JP6729154B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗員を保護する乗員保護装置に関する。
従来、車両には、自車両が他の物体に衝突した際に展開して乗員を保護するエアバッグが搭載されている。エアバッグは車両の各所に設けられているが、側面衝突時に運転席と助手席との間の空間に展開するエアバッグはセンターエアバッグ(ファーサイドエアバッグ)と呼ばれ、乗員同士の衝突の防止や側方からの衝撃の緩和等を図っている。
このようなセンターエアバッグの展開を制御する技術として、例えば下記特許文献1には、車両の側面衝突を検知したときに、車両内の乗車物がセンターエアバッグの展開位置にあるか否かを判別し、乗車物が展開位置にない場合にセンターエアバッグを展開する技術が開示されている。
特開2008−105498号公報
上記従来技術では、車両内の乗車物がセンターエアバッグの展開位置にある場合には、センターエアバッグを展開しない。これは、乗車物が特に乗員である場合には、エアバッグの展開により当該乗員に不要な衝撃を与える可能性があるためである。
一方で、センターエアバッグを展開しない場合には、運転席や助手席に搭乗する乗員への衝突に起因する衝撃がセンターエアバッグを展開した場合と比較して大きくなるという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、側面衝突時に左右の座席間に乗員が存在した場合に、当該乗員への不要な衝撃の入力を防止することにある。
上述の目的を達成するため、請求項1の発明にかかる車両の乗員保護装置は、車両の左右車幅方向に間隔を置いて並ぶ第1の座席と第2の座席の座席間に展開されるセンターエアバッグと、前記座席間に設けられ、車両前方側または車両後方側へ向けて傾斜可能な可動面部と、前記車両の側面衝突を検知する側突検知手段と、前記座席間に乗員が存在するか否かを検知する乗員検知手段と、前記車両の側面衝突時に前記座席間に乗員が存在している場合に、前記可動面部を前記車両前方側または前記車両後方側に向けて傾斜させる傾斜制御手段と、前記傾斜制御手段により前記可動面部が傾斜された後に前記センターエアバッグを展開する展開制御手段と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明にかかる車両の乗員保護装置は、前記センターエアバッグは、前記第1の座席および第2の座席にそれぞれ設けられるとともに、前記第1の座席側、前記第2の座席側の前記センターエアバッグが並んで展開可能とされ、前記可動面部に設けられ、当該可動面部上の荷重を検出する面上センサが設けられ、前記第1の座席および第2の座席の背もたれ上部の車幅方向車室内側には、当該箇所にかかる荷重を検出する背もたれセンサが設けられ、前記乗員検知手段は、前記面上センサで荷重が検出された場合に前記座席間に乗員が存在すると判定し、前記傾斜制御手段は、前記面上センサおよび前記背もたれセンサの検出結果に基づいて前記可動面部を傾斜させるか否かを選択し、前記展開制御手段は、前記面上センサおよび前記背もたれセンサの検出結果に基づいて前記センターエアバッグの展開態様を変更する、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる車両の乗員保護装置は、前記背もたれセンサは、前記第1の座席および前記第2の座席における前記背もたれの車幅方向内側の上面部に荷重を検出し、前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサの両方で荷重が検出された場合、または前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサの両方で荷重が検出されなかった場合、前記傾斜制御手段により前記可動面部が傾斜されるとともに、前記展開制御手段により前記2つの座席両方の前記センターエアバッグが展開される、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる車両の乗員保護装置は、前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサのいずれか一方のみで前記荷重が検知された場合、前記傾斜制御手段は前記可動面部を傾斜させず、前記展開制御手段は前記荷重が検知されていない方の座席の前記センターエアバッグのみを展開させる、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、車両の側面衝突時に左右の座席間に乗員が位置している場合、座席間に設けられた可動面部を傾斜させ、その後センターエアバッグを展開するので、座席間に位置する乗員をシートバック(背もたれ)より車両前方または後方に移動させた上でセンターエアバッグを展開することができる。従って、座席間に位置する乗員にセンターエアバッグが不適切な状態で当たることを防止することができる上、座席に着座している乗員をセンターエアバッグで保護することができ、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。また、座席に着座している乗員に対して座席間に位置する乗員の位置を前後方向でずらすことで乗員同士の衝突を抑制する上で有利となる。
請求項2の発明によれば、背もたれセンサと面上センサとの検出結果に基づいて可動面部の傾斜の有無およびセンターエアバッグの展開態様を変更するので、座席間に位置する乗員の乗車姿勢に合わせてより適切な状態でセンターエアバッグを展開することができ、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。
請求項3の発明によれば、面上センサで荷重が検出され、かつ2つの背もたれセンサの両方で背もたれに荷重が掛かっていることが検知された場合、または面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサの両方で荷重が検知されなかった場合には、可動面部を傾斜させ、その後2つの座席両方のセンターエアバッグを展開させるので、左右座席間の中央部に乗員が位置している場合に、乗員の位置を車両前方または後方にずらした上でセンターエアバッグを展開することができ、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。
請求項4の発明によれば、面上センサで荷重が検出され、かつ2つの背もたれセンサのいずれか一方のみで荷重が検出された場合には、乗員が左右いずれかに偏って位置していると判定し、可動面部傾斜させず、乗員が検知されていない側の座席のセンターエアバッグのみを展開させるので、座席間で左右いずれかに偏って乗員が位置している場合に、乗員に衝撃を与えない側のセンターエアバッグのみを展開し、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。
実施の形態にかかる乗員保護装置10が搭載された車両20の車内空間を示す説明図である。 座席に設けられたエアバッグの展開状態を示す説明図である。 センターコンソール30の拡大図である。 乗員保護装置10の機能的構成を示すブロック図である。 センターコンソール30上への乗員の乗車形態の一例を示す図である。 センターコンソール30上への乗員の乗車形態の一例を示す図である。 センターコンソール30上への乗員の乗車形態の一例を示す図である。 乗員保護装置10の動作を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる乗員保護装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、実施の形態にかかる乗員保護装置10が搭載された車両20の車内空間を示す説明図である。また、図2は、座席に設けられたエアバッグの展開状態を示す説明図である。
車両20の車室内には、車両20の左右車幅方向に間隔Lを置いて並ぶ2つの座席22A(第1の座席),22B(第2の座席)が配置されている。座席22A,22Bは、座席間に展開するセンターエアバッグCE(CE1,CE2)を有する。
より詳細には、車両20には、車幅方向に間隔Lを置いて運転席22Aおよび助手席22Bが配置されている。また、運転席22Aおよび助手席22Bの後方には、後部座席23が配置されている。
運転席22Aおよび助手席22Bは、車両20の床面Gと平行方向に延びる座面28と、座面28に対して上方向に起立する背もたれ26と、背もたれ26の上部に取り付けられたヘッドレスト24とを備えている。
このうち背もたれ26は、乗員の背中が接する前面2602と、車幅方向内側を向いた内側面2604と、車幅方向外側(窓側)を向いた外側面2606と、図示しない後面とを有している。
図2に助手席22Bを例にして示すように、センターエアバッグCE(CE2)は、背もたれ26の内側面2604から車両前方に向かって座席22A,22Bの座席間(間隔L内)に展開する。センターエアバッグCEは、乗員の頭部および胸部付近を保護して乗員が衝突側と反対側(運転席22A側)へ移動するのを抑制する。
また、背もたれ26の外側面2606からはサイドエアバッグSE(ニアサイドエアバッグ)が車両前方に向かって車両ドアD(図1参照)と乗員との間に展開する。サイドエアバッグSEは、乗員の車幅方向外側への移動を抑制しつつ側突の衝撃から乗員を保護する。この他、車両20内には運転席/助手席用エアバッグやカーテンエアバッグなど、従来公知の様々な乗員保護機構が設けられている。
本実施の形態では、運転席22Aおよび助手席22Bの両方にセンターエアバッグCE(CE1,CE2)が並んで展開可能に設けられているものとするが、2つの座席(運転席22Aおよび助手席22B)のいずれか一方にのみセンターエアバッグCEが設けられていてもよい。
図1に示すように、運転席22Aおよび助手席22Bの座席間の床面Gには、センターコンソール30が配置されている。より詳細には、運転席22Aおよび助手席22Bの座面28は、乗員の臀部が接する上面2802と、車幅方向内側を向いた内側面2804と、車幅方向外側を向いた外側面2806と、図示しない後面とを有している。
センターコンソール30は、運転席22Aおよび助手席22Bの内側面2804間に配置された箱状の部材であり、床面Gに固定されている。
図3は、センターコンソール30の拡大図である。
センターコンソール30は、中空構造を有する直方体の箱であり、車両20の前後方向に直方体の長辺が沿うように配置されている。センターコンソール30は、上面3002と箱体38を含んで構成されている。箱体38は、側面3004や前面3006、後面3008を有している。
センターコンソール30の上面3002は、長辺の中心付近を境に2つに分割されている。上面3002の2つに分割された領域のうち、車両前側に位置するのが前蓋部3002A、車両後側に位置するのが後蓋部3002Bである。
前蓋部3002Aは、長辺の中心付近に位置する後端部3012Aがヒンジ等により箱体38に取付けられている。搭乗者が前蓋部3002Aの前端部3014Aを持って前蓋部3002Aを上方に引き上げると、図2Aに示すように、後端部3012Aを中心に前蓋部3002Aが上方向に移動して箱体38内の中空部分Pに物を収納することが可能となる。
また、後蓋部3002Bは、長辺の中心付近に位置する前端部3012Bがヒンジ等により箱体38に取付けられている。後蓋部3002Bの後端部3014Bは、前蓋部3002Aの前端部3014Aと異なり、通常は移動できないように固定されている。一方で、後蓋部3002Bの後端部3014Bの直下にある箱体38の後面3008には、ピストンロッド32が内蔵されている。通常時にはピストンロッド32は後面3008内に位置し、後蓋部3002Bも箱体38を覆った状態に固定されている。一方、後述する傾斜制御部504がピストンロッド32を上方に突出させると、図3Bおよび図3Cに示すようにピストンロッド32により後蓋部3002Bが上方に押し上げられ、前端部3012Bを中心に後蓋部3002Bが上方向に移動して、センターコンソール30の後半分に傾斜面を形成する。
つまり、本実施の形態では、センターコンソール30の上面3002(後蓋部3002B)が、運転席22Aと助手席22Bとの座席間に設けられて車両前方側へ傾斜可能な可動面部となっている。なお、センターコンソール30が設けられていない車両においては、例えば床面Gが座席間に設けられた可動面部となる。
また、本実施の形態において、可動面部(後蓋部3002B)は、車両前方側へ傾斜可能とされているが、車両後方側へ傾斜可能とされていてもよい。また、可動面部は乗員が位置できる程度の平坦面を有する面であればよく、必ずしも地面と平行である必要はなく、また曲率を有していてもよい。
図1の説明に戻り、車両20には、2つの座席(運転席22Aと助手席22B)の背もたれ26の上部のうち車幅方向内側に設けられた2つの背もたれセンサS1,S2と、座席間の可動面部に設けられた面上センサS3,S4とが設けられている。
これらセンサS1〜S4は、各センサの設置位置に乗員が位置しているかを検出するものである。
本実施の形態では、各センサS1〜S4は重量センサであり、各センサS1〜S4の検出面に対してかかる荷重を検出する。
なお、各センサS1〜S4は重量センサに限らず、乗員の有無を検知するための情報を検出できるものであれば従来公知の様々な機構(例えば静電センサなど)を用いることができる。
本実施の形態では、背もたれセンサS1,S2は、運転席22Aと助手席22Bの背もたれ26の上部のうち、車幅方向内側の内側面2604に設けられている。すなわち、背もたれセンサS1,S2は、背もたれ26の肩部付近に設けられている。この付近は、センターエアバッグCE1,CE2が格納されている位置に近く、センターエアバッグCE1,CE2が展開された場合に、展開による衝撃がかかりやすい位置である。
また、面上センサS3,S4は、センターコンソール30の後蓋部3002B(可動面部)の車両前後方向中心位置付近に、車幅方向に間隔を置いて配置されている。すなわち、面上センサS3,S4は、後蓋部3002Bの車両前後方向中心位置付近に左右2つ設けられている。この付近は、センターエアバッグCE1,CE2の展開位置と車両前後方向に略同位置にある。
なお、面上センサS3,S4の設置位置は上記に限らず、運転席22Aと助手席22Bとの座席間の可動面部(本実施の形態ではセンターコンソール30の上面3002上のいずれかの箇所)であればよい。また、面上センサの設置数は2つに限らず、例えば後蓋部3002B中心位置付近等に1つ設置してもよいし、センターコンソール30の上面3002に3つ以上設けてもよい。
車両20にセンターコンソール30が設けられていない場合は、例えば床面Gに面上センサを設置する。
図4は、乗員保護装置10の機能的構成を示すブロック図である。
乗員保護装置10は、上述した背もたれセンサS1,S2、面上センサS3,S4、センターコンソール30内のピストンロッド32、右側センターエアバッグCE1、左側センターエアバッグCE2の他、側突検知センサ52およびECU50を含んで構成される。
側突検知センサ52は、車両20の前後左右のドアやピラー等に設けられており、車両20の側面への衝撃を検知する。側突検知センサ52は、具体的には例えば加速度センサや圧力センサなどである。
ECU50は、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などによって構成される。
ECU50は、上記CPUが制御プログラムを実行することにより、衝突検知部502、乗員検知部503、傾斜制御部504および展開制御部506として機能する。
衝突検知部502は、車両20の側面衝突を検知する。
衝突検知部502は、側突検知センサ52の検出値(または検出値の時間変化率)が所定値以上となった場合に、車両20に側面衝突が発生したと判断する。
乗員検知部503は、運転席22Aと助手席22Bとの座席間に乗員が存在するか否かを検知する。乗員検知部503は、例えば面上センサS3,S4で荷重が検出された場合に座席間に乗員が存在すると判定する。すなわち、面上センサS3,S4で荷重が検出されている場合、座席間にあるセンターコンソールの上面3002に乗員が存在していると判断することができる。本実施の形態では、乗員の検出精度を向上させるため、面上センサS3,S4の検出荷重の合計が第1の所定値以上の場合に、座席間に乗員が存在していると判断する。なお、運転席22Aと助手席22Bとの座席間は正規の乗車位置ではなく、座席間に乗員が位置している場合には当該乗員は非正規乗車位置に乗車していることになる。
傾斜制御部504は、車両20の側面衝突時に運転席22Aと助手席22Bとの座席間に乗員が存在している場合に、座席間に設けられた可動面部を車両前方側または車両後方側に向けて傾斜させる。
本実施の形態では、傾斜制御部504は、センターコンソール30内のピストンロッド32を突出させることにより、可動面部である上面3002の後蓋部3002Bを車両前方側に向かって傾斜させる。このように、可動面部を傾斜させることにより、座席間に位置する乗員の位置をセンターエアバッグCE1,CE2の展開位置から前後にずらすことができる。
なお、センターコンソール30が設けられていない車両においては、例えば座席間の床面G上に重ねて傾斜可能な可動面部を構成する、または床面Gの一部を可動面部として傾斜させる機構を設けておき、傾斜制御部504はこの傾斜機構を用いて床面Gを傾斜させる。
展開制御部506は、傾斜制御部504により可動面部が傾斜された後にセンターエアバッグCE1,CE2を展開する。すなわち、展開制御部506は、座席間に位置する乗員の位置がセンターエアバッグCE1,CE2の展開位置からずれた後にセンターエアバッグCE1,CE2を展開し、座席間に位置する乗員にセンターエアバッグCE1,CE2の展開による衝撃を与えないようにする。
ここで、傾斜制御部504および展開制御部506は、それぞれのセンサS1〜S4(面上センサS3,S4および背もたれセンサS1,S2)の検出結果に基づいて、可動面部の傾斜の有無およびセンターエアバッグCE1,CE2の展開態様を変更する。
上述のように、傾斜制御部504および展開制御部506は、基本的には面上センサS3,S4の検出値を用いて判定された座席間における乗員の有無により動作するが、更に背もたれセンサS1,S2の検出値を用いて乗員の状態を予測して、より適切な形で可動面の移動およびセンターエアバッグCE1,CE2を展開を実施することができる。
センサS1〜S4の検出結果の組み合わせには、以下のパターンが考えられる。
パターン1:面上センサS3,S4で荷重が検出され、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の両方で荷重が検出された場合。
より詳細には、面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値以上であり、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値以上の場合である。
このような検出結果が得られた場合には、図5Aに示すようにセンターコンソール30の上面3002の車幅方向略中心部に、乗員P3が後ろ向きに乗っている可能性が高い。
すなわち、面上センサS3,S4で第1の所定値以上の荷重が検出された場合には、センターコンソール30の上面3002(特に後蓋部3002B)に乗員P3が位置していることを示している。また、本実施の形態では、背もたれセンサS1,S2は背もたれ26の肩部付近に設けられていることから、背もたれセンサS1,S2で第2の所定値以上の荷重が検出された場合には、乗員P3が背もたれ26の肩部に体重をかけていることを示している。ここで、乗員P3が前向きに乗車している場合には、乗員P3の荷重は肩部ではなく前面2602にかかる(もしくは乗員P3の体格によってはセンターコンソール30の上面3002以外には荷重がかからない)と考えられることから、乗員P3が背もたれ26の肩部に体重をかけている状態では、乗員P3が後ろ向きに乗っている可能性が高いと考えられる。
このような状態でセンターエアバッグCE1,CE2が展開すると、乗員P3の喉元や顎下にセンターエアバッグCE1,CE2の展開圧がかかり、乗員P3に不要な衝撃を与える可能性がある。
パターン2:面上センサS3,S4で荷重が検出され、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の両方で荷重が検出されなかった場合。
より詳細には、面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値以上であり、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値未満の場合である。
このような検出結果が得られた場合には、図6Aに示すようにセンターコンソール30の上面3002の車幅方向略中心部に、乗員P3が前向きに乗っている可能性が高い。
すなわち、面上センサS3,S4で第1の所定値以上の荷重が検出された場合には、センターコンソール30の上面3002(特に後蓋部3002B)に乗員P3が位置していることを示している。また、上述のように、乗員P3が前向きに乗車している場合には、乗員P3の荷重は肩部ではなく前面2602にかかる(もしくは乗員P3の体格によってはセンターコンソール30の上面3002以外には荷重がかからない)と考えられることから、2つの背もたれセンサS1,S2の両方で第2の所定値以上の荷重が検出されなかった場合には、乗員P3が前向きに乗っている可能性が高いと考えられる。
このような状態でセンターエアバッグCE1,CE2が展開すると、乗員P3の後頭部にセンターエアバッグCE1,CE2の展開圧がかかり、パターン1ほどではないものの、乗員P3に衝撃を与える可能性がある。
パターン1およびパターン2の検出結果が得られた場合、傾斜制御部504は、センターコンソール30の可動面部である後蓋部3002Bを傾斜させ、展開制御部506は、2つの座席両方のセンターエアバッグCE1,CE2を展開させる。
すなわち、図5Bおよび図6Bに示すように、傾斜制御部504がセンターコンソール30のピストンロッド32を上方に突出させて上面3002の後蓋部3002Bを上方に押し上げ、後蓋部3002Bを車両前方に傾いた傾斜面とする。
これにより、後蓋部3002B上に位置していた乗員P3が車両前方側、すなわちセンターエアバッグCE1,CE2の展開位置から離れた位置に移動する。そして、乗員P3の位置をずらした上で、展開制御部506は、左右2つのセンターエアバッグCE1,CE2を展開させる。
このようにすることで、乗員P3にセンターエアバッグCE1,CE2の展開による衝撃を与えることを防止しつつ、側突による乗員P1,P2への衝撃をセンターエアバッグCE1,CE2で緩和することができる。
また、同時に乗員P3の位置を運転席22Aおよび助手席22Bに着座している乗員P1、P2の位置に対して車両前後方向にずらすことができるので、乗員P3と乗員P1または乗員P2との頭部等の衝突を回避することができる。
パターン3:面上センサS3,S4で荷重が検出され、かつ2つの背もたれセンサS1,S2のいずれか一方のみで荷重が検出された場合。
より詳細には、面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値以上であり、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)のいずれか一方のみが第2の所定値以上の場合である。
このような検出結果が得られた場合には、図7A,図7Bに示すようにセンターコンソール30の上面3002の左側(助手席22B側:図7A)または右側(運転席22A側:図7B)に、乗員P3が後ろ向きに乗っている可能性が高い。
すなわち、面上センサS3,S4で第1の所定値以上の荷重が検出された場合には、センターコンソール30の上面3002(特に後蓋部3002B)に乗員P3が位置していることを示している。また、背もたれセンサS1,S2のいずれか一方のみで第2の所定値以上の荷重が検出された場合には、乗員P3が左右いずれかの背もたれ26の肩部に体重をかけていることを示している。上述のように、乗員P3が前向きに乗車している場合には、乗員P3の荷重は肩部ではなく前面2602にかかると考えられることから、乗員P3が左右いずれかの背もたれ26の肩部に体重をかけている状態では、乗員P3が左右に偏って後ろ向きに乗っている可能性が高いと考えられる。
このような状態で、乗員P3が位置する側のセンターエアバッグCEが展開すると、乗員P3の喉元や顎下にセンターエアバッグCEの展開圧がかかり、乗員P3に不要な衝撃を与える可能性がある。
よって、パターン3の検出結果が得られた場合、傾斜制御部504は、図7Cに示すように、可動面部を傾斜させず、展開制御部506は、乗員が検知されていない方の座席のセンターエアバッグCEのみを展開させる。
すなわち、パターン1やパターン2のように乗員を移動させることはせずに、乗員P3が位置していない側の座席、つまり図7Aでは運転席22Aの、図7Bでは助手席22BのセンターエアバッグCEを展開させる。図7Cは、図7Bのように乗員P3が運転席22A側に偏っている場合を図示しており、助手席22BのセンターエアバッグCE2を展開させている様子を図示している。
これは、乗員P3が左右に偏って乗車している場合には、後蓋部3002Bを傾斜させると乗員P3が斜めに移動するなど移動方向のコントロールが難しく、また乗員P3が位置していない側のセンターエアバッグCEは乗員P3に衝撃を与えることなく展開できるためである。
このようにすることで、乗員P3にセンターエアバッグCEの展開による衝撃を与えることを防止しつつ、側突による乗員P1,P2への衝撃を展開した側のセンターエアバッグCEで緩和することができる。
パターン4:面上センサS3,S4で荷重が検出されなかった場合。
より詳細には、面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値未満の場合である。
このような検出結果が得られた場合には、運転席22Aと助手席22Bとの座席間には乗員P3がいない可能性が高い。
よって、パターン4の検出結果が得られた場合には、傾斜制御部504は、背もたれセンサS1,S2の検出結果に関わらず可動面部を傾斜させず、展開制御部506は、背もたれセンサS1,S2の検出結果に関わらず2つの座席両方のセンターエアバッグCE1,CE2を展開させる。
なお、例えば面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値未満、かつ2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)の少なくとも一方が第2の所定値以上の場合には、後部座席23の乗員が運転席22Aまたは助手席22B方向に伸ばした腕が当たっている場合などが考えられる。
図8は、乗員保護装置10の動作を示すフローチャートである。
衝突検知部502で車両20の側面衝突が検知されると(ステップS900:Yes)、傾斜制御部504および展開制御部506は面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値以上であるか否かを判断する(ステップS902)。
面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値未満の場合(ステップS902:No)、座席間に乗員はいないことが予想されるため、傾斜制御部504は可動面は傾斜させずに、展開制御部506は左右両側(運転席22A側および助手席22B側)のセンターエアバッグCE1,CE2を展開させて(ステップS906)、本フローチャートの処理を終了する。
一方、面上センサS3,S4の検出値(荷重)の合計が第1の所定値以上の場合(ステップS902:Yes)、さらに2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値以上であるか否かを判断する(ステップS904)。
2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値以上である場合は(ステップS904:Yes)、ステップS912に移行する。
一方、少なくとも一方の背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が第2の所定値以上でない場合(ステップS904:No)、背もたれセンサS1,S2のいずれかの検出値(荷重)が第2の所定値以上であるか否かを判断する(ステップS908)。
背もたれセンサS1,S2のいずれかの検出値(荷重)が第2の所定値以上である場合(ステップS908:Yes)、乗員が座席間に左右いずれかに偏った状態で位置していると判断し、展開制御部506は、検出値(荷重)が第2の所定値以上であった背もたれセンサと反対側の座席のセンターエアバッグCEを展開させて(ステップS910)、本フローチャートの処理を終了する。
また、ステップS904で2つの背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値以上である場合(ステップS904:Yes)、およびステップS908で背もたれセンサS1,S2の検出値(荷重)が両方とも第2の所定値未満である場合には(ステップS908:No)、乗員が座席間の車幅方向略中央部に位置していると判断し、傾斜制御部504はセンターコンソール30の後蓋部3002Bを傾斜させ(ステップS912)、その後展開制御部506は左右両側(運転席22A側および助手席22B側)のセンターエアバッグCE1,CE2を展開させて(ステップS914)、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明したように、実施の形態にかかる乗員保護装置10によれば、車両20の側面衝突時に左右の座席間に乗員が位置している場合、座席間に設けられた可動面部を傾斜させ、その後センターエアバッグCEを展開するので、座席間に位置する乗員をシートバック(背もたれ)より車両前方または後方に移動させた上でセンターエアバッグCEを展開することができる。従って、座席間に位置する乗員にセンターエアバッグCEが不適切な状態で当たることを防止することができる上、座席に着座している乗員をセンターエアバッグCEで保護することができ、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。また、座席に着座している乗員に対して座席間に位置する乗員の位置を前後方向でずらすことで乗員同士の衝突を抑制する上で有利となる。
また、乗員保護装置10は、背もたれセンサS1,S2と面上センサS3,S4との検出結果に基づいて可動面部の傾斜の有無およびセンターエアバッグCEの展開態様を変更するので、座席間に位置する乗員の乗車姿勢に合わせてより適切な状態でセンターエアバッグを展開することができ、乗員に不要な衝撃を与えるのを防止する上で有利となる。
10……乗員保護装置、20……車両、22A……運転席、22B……助手席、23……後部座席、24……ヘッドレスト、26……背もたれ、28……座面、30……センターコンソール、32……ピストンロッド、38……箱体、3002……上面、3002A……前蓋部、3002B……後蓋部、3004……側面、3006……前面、3008……後面、50……ECU、52……側突検知センサ、502……衝突検知部、503……乗員検知部、504……傾斜制御部、506……展開制御部、CE(CE1,CE2)……センターエアバッグ、G……床面、L……間隔、S1,S2……背もたれセンサ、S3,S4……面上センサ。

Claims (4)

  1. 車両の左右車幅方向に間隔を置いて並ぶ第1の座席と第2の座席の座席間に展開されるセンターエアバッグと、
    前記座席間に設けられ、車両前方側または車両後方側へ向けて傾斜可能な可動面部と、
    前記車両の側面衝突を検知する側突検知手段と、
    前記座席間に乗員が存在するか否かを検知する乗員検知手段と、
    前記車両の側面衝突時に前記座席間に乗員が存在している場合に、前記可動面部を前記車両前方側または前記車両後方側に向けて傾斜させる傾斜制御手段と、
    前記傾斜制御手段により前記可動面部が傾斜された後に前記センターエアバッグを展開する展開制御手段と、
    を有することを特徴とする車両の乗員保護装置。
  2. 前記センターエアバッグは、前記第1の座席および第2の座席にそれぞれ設けられるとともに、前記第1の座席側、前記第2の座席側の前記センターエアバッグが並んで展開可能とされ、
    前記可動面部に設けられ、当該可動面部上の荷重を検出する面上センサが設けられ、
    前記第1の座席および第2の座席の背もたれ上部の車幅方向車室内側には、当該箇所にかかる荷重を検出する背もたれセンサが設けられ、
    前記乗員検知手段は、前記面上センサで荷重が検出された場合に前記座席間に乗員が存在すると判定し、
    前記傾斜制御手段は、前記面上センサおよび前記背もたれセンサの検出結果に基づいて前記可動面部を傾斜させるか否かを選択し、
    前記展開制御手段は、前記面上センサおよび前記背もたれセンサの検出結果に基づいて前記センターエアバッグの展開態様を変更する、
    ことを特徴とする請求項1記載の乗員保護装置。
  3. 前記背もたれセンサは、前記第1の座席および前記第2の座席における前記背もたれの車幅方向内側の上面部に荷重を検出し、
    前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサの両方で荷重が検出された場合、または前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサの両方で荷重が検出されなかった場合、
    前記傾斜制御手段により前記可動面部が傾斜されるとともに、
    前記展開制御手段により前記2つの座席両方の前記センターエアバッグが展開される、
    ことを特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
  4. 前記面上センサで荷重が検出され、かつ2つの前記背もたれセンサのいずれか一方のみで前記荷重が検知された場合、
    前記傾斜制御手段は前記可動面部を傾斜させず、
    前記展開制御手段は前記荷重が検知されていない方の座席の前記センターエアバッグのみを展開させる、
    ことを特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
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