JP6714854B2 - 逐次成形方法 - Google Patents

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本発明は、周囲を保持した金属板に工具を押し付けて移動させることにより、金属板を三次元形状に逐次成形するのに用いられる逐次成形用工具、及びこの逐次成形用工具を用いた逐次成形方法に関するものである。
従来、逐次成形用工具及び逐次成形方法としては、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の逐次成形方法は、成形品の形状を有する下型と、下型の上面側に金属板を保持する外周枠と、直交する3軸方向に移動可能な成形工具とを用いる。そして、逐次成形方法は、下型の上面側で、外周枠により平坦な金属板の周囲を保持し、この金属板に逐次成形用工具を押し付けて移動させると共に、外周枠に沿って金属板の周囲を降下させる。これにより、下型に添うように金属板を次第に変形させて、最終的に三次元形状の成形品を成形する。
また、特許文献1に記載の逐次成形用工具は、先端部に着脱可能な樹脂押圧部を有している。樹脂押圧部は、一定の曲率半径を有する球面状の先端面を備えている。そして、逐次成形用工具は、樹脂押圧部を金属板に面接触させることにより、金属板における工具の走査線の転写を防止するものとしている。
特開2002−102945号公報
上記したような逐次成形工具は、その径や曲率半径が、成形品の最小曲率半径により決まる。ところが、径が小さい工具は、金属板との接触面積が小さいので、直線領域等のように曲率半径が大きい部分においてフレーキングが生じ易くなり、しかも、移動経路の変位幅であるピッチを小さくせざるを得ないので、その分加工時間がかかり、加工効率が低くなる。
これに対して、従来の逐次成形用工具は、樹脂押圧部により、フレーキングの発生をある程度抑制することが可能である。しかし、従来の逐次成形用工具は、樹脂押圧部の摩耗が激しく、樹脂押圧部を頻繁に交換する必要があると共に、一定の曲率半径を有するので、ピッチを大きくすることができないという課題が未解決のままであった。なお、従来の逐次成形用工具は、ピッチを変えるには工具の交換が必要である。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、単一の工具でありながら、成形品の部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして加工効率の向上を実現することができる逐次成形用工具及びこれを用いた逐次成形方法を提供することを目的としている。
本発明に係わる逐次成形用工具は、周囲を保持した金属板を三次元形状に逐次成形するのに用いる棒状の工具である。この逐次成形用工具は、先端から軸線方向への所定範囲の外周面を加工面とし、前記加工面が、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してあることを特徴としている。
本発明に係わる逐次成形方法は、棒状の工具であって、先端から軸線方向への所定範囲の外周面を加工面とし、前記加工面が、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してある逐次成形用工具を用い、周囲を保持した金属板に、上記の逐次成形用工具を押し付けて所定の移動経路を移動させ、逐次成形用工具の押し込み量及び移動経路を段階的に変位させることにより、金属板を三次元形状の成形品に逐次成形する方法である。そして、逐次成形方法は、成形品の部位に応じて逐次成形用工具の軸線回りの回転角度を選択して成形を行うことを特徴としている。
本発明に係わる逐次成形用工具は、上記構成を採用したことにより、加工面全体が滑らかに連続している。この逐次成形用工具は、金属板に対して軸線回りの回転角度を選択することで、その回転角度に応じて金属板に当接する加工面の曲率半径が異なり、金属板との接触面積も異なるものとなる。これにより、逐次成形用工具は、単一の工具でありながら、成形品の部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして加工効率の向上を実現することができる。
本発明に係わる逐次成形方法は、成形品の部位に応じて逐次成形用工具の軸線回りの回転角度を選択して成形を行うことから、その回転角度に応じて金属板に当接する加工面の曲率半径が異なり、金属板との接触面積も異なるものとなる。これにより、逐次成形方法は、単一の逐次成形用工具を用いたうえで、成形品の部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして加工効率の向上を実現することができる。
逐次成形方法の概略を説明する断面図である。 本発明の逐次成形用工具の第1実施形態を説明する正面図及び底面図である。 逐次成形用工具の移動軌跡を示す平面説明図である。 逐次成形用工具の接触面積の相違を示す説明図である。 逐次成形用工具の送り速度よりも回転速度が大きい場合を示す断面図である。 逐次成形用工具の送り速度よりも回転速度が小さい場合を示す断面図である。 逐次成形用工具の表面粗さと被加工面の表面粗さとの関係を示すグラフである。 本発明の逐次成形用工具の第2実施形態を説明する正面図及び底面図である。 本発明の逐次成形用工具の第3実施形態を説明する正面図及び底面図である。
〈第1実施形態〉
図1に示す逐次成形用工具Tは、平坦な金属板Wを三次元形状に逐次成形するのに用いる棒状の工具である。この逐次成形用工具Tは、一定の直径を有する本体部Mと、本体部Mの先端に連続する加工ヘッドHとを有している。そして、逐次成形用工具Tは、加工ヘッドHの外周面、すなわち先端から軸線方向への所定範囲の外周面を加工面Aとし、加工面Aが、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してある。この逐次成形用工具Tの具体的な形状については後述する。
上記の逐次成形用工具Tを用いた逐次成形方法は、図1の上段に示すように、平坦な金属板Wの周囲を固定装置1で保持する。図示の固定装置1は、下側の固定具1Aと、上側の可動具1Bとを備えており、固定具1A及び可動具1Bで金属板Wの周囲を挟んだ状態にして同金属板Wを強固に保持する。
逐次成形用工具Tは、図示しない駆動装置により、先端を下向きにして保持され、直交する3軸方向に移動可能であると共に、軸線回りに回転可能である。駆動装置には、多軸制御型ロボットやNC工作機などを用いることができる。ただし、本発明の逐次成形用工具Tは、軸線を傾斜させて用いる場合には、多軸制御型ロボットがより好ましく、そのロボットのハンド部に本体部Mを装着する。
次に、逐次成形方法は、周囲を保持した金属板Wの所定箇所に逐次成形用工具Tを一定圧力で押し付け、所定の移動経路に沿って移動させる。図示例では、金属板Wを矩形の凹状の成形品Fに成形するので、逐次成形用工具Tの移動経路は周回経路になる。そして、逐次成形方法は、周回毎に、逐次成形用工具Tの金属板Wへの押し込み量(前進量・下降量)及び移動経路を段階的に変位させる。この際、移動経路は、金属板Wの中心側へ段階的に変位させる。この移動経路の変位幅がピッチである。
これにより、逐次成形方法は、図1の下段に示すように、金属板Wを板厚方向に次第に変形させて、底部Bを押し下げるようにして傾斜した側部Sを形成し、金属板Wを三次元形状の成形品Fに成形する。
逐次成形用工具Tは、先述の如く、加工面Aが、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してある。また、逐次成形用工具Tは、より好ましい実施形態として、前記加工面Aを形成する輪郭線が、その一部に放物線、楕円曲線及び円弧の少なくとも1つを含む形状とすることができる。
そして、この実施形態の逐次成形用工具Tは、図2に示すように、加工ヘッドHの断面形状、すなわち加工面Aの輪郭線が楕円形状である。また、逐次成形用工具Tは、加工面Aが、先端面と側面との角に縦R部Rtを有する形状であると共に、加工面Aの表面粗さが、Ra0.2μm以下であるものとしている。この表面粗さの根拠は後述する。
上記の逐次成形用工具Tを用いた逐次成形方法は、基本的には図1に示す工程と同様であり、周囲を保持した金属板Wに逐次成形用工具Tを押し付けて所定の移動経路を移動させ、逐次成形用工具Tの金属板Wへの押し込み量及び移動経路を段階的に変位させる。なお、図1の上段に示す成形開始時には、逐次成形用工具Tの軸線を傾斜させ、加工面Aの最小曲率半径の部位又は縦R部Rtを金属板Wに当接させることにより、未成形の金属板Wに対して荷重を集中させることも有効である。
そして、逐次成形方法は、成形品の部位に応じて逐次成形用工具Tの軸線回りの回転角度を選択して成形を行うものとしている。この実施形態の成形品Fは、先述の如く矩形の凹状を成しているので、図3に示すように、側部Sには、長辺及び短辺の直線領域Dと4個のコーナー領域Cとがある。そこで、逐次成形方法は、成形品Rにおける曲率半径の大小に応じて逐次成形用工具Tの回転角度を選択し、成形品Fの曲率半径の小さい部位は、加工面Aの曲率半径の小さい部位で成形する。また、成形品Fの曲率半径の大きい部位は、加工面Aの曲率半径の大きい部位で成形する。
具体的には、逐次成形方法では、成形品Fの曲率半径の小さい部位であるコーナー領域Cは、加工面Aの曲率半径の小さい部位である長径側の面で成形し、成形品Fの曲率半径の大きい部位である直線領域Dは、加工面Aの曲率半径の大きい部位である短径側の面で成形する。
すなわち、逐次成形方法は、図3に逐次成形用工具Tの移動軌跡を示すように、加工面Aの曲率半径の大きい部位(短径側の面)を直線領域Dに当接させて一定の送り速度Vfで移動させる。次に、逐次成形方法は、コーナー領域Cに接近するにつれて逐次成形用工具Tを軸線回りに回転させ、加工面Aの曲率半径の小さい部位(長径側の面)でコーナー領域Cを成形する。そして、逐次成形方法は、コーナー領域Cを離脱するにつれて逐次成形用工具Tをさらに軸線回りに回転させ、加工面Aの曲率半径の大きい部位(短径側の面)で次の直線領域Dを成形する。
つまり、逐次成形用工具T及びこれを用いた逐次成形方法では、図3中に点線矢印で示すように、逐次成形用工具Tを移動経路に沿って周回させると共に、コーナー領域Cを通過する間に、逐次成形用工具Tを軸線回りの一方向に回転(Vt)させることにより、成形品Fの部位に応じた成形を行う。
ここで、逐次成形用工具Tは、加工面Aの輪郭線が楕円形状であるから、図4に示すように、曲率半径の大きい部位である短径側の面の接触面積S1(幅を示す)が、曲率半径の小さい部位である短径側の面の接触面積S2よりも大きくなる。この接触面積は、楕円形状において、短径側の面から長径側の面に至る間で連続的に変化する。
つまり、逐次成形用工具Tは、少なくとも短径と同等の直径を有する小径工具と、長径と同等の直径を有する大径工具との両方を兼ね備えたものとなり、厳密には、小径工具から大径工具に至る間の領域で曲率半径が連続的に変化する加工面Aを備えている。これにより、逐次成形用工具Tは、とくに、加工面Aの曲率半径の大きい部位(短径側の面)による成形の際には、移動経路の変位幅であるピッチを大きくすることが可能である。換言すれば、逐次成形用工具Tは、大きいピッチでも良好な成形が可能である。
また、上記の逐次成形方法では、図4及び図5に示すように、逐次成形工具Tを軸線回りに回転させる際、逐次成形用工具Tの移動方向(矢印Vf)に対して、金属板Wに対する摺動方向が逆向きになる方向(矢印Vt)に回転させる。これにより、金属板Wとの間の摩擦抵抗及び金属板Wに生じる剪断抵抗が低減され、フレーキングの発生を防止する。なお、逐次成形用工具Tは、一定の送り速度Vfで移動しているので、図示例とは逆の方向(Vtの逆方向)に回転させると、金属板Wとの間の摩擦抵抗及び金属板Wに生じる剪断抵抗が増加し、フレーキングの発生防止を図るうえで好ましくない。
さらに、上記の逐次成形方法では、より好ましい実施形態を図4に示すように、逐次成形用工具Tの移動方向の送り速度をVfとし、逐次成形用工具の軸線回りの回転速度をVtとして、送り速度Vfよりも回転速度Vtを大きく(Vt>Vf)する。これにより、金属板Wとの間の摩擦抵抗及び金属板Wに生じる剪断抵抗がさらに低減され、フレーキングの発生をより確実に防止する。
なお、図5に示すように、送り速度Vfよりも回転速度Vtを小さく(Vt<Vf)しても、フレーキングの発生を防止し得るのであるが、この場合には、逐次成形用工具Tの移動前方に金属板Wの肉の盛上がりEが生じ易くなる。この肉の盛上がりEは、逐次成形用工具Tの通過により解消されるものの、金属板Wとの間に生じる摩擦抵抗を増加させる原因になる。これに対して、上述のように、送り速度Vfよりも回転速度Vtを大きく(Vt>Vf)すれば、肉の盛上がりEの発生を抑制しつつ成形を進行させることができ、摩擦抵抗や剪断抵抗も小さくなる。
さらに、逐次成形用工具Tは、先述した如く、加工面Aの表面粗さをRa0.2μm以下としている。図7は、異なる加工条件(工具の移動速度)A〜Cにおいて、工具の表面粗さと被加工面(成形品Fの表面)の表面粗さとの関係を示すグラフである。同図から明らかなように、いずれの加工条件A〜Cでも、工具の表面粗さがRa0.2μmを超えると、被加工面の表面粗さが大きくなり、とくに、移動速度が相対的に遅い加工条件Aでは被加工面の表面粗さの増大が顕著になる。これに対して、いずれの加工条件A〜Cでも、工具の表面粗さがRa0.2μm以下であれば、被加工面の表面粗さを小さく維持し得ることが判る。
このように、逐次成形用工具Tは、加工面Aが、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してあり、前記加工面Aの輪郭線が、その一部に放物線、楕円曲線及び円弧の少なくとも1つを含む形状である。この逐次成形用工具Tは、図4に示すように、金属板Wに対して軸線回りの回転角度を選択することで、その回転角度に応じて金属板Wに当接する加工面Aの曲率半径が異なり、金属板Wとの接触面積も異なるものとなる。
これにより、逐次成形用工具Tは、単一の工具でありながら、成形品Fの部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして、加工時間を短縮し、加工効率の向上を実現することができる。また、逐次成形用工具Tは、工具交換も不要であるから、これによっても加工時間の短縮を実現する。
さらに、逐次成形方法は、図3に示すように、成形品Fの部位に応じて逐次成形用工具Tの軸線回りの回転角度を選択して成形を行うことから、その回転角度に応じて金属板Wに当接する加工面Aの曲率半径が異なり、金属板Wとの接触面積も異なるものとなる。これにより、逐次成形方法は、単一の逐次成形用工具Tを用いたうえで、成形品Fの部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして、加工時間を短縮し、加工効率の向上を実現することができる。
さらに、逐次成形用工具Tは、加工面Aが、先端面と側面との角に縦R部Rtを有する形状であるものとすることで、金属板Wに対して必ず曲面で接触することとなり、フレーキングの発生を確実に防止することができる。
さらに、逐次成形用工具Tは、加工面Aの表面粗さをRa0.2μm以下とすることで、図7に示すように、金属板Wへの攻撃性が低下し、フレーキング等の成形不良が無い高品質の成形品Fを逐次成形することができる。
さらに、上記の逐次成形用工具Tを用いた逐次成形方法は、逐次成形工具Tを軸線回りに回転させる際、逐次成形用工具Tの移動方向に対して、金属板に対する摺動方向が逆向きになる方向に回転させる。これにより、逐次成形方法は、金属板Wとの間の摩擦抵抗及び金属板Wに生じる剪断抵抗を低減し、フレーキングの発生を防止する。
さらに、逐次成形方法は、逐次成形用工具Tの移動方向の送り速度をVfよりも、逐次成形用工具Tの軸線回りの回転速度をVt大きく(Vt>Vf)することにより、金属板Wとの間の摩擦抵抗及び金属板Wに生じる剪断抵抗をより一層低減し、フレーキングの発生をより確実に防止する。これにより、高品質の成形品Fを得ることができる。
図8及び図9は、本発明に係わる逐次成形用工具の第2及び第3の実施形態を説明する図である。これらの実施形態の逐次成形用工具Tは、本体部Mの先端に加工ヘッドHを有している。各逐次成形用工具Tは、加工ヘッドHの外周面である加工面Aを形成する輪郭線が、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してある。そして、各逐次成形用工具Tは、輪郭線が多角形を基礎形状とし、各辺に対応する曲線部と各角に対応する横R部とを有している。
すなわち、図8に示す逐次成形用工具Tは、加工面Aを形成する輪郭線が、三角形を基礎形状としたもので、3辺に対応する曲線部Qと3つの角に対応する横R部Ryとを有する形状である。また、逐次成形用工具Tは、第1実施形態と同様に、加工面Aが、先端面と側面との角に縦R部Rtを有する形状である。
また、図9に示す逐次成形用工具Tは、加工面Aを形成する輪郭線が、四角形を基礎形状としたもので、4辺に対応する曲線部Qと4つの角に対応する横R部Ryとを有する形状である。この逐次成形用工具Tにあっても、加工面Aが、先端面と側面との角に縦R部Rtを有する形状である。
上記の各逐次成形用工具Tは、いずれも金属板Wに対して軸線回りの回転角度を選択することで、その回転角度に応じて金属板Wに当接する加工面Aの曲率半径が異なり、金属板Wとの接触面積も異なるものとなる。これにより、逐次成形用工具Tは、単一の工具でありながら、成形品Fの部位に応じた成形を行うことが可能であり、移動経路の変位幅であるピッチを大きくして加工効率の向上を実現することができる。また、逐次成形用工具Tは、上記ピッチを大きくできるうえに、工具交換も不要であるから、加工時間の短縮を実現する。
上記各実施形態の逐次成形用工具Tは、各曲線部Qの曲率半径が同じであり、各横R部Ryの曲率半径同じであるものを例示したが、夫々の曲率半径を互いに異ならせることも可能である。なお、図3に示すような矩形の凹状の成形品Fを形成する場合には、周回上に直線領域Dとコーナー領域Cとが交互に存在し、コーナー領域Cを通過する際に逐次成形用工具Tを回転させるので、各曲線部Qや横R部Ryの曲率半径を夫々同等にするのが良い。
また、各実施形態の逐次成形用工具Tは、先述の如く多軸制御型ロボットやNC工作機等の駆動装置に装着される。このため、駆動装置においては、成形品Fや加工面Aのデータを予め入力すると共に、逐次成形用工具Tの回転角度を検出可能にすれば、成形品Fの各部位を加工面Aの適切な部位で成形するように、逐次成形用工具Tの回転制御を行うことができる。
本発明に係わる逐次成形用工具及び逐次成形方法は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することが可能である。さらに、上記各実施形態では、金属板の上側に配置した工具で逐次成形を行う場合を例示したが、金属板を立てた状態にし、横方向から工具を押し付けて逐次成形することも可能であるし、周囲を保持した金属板を可動させることも可能である。
A 加工面
C コーナー領域(成形品の曲率半径の小さい部位)
D 直線領域(成形品の曲率半径の大きい部位)
F 成形品
Q 曲線部
Ry 横R部
Rt 縦R部
T 逐次成形用工具
Vf 送り速度
Vt 回転速度
W 金属板

Claims (8)

  1. 棒状の工具であって、先端から軸線方向への所定範囲の外周面を加工面とし、前記加工面が、軸線方向に直交する断面において、曲率半径が部分的に異なる輪郭線で形成してある逐次成形用工具を用い、
    周囲を保持した金属板に、前記逐次成形用工具を押し付けて所定の移動経路を移動させ、前記逐次成形用工具の押し込み量及び移動経路を段階的に変位させることにより、前記金属板を三次元形状の成形品に逐次成形するに際し、
    前記成形品の部位に応じて前記逐次成形用工具の軸線回りの回転角度を選択して成形を行うことを特徴とする逐次成形方法。
  2. 成形品における曲率半径の大小に応じて逐次成形用工具の回転角度を選択し、成形品の曲率半径の小さい部位は、加工面の曲率半径の小さい部位で成形することを特徴とする請求項1に記載の逐次成形方法。
  3. 逐次成形工具を軸線回りに回転させる際、逐次成形用工具の移動方向に対して、金属板に対する摺動方向が逆向きになる方向に回転させることを特徴とする請求項2に記載の逐次成形方法。
  4. 逐次成形用工具の移動方向の送り速度をVfとし、逐次成形用工具の軸線回りの回転速度をVtとして、送り速度Vfよりも回転速度Vtを大きく(Vt>Vf)することを特徴とする請求項3に記載の逐次成形方法。
  5. 前記逐次成形用工具の前記加工面を形成する輪郭線が、その一部に放物線、楕円曲線及び円弧の少なくとも1つを含む形状であることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形方法
  6. 前記逐次成形用工具の前記加工面を形成する輪郭線が、多角形を基礎形状とし、各辺に対応する曲線部と各角に対応する横R部とを有する形状であることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形方法
  7. 前記逐次成形用工具の前記加工面が、先端面と側面との角に縦R部を有する形状であることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形方法
  8. 前記逐次成形用工具の前記加工面の表面粗さが、Ra0.2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形方法
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