JP6720440B2 - 燃料ガス供給システム、船舶、及び燃料ガス供給方法 - Google Patents

燃料ガス供給システム、船舶、及び燃料ガス供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、液化ガスから気化するボイルオフガスを燃料ガスとしてエンジンに供給する燃料ガス供給システム、このシステムを用いた船舶、及び燃料ガス供給方法に関する。
LNG(液化天然ガス)運搬船においては、タンクに貯留されている液化ガスからボイルオフガスが気化する。このボイルオフガスを有効に処理するために、燃料ガスとして船舶のエンジンに供給することが行われている。
ボイルオフガスのような低圧の流体を、エンジンの燃料ガスとして適合させるために高圧の流体とする必要がある。このため、ボイルオフガスをエンジンの燃料ガスとして供給する燃料ガス供給システムでは、圧縮装置、例えば、多段の圧縮装置を用いてボイルオフガスを圧縮する。この圧縮したボイルオフガスが燃料ガスとしてエンジンに供給される。
一方、エンジンは負荷変動などにより、燃料ガスの消費が変化する場合がある。この場合、圧縮した余分なボイルオフガスを有効に回収するために、ボイルオフガスを液化してタンクに戻すことが行われる。
例えば、圧縮したボイルオフガスを液化してタンクに戻す技術として、ボイルオフガスを圧縮した後、一部のボイルオフガスをエンジンに供給し、残りのボイルオフガスをタンクから取り出された低温のボイルオフガスと熱交換器で熱交換した後液化することによって液化ガスをタンクに戻す技術が知られている(特許文献1)。
特開2015−505941号公報
上記技術では、余分なボイルオフガスを効率よく液化してタンクに戻すことができる。しかし、エンジンは急激な負荷変動などにより燃料ガスの需要が急激に変化する場合、今まで液化が不要であったボイルオフガスを急激に多量に熱交換器で熱交換し液化した液化ガスをタンクに戻さなければならない。
しかし、液化ガスにしてタンクに戻そうとするボイルオフガスの温度は圧縮によって数10℃の温度になっているので、タンクから取り出された−100℃以下の低温のボイルオフガスで冷された熱交換器に数10℃の温度の高温の多量のボイルオフイガスを急激に流すことは、熱交換器に大きな熱ストレスを与えることになり、熱交換器を損傷させる虞が高い。
さらに、タンクから取り出し圧縮しようとする低温のボイルオフガスは、熱交換器で、数10℃の高温の多量のボイルオフガスと熱交換をすると、熱交換した低温のボイルオフガスの温度は、急激に上昇する。このため、ボイルオフガスの圧力が所望の範囲になるように圧力を制御する燃料供給システムでは、ボイルオフガスの温度によって圧力も変化することから、エンジンの燃料ガスの要求量及び要求圧力に合わせることが難しくなる。すなわち、燃料ガスの安定した供給が難しくなる。
そこで、本発明は、急激なエンジンの負荷変動が生じても、熱交換器の損傷を抑制し、安定した量の燃料ガスをエンジンに供給することができる、燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
液化ガスを貯留するタンクと、
前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
前記液化装置は、
前記液化装置に流れるボイルオフガスを、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスを用いて冷却する熱交換器と、
前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、
前記液化装置で液化したボイルオフガスの液体と、液化されなかったボイルオフガスの気体とを、分離する気液分離器と、
前記熱交換器から延びる配管と前記バイパス配管とに接続し、前記気液分離器に流れる前の、前記熱交換器を流れたボイルオフガス及び前記バイパス配管を流れたボイルオフガスの膨張を行う膨張バルブと、を含む、ことを特徴とする。
本発明の他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
液化ガスを貯留するタンクと、
前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
前記液化装置は、
前記液化装置に流れるボイルオフガスを冷却する熱交換器と、
前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、を含み、
前記バイパス配管には、前記バイパス配管を流れるボイルオフガスの流量を制御するバイパス配管制御バルブが設けられ、
前記バイパス配管制御バルブの開閉により、前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に前記熱交換器で冷却するか、前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について前記熱交換器で冷却することなく前記バイパス配管に流すかの一方の処理が選択的に行われ、
前記バイパス配管制御バルブは、前記一方の処理の選択を、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて行うバルブ制御装置と接続されている、ことを特徴とする。
本発明の他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
液化ガスを貯留するタンクと、
前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
前記液化装置は、
前記液化装置に流れるボイルオフガスを冷却する熱交換器と、
前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、を含み、
前記バイパス配管には、前記バイパス配管を流れるボイルオフガスの流量を制御するバイパス配管制御バルブが設けられ、
前記燃料ガス供給システムは、前記バイパス配管制御バルブの開度を制御するバルブ制御装置を備え、
前記バルブ制御装置は、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて前記バイパス配管制御バルブの開度を制御し、
前記熱交換器に接続する配管には、前記熱交換器を流れるボイルオフガスの量を制御する熱交換配管制御バルブが設けられ、
前記バルブ制御装置は、
前記コントロールユニットから要求される前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超えると、前記バイパス配管制御バルブを開く制御信号を生成し、
前記熱交換配管制御バルブの開度を徐々に大きくする、あるいは維持した後徐々に大きくする制御信号を生成する、ことを特徴とする。
前記液化装置で液化されなかったボイルオフガスは、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスと合流する、ことが好ましい。
前記バルブ制御装置が前記バイパス配管制御バルブを制御する制御信号は、前記バイパス配管制御バルブを開いた後、徐々に前記バイパス配管制御バルブの開度を小さくする制御信号であることが好ましい。
本発明の他の一態様は、
前記燃料ガス供給システムと、
前記圧縮装置で圧縮されたボイルオフガスの一部を燃料ガスとして用いる推進エンジンと、を備えることを特徴とする船舶である。
本発明のさらに他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
タンクに貯留された液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンの燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出するステップと、
圧縮し送出したボイルオフガスの一部を液化装置で液化して前記タンクに戻すステップと、を含み、
前記液化装置は、
前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に、圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスを用いて熱交換器で冷却する第1のステップ、及び前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について液化の前に前記熱交換器による冷却をしない第2のステップのいずれか一方のステップを選択的に行
前記第1のステップ及び前記第2のステップのいずれを行う場合においても、前記液化装置に流れたボイルオフガスを同じ膨張バルブを用いて膨張させることで液化させ、
前記膨張により液化したボイルオフガスを、前記膨張により液化しなかったボイルオフガスから分離して前記タンクに戻す、ことを特徴とする。
前記液化されなかったボイルオフガスは、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスと合流する、ことが好ましい。
本発明のさらに他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
タンクに貯留された液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンの燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出するステップと、
圧縮し送出したボイルオフガスの一部を液化装置で液化して前記タンクに戻すステップと、を含み、
前記液化装置は、
前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に熱交換器で冷却する第1のステップ、及び前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について液化の前に前記熱交換器による冷却をしない第2のステップのいずれか一方のステップを選択的に行い、
前記第1のステップ及び前記第2のステップの選択は、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて行う、ことを特徴とする
前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、前記第2のステップが行われることが好ましい。
前記第2のステップでは、前記コントロールユニットから要求される前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、前記液化装置に流れたボイルオフガスのうち、前記液化の前に前記熱交換器により冷却を行うボイルオフガスの量を、徐々に増やし、あるいは維持した後徐々に増やし、前記熱交換器による冷却をすることなく液化するボイルオフガスの量を徐々に減らすことが好ましい。
上記態様の燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶によれば、急激なエンジンの負荷変動が生じても、熱交換器の損傷を抑制し、安定した量の燃料ガスをエンジンに供給することができる。
本実施形態の燃料供給システムの構成の一例を示す図である。 本実施形態のバイパス配管制御バルブと熱交換配管制御バルブの開度の例を説明する図である。
以下、本発明の燃料ガス供給システム及び燃料ガス供給方法を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の船舶の推進エンジンに液化ガスのボイルオフガスを燃料ガスとして供給する燃料ガス供給システム10の構成の一例を示す図である。燃料ガス供給システム10の液化ガスとして液化天然ガスを用いるが、液化天然ガスに限定されず、純メタンの液化ガスやエタン等の液化ガスを用いることができる。ボイルオフガスは、タンク内で自然入熱によって気化したガスの他に、LNGを意図的に加熱して強制的に気化したガスも含まれる。本実施形態では、タンク内で自然入熱によって気化したガスを用いて説明する。強制的に気化したガスを用いる場合、液化ガスを強制的に気化させてボイルオフガスを生成する強制気化器が用いられる。
燃料ガス供給システム10は、液化天然ガスを運搬するLNG船において、液化天然ガスを貯留するタンク20内で気化したボイルオフガスを燃料ガスとして推進エンジン40に供給するのに用いられる。本実施形態では、ボイルオフガスがタンク20から推進エンジン40に供給される方向を下流方向、その反対方向を上流方向といい、ある基準とする位置から下流方向の側を下流側といい、ある基準とする位置から上流方向の側を上流側という。
本実施形態の燃料ガス供給システム10は、タンク20と、圧縮装置30と、液化装置50と、を主に有する。タンク20から推進エンジン40に延びるボイルオフガスの流れる主配管31上に圧縮装置30が設けられている。
圧縮装置30は、液化ガスから気化したボイルオフガスを、ボイルオフガスの一部を推進エンジン40に燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する装置である。
液化装置50は、圧縮装置30で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化してタンク20に戻す装置である。
(圧縮装置)
圧縮装置30は、ガスコンプレッサ32a〜32eと、バイパス管33a〜33eと、調整バルブ34a〜34eと、を主に備える。この他に、図示されないが、ガスコンプレッサ32a〜32eの上流側及び下流側に、ボイルオフガスを一時貯留する空間を備える吸引スナッバ及び吐出スナッバを備える。さらに、吐出スナッバの下流側に、圧縮することにより高温になったボイルオフガスを冷却する熱交換器を備える。
ガスコンプレッサ32a〜32eは、ボイルオフガスを圧縮して送出する直列に接続された多段のコンプレッサである。ガスコンプレッサ32a〜32eは、吸引スナッバ内のボイルオフガスを吸引して、所定の圧力に加圧する部分である。ガスコンプレッサ32a〜32eは、例えば、ガスコンプレッサ32a〜32e内の可動部(プランジャ又はピストン)が直線往復運動をすることによって気体を吸い込み、その後圧縮する、往復圧縮機を用いることができる。ガスコンプレッサ32a〜32eのうち、ガスコンプレッサ32a〜32dは、無給油式圧縮機が用いられ、高圧にボイルオフガスを加圧するガスコンプレッサ32eには給油式圧縮機が用いられる。ガスコンプレッサ32a〜32eの可動部は、圧縮制御装置62により駆動が制御される駆動源36の動力で回転する回転軸38を介して連動して駆動される。ガスコンプレッサ32a〜32eにおいて、ボイルオフガスはそれぞれ同程度の圧縮率で段階的に圧縮されることで、ボイルオフガスは圧縮率の5乗まで圧縮される。例えば、ガスコンプレッサ32a〜32eのそれぞれにおいて3〜4倍に圧縮することで、ボイルオフガスは3〜4倍に圧縮される。例えば、ガスコンプレッサ32aの吸引側におけるボイルオフガスの圧力が0.1MPaであれば、ガスコンプレッサ32aの吐出(送出)側の圧力は約0.33MPa、ガスコンプレッサ32bの吐出側の圧力は約1.10MPa、ガスコンプレッサ32cの吐出側の圧力は約3.64MPa、ガスコンプレッサ32dの吐出側の圧力は約12.06MPaとなる。そして、ガスコンプレッサ32eの吐出側の圧力は設定された目標圧力、例えば39.9Mpaまで上昇される。
バイパス管33a〜33eは、ガスコンプレッサ32a〜32eのそれぞれを迂回してガスコンプレッサ32a〜32eそれぞれの吸引側と送出側の主配管31を連結する管で、高圧に圧縮された送出側から吸引側にボイルオフガスが流れる。
例えば、上流側から1時間当たり1500kgのボイルオフガスが供給され、ガスコンプレッサ32a〜32eが1時間当たり2000kgのボイルオフガスを圧縮して下流側に送出する時、バイパス管33a〜33eに、1時間当たり500kgのボイルオフガスを流し、ガスコンプレッサ32a〜32eの上流側に戻す。このように1時間当たり500kgのボイルオフガスが流れるように、バイパス管33a〜33eのそれぞれに設けられた調整バルブ34a〜34eの開度は制御される。これにより、ガスコンプレッサ32a〜32eそれぞれの下流側の圧力を所定の圧力に調整することができる。所定の圧力に調整することで、圧縮装置30から推進エンジン40に向けて流れるボイルオフガスを、推進エンジン40の要求する燃料供給量にすることができる。
本実施形態の圧縮装置30では、上流側から数えて第1段目のガスコンプレッサ32aと第2段面のガスコンプレッサ32bの間に逆止弁35aが設けられ、第4段目のガスコンプレッサ32dと第5段面のガスコンプレッサ32eの間に逆止弁35bが設けられ、第5段面のガスコンプレッサ32eの下流側に逆止弁35dが設けられている。逆止弁35aは、ガスコンプレッサ32bの下流側からガスコンプレッサ32bの上流側、さらには、バイパス管33aを通じてガスコンプレッサ32aの上流側にボイルオフガスが逆流することを阻止するために設けられる。無給油式圧縮機であるガスコンプレッサ32d及びその上流側にあるガスコンプレッサ32b,32cに、給油式圧縮機であるガスコンプレッサ32eから送出されるボイルオフガスに含まれる、給油式圧縮機から流れ出たオイル等の不純物が流れ込み、ガスコンプレッサ32d及びその上流側にあるガスコンプレッサ32b、32c等の装置を汚染することを阻止するために、逆止弁35bは設けられる。
また、圧縮装置30から推進エンジン40に供給されたボイルオフガスが圧縮装置30に向かって逆流することがないように、逆止弁35dは設けられる。
ガスコンプレッサ32bとガスコンプレッサ32cの間から、抽気配管が分岐し、逆止弁35cを介して、ガス処理装置70に延びる配管71接続されている。ガス処理装置70は、ボイルオフガスを処理する装置であって、ボイラーや発電機用エンジンが例示される。
ガス処理装置70に延びる配管71には、制御バルブ71bが設けられ、ガス処理装置70で処理するボイルオフガスの量を調整することができる。また、この配管71は、ガスコンプレッサ32eの送出側の主配管31から延びる抽気配管と接続されている。この配管71には、制御バルブ71aが設けられ、ガス処理装置70で処理するボイルオフガスの量を調整することができる。
(推進エンジン及び制御装置)
推進エンジン40は供給されるボイルオフガスを燃料ガスとして燃焼室で燃焼させて動力を取り出し、主軸45および船舶のプロペラ46を回転させる。推進エンジン40には、例えば2ストロークサイクルの低速ディーゼルエンジンを用いることができる。
推進エンジン40は、エンジンコントロールユニット(以降、ECUという)60と接続されており、ECU60によって駆動が制御されている。ECU60は、主軸45の回転を計測するように設けられた回転計42により計測された主軸回転数が目標回転数になるように、推進エンジン40に燃料ガス(ボイルオフガス)を供給する供給ラインに設けられた圧力制御バルブ44の開度を制御することで、推進エンジン40の駆動を制御する。すなわち、ECU60は、推進エンジン40と推進用のプロペラ46を接続した主軸45の主軸回転数が目標回転数になるように、推進エンジン40の負荷を定め、これに基づいて燃料ガスの圧力を制御する装置である。ECU60は、気象、海象の風、波高等の自然状況の変化によって変化する主軸回転数が目標回転数に維持されるように、推進エンジン40の負荷を定める他、オペレータの減速、加速、旋回等の指示によって提供されるプロペラ回転数の操作指令値に応じて、推進エンジン40の負荷を定めることもできる。ECU60は、定めた負荷に基づいて、最下流に位置するガスコンプレッサ32eの送出側の圧力を要求圧力として設定し、この要求圧力を圧縮制御装置62に送るように構成されている。この要求圧力は、推進エンジン40が要求する燃料供給圧力である。圧縮制御装置62は、送られた要求圧力に応じて、制御バルブ34a〜34eの開度を設定し、制御バルブ34a〜34eの開度を制御する制御装置である。また、必要に応じて、圧縮制御装置62は駆動源36の回転を制御する。
さらに、ECU60は、推進エンジン40が要求する燃料ガスの燃料供給量の情報を後述するバルブ制御装置64に送る。バルブ制御装置64は、後述するように、推進エンジン40が要求する燃料ガスの燃料供給量の急激な低下に応じて生まれる余分なボイルオフガスを液化してタンク20に回収するために、液化装置50に流すボイルオフガスの量を制御する。バルブ制御装置64は、具体的には、制御バルブ51a,52aの開度を制御する。さらに、バルブ制御装置64は、圧縮制御装置62から送られる、圧縮装置30の圧縮の開始の情報に応じてボイルオフガスが液化装置50に流れる量を調整する。
(液化装置)
液化装置50は、ガスコンプレッサ32dとガスコンプレッサ32eの間から、より具体的には、ガスコンプレッサ32dの送出側の主配管31の、バイパス管33dが分岐する分岐点と逆止弁35bの間から分岐する抽気管51を通して、圧縮装置30と接続されている。
液化装置50は、圧縮装置30の側を上流側、タンク20の側を下流側として、上流側から、抽気管51、バイパス配管52、制御バルブ(熱交換配管制御バルブ)51a、制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52a、熱交換器53、膨張バルブ54、気液分離器56、ガス配管57、制御バルブ57a、液化ガス配管58、及び、制御バルブ58aを主に備える。
バイパス配管52は、熱交換器53に接続された抽気管51の上流側の部分と下流側の部分を接続し、熱交換器53を迂回してボイルオフガスを流す配管である。
制御バルブ51aは、熱交換器53に接続する抽気管51に設けられ、具体的には、熱交換器53とバイパス配管52の分岐点との間に設けられ、制御バルブ51aの開度を調整することにより熱交換器53を流れるボイルオフガスの量を制御する。制御バルブ51aの開度はバルブ制御装置64により制御される。
制御バルブ52aは、バイパス配管52に設けられ、制御バルブ52aの開度を調整することによりバイパス管52を流れるボイルオフガスの量を制御する。制御バルブ52aの開度はバルブ制御装置64により制御される。
熱交換器53は、液化装置50に流れるボイルオフガスを冷却する装置であり、圧縮装置30で圧縮するためにタンク20から取り出された低温のボイルオフガスと熱交換を行う。この低温のボイルオフガスの温度は、例えば−130〜−150℃である。一方、圧縮装置50から液化装置60に流れ込むボイルオフガスの温度は、例えば+30〜+50℃である。
熱交換器53の出力端から延びる配管とバイパス配管52とが接続された合流点より下流側には、膨張バルブ54が設けられている。膨張バルブ54は、圧縮装置30で圧縮されたボイルオフガスを急激に膨張させることにより、その一部を液化して気液混合流体を作る装置である。気液混合流体は、気液分離器56に送られる。
気液分離器56は、気液混合流体を収納する空間を有し、気体と液体に分離する。気液分離器56の空間上部に溜まる気体は、ガス配管57を通して空間から流出する。気液分離器56の空間下部に溜まる液体は、液化ガス配管58からタンク20に向けて流出する。
ガス配管57は、気液分離器56とタンク20から延びる圧縮装置53の上流側の主配管31の部分を接続する。ガス配管57には、制御バルブ57aが設けられ、ガス配管57を流れるボイルオフガスの量を制御する。気液分離器56には、気液分離器56内のボイルオフガスの圧力を計測するガス圧力計57bが設けられている。ガス圧力計57bの圧力の情報は、制御バルブ57aの開度の制御に用いられる。気液分離器56内のボイルオフガスの圧力が所定の範囲を外れて高い場合、制御バルブ57aを開いて、ガス配管57からボイルオフガスを主配管31に流す。
液化ガス配管58は、気液分離器56とタンク20とを接続する。液化ガス配管58には、ポンプ58aが設けられている。ポンプ58aの駆動を制御することにより、液化ガス配管58を流れる液化ガスの量を制御することができる。気液分離器56には、気液分離器56内に貯留される液化ガスの液面レベルを計測する液面レベル計56aが設けられている。この液面レベル計56aにより計測された液化ガスの液面レベルの情報は、ポンプ58aに送られ、ポンプ58aの駆動の制御に用いられる。例えば、液面レベルが常時、所定の範囲に位置するように、ポンプ58aの駆動は制御される。
このような燃料ガス供給システムでは、急激な推進エンジン40の負荷変動の前は、タンク20内のボイルオフガスが、熱交換器53を通して圧縮装置30に吸引される状態が定常状態として行われているので、熱交換器53は吸引されて流れるボイルオフガスで低温に安定して冷却されている。
この状態から、推進エンジン40の負荷が急激に低減すると、推進エンジン40の要求する燃料ガスの燃料供給量が低下するので、圧縮装置30bには、余分なボイルオフガスが生じ、圧縮装置30内に溜まり易く、圧縮装置30内の圧力は上昇する。この圧力の上昇は、バイパス管33a〜33eを逆流するボイルオフガスの流量を増やしても、吸収できない。このため、余分なボイルオフガスを、ガス処理装置70により処理するとともに、液化装置50で液化ガスにしてこの液化ガスをタンク20に戻すために、液化装置50に流す。このとき、バルブ制御装置64は、制御バルブ51a,52aの開度を制御して、ボイルオフガスが熱交換器53を迂回するバイパス配管52を流れるようにする。これにより、多量のボイルオフガスが熱交換器53を急激に流れることを抑えることができる。このため、熱交換器53に熱ストレスを与えることが抑えられ、熱交換器53を損傷させることがなくなる。
また、多量のボイルオフガスを急激に熱交換器53に急激に流すことがないので、タンク20から取り出された、圧縮前の低温のボイルオフガスの温度も、熱交換器53の通過によって急激に変化せず、安定した温度のボイルオフガスが圧縮装置30に供給される。したがって、所望の圧力にする圧縮装置30において、安定した量の圧縮したボイルオフガスをつくることができ、燃料ガスとして推進エンジン40に安定して供給することができる。
従来、推進エンジン40の急激な負荷変動により生じた余分なボイルオフガスは、ガス処理装置70に供給して消費することを行っていたため、燃料ガスの無駄な消費があった。本実施形態は、燃料ガスの無駄な消費を抑制する点からも優れている。
本実施形態の液化装置50には、熱交換器53から延びる配管とバイパス配管52に接続し、熱交換器53を流れたボイルオフガス及びバイパス配管52を流れたボイルオフガスの膨張を行う共通の膨張バルブ54が設けられているので、ボイルオフガスの熱交換の有無に係らず、ボイルオフガスを熱膨張により低温にして液化することができる。
バルブ制御装置64は、推進エンジン40の駆動を制御するECU60から要求される燃料供給量の変化に応じて制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52aの開度を制御するので、燃料供給量が急激に低下した時、バイパス配管52を流れるボイルオフガスの量を迅速に制御することができる。
この場合、バルブ制御装置64は、ECU60から要求される燃料供給量の変化量が所定範囲を超えると、制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52aを開く制御信号を生成し、さらに、制御バルブ(熱交換配管制御バルブ)51aの開度を徐々に大きくする、あるいは、所定時間維持した後徐々に大きくすることが好ましい。これにより、急激に多量のボイルオフガスが液化装置50に流れる場合でも、熱交換器53に流すボイルオフガスの量の急激な変化を抑制できるので、熱交換器の損傷をより効果的に抑制し、安定した量の燃料ガスを供給することができる。
さらに、本実施形態では、バルブ制御装置64が制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52aを制御する制御信号は、制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52aを開いた後、徐々に制御バルブ(バイパス配管制御バルブ)52aの開度を小さくする制御信号であることが好ましい。これにより、熱交換器53を流れるボイルオフガスの量を増やすことができ、円滑に熱交換器53を流れるボイルオフガスの量を増やして液化ガスをタンク20に回収させることができる。
図2(a)〜(f)は、本実施形態において、推進エンジン40の要求する燃料(ボイルオフガス)供給量が時刻T1で急激に0になった場合の各部分における挙動の一例を示す図である。
図2(a)は、タンク20内の圧力の時間変化、(b)は推進エンジン40の要求する燃料供給量の時間変化、(c)はバイパス配管52を流れるボイルオフガスの流量の時間変化、(d)は熱交換器53を流れるボイルオフガスの流量の時間変化、(e)はガラス処理装置70のボイルオフガスの消費量、及び(f)はガスコンプレッサ32dの送出側のボイルオフガスの圧力の時間変化を示す。
図2(b)に示すように、時刻T1で推進エンジン40の要求する燃料供給量が急激に0になると、図2(a)に示すように、タンク20内のボイルオフガスの圧力は徐々に増加する。このとき、上述したようにバルブ制御装置64から送られる制御信号にしたがって制御バルブ52aの開度は急激に大きくなり、開度が所定値になり一定期間維持されると徐々に開度は低下する。このため、バイパス管52を流れるボイルオフガスの流量は急上昇した後、その流量は徐々に低下する。一方、バルブ制御装置64から送られる制御信号にしたがって制御バルブ51aは時刻T1当初、開度を維持し、時刻T1に僅かに遅れて開度は徐々に大きくなり、一定値を維持する。このため、熱交換器53を流れるボイルオフガスの流量は、徐々に増加し、その後、一定量を維持する。なお、制御バルブ51aは時刻T1から開度は徐々に大きくなり、その後一定値を維持するように制御してもよい。
さらに、バルブ制御装置64から送られる制御信号にしたがって、制御バルブ71a,71bは、時刻T1に僅かに遅れて(ΔT遅れて)開くことを開始し、その開度は徐々に大きくなり、一定値を維持する。このため、ガス処理装置70におけるボイルオフガスの消費量は徐々に大きくなり、一定値を維持する。しかし、ガス処理装置70のボイルオフガスの消費によって、タンク20のボイルオフガスの圧力を制御するために、ガス処理装置70の消費量は抑制されるように制御される。このため、図2(e)に示すように、ガス処理装置70の消費量は低下する。
ガスコンプレッサ32dの送出側のボイルオフガスの圧力は、時刻T1以降の初期段階において、余分なボイルオフガスが圧縮装置30に溜まるので圧力は高くなるが、時間の経過に伴って余分なボイルオフガスの一部が液化装置50へ流れ込み、またガス処理装置70による消費が多くなるので、低減し、設定圧力に戻る。
本実施形態では燃料ガス供給方法として、
タンク20に貯留された液化ガスから気化したボイルオフガスを、ボイルオフガスの一部をエンジンの燃料ガスとして供給するために、圧縮装置30が圧縮し送出するステップと、
圧縮装置30が圧縮し送出したボイルオフガスの一部を液化装置50で液化してタンク20に戻すステップと、を含む。
ここで、液化装置50は、
圧縮装置30から液化装置50に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に熱交換器53で冷却する第1のステップ、及び液化装置50に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について液化の前に熱交換器53による冷却をしない第2のステップのいずれか一方のステップを選択的に行う。
上記方法において、第1のステップ及び第2のステップのいずれを行う場合においても、液化装置50に流れたボイルオフガスを同じ膨張バルブ54を用いて膨張させることで液化させることが好ましい。
上述の第1のステップ及び第2のステップの選択は、推進エンジン40の駆動を制御するECU60から要求される燃料供給量の変化に応じて行われる。
具体的には、燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、例えば、推進エンジン40の負荷が低下し、要求される燃料供給量の変化量が所定範囲をはずれた場合、ボイルオフガスの少なくとも一部について熱交換器53による冷却をしない上述の第2のステップが行われる。
このとき、第2のステップでは、ECU60が要求する燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、制御バルブ51a,52aの開度の制御を行うことにより、液化装置50に流れるボイルオフガスのうち、液化の前に熱交換器53により冷却を行うボイルオフガスの量を、徐々に増やし、あるいは所定の時間維持した後徐々に増やし、一方、熱交換器53による冷却をすることなく液化するボイルオフガスの量を徐々に減らす、ことが好ましい。
以上、本発明の燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 燃料ガス供給システム
20 タンク
30 圧縮装置
31 主配管
32a〜32e スコンプレッサ
33a〜33e バイパス管
34a〜34e 調整バルブ
35a〜35d 逆止弁
36 駆動源
38 回転軸
40 推進エンジン
42 回転計
44 圧力制御バルブ
45 主軸
46 プロペラ
50 液化装置
51 抽気管
52 バイパス配管
51a,52a,57a,71a,71b 制御バルブ
53 熱交換器
54 膨張バルブ
56 気液分離器
56a 液面レベル計
57 ガス配管
57b ガス圧力計
58 液化ガス配管
58a ポンプ
60 エンジンコントロールユニット
62 圧縮制御装置
64 バルブ制御装置
70 ガス処理装置
71 配管

Claims (11)

  1. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
    液化ガスを貯留するタンクと、
    前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
    前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
    前記液化装置は、
    前記液化装置に流れるボイルオフガスを、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスを用いて冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、
    前記液化装置で液化したボイルオフガスの液体と、液化されなかったボイルオフガスの気体とを、分離する気液分離器と、
    前記熱交換器から延びる配管と前記バイパス配管とに接続し、前記気液分離器に流れる前の、前記熱交換器を流れたボイルオフガス及び前記バイパス配管を流れたボイルオフガスの膨張を行う膨張バルブと、を含む、ことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  2. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
    液化ガスを貯留するタンクと、
    前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
    前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
    前記液化装置は、
    前記液化装置に流れるボイルオフガスを冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、を含み、
    前記バイパス配管には、前記バイパス配管を流れるボイルオフガスの流量を制御するバイパス配管制御バルブが設けられ、
    前記バイパス配管制御バルブの開閉により、前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に前記熱交換器で冷却するか、前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について前記熱交換器で冷却することなく前記バイパス配管に流すかの一方の処理が選択的に行われ、
    前記バイパス配管制御バルブは、前記一方の処理の選択を、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて行うバルブ制御装置と接続されている、ことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  3. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
    液化ガスを貯留するタンクと、
    前記液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンに燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出する圧縮装置と、
    前記圧縮装置で圧縮されて送出されたボイルオフガスの一部を液化して前記タンクに戻す液化装置と、を備え、
    前記液化装置は、
    前記液化装置に流れるボイルオフガスを冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器に接続された配管の上流側の部分と下流側の部分とを接続し、前記熱交換器を迂回してボイルオフガスを流すバイパス配管と、を含み、
    前記バイパス配管には、前記バイパス配管を流れるボイルオフガスの流量を制御するバイパス配管制御バルブが設けられ、
    前記燃料ガス供給システムは、前記バイパス配管制御バルブの開度を制御するバルブ制御装置を備え、
    前記バルブ制御装置は、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて前記バイパス配管制御バルブの開度を制御し、
    前記熱交換器に接続する配管には、前記熱交換器を流れるボイルオフガスの量を制御する熱交換配管制御バルブが設けられ、
    前記バルブ制御装置は、
    前記コントロールユニットから要求される前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超えると、前記バイパス配管制御バルブを開く制御信号を生成し、
    前記熱交換配管制御バルブの開度を徐々に大きくする、あるいは維持した後徐々に大きくする制御信号を生成する、ことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  4. 前記液化装置で液化されなかったボイルオフガスは、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスと合流する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料ガス供給システム。
  5. 前記バルブ制御装置が前記バイパス配管制御バルブを制御する制御信号は、前記バイパス配管制御バルブを開いた後、徐々に前記バイパス配管制御バルブの開度を小さくする制御信号である、請求項2または3に記載の燃料ガス供給システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料ガス供給システムと、
    前記圧縮装置で圧縮されたボイルオフガスの一部を燃料ガスとして用いる推進エンジンと、を備えることを特徴とする船舶。
  7. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
    タンクに貯留された液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンの燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出するステップと、
    圧縮し送出したボイルオフガスの一部を液化装置で液化して前記タンクに戻すステップと、を含み、
    前記液化装置は、
    前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に、圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスを用いて熱交換器で冷却する第1のステップ、及び前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について液化の前に前記熱交換器による冷却をしない第2のステップのいずれか一方のステップを選択的に行
    前記第1のステップ及び前記第2のステップのいずれを行う場合においても、前記液化装置に流れたボイルオフガスを同じ膨張バルブを用いて膨張させることで液化させ、
    前記膨張により液化したボイルオフガスを、前記膨張により液化しなかったボイルオフガスから分離して前記タンクに戻す、ことを特徴とする燃料ガス供給方法。
  8. 前記液化されなかったボイルオフガスは、前記圧縮装置により圧縮する前の前記タンクで気化したボイルオフガスと合流する、請求項7に記載の燃料ガス供給方法。
  9. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
    タンクに貯留された液化ガスから気化したボイルオフガスを、前記ボイルオフガスの一部をエンジンの燃料ガスとして供給するために、圧縮し送出するステップと、
    圧縮し送出したボイルオフガスの一部を液化装置で液化して前記タンクに戻すステップと、を含み、
    前記液化装置は、
    前記液化装置に流れたボイルオフガスのすべてについて液化の前に熱交換器で冷却する第1のステップ、及び前記液化装置に流れたボイルオフガスの少なくとも一部について液化の前に前記熱交換器による冷却をしない第2のステップのいずれか一方のステップを選択的に行い、
    前記第1のステップ及び前記第2のステップの選択は、前記エンジンの駆動を制御するコントロールユニットから要求される燃料供給量の変化に応じて行う、ことを特徴とする燃料ガス供給方法。
  10. 前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、前記第2のステップが行われる、請求項9に記載の燃料ガス供給方法。
  11. 前記第2のステップでは、前記コントロールユニットから要求される前記燃料供給量の変化量が所定範囲を超える場合、前記液化装置に流れたボイルオフガスのうち、前記液化の前に前記熱交換器により冷却を行うボイルオフガスの量を、徐々に増やし、あるいは維持した後徐々に増やし、前記熱交換器による冷却をすることなく液化するボイルオフガスの量を徐々に減らす、請求項10に記載の燃料ガス供給方法。
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