JP2843128B2 - 新規シクロデキストリン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

新規シクロデキストリン誘導体及びその製造方法

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JP2843128B2 JP2197007A JP19700790A JP2843128B2 JP 2843128 B2 JP2843128 B2 JP 2843128B2 JP 2197007 A JP2197007 A JP 2197007A JP 19700790 A JP19700790 A JP 19700790A JP 2843128 B2 JP2843128 B2 JP 2843128B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、界面活性能と包接能を合わせ持つ界面活性
剤、及び医薬品、香料、色素等の安定化剤、徐放剤、あ
るいはキャリアー等として有用な新規なシクロデキスト
リン誘導体、およびその製造方法に関するものである。
〔従来の技従及び発明が解決しようとする課題〕
グルコースがα−1,4結合した環状オリゴ糖であるシ
クロデキストリンには、6個のグルコースが結合したα
−シクロデキストリン(シクロヘキサアミロース)、7
個のグルコースが結合したβ−シクロデキストリン(シ
クロヘプタアミロース)、8個のグルコースが結合した
γ−シクロデキストリン(シクロオクタアミロース)が
一般に知られている。
シクロデキストリンは、その疎水性空洞内に脂溶性の
物質(ゲスト化合物)を包接する性質を有しており、こ
の現象を利用して、揮発性物質の不揮発化及び徐放、不
安定物質の安定化、あるいは難溶性物質の可溶化等の目
的で、食品、化粧品、トイレタリー製品、あるいは医薬
品等に広く利用されている。しかし、シクロデキストリ
ン、特に最も製造が容易でコスト的に安価なβ−シクロ
デキストリンは、水に対する溶解性が低いこと、又、シ
クロデキストリンの包接物は難溶性で沈澱を生ずる等の
問題が有り、使用濃度が制限される欠点があった。ま
た、シクロデキストリンを界面活性剤の共存下、例えば
シャンプー、洗剤等の洗浄剤組成物中で使用する場合、
目的とするゲスト化合物分子と界面活性剤分子の包接が
競争して起こったり、あるいは界面活性剤分子の包接が
優先的に起こったりして、十分に包接体として機能しな
いという応用上の極めて重大な制約があった。
上記の溶解性の問題については、シクロデキストリン
を化学修飾することにより解決しようとの試みがなされ
ている。例えば、特開昭57−4914号、特開昭61−200101
号、特開昭62−59601号及び特開昭63−41505号の各公報
では部分メチル化が、USP第3459731号明細書ではヒドロ
キシエチル化及びヒドロキシプロピル化が、又特開昭61
−197602号、特開昭63−27440号及び特開昭63−46201号
の各公報では、グルコース、マンノース等の糖類の付
加、分岐化が試みられ、水に対する溶解性が改善される
ことが知られている。しかしながら、これらのシクロデ
キストリン誘導体では、界面活性剤共存下での包接能
は、原料であるシクロデキストリンと比較して何等改善
されておらず、洗浄剤組成物中で使用する場合の包接能
の低下に関しては何等改善の効果が見られていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上述の実情に鑑み、シクロデキストリ
ン又は糖残基を側鎖として有する分岐型シクロデキスト
リンの化学修飾による新規な優れた性質の発現について
鋭意検討した結果、シクロデキストリン又は糖残基を側
鎖として有する分岐型シクロデキストリンに長鎖アルキ
ル基若しくは長鎖アルケニル基、及び親水基を導入して
界面活性を付与した界面活性シクロデキストリン誘導
体、より具体的には、シクロデキストリン又は糖残基を
側鎖として有する分岐型シクロデキストリンの長鎖アル
キル若しくはアルケニルコハク酸ハーフエステル金属塩
が、水溶性、並びに界面活性剤共存下におけるゲスト化
合物の包接能が極めて優れていることを見出して本発明
を完成した。
即ち、本発明は下記の一般式(I)で示される新規な
界面活性シクロデキストリン誘導体並びにその製造方法
を提供するものである。
CD−Bn (I) 〔但し式中 CD:グルコースが6個以上α−1,4結合した環状オリゴ糖
であるシクロデキストリン又は糖残基を側鎖として有す
る分岐型シクロデキストリン(以下、シクロデキストリ
ン類と略記する)の全ての非グリコシド性水酸基の水素
原子を除いたあとに残る環状オリゴ糖残基を示す。
n:シクロデキストリン類における非グリコシド性水酸基
の数を示す。
B:シクロデキストリン類の全ての非グリコシド性水酸基
の水素原子が結合していた酸素原子と結合する基であ
り、水素原子又は を示す。但し、n個のB基のうち、少なくとも1個は である。ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3のモノ、ジ若し
くはトリアルカノールアンモニウム、炭素数1〜18のア
ルキル基若しくはアルケニル基置換アンモニウム、アル
キル基置換ピリジニウム、又は塩基性アミノ酸を示し、
Aは 又はこれらの混合物であり、Rは炭素数6〜20のアルキ
ル又はアルケニル基を示す。〕 上記一般式(I)で表されるシクロデキストリン誘導
体の中で、環状オリゴ糖残基CDがβ−シクロデキストリ
ン残基であり、Rが炭素数6〜20のアルケニル基である
ものが特に好ましく、CD及びBで表される基を具体的に
例示すれば次の通りである。
従来シクロデキストリンと環状酸無水物との反応によ
るハーフエステルカルボン酸の合成例としてはUSP第345
3260号に記載の無水マレイン酸或いは無水フタル酸とシ
クロデキストリンとの反応による平均置換度7のシクロ
デキストリンハーフエステルカルボン酸の合成等が知ら
れているが、これらには界面活性能がほとんど無く、高
分子の可塑剤としての用途を目的としたものであった。
本発明の前記一般式(I)で表される界面活性シクロ
デキストリン誘導体は、新規物質であり、かつ優れた包
接能及び界面活性能を有するものであって、前述の界面
活性のないシクロデキストリン誘導体(特開昭63−4150
5号、USP第345973号、特開昭63−46201号、USP第345326
0号など)とは峻別される。
本発明が提供する前記一般式(I)で表される界面活
性シクロデキストリン誘導体(以下界面活性シクロデキ
ストリン誘導体(I)と略記する)は、シクロデキスト
リン類をアルケニルコハク酸無水物若しくはアルキルコ
ハク酸無水物と反応させ、必要に応じてアルカリ性物質
で中和することにより得られる。
本発明者らは、上記界面活性シクロデキストリン誘導
体(I)の合成法について鋭意検討した結果、水及びア
ルコールを含有しない溶媒中で、シクロデキストリン類
とアルケニルコハク酸無水物若しくはアルキルコハク酸
無水物とを、好ましくはアルカリ性物質の存在下に反応
させることによって、対応する界面活性シクロデキスト
リン誘導体(I)が収率良く得られることを見出し、本
発明の製造法を完成した。
この反応を具体的に例示すれば次の通りである。
(B基は、21個のB基のうち7個が あるいはそれらの混合物であり、残りの14個が水素原子
である。尚、Mは前記の意味を有する。) 本発明の反応に於いて、先ず溶媒としては水及びアル
コールを含有しない有機溶媒、例えばジメチルホルムア
ミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサ
メチルホスホリックトリアミド(HMPA)、ジオキサン、
トルエン、キシレン等を用いることができるが、原料の
シクロデキストリン類が可溶であるDMF、DMSOが望まし
い。またアルカリ性物質としては、ピリジン、トリエチ
ルアミン、カセイカリ、カセイソーダ等を用いることが
できるが、溶媒への溶解性の点でピリジン、トリエチル
アミンが好ましい。また反応はアルカリ性物質の非存在
下でも行うことができるが、反応の進行が遅くなるた
め、反応温度を非常に高くするか、反応時間を長くしな
ければならず、その結果、反応試薬であるアルケニルコ
ハク酸無水物若しくはアルキルコハク酸無水物の両カル
ボニル基がエステル化されたジエステルの生成等の副反
応が進行し易くなるため、アルカリ性物質を用いた方が
良い。反応試薬であるアルケニルコハク酸無水物若しく
はアルキルコハク酸無水物、あるいはそれらの混合物の
添加量は、目的とする界面活性シクロデキストリン誘導
体(I)のエステル置換度に応じて任意に選択すること
ができる。
反応温度は0〜250℃、好ましくは50〜150℃である。
温度が150℃を越えるとジエステルの生成等の副反応が
顕著になるため好ましくない。反応時間は反応温度、ア
ルカリ性物質の添加量にもよるが、1〜100時間で充分
である。
アルカリ性物質の添加量は、反応試薬であるアルケニ
ルコハク酸無水物若しくはアルキルコハク酸無水物ある
いはそれらの混合物に対し、モル比で、0.1〜2.0倍程
度、より好ましくは1.0〜1.5倍添加すれば良い。
以上、溶媒、アルカリ性物質及びアルキルコハク酸無
水物若しくはアルケニルコハク酸無水物、あるいはそれ
らの混合物の使用量、反応時間、反応温度等を任意に設
定することにより、所望のエステル置換度を持つ界面活
性シクロデキストリン誘導体(I)を生成させることが
できる。このようにして得られた界面活性シクロデキス
トリン誘導体(I)は、アルカリ性物質の添加量によっ
てカルボン酸型若しくはアルカリ中和塩型、あるいはそ
れらの混合物となっており、もし必要ならさらにアルカ
リ性物質を追加して完全なアルカリ中和塩とするか、若
しくは酸性物質を添加して完全なカルボン酸型にする
か、更にそのカルボン酸型にアルカリ性物質を添加して
別のアルカリ中和塩として使用できる(中和/対イオン
交換工程)。
中和/対イオン交換工程に用いるアルカリ性物質とし
ては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アル
カリ、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、デシルアミン、ドデシル
アミン、塩基性アミノ酸等を挙げることができ、これら
を水溶液等として使用することもできる。また酸性物質
としては、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等を
用いることができ、水溶液としても使用することができ
る。中和/対イオン交換は上記のアルカリ性物質若しく
は酸性物質あるいはその水溶液と70℃以下の温度で約1
時間程度撹拌するだけで充分である。
このようにして得られた界面活性シクロデキストリン
誘導体(I)含有混合物の中に存在する溶媒を、先ず減
圧下に加熱して留去した後(脱溶媒工程)、残存する無
機塩、及び有機塩を電気透析、イオン交換樹脂、吸着剤
等による吸着、あるいは溶剤精製、再結晶等により除去
(脱塩工程)することができるが、用途によっては上記
の中和/対イオン交換工程、脱溶媒工程、脱塩工程を省
略することもできる。
〔発明の効果〕
以上の様にして得られる本発明の界面活性シクロデキ
ストリン(I)は、アルカリ中和塩の形では水溶性が高
く、活性剤の共存下で従来使用されていたシクロデキス
トリン類と比較して極めて高い包接能を有しているの
で、洗浄剤組成物中の、香料のマスキング剤又は徐放剤
として幅広く使用することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
実施例1 β−シクロデキストリン42.5g(37.5mmol)、無水n
−デセニルコハク酸75.0g(315mmol)、及びDMF300mlを
1フラスコ中、110℃で17時間撹拌した。その後60℃
に冷却し10%−NaOH水溶液(NaOH17.4g(435mmol)を含
む)174mlを約30分で滴下し、その後30分間60℃で撹拌
してNa塩とした。この反応混合物から水及びDMFをエバ
ポレーターを用い減圧下に加熱して留去した。残留物を
メタノール500mlに溶解させ、不溶の沈澱を濾過により
除去し、濾液をエバポレーター濃縮し1のアセトンを
加え、生じた白色沈澱を濾取し、乾燥させることによっ
て、白色粉末35.9gを得た(収率31.8%)。
得られたβ−シクロデキストリンデセニルコハク酸ハ
ーフエステルNa塩の水酸基価は362.0、ケン化価は932、
またヨウ素価は56.3であった。
IR(cm-1,KBr錠剤) 3406(OH),2926及び2854(C−H),1731(エステルカ
ルボニル),1575及び1407(CO2Na)1 H−NMR(δ,ppm)D2O中 0.8(t)17.4H; 1.2(m)56.3H; 1.9〜2.8(m)40.4H;,,, 3.4〜4.0(m)42.0H;,,,, 5.0(d)7.0H; 5.4(m)10.7H;, 以上の結果からエステル平均置換度は約5であること
が判明した。この結果は水酸基価、ケン化価、ヨウ素価
の値と良く一致した。
実施例2 β−シクロデキストリン42.5g(37.5mmol)、無水n
−デセニルコハク酸75.0g(315mmol)、ピリジン24.9g
(315mmol)及びDMF300mlを1フラスコ中、90℃で24
時間撹拌した。その後、60℃に冷却し、10%−NaOH水溶
液147ml(NaOH14.7g(368mmol)を含む)を約30分で滴
下し、その後60℃で30分間撹拌してNa塩とした。この反
応混合物を実施例1と同様に脱溶媒、溶剤精製、及び乾
燥してβ−シクロデキストリン デセニルコハク酸ハー
フエステルナトリウム塩(白色粉末)89.3gを得た(収
率80.6%)。
得られたものの水酸基価は252.2、ケン化価は135.6、
またヨウ素価は54.7であった。1 H−NMR(δ,ppm)D2O中 0.8(t)24.9H; 1.2(m)77.8H; 1.9〜2.8(m)46.7H;,,, 3.4〜4.0(m)42.0H;,,,, 5.0(d)7.0H; 5.4(m)10.7H;, 以上の結果からエステル平均置換度は約7であること
がわかった。
実施例3 実施例2で得られたβ−シクロデキストリンデセニル
コハク酸ハーフエステルナトリウム塩(平均置換度 約
7)のカルボン酸型ハーフエステル、即ち、β−シクロ
デキストリン デセニルコハク酸ハーフエステルを以下
のようにして合成した。
ナトリウム塩型ハーフエステル10.0gを水100mlに溶解
させ、1N塩酸を滴下してpHを4に調整した。生成した白
色沈澱を濾取し、大量の水で濾液のpHが中性となるまで
洗浄した後、減圧下、60℃にて12時間乾燥し、白色粉末
9.1gを得た。
得られたものの平均分子量をVPO法により測定したと
ころ2970であり、平均エステル置換度は7.7であること
がわかった。また、元素分析の結果も以下に示すように
良く一致した。
元素分析:C149.8239.458.1 (エステル置換度7.7として) C H O 分析値(%) 58.22 8.22 32.36 計算値(%) 60.59 8.07 31.34 実施例4 マルトシルα−シクロデキストリン10g(7.7mmol)、
無水n−デセニルコハク酸14.7g(61.7mmol)、ピリジ
ン4.9g(61.7mmol)及びDMF100mlを300mlフラスコ中、9
0℃で10時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、10%
水酸化ナトリウム水溶液24.7ml(水酸化ナトリウム61.7
mmolを含む)を加え、以後、実施例1と同様に脱溶媒、
溶剤精製、さらに乾燥してマルトシルα−シクロデキス
トリン デセニルコハク酸ハーフエステルナトリウム塩
(白色粉末)18.7gを得た(収率77.9%)。
得られたものの水酸基価は262.1、ケン化価は118.6で
あった。
以上のようにして得られたナトリウム塩を実施例3と
同様にして中和し、カルボン酸型とした。平均分子量
wは2951(VPO法による)であり、エステル平均置換度
は約7であった。また元素分析の結果も以下に示すよう
に良く一致した。
元素分析:C146H234O61 (エステル置換度7.0として) C H O 分析値(%) 58.29 7.92 33.17 計算値(%) 59.15 7.90 32.95 試験例 実施例2で合成したβ−シクロデキストリンデセニル
コハク酸ハーフエステルNa塩(平均エステル置換度約
7)のN−フェニル−1−ナフチルアミン(PNA;ゲスト
化合物)の包接能を水溶液中のケイ光分析により測定し
た。
比較のため従来、包接化合物として使用されているβ
−シクロデキストリンの包接能も同時に測定した。
測定条件: 励起波長 365nm pH6.05 25℃ 0.05M−MESバッファー PNA(ゲスト化合物)濃度 2×10-4mol/ β−シクロデキストリンデセニルコハク酸ハーフエス
テルNa塩又はβ−シクロデキストリン(ホスト化合物)
濃度 1×10-2mol/ 図1にそれらのケイ光スペクトルを示す。PNAケイ光
強度が高くなればなる程、ゲスト化合物の包接能が高い
ことを示す。
その結果、実施例2で合成したβ−シクロデキストリ
ン誘導体をホスト化合物として用いた場合、ホスト化合
物としてβ−シクロデキストリンを用いた場合と比較し
てケイ光強度が増加しており、ゲスト化合物であるPNA
の包接能が高くなっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
図1はβ−シクロデキストリンデセニルコハク酸ハーフ
エステルNa塩(平均エステル置換度約7)及びβ−シク
ロデキストリンのN−フェニル−1−ナフチルアミン
(PNA)の包接能を水溶液中のケイ光分析により測定し
た結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C11D 3/22 C11D 3/22 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08B 37/16 A61K 47/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I)で示される界面活性シクロデキス
    トリン誘導体。 CD−Bn (I) 〔但し式中 CD:グルコースが6個以上α−1,4結合した環状オリゴ糖
    であるシクロデキストリン又は糖残基を側鎖として有す
    る分岐型シクロデキストリン(以下、シクロデキストリ
    ン類と略記する)の全ての非グリコシド性水酸基の水素
    原子を除いたあとに残る環状オリゴ糖残基を示す。 n:シクロデキストリン類における非グリコシド性水酸基
    の数を示す。 B:シクロデキストリン類の全ての非グリコシド性水酸基
    の水素原子が結合していた酸素原子と結合する基であ
    り、水素原子又は を示す。但し、n個のB基のうち少なくとも1個は である。ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ
    土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3のモノ、ジ若し
    くはトリアルカノールアンモニウム、炭素数1〜18のア
    ルキル基若しくはアルケニル基置換アンモニウム、アル
    キル基置換ピリジニウム、又は塩基性アミノ酸を示し、
    Aは 又はこれらの混合物であり、Rは炭素数6〜20のアルキ
    ル又はアルケニル基を示す。〕
  2. 【請求項2】一般式(I)に於いて、環状オリゴ糖残基
    CDがβ−シクロデキストリン残基であり、Rが炭素数6
    〜20のアルケニル基である請求項1記載のシクロデキス
    トリン誘導体。
  3. 【請求項3】水及びアルコールを含有しない溶媒中に
    て、シクロデキストリン類をアルケニルコハク酸無水物
    若しくはアルキルコハク酸無水物と反応させることを特
    徴とする請求項1記載の一般式(I)で示されるシクロ
    デキストリン誘導体の製造方法。
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