品の製造方法である。
上記のドラム式乾燥工程において、ペースト加工物の時間当たりの投入量、ドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を調整し、乾燥体がフレーク状生成物となるようにすれば、食用の味付き茶葉フレークとして提供できる。
また、上記のドラム式乾燥工程において、ペースト加工物の時間当たりの投入量、ドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を調整し、乾燥体がシート状生成物となるようにすれば、食用の味付き茶葉シート材として提供できる。
味付け材として、昆布などの海草系のエキス、鰹節などの魚節貝類系のエキス、シイタケなどのキノコ系エキス、その他薬膳植物系エキスなど、様々なエキスを混合することも可能であり、メインの茶葉が供するカテキンやビタミンCに加えて多種多様な有用成分を簡単に添加することができる。
また、例えば、味付け材が味付け材をチャーハンの素となる材料であれば、茶入りチャーハンの素として提供できる。
また、味付け材がお茶漬けまたはお吸い物の素となる材料であれば、お茶漬けまたはお吸い物の素として提供できる。
また、味付け材が洋食または中華の素となる材料であれば、洋食または中華の素として提供できる。
また、味付け材が洋菓子または和菓子の素となる材料であれば、洋菓子または和菓子のトッピング材料として提供できる。
このように味付け次第で多様なものが、フレーク状加工物やシート状加工物として提供できる。
本発明の食用の茶葉加工品によれば、従来には、このように茶葉が主原料となっている味付けのペースト加工物を食用として提供したフレーク状加工物やシート状加工物といったものが存在した例はなく、新たな食品素材を提供するものである。
原料茶葉に含まれるカテキンやビタミンCなどの有用成分のほか、だしエキスに含まれる有用なアミノ酸やタンパク質なども同時に摂取することができ、かつ、味付けが、いわゆるふりかけのような食の進む味付けとすることもでき、健康増進食材として優れている。
また、ペースト加工物を乾燥させたものであるので、口内で簡単に溶けて味が染み出す。また、料理に加えても、即座に茶葉成分やだし成分が溶け出す。
味付け材として、昆布などの海草系のエキス、鰹節などの魚節貝類系のエキス、シイタケなどのキノコ系エキス、その他薬膳植物系エキスなど、様々なエキスを混合することも可能であり、メインの茶葉が供するカテキンやビタミンCに加えて多種多様な有用成分を簡単に添加することができる。利用者が煮出しする際、ベースとなるだしとして、異系統または異種素材から新たに供給されるだし成分が追加されるため重層化された旨みと風味が醸し出されることとなる。
本発明の茶葉加工品100の製造工程を簡単に示すフローチャートである。 試作した味付けペースト加工物を示す図である。 試作品にかかるドラム式乾燥工程における乾燥時の様子を示す図である。 試作されたフレーク状の生成物の例を示す図である。 海草系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。 魚節貝類系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。 キノコ系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。 薬膳植物系グループ素材のだし取り工程のフローチャートである。 特開2012−50412号公報に開示された茶葉加工品の加工手順を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の複合粉末だし取り用調味料の実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
実施例1は、本発明の茶葉加工品およびその製造工程を示す実施例である。
図1は本発明の茶葉加工品100の製造工程を簡単に示すフローチャートである。
図1に示すように、本発明の茶葉加工品100の製造工程は、第1工程(S101)、第2工程(S102)、第3の工程(S103)の3つの工程を備えている。
なお、第1工程から第3の工程まで一気通貫に行っても良いし、第1工程(S101)から第2工程(S102)まで行って保存しておき、必要に応じて第3工程(S103)を随時行うことも可能である。
第1工程(S101)を説明する。
第1工程(S101)は、味付けペースト加工工程である。
あらかじめ原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉を用意しておく。
粉末状茶葉の粒径は限定されないが、20〜100メッシュ程度で良く、例えば、60メッシュとする。
この粉末状茶葉に対して、用意した液体だし、粉末だし、調味料のいずれかまたはその組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にする。
液体だし、粉末だしは、あらかじめ用意しておく。
この液体だし、粉末だし、調味料の内容によって、味付けが変わってくる。
ここでは、目的とする味や成分を得るために取り揃えた素材から、素材の系統、抽出方法の別に分けてだしを取り、液体のまま調達しても良く、粉末化したものを調達しても良い。海草系の素材、魚節貝類系の素材、キノコ系の素材、その他薬膳植物系の素材など多様なものから選択したり組み合わせたりすることも可能である。
海草系の素材としては昆布がある。昆布類としては、例えば、真昆布、利尻昆布、日高昆布、ラウス昆布、三石昆布などがあげられる。上記のものは単独で使用してもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。その他の海草類を加えて良く、本発明は昆布以外の海草を排除するものではない。
魚節貝類系の素材としては、まず、鰹節、宗田鰹節、さらに、配合によっては鯖節(サバ)、鮪節(マグロ)、室節(アジ)、うるめ節(ウルメいわし)などの節類、また、いわし(いりこ)、あごなどの煮干しなどもある。
また、貝類として、ホタテ貝柱、さらに、ホタテ干しヒモ(外套膜)、あさり、しじみ、はまぐり、牡蠣などの干し貝肉などがある。
キノコ系の素材としては、干し椎茸、さらに、えのき、しめじ、舞茸、平茸、なめこ、松茸、きくらげなどがあげられる。
薬膳植物系素材としては、甘草、はと麦、ドクダミなどの薬膳類、人参、牛蒡、ほうれん草、玉ねぎなどの野菜類、リンゴ、ナツメなどの果実類、さらに、いわゆる漢方薬の素材などもあり得る。
上記は例示であり、海草系、魚節貝類系、キノコ系、薬膳植物系には他にも様々な素材を採用し得る。
取り揃えた素材を素材の系統や抽出方法の別に分け、これら素材からだしをとって味付け材を用意する。味付け材として液体だしのまま用いても良く、粉末化したものを用いても良い。
粉末化した粉末状茶葉に対して、適度な配合量でこれら味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にする。
図2は、試作した味付けペースト加工物を示す図である。
図2に示した試作の味付けペースト加工物は、以下の材料を混合して撹拌してペースト状にしたものである。
この試作品は、ご飯ふりかけの茶葉加工品を製造するための味付けペースト加工物である。
原材料は、粉末状茶葉330gに対して、液体だし500ccと粉末だし3gと調味料として魚醤130gを用いた。
なお、液体だしは、昆布、カツオ、しいたけ、貝柱、人参、玉ねぎ、魚醤から抽出して生成したものである。
粉末だしは、昆布だし粉末とカツオだし粉末の混合である。
粉末状茶葉の割合が多いので、図2に示すように、味付けペースト加工物は全体として深い緑色をしている。
第2工程(S102)および第3工程を説明する。
第2工程(S102)は、ドラム式乾燥工程である。
第1工程の味付けペースト加工工程により生成されたペースト加工物を、ドラム式乾燥機に投入してゆき、乾燥体を生成する。
なお、ドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を制御することにより、乾燥体に含まれる茶葉の粉状体の粒径、乾燥体の含水率を調整することができる。
このドラム式乾燥工程(S102)の乾燥の方法によって、フレーク状の生成物としたり、シート状の生成物としたりすることができる。
一例として、フレーク状の生成物を得る工程を説明する(S102−1)。
フレーク状の生成物を得る場合、乾燥体がフレーク状生成物となるように、ペースト加工物の時間当たりの投入量、ドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を調整できる。なお、具体的な乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度は、ペースト加工物に含有される茶葉粉状体の量、粉粒径の違い、混合した液体だしの量、成分、粉末だしの量、成分、調味料の量、成分などによって変化するため、内容物に応じてフレーク状になるように調整すれば良い。一般論としては、乾燥温度は高め、ドラム圧力は強め、ドラム回転速度は中速度でフレーク状に仕上がりやすい。
第3の工程(S103−1)は、調整工程である。
第3の工程では、第2工程(S102−1)のドラム式乾燥工程を経て得られた生成物を取り出して温度を下げ、自然乾燥を行い、適度な大きさのフレーク状の生成物となるよう形を整えるなど調整し、食用の味付き茶葉フレークを得る。
図3は、試作品にかかるドラム式乾燥工程における乾燥時の様子を示す図である。
上図は、ペースト加工物がドラム式乾燥工程におけるドラム式乾燥機に投入され通過している状態を示す図である。
下図は、ドラム式乾燥機を通過した生成物である。この例では、シート状の生成物となっている。このシート状の生成物は、いわゆる結着材(つなぎ)が混入されていないので、割れやすく、フレーク状に調整しやすいものである。
図4は、試作されたフレーク状の生成物の例を示す図である。
この例では、緑色中心では見栄えが良くないので、桜の花びらを散らして入れて見栄えを良くしたものとなっている。
緑色のフレーク状のものは、ペースト加工物が乾燥してフレーク状になったものである。
次に、他の例として、シート状の生成物を得る工程を説明する(S102−2)。
シート状の生成物を得る場合、乾燥体がシート状生成物となるように、ペースト加工物に結着材となるようなものを混合しておいた方がシート状生成物の仕上がりが良い。
第2の工程としては、ペースト加工物の時間当たりの投入量、ドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を調整できる。なお、具体的な乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度は、ペースト加工物に含有される茶葉粉状体の量、粉粒径の違い、混合した液体だしの量、成分、粉末だしの量、成分、調味料の量、成分などによって変化するため、内容物に応じてシート状になるように調整すれば良い。一般論としては、乾燥温度は高め、ドラム圧力は強め、ドラム回転速度は中速度でシート状に仕上がりやすい。
第3の工程(S103−2)は、調整工程である。
第2工程(S102−2)のドラム式乾燥工程を経て得られたシート状の生成物を取り出して温度を下げ、自然乾燥を行い、形の悪いシート状の生成物が含まれていれば、形を整えるなど調整し、食用の味付き茶葉シートを得る。
図3の下図は、シート状生成物となっているが、結着材(つなぎ)が混合されていないので、乾燥後は割れやすくなっている。結着材(つなぎ)が混合されていればシート状の状態を保ちやすく仕上がることは理解されよう。
次に、茶葉加工品において、第1の味付けペースト加工工程において混入する味付け材を選択することにより、茶葉加工品の用途を多様なものとすることができる。
例えば、味付け材が、チャーハンの素となる材料であれば、茶入りチャーハンの素として提供できる。
味付け材が、お茶漬けまたはお吸い物の素となる材料であれば、お茶漬けまたはお吸い物の素として提供できる。
味付け材が、洋食または中華の素となる材料であれば、洋食または中華の素として提供できる。
味付け材が、洋菓子または和菓子の素となる材料であれば、洋菓子または和菓子のトッピング材料として提供できる。
以下、味付け材のものとなる、液体だし、粉末だしの製造方法について述べておく。これら液体だし、粉末だし、別途調達する調味料などの組み合わせによって多様な味付け材が得られることが理解されよう。
グルーピングされた各々の素材のグループに対して、当該グループごとの素材に適しただし取り製法でだしを取り、だしエキスを得る。
様々なレシピがあり得る。本発明ではこのだし取り製法のレシピを限定するものではない。製造者が適していると判断するレシピを用いれば良い。
以下は一例であり、レシピのバリエーションはあり得る。
[海草系グループの素材のだし取り方法]
以下、海草系グループの素材のだし取り工程の一例である。
図5は、海草系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。
(ステップA101)
昆布を適量、鍋の水に入れて半日から一日程度漬け込む。
(ステップA102)
昆布を漬け込んだ鍋をそのまま煮炊きする。中の昆布ガラを取り出し、昆布ガラと煮汁を得る。
(ステップA103)
煮汁に対して適量の鰹節を入れて半日から一日程度漬け込む。
このステップA103で、昆布の煮汁とガラに取り分けられる。
(ステップA104)
昆布ガラを破砕してペースト状に加工する。
(ステップA105)
次に、当該昆布ガラペーストを煮汁に対して入れ、昆布ガラペーストと煮汁の混合により全体がペースト状になるまで昆布ガラペーストを投入して撹拌する。
(ステップA106)
ガラペーストと煮汁混合物を半日から一日寝かせ、その後、乾燥機を用いて低温(60℃程度)で乾燥し、粉砕機で適度な粒度となるよう粉砕して粉末を得る。
[魚節貝類系グループの素材のだし取り方法]
以下、魚節貝類系グループの素材のだし取り工程の一例である。
図6は、魚節貝類系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。
この例では、だし取り素材は鰹節、煮干とし、異系統異種素材は昆布や椎茸とした例となっている。
(ステップB101)
先に鍋の水を沸騰させ、その中に適量の鰹節などの魚節やあご等の煮干し、さらに干し貝柱やあさりの干し貝肉などを投入し、だしを抽出しながら半日から一日程度漬け込む。
(ステップB102)
漬け込みが終了すると、だしの抽出液と魚節貝類のガラが得られる。
(ステップB103)
なお、適宜、抽出汁に対してはさらに適量の鰹節を追加しても良い。
(ステップB104)
魚節貝類ガラから加工したガラペースト、さらに、昆布や椎茸を加工した非ガラペーストを加工しておく。
(ステップB105)
抽出汁に対して全体がペースト状になるまでガラペースト、非ガラペーストを投入して撹拌する。必要に応じて魚醤などの天然調味料を添加することもあり得る。
(ステップB106)
ペースト混合物を半日から一日寝かせ、その後、乾燥機を用いて低温(60℃程度)で乾燥し、粉砕機で適度な粒度となるよう粉砕して粉末を得る。
[キノコ系グループの素材の素材のだし取り方法]
以下、キノコ系グループの素材のだし取り工程の一例である。
図7は、キノコ系グループの素材のだし取り工程のフローチャートである。
この例では、だし取り用素材は、乾燥椎茸、乾燥しめじ、乾燥えのき、乾燥舞茸などの乾燥キノコ類であり、異種素材は、魚節貝類系の鰹節とする。
(ステップC101)
乾燥椎茸、乾燥しめじ、乾燥えのき、乾燥舞茸などの乾燥キノコ類を適量、鍋の水に入れて半日から一日程度漬け込む。
(ステップC102)
乾燥キノコ類を漬け込んだ鍋をそのまま一時間程度煮炊きする。
(ステップC103)
中のキノコガラを取り出し、煮汁をさらに二時間程度、中火で煮炊きを続け、煮汁を濃縮する。
キノコ濃縮煮汁とキノコガラに取り分けられる。
(ステップC104)
キノコガラを破砕してペースト状にする。
(ステップC105)
当該キノコガラペーストをキノコ濃縮煮汁に対して入れ、さらに鰹節粉末を加え、全体がペースト状になるまでキノコガラペーストを投入して撹拌する。
(ステップC106)
ステップC106で生成したペーストを半日から一日寝かせ、その後、乾燥機を用いて低温(60℃程度)で乾燥し、粉砕機で適度な粒度となるよう粉砕して粉末を得る。
[薬膳植物系グループの素材のだし取り方法]
以下、薬膳植物系グループ素材のだし取り工程の一例である。
図8は、薬膳植物系グループ素材のだし取り工程のフローチャートである。
この例では、だし取り用素材は、甘草、はと麦、ドクダミの薬膳であり、異種素材は、野菜系の人参、牛蒡、ほうれん草とする。
(ステップD101)
あらかじめ、人参、牛蒡、ほうれん草などの野菜をペースト状にすりつぶし、野菜ペーストを中火で約1時間程度炒める。
(ステップD102)
甘草、はと麦、ドクダミなどの薬膳類を煎じて薬膳煎汁を抽出する。
(ステップD103)
薬膳ガラと薬膳煎汁とに取り分ける。
(ステップD104)
次に、薬膳ガラを破砕してペースト状にし、当該薬膳ガラペーストを得る。
(ステップD105)
薬膳煎汁に対して、野菜ペースト、薬膳ガラペーストを加え、撹拌して全体を馴染ませる。
(ステップD106)
魚醤などの天然調味料で味を整え、中火で沸騰直前まで煮た後火を止め、半日から一日寝かせて熟成させる。
(ステップD107)
乾燥機を用いて生成ペーストを低温(60℃程度)で乾燥し、粉砕機で適度な粒度となるよう粉砕して粉末を得る。
上記の工程で製造された各々のグループのだしエキス混合粒を所定割合で混合して味付け材を製造する。
目的とする味や成分のだしとなるよう、各だし取り加工で得られた液体だし、粉末だし、さらに別途調達した調味料などを所定割合で混合・配合し、味付け材を製造する。
また、さらに、味付け材の一部として、海草類素材、魚節貝類素材、キノコ類素材、薬膳植物素材のいずれかまたはその組み合わせを混合しておくことも可能である。例えば、牡蠣、鰹節、椎茸など乾燥させた素材の小片や粉末を加えておくと、味に重層性が生じることも期待できる。
以上、本発明の机における好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、原料茶葉を用いた茶葉加工品として広く利用可能である。

Claims (10)

  1. 原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だし、調味料のいずれかまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にした、茶入りの味付けペースト加工物であって、前記味付け材がチャーハンの素となる材料であり、茶入りチャーハンの素として提供される食用の茶葉加工品。
  2. 原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だしまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にした、茶入りの味付けペースト加工物であって、前記味付け材が洋食または中華の素となる材料であり、洋食または中華の素として提供される食用の茶葉加工品。
  3. 原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だしまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にした、茶入りの味付けペースト加工物であって、前記味付け材が洋菓子または和菓子の素となる材料であり、洋菓子または和菓子のトッピング材料として提供される食用の茶葉加工品。
  4. 前記液体だし、前記粉末だし、またはそれらの組み合わせである味付け材の一部に、海草類素材、魚節貝類素材、キノコ類素材、薬膳植物素材のいずれかまたはその組み合わせを混合した請求項1から3のいずれかに記載の食用の茶葉加工品。
  5. 前記ペースト加工物をフレーク状に乾燥したフレーク状生成物とした請求項1から4のいずれかに記載の食用の茶葉加工品。
  6. 前記ペースト加工物をシート状に乾燥したシート状生成物とした請求項1から4のいずれかに記載の食用の茶葉加工品。
  7. 原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だし、調味料のいずれかまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にする味付けペースト加工工程と、前記味付けペースト加工工程により生成された味付けペースト加工物をドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を制御して粒径を調整した乾燥体を生成するドラム式乾燥工程を備えた、食用の茶葉加工品の製造方法であって、
    前記味付けペースト加工物が、原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だし、調味料のいずれかまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にした、茶入りの味付けペースト加工物であって、前記味付け材がチャーハンの素となる材料であり茶入りチャーハンの素として提供されるものである食用の茶葉加工品の製造方法。
  8. 原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だしまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にする味付けペースト加工工程と、前記味付けペースト加工工程により生成された味付けペースト加工物をドラム式乾燥機の乾燥温度、ドラム圧力、ドラム回転速度を制御して粒径を調整した乾燥体を生成するドラム式乾燥工程を備えた、食用の茶葉加工品の製造方法であって、
    前記味付けペースト加工物が、原料茶葉を粉砕した粉末状茶葉に、液体だし、粉末だしまたはそれらの組み合わせの味付け材を混合して撹拌し、ペースト状にした、茶入りの味付けペースト加工物であって、前記味付け材が洋食または中華の素となる材料であり洋食または中華の素として提供される、または、前記味付け材が洋菓子または和菓子の素となる材料であり洋菓子または和菓子のトッピング材料として提供されるものである食用の茶葉加工品の製造方法。
  9. 前記ドラム式乾燥工程において、前記ペースト加工物の時間当たりの投入量、前記ドラム式乾燥機の前記乾燥温度、前記ドラム圧力、前記ドラム回転速度を、前記乾燥体がフレーク状生成物となるように調整し、前記食用の茶葉加工品を食用の味付き茶葉フレークとする請求項7または8に記載の食用の茶葉加工品の製造方法。
  10. 前記ドラム式乾燥工程において、前記ペースト加工物の時間当たりの投入量、前記ドラム式乾燥機の前記乾燥温度、前記ドラム圧力、前記ドラム回転速度を、前記乾燥体がシート状生成物となるように調整し、前記食用の茶葉加工品を食用の味付き茶葉シート材とする請求項7または8に記載の食用の茶葉加工品の製造方法。
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