JP6723348B2 - 固定子鉄心、及びその固定子鉄心を備えた電動機 - Google Patents

固定子鉄心、及びその固定子鉄心を備えた電動機 Download PDF

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Description

本発明は、電磁鋼板を複数枚積層して構成された固定子鉄心、及びその固定子鉄心を備えた電動機に関するものである。
一般に、固定子鉄心は、電動機又は回転機等に用いられる固定子を構成するものである。固定子鉄心は、電磁鋼板を複数枚積層して形成されており、円環状のコアバック部と、コアバック部から内側に向かって延びる複数のティース部とを備えている。ティース部には、絶縁処理が施されて巻線が巻回される。
例えば特許文献1に開示された固定子鉄心では、積層方向に隣接する電磁鋼板同士が、コアバック部とティース部においてそれぞれカシメ接合されている。しかし、固定子鉄心は、ティース部におけるカシメの凸部と凹部の圧入による歪み、応力の影響で、透磁率が低下し、更に絶縁処理が破壊され、電磁鋼板の破断面同士が接触することで積層間に渦電流が生じ、鉄損の増加で磁気特性が劣化して、モータ特性に悪影響を与えている。一方、固定子鉄心は、ティース部にカシメ接合を施さないと、巻線によるテンションによって巻縮みが発生し潰れたように変形する。巻縮みが発生すると、巻線を目標の位置に巻回することができず、巻き乱れ等の製造不具合が発生して、製造品質に影響を与える。
そこで、特許文献2に開示された固定子鉄心は、コアバック部において積層方向に隣接する電磁鋼板同士がカシメ接合され、ティース部において積層方向に隣接する電磁鋼板同士が間隙を残して嵌り合う凹凸部を有した構成としている。また、特許文献3に開示された固定子鉄心は、積層された各鉄心板に隙間用突起を設け、鉄心板間に微少隙間を確保した構成である。
特開2013−59262号公報 特開2008−43102号公報 特開平06−14481号公報
特許文献2に開示された固定子鉄心は、ティース部の各電磁鋼板に、凹凸部を積層方向に連続して設け、ティース部の積層間に隙間を形成して、巻線による巻縮みを抑制する構成である。また、特許文献3は、積層した鉄心板間に微少隙間を設けて渦電流による鉄損を低減させる構成である。しかし、必要となる積層間の隙間は、1μm〜5μmであり、成形する刃物先端の形状精度によって決まる。そのため、各電磁鋼板に例えばエンボスを設けて積層間に隙間を形成するには、高精度の加工が必要となり、刃物の加工コスト及びメンテナンス性が課題となる。また、エンボスの成形を自動プレス機で行った場合、運転中の下死点位置が温度変化等で発生し、その影響によって積層間の隙間が変化するので、巻線を目標の位置に巻回することができず、巻き乱れ等の製造不具合が発生する。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ティース部の電磁鋼板をカシメ接合することなく、巻線による巻縮みを抑制できる固定子鉄心、及びその固定子鉄心を備えた電動機を提供することを目的とする。
本発明に係る固定子鉄心は、電磁鋼板が複数枚積層されてなり、円環状のコアバック部と、前記コアバック部から内側に向かって延び、巻線が巻回される複数のティース部と、を備えた固定子鉄心であって、前記コアバック部は、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士が固定されるカシメ接合部を有し、前記ティース部の前記電磁鋼板は、平板状に形成され、前記電磁鋼板同士が接合されておらず、前記ティース部における複数の前記電磁鋼板の間に形成された複数の隙間のうち一部の隙間に、前記電磁鋼板の平坦面に突き当たる突起部が設けられ、前記突起部は、径方向に向かって複数並列させて設けられているものである。
本発明によれば、ティース部の電磁鋼板が平板状に形成され、ティース部における複数の電磁鋼板の間に形成された複数の隙間のうち一部の隙間に、突起部が設けられているので、コアバック部の積層幅と、巻線の巻回によってテンションが作用したティース部の積層幅とを同等にすることができ、巻縮みを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた電動機の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子を示した平面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成するセグメントの連結構造を説明した平面図である。 ティース部の電磁鋼板に突起部が設けられていない固定子鉄心を示した縦断面図である。 図5に示した固定子鉄心に巻線によるテンションが作用した状態を示した縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心のカシメ接合部による積層間の隙間と、突起部によって形成される隙間との関係を示した説明図である。 (a)はコアバック部の電磁鋼板に設けたカシメ接合部を示した部分拡大図、(b)はティース部の電磁鋼板に設けた突起部を示した部分拡大図である。 (a)は本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の積層間の隙間に突起部を径方向に並列させて設けた構成を示したセグメントの平面図、(b)は(a)に指示したX−X線断面図である。 本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の突起部を成形するための金型の要部を概略的に示した説明図である。
実施の形態.
以下に、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心1、及びその固定子鉄心を備えた電動機100を、図1〜図10に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた電動機の縦断面図である。本実施の形態に係る固定子鉄心1は、図1に示すように、電動機100に用いられる固定子10を構成するものである。電動機100は、例えば密閉容器100aの内壁面に焼き嵌め等により固着支持された円環状の固定子10と、固定子10の内側面に対向して回転可能に取り付けられた回転子20とで構成されている。
回転子20は、図1に示すように、所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板を複数枚積層して構成された回転子鉄心21と、回転子鉄心21に設けられた挿入孔に挿入される永久磁石22とを備え、例えば圧縮機構部等の軸部23に焼き嵌め等により固定されている。回転子20は、固定子10が発生する回転磁界からの回転力を受けて回転する。
図2は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を備えた固定子を示した平面図である。図3は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の縦断面図である。固定子10は、図2に示すように、固定子鉄心1と、固定子鉄心1に巻回される巻線8とで構成されている。固定子鉄心1は、図2及び図3に示すように、一例として板厚が0.1mm〜0.7mm程度の薄厚の電磁鋼板2を複数枚(図示例の場合は11枚)積層して形成されており、円環状に構成されたコアバック部3と、コアバック部3から内側に向かって延び、巻線8が巻回さえる複数のティース部4とを備えている。なお、図示した電磁鋼板2の枚数は一例であり、必要に応じて適宜変更するものとする。
図4は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心を構成するセグメントの連結構造を説明した平面図である。固定子鉄心1は、図2及び図4に示すように、コアバック部3を、円環方向に9個に分割した略T字形状のセグメント11(分割鉄心)を連結して構成されている。隣接するセグメント11同士は、隣接するセグメント11に対して回動自在に連結されている。具体的には、隣接するセグメント11のコアバック部3における電磁鋼板2同士が、コアバック部3の端部において交互に重なり合い、重なり合った箇所に共通のピン孔が形成され、ピン孔にピンが差し込まれてピン連結7されている。したがって、本実施の形態に係る固定子鉄心1は、図2に示す円環状に限らず、各セグメント11を回動させることによって、逆円環状又は直線状等の様々な形状に変化させることができる。なお、隣接するセグメント11同士は、隣接するコアバック部3の端縁部を溶接して一体形状とした構成でもよい。または、隣接するセグメント11同士が嵌り合う凹凸状の嵌合部をコアバック部3の端部に設けた構成でもよい。
各セグメント11のコアバック部3は、図2〜図4に示すように、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士を二箇所の位置で固定するVカシメによるカシメ接合部5を有する。各セグメント11は、絶縁機能を有する紙又は樹脂シート等の絶縁材6によって、絶縁処理が施されている。各セグメント11のティース部4には、絶縁材6の上から巻線8(集中巻線)が巻回されている。なお、隣接するティース部4の間にはスロットが形成されており、スロットが巻線8の収納スペースとなっている。巻線8は、銅線の外側に絶縁被膜が施されたマグネットワイヤなどが使用される。
ここで、カシメ構造について説明する。本実施の形態の固定子鉄心1では、電磁鋼板2に対して切り曲げ加工を行い、板厚以上の突起により複数枚の電磁鋼板2を締結させるVカシメによるカシメ接合部5が、コアバック部3に施されている。他のカシメ構造としては、丸カシメと呼ばれる円状の突起を成形し、積層方向に隣り合う磁性板同士を圧入関係で締結する構造がある。また、丸カシメの類似形状として半円を斜めに変形させた丸V字カシメ構造、板厚以下のカシメとして丸カシメに類似した角カシメ構造がある。
Vカシメ構造は、丸カシメ構造等と比べ、同一の接合面積において、大きな締結力を有するが、積層間の隙間が増える傾向にある。また、上記したいずれのカシメ構造も、カシメ変形部の圧入を利用した締結方法であり、凸部と凹部の圧入による固定子鉄心の歪み、応力が大きくなり、磁気特性が悪化する欠点がある。
本実施の形態の固定子鉄心1では、上記カシメ構造の特徴を鑑み、各セグメント11のコアバック部3の電磁鋼板2がVカシメにより接合され、ティース部4の電磁鋼板2が平板状に形成された構成とし、カシメの数を減らして凸部と凹部の圧入による歪み、応力を抑制している。ただし、各セグメント11のコアバック部3における接合は、Vカシメに限定されず、丸カシメ又は角カシメ等でもよい。
図5は、ティース部の電磁鋼板に突起部が設けられていない固定子鉄心を示した縦断面図である。図6は、図5に示した固定子鉄心に巻線によるテンションが作用した状態を示した縦断面図である。固定子鉄心1は、図5に示すように、カシメ接合部5によって、コアバック部3およびティース部4の積層間に隙間が生じる。そのため、図6に示すように、ティース部4に巻線8が巻回されると、コアバック部3の積層の隙間はカシメ接合部5で維持されるが、ティース部4は巻線8のテンションFによって巻縮みする。この巻縮みは、コアバック部3からティース部4に向かって屈曲し、積層方向に隣接するティース部4の内径側の先端同士が、隣接するティース部4間で隙間を持たなくなるように変形する。固定子鉄心1は、巻縮みが発生すると、巻線8を目標の位置に巻回することができず、巻き乱れ等の製造不具合が発生して、製造品質に影響を与える。
また、固定子鉄心1は、巻縮みすることによって外径と内径が変形し、各セグメント11を円環状に配置すると、外径と内径の形状が樽型になる。そのため、固定子鉄心1は、内径真円度及び円筒度が悪化し、回転子20と固定子10とのエアギャップが不均一となり、モータ特性に悪影響がでる。
そこで、本実施の形態の固定子鉄心1では、図3及び図4に示す構成としている。具体的には、固定子鉄心1は、各セグメント11のティース部4における電磁鋼板2を平板状に形成し、積層方向に隣接する電磁鋼板2同子が接合されていない。また、固定子鉄心1は、ティース部4における電磁鋼板2の間に形成された複数の隙間のうち一部の隙間にダボ形状の突起部9を設けて、コアバック部3の積層幅D1と、巻線8の巻回によってテンションFが作用したティース部4の積層幅D2とを同等にしている。突起部9は、電磁鋼板2に一体的に成形されており、電磁鋼板2の一方の面に凸部9aが形成され、他方の面に凹部9bが形成された構成である。
図7は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心のカシメ接合部による積層間の隙間と、突起部によって形成される隙間との関係を示した説明図である。突起部9は、突起部9によって形成される隙間量X2の寸法が、コアバック部3の積層間の各隙間の隙間量X1と電磁鋼板2の積層枚数n−1との積と同等になる大きさで形成される。図7に示す実施の形態の固定子鉄心1の場合は、一例として6枚の電磁鋼板2を1組として、コアバック部3の積層幅L1と、ティース部4の積層幅L2が同等となるように構成している。
図8(a)は、コアバック部の電磁鋼板に設けたカシメ接合部を示した部分拡大図である。図8(b)は、ティース部の電磁鋼板に設けた突起部を示した部分拡大図である。図8(a)に示すように、コアバック部3のカシメ接合部5は、凸部の外径Bと、凹部の内径Aとの差α(外径B−内径A)が0以下でもよい。しかし、ティース部4の電磁鋼板2に設けた突起部9は、ティース部4が巻線8の巻回によって変形しない大きさであることが必要である。ティース部4の積層幅D2は、巻線8のテンションFによって突起部9が変形してしまうと、コアバック部3の積層幅D1と同等にすることができないからである。そこで、本実施の形態の固定子鉄心1では、図8(b)に示すように、突起部9の凸部9aの外径Cと、凹部9bの内径Aの差α(外径C−内径A)が電磁鋼板2の板厚tの1/3よりも大きい構成とし、巻線8のテンションFに対する突起部9の強度を高めている。
突起部9の側面は、電磁鋼板2の上面に対して直角又は傾斜した形状とすることが好ましい。突起部9の側面は、エンボス形状となる球面等でも構成できる。しかし、突起部9の側面を球面にすると、金型刃物のメンテナンスが従来通りの平面研磨では無くなるため、運用管理に課題がある。そこで、本実施の形態の固定子鉄心1は、製造での運用管理を従来通りとし、メンテナンス性及びコスト面でも有利となる先端平面形状のパンチで突起部9を成形する。
図9(a)は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の積層間の隙間に突起部を径方向に並列させて設けた構成を示したセグメントの平面図である。図9(b)は、図9(a)に指示したX−X線断面図である。突起部9は、図9に示すように、同一の電磁鋼板2において、径方向に複数(図示例の場合は2個)並列させて設けてもよい。固定子鉄心1は、突起部9を径方向に複数設けることにより、電磁鋼板2の板厚が薄い場合、又はティース部4の長さが長い場合であっても、巻線8のテンションによる撓み変形を抑制することができる。なお、突起部9の配列及び個数は、図9に示した実施の形態に限定されない。例えば突起部9は、3個以上設けてもよいし、円環方向に並列させて設けてもよい。但し、突起部9は、磁束密度の影響から径方向に複数並列させて設けることが好ましい。
図10は、本発明の実施の形態に係る固定子鉄心の突起部を成形するための金型の要部を概略的に示した説明図である。突起部9は、図10に示すように、ティース部4における電磁鋼板2の目標の位置に突起形状を成形するカム構造401と、カム構造401に対して上下に稼働する成形パンチ402とを備えた金型400により成形される。金型400は、成形パンチ402がプレス機による自動制御によって突起部9の成形の有無を自動で切り替えられる構成とされ、任意のタイミングで間欠に突起形状を成形する。
本実施の形態の固定子鉄心1は、突起部9が金型400内でプレス機の自動制御により、例えば電磁鋼板2の6枚ごとに一個というように、ティース部4の目標の位置において間欠に形成されるので、コアバック部3の積層間の隙間の実測値(電磁鋼板一枚当たりの板厚と積層枚数nの積と実際の積層幅の差)に合わせて、任意の間隔を構成することができる。そのため、固定子鉄心1は、巻線8の巻回時に、巻縮みに合わせて突起形状を有する電磁鋼板2の枚数を、プレス生産中でも目標の間隔に調整することが可能となる。また、固定子鉄心1は、コアバック部3のカシメ接合部5の積層間における隙間の状態によって、プレス生産中でも遠隔操作により間欠回数を調整することができ、目標の積層幅を得ることができる。
なお、ティース部4における隣接する電磁鋼板2に隙間を形成する構成として、例えばティース部4の先端である円環内径側を、金型400の内部で間欠又は連続でレーザ溶接してもよい。但し、磁気特性の面からすると、円環内径側に成形された溶接面とコアバック部3に設けたカシメ接合部5とで渦電流が発生し、性能が低下するため、上記したダボ形状の突起部9を設けることが好ましい。
また、ティース部4における隣接する電磁鋼板2の隙間に、外部からコアバック部3の積層幅D1とティース部4の積層幅D2を調整する薄板を挟んでもよい。但し、薄板を挿入する工程が新たに必要となるので、そのための設備が必要となる。よって、金型400の内部で積層と同時に高速に成形できるダボ形状の突起部9は、製造コストの面で優位となる。
したがって、本実施の形態の固定子鉄心1は、ティース部4の電磁鋼板2が平板状に形成されており、積層方向に隣接する電磁鋼板2同士が接合されていないので、カシメの凸部と凹部の圧入による歪み及び応力の影響で透磁率が低下したり、絶縁処理が破壊されたりすることがない。また、固定子鉄心1は、ティース部4における複数の電磁鋼板2の間に形成された複数の隙間のうち一部の隙間に突起部9を設けているので、コアバック部3の積層幅D1と、巻線8の巻回によってテンションFが作用したティース部4の積層幅D2とを同等にすることができ、巻縮みを抑制することができる。よって、巻線8を目標の位置に巻回することができ、巻き乱れ等の製造不具合を低減することができる。また、巻線品質を改善でき、手直し工数および工程内不良を低減させることができるから、高品質な電動機を提供することができる。更に、本実施の形態の固定子鉄心1は、突起部9で電磁鋼板2を金型400内で積層する場合の圧力に対向することができるので、積層間隔が縮まることを抑制することができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1では、巻線8が、集中巻巻線径又は巻線8の素材によってテンションが変化する場合であっても、巻線8に応じた大きさの突起部9を設定することで、コアバック部3の積層幅D1とティース部4の積層幅D2とを同等とすることができるので、安定した巻線8の配列が可能となる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、突起部9が電磁鋼板2の一方の面に凸部9aが形成され、他方の面に凹部9bが形成されおり、凸部9aの外径Cと凹部9bの内径Aとの差が、電磁鋼板2の板厚tの1/3よりも大きい構成なので、巻線8のテンションFに対する突起部9の強度を高めることができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、突起部9を径方向に並列させて複数設けることにより、電磁鋼板2の板厚が薄い場合、又はティース部4の長さが長い場合であっても、巻線8のテンションFによる撓み変形を抑制することができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、円環方向に隣接するセグメント11同士が、隣接するセグメント11に対して回動自在にピン連結7された構成なので、各セグメント11を回動させることによって、逆円環状および直線状等の様々な形状に変化させることができる。
また、本実施の形態の固定子鉄心1は、ティース部4が、絶縁機能を有する紙材又は樹脂シートからなる絶縁材6によって絶縁処理を施されて巻線8で巻回された構成なので、巻線8とティース部4との絶縁が良好となる。
以上に本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、コアバック部3は、円環方向に分割した複数のセグメントで構成した実施形態を示したが、セグメントに分割されずにドーナッツ状でもよい。また、ダボ形状の突起部9は、図示した丸形状の他、四角形状など形状を問わず適用できる。また、突起部9は、各セグメント11のティース部4に均等に配置してもよいが、特にコアバック部3同士の接合部が片側にしか備えていない場合には、突起部9を有する電磁鋼板2の枚数を増やすことで、各ティース部4間での積層幅の変化に対して個々に調整が可能となり、各ティース部4での差も抑制できる。以上、要するに、いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも本発明の要旨(技術的範囲)に含むことを念のため申し添える。
1 固定子鉄心、2 電磁鋼板、3 コアバック部、4 ティース部、5 カシメ接合部、6 絶縁材、7 ピン連結、8 巻線、9 突起部、9a 凸部、9b 凹部、10 固定子、11 セグメント、20 回転子、21 回転子鉄心、22 永久磁石、23 軸部、100 電動機、100a 密閉容器、400 金型、401 カム機構、402 成形パンチ。

Claims (8)

  1. 電磁鋼板が複数枚積層されてなり、円環状のコアバック部と、前記コアバック部から内側に向かって延び、巻線が巻回される複数のティース部と、を備えた固定子鉄心であって、
    前記コアバック部は、積層方向に隣接する前記電磁鋼板同士が固定されるカシメ接合部を有し、
    前記ティース部の前記電磁鋼板は、平板状に形成され、前記電磁鋼板同士が接合されておらず
    前記ティース部における複数の前記電磁鋼板の間に形成された複数の隙間のうち一部の隙間に、前記電磁鋼板の平坦面に突き当たる突起部が設けられ、
    前記突起部は、径方向に向かって複数並列させて設けられている、固定子鉄心。
  2. 前記突起部は、前記電磁鋼板の一方の面に凸部が形成され、他方の面に凹部が形成されている請求項1に記載の固定子鉄心。
  3. 前記凸部の外径と、前記凹部の内径との差が、前記電磁鋼板の板厚の1/3よりも大きい請求項2に記載の固定子鉄心。
  4. 前記突起部は、前記電磁鋼板に一体に成形されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  5. 前記コアバック部は、円環方向に分割した複数のセグメントからなり、
    円環方向に隣接する前記セグメント同士が、隣接する前記セグメントに対して回動自在に連結されている請求項1〜のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  6. 前記コアバック部は、円環方向に分割した複数のセグメントからなり、
    円環方向に隣接する前記セグメント同士が溶接されて連結されている請求項1〜のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  7. 前記ティース部には、絶縁機能を有する紙材又は樹脂シートからなる絶縁材によって絶縁処理が施されており、
    前記絶縁処理が施された前記ティース部に前記巻線が巻回されている請求項1〜のいずれか一項に記載の固定子鉄心。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の固定子鉄心を備えた電動機。
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