JP6714684B2 - セシウム選択性樹脂 - Google Patents

セシウム選択性樹脂 Download PDF

Info

Publication number
JP6714684B2
JP6714684B2 JP2018500403A JP2018500403A JP6714684B2 JP 6714684 B2 JP6714684 B2 JP 6714684B2 JP 2018500403 A JP2018500403 A JP 2018500403A JP 2018500403 A JP2018500403 A JP 2018500403A JP 6714684 B2 JP6714684 B2 JP 6714684B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion exchanger
cobalt
hexacyanoferrate
ion
iii
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018500403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018525471A (ja
Inventor
ベルント・コープ
ラインホルト・クリッパー
シュテファン・ノイマン
ピエール・ファンホーネ
イェンニー・バルビアー
ティエン・レイ・ヤン
Original Assignee
ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー filed Critical ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
Publication of JP2018525471A publication Critical patent/JP2018525471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6714684B2 publication Critical patent/JP6714684B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J41/00Anion exchange; Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/04Processes using organic exchangers
    • B01J41/07Processes using organic exchangers in the weakly basic form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J41/00Anion exchange; Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/08Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/12Macromolecular compounds
    • B01J41/14Macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J47/00Ion-exchange processes in general; Apparatus therefor
    • B01J47/016Modification or after-treatment of ion-exchangers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/42Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • G21F9/04Treating liquids
    • G21F9/06Processing
    • G21F9/12Processing by absorption; by adsorption; by ion-exchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/42Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
    • C02F2001/422Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange using anionic exchangers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2101/00Nature of the contaminant
    • C02F2101/10Inorganic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2103/00Nature of the water, waste water, sewage or sludge to be treated
    • C02F2103/02Non-contaminated water, e.g. for industrial water supply
    • C02F2103/023Water in cooling circuits

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、遷移金属ヘキサシアノフェレート(hexacyanoferrate)錯体を担持したイオン交換体、それらの製造方法、ならびにセシウムイオンの除去および精製のためのこれらのイオン交換体の使用に関する。
セシウムの選択的分離または精製は、その生産目的についてのみならず、水溶液の精製についても業界の主題となっている。特に、原子力発電所の冷却水においてのみならず、反応器事故においても、セシウムの放射性同位元素で汚染された大量の水が多くの場合に発生し、前記同位元素が除去されなければこの水を環境に戻すことができない。
セシウムの除去または濃縮は、様々な方法によって達成され得る。(特許文献1)には、放射性セシウムをカラム法で水溶液から除去することができる顆粒状コバルトヘキサシアノフェレート錯体の製造が記述されている。この方法の不利点は、形成されたコバルトヘキサシアノフェレート錯体が耐摩耗性でなく、カラム廃液を塞ぐことである。
(非特許文献1)、(非特許文献2)および(非特許文献3)は、最初にカリウムヘキサシアノフェレートと接触させられ、次に硝酸コバルトまたはニッケル溶液と接触させられる第四級アンモニウム基を有する強塩基性アニオン交換体が、セシウム吸着に好適であることを開示している。これらの帯電した強塩基性アニオン交換体の不利点は、これらのイオン交換体が効率的ではなく、セシウムイオンに対する満足できる容量が達成できないことである。
モリブドリン酸アンモニウムを使用するポリアクリロニトリルをベースとする複合イオン交換体が、(非特許文献4)または(非特許文献5)に開示されている。これらの複合イオン交換体は、官能化ポリスチレンコポリマーをベースとするイオン交換体よりも疎水性であり、したがって、より遅い反応速度論を有する。
欧州特許出願公開第A0909447号明細書
Nuclear Engineering and Technology,2008,Vol.40,No.6,p.489−496 Journal of Nuclear Materials,2009,Vol.384,p.146−152 Journal of Hazardous Materials,2009,Vol.166,p.1148−1153 Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry,1990,Vol.140,p.15−21 Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry,2013,Vol.296,p.369−374
したがって、先行技術の不利点を克服することができるセシウムの吸着のためのイオン交換体を提供することが必要とされている。
ここで、意外にも、特別なイオン交換体、特に、遷移金属ヘキサシアノフェレート錯体を担持している、ポリスチレンコポリマーをベースとする弱塩基性アニオン交換体が大量にセシウムイオンを吸着することが見いだされた。
本発明は、したがって、式(I):
Figure 0006714684
(式中、
Figure 0006714684
は、ポリスチレンコポリマー足場(scaffold)であり、および
およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立してC〜CアルキルまたはHを表す)
の官能基と、
少なくとも1つの遷移金属ヘキサシアノフェレート錯体と
を有するポリマーを含有するイオン交換体を提供する。
およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立して、好ましくは、メチル、エチルおよび水素を表す。RおよびRが互いに独立してメチルおよびエチルを表す場合が特に好ましい。RおよびRがメチルを表す場合が非常に特に好ましい。
用いるポリスチレンコポリマーには、例えばおよび好ましくは、スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、またはクロロメチルスチレン、および、これらのモノマーと、例えばおよび好ましくは、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンまたはトリビニルナフタレンなどのポリビニル芳香族化合物(架橋剤)との混合物、のコポリマーが含まれる。
用いるポリスチレンコポリマー足場は、特に好ましくは、スチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマーである。
ポリスチレンコポリマー足場において、−CH−NR基は、フェニル基に結合している。
本発明によるイオン交換体は、好ましくは、マクロ多孔性構造を有する。
用語:微小孔性またはゲル形態/マクロ多孔性は、文献、例えば、Seidl,Malinsky,Dusek,Heitz,Adv.Polymer Sci.,1967,Vol.5,pp.113−213に詳細に既に記載されている。マクロポロシティについての可能な測定方法、例えば水銀ポロシメトリーおよびBET測定は、同様にその中に記載されている。本発明によるイオン交換体のマクロ多孔性ビーズポリマーの細孔は、一般におよび好ましくは、20nm〜100nmの直径を有する。
本発明によるイオン交換体は、好ましくは、単分散分布を有する。
本出願において、単分散材料は、粒子の少なくとも90容積%または質量%が最も一般的な直径の±10%の区間内の直径を有するものである。
例えば、0.5mmの最も一般的な直径を有する物質では、少なくとも90容積%または質量%は、0.45mm〜0.55mmのサイズ区間内にあり;0.7mmの最も一般的な直径を有する物質の場合、少なくとも90容積%または質量%は、0.77mm〜0.63mmのサイズ区間内にある。
使用可能な遷移金属ヘキサシアノフェレート錯体には、例えばおよび好ましくは、二価および三価の遷移金属と、アルカリ金属および/またはアンモニウムヘキサシアノフェレートとの任意の錯体が含まれる。周知のように、遷移金属は、21〜30、39〜48、57〜80および89〜112の原子番号を有するすべての化学元素である。本発明との関連での遷移金属は、好ましくは、Co、Cu、Ni、FeまたはZnである。遷移金属は、特に好ましくは、コバルトおよびニッケルである。遷移金属は、さらにより好ましくはコバルトであり;特に遷移金属は二価のコバルトカチオンである。使用可能なアルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレートには、例えば、アルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレート(II)および(III)、ならびにまた様々なアルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)および(III)、ならびに/またはアンモニウムヘキサシアノフェレート(II)および(III)の混合物が含まれる。挙げられてもよいアルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレートには、例えばおよび好ましくは、K[Fe(CN)]、K[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Li[Fe(CN)]、Li[Fe(CN)]、Li(NH[Fe(CN)]、NaK[Fe(CN)]、(NH[Fe(CN)]、(NH[Fe(CN)]、NaK[Fe(CN)]、LiK[Fe(CN)]または(NH)K[Fe(CN)]ならびにそれらの水和物および混合物が含まれる。アルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)を用いることが特に好ましい。カリウムヘキサシアノフェレート(II)またはナトリウムヘキサシアノフェレート(II)ならびにそれらの水和物またはこれらの化合物の混合物を用いることが非常に特に好ましい。遷移金属ヘキサシアノフェレート錯体は、好ましくは、遷移金属ヘキサシアノフェレート(II)錯体である。コバルトヘキサシアノフェレート(II)錯体が特に好ましい。
本発明によるイオン交換体は、一般におよび好ましくは、イオン交換体の乾燥重量を基準として0.1〜15重量%の遷移金属を含有する。本発明によるイオン交換体は、特に好ましくは、イオン交換体の乾燥重量を基準として0.5重量%〜10重量%の遷移金属を含有する。本発明によるイオン交換体は、一般におよび好ましくは、イオン交換体の乾燥重量を基準として0.1〜15重量%の鉄を含有する。本発明によるイオン交換体は、特に好ましくは、イオン交換体の乾燥重量を基準として0.5重量%〜10重量%の鉄を含有する。本発明によるイオン交換体中の遷移金属対鉄の物質量の比は、好ましくは、10:1〜1:10である。遷移金属対鉄の物質量の比は、特に好ましくは、2:1〜1:2である。遷移金属が鉄である場合、本発明によるイオン交換体中に存在する遷移金属としての割合およびヘキサシアノフェレート錯体の割合からの鉄の量の合計は、好ましくは、イオン交換体の乾燥重量を基準として0.6重量%〜25重量%である。
本発明は、本発明によるイオン交換体の製造方法であって、式(I)
Figure 0006714684
(式中、
Figure 0006714684
は、ポリスチレンコポリマー足場を表し、および
およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立してC〜CアルキルまたはHを表す)
の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体が、水性媒体中で少なくとも1つの遷移金属塩の存在下および少なくとも1つのアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートの存在下で反応させられる、方法を含む。
本発明は、本発明によるイオン交換体の製造方法であって、工程1)において、式(I)
Figure 0006714684
(式中、
Figure 0006714684
は、ポリスチレンコポリマー足場を表し、および
およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立してC〜CアルキルまたはHを表す)
の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体が、水性媒体中で少なくとも1つの遷移金属塩と接触させられ、工程2)において、工程1)からの遷移金属担持イオン交換体が水性媒体中で少なくとも1つのアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと反応させられる、方法をさらに含む。
使用可能な遷移金属塩には、例えばおよび好ましくは、有機または無機酸、例えばおよび好ましくは、硫酸、硝酸、塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、シュウ酸、酢酸およびリン酸の任意の塩、例えば特に、二価または三価の遷移金属、好ましくはCo、Cu、Ni、Feまたは亜鉛との硫酸塩、リン酸塩、フッ化物、塩化物、臭化物、シュウ酸塩、酢酸塩または硝酸塩などが含まれる。硫酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、臭化コバルト(II)、硝酸ニッケル(II)、硫酸ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)、臭化ニッケル(II)、硫酸コバルト(III)、塩化コバルト(III)、臭化コバルト(III)、硝酸ニッケル(III)、硫酸ニッケル(III)、塩化ニッケル(III)、臭化ニッケル(III)、硝酸コバルト(II)もしくは硝酸コバルト(III)またはそれらの水和物もしくはこれらの遷移金属塩の混合物を用いることが特に好ましい。二価の遷移金属塩を用いることが好ましい。塩化コバルト(II)六水和物、硫酸コバルト(II)七水和物および硝酸コバルト(II)七水和物を用いることが非常に特に好ましい。
アルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレートとして、例えば、アルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレート(II)および(III)、ならびにまた異なるアルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)および(III)、ならびに/またはアンモニウムヘキサシアノフェレート(II)および(III)の混合物が使用可能である。挙げられてもよいアルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレートには、例えばおよび好ましくは、K[Fe(CN)]、K[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Na[Fe(CN)]、Li[Fe(CN)]、Li[Fe(CN)]、Li(NH[Fe(CN)]、NaK[Fe(CN)]、(NH[Fe(CN)]、(NH[Fe(CN)]、NaK[Fe(CN)]、LiK[Fe(CN)]または(NH)K[Fe(CN)]ならびにそれらの水和物および混合物が含まれる。アルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)を用いることが特に好ましい。カリウムヘキサシアノフェレート(II)およびナトリウムヘキサシアノフェレート(II)ならびにそれらの水和物またはこれらの化合物の混合物を用いることが非常に特に好ましい。
本発明との関連での水性媒体は、水と、任意選択的にさらなる有機芳香族または脂肪族溶媒との混合物である。水性媒体は、好ましくは、水性媒体の総量を基準として95重量%超、特に好ましくは99重量%超の含水量を有する。20℃で測定される1.1μS/cm以下の導電率を有する水を用いることが非常に特に好ましい。
式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体を遷移金属ヘキサシアノフェレート錯体と接触させて、本発明によるイオン交換体を製造することが可能である。本方法との関連で、遷移金属塩は、水性媒体中でアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと接触させられる。式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体が次にこの溶液に添加される。イオン交換体は、一般に、脱イオン水で洗浄される。しかし、それはまた、さらなる後処理なしに使用されてもよい。
最初に、式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体を工程1)において最初に少なくとも1つのアルカリ金属ヘキサシアノフェレートおよび/またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと接触させ、次に、この変性イオン交換体を工程2)において少なくとも1つの遷移金属塩と反応させることが等しく可能である。イオン交換体は、一般に脱イオン水で洗浄される。しかし、それはまた、さらなる後処理なしに使用されてもよい。
式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体を工程1)において水性媒体中で少なくとも1つの遷移金属塩と接触させ、工程1)からの帯電したイオン交換体を工程2)において水性媒体中で少なくとも1つのアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと反応させることが同様に可能である。工程2)に従って製造されたイオン交換体は、一般に脱イオン水できれいに洗われる。しかし、それはまた、さらなる後処理なしで使用されてもよい。
工程2)は、一般に、アルカリ性または酸性条件において異なるpHで行われてもよい。しかし、5〜8のpH、特に好ましくは6.5〜7.5のpHで反応を行うことが好ましい。
製造は、好ましくは、式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体が工程1)において水性媒体中で少なくとも1つの遷移金属塩と接触させられ、工程1)からの帯電したイオン交換体が工程2)において水性媒体中で少なくとも1つのアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと反応させられる場合に達成される。イオン交換体が次に脱イオン水できれいに洗われる場合が好ましい。本発明は、同様にこれらの方法によって製造されるイオン交換体を含む。
本方法に用いられる式(I)の官能基を有するポリマーの製造は、好ましくは、
a)少なくとも1つのモノビニル芳香族化合物および少なくとも1つのポリビニル芳香族化合物および少なくとも1つの開始剤からなるモノマー液滴をビーズポリマーへ変換する工程と、
b)工程a)からのビーズポリマーをフタルイミド誘導体でフタルイミドメチル化する工程と、
c)工程b)からのフタルイミドメチル化ビーズポリマーをアミノメチル化ビーズポリマーへ変換する工程と、任意選択的にさらなる工程として、
d)アミノメチル化ビーズポリマーをアルキル化によって反応させて、第二級および/または第三級アミノ基を含有するイオン交換体を与える工程と
によって達成される。
プロセス工程a)において、少なくとも1つのモノビニル芳香族化合物および少なくとも1つのポリビニル芳香族化合物が用いられる。しかし、2つ以上のモノビニル芳香族化合物の混合物および2つ以上のポリビニル芳香族化合物の混合物を用いることも可能である。
スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンまたはクロロメチルスチレンが、プロセス工程a)において本発明との関連でのモノビニル芳香族化合物として好ましくは用いられる。
スチレンまたはスチレンと上述のモノマーとの、好ましくはエチルスチレンとの混合物を用いることがとりわけ好ましい。
プロセス工程a)のための本発明との関連での好ましいポリビニル芳香族化合物は、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、またはトリビニルナフタレン、とりわけ好ましくはジビニルベンゼンである。
ポリビニル芳香族化合物は、好ましくは、モノマーまたはそれとさらなるモノマーとの混合物を基準として1〜20重量%、特に好ましくは2〜12重量%、とりわけ好ましくは4〜10重量%の量で用いられる。ポリビニル芳香族化合物(架橋剤)のタイプは、ビーズポリマーのその後の使用に関して選択される。ジビニルベンゼンが用いられる場合、ジビニルベンゼンの異性体のみならず、エチルビニルベンゼンも含有する商用グレートのジビニルベンゼンで十分である。
本発明との関連での用語「ビーズポリマー」は、球形架橋ポリマーである。
マクロ多孔性ビーズポリマーは、好ましくは、ビーズポリマー中にマクロ多孔性構造を生成させるために重合の過程でのモノマー混合物への不活性材料、好ましくは少なくとも1つのポロゲンの添加によって形成される。とりわけ好ましいポロゲンは、ヘキサン、オクタン、イソオクタン、イソドデカン、メチルエチルケトン、ブタノールまたはオクタノールおよびその異性体である。とりわけ好適な有機物質は、モノマーに溶解するが、ビーズポリマー用の貧溶媒または膨潤剤(ポリマー用の沈澱剤)であるもの、例えば、脂肪族炭化水素である(Farbenfabriken Bayerドイツ連邦特許第1045102号明細書、1957;ドイツ連邦特許第1113570号明細書、1957)。
米国特許第4,382,124号明細書は、単分散のマクロ多孔性スチレン/ジビニルベンゼンベースのビーズポリマーの製造のために、本発明との関連で好ましくは同様に使用される4〜10個の炭素原子を有するアルコールをポロゲンとして用いている。マクロ多孔性ビーズポリマーの製造方法の概観も述べられている。
少なくとも1つのポロゲンがプロセス工程a)において添加される場合が好ましい。
プロセス工程a)に従って製造されるビーズポリマーは、ヘテロ分散形態または単分散形態で製造されてもよい。
ヘテロ分散ビーズポリマーの製造は、当業者に公知の一般的方法により、例えば懸濁重合を用いて達成される。
プロセス工程a)において単分散ビーズポリマーを製造することが好ましい。
本発明の好ましい実施形態では、プロセス工程a)は、単分散ビーズポリマーの製造にマイクロカプセル化モノマー液滴を用いる。
モノマー液滴のマイクロカプセル化のための好適な材料には、錯体コアセルベートとしての使用を知られるもの、特にポリエステル、天然および合成ポリアミド、ポリウレタンまたはポリ尿素が含まれる。
好ましくは、用いられる天然ポリアミドはゼラチンである。これは、コアセルベートおよび錯体コアセルベートとしてとりわけ用いられる。本発明との関連でのゼラチン含有錯体コアセルベートは、ゼラチンと合成高分子電解質との組み合わせをとりわけ意味するとして理解されるべきである。好適な合成高分子電解質は、例えば、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの組み入れられた単位を有するコポリマーである。アクリル酸およびアクリルアミドを使用することが特に好ましい。ゼラチン含有カプセルは、従来の硬化剤、例えばホルムアルデヒドまたはグルタルジアルデヒドで硬化されてもよい。ゼラチン、ゼラチン含有コアセルベートおよびゼラチン含有錯体コアセルベートでのモノマー液滴のカプセル化は、欧州特許出願公開第0 046 535 A号明細書に詳細に記載されている。合成ポリマーでのカプセル化方法は公知である。モノマー液滴中に溶解した反応成分(特にイソシアネートまたは酸クロリド)が、水相中に溶解した第2反応成分(特にアミン)と反応させられる界面縮合が好ましい。
ヘテロ分散または任意選択的にマイクロカプセル化された単分散モノマー液滴は、重合を誘発するための少なくとも1つの開始剤または開始剤の混合物(開始剤の組み合わせ)を含有する。本発明による方法のための好ましい開始剤は、ペルオキシ化合物、とりわけ好ましくはジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシ、ビス(p−クロロベンゾイル)ペルオキシ、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、tert−ブチルペルオクタノエート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンまたはtert−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサン、ならびにまた2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)または2,2’−アゾビス(2−メチルイソブチロニトリル)などのアゾ化合物である。
開始剤は、好ましくは、モノマー混合物を基準として0.05〜2.5重量%、特に好ましくは0.1〜1.5重量%の量で用いられる。
任意選択的に単分散のマイクロカプセル化されたモノマー液滴は、任意選択的にまた、30重量%以下(モノマーを基準として)の架橋または非架橋ポリマーを含有してもよい。好ましいポリマーは、前述のモノマーから、特に好ましくはスチレンから誘導される。
プロセス工程a)における単分散ビーズポリマーの製造において、さらなる好ましい実施形態での水相は、溶解した重合防止剤を含んでもよい。この場合、好適な防止剤には無機および有機物質が両方とも含まれる。好ましい無機防止剤は、窒素化合物、とりわけ好ましくは、ヒドロキルアミン、ヒドラジン、亜硝酸ナトリウムおよび亜硝酸カリウム、亜リン酸ナトリウム水素などの亜リン酸の塩、ならびに亜ジチオン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウムおよびチオシアン酸アンモニウムなどの硫黄化合物である。有機防止剤の例は、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、レゾルシノール、カテコール、tert−ブチルカテコール、ピロガロールおよびフェノール類とアルデヒドとの縮合生成物などのフェノール化合物である。さらなる好ましい有機防止剤は窒素化合物である。ヒドロキルアミン誘導体、例えば、N,N−ジエチルヒドロキルアミン、N−イソプロピルヒドロキルアミンおよびスルホン化もしくはカルボキシル化N−アルキルヒドロキルアミンまたはN,N−ジアルキルヒドロキルアミン誘導体、ヒドラジン誘導体、例えばN,N−ヒドラジノ二酢酸、ニトロソ化合物、例えばN−ニトロソフェニルヒドロキルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキルアミンアンモニウム塩またはN−ニトロソフェニルヒドロキルアミンアルミニウム塩がとりわけ好ましい。防止剤の濃度は、(水相を基準として)5〜1000ppm、好ましくは10〜500ppm、特に好ましくは10〜250ppmである。
単分散ビーズポリマーを与えるための任意選択的にマイクロカプセル化された単分散モノマー液滴の重合は、任意選択的に/好ましくは、水相中の1つまたは複数の保護コロイドの存在下で達成される。好適な保護コロイドは、天然または合成の水溶性ポリマー、好ましくはゼラチン、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸または(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルエステルとのコポリマーである。セルロース誘導体、とりわけセルロースエステルならびにカルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルおよびヒドロキシエチルセルロースなどのセルロースエーテルがさらに好ましい。ゼラチンがとりわけ好ましい。保護コロイドの使用量は、一般に、水相を基準として0.05〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。
単分散ビーズポリマーを与えるための重合は、代わりの好ましい実施形態では、緩衝系の存在下で行われてもよい。重合開始時の水相のpHを14〜6、好ましくは12〜8の値に調整する緩衝系が好ましい。これらの条件下で、カルボン酸基を有する保護コロイドは、完全にまたは部分的に塩の形態で存在する。この形態は、保護コロイドの作用に有利な効果を及ぼす。特に好適な緩衝系は、ホスフェートまたはボレート塩を含有する。本発明との関連での用語「ホスフェート」および「ボレート」はまた、相当する酸および塩のオルト形態の縮合生成物を含む。水相中のホスフェートまたはボレートの濃度は、例えば0.5〜500ミリモル/l、好ましくは2.5〜100ミリモル/lである。
単分散ビーズポリマーを与えるための重合における攪拌機スピードは、比較的重要でなく、従来のビーズ重合とは対照的に粒径にまったく影響を及ぼさない。懸濁モノマー液滴を懸濁した形態に保ち、かつ重合熱の除去を促進するのに十分である低い攪拌機スピードが用いられる。様々な攪拌機タイプをこの作業のために用いることができる。特に好適な攪拌機は、軸方向動作ゲート攪拌機(axial−action gate stirrer)である。
カプセル化モノマー液滴対水相の容積比は、一般に、1:0.75〜1:20、好ましくは1:1〜1:6である。
単分散ビーズポリマーのための重合温度は、使用される開始剤の分解温度によって導かれる。それは、一般に、50℃〜180℃、好ましくは55℃〜130℃である。重合は、一般に0.5〜約20時間を要する。重合が低温、例えば60℃で開始され、かつ反応温度が重合転化率の上昇とともに上げられる温度プログラムを用いることが有利であると分かった。このようにして、例えば信頼できる反応進行および高い重合転化率のための要件を非常に効率的に満たすことができる。重合後、単分散ビーズポリマーは、従来法により、例えば濾過またはデカンテーションにより単離され、任意選択的に洗浄される。
ジェッティング原理または種晶供給原理を用いる単分散ビーズポリマーの製造は、先行技術から公知であり、例えば米国特許第A4,444,961号明細書、欧州特許出願公開第A0 046 535号明細書、米国特許第4,419,245号明細書または国際公開第93/12167号パンフレットに記載されている。
単分散ビーズポリマーの製造は、好ましくは、ジェッティング原理または種晶供給原理を用いて達成される。
マクロ多孔性の単分散ビーズポリマーがプロセス工程a)において製造される場合が好ましい。
プロセス工程b)において、最初にアミドメチル化試薬がもたらされる場合が好ましい。この目的のため、例えば、フタルイミドまたはフタルイミド誘導体が溶媒に溶解され、ホルマリンと混ぜ合わせられる。その後、ビス(フタルイミド)エーテルが水の脱離によってそれから形成される。本発明との関連での好ましいフタルイミド誘導体は、フタルイミド自体または置換フタルイミド、例えばメチルフタルイミドである。しかし、プロセス工程b)において、フタルイミド誘導体/フタルイミドをパラホルムアルデヒドの存在下で工程a)からのビーズポリマーと反応させることもできる。
プロセス工程b)におけるフタルイミド誘導体対ビーズポリマーのモル比は、一般に、0.15:1〜1.7:1であり、物質比の他の量も選択することができる。フタルイミド誘導体は、好ましくは、0.7:1〜1.45:1の物質量の比でプロセス工程b)において用いられる。
ホルマリンは、典型的には、フタルイミド誘導体を基準として過剰に用いられるが、他の量も用いられてよい。フタルイミド誘導体の1モル当たり1.01〜1.2モルのホルマリンが用いられる場合が好ましい。
ポリマーを膨潤させるのに好適な不活性溶媒、好ましくは塩素化炭化水素、より好ましくはジクロロエタンまたは塩化メチレンが一般にプロセス工程b)に用いられる。しかし、溶媒の使用なしで実施できる方法も考えられる。
プロセス工程b)において、ビーズポリマーは、フタルイミド誘導体と縮合される。用いられる触媒は、ここで、不活性溶媒中でフタルイミド誘導体のSO付加体をそれから生成するための発煙硫酸、硫酸または三酸化硫黄である。
プロセス工程b)において、触媒は、大量に使用することも可能であるが、典型的にはフタルイミド誘導体に対して不足した状態で添加される。触媒対フタルイミド誘導体のモル比が0.1:1〜0.45:1である場合が好ましい。触媒対フタルイミド誘導体のモル比が0.2:1〜0.4:1である場合が特に好ましい。
プロセス工程b)は、20℃〜120℃、好ましくは50℃〜100℃、特に好ましくは60℃〜90℃の温度で行われる。
フタル酸ラジカルの脱離と、したがってアミノメチル基の遊離とは、100℃〜250℃、好ましくは120℃〜190℃の温度において、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水性またはアルコール溶液でのフタルイミドメチル化架橋ビーズポリマーの処理によってプロセス工程c)で達成される。水酸化ナトリウム溶液の濃度は、一般に、10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲にある。このプロセスは、アミノアルキル基を含有するビーズポリマーを製造することを可能にする。
このようにして形成されたアミノメチル化ビーズポリマーは、一般に、アルカリ金属を含まなくなるまで脱塩水で洗浄される。しかし、それはまた、後処理なしに用いられてもよい。
工程c)からのアミノメチル化ビーズポリマーは、既に弱塩基性アニオン交換体を構成し、そのようなものとして用いられてもよい。プロセス工程d)は、したがって、任意選択である。しかし、アミノメチル化ビーズポリマーがアルキル化されるさらなるプロセス工程d)を用いることが好ましい。
プロセス工程d)において、弱塩基性アニオン交換体は、工程c)からのアミノメチル化ビーズポリマーとアルキル化剤との反応によって達成される。
本発明との関連での好ましいアルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、ハロアルコール、アルキルスルフェート、ジアルキルスルフェート、アルキルオキシド、ロイカート−ヴァラッハ試薬、例えばおよび好ましくは、ホルムアルデヒド/ギ酸混合物、またはこれらのアルキル化剤の相互のもしくは順次の組み合わせである。
クロロメタン、エチレンオキシド、プロピレオキシドならびにロイカート−ヴァラッハ試薬、例えばおよび好ましくは、ホルムアルデヒド/ギ酸混合物、またはそれらの組み合わせを用いることが特に好ましい。ロイカート−ヴァラッハ試薬は、例えばOrganikum,VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften,Berlin 1968,8th edition,page 479に記載されている。
プロセス工程c)において製造されたアミノメチル化ビーズポリマー中に含有される窒素のモル量を基準として、一般におよび好ましくは、0.1〜6モル、特に好ましくは1モル〜4モルのアルキル化剤がプロセス工程d)において用いられる。プロセス工程d)において、プロセス工程c)で製造されたアミノメチル化ビーズポリマー中に存在する窒素のモル量を基準として1モル〜2モルのプロセス工程c)におけるアルキル化剤を用いることが非常に特に好ましい。
通常、水または鉱酸が懸濁媒体として使用される。しかし、塩基が所望の生成物に応じて場合により添加されてもよい。水を用いることが好ましい。好適な塩基には、任意選択的に、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液または塩基性の、しかし求核的ではないアミンが含まれる。
プロセス工程d)は、一般におよび好ましくは、20℃〜150℃の温度、好ましくは40℃〜110℃の温度で行われる。プロセス工程d)は、20℃で測定される6バールまでの標準圧力、好ましくは20℃で測定される4バールまでの標準圧力で行われる。
工程a)〜c)において記載される方法は、フタルイミド法として知られている。フタルイミド法に加えて、クロロメチル化法によってアミノメチル化ビーズポリマーを製造することも可能である。例えば、欧州特許出願公開第A 1 568 660号明細書に記載されるクロロメチル化法によれば、最初にビーズポリマー(通常、スチレン/ジビニルベンゼンベースの)がクロロメチル化され、その後、アミンと反応させられる(Helfferich,Ionenaustauscher,pp.46−58,Verlag Chemie,Weinheim,1959および欧州特許出願公開第A 0 481 603号明細書)。式(I)の官能基を有するポリマーを含有するイオン交換体は、フタルイミド法またはクロロメチル化法によって製造され得る。本発明によるイオン交換体は、好ましくは、プロセス工程a)〜c)に従ってフタルイミド法によって製造され、前記イオン交換体は、次に、任意選択的に、工程d)に従ってアルキル化されて、第二級および/または第三級アミノ基を有する弱塩基性アニオン交換体を形成する。
アミノメチル化ビーズポリマーが工程d)に従ってアルキル化される場合、式(I)の官能基が第三級アミノ基であるイオン交換体が好ましくは形成される。この場合、RおよびRは、好ましくは、C〜Cアルキル、特に好ましくはメチルである。このイオン交換体は、したがって、一般に少量の第二級および第一級アミノ基を依然として含有する。式(I)の官能基を有するポリマーを含むイオン交換体の置換度は、非置換アミノ基対アルキル化アミノ基の比を示す。置換度は、したがって、0〜2であることができる。0の置換度では、アルキル化はまったく起こっておらず、式(I)の官能基は、第一級アミノ基の形態にあろう。2の置換度では、すべてのアミノ基がジアルキル化されているであろう。本発明によるイオン交換体の置換度は、一般におよび好ましくは、0〜2、好ましくは1〜2、非常に特に好ましくは1.1〜1.6である。
したがって、1.1〜1.6の置換度の式(I)の官能基と、少なくとも1つのコバルトヘキサシアノフェレート(II)錯体とを有するポリマーを含むイオン交換体が好ましい。
式(I)の官能基を有するポリマーがイオン交換体であり、かつ弱塩基性アニオン交換体を構成することは公知である。これらのイオン交換体は、好ましくは水性媒体中で二価の遷移金属塩をロードする工程、および少なくとも1つのアルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)との反応によるさらなる工程によって本発明によるイオン交換体になる。
したがって、本発明はまた、
a)少なくとも1つのモノビニル芳香族化合物および少なくとも1つのポリビニル芳香族化合物および少なくとも1つの開始剤からなるモノマー液滴がビーズポリマーへ変換され、
b)工程a)からのビーズポリマーがフタルイミド誘導体でフタルイミドメチル化され、
c)工程b)からのフタルイミドメチル化ビーズポリマーがアミノメチル化ビーズポリマーに変換され、および任意選択的に、
d)アミノメチル化ビーズポリマーがアルキル化によって反応させられて、第二級および/または第三級アミノ基を含有するイオン交換体を与え、
e)工程c)または工程d)からのイオン交換体が水性媒体中で少なくとも1つの二価または三価の遷移金属塩でロードされ、
f)工程e)からの遷移金属含有イオン交換体が少なくとも1つのアルカリ金属またはアンモニウムヘキサシアノフェレートと反応させられる
製造方法を含む。
工程e)における反応が二価の遷移金属塩で達成される場合が好ましい。工程e)における反応が二価のコバルト金属塩で達成される場合が特に好ましい。工程e)における反応が硫酸コバルト(II)で達成される場合が好ましい。
工程f)における反応がアルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)で達成される場合が好ましい。工程f)における反応がアルカリ金属ヘキサシアノフェレート(II)で達成される場合が特に好ましい。工程f)における反応がカリウムヘキサシアノフェレート(II)で達成される場合が非常に特に好ましい。
一般におよび好ましくは、工程d)におけるビーズポリマー(乾燥重量)の1グラム当たりで用いられる遷移金属塩の物質の量は、10−5モル〜0.5モルである。工程d)におけるビーズポリマー(乾燥重量)の1グラム当たりで用いられる遷移金属塩の物質の量が10−3モル〜0.3モルである場合が特に好ましい。
一般におよび好ましくは、用いられるアルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレート対遷移金属塩の物質量の比は、10:1〜1:10である。用いられるアルカリ金属およびアンモニウムヘキサシアノフェレート対遷移金属塩の物質量の比が2:1〜1:2である場合が特に好ましい。
本発明の範囲は、互いに任意の所望の組み合わせで、すなわち、特定の一般的なおよび好ましい範囲間を含めて、上記および下記の一般的なまたは好ましいラジカルの定義、パラメータ、および説明をすべて包含する。
本発明に従って製造されるイオン交換体は、セシウムイオンの吸着に特に好適である。本発明は、したがって、セシウムイオンの除去および精製のための、本発明によるイオン交換体の使用も含む。本発明は、同様に廃水および冷却水からのセシウムイオンの除去のための、本発明によるイオン交換体の使用を含む。
本発明によるイオン交換体は、セシウムイオンの吸着に好適であり、高いセシウム容量を有する。さらに、本発明によるイオン交換体は、非常に安定であり、高い機械的ストレスに耐える。それらは、したがって、工業的プロセスに必要な耐摩耗性を同様に示す。
以下の実施例は、本発明を説明するのに役立つにすぎず、それを限定することを意図しない。
実施例1
1a)スチレン、ジビニルベンゼンおよびエチルスチレンをベースとする単分散のマクロ多孔性ビーズポリマーの製造
10リットルのガラス反応器に3000gの脱塩水を最初に装入し、320gの脱イオン水中の10gのゼラチン、16gのリン酸二ナトリウム水素十二水和物および0.73gのレゾルシノールの溶液を添加し、混ぜ合わせる。混合物を25℃に温度制御する。その後、攪拌しながら、(80%ジビニルベンゼンを含むジビニルベンゼンとエチルスチレンとの市販の異性体混合物の形態で用いられる)3.6重量%のジビニルベンゼンおよび0.9重量%のエチルスチレン、0.5重量%のジベンゾイルペルオキシド、56.2重量%のスチレンおよび38.8重量%のイソドデカンからなる狭い粒度分布を有する3200gのマイクロカプセル化モノマー液滴であって、マイクロカプセルが、ゼラチンおよびアクリルアミドとアクリル酸とのコポリマーからなるホルムアルデヒド硬化錯体コアセルベートからなる、マイクロカプセル化モノマー液滴の混合物を添加し、12のpHを有する3200gの水相を添加する。
混合物を攪拌し、25℃で始まり、95℃で終わる温度プログラムに従って温度を上げることによって完了まで重合させる。混合物を冷却し、32μ篩上で洗浄し、次に減圧下において80℃で乾燥させる。狭い粒度分布および滑らかな表面を有する1893gの球形ポリマーが得られる。
このポリマーは、外観がチョークのような白色であり、約370g/lの嵩密度を有する。
1b)アミドメチル化ビーズポリマーの製造
2218mlのジクロロエタン、823gのフタルイミドおよび569gの30重量%ホルマリンを室温で最初に装入する。懸濁積のpHを水酸化ナトリウム溶液で5.5〜6に調整する。水を次に蒸留によって除去する。これに60.4gの硫酸の計量供給添加が続く。形成された水を蒸留によって除去する。バッチを冷却する。30℃で255gの65%発煙硫酸、引き続き、プロセス工程1a)に従って製造された424gの単分散ビーズポリマーを計量供給する。懸濁液を70℃に加熱し、この温度でさらなる6時間攪拌する。反応液を抜き出し、脱塩水を計量供給し、残留ジクロロエタンを蒸留によって除去する。
アミドメチル化ビーズポリマーの収量:2580ml
1c)アミノメチル化ビーズポリマーの製造
1b)からの2545mlのアミドメチル化ビーズポリマーへ、室温で1454gの50重量%水酸化ナトリウム溶液および1340mlの脱塩水を計量供給する。懸濁液を2時間にわたって180℃に加熱し、この温度で8時間攪拌する。得られたビーズポリマーを脱塩水で洗浄する。
アミノメチル化ビーズポリマーの収量:2155ml
塩基性基の量の測定:2.41モル/樹脂1リットル
1d)第三級アミノ基を有するビーズポリマーの製造
反応器に450mlの脱イオン水、1c)からの900mlのアミノメチル化ビーズポリマーおよび270gの30重量%ホルマリン溶液を最初に室温で装入する。懸濁液を40℃に加熱する。懸濁液のpHを85重量%のギ酸の計量供給添加によってpH3に調整する。2時間にわたって懸濁液を還流温度(97℃)に加熱する。この時間にわたり、pHをギ酸の計量供給添加によって3.0に維持する。還流温度に達すると、直ちにpHを最初にギ酸の計量供給添加により、次に50重量%硫酸の計量供給添加によりpH2に調整する。混合物をさらに30分間pH2で攪拌する。さらなる50重量%硫酸を次に計量供給し、pHをpH1に調整する。pH1および還流温度で攪拌をさらに10時間続行する。
バッチを冷却し、樹脂を篩上で濾別し、脱塩水で洗浄し、その後、2500mlの4重量%水性水酸化ナトリウム溶液を、樹脂を通して濾過する。樹脂を次に水で洗浄する。
容積収量:965ml
塩基性基の量の測定:2.22モル/樹脂1リットル
置換度は1.3である。
実施例2
アミノメチル化ビーズポリマーをベースとするセシウム選択性イオン交換体の製造
19.7g(0.07モル)の硫酸コバルト(II)七水和物を350ml脱塩水に溶解させる。実施例1d)からの350mlのアミノメチル化ビーズポリマー(0.625モル)を次に攪拌しながら添加し、室温で1h攪拌する。350mlの脱イオン水中の44.4g(0.105モル)のカリウムヘキサシアノフェレート(II)三水和物の溶液を次に1時間にわたって添加する。混合物を78%硫酸でpH=7に調整し、懸濁液をpH=7で7h攪拌する。
懸濁液を篩上に置き、残存反応液を流れ落ちさせ、イオン交換体を篩上において脱塩水できれいに洗う。
収量:375ml
コバルト含有量:3.8重量%(乾燥重量)
鉄含有量:5.5重量%(乾燥重量)
比較例1
(第四級アンモニウム基を有する強塩基性アニオン交換体の使用)
第四級化アミノメチル化ビーズポリマーをベースとするセシウム選択性イオン交換体の製造
44.4g(0.105モル)のカリウムヘキサシアノフェレート(II)三水和物を350mlの水に溶解させる。521mlの強塩基性アニオン交換体(0.625モル)を次に攪拌しながら添加し、混合物を室温で5h振盪する。懸濁液を篩上に置き、残存反応液を流れ落ちさせ、イオン交換体を篩上において脱塩水できれいに洗う。樹脂を次に350mlの脱イオン水中の19.7g(0.07モル)の硫酸コバルト(II)七水和物の溶液に添加し、室温で24時間振盪する。懸濁液を篩上に置き、残存反応液を流れ落ちさせ、イオン交換体を篩上において脱塩水できれいに洗う。
収量:470ml
コバルト含有量:2.1重量%(乾燥重量)
鉄含有量:2.9重量%(乾燥重量)
比較例2
(第三級アミン基を有する弱塩基性アニオン交換体の使用)
第三級アミン基を有する弱塩基性の、ヘテロ分散アニオン交換体(IR 96)をベースとするセシウム選択性イオン交換体の製造
11.2g(0.04モル)の硫酸コバルト(II)七水和物を200ml脱塩水に溶解させる。200mlのIRA 96(0.28モル)を次に攪拌しながら添加し、混合物を室温で1h攪拌する。200mlの脱イオン水中の25.3g(0.06モル)のカリウムヘキサシアノフェレート(II)三水和物の溶液を次に1時間にわたって添加する。混合物を50%濃度硫酸でpH=7に調整し、懸濁液をpH=7で5h攪拌する。
懸濁液を篩上に置き、残存反応液を流れ落ちさせ、イオン交換体を篩上において脱塩水できれいに洗う。
収量:210ml
コバルト含有量:0.75重量%(乾燥重量)
鉄含有量:3.4重量%(乾燥重量)
実施例3 セシウムに対する吸収能力の測定
Cs原液を製造するため、139.4mgのCsCl(22mg/lのセシウム)、276.6mgのCaCl(20mg/lのカルシウム)および200gのNaCl(40g/lの食塩)を5リットルのDM水に溶解させ;pHを水酸化ナトリウム溶液でpH=7に調整する。それぞれの場合に、慎重にたたくようにして水気を取った500mgの樹脂を、上記でメークアップした800mlの原液に添加する。混合物を室温でおよび130rpmで24h振盪する。溶液中のセシウム濃度を次に原子吸収分光法(AAS)によって測定する。
Figure 0006714684
表1の結果から、本発明による樹脂は、例えばJournal of Hazardous Materials,2009,Vol.166,pp.1148−1153に開示されているような第四級アンモニウム基を有する強塩基性アニオン交換体よりも最大32%高い、セシウムイオンに対する吸収能力を有することが明らかである。
さらに、比較例2から、85%を上回る置換度を有し、かつクロロメチル化法を用いて製造された弱塩基性第三級アニオン交換体、例えばIRA 96は、コバルト(II)イオンを少量吸収するにすぎないことが明らかである。比較して、本発明による樹脂は、ほぼ5倍多いコバルト(II)イオンを吸収する。
試験方法
塩基性基の量の測定
100mlのアミノメチル化ビーズポリマーを充填容積計に振り落し、その後、脱塩水でガラスカラム中へ洗い入れる。1000mlの2重量%水酸化ナトリウム溶液を1時間40分にわたってカラムに通す。脱塩水を、次に、フェノールフタレインと混ぜ合わせた100mlの溶出液が0.05ml以下の0.1N(0.1規定)塩酸を消費するようになるまで通す。
50mlのこの樹脂をビーカー中で50mlの脱塩水および100の1N塩酸と混ぜ合わせる。懸濁液を30分間攪拌し、次にガラスカラムへ移す。液体を流出させる。さらなる100mlの1N塩酸を20分間樹脂に通して濾過する。200mlのメタノールを次に濾過する。溶出液のすべてを集め、組み合わせ、メチルオレンジに対して1N水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
1リットルのアミノメチル化樹脂中のアミノメチル基の数は、次式:(200−V)×20=樹脂1リットル当たりのアミノメチル基のモル(ここで、Vは、滴定に消費された1N水酸化ナトリウム溶液の容積である)に従って計算する。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 0006714684
    (式中、
    Figure 0006714684
    は、ポリスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマー足場を表し、
    前記ポリスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマー足場において、−CH −NR 基は、フェニル基に結合しており、
    およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立してメチルおよび/またはエチルを表す)
    の官能基と、
    少なくとも1つのコバルトヘキサシアノフェレート錯体と
    を有するスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマーを含有するイオン交換体であって、
    非置換アミノ基対アルキル化アミノ基の比を示す置換度が1.1〜1.6である、イオン交換体。
  2. 前記イオン交換体の乾燥重量を基準として0.5重量%〜10重量%の量でコバルトを含有することを特徴とする、請求項1に記載のイオン交換体。
  3. 鉄含有量が、前記イオン交換体の乾燥重量を基準として0.5重量%〜10重量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載のイオン交換体。
  4. 前記イオン交換体の前記スチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマーが、マクロ多孔性であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のイオン交換体。
  5. 前記コバルトヘキサシアノフェレート錯体が、コバルトヘキサシアノフェレート(II)錯体であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のイオン交換体。
  6. 式(I):
    Figure 0006714684
    (式中、
    Figure 0006714684
    は、ポリスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマー足場を表し、
    前記ポリスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマー足場において、−CH −NR 基は、フェニル基に結合しており、
    およびRは、同一であっても異なってもよく、かつ互いに独立してメチルおよび/またはエチルを表す)
    の官能基を有するスチレン/ジビニルベンゼン架橋コポリマーを含有するイオン交換体が、水性媒体中で少なくとも1つのコバルト塩の存在下および少なくとも1つのアルカリ金属ヘキサシアノフェレートまたはアンモニウムヘキサシアノフェレートの存在下で反応させられ、非置換アミノ基対アルキル化アミノ基の比を示す置換度が1.1〜1.6である、請求項1に記載のイオン交換体を製造する方法。
  7. 使用される前記式(I)の官能基を含有するイオン交換体が、
    a)少なくともスチレンおよびジビニルベンゼンおよび少なくとも1つの開始剤からなるモノマー液滴をビーズポリマーへ変換する工程と、
    b)工程a)からの前記ビーズポリマーをフタルイミド誘導体でフタルイミドメチル化する工程と、
    c)工程b)からのフタルイミドメチル化ビーズポリマーをアミノメチル化ビーズポリマーへ変換する工程と、任意選択的に、
    d)前記アミノメチル化ビーズポリマーを、アルキル化によって反応させて、第三級アミノ基を有するイオン交換体を得る工程と、
    e)工程c)または工程d)からの前記イオン交換体に、水性媒体中で少なくとも1つの二価または三価のコバルト塩をロードする工程と、
    f)工程e)からのコバルト含有イオン交換体を、少なくとも1つのアルカリ金属ヘキサシアノフェレートまたはアンモニウムヘキサシアノフェレートと反応させる工程と
    によって製造されることを特徴とする、請求項に記載のイオン交換体を製造する方法。
  8. 工程e)における前記コバルト塩として、硫酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、臭化コバルト(II)、硫酸コバルト(III)、塩化コバルト(III)、臭化コバルト(III)、硝酸コバルト(II)または硝酸コバルト(III)ならびにそれらの水和物および混合物を用いることを特徴とする、請求項またはに記載のイオン交換体を製造する方法。
  9. 工程f)における前記アルカリ金属ヘキサシアノフェレートとして、カリウムヘキサシアノフェレート(II)、カリウムヘキサシアノフェレート(III)、ナトリウムヘキサシアノフェレート(II)、またはナトリウムヘキサシアノフェレート(III)、ならびにそれらの水和物および混合物を用いることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のイオン交換体を製造する方法。
  10. 請求項のいずれか一項に記載の方法によって製造されたイオン交換体。
  11. セシウムイオンの除去および精製のための、請求項1または10に記載のイオン交換体の使用。
JP2018500403A 2015-07-06 2016-07-05 セシウム選択性樹脂 Active JP6714684B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15175385 2015-07-06
EP15175385.2 2015-07-06
PCT/EP2016/065841 WO2017005741A1 (de) 2015-07-06 2016-07-05 Caesium selektive harze

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018525471A JP2018525471A (ja) 2018-09-06
JP6714684B2 true JP6714684B2 (ja) 2020-06-24

Family

ID=53773203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018500403A Active JP6714684B2 (ja) 2015-07-06 2016-07-05 セシウム選択性樹脂

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10478814B2 (ja)
EP (1) EP3319726B1 (ja)
JP (1) JP6714684B2 (ja)
CN (1) CN107735178B (ja)
EA (1) EA035628B1 (ja)
ES (1) ES2752459T3 (ja)
WO (1) WO2017005741A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117160404A (zh) * 2023-10-31 2023-12-05 江苏海普功能材料有限公司 多孔复合材料及其制备方法和应用

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4382124B1 (en) 1958-07-18 1994-10-04 Rohm & Haas Process for preparing macroreticular resins, copolymers and products of said process
DE3031737A1 (de) 1980-08-22 1982-04-01 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von perlpolymerisaten einheitlicher teilchengroesse
CA1166413A (en) 1980-10-30 1984-05-01 Edward E. Timm Process and apparatus for preparing uniform size polymer beads
US4419245A (en) 1982-06-30 1983-12-06 Rohm And Haas Company Copolymer process and product therefrom consisting of crosslinked seed bead swollen by styrene monomer
EP0481603A1 (en) 1990-10-15 1992-04-22 The Dow Chemical Company Separation of weak organic acids from liquid mixtures
US5231115A (en) 1991-12-19 1993-07-27 The Dow Chemical Company Seeded porous copolymers and ion-exchange resins prepared therefrom
IT1262180B (it) * 1993-08-12 1996-06-19 Plastic Legno Giocattoli Di Co Procedimento per la produzione di bocce in materiale plastico e bocce cosi' ottenute
JP2560253B2 (ja) * 1994-05-18 1996-12-04 工業技術院長 セシウム分離用イオン交換体の製造および再生方法
FI111765B (fi) 1996-06-26 2003-09-15 Fortum Nuclear Services Oy Menetelmä cesiumin erottamiseksi ydinjäteliuoksista sekä menetelmä heksasyanoferraattien valmistamiseksi
TW389774B (en) * 1996-11-26 2000-05-11 Rohm & Haas Mixed bed ion exchange resin system and method of preparation
DE10327110A1 (de) * 2003-06-13 2005-01-05 Bayer Chemicals Ag Arsenadsorbierende Ionenaustauscher
EP1568660B1 (en) 2004-02-24 2010-12-15 Rohm And Haas Company Method for removal of arsenic from water
DE102006011316A1 (de) * 2006-03-09 2007-09-13 Lanxess Deutschland Gmbh Radionuklidharze
DE102008012223A1 (de) * 2008-03-03 2009-09-10 Lanxess Deutschland Gmbh Picolylaminharze
DE102009047847A1 (de) * 2009-09-30 2011-03-31 Lanxess Deutschland Gmbh Verfahren zur verbesserten Entfernung von Kationen mittels Chelatharzen
JP6156832B2 (ja) * 2011-06-02 2017-07-05 株式会社 環境浄化研究所 放射性物質捕集材料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US10478814B2 (en) 2019-11-19
ES2752459T3 (es) 2020-04-06
JP2018525471A (ja) 2018-09-06
US20180193828A1 (en) 2018-07-12
WO2017005741A1 (de) 2017-01-12
CN107735178A (zh) 2018-02-23
EP3319726A1 (de) 2018-05-16
EP3319726B1 (de) 2019-09-11
EA035628B1 (ru) 2020-07-17
EA201890230A1 (ru) 2018-08-31
CN107735178B (zh) 2020-11-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4767397B2 (ja) 単分散性アニオン交換体の製造方法
US8506818B2 (en) Method for producing chelate resins
US8177982B2 (en) Method of producing monodisperse chelate resins
JP2001098018A (ja) キレート官能基を有する単分散イオン交換体を製造する方法およびそれの使用
CN102015107A (zh) 氨甲基吡啶树脂
JP5600541B2 (ja) キレート樹脂を用いるカチオンの改善された除去方法
RU2754099C2 (ru) Гранулированные полимеры на основе функционализированного кватернизированным диэтилентриамином полиакрилата, способ их получения, применение этих полимеров и способ удаления оксоанионов из водных и/или органических растворов
CN101977689A (zh) 氨甲基吡啶树脂
US9950320B2 (en) Sulfonated aminomethylated chelate resins
JP6714684B2 (ja) セシウム選択性樹脂
MXPA00008360A (es) Procedimiento para la obtencion de intercambiadores de aniones monodispersados con grupos funcionales fuertemente basicos.
US20130245140A1 (en) Chelate resins
CA2992810C (en) Improved aluminium-doped chelate resins containing iminoacetic acid groups
US20220048783A1 (en) Production of High Purity Lithium Carbonate from Brines
US10017401B2 (en) Aluminum-doped, iminodiacetic acid group-containing chelate resins
KR102445219B1 (ko) N-카르복시산 메틸프탈이미드 에스테르로부터 아미노메틸화된 비드 중합체의 제조 방법
JP2024517993A (ja) アニオン交換体を製造するプロセス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190722

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6714684

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250