JP6728965B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機として、図6および図7に記載されているものが知られている。
このダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図6および図7に示すように構成されている。図6に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転可能に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転可能に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(カムフランジ)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された中間壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
図6に示すように、出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転可能に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図7参照)が回転可能に挟持されている。
図6中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図6の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図7は、図6のA−A線に沿う断面図である。図7に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図7においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図7の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11が回転可能に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図7の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図6の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ(シリンダボディ)31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図7で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、ローディングカム式の押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動可能に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図7の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、ローディングカム式の押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、さらにこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図7の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、このようなトロイダル型無段変速機におけるローディングカム式の押圧装置12は、駆動軸22とともに回転するローディングカム7と、保持器により転動自在に保持された複数個(例えば4個)のローラ(転動体)48とを備えている。ローディングカム7の片側面(図6の右側面)には、円周方向に亙る凹凸面(波状面)であるカム面が形成され、入力側ディスク2の外側面(図6の左側面)にも、同様の形状を有するカム面が形成されている。また、ローディングカム7は、その爪部7bが駆動軸22の嵌合部と嵌合状態で結合している。爪部7bは、動力伝達用のものであり、ローディングカム7のカム面の反対側の面に、周方向に一定間隔で複数(例えば4個)設けられている。
また、特許文献1〜3にはローディングカム式の押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機が記載されており、特許文献2および3にはカムフランジの背面に突起があるものが記載されている。
特開2008−82369号公報 特開2003−56662号公報 特開平11−118009号公報
ところで、上述したようなトロイダル型無段変速機では、以下のような課題がある。
すなわちまず、トロイダル型無段変速機では、押圧装置によって、パワーローラとディスク(入力側ディスクおよび出力側ディスク)に適切な押し付け力を与える必要があり、その軸方向の力は数10kN程度である。このため、押圧装置のカムフランジが押し付け力によって曲げられ、爪部が設けられている背面に周方向の引張り応力が発生する。
また、トロイダル型無段変速機では、トルクも伝達しており、カムフランジに数100Nm程度のトルクがかかる。このためカムフランジの背面に設けられた爪部に接線応力が働き、爪部の根元のすみR部に引張り応力が発生する。
このように、カムフランジの背面に引張り応力が発生するとともに、爪部の根元のすみR部に引張り応力が発生するので、爪部が高応力となる。
一方、ローディングカム式の押圧装置では、カムフランジのカム面は凹凸面(波状面)であるため、傾斜面を有し、この傾斜面とカムフランジの背面(爪部が設けられている面)との間の肉厚が位相によって異なる、つまり、当該カムフランジは、その肉厚がカムフランジの周方向の位置によって異なる。
このため、カムフランジの背面側の爪部がカムフランジの肉厚の薄い部分、つまり、カム面の凹面の底部に対応した位置に設けられると、爪部に破損が生じ易くなる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、カムフランジに設ける爪部の破損を抑制できるローディングカム式の押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面どうしを互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転可能に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、前記両ディスクを互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置とを備え、この押圧装置が、前記第1ディスクと同心的に設けられて回転可能なカムフランジと、このカムフランジの前記第1ディスクと対向する面に周方向に沿う凹凸面として形成されたカム面と、前記第1ディスクと前記カムフランジとの間に挟持され、前記カム面と転がり接触する転動体とを有するトロイダル型無段変速機において、
前記カムフランジの前記カム面と反対側の面に動力伝達用の複数の爪部が設けられ、
前記複数の爪部および前記カム面の複数の凹面はそれぞれ前記カムフランジの周方向に一定間隔で設けられ、
複数の前記爪部のうち、いずれかの前記凹面の底部との周方向における距離が最小となる前記爪部は、当該爪部と前記底部との周方向における距離が最大となる位置に前記爪部の少なくとも一部が重なるように配置されていることを特徴とする。
また、爪部はカムフランジの中心から径方向に可能な限り遠い位置に配置することが好ましい、例えばカムフランジのカム面と反対側の面の外周側に配置することが好ましい。
本発明においては、複数の爪部と複数の凹面の底部との数が等しい場合、いずれかの凹面の底部との周方向における距離が最小となる爪部と底部との周方向における距離が最大となる位置は、周方向に隣り合う凹面の底部間の中央位置、つまり、凹凸面の凸面の頂部となる。したがって、爪部は当該頂部に爪部の少なくとも一部が重なるように配置されることによって、爪部はカムフランジの肉厚の最も厚い部分に設けられるので、爪部の破損を抑制できる。
また、複数の爪部と複数の凹面の底部との数が異なる場合、いずれかの凹面の底部との周方向における距離が最小となる爪部と底部との周方向における距離が最大となる位置は、凹面の底部から周方向に最も離れた位置となる。したがって、この位置に爪部の少なくとも一部が重なるように配置されることによって、爪部は可能な限りカムフランジの肉厚の厚い部分に設けられるので、爪部の破損を抑制できる。
本発明によれば、爪部は可能な限りカムフランジの肉厚の厚い部分に設けられるので、爪部の破損を抑制できる。
本発明の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の押圧装置を示すもので、その側面図である。 同、押圧装置の側面図である。 同、押圧装置の背面図である。 同、押圧装置のローディングカムを示す斜視図である。 同、爪部の配置状態を説明するための模式図であり、(a)は爪部と底部との数が異なる場合の図、(b)は爪部と底部との数が同数である場合の図である。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 図6におけるA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施の形態に係るトロイダル型無段変速機におけるローディングカム式の押圧装置を示す斜視図、図2は同押圧装置の側面図、図3は同押圧装置の背面図である。
本実施の形態のトロイダル型無段変速機は、押圧装置に特徴を有し、当該押圧装置以外の構成は従来と同様であるので、図示とその説明を省略し、以下では押圧装置について説明する。
押圧装置100は、図1および図2に示すように、ローディングカム101と、保持器102と、保持器102に転動可能に保持されるカムローラ103とを備えている。
なお、入力側ディスク2とローディングカム101との間には、入力側ディスク2に予圧を付与するための皿バネが設けられている。
ローディングカム101は、図4に示すように、カム面111を有する円板状のカムフランジ101aと、このカムフランジ101aの中央部に設けられた円筒状の軸部101bとを備えており、軸部101bに入力軸1の端部が挿通されるようになっている。また、軸部101bの内周面と入力軸1の外周面との間には、アンギュラ軸受が介挿されるようになっている。
さらに、ローディングカム101は、図示しない駆動軸に結合しており、この駆動軸の回転によってローディングカム101が回転されるようになっている。すなわち、ローディングカム101のカムフランジ101aの背面には、図1および図3に示すように、動力伝達用の複数(例えば4個)の爪部105が設けられており、当該爪部105が駆動軸の嵌合部と嵌合状態で結合するようになっている。爪部105は略直方体状に形成されており、図3に示すように、ローディングカム101の背面に周方向に等間隔で配置されている。
図4に示すように、カム面111は、カムフランジ101aの入力側ディスク2と対向する面(図4において左側面)に、周方向に沿う凹凸面(波状面)として形成されている。このような凹凸面111は、凹面112と凸面113とが交互に配置された構成となっており、凹面112はその底部112aから周方向に沿って延在しかつ背面から離れるように傾斜する一対の傾斜面112b,112bを有している。凸面113は周方向に隣り合う傾斜面112b,112bの頂上部に設けられており、背面と平行な面となっている。また、この凸面113は凹面112に比して周方向の長さが十分に短い狭い面となっている。さらに凸面113は背面からの距離が最も長くなっており、この凸面113の部分がカムフランジ101aの最厚部となっている。
このような凹面112および凸面113は周方向に交互に配置され、凹面112が4つ、凸面113が4つとなっている。凹面112の底部112aも4つあり、これら4つの底部112aは周方向に等間隔、つまり90°おきに配置されている。
なお、図2に示すように、入力側ディスク2の前記カム面111と対向する面には、カム面111と同形状のカム面2dが形成されている。
また、カムローラ103は凹面112と等しい数(底部112aと等しい数)が周方向に一定間隔で配置され、保持器102によって転動自在に保持されている。
複数の爪部105のうち、いずれかの凹面112の底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105は、当該爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置に前記爪部105の少なくとも一部が重なるように配置されている。
すなわち、図5(b)に示すように、0°の位置を基準位置とし、4つの爪部105のうち、この基準位置にある底部112aから周方向に所定の角度だけ離れた位置にある爪部105と、基準位置にある底部112aとのなす角度をθとすると、このθを小さくすることによって爪部105の底部112aとの周方向における距離が最小となる。
一方、この爪部105について、当該爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置は、基準位置にある底部112aから周方向に45°離れた位置である。基準位置にある底部112aと90°の位置にある底部112aとの周方向における中央位置にはカム面111側に凸面113が存在するので、基準位置にある底部112aから周方向に45°離れた位置に対向してカム面111側に凸面113が存在する。
このように、爪部105の数と底部112aの数とが同数である場合、底部112aから最も離れた位置は、前記凸面113がある位置に対向した位置である。そして、この位置に少なくとも一部が重なるように爪部105が配置されている。
図5(b)は、爪部105の数と底部112aの数とが同数である場合を例にとって説明したが、爪部105の数と底部112aの数とが異なる場合、図5(a)に示すようになる。なお、この図では爪部105の数が5つで、底部112aの数が4つの場合である。
この場合も、複数の爪部105のうち、いずれかの凹面112の底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105は、当該爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置に前記爪部105の少なくとも一部が重なるように配置されている。
すなわち、図5(a)に示すように、0°の位置を基準位置とし、5つの爪部105のうち、この基準位置にある底部112aから周方向に所定の角度だけ離れた位置にある爪部105と、基準位置にある底部112aとのなす角度をθとすると、このθを小さくすることによって爪部105の底部112aとの周方向における距離が最小となる。
一方、この爪部105について、当該爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置Aは、基準位置にある底部112aから周方向に9°離れた位置である。なぜならば、この9°の位置Aを超えると、この超えた位置にある爪部105から72°離れた位置にある爪部105は、90°の位置にある底部112aとの周方向の距離が9°より小さくなって最小となるからである。
そして、0°の位置(基準位置)にある底部112aと位置Aにある爪部105とのなす角度は9°であり、周方向に隣り合う爪部105,105間の角度は72°であるから、90°の位置にある底部112aと、位置Bにある爪部105とのなす角度は(−)9°、180°の位置にある底部112aと、位置Cにある爪部105とのなす角度は(−)27°、180°の位置にある底部112aと、位置Dにある爪部105とのなす角度は45°、270°の位置にある底部112aと、位置Eにある爪部105とのなす角度は27°となる。
したがって、いずれかの底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105において、爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置は位置Aおよび位置Bであり、爪部105,105は、位置Aおよび位置Bにそれぞれ爪部105,105の少なくとも一部が重なるように配置されている。
爪部105の数と底部112aの数とが異なる場合において、これを一般化すると以下のようになる。
底部112aの数をa個、爪部105の数をb個とし、あるひとつの底部112aの位置を基準位置(例えば基準0°)とし、基準位置(0°)からの角度をθとすると、
θ=(|360/a−360/b|)/2 となる。
そして、この式から算出された角度にある位置に爪部105の少なくとも一部が重なるように、当該爪部105配置される。
図5(a)に示すものは、底部112aの数(a)が4個、爪部105の数(b)が5個の場合であり、これを上式に当てはめると、θ=9°となる。
したがって、爪部105,105は、基準位置にある底部112aからθだけ離れた位置Aおよび90°の位置にある底部112aから(−)θだけ離れた位置Bにそれぞれ爪部105,105の少なくとも一部が重なるように配置されている。
以上のように、本実施の形態によれば、複数の爪部105のうち、いずれかの凹面112の底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105は、当該爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置に前記爪部105の少なくとも一部が重なるように配置されている。
したがって、爪部105と底部112aとの数が等しい場合、いずれかの底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置は、周方向に隣り合う底部112a,112a間の中央位置、つまり、凹凸面(カム面)111の凸面113の頂部となる。したがって、爪部105が当該頂部に爪部105の少なくとも一部が重なるように配置されることによって、爪部105はカムフランジ101aの肉厚の最も厚い部分に設けられるので、爪部105の破損を抑制できる。
また、複数の爪部105と複数の底部112aとの数が異なる場合、いずれかの底部112aとの周方向における距離が最小となる爪部105と底部112aとの周方向における距離が最大となる位置は、底部112aから周方向に最も離れた位置となる。したがって、この位置に爪部105の少なくとも一部が重なるように配置されることによって、爪部105は可能な限りカムフランジ101aの肉厚の厚い部分に設けられるので、爪部105の破損を抑制できる。
なお、本実施の形態では、入力側ディスク2を押圧装置100によって押圧する場合を例にとって説明したが、トロイダル型無段変速機では、入力側ディスクと出力側ディスクの入出力関係を逆にする場合もある。したがって、本発明は出力側ディスクを押圧装置100によって押圧する場合にも適用できる。
また、本実施の形態では本発明を、ダブルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機に適用する場合を例にとって説明したが、これに限ることなく、本発明はダブルキャビティ式フルトロイダル型無段変速機にも適用でき、さらに、シングルキャビティ式のハーフトロイダル型やフルトロイダル型のトロイダル型無段変速機にも適用できる。
2 入力側ディスク(第1ディスク)
3 出力側ディスク(第2ディスク)
11 パワーローラ
100 押圧装置
101 ローディングカム
101a カムフランジ
103 カムローラ(転動体)
105 爪部
111 カム面(凹凸面)
112 凹面
112a 底部
113 凸面

Claims (1)

  1. それぞれの内側面どうしを互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転可能に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、前記両ディスクを互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置とを備え、この押圧装置が、前記第1ディスクと同心的に設けられて回転可能なカムフランジと、このカムフランジの前記第1ディスクと対向する面に周方向に沿う凹凸面として形成されたカム面と、前記第1ディスクと前記カムフランジとの間に挟持され、前記カム面と転がり接触する転動体とを有するトロイダル型無段変速機において、
    前記カムフランジの前記カム面と反対側の面に動力伝達用の複数の爪部が設けられ、
    前記複数の爪部および前記カム面の複数の凹面はそれぞれ前記カムフランジの周方向に一定間隔で設けられ、
    前記爪部の数と前記凹面の底部との数とが異なる場合において、
    複数の前記爪部のうち、いずれかの前記凹面の前記底部との周方向における距離が最小となる前記爪部は、当該爪部と前記底部との周方向における距離が最大となる位置に前記爪部の少なくとも一部が重なるように配置されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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