JP6729116B2 - ステアバイワイヤ方式の操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアバイワイヤ方式による車両の操舵装置に関する。
近年、ステアリングホイールとステアリングギヤ機構とが電気的に接続されたステアバイワイヤ(Steer By Wire)方式の操舵装置の開発が進められている。すなわち、運転者の操舵意図を電気信号に変換し、ワイヤを介して転舵用のモータに伝達することで車輪を転舵するシステムである。ステアバイワイヤ方式の操舵装置には、システム異常時に限ってステアリングホイールとステアリングギヤ機構とを機械的に連結する機構が設けられる。この連結機構には、例えばクラッチや遊星ギヤが用いられる(特許文献1参照)。
特開2015−189346号公報
ところで、ステアリングホイールとステアリングギヤ機構とを繋ぐ軸(いわゆる中間軸)は、車両が前面衝突した場合に変形することで衝撃を吸収する機能を有する。しかし、特許文献1に記載のようなステアバイワイヤ方式の操舵装置では、ステアバイワイヤ方式ではない操舵装置と比較して、中間軸上に設けられた連結機構の長さ分だけ中間軸の長さが短くなることから、車両衝突時に衝撃を吸収できる能力(衝突時の変形量)が小さくなるという懸念がある。
本件は、このような課題に鑑み案出されたもので、ステアバイワイヤ方式の操舵装置に関し、車両衝突時の安全性を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示するステアバイワイヤ方式の操舵装置は、ステアリングホイールとステアリングギヤ機構との間のトルク伝達が遮断されたステアバイワイヤ方式の操舵装置であって、前記ステアリングホイールの回転に連動して回転する軸の下端部に連結されたスリーブと、前記ステアリングギヤ機構に含まれ、前記スリーブの径方向外側かつ同軸上であって前記スリーブに対して空転自在に配置されたピニオンギヤと、前記スリーブから前記ピニオンギヤに至るトルク伝達経路上に配置され、前記スリーブと前記ピニオンギヤとを機械的に連結及び非連結可能な連結部と、を備える。前記連結部は、前記スリーブの回転(トルク)を前記ピニオンギヤに対して遮断又は伝達するものであり、例えばクラッチ,遊星ギヤ,カム等を有する。
(2)前記連結部が、前記ピニオンギヤに隣接して配置されていることが好ましい。
(3)このとき、前記連結部が、前記ピニオンギヤの下方に配置されていることが好ましい。
(4)さらに、前記連結部が、前記スリーブに固定された第一係合要素及び前記ピニオンギヤに固定されるとともに前記第一係合要素よりも上方に配置された第二係合要素を持つクラッチと、前記クラッチの断接状態を切り替える駆動源と、を有することが好ましい。
(5)前記ステアリングギヤ機構を収容するステアリングギヤボックスが、前記連結部を収容する収容部を有することが好ましい。
(6)前記操舵装置は、前記軸と前記スリーブとを連結するトーションバーと、前記スリーブと前記ピニオンギヤとが前記連結部で連結されている場合に、前記トーションバーのねじれ量を検出するトルクセンサと、前記トルクセンサで検出された前記ねじれ量に基づいてモータを制御して前記ステアリングホイールに対する操舵トルクを低減する制御装置と、を備えていることが好ましい。
車両衝突時に、連結部にある隙間(遊び)によって外力を吸収することができる。また、ピニオンギヤがスリーブに対して空転自在であることから、これらは軸方向に相対移動可能である。このため、車両衝突時にピニオンギヤが車両後方へと進入してきた場合に、スリーブ及びこれに繋がるステアリングホイールの後退量を、スリーブとピニオンギヤとの相対移動量によって低減しうる。これらによって、車両衝突時における安全性を向上させることができる。
実施形態に係るステアバイワイヤ方式の操舵装置を例示する模式的な正面図である。 車輪に伝達されるトルクの経路を示す図である。 図1の操舵装置におけるピニオンギヤの軸心を通り前後方向に切断した模式的な縦断面図(図1のA−A矢視断面図)である。 変形例に係る操舵装置を示す縦断面図(図3に対応する断面図)である。
図面を参照して、実施形態としてのステアバイワイヤ方式の操舵装置について説明する。以下に示す各実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の各実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.全体構成]
図1は、本実施形態の操舵装置1を示す模式的な正面図である。操舵装置1は、ステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10とがステアリングギヤボックス13内で機械的に接続されておらず、これらの間のトルク伝達が遮断されたステアバイワイヤ方式の操舵装置である。操舵装置1が搭載された車両では、運転者の操舵意図が操舵角として検出され、この操舵角に応じた電気信号がワイヤを介して転舵モータ5に伝達されることで車輪9が転舵されるとともに、ワイヤを介して反力モータ6に伝達されることで操舵に係る反力(手応え)が運転者に与えられる。
また、本操舵装置1には、モータ5,6の電力源である車載バッテリからの電力供給が途絶えた場合(電源喪失時)やワイヤが断線した場合やモータ5,6が故障した場合など、操舵装置1や車両に、制御による操舵が不能となる異常が発生した場合(以下「異常時」という)に、その機能を発揮する連結機構20が設けられる。操舵装置1は、異常時以外の通常時には、上記のように操舵角に応じてモータ5,6が制御される。一方、異常時には、連結機構20によってステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10とが機械的に連結されて、ステアリングギヤ機構10に含まれるピニオンギヤ12の回転運動が、ラック軸11の直線運動へと変換されて車輪9が転舵される。すなわち、連結機構20は、異常時にステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10との間のトルク伝達を可能とする機能を持つ。
ステアリングギヤ機構10は、ラック軸11とこれに噛み合うピニオンギヤ12とがステアリングギヤボックス13内に収容されたラックアンドピニオン式のギヤ機構である。ただし、操舵装置1は、上記のように、異常時に限ってピニオンギヤ12の回転運動がラック軸11の直線運動へと変換されるように構成されている。この構成については後述する。
操舵装置1は、車輪9を転舵するための転舵モータ5と、ステアリングホイール2に操舵反力を与えるための反力モータ6と、ステアリングホイール2の操舵角(運転者の操舵意図)を検出する操舵角センサ7と、操舵角センサ7で検出された操舵角に応じてモータ5,6を制御する制御装置8とを有する。転舵モータ5は、ラック軸11を軸方向に移動させるための電動機であり、減速ギヤ14等を介してラック軸11に接続される。ラック軸11には、タイロッド17を介して左右一対の車輪9が連結されており、減速ギヤ14によって増幅された転舵モータ5のトルクがラック軸11へと伝達されることで、車輪9が転舵される。
反力モータ6は、ステアリングホイール2に接続された操舵軸3を回転させるための電動機であり、減速ギヤ15等を介して操舵軸3に接続される。反力モータ6は、通常時には、路面からラック軸11に加えられた入力に応じて操舵軸3にトルクを発生させることで操舵反力を与える。操舵角センサ7は、例えば操舵軸3やステアリングコラム4に設けられ、検出した操舵角を制御装置8に伝達する。
制御装置8は、操舵装置1に係る各種制御を司るコンピュータ(電子制御装置)であり、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスである。制御装置8は、上述したように、通常時には操舵角に応じてモータ5,6を制御する。一方、異常時には、連結機構20を制御してステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10とを機械的に連結する。さらにこのとき、モータ5,6のうち少なくとも一方が制御可能であれば、そのモータ5,6を制御して、ステアリングホイール2に対する操舵トルクを低減し、運転者の操舵をアシストする。
例えば、転舵モータ5が故障していて反力モータ6が正常(制御可能)である場合には、制御装置8は、ステアリングホイール2が操舵される方向と同じ方向に操舵軸3を回転させるように、反力モータ6に対して電気信号を送る。また、反力モータ6が故障していて転舵モータ5が正常(制御可能)である場合には、制御装置8は、ラック軸11をピニオンギヤ12による移動方向と同じ方向に移動させるように、転舵モータ5に対して電気信号を送る。
連結機構20は、ステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10とを機械的に連結するための連結部21と、ステアリングホイール2に対する操舵トルク(回転力)をステアリングギヤ機構10に伝えるための部材22〜25とを有する。また、操舵装置1は、異常時において、運転者の操舵をアシストしうるモータ5,6のトルク(アシスト量)を求めるためのトルクセンサ26を有する。
以下、連結部21によってステアリングホイール2とステアリングギヤ機構10とが機械的に連結された状態を「連結状態」といい、これらが機械的に連結されていない状態を「分離状態」という。操舵装置1は、基本的には分離状態とされ、異常時にのみ連結状態とされる。分離状態では、四つの部材22〜25はステアリングホイール2の回転に連動して一体で回転する。以下、これらの部材22〜25を、中間軸22,入力軸23,トーションバー24,スリーブ25と呼ぶ。
中間軸22は、操舵軸3とステアリングギヤ機構10とを接続する部材であり、車両が前面衝突した場合に変形することで衝撃を吸収する機能も併せ持つ。なお、中間軸22には軸継手27が介装される。入力軸23は、軸継手28を介して中間軸22に連結された部材であり、ステアリングギヤ機構10に対して操舵トルクを入力する。トーションバー24(図3参照)は、異常時に(すなわち連結状態で)ステアリングホイール2が操舵された場合にねじれる部材であり、スリーブ25は、異常時にピニオンギヤ12に対し操舵トルクを伝達する部材である。
ここで、車輪9に伝達されるトルクの経路について図2を用いて説明する。図中の黒塗りした矢印は、通常時におけるトルク伝達経路を示し、破線の白抜き矢印は、異常時におけるトルク伝達経路を示す。連結部21は、スリーブ25からピニオンギヤ12に至るトルク伝達経路上に配置され、スリーブ25とピニオンギヤ12とを機械的に連結及び非連結可能に設けられる。連結部21が開放状態であれば、スリーブ25とピニオンギヤ12とが機械的に切り離され(非連結とされ)、トルク伝達が遮断された状態(すなわち分離状態)となる。反対に、連結部21が係合状態であれば、スリーブ25とピニオンギヤ12とが機械的に連結され、トルク伝達が可能な状態(すなわち連結状態)となる。
通常時は分離状態であることから、ステアリングホイール2に操舵トルクが入力されても、そのトルクがピニオンギヤ12に伝達されることはない。なお、この場合は転舵モータ5のトルクがラック軸11に伝達されて車輪9が転舵される。一方、異常時は連結状態にされることから、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクがスリーブ25からピニオンギヤ12に伝達され、ピニオンギヤ12の回転運動がラック軸11の直線運動に変換されて、車輪9が転舵される。
[2.要部構成]
図3は、ピニオンギヤ12の軸心を通り前後方向に切断した模式的な縦断面図(図1のA−A矢視断面図)である。なお、図3ではハッチングを省略している。図3に示すように、入力軸23の下端部にはトーションバー24を介してスリーブ25が同軸上に連結される。入力軸23の下端面には、トーションバー24が嵌合される凹部が形成されており、スリーブ25の上端面にはトーションバー24及び入力軸23が嵌合される段差状の凹部が形成されている。また、スリーブ25の上端部には、トルクセンサ26が設けられる。
トーションバー24は、ねじれやすくするために中央部を細くした丸棒部材であり、その上下両端部にセレーション(図示略)が形成される。トーションバー24は、その上部が入力軸23の凹部に嵌合されるとともに固定され、入力軸23と一体で回転する。また、トーションバー24の下部はスリーブ25の凹部に圧入固定され、セレーションを介してトーションバー24の回転がスリーブ25に伝達される。なお、スリーブ25の凹部には入力軸23の下端部が回転可能に嵌合される。
本実施形態のスリーブ25は、軸方向の中間部に傾斜した外周面を有する段付き棒状の部材であり、上下方向に延設される。スリーブ25は、上方から順に、大径部25a,傾斜部25c,小径部25bを有する。また、スリーブ25は、上下二箇所に設けられた軸受29によりステアリングギヤボックス13に対して回転自在に支持される。スリーブ25の大径部25aの外周面には、減速ギヤ15が固定される。減速ギヤ15には、反力モータ6の出力軸に接続されたウォームシャフト16が噛み合っている。
また、スリーブ25の小径部25bの径方向外側には、軸受18を介してピニオンギヤ12が設けられる。ピニオンギヤ12は、スリーブ25と同軸上であってスリーブ25に対して空転自在に配置される。すなわち、ピニオンギヤ12の内径dpはスリーブ25の小径部25bの外径Dsよりも大きく、ピニオンギヤ12の内周面とスリーブ25の外周面との間には隙間が設けられる。本実施形態のピニオンギヤ12は、この隙間に介装された軸受18によってスリーブ25に対し空転自在に支持される。なお、本実施形態のピニオンギヤ12は、スリーブ25の傾斜部25cと小径部25bとの境界線から間隔Gをあけて配置される。
スリーブ25の小径部25bには、ピニオンギヤ12に隣接して連結部21が配置される。本実施形態の連結部21は、ピニオンギヤ12の下方に位置する。連結部21は、スリーブ25に伝えられた操舵トルクをピニオンギヤ12に対して遮断又は伝達するものであり、ステアリングギヤボックス13に設けられた収容部13Aに収容される。連結部21は、例えば、クラッチ,遊星ギヤ,カム等の伝達機構と、伝達機構の断接状態を切り替える駆動源(アクチュエータ)とで構成される。
本実施形態の連結部21は、スリーブ25に固定された第一係合要素21Aとピニオンギヤ12に固定された第二係合要素21Bとを有するクラッチと、クラッチの断接状態を切り替える駆動源とを有する。本実施形態のクラッチは、第二係合要素21Bが第一係合要素21Aよりも上方に配置されており、これらの要素21A,21Bの間には隙間(遊び)が設けられる。また、駆動源は、二つの係合要素21A,21Bを離間(切断),接近(係合)する方向に駆動するものであり、例えば油圧や電動アクチュエータ等である。なお、係合要素21A,21Bの断接状態は、制御装置8によって制御される。
連結部21は、二つの係合要素21A,21Bが切断された開放状態では、操舵トルクをピニオンギヤ12に対して伝達しない。すなわちこの場合は、スリーブ25が、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクと反力モータ6のトルクとによって、ピニオンギヤ12に対して空転する。一方、連結部21は、二つの係合要素21A,21Bが係合された係合状態では、操舵トルクをピニオンギヤ12に対して伝達する。すなわちこの場合は、スリーブ25の回転に連動してピニオンギヤ12も回転する。また、この場合、ラック軸11及びピニオンギヤ12によってスリーブ25の回転に対する抵抗力が大きくなることから、トーションバー24にねじれが発生する。
トルクセンサ26は、連結部21が係合状態である場合にトーションバー24のねじれ量を検出し、検出したねじれ量を制御装置8に伝達する。制御装置8は、このねじれ量に基づいて、上述したようにステアリングホイール2に対する操舵トルクが低減されるように、制御可能なモータ5,6を制御する。これにより、運転者の操舵がアシストされ、異常時における安全性が向上する。
[3.作用,効果]
(1)上述した操舵装置1は、ピニオンギヤ12がスリーブ25に対して空転自在に配置されるため、通常時にステアリングホイール2に入力された操舵トルクがピニオンギヤ12へ伝達されることがなく、ステアバイワイヤ方式による転舵が可能となる。また、異常時には連結部21によってピニオンギヤ12とスリーブ25とが機械的に連結され、操舵トルクが車輪9へと伝達されることから、異常時の安全性を確保することができる。
さらに、上述した操舵装置1では、ラック軸11やタイロッド17等を介してピニオンギヤ12に外力が加わった場合(例えば車両衝突時)に、連結部21にある隙間(遊び)によって外力を吸収することができる。また、ピニオンギヤ12とスリーブ25とが径方向に分離され、ピニオンギヤ12がスリーブ25に対して空転自在であることから、これらは軸方向に相対移動可能である。このため、例えば車両が前面衝突し、ピニオンギヤ12がラック軸11とともに車両後方へと進入してきた場合に、スリーブ25及びこれに繋がるステアリングホイール2の後退量を、スリーブ25とピニオンギヤ12との相対移動量によって低減しうる。これらによって、車両衝突時における安全性を向上させることができる。
(2)上述した操舵装置1では、連結部21がピニオンギヤ12に隣接して配置されることから、反力モータ6をラック軸11に近接して配置することができる。反力モータ6は、通常時に操舵軸3を回転させるものであるため、連結部21よりも上方に配置されている必要があるが、反力モータ6がステアリングホイール2に近いほど、反力モータ6の作動音が車室内へ届きやすくなる。これに対し、上述した操舵装置1は、連結部21がピニオンギヤ12に隣接した位置に設けられることから、反力モータ6の位置をラック軸11の近くまで下げることができる。これにより、反力モータ6とステアリングホイール2(すなわち車室)との距離が長くなるため、車室内の静粛性を向上させることができる。また、連結部21の位置もステアリングホイール2から遠くなるため、連結部21のラトル音も車室内へ届きにくくなり、これによっても車室内の静粛性を向上させることができる。
(3)さらに、上述した操舵装置1では、連結部21がピニオンギヤ12の下方に配置されるため、中間軸上にクラッチ等を配置した従来の構成と比較して、中間軸22の長さを長くすることができる。これにより、車両衝突時における中間軸22の収縮量(変形量)を大きくすることができるため、中間軸22によってより大きな衝撃(外力)を吸収することができ、衝突時の安全性を向上させることができる。なお、ピニオンギヤ12やラック軸11よりも下方に連結部21を配置することで、反力モータ6の位置をラック軸11により近づけることができる。また、連結部21の位置もステアリングホイール2から最も遠くなるため、車室内の静粛性をより向上させることができる。
(4)上述した操舵装置1では、連結部21が、二つの係合要素21A,21Bからなるクラッチを有するものであるため、構成を簡素化することができる。また、ピニオンギヤ12に固定された第二係合要素21Bがスリーブ25に固定された第一係合要素21Aよりも上方に配置されることから、車両衝突時にピニオンギヤ12がスリーブ25に対して上方に相対移動することができる。これにより、ステアリングホイール2の後退量を低減することができ、車両衝突時の安全性を向上させることができる。
また、本実施形態の操舵装置1は、図3に示すように、ピニオンギヤ12がスリーブ25の傾斜部25cと小径部25bとの境界線から間隔Gをあけて配置されることから、ピニオンギヤ12はスリーブ25に対して長さGだけ相対移動しうる。ピニオンギヤ12とスリーブ25との相対移動量を大きくすることができれば、車両衝突時における安全性の向上が期待できる。
(5)上述した操舵装置1では、ステアリングギヤ機構10を収容するステアリングギヤボックス13が、連結部21を収容するための収容部13Aを有する。すなわち、連結部21を収容するためのハウジングが、ステアリングギヤボックス13と一体で設けられる。このため、専用のハウジングを設ける場合と比較して、部品点数を低減することができ、操舵装置1を軽量化することができる。これにより、コストを低減することができる。
(6)上述した操舵装置1では、異常時に連結状態とされることで、トーションバー24にねじれが発生する。制御装置8は、このねじれ量に基づいて正常なモータ5,6を制御し、ステアリングホイール2に対する操舵トルクを低減することから、運転者の操舵を適切にアシストすることができ、異常時における安全性を向上させることができる。
[4.変形例]
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、本発明は上述した実施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上述した操舵装置1は、連結部21がピニオンギヤ12の下方に配置されたものを例示したが、連結部21の位置はこれに限られない。例えば、図4に示すように、上述した連結部21がピニオンギヤ12の上方に隣接配置されていてもよい。この場合であっても、上述した実施形態と同様の構成からは同様の効果を得ることができる。なお、図4に示す操舵装置1は、ピニオンギヤ12が、径方向外側に設けられた軸受18′によりステアリングギヤボックス13に対して回転自在に支持されているが、軸受18′が上述した実施形態と同様に設けられていてもよい。反対に、上述した実施形態の軸受18の代わりに、図4に示す軸受18′を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、スリーブ25が段付き棒状であって、小径部25bと傾斜部25cとの境界線から間隔Gをあけてピニオンギヤ12が配置される構成を例示したが、この間隔Gがゼロであってもよい。また、ピニオンギヤ12の内径dpを大径部25aの外径よりも大きくし、ピニオンギヤ12が傾斜部25cや大径部25aと重なるように配置されていてもよい。なお、スリーブ25が円柱状であってもよい。
また、連結部21の構成も上述したものに限られない。例えば、連結部21が有するクラッチが多板式であってもよいし、クラッチの代わりに遊星ギヤやカムを有するものであってもよい。
連結部が、サンギヤ,キャリア,リングギヤの三要素を持つ遊星ギヤを有する場合には、三要素のうちの一つをスリーブ25に固定し、別の要素をピニオンギヤ12に固定し、残りの要素をブレーキできるように駆動源を設ける。このような構成の連結部であれば、ブレーキを開放した場合には分離状態となり、ブレーキした場合には連結状態とすることができる。また、遊星ギヤを用いることで、操舵トルクを増幅させてピニオンギヤ12に伝達する構成とすることができるため、異常時におけるステアリングホイール2の操舵性を向上させることができる。
連結部がカムを有する場合には、例えばピニオンギヤ12に固定されたリング部材をスリーブ25の径方向外側に設け、このリング部材の内周面とスリーブ25の外周面のそれぞれにカム溝を形成する。さらに、カム溝間にローラを配置するとともに、リング部材又はローラを周方向へ移動させる駆動源を設ける。このような構成の連結部であれば、ローラがトルク伝達しない位置にある場合には分離状態となり、ローラをトルク伝達する位置に動かすことで連結状態とすることができる。また、カムを用いることで、連結部においてもピニオンギヤ12側の要素とスリーブ25とを径方向に分離することができるため、ピニオンギヤ12とスリーブ25との軸方向への相対変位量を大きくすることができる。これにより、車両衝突時のステアリングホイール2の後退量を低減でき、安全性を向上させることができる。
1 操舵装置
2 ステアリングホイール
3 操舵軸
5 転舵モータ(モータ)
6 反力モータ(モータ)
7 操舵角センサ
8 制御装置
10 ステアリングギヤ機構
11 ラック軸
12 ピニオンギヤ
13 ステアリングギヤボックス
13A 収容部
20 連結機構
21 連結部
21A 第一係合要素
21B 第二係合要素
22 中間軸(軸)
23 入力軸(軸)
24 トーションバー
25 スリーブ
25a 大径部
25b 小径部
25c 傾斜部
26 トルクセンサ

Claims (6)

  1. ステアリングホイールとステアリングギヤ機構との間のトルク伝達が遮断されたステアバイワイヤ方式の操舵装置であって、
    前記ステアリングホイールの回転に連動して回転する軸の下端部に連結されたスリーブと、
    前記ステアリングギヤ機構に含まれ、前記スリーブの径方向外側かつ同軸上であって前記スリーブに対して空転自在に配置されたピニオンギヤと、
    前記スリーブから前記ピニオンギヤに至るトルク伝達経路上に配置され、前記スリーブと前記ピニオンギヤとを機械的に連結及び非連結可能な連結部と、を備えた
    ことを特徴とする、ステアバイワイヤ方式の操舵装置。
  2. 前記連結部が、前記ピニオンギヤに隣接して配置された
    ことを特徴とする、請求項1記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
  3. 前記連結部が、前記ピニオンギヤの下方に配置された
    ことを特徴とする、請求項2記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
  4. 前記連結部が、
    前記スリーブに固定された第一係合要素及び前記ピニオンギヤに固定されるとともに前記第一係合要素よりも上方に配置された第二係合要素を持つクラッチと、
    前記クラッチの断接状態を切り替える駆動源と、を有する
    ことを特徴とする、請求項3記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
  5. 前記ステアリングギヤ機構を収容するステアリングギヤボックスが、前記連結部を収容する収容部を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
  6. 前記軸と前記スリーブとを連結するトーションバーと、
    前記スリーブと前記ピニオンギヤとが前記連結部で連結されている場合に、前記トーションバーのねじれ量を検出するトルクセンサと、
    前記トルクセンサで検出された前記ねじれ量に基づいてモータを制御して前記ステアリングホイールに対する操舵トルクを低減する制御装置と、を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
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