JP6726466B2 - ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 - Google Patents
ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6726466B2 JP6726466B2 JP2016004988A JP2016004988A JP6726466B2 JP 6726466 B2 JP6726466 B2 JP 6726466B2 JP 2016004988 A JP2016004988 A JP 2016004988A JP 2016004988 A JP2016004988 A JP 2016004988A JP 6726466 B2 JP6726466 B2 JP 6726466B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mixture
- alkenyl succinic
- acid ester
- succinic acid
- cyclodextrin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
さらに、タバコ、汗や加齢による臭いの除去については、フレグランス(香水・コロン類)をつけて、臭いの強度によって感じさせなくする方法よりも、様々な臭い物質を包接・除去する技術によって臭いを軽減する方法の方が、近年の臭いエチケットの観点から重要視されている。
<実施例1>
冷却還流管のついた反応器で、水100質量部(以下、部とする)に、水酸化ナトリウムを2部加えて溶解させ、β-CD100部を分散させ、エーテル化剤としてプロピレンオキサイド(以下、POとする)を、表1に記載されている量添加して、40℃24時間エーテル化反応させたのち、オクテニルコハク酸無水物(以下、OSAとする)を60部添加して、40℃で撹拌混合しながら、水酸化ナトリウムの25%水溶液でpHを7.3に調整し、3時間反応した。反応後、最終濃度を50%として、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンオクテニルコハク酸エステル混合物(以下、HPCD-OSA混合物とする)1〜7を得た。PO添加量、OSA反応前のMS、水溶液の起泡性および安定性を表1に示す。なお、起泡性、安定性については、以下の方法で評価した。
安定性:最終濃度50%の混合物を密栓したガラス瓶に入れ、50℃に加温したエアバスに1か月静置し、着色や沈殿が生じるかどうかで判断した。(○:着色は製造時とあまり変化なく、沈殿もない。 ×:製造時より着色が進む、あるいは沈殿が生じる。)
試験例1において、安定性の高かった混合物5、6、7の処方のうち、エステル化反応時のpH調整の触媒をトリエタノールアミンにした以外は試験例1と同様にして混合物8〜10を得た。PO添加量、OSA反応前のMS、水溶液の安定性を表2に示す。
冷却還流管のついた反応器で、水100部に、水酸化ナトリウムを2部加えて溶解させ、β-CD100部を分散させ、エーテル化剤としてPOを20部添加して、40℃24時間エーテル化反応させた(MS=4.4)。その後、OSAを表3に記載されている量添加して、40℃で撹拌混合しながら、水酸化ナトリウムの25%水溶液でpHを7.3に調整し、3時間反応した。反応後、最終濃度を50%として、HPCD-OSA混合物11〜14を得た。OSAの添加量、起泡性および水溶液の安定性を表3に示す。
水100部に、水酸化ナトリウムを2部加えて溶解させ、β-CD100部を分散させ、エーテル化剤としてブチレンオキサイドを、表4に記載されている量添加して、pHを11.5に調整しながら、40℃24時間エーテル化反応させたのち、OSAを60部添加して、40℃で撹拌混合しながら、水酸化ナトリウムの25%水溶液でpHを7.3に調整し、3時間反応した。反応後、最終濃度を50%として、ヒドロキシブチルシクロデキストリンオクテニルコハク酸エステル混合物(以下、HBCD-OSA混合物とする)15〜20を得た。ブチレンオキサイドの添加量、OSA反応前のMS、水溶液の起泡性および安定性を表4に示した。
実施例1〜4において、起泡性、安定性ともに優れていた混合物について、以下に示す方法でアルブミン未変性試験を行った。なお、比較例として、化粧品で一般的に用いられる陰イオン界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を用いて同様の試験を行った。結果を表5に示す。なお、この試験方法は、著者名:K.MIYAZAWA, M.OGAWA and T.MITSUI、文献名:「The physico−chemical properties and protein denaturation potential of surfactant mixtures.」、出典:International Journal of Cosmetic Science, Volume6, Issue1, Pages33−46(1984)に則ったものであり、皮膚刺激性の指標となる試験方法である。
各種サンプル溶液(固形分濃度10%):卵白アルブミン(濃度0.025%になるようにリン酸バッファー(pH7.0)に溶解する)=1:9で混合し、30℃20分間放置した後、脱イオン水で10倍希釈した液を検体とし、HPLCを用いて以下の式でアルブミン未変性率(%)を求めた。なお、サンプル溶液の代わりに脱イオン水を入れて行ったものをブランクとした。結果を表5に示す。
使用カラム:Asahipak GS−320HQ(昭和電工(株)製 サイズ 7.6mmID−300mmL)
カラム温度:50℃
移動相:リン酸バッファー(Na2HPO4 0.05mol/L、Na2SO4 0.15mol/Lをリン酸でpH7とする。)
流速:0.4mL/分 検出器:TOSOH UV−8020(東ソー(株)製 波長:215nm)
アルブミン未変性率(%)=(H1/H0)×100
H0:ブランクのアルブミンのピーク高さ H1:界面活性剤処理したアルブミンのピーク高さ
実施例1〜4において、起泡性、安定性ともに優れていた混合物について、以下に示す方法でヘッドスペース法による消臭試験を行った。なお、比較例として、未反応のβ−CDを用いて同様の試験を行った。なお、臭いの指標物質としては、イソ吉草酸(IVA、足裏の臭い)、アセトアルデヒド(タバコの臭い)を用い、表6に示す条件で試験を行った。なお、ブランクとして、混合物水溶液の代わりに脱イオン水10gを、比較例として、混合物水溶液の代わりに未反応のβ−CD1g/10mL懸濁液(一部溶解)を用いて、同様の試験を行った。結果を表7に示す。
実施例1〜4において、起泡性、安定性ともに優れていた混合物について、以下に示す方法で官能評価(男女7名)による消臭試験を行った。なお、比較例として、未反応のβ−CDを用いて同様の試験を行った。なお、臭いの指標物質としては、ノネナール(加齢臭)を用い、表8に示す条件で試験を行った。なお、ブランクとして、混合物水溶液の代わりに脱イオン水10gを、比較例として、混合物水溶液の代わりに未反応のβ−CD1g/10mL懸濁液(一部溶解)を用いて、同様の試験を行った。結果を表9に示す。
試験例1で得られたHPCD−OSA混合物5を用いて表10に示す配合組成Aのシャンプーを調製した。比較のために混合物を含まない組成B、混合物の代わりにβ‐CDを添加した組成Cも調製した。このシャンプーを用いて、喫煙者を対象に使用してもらい、使用時および使用後の評価を以下の評価で行ってもらった。結果を表10に示す。
○:滑らかな指通りを与え、残り感もスムーズになくなる。
×:指通りに抵抗があり、残り感がなくなるまで時間がかかる。
<使用後の評価>
○:洗浄時および使用後に不快な臭いが残らず、好適な感触を与える。
×:洗浄時および使用後に洗浄部位に不快な臭いが残り、泡からも発生している。
試験例2で得られたHPCD−OSA混合物8を用いて表11に示す配合組成Dのリンスを調製した。比較のために混合物を含まない組成E、混合物の代わりにβ‐CDを添加した組成Fも調製した。このリンスを用いて、喫煙者を対象に使用してもらい、使用時および使用後の評価を実施例8と同様の評価で行ってもらった。結果を表10に示す。
試験例1で得られたHPCD−OSA混合物5を用いて表12に示す配合組成Gのボディーシャンプーを調製した。比較のために混合物を含まない組成H、混合物の代わりにβ‐CDを添加した組成Iも調製した。このボディーシャンプーを用いて、中高年男性を対象に使用してもらい、使用時および使用後の評価を実施例8と同様の評価で行ってもらった。結果を表12に示す。
試験例1で得られたHPCD−OSA混合物7を用いて表13に示す配合組成Jの洗顔フォームを調製した。比較のために混合物を含まない組成K、混合物の代わりにβ‐CDを添加した組成Lも調製した。この洗顔フォームを用いて、中高年男性を対象に使用してもらい、使用時および使用後の評価を実施例8と同様の評価で行ってもらった。結果を表12に示す。
Claims (2)
- アルカリ条件下で、シクロデキストリン類に1,2−アルキレンオキサイド又は1−ハロゲノ−2−ヒドロキシアルカンを反応させた後、オクテニルコハク酸無水物をシクロデキストリン類100質量部に対して40〜60質量部反応させて得られる、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類オクテニルコハク酸エステル混合物の製造方法。
- 1,2−アルキレンオキサイド又は1−ハロゲノ−2−ヒドロキシアルカンが、エチレンクロロヒドリン、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドの中から選ばれる1種以上であり、シクロデキストリン類100質量部に対して20〜30質量部反応させることを特徴とする、請求項1記載のヒドロキシアルキルシクロデキストリン類オクテニルコハク酸エステル混合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004988A JP6726466B2 (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004988A JP6726466B2 (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017125124A JP2017125124A (ja) | 2017-07-20 |
JP6726466B2 true JP6726466B2 (ja) | 2020-07-22 |
Family
ID=59365522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016004988A Active JP6726466B2 (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6726466B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2843128B2 (ja) * | 1990-07-25 | 1999-01-06 | 花王株式会社 | 新規シクロデキストリン誘導体及びその製造方法 |
JP3107850B2 (ja) * | 1991-02-27 | 2000-11-13 | 日澱化學株式会社 | 化粧品基材 |
JP3208152B2 (ja) * | 1991-03-14 | 2001-09-10 | 日澱化學株式会社 | 糖類エステルの製造方法 |
JP3352722B2 (ja) * | 1992-08-26 | 2002-12-03 | 日澱化學株式会社 | 糖類のアルケニルコハク酸エステルを含有する化粧料 |
JP3632931B2 (ja) * | 1993-12-28 | 2005-03-30 | 株式会社資生堂 | 毛髪化粧料 |
JPH08269491A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Shiseido Co Ltd | 洗浄剤組成物 |
JPH08269492A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Shiseido Co Ltd | 洗浄剤組成物 |
JP3794593B2 (ja) * | 1995-08-24 | 2006-07-05 | 三口産業株式会社 | 洗髪剤組成物 |
JP5621223B2 (ja) * | 2008-10-30 | 2014-11-12 | ライオン株式会社 | デオドラント剤 |
JP5997479B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2016-09-28 | 日澱化學株式会社 | 酵素法による糖脂肪酸エステルの合成方法 |
-
2016
- 2016-01-14 JP JP2016004988A patent/JP6726466B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017125124A (ja) | 2017-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1791871B1 (en) | Process for preparing reduced odor low molecular weight cationic polygalactomannan | |
US6905694B1 (en) | Hydrophobically modified polysaccharide in personal care products | |
EP2341893B1 (en) | Cleansing formulations comprising non-cellulosic polysaccharides with mixed cationic substituents | |
JP6139135B2 (ja) | 界面活性剤系水性処方中で良好な性能及び透明性を有する多糖類生成物及びその調製方法 | |
EP2088987B1 (en) | Dispersible non-borate metal salt or chelate treated polygalactomannan polymers for use in personal care and household care applications | |
CA2664326C (en) | Quaternized cellulose ethers for personal care products | |
JP2000103724A (ja) | 頭髪用化粧料に優れたコンディショニング特性を与えるカチオン性ポリマー | |
KR20030086252A (ko) | 헤어 및 스킨 컨디셔너로서의 4차 암모늄 알킬히드록시에틸 셀룰로스 에테르의 용도 | |
JP6491212B2 (ja) | 化粧品および家庭用ケア組成物 | |
US20150190319A1 (en) | Cosmetic composition of hydrophobic silica aerogel particles and a polymer comprising a sugar unit | |
JP6726466B2 (ja) | ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステル混合物の製造方法、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン類アルケニルコハク酸エステルを含有する混合物を含有する組成物および水系化粧料 | |
JP2016088925A (ja) | 皮膚外用組成物 | |
JPH05194155A (ja) | 毛髪洗浄・ふけ防止処理用組成物 | |
JP2006232886A (ja) | カチオン化澱粉及びその製造方法、並びに皮膚毛髪用洗浄剤組成物 | |
JP6558962B2 (ja) | カチオン化ヒドロキシアルキル化デキストリン類混合物、およびそれを含有する水系化粧料組成物および化粧料 | |
JPH08269492A (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JP2005314303A (ja) | 毛髪化粧料 | |
JP6799832B2 (ja) | ヒドロキシアルキル化デンプンを含有する洗浄剤組成物 | |
JP2005314306A (ja) | 毛髪化粧料 | |
JP2023094348A (ja) | 香料組成物及びそれを含有する洗浄剤組成物又は化粧料組成物 | |
CN112105342A (zh) | 个人洗涤用皂条组合物 | |
JP2007119350A (ja) | 低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を含む化粧料組成物 | |
JPH08269491A (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JP2002020219A (ja) | 化粧料 | |
MXPA98003749A (en) | Hydrophobically modified polysaccharides in personal hygiene products |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191126 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200220 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200414 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200623 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200629 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6726466 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |