JP6725994B2 - 水蒸気改質触媒、それを用いた水蒸気改質方法、及び水蒸気改質反応装置 - Google Patents

水蒸気改質触媒、それを用いた水蒸気改質方法、及び水蒸気改質反応装置 Download PDF

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Description

本発明は、水蒸気改質触媒、それを用いた水蒸気改質方法、及び水蒸気改質反応装置に関し、より詳しくは、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質する方法、それに用いる触媒、及びその触媒を備える水蒸気改質反応装置に関する。
自動車等からの二酸化炭素の排出量の削減が求められる中、バイオマスから得られるエタノールがカーボンニュートラル、特にCOニュートラルな燃料として注目されている。しかしながら、エタノールは発熱量が小さく、自動車等の内燃機関の燃料として利用するには、その一部又は全部を水素や一酸化炭素等に改質して使用することが望ましい。
一方、自動車等の内燃機関において、水蒸気改質反応により燃料の一部又は全部から水素や一酸化炭素を生成させ、これらを内燃機関に供給することによって熱効率や内燃機関の始動性を向上させるという技術が知られている。このような水蒸気改質反応は通常、吸熱反応であるため、内燃機関からの排熱を利用して水蒸気改質反応を行なうことによって熱効率を向上させることが可能となる。
エタノール等の炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質するための触媒としては、特開2007−703号公報(特許文献1)には、燃料電池用の炭化水素系の原燃料を燃料ガスに改質する改質触媒であって、水酸化物を前駆体としてなるRu、Rh、Niのうちの少なくとも1種からなる活性成分が高分散でAl、ZrO、CeO、Nd、La、Pr等のうち1種類以上からなる担体に担持されてなる改質触媒が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されている改質触媒は、水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてコーキングの抑制が十分なものではなかった。
また、特開2010−207782号公報(特許文献1)には、セリアとアルミナとがともにnmスケールで分散された複合酸化物を含む担体と、該担体に担持された長周期型周期表の8族〜10族に属する少なくとも1種の金属元素とを含有する水蒸気改質触媒が開示されている。同公報の記載によれば、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが起こりにくく、酸素含有炭化水素を水蒸気により効率的に改質して水素を生成させることが可能となっている。しかしながら、近年は、水蒸気改質触媒に対する要求特性が益々高まっており、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件、更には時間的又は場所的にS/Cの変動があり部分的にS/Cが低くなるような条件においても、コーキングが十分に起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持し、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により効率的に改質することが可能な水蒸気改質触媒が求められるようになってきた。
特開2007−703号公報 特開2010−207782号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが十分に起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持し、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により効率的に改質することが可能な水蒸気改質触媒、それを用いた炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法及び水蒸気改質反応装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、アルミナ、セリア及びジルコニアと、酸化プラセオジム等のセリア以外の希土類酸化物と、を含有する複合酸化物担体と、該複合酸化物担体に担持された白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素とを備えており、前記複合酸化物担体のアルミニウムの表面組成(at%)を前記担体全体のアルミニウムの組成に対して特定比率以上の高濃度のものとすることによって、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において高い触媒活性を示し、コーキングが十分に起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持する水蒸気改質触媒が得られるようになることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の水蒸気改質触媒は、アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物と、を含有する複合酸化物担体と、該複合酸化物担体に担持された白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素と、を備えており、前記複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)が、前記複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍以上であることを特徴とする、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質するための触媒であることを特徴とするものである。
本発明の水蒸気改質触媒においては、前記セリア以外の希土類酸化物が、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、及び酸化イッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウムのうちの少なくとも1種であることがより好ましい。また、前記複合酸化物担体中のセリアの含有量が50〜95質量%であることが好ましい。
また、本発明の水蒸気改質触媒においては、前記複合酸化物担体中のセリアと、ジルコニア及びセリア以外の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体を形成していることが好ましい。
更に、本発明の水蒸気改質触媒においては、前記第一の金属元素がロジウムであることが好ましい。
また、本発明の水蒸気改質触媒においては、前記複合酸化物担体に担持されたアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素を更に備えることが好ましく、前記第二の金属元素としては、マグネシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法は、水蒸気の存在下で、炭化水素類からなる燃料を本発明の水蒸気改質触媒に接触させることを特徴とする方法である。前記燃料がエタノールとガソリンとの混合燃料が好ましい。本発明の水蒸気改質反応装置は、本発明の水蒸気改質触媒を備える水蒸気改質反応装置であり、本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法に好適に使用することができる。
なお、本発明の水蒸気改質触媒によって炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応における触媒活性が高くなる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明の水蒸気改質触媒においては、担持された金属元素である白金族金属元素から選択される少なくとも1種の第一の金属元素が水蒸気改質反応の際に酸化されたとしても、複合酸化物中にはセリア又はセリアを含む固溶体(セリアと、ジルコニア及びセリア以外の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが互いに固溶した固溶体)が含まれているため、これらによって触媒表面の酸素が吸収され、前記第一の金属元素が高い触媒活性を示すメタル状態に還元されて前記触媒活性が高くなるものと推察される。
また、セリアやセリアを含む固溶体(セリアと、ジルコニア及びセリア以外の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが互いに固溶した固溶体)は通常、水蒸気改質反応のような還元性雰囲気においては酸化性雰囲気に比べて粒成長しやすいが、本発明の水蒸気改質触媒においては、互いに固溶しないセリアとアルミナ又はセリアを含む固溶体とアルミナが互いに障壁として作用して高温時における複合酸化物の粒成長が抑制され、これに担持された前記第一の金属元素の粒成長も抑制されるため、前記触媒活性が高くなるものと推察される。特に、セリアやセリアを含む固溶体は、水蒸気改質反応のような還元雰囲気では酸化雰囲気よりも粒成長しやすく、600℃以上で粒成長する傾向があるため、このようなアルミナによる障壁効果が大きいものと推察される。
更に、本発明の水蒸気改質触媒においてコーキングが発生しにくく、高温下に曝されても高い活性を保持することが可能な理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、従前の炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質するための触媒においては、水蒸気改質反応の重要な課題としてコーキング(炭素析出)や炭化水素の重合物質による触媒被毒による触媒劣化がある。特に、このような触媒被毒による触媒劣化は、S/Cが低い反応条件で顕著になる。一方、本発明においては、担体としてアルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウムのうちの少なくとも1種)とを含有し、かつ、担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成が担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍以上である複合酸化物担体を用いることにより、このような複合酸化物担体は、温度が高くなると複合酸化物の結晶格子内から酸素を放出する特性があるため、その酸素が炭素質物質を酸化除去し、コーキングや炭化水素の重合物質による触媒被毒が起こりにくくなり、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが十分に起こりにくくなり、高温下に曝されても十分に高い活性を保持されるようになることが可能になったものと推察される。
また、本発明の水蒸気改質触媒において、アルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素を複合酸化物担体に担持させることによって、高温下に曝されても、より高い活性が保持される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、アルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素は複合酸化物担体中のアルミナと固相反応する。これにより、担持された金属元素である白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素がアルミナと固相反応して酸化状態になることが抑制されるため、前記第一の金属元素が高い活性を示すメタル状態に還元されやすく、前記触媒活性がより高く保持されると推察される。また、アルミナ自体の耐熱性も高くなり、障壁効果が向上するため、前記触媒活性がより高く保持されると推察される。
また、アルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素はアルミナ表面の強い酸点と反応して、その酸点を消滅させる。このため、酸点上で進行するコーキングが起こりにくくなり、高温下に曝されても、より高い活性が保持されると推察される。
本発明によれば、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持し、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により効率的に改質して水素を生成させることが可能となる。
実施例1〜2及び比較例1〜3で得られたモノリス触媒についての炭化水素類からなる燃料(E20燃料)の水蒸気改質反応活性を示すグラフである。 実施例1、3〜5及び比較例1で得られたモノリス触媒についての炭化水素類からなる燃料(E20燃料)の水蒸気改質反応活性を示すグラフである。 実施例6〜10及び比較例1で得られたモノリス触媒についての炭化水素類からなる燃料(E20燃料)の水蒸気改質反応活性を示すグラフである。 初期状態の実施例1〜2及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例3〜4及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例6〜8及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例1〜2及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例3〜5及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例6〜8及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の実施例9〜10及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。 初期状態の比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[水蒸気改質触媒]
先ず、本発明の水蒸気改質触媒について説明する。本発明の水蒸気改質触媒は、アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物と、を含有する複合酸化物担体と、該複合酸化物担体に担持された白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素と、を備えており、前記複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%、原子%)が、前記複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍以上であることを特徴とする、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質するための触媒である。
(複合酸化物担体)
本発明の水蒸気改質触媒における複合酸化物担体としては、アルミナ(Al)、セリア(CeO)及びジルコニア(ZrO)と、セリア以外の希土類酸化物と、を含有し、かつ、複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)が、複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍以上であることが必要である。
このような複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)が、前記複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍未満では、前述のセリア又はセリアを含む固溶体の高温時における粒成長抑制が困難となる。このような複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)としては、粒成長抑制効果の観点から、複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.8倍以上であることが好ましく、2.0倍以上であることがより好ましい。
ここで、「アルミニウムの表面」とは、複合酸化物担体の最表面から5nm以内の範囲内の表面層をいう。
また、このような複合酸化物担体のアルミニウムの表面組成(at%)の測定方法としては、XPS(光電子分光分析装置)を用いたX線光電子分光法(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)により複合酸化物担体の表面を測定する方法によって求めることができる。本発明において、複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%、原子%)の測定条件としては、X線源にAlのKα(モノクロ)を使用し、分析領域を800μm×500μmとした。
更に、複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の測定方法としては、特に制限されないが、例えば、複合酸化物担体の製造時のアルミニウムの使用量(仕込み量、at%)を複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)とする方法が挙げられる。また、複合酸化物担体の各金属の組成比を使用して組成(at%)を算出こともできる。更に、ICP(高周波プラズマ発光分析装置:ICP:Inductively Coupled Plasma)等で組成分析して複合酸化物担体全体の平均値としてのアルミニウム元素の組成(at%)を算出こともできる。また、蛍光X線分析装置(XRF:X−ray Fluorescence Analysis)、後誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)発光分析装置、EDX(エネルギー分散型X線検出装置)、HR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡)、FE−STEM(フィールドエミッション−走査透過電子顕微鏡)等、又はそれらを適宜組み合わせた組成分析により測定することができる。
また、前記複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)の、前記複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)に対する比[(複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%))/(複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%))]としては、前記により得られる「複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)」(例えば、アルミニウムの使用量(仕込み量、at%))に対する「複合酸化物担体表面のXPS測定値(at%)」の比を求めることによって得ることができる。
このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体において、前記複合酸化物担体中のセリア(CeO)の含有量が50〜95質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることがより好ましい。このような複合酸化物担体におけるセリアの含有量が前記下限未満では、白金族金属がメタル状態になりにくくなり、触媒活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えるとセリア又はセリアを含む固溶体が粒成長しやすくなり、耐熱性が低下する傾向にある。
また、このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体において、前記複合酸化物担体中のアルミナ(Al)の含有量が2〜40質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。このような複合酸化物担体におけるアルミナの含有量が前記下限未満では、セリア又はセリアを含む固溶体が粒成長しやすくなり、耐熱性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると白金族金属がメタル状態になりにくくなり、触媒活性が低下する傾向にある。
さらに、このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体において、前記複合酸化物担体中のジルコニア(ZrO)の含有量が1〜40質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましい。このような複合酸化物担体におけるジルコニアの含有量が前記下限未満では、セリアとジルコニアとを含む固溶体が粒成長しやすくなり、耐熱性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると白金族金属がメタル状態になりにくくなり、触媒活性が低下する傾向にある。
また、このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体においては、セリア以外の他の希土類酸化物(以下、単に「他の希土類酸化物」ともいう。)を更に含有することが必要である。このような他の希土類酸化物としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等のセリウム(Ce)以外の希土類元素の酸化物が挙げられ、中でも、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応においてより高い触媒活性及び触媒劣化防止という観点から、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化イッテルビウムが好ましく、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、酸化イッテルビウムがより好ましく、酸化プラセオジムが特に好ましい。これらの他の希土類酸化物は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。このような他の希土類酸化物の含有量は、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において高い触媒活性及び触媒劣化防止という観点から、前記複合酸化物担体全量(100質量%)に対して1〜40質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましい。
このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体において、「アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物と、を含有する」とは、前記複合酸化物担体が前記「アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物」のみから構成されるもの、或いは、主として前記「アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物」から構成されており、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含むものであることを意味する。このような他の成分としては、この種の用途の担体として用いられる他の金属酸化物や添加剤等を用いることができる。後者の場合、担体における「アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物」の含有量は、担体の全質量100質量%に対して10〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましい。このような担体における「アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物」の含有量が前記下限未満では、本発明の効果が十分に得られない傾向にある。
また、このような担体に本発明の効果を損なわない範囲で含有することが可能な他の成分として用いる金属酸化物としては、水蒸気改質触媒の担体に用いることが可能な金属酸化物であればよく、特に制限されず、例えば、担体の熱安定性や触媒活性の観点から、例えば、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等の金属の酸化物、これらの金属の酸化物の混合物、これらの金属の酸化物の固溶体、これらの金属の複合酸化物を適宜用いることができる。
更に、このような本発明の水蒸気改質触媒にかかる複合酸化物担体においては、前記複合酸化物担体中のセリアと、ジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体(以下、単に「セリアを含む固溶体」と称す場合がある。)を形成していることが好ましい。このようなセリアを含む固溶体(セリアと、ジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが互いに固溶した固溶体)は、白金族金属からなる第一の金属元素を酸化物の状態からメタル状態に還元する作用をより効果的に発現させることが可能となり、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが十分に起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持し、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により効率的に改質することが可能な水蒸気改質触媒とすることができる。なお、このようなセリアを含む固溶体としては、セリア−ジルコニア固溶体、セリア−他の希土類酸化物固溶体、セリア−ジルコニア−他の希土類酸化物固溶体が挙げられ、中でも、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において高い触媒活性及び触媒劣化防止という観点から、セリア−ジルコニア固溶体、セリア−酸化プラセオジム固溶体、セリア−酸化ネオジム固溶体、セリア−酸化サマリウム固溶体、セリア−酸化ガドリニウム固溶体、セリア−酸化テルビウム固溶体、セリア−酸化ジスプロシウム固溶体、セリア−酸化イッテルビウム、セリア−ジルコニア−酸化プラセオジム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化ネオジム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化サマリウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化ガドリニウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化テルビウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化ジスプロシウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化イッテルビウムが好ましく、セリア−ジルコニア固溶体、セリア−酸化プラセオジム固溶体、セリア−酸化テルビウム固溶体、セリア−酸化イッテルビウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化プラセオジム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化テルビウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化イッテルビウム固溶体がより好ましく、セリア−ジルコニア−酸化プラセオジム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化テルビウム固溶体、セリア−ジルコニア−酸化イッテルビウム固溶体が更に好ましく、セリア−ジルコニア−酸化プラセオジム固溶体が特に好ましい。これらのセリアを含む固溶体は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
本発明の水蒸気改質触媒において、セリアと、ジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体を形成している複合酸化物担体を用いることにより、このような複合酸化物担体を備える水蒸気改質触媒は、高温での炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応においてもより高い触媒活性を示す傾向にある。この理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、このような複合酸化物には、白金族金属との固相反応性が低いセリア又はセリアを含む固溶体(セリアと、ジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが互いに固溶した固溶体)が含まれており、前記白金族金属からなる第一の金属元素が酸化されかつ600℃以上の高温に曝されたとしても、前記複合酸化物との固相反応が進行しにくく、酸化物の状態で安定化せずに高い触媒活性を示すメタル状態に還元されるため、前記触媒活性が高くなるものと推察される。また、前記複合酸化物と前記白金族金属からなる第一の金属元素は強い相互作用を示し、600℃以上の高温においても前記複合酸化物担体上の前記白金族金属からなる第一の金属元素の粒成長が抑制されるため、前記触媒活性が高くなるものと推察される。更に、セリアやセリアを含む固溶体は通常、水蒸気改質反応のような還元性雰囲気においては酸化性雰囲気に比べて粒成長しやすいが、互いに固溶しないセリアとアルミナ又はセリアを含む固溶体とアルミナが互いに障壁として作用して高温時における複合酸化物の粒成長が抑制され、これに担持された前記第一の金属元素の粒成長も抑制されるため、前記触媒活性が高くなるものと推察される。また、前記白金族金属からなる第一の金属元素を酸化物の状態からメタル状態に還元する作用はセリアでも発現するが、セリアがジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種と互いに固溶した固溶体を形成している場合に、より効果的に発現する。したがって、本発明に用いられる複合酸化物においては、セリアとジルコニア及び他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウム)のうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体を形成していることが好ましい。
このような複合酸化物担体を使用することによって、本発明の水蒸気改質触媒は、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応においてより高い触媒活性を示すものとなる。
本発明に用いられる複合酸化物担体は、例えば、以下の方法により製造することができる。先ず、アルミニウム化合物、セリウム化合物及びジルコニウム化合物と、セリウム化合物以外の希土類化合物と、が溶解した水溶液又は水を含む溶液から、アルミナ前駆体、セリア前駆体及びジルコニア前駆体と、セリア前駆体以外の希土類酸化物前駆体(以下、単に「他の希土類酸化物前駆体」ともいう。)とを沈殿物として析出させる。このとき、前記化合物の全部を同時に配合しても、適宜に順番に配合しても、個別に前駆体の沈殿物を得て混合してもよい。前記セリウム化合物以外の希土類化合物(以下、単に「他の希土類化合物」ともいう。)としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等のセリウム(Ce)以外の希土類元素の化合物が挙げられ、中でも、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応においてより高い触媒活性及び触媒劣化防止性能を有する水蒸気改質触媒が得られるという観点から、プラセオジム化合物、ネオジム化合物、サマリウム化合物、ガドリニウム化合物、テルビウム化合物、ジスプロシウム化合物、イッテルビウム化合物が好ましく、プラセオジム化合物、テルビウム化合物、イッテルビウム化合物がより好ましく、プラセオジム化合物が特に好ましい。これらの他の希土類化合物は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。なお、セリア前駆体と、ジルコニア前駆体及び他の希土類酸化物前駆体(より好ましくは、酸化プラセオジム前駆体、酸化テルビウム前駆体、及び酸化イッテルビウム前駆体)のうちの少なくとも1種とを沈殿物として同時に析出させると、その少なくとも一部が固溶体を形成するので好ましい。
アルミニウム化合物、セリウム化合物、ジルコニウム化合物、他の希土類化合物としては、一般には硫酸塩、硝酸塩、塩化物、酢酸塩等の塩が用いられる。また、塩を溶解する溶媒としては水及びアルコール類が挙げられる。更に、例えば、硝酸アルミニウムを含む水溶液として水酸化アルミニウムと硝酸と水とを混合したものを使用することもできる。
前記前駆体の沈殿物は、前記水溶液又は水を含む溶液にアルカリ性溶液を添加して溶液のpHを調節することによって析出させることができる。このとき、アルカリ性溶液を瞬時に添加して強撹拌したり、過酸化水素水等を添加して各前駆体が沈殿し始めるpHを調節した後、アルカリ性溶液等を添加したりすることによって各前駆体の沈殿物をほぼ同時に析出させることができる。一方、アルカリ性溶液を時間をかけて、例えば10分以上かけて添加して中和時間を長くしたり、溶液のpHをモニタリングして各前駆体の沈殿物が析出するpHに段階的に調節したり、溶液のpHが各前駆体の沈殿物が析出するpHに保たれるように緩衝溶液を添加したりすることによってアルミナ前駆体の沈殿物を他の前駆体の沈殿物よりも先(又はその逆)に析出させることができる。
前記アルカリ性溶液としては、アンモニア水や、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が溶解した水溶液又はアルコール溶液が挙げられる。中でも、複合酸化物を焼成する際に揮発することからアンモニア水、炭酸アンモニウムの水溶液又はアルコール溶液が好ましい。また、前記前駆体の沈殿物の析出反応を促進させるという観点から、アルカリ性溶液のpHは9以上であることが好ましい。
その後、このようにして得られた前駆体の沈殿物を、熟成させた後、焼成することによって本発明にかかる複合酸化物担体が得られる。
前記複合酸化物担体の製造方法において、前駆体の沈殿物を熟成させると加温の熱によって沈殿物の溶解、再析出が促進されるとともに得られる複合酸化物粒子を成長させることができ、比較的結晶性が高く適度な粒子径を有する結晶子からなる複合酸化物を得ることができる。熟成温度としては、室温以上が好ましく、80℃〜250℃の温度がより好ましく、100〜200℃が更により好ましく、100〜150℃が特に好ましい。熟成温度が前記下限未満になると熟成による促進効果が小さく、熟成に要する時間が長くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると水蒸気圧が極めて高くなるため、より高価な耐圧容器が必要となり製造コストが高くなる傾向にある。なお、100℃以上の温度で加熱熟成する場合には、オートクレーブのような耐圧密封容器の中で、100℃以上の高温加圧下の水熱状態のもとで熟成することが好ましい。
前記複合酸化物担体の製造方法において、沈殿物の焼成は大気中で行なうことができる。焼成温度としては300〜800℃が好ましい。焼成温度が前記下限未満になると得られる複合酸化物が担体としての安定性に欠ける傾向にあり、他方、前記上限を超えると複合酸化物の比表面積が低下する傾向にある。
なお、このような複合酸化物担体の製造方法においては、複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成を担体全体のアルミニウムの組成に対してより高濃度にする観点から、化合物水溶液又は水を含む溶液から前駆体を沈殿物として析出させる過程において、アルミニウム、セリウム、ジルコニウム、セリウム以外の希土類元素をなるべく同時に、かつ、均一に析出させて、均一な前駆体を形成させることが好ましく、また、前駆体の沈殿物の熟成においては、均一な前駆体の中のセリア、ジルコニア、他の希土類酸化物(より好ましくは、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウムのうちの少なくとも1種)が固溶体を形成しやすい条件にして、前駆体内部にあったアルミナをその固溶体の結晶表面に析出させることが好ましい。
以上、本発明に用いられる複合酸化物担体の好適な製造方法について説明したが、前記複合酸化物担体の製造方法は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前駆体の沈殿物を含む溶液をそのまま加熱して溶媒を蒸発させて沈殿物を乾固させ、その後、焼成することもできる。この場合、沈殿物の乾固中に沈殿物が熟成されるため、沈殿物の乾固は前記熟成温度で実施することが好ましい。
(水蒸気改質触媒)
本発明の水蒸気改質触媒は、このような複合酸化物担体と、これに担持された白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素とを備えるものである。
このような水蒸気改質触媒においては、該担体に担持された白金族金属(ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)及び白金(Pt))からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素を含有することが必要である。
前記白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素のうち、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において高い触媒活性を示すという観点からロジウム(Rh)であることがより好ましい。また、前記白金族に属する第一の金属元素は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
このような第一の金属元素の担持量は、特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよい。なお、第一の金属元素の担持量としては、金属換算で、前記複合酸化物担体100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。このような第一の金属元素の担持量が前記下限未満では、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において十分な触媒活性が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、第一の金属元素が粒成長して前記触媒活性が向上しない傾向にある。また、このような第一の金属元素の担持量としては、触媒性能とコストの観点から、0.5〜10質量部であることがより好ましい。なお、このように担体に担持されている第一の金属元素の粒子径(平均粒子径)としては、1〜100nm(より好ましくは2〜50nm)であることが好ましい。このような第一の金属元素の粒子径が、前記下限未満では、メタル状態になりにくい傾向にあり、他方、前記上限を超えると、活性サイトの量が著しく減少する傾向にある。
前記第一の金属元素の担持方法としては、例えば、前記第一の金属元素の化合物を所定の濃度で含有する溶液に前記複合酸化物担体(又は前記複合酸化物担体をコージェライト製ハニカム等の基材にコートした触媒担体担持基材)を浸漬して所定量の第一の金属元素を含む溶液を前記複合酸化物担体に含浸させ、これを焼成する方法等が挙げられる。
第一の金属元素の化合物を含有する溶液としては、特に制限されないが、第一の金属元素の塩の溶液を用いることができ、例えば、第一の金属元素の塩として白金塩を用いる場合は、白金(Pt)の酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩等又はそれらの錯体が挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、ジニトロジアンミン塩が好ましい。また、第一の金属元素の塩としてロジウム塩を用いる場合は、例えば、ロジウム(Rh)の酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩等又はそれらの錯体の溶液が挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、硝酸塩が好ましい。また、溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水(好ましくはイオン交換水及び蒸留水等の純水)等のイオン状に溶解せしめることが可能な溶媒が挙げられる。なお、このような第一の金属元素の塩の溶液の濃度としては、特に制限されないが、第一の金属元素の塩のイオンとして0.001〜0.5mol/Lであることが好ましい。また、このような前記担体に前記第一の金属元素の塩の溶液を用いて第一の金属元素を担持せしめる方法としては、特に制限されないが、例えば、前記第一の金属元素の塩の溶液に前記担体を含浸せしめる方法、前記第一の金属元素の塩の溶液を前記担体に吸着担持せしめる方法等、公知の方法を適宜採用できる。
このとき、前記複合酸化物担体はペレット等の粉末状で使用してもよいし、予め、コーティング等により前記複合酸化物担体をコージェライト製ハニカム基材等の公知の基材に固定化して使用してもよい。
このような担持方法における焼成は大気中で実施することができる。焼成温度としては200〜600℃が好ましい。焼成温度が前記下限未満になると前記第一の金属元素の化合物が十分に熱分解せず、メタル状態になりにくくなるため、活性が低くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると担持させた第一の金属元素が粒成長して炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応における触媒活性が低下する傾向にある。また、焼成時間としては0.1〜100時間が好ましい。焼成時間が前記下限未満になると前記第一の金属元素の化合物が十分に熱分解せず、メタル状態になりにくくなるため、活性が低くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えてもそれ以上の効果は得られず、触媒を調製するためのコストの増大に繋がる。
また、本発明の水蒸気改質触媒においては、前記複合酸化物担体に担持されたアルカリ土類金属(マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等)からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素を更に備えていることが好ましい。これにより、本発明の水蒸気改質触媒の耐熱性が向上し、高温下に曝されても、より高い活性が保持されるようになる。
前記複合酸化物担体に担持されたアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素のうち、セリア又はセリアを含む固溶体と固相反応しにくいという観点からマグネシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
このような第二の金属元素の担持量は、特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよい。なお、第二の金属元素の担持量としては、金属換算で、前記複合酸化物担体100gに対して0.0005〜0.5molであることが好ましく、0.001〜0.1molであることがより好ましい。このような第二の金属元素の担持量が前記下限未満では、耐熱性が向上しない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、第一の金属元素に悪影響を及ぼし、触媒活性が低下する傾向にある。
前記第二の金属元素の担持方法としては、例えば、前記第二の金属元素の化合物を所定の濃度で含有する溶液に前記第一の金属元素が担持された複合酸化物担体(又は前記第一の金属元素が担持された複合酸化物担体をコージェライト製ハニカム等の基材に固定化した触媒担体担持基材)を浸漬して所定量の第二の金属元素を含む溶液を前記第一の金属元素が担持された複合酸化物担体に含浸させ、これを焼成する方法等が挙げられる。
第二の金属元素の化合物を含有する溶液としては、特に制限されないが、第二の金属元素の塩の溶液を用いることができ、例えば、第二の金属元素の塩としてマグネシウム塩を用いる場合は、マグネシウム(Mg)の酢酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、安息香酸塩、水酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられ、中でも、水への溶解度が高く、取り扱いが容易であり、焼成後にハロゲンが残存しないという観点から、酢酸塩、硝酸塩が好ましい。また、第二の金属元素の塩としてストロンチウム塩を用いる場合は、例えば、ストロンチウム(Sr)の酢酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、水酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられ、中でも、水への溶解度が高く、取り扱いが容易であり、焼成後にハロゲンが残存しないという観点から、酢酸塩、硝酸塩が好ましい。さらに、第二の金属元素の塩としてバリウム塩を用いる場合は、例えば、バリウム(Ba)の酢酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、水酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられ、中でも、水への溶解度が高く、取り扱いが容易であり、焼成後にハロゲンが残存しないという観点から、酢酸塩が好ましい。また、溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水(好ましくはイオン交換水及び蒸留水等の純水)等のイオン状に溶解せしめることが可能な溶媒が挙げられる。なお、このような第二の金属元素の塩の溶液の濃度としては、特に制限されないが、第二の金属元素の塩のイオンとして0.01〜1.0mol/Lであることが好ましい。また、このような前記第一の金属元素が担持された担体に前記第二の金属元素の塩の溶液を用いて第二の金属元素を担持せしめる方法としては、特に制限されないが、例えば、前記第二の金属元素の塩の溶液に前記第一の金属元素が担持された担体を含浸せしめる方法、前記第二の金属元素の塩の溶液を前記第一の金属元素が担持された担体に吸着担持せしめる方法等、公知の方法を適宜採用できる。
このとき、前記第一の金属元素が担持された複合酸化物担体はペレット等の粉末状で使用してもよいし、コージェライト製ハニカム基材等の公知の基材に固定化して使用してもよい。
このような担持方法における焼成は大気中で実施することができる。焼成温度としては200〜600℃が好ましい。焼成温度が前記下限未満になると前記第二の金属元素の化合物が十分に熱分解せず、未分解の第二の金属元素の化合物が第一の金属元素を被覆するため、触媒活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると前記第二の金属元素の化合物が熱分解しても第一の金属元素が粒成長するため、触媒活性が低下する傾向にある。また、焼成時間としては0.1〜100時間が好ましい。焼成時間が前記下限未満になると前記第二の金属元素の化合物が十分に熱分解せず、未分解の第二の金属元素の化合物が第一の金属元素を被覆するため、触媒活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えてもそれ以上の効果は得られず、触媒を調製するためのコストの増大に繋がる。
本発明の水蒸気改質触媒の形態としては、特に制限されないが、例えば、ハニカム形状のモノリス触媒、ペレット形状のペレット触媒等の形態にすることができ、更に、粉末状のものをそのまま所望の箇所に配置する形態とすることもできる。このような形態の水蒸気改質触媒を製造する方法としては、特に制限されないが、公知の方法を適宜採用することができ、例えば、触媒をペレット状に成形してペレット形状の水蒸気改質触媒を得る方法や、触媒を触媒基材にコートすることにより、触媒基材にコート(固定)した形態の水蒸気改質触媒を得る方法等を適宜採用してもよい。なお、このような触媒基材としては、特に制限されないが、例えば、得られる水蒸気改質触媒の用途等に応じて適宜選択されるが、ハニカムモノリス状基材、ペレット状基材、プレート状基材等が好適に採用される。また、このような触媒基材の材質も、特に制限されないが、例えば、コーディエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスからなる基材や、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属からなる基材が好適に採用される。
このような本発明の水蒸気改質触媒は、炭化水素類からなる燃料を水蒸気によって改質するために使用されるものであり、この炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応において高い触媒活性を示すものである。
[水蒸気改質方法]
次に、本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法について説明する。本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法は、水蒸気の存在下で、炭化水素類からなる燃料を本発明の水蒸気改質触媒に接触させて水素を生成させる方法である。
このような水蒸気改質方法に用いられる水蒸気改質反応装置としては、本発明の水蒸気改質触媒を備えるものであれば特に制限はなく、固定床流通式反応装置、流動床式反応装置等従来公知の触媒反応装置を使用することができる。
前記炭化水素類からなる燃料としては、特に制限されないが、炭化水素類としては、アルカン類、アルケン類、アルキン類、芳香族化合物、アルコール類、アルデヒド類等が含まれるものが挙げられ、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の直鎖状又は分岐状の飽和脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環式飽和炭化水素、単環又は多環芳香族炭化水素等のガス状又は液状の炭化水素類が挙げられる。このような炭化水素類からなる燃料としては、具体的には、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭化水素類、これらの二種以上の混合ガス、都市ガス、天然ガス、石油ガス、石炭ガス、発生炉ガス、水性ガス、高炉ガス、石油分解ガス等の気体燃料、ガソリン、軽油、灯油、ディーゼル油、メタノール、エタノール等の液体燃料、それら気体燃料及び液体燃料の二種以上の混合燃料(二種以上の気体燃料の混合燃料、二種以上の液体燃料の混合燃料、少なくとも1種の気体燃料と少なくとも1種の液体燃料の混合燃料)が挙げられる。また、炭化水素類からなる燃料としては、エタノール、ガソリン、ディーゼル燃料、天然ガス、炭化水素ガス、バイオディーゼル等の炭化水素類からなるバイオマス燃料を用いることができる。更に、自動車等の内燃機関において炭化水素類からなる燃料として使用する場合には、例えば、エタノールとガソリンとの混合燃料を用いることができる。このような混合燃料としては、エタノールはオクタン価が高いので、オクタン価が低いガソリン(例えば、30〜85の範囲)とエタノールを混合することにより、通常のガソリン燃料と同等の80〜100の範囲のオクタン価に調整した混合燃料を得ることができ、自動車等の内燃機関の燃料として好適に用いることができる。
これらの炭化水素類からなる燃料のうち、常温で液体であるため取り扱いやすく、安全性が高く、水(水蒸気)との親和性が高く、入手がしやすいという観点から、本発明の水蒸気改質方法を、天然ガス、メタノール、エタノール及びエタノールとガソリンとの混合燃料に対して適用することが好ましく、エタノール及びエタノールとガソリンとの混合燃料に対して適用することがより好ましい。
本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法において、前記炭化水素類からなる燃料と水蒸気はそれぞれ独立して反応装置に供給してもよいし、予めこれらを混合した後、反応装置に供給してもよい。
前記炭化水素類からなる燃料と水蒸気との混合比は特に制限はないが、例えば、炭化水素類からなる燃料がエタノールの場合においては、水蒸気と炭素のモル比(S/C)が0.2〜2であることが好ましく、0.4〜1であることがより好ましい。本発明の水蒸気改質触媒を用いることによって、従来、コーキングが発生していた低S/Cの条件下においても炭化水素類からなる燃料を改質することができる。すなわち、本発明の炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法は、S/C=0.2〜0.6(好ましくは0.4〜0.6)の低S/Cの条件下での改質反応に特に有効である。
前記改質反応の温度としては250〜650℃が好ましく、350〜600℃がより好ましい。本発明の水蒸気改質触媒を用いることによって、従来、触媒活性が低く、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質が困難であった400℃以下の低温においても炭化水素類からなる燃料を改質させることが可能となる。また、550℃以上の高温においても高い活性を保持することが可能となり、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質させることが可能となる。
[水蒸気改質反応装置]
次に、本発明の水蒸気改質反応装置について説明する。本発明の水蒸気改質反応装置は、上記本発明の水蒸気改質触媒を備えることを特徴とするものである。このように、本発明の水蒸気改質反応装置は上記本発明の水蒸気改質触媒を備えていればよく、他の構成は特に制限されず、公知の水蒸気改質反応装置の構成を適宜利用することができる。なお、上記本発明の水蒸気改質触媒は、水蒸気の存在下で炭化水素類からなる燃料を接触させることにより水素を効率よく生成することができるものであることから、本発明の水蒸気改質反応装置としては、上記本発明の水蒸気改質触媒に水蒸気の存在下で炭化水素類からなる燃料を効率よく接触させることが可能となるような構成をとることが好ましく、かかる観点から、水蒸気の存在下で炭化水素類からなる燃料と水蒸気改質触媒とを保持することが可能となるような容器を更に備えて、該容器に上記本発明の水蒸気改質触媒を配置することが好ましい。このような水蒸気改質反応装置としては、固定床流通式反応装置、流動床式反応装置等従来公知の触媒反応装置を使用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、複合酸化物の物性は以下の方法により測定した。
<比表面積>
全自動比表面積測定装置を用いて、液体窒素温度(−196℃)におけるN吸着を利用したBET一点法により算出した。
(実施例1)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸プラセオジム6水和物0.047モル(20.6g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Aを調製した。得られた複合酸化物粉末Aは、10.2質量%のアルミナ、73.4質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.1質量%の酸化プラセオジムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、得られた複合酸化物粉末A100gにセリアゾルバインダ(多木化学社製、「U−15」、固形分濃度15質量%)74.1gを添加し、湿式アトライタで20分間混合してスラリーを得た。このスラリーを直径23mm×長さ25mm、体積10.4mlのコージェライト製ハニカムモノリス基材(400セル/平方インチ)に、基材1L当り上記複合酸化物粉末Aが240gの割合で塗布(コート)した後、500℃で3時間焼成せしめることにより、セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Aを得た。
次に、触媒担体担持基材Aに担持されているセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体に、ロジウムが溶解している硝酸ロジウム水溶液を所定量含浸させ、選択吸着法によりロジウムを担持させた後、大気中、500℃の温度条件で3時間焼成することにより前記担体にロジウムを担持して、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例2)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸ネオジム6水和物0.047モル(20.7g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Bを調製した。得られた複合酸化物粉末Bは、10.2質量%のアルミナ、73.4質量%のセリア、8.4質量%のジルコニア及び8.0質量%の酸化ネオジムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Bを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ネオジム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Bを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ネオジム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例3)
実施例1と同様にして、モノリス基材に担持された状態のロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体を調製した。このロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体に、酢酸マグネシウム4水和物が溶解している水溶液を所定量含浸させ、大気中、110℃で16時間乾燥した後、大気中、500℃の温度条件で3時間焼成することにより前記担体にマグネシウムを担持して、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム−マグネシウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であり、マグネシウムの担持量は0.024mol(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例4)
酢酸マグネシウム4水和物が溶解している水溶液の代わりに、酢酸ストロンチウムが溶解している水溶液を用いた以外は実施例3と同様にして、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム−ストロンチウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体)を調製した。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であり、ストロンチウムの担持量は0.024mol(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例5)
酢酸マグネシウム4水和物が溶解している水溶液の代わりに、酢酸バリウムが溶解している水溶液を用いた以外は実施例3と同様にして、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム−バリウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体)を調製した。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であり、バリウムの担持量は0.024mol(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例6)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸サマリウム6水和物0.047モル(21.1g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Cを調製した。得られた複合酸化物粉末Cは、10.2質量%のアルミナ、73.2質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.3質量%の酸化サマリウムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Cを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化サマリウム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Cを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化サマリウム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例7)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸ガドリニウム6水和物0.047モル(21.4g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Dを調製した。得られた複合酸化物粉末Dは、10.2質量%のアルミナ、73.0質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.5質量%の酸化ガドリニウムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Dを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ガドリニウム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Dを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ガドリニウム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例8)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸テルビウム6水和物0.047モル(21.5g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Eを調製した。得られた複合酸化物粉末Eは、10.2質量%のアルミナ、72.9質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.6質量%の酸化テルビウムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Eを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化テルビウム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Eを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化テルビウム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例9)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸ジスプロシウム6水和物0.047モル(21.6g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Fを調製した。得られた複合酸化物粉末Fは、10.1質量%のアルミナ、72.8質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.8質量%の酸化ジスプロシウムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Fを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ジスプロシウム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Fを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ジスプロシウム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(実施例10)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)及び硝酸イッテルビウム5水和物0.047モル(21.3g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水189gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して複合酸化物粉末Gを調製した。得られた複合酸化物粉末Gは、10.1質量%のアルミナ、72.5質量%のセリア、8.2質量%のジルコニア及び9.2質量%の酸化イッテルビウムによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた複合酸化物粉末Gを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化イッテルビウム複合酸化物からなる担体が担持された触媒担体担持基材Gを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化イッテルビウム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の水蒸気改質触媒をモノリス触媒試料とした。
(比較例1)
硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)を2000mlのイオン交換水に添加し、プロペラ撹拌器で5分間撹拌して溶解した。この溶液にCeO換算の濃度が28質量%の硝酸セリウム水溶液262g(CeO換算で0.43モルに相当)を添加して5分間撹拌した。次いで、この混合水溶液に、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)をイオン交換水30gに溶解した水溶液を添加して5分間撹拌した。得られた混合水溶液に25質量%のアンモニア水177gを添加して10分間撹拌し、沈殿物を含む水溶液を得た。この水溶液を2気圧の加圧下、120℃の温度条件で2時間加熱処理し、沈殿物を熟成させた。
次に、熟成させた沈殿物を含む水溶液を100℃/時間の昇温速度で400℃まで加熱し、更に400℃で5時間仮焼成した後、600℃で5時間焼成して比較用の複合酸化物粉末Hを調製した。得られた複合酸化物粉末Hは、11.1質量%のアルミナ、79.8質量%のセリア及び9.1質量%のジルコニアによって構成されており、その比表面積は約100m/gであった。
次いで、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた比較用の複合酸化物粉末Hを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ複合酸化物からなる比較用の担体が担持された比較用の触媒担体担持基材Hを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒を比較用モノリス触媒試料とした。
(比較例2)
複合酸化物粉末の各成分の硝酸化合物として、硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)、硝酸セリウム6水和物0.43モル(187g)、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)及び硝酸プラセオジム6水和物0.047モル(20.6g)を準備し、これらを2000mlのイオン交換水に溶解させたのち、この混合水溶液に共沈剤としてアンモニア水189gを滴下して複合水酸化物を沈殿させた。この沈殿物を含む水溶液を遠心分離して沈殿物を取り出し、沈殿物を150℃の温度雰囲気下で16時間で乾燥させた後、600℃で5時間焼成することにより比較用の複合酸化物粉末Jを調製した。得られた複合酸化物粉末Jは、10.2質量%のアルミナ、73.4質量%のセリア、8.3質量%のジルコニア及び8.1質量%の酸化プラセオジムによって構成されており、その比表面積は約150m/gであった。
次に、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた比較用の複合酸化物粉末Jを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物からなる比較用の担体が担持された比較用の触媒担体担持基材Jを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化プラセオジム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒を比較用モノリス触媒試料とした。
(比較例3)
複合酸化物粉末の各成分の硝酸化合物として、硝酸アルミニウム9水和物0.2モル(75.1g)、硝酸セリウム6水和物0.43モル(187g)、硝酸ジルコニル2水和物0.068モル(18.1g)及び硝酸ネオジム6水和物0.047モル(20.7g)を準備し、これらを2000mlのイオン交換水に溶解させたのち、この混合水溶液に共沈剤としてアンモニア水189gを滴下して複合水酸化物を沈殿させた。この沈殿物を含む水溶液を遠心分離して沈殿物を取り出し、沈殿物を150℃の温度雰囲気下で16時間で乾燥させた後、600℃で5時間焼成することにより比較用の複合酸化物粉末Kを調製した。得られた複合酸化物粉末Kは、10.2質量%のアルミナ、73.4質量%のセリア、8.4質量%のジルコニア及び8.0質量%の酸化ネオジムによって構成されており、その比表面積は約150m/gであった。
次に、複合酸化物粉末Aの代わりに得られた比較用の複合酸化物粉末Kを用いて、実施例1と同様にしてコージェライト製ハニカムモノリス基材にセリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ネオジム複合酸化物からなる比較用の担体が担持された比較用の触媒担体担持基材Kを得、更に、実施例1と同様にして前記担体にロジウムを担持し、モノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒(ロジウム/セリア−ジルコニア−アルミナ−酸化ネオジム複合酸化物担体)を得た。なお、モノリス基材1L当たりのロジウムの担持量は4.8g(/L)であった。得られたモノリス基材に担持された形態の比較用水蒸気改質触媒を比較用モノリス触媒試料とした。
[エタノールとガソリンとの混合燃料の水蒸気改質反応活性試験及び耐久試験]
実施例1〜10において得られたモノリス触媒試料及び比較例1〜3において得られた比較用モノリス触媒試料について、水蒸気改質反応活性試験及び耐久試験を行った。
先ず、エタノール(無水)と市販ガソリンを体積比20:80で混合することにより、エタノールを20体積%配合したE20燃料を調合した。次いで、ガス流量4.6L/分のCO(14%)/N混合ガスに対して、E20燃料及びイオン交換水をそれぞれ液体ポンプを用いて0.67mL/分及び0.54mL/分の流量で添加して気化させることにより、活性試験及び耐久試験で使用するモデルガスを調製した。このときの水蒸気/カーボン比(S/C)は0.93であり、ガス流量は5.4L/分となった。
次に、実施例1〜10において得られたモノリス触媒試料及び比較例1〜3において得られた比較用モノリス触媒試料を、それぞれ内径23.5mmのステンレス製反応管に充填し、この反応管を固定床流通式反応装置に装着した。次いで、前処理として、上記モデルガスをモノリス触媒に供給し、触媒床温度600℃、500℃及び400℃の順序でそれぞれ約1時間保持した。その後、活性試験及び耐久試験として、触媒床温度を550℃に設定して120分間保持した。そのときの水素(H)発生濃度をガスクロマトグラフ法により測定し、その経時変化を調べた。
実施例1〜10及び比較例1〜3で得たモノリス触媒についての炭化水素類からなる燃料(E20燃料)の水蒸気改質反応活性を示すグラフを図1A〜図1Cに示す。図1A〜図1Cに示した実施例1〜10の結果と比較例1〜3の結果との比較から明らかなように、図1A〜図1Cに示した反応時間(分)毎のH発生濃度において、反応時間が10分の場合をほぼ初期状態と考えると、実施例1〜10のモノリス触媒は、比較例1〜3の比較用モノリス触媒より優れた初期状態での改質反応活性を示していることが確認された。
また、反応時間の経過とともに、実施例1〜10及び比較例1〜3のいずれの触媒も活性が低下したが、実施例1〜2のモノリス触媒は、比較例1〜3の比較用モノリス触媒よりH発生濃度の低下率が小さく、耐久性が高いことが確認された(図1A)。また、実施例3〜5のモノリス触媒は、反応時間が経過しても活性の低下が小さく、耐久性が極めて高いことが確認された(図1B)。さらに、実施例6〜10のモノリス触媒は、比較例1の比較用モノリス触媒に比べて、各反応時間でのH発生濃度が高く、実施例1〜2のモノリス触媒と同様に、耐久性が高いことが確認された(図1C)。なお、比較例2〜3の比較用モノリス触媒は、反応時間の経過による活性の低下が最も顕著であった(図1A)。
これらの結果から、実施例1〜10のモノリス触媒は、初期状態のE20燃料水蒸気改質反応活性、及び、その耐久性のいずれも高いこと、特に、実施例3〜5のモノリス触媒は、その耐久性が極めて高いことが確認され、十分に優れた触媒活性を発揮することが確認された。
[複合酸化物担体の表面分析]
実施例1〜2、6〜10及び比較例1〜3において得られた複合酸化物担体の表面分析を、X線光電子分光法(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)により行った。XPS装置として走査型X線光電子分光分析装置(アルバック・ファイ社製、「Quantum−2000」)を使用し、X線源にAlKαを適用し、光電子取出角:45°、分析領域:800μm×500μm、パスエネルギー:26eV、エネルギーステップ:0.1eVの条件でX線光電子スペクトル(XPS)を測定した。表面組成はAl2p、Ce3d、Zr3d、Ce以外の希土類元素の3dのピークを用いて算出した。その結果を表1に示す。なお、参考として表1には担体全体の組成(仕込値)を併記した。
表1に示した実施例1〜2、6〜10の結果と比較例1〜3の結果との比較から明らかなように、実施例1〜2、6〜10の水蒸気改質触媒の複合酸化物担体は、表面のAl組成が試料全体よりも著しく高くなっていることが確認された。
なお、これらの結果は、実施例1〜2、6〜10の複合酸化物担体では、セリア、ジルコニア及び他の希土類酸化物からなる複合酸化物の結晶粒子の周りに、アルミナの微細な粒子が配置していることを示すものと考えられる。セリア、ジルコニア及び他の希土類酸化物からなる複合酸化物は、還元雰囲気では粒成長しやすく、活性試験時の前処理時(最高600℃)でも粒成長してしまう可能性がある。したがって、実施例1〜2、6〜10の触媒では、活性試験時のセリア、ジルコニア及び他の希土類酸化物からなる複合酸化物の粒成長がアルミナの障壁効果により抑制されたことが、初期状態で高い性能を示した原因の一つであると考えられる。また、実施例3〜5の触媒についても、複合酸化物担体が実施例1の複合酸化物担体と同じものであることから、同様の理由により、初期状態で高い性能を示したと考えられる。
[水素−昇温還元試験(H−TPR試験)]
実施例1〜4、6〜8において得られた水蒸気改質触媒及び比較例1〜3において得られた比較用水蒸気改質触媒(初期状態)について、水素−昇温還元試験(H−TPR試験、Hydrogen Temperature Programmed Reduction)を行った。
このようなH−TPR試験においては、先ず、各モノリス触媒試料の中のモノリス基材にコートされている粉末状態の触媒を掻き落として、試験用触媒粉末を得た。次に、得られた試験用触媒粉末約40mgを、固定床流通式反応装置(ヘンミ計算尺社製、商品名「TP5000」)の石英反応管(内径10mm)に充填し、酸化前処理として、試験用触媒粉末に対してO(60容量%)/Ar(残部)からなる混合ガス(A)を50mL/分の条件で供給して触媒の床温を60℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、前記混合ガス(A)を50mL/分で供給しながら300℃で20分間保持する処理を施した。次いで、前記混合ガス(A)で触媒の床温が室温になるまで冷却し、その後、供給ガス種をAr(100容量%)からなるガス(B)に切り替えて、ガス(B)を50mL/分の供給速度で30分間供給する処理(パージ処理)を施した。次に、供給ガス種をH(1容量%)/Ar(残部)からなる混合ガス(C)に切り替えて、混合ガス(C)を50mL/分の供給速度で5分間供給した後、混合ガス(C)を供給しながら触媒の床温を20℃/分の昇温速度で30℃から810℃まで昇温した。そして、このような昇温中における出ガス中のH濃度を四重極型質量分析計(QMS:Quadrupol Mass Spectrometer、Qマス)を用いて測定した。出ガス中のH濃度(%)と温度(℃)との関係を示すグラフとして、初期状態の実施例1〜4、6〜8及び比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトルを図2A〜図2Dに示す。図2Aは初期状態の実施例1〜2及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)、図2Bは初期状態の実施例3〜4及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)、図2Cは初期状態の実施例6〜8及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)、図2Dは初期状態の比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のH−TPRスペクトル(出ガス中のH濃度と温度との関係を示すグラフ)である。なお、Hの消費が開始される温度から触媒中のRh活性種の還元され易さが分かり、Hの消費量からRh活性種の還元量が分かる。また、H−TPR試験では、約40℃〜約200℃の温度範囲でH消費が観察された。これは酸化前処理で酸化されたRhが還元されたことによるものと考えられる。H消費量及びH消費中心温度を算出した結果を表2に示す。なお、H消費中心温度とは、全体のH消費量の50%のHが消費されるときの温度である。
図2A〜図2D及び表2に示した実施例1〜4、6〜8の結果と比較例1〜3の結果との比較から明らかなように、実施例1〜4、6〜8の水蒸気改質触媒は、触媒中の活性種Rhが還元されやすい状態であることが確認された。すなわち、実施例1〜4、6〜8の水蒸気改質触媒は、比較例1〜3の比較用水蒸気改質触媒と比べて低温でRhが還元されており、Rhが還元されやすい状態であることが分かる。したがって、実施例1〜4、6〜8の水蒸気改質触媒では、白金族金属であるRhが水蒸気改質反応活性に有効なメタル状態になりやすいことが、初期状態で高い性能を示した原因の一つであると考えられる。
[酸素−昇温脱離試験(O−TPD試験)]
実施例1〜10において得られた水蒸気改質触媒及び比較例1〜3において得られた比較用水蒸気改質触媒(初期状態)について、酸素−昇温脱離試験(O−TPD試験、Oxygen Temperature Programmed Desorption)を行った。
このようなO−TPD試験においては、先ず、各モノリス触媒試料の中のモノリス基材にコートされている粉末状態の触媒を掻き落として、試験用触媒粉末を得た。次に、得られた試験用触媒粉末約160mgを、昇温脱離分析装置(ヘンミ計算尺社製、商品名「TP5000」)に充填し、先ず、前処理として、試験用触媒粉末にOガス(O:100容量%)を20mL/分で供給しながら600℃で20分間加熱した後、供給ガス種をArガス(Ar:100容量%)に切り替えてArガスを20mL/分の供給速度で600℃で10分間供給する処理(パージ処理)を施し、その後Arガスで触媒の床温が室温200℃になるまで冷却した。次に、酸化処理として、Oガス(O:100容量%)を20mL/分で供給しながら200℃で20分間加熱した後、Oガスで触媒の床温が室温になるまで冷却し、その後、供給ガス種をArガス(Ar:100容量%)に切り替え、Arガスを20mL/分の供給速度で30分間供給する処理(パージ処理)を施した。次いで、Arガスを20mL/分の供給速度で供給しながら、20℃/分の昇温速度で昇温し、30から850℃までの間において、このような昇温中における前記触媒を通過した出ガス中に含まれるOの量(O濃度)を四重極型質量分析計(QMS:Quadrupol Mass Spectrometer、Qマス)を用いて測定した。出ガス中のO濃度(%)と温度(℃)との関係を示すグラフとして、初期状態の実施例1〜10及び比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトルを図3A〜図3Eに示す。図3Aは初期状態の実施例1〜2及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)、図3Bは初期状態の実施例3〜5及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)、図3Cは初期状態の実施例6〜8及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)、図3Dは初期状態の実施例9〜10及び比較例1で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)、図3Eは初期状態の比較例1〜3で得られた水蒸気改質触媒のO−TPDスペクトル(出ガス中のO濃度と温度との関係を示すグラフ)である。また、O−TPD試験では、約150℃〜約500℃の低温範囲及び約550℃以上の高温範囲で2つのO脱離ピークがされた。高温側のO脱離ピークは複合酸化物の結晶粒子内からの酸素放出と考えられる。一方、低温側のO脱離ピークについては詳細は不明であるが、温度が高くなると4価から3価が安定になることが知られている酸化プラセオジムが含まれている実施例1及び3〜5で大きいピークが得られたことから、これも複合酸化物担体の結晶粒子内からの酸素放出によるものと考えられる。これらのピークから、その面積を積分することにより、低温側と高温側のO脱離量を算出した。その結果を表3に示す。
図3A〜図3E及び表3に示した実施例1〜10の結果と比較例1〜3の結果との比較から明らかなように、実施例1、3〜5及び8の水蒸気改質触媒は、低温側で複合酸化物担体から多くの酸素を放出していることが確認された。更に実施例2の水蒸気改質触媒は高温側で複合酸化物担体から多くの酸素を放出していることが確認された。したがって、実施例1〜10の水蒸気改質触媒では、複合酸化物担体の結晶粒子内から放出される酸素が析出した炭素質物質を酸化除去するため、高い耐久性能を示した原因であると考えられる。特に、実施例3〜5の水蒸気改質触媒では、低温側で非常に多くの酸素を放出していることから、複合酸化物担体の結晶粒子内から放出される酸素が析出した炭素質物質を酸化除去する能力が非常に高いため、極めて高い耐久性能を示した原因であると考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、酸素ガスが存在しない環境や水蒸気と炭素とのモル比(S/C)が低い条件においてもコーキングが十分に起こりにくく、高温下に曝されても高い活性を保持することができ、炭化水素類からなる燃料を水蒸気によって効率的に改質して水素を生成させることが可能となる。
したがって、本発明の水蒸気改質触媒は、炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質反応における触媒活性が高く、耐コーキング性にも優れ、高温下に曝されても高い活性を示すため、自動車等の内燃機関において炭化水素類からなる燃料を使用した場合に、これを水蒸気により改質して水素を生成させる際の触媒等として有用である。

Claims (12)

  1. アルミナ、セリア及びジルコニアと、セリア以外の希土類酸化物と、を含有する複合酸化物担体と、
    該複合酸化物担体に担持された白金族金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一の金属元素と、
    を備えており、
    前記複合酸化物担体のX線光電子分光(XPS)測定によるアルミニウムの表面組成(at%)が、前記複合酸化物担体全体のアルミニウムの組成(at%)の1.5倍以上であることを特徴とする、炭化水素類からなる燃料を水蒸気により改質するための水蒸気改質触媒。
  2. 前記セリア以外の希土類酸化物が、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、及び酸化イッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の水蒸気改質触媒。
  3. 前記セリア以外の希土類酸化物が、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウムのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載の水蒸気改質触媒。
  4. 前記複合酸化物担体中のセリアの含有量が50〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒。
  5. 前記複合酸化物担体中のセリアと、ジルコニア及びセリア以外の希土類酸化物のうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体を形成していることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒。
  6. 前記複合酸化物担体中のセリアと、ジルコニア、酸化プラセオジム、酸化テルビウム、及び酸化イッテルビウムのうちの少なくとも1種とが、少なくとも一部が互いに固溶した固溶体を形成していることを特徴とする請求項5に記載の水蒸気改質触媒。
  7. 前記第一の金属元素がロジウムであることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒。
  8. 前記複合酸化物担体に担持されたアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二の金属元素を更に備えることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒。
  9. 前記第二の金属元素がマグネシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載の水蒸気改質触媒。
  10. 水蒸気の存在下で、炭化水素類からなる燃料を請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒に接触させることを特徴とする炭化水素類からなる燃料の水蒸気改質方法。
  11. 前記燃料がエタノールとガソリンとの混合燃料であることを特徴とする請求項10に記載の水蒸気改質方法。
  12. 請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の水蒸気改質触媒を備えることを特徴とする水蒸気改質反応装置。
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