JP6712525B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
パンツ型使い捨ておむつは、典型的には、外装体と、該外装体の肌対向面側の中央部に配され、液保持性の吸収性コアを含む吸収性本体とを備え、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている。また、外装体における着用者の胴周り及び脚周りに配される部分には糸状の弾性部材が伸長状態で配され、これによって使い捨ておむつの胴周り部及び脚周り部には、縦方向及び/又は横方向に伸縮性が付与される。例えば特許文献1の図2及び特許文献2の図1には、吸収性コアの縦方向端の近傍領域及び該近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域に、胴周り弾性部材及び/又は脚周り弾性部材が配された状態が示されている。特許文献1及び2に記載のこれらの弾性部材は、外装体を構成するシートに固定されており、従って、吸収性コアよりも着用者の肌から遠い位置に配されている。尚、縦方向は、着用者の前後方向に対応する方向であり、横方向は、該縦方向に直交する方向である。
特開2013−223690号公報 特開2002−159526号公報
吸収性物品が備える吸収性コアの典型的なものは、パルプなどの吸収性材料が積繊されて構成されているところ、そのような積繊体からなる吸収性コアは、吸収性物品に所定の液吸収能を付与する観点から通常、他の部材に比して厚み大きい。そのため、例えば図8に示すように、従来の使い捨ておむつ1Zを着用者100が着用した状態において、厚みの大きな吸収性コア24の縦方向前端24aとその周辺部との間にわたって両者の厚み差に起因する段差40が生じ得る。尚、図8において符号24などの各種符号で示す構成部分は、後述する本発明の吸収性物品の一実施形態であるおむつ1における同符号の構成部分と実質的に同じであり、特に説明しない構成部分は、後述するおむつ1についての説明が適宜適用される。
この段差40は、おむつ1Zの上からズボン等の図示しない衣類を着用していてもその衣類の外形形状に現れる場合があり、その場合には、着用者100の周囲にいる第三者に段差40の存在が視認され得る。従って例えば、使い捨ておむつの着用者が大人であって、使い捨ておむつを着用していることを他人に知られたくないという状況にもかかわらず、着用者の意に反して、使い捨ておむつの着用が第三者に知られるおそれが従来はあった。特許文献1及び2には、このような、吸収性物品の着用が第三者に知られるという課題は記載されておらず、自ずと、その課題の解決手段も記載されていない。
従って本発明の課題は、吸収性コアとその周辺部との厚み差に起因する段差の発生を抑制し、着用していることが第三者に知られにくい吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、液保持性の吸収性コアを含む吸収性本体を横方向中央部に備えると共に、該吸収性本体の非肌対向面側に配された外装体を備え、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている吸収性物品であって、
前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端は、前記サイドシール部の下端と縦方向において同位置か、又は該下端よりも縦方向の内方に位置しており、
前記外装体は伸縮シートを有し、該伸縮シートは、その全体が横方向に伸縮性を有し、前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端を縦方向に跨ぐように配されており、
前記吸収性コアの縦方向の前端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向前端近傍領域と、該コア縦方向前端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、前側帯状領域とし、また、前記吸収性コアの縦方向の後端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向後端近傍領域と、該コア縦方向後端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、後側帯状領域とした場合に、両帯状領域の少なくとも一部に、縦方向に伸縮性を有する伸縮材料が、該吸収性コアよりも着用者の肌から遠い位置において、該伸縮材料が配されている該帯状領域における該吸収性コアの縦方向端又はその仮想延長線を跨るように配されている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、吸収性コアとその周辺部との厚み差に起因する段差の発生を抑制し、着用していることが第三者に知られにくい吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態における肌対向面側を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図2のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。 図4は、図1に示すおむつを分解して模式的に示す分解斜視図である。 図5は、図1に示すおむつの着用状態における図2のII−II線断面を一部簡略化して模式的に示す縦断面図である。 図6は、本発明に係る伸縮シートの一例を一部破断して模式的に示す斜視図である。 図7は、図6に示す伸縮シートの製造に好適に用いられる装置を模式的に示す斜視図である。 図8は、従来の使い捨ておむつの着用状態における図5相当図、即ち着用者の腹側に配置された部分の模式的な縦断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1〜図4には、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例であるおむつ1の基本構成が示されている。おむつ1は、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有すると共に、股下部B並びに該股下部Bの前後から縦方向Xに延出する腹側部A及び背側部Cを有し、液保持性を有する吸収体23(吸収性コア24)を股下部Bに具備する。股下部Bは、おむつ1の着用状態において着用者の股間部に配される部位であり、腹側部Aは、おむつ1の着用状態において股下部Bよりも着用者の腹側即ち縦方向Xの前側に配される部位であり、背側部Cは、おむつ1の着用状態において股下部Bよりも着用者の背側即ち縦方向Xの後側に配される部位である。
おむつ1は、吸収体23を含む吸収性本体2を横方向Yの中央部に備えると共に、該吸収性本体2の非肌対向面側即ち該吸収性本体2よりも着用者の身体から遠い側に配された外装体3を備え、腹側部A(前身頃F)及び背側部C(後身頃R)それぞれにおける外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部AS,CSどうしが、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されて、図1に示すように、一対のサイドシール部S,S、並びに着用者の胴が通されるウエスト開口部WH、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LH,LHが形成されている。
おむつ1は、図2に示すように、おむつ1を縦方向Xに二分して横方向Yに延びる縦中心線CLxを基準として、着用状態において着用者の身体の前側(腹側)を覆う前身頃Fと、着用状態において着用者の身体の後側(背側)を覆う後身頃Rとに区分される。腹側部Aは前身頃Fの一部であり、背側部Cは後身頃Rの一部であり、股下部Bは前身頃Fと後身頃Rとに跨って存している。腹側部A及び背側部Cは、何れも縦方向Xにおいてサイドシール部Sと同位置にある部分であり、おむつ1の着用状態において着用者のウエスト部を含む胴周りに配される。股下部Bは、外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部にレッグ開口部LH,LH形成用の凹欠部が形成されている領域である。
吸収性本体2は、図2に示す如きおむつ1の展開且つ伸長状態において、平面視長方形形状をなし、腹側部Aから背側部Cにわたって縦方向Xに延在しており、その長手方向を展開且つ伸長状態におけるおむつ1の縦方向Xに一致させて、外装体3の横方向Yの中央部に配置され、接着剤により外装体3に接合されている。おむつ1の「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1をサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。
吸収性本体2は、図3に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート21、非肌対向面を形成する液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート22、及び両シート21,22間に介在配置された液保持性の吸収体23を具備しており、これらが接着剤等の公知の接合手段により一体化されて構成されている。吸収体23は、液保持性の吸収性コア24と、該吸収性コア24の外面(肌対向面及び非肌対向面の両面)を被覆するコアラップシート25とを含んで構成されている。吸収性コア24とコアラップシート25との間は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により接合されている。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収性コア)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌から遠い側である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、即ち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
吸収性コア24は、扁平な単層構造を有するもので、図2に示す如き平面視において略砂時計状をなし、その横方向Yの長さが最も短い最幅狭部(平面視砂時計状における括れ部)が股下部Bに位置している。吸収性コア24は、図2に示すように、再幅狭部即ち括れ部と、該括れ部よりも縦方向Xの前側に位置するコア前方部と、該括れ部よりも縦方向Xの後側に位置するコア後方部とを有しているところ、該コア前方部と該コア後方部とは縦方向Xの長さが同じではなく、該コア後方部の方が縦方向Xの長さが長い。
おむつ1においては、図1及び図2に示すように、吸収性コア24の縦方向両端即ち縦方向Xの前端24a及び後端24bはそれぞれ、サイドシール部Sの下端Sbと縦方向Xにおいて同位置か、又は該下端Sbよりも下方即ち縦方向Xの内方即ち縦中心線CLx寄りに位置している。換言すれば、おむつ1における吸収性コア24は、図2に示す如きおむつ1の展開且つ伸長状態の平面視において、外装体3における腹側部Aの側縁部ASと背側部Cの側縁部CSとに挟まれた領域である、股下部Bのみに配されていて、股下部Bの縦方向Xの前後に位置する腹側部A及び背側部Cには配されていない。吸収性コア24の縦方向Xの全長は、股下部Bの縦方向Xの全長に比して短くなされている。
この種の吸収性物品においては通常、吸収性コアは腹側部Aから股下部Bを介して背側部Cにわたって延在しているから、おむつ1が有する、吸収性コア24が股下部B内に収まっているという構成は、従来品には無い特徴的な構成であると言える。おむつ1においては、縦方向長さが比較的短い吸収性コア24の採用と共に、腹側部A及び背側部Cそれぞれの縦方向Xの長さが従来品よりも短くなされており、その結果、図2に示す如き展開且つ伸長状態の平面視において、おむつ1の縦方向Xの全長は従来品よりも短くなされている。このような構成のおむつ1を着用し、さらにその上からズボン等の衣類を着用した場合には通常、おむつ1のウエスト部は衣類のウエスト部よりも低い位置にあるので、衣類のウエスト部からおむつ1のウエスト部がはみ出し難く、そのため、おむつを着用していることが他人に知られにくいという効果が奏される。斯かる効果を奏するおむつ1は、大人用あるいは介護用使い捨ておむつとして特に有用である。
吸収性コア24の外面を被覆するコアラップシート25は、図2に示すように、吸収性コア24よりも縦方向Xの長さが長く、吸収性コア24の縦方向Xの前後端24a,24bそれぞれから縦方向Xの外方に延出する延出部25Eを有し、その延出部25Eが腹側部A及び背側部Cに配されている。即ち、コアラップシート25の延出部25Eは、縦方向Xの前側及び後側共に、サイドシール部Sと縦方向Xにおいて同位置に存している。コアラップシート25は、吸収性コア24の外面全体を被覆し得る大きさを有する1枚の連続したシートであっても良く、あるいは、吸収性コア24の肌対向面を被覆する1枚の肌側コアラップシートと、非肌対向面を被覆する1枚の非肌側コアラップシートとから構成されていても良い。
表面シート21及び裏面シート22もコアラップシート25と同様に、吸収性コア24よりも縦方向Xの長さが長く、図2に示すように、吸収性コア24の縦方向Xの前後端24a,24bそれぞれから縦方向Xの外方に延出する延出部21E,22Eを有し、その延出部21E,22Eが腹側部A及び背側部Cに配されている。即ち、表面シート21の延出部21E及び裏面シート22の延出部22Eそれぞれは、縦方向Xの前側及び後側共に、サイドシール部Sと縦方向Xにおいて同位置に存している。本実施形態において、表面シート21及び裏面シート22の縦方向Xの前後端の位置と、コアラップシート25の縦方向Xの前後端の位置とは同じになっている。
表面シート21、裏面シート22並びに吸収体23を構成する吸収性コア24及びコアラップシート25としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート22としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。吸収性コア24は、吸収性材料を含むコア形成材料の堆積物である。吸収性材料としては、この種の吸収性コアの形成材料として通常用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維や吸水性ポリマー粒子が挙げられる。即ち、吸収性コア24は、親水性繊維の積繊体、あるいは該積繊体に吸水性ポリマー粒子を担持させたものであり得る。コアラップシート25としては、紙、不織布等の液透過性シートを用いることができる。
図2及び図3に示すように、吸収性本体2の肌対向面における縦方向Xに沿う左右両側部には、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性のシート材から構成された一対の防漏カフ26,26が設けられている。各防漏カフ26の自由端部の近傍には糸状の防漏カフ形成用弾性部材27が1本以上縦方向Xに伸長状態で配されている。防漏カフ26は、伸長状態で配された弾性部材27がおむつ1の着用時に収縮することによって少なくとも股下部Bで起立し、それによって尿等の***液の横方向Yの外方への流出を阻止する。
外装体3は、図2に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1の外形を形作っており、外装体3の周縁は、その状態のおむつ1の輪郭線、即ち腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの輪郭線を形成している。外装体3は、図2に示すように、腹側部A及び背側部Cにおいては、縦方向Xよりも横方向Yの長さが長い矩形形状をなし、腹側部Aと背側部Cとの間に位置する股下部Bにおいては、外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部即ち一対のレッグ縁部LS,LSが横方向Yの中央に向かって凸の円弧状に湾曲しており、図2に示す如き平面視において、縦方向Xの中央域が横方向Yの内方に向けて括れた砂時計状をなしている。
外装体3は、図3及び図4に示すように、着用状態においておむつ1の外面即ち非肌対向面を形成する外層シート31と、外層シート31の肌対向面に対向配置された内層シート32との積層体を含んで構成されている。おむつ1の着用状態において、外層シート31は着用者の身体から遠い側に位置して、おむつ1の非肌対向面(外面)を形成し、内層シート32は着用者の身体に近い側に位置して、おむつ1の肌対向面(内面)を形成する。外層シート31と内層シート32とは、所定の部位において接着剤等の接合手段を介して互いに接合されている。外層シート31は、図4に示すように腹側部A及び背側部Cに、内層シート32の縦方向Xの端縁から延出する部分31Eを有し、その延出部31Eは、図2に示すように、内層シート32の肌対向面側に折り返され、吸収性本体2の縦方向Xの端部を被覆している。
本実施形態においては、図4に示すように、内層シート32は1枚の連続したシートから構成されているのに対し、外層シート31は複数枚のシートが組み合わされて構成されており、具体的には、腹側部Aを構成する腹側外層シート31Aと、背側部Cを構成する背側外層シート31Cと、両シート31A,31C間に位置して股下部Bを構成する股下外層シート31Bとを含んで構成されている。外層シート31を構成する各シート31A,31B,31Cは、それらの縦方向Xの端部どうしが重ね合わされ、その重ね合わせ部分において接着剤、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合され一体化されている。シート31A,31Cとシート31Bとの重ね合わせ部分においては、それぞれ、縦方向Xの中央に位置するシート31Bが吸収性本体2から相対的に近い側に位置し、シート31Bの縦方向Xの両端部の非肌対向面はシート31A,31Cで被覆されている。
外装体3は伸縮シートを有し、該伸縮シートは、その全体が横方向Yに伸縮性を有し、図2に示すように、吸収性コア24の縦方向Xの前端24a及び後端24bそれぞれを縦方向Xに跨ぐように配されている。ここでいう「伸縮性」とは、所定方向に伸長可能であり且つ伸長を解除すると収縮する性質を意味する。本実施形態において、前記伸縮シートに相当する部材は、腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cである。腹側外層シート31Aは、腹側部Aの全域及び股下部Bにおける腹側部A寄りの部分に配されており、吸収性コア24の縦方向前端24aを縦方向Xに跨いでいる。背側外層シート31Cは、背側部Cの全域及び股下部Bにおける背側部C寄りの部分に配されており、吸収性コア24の縦方向後端24bを縦方向Xに跨いでいる。
本実施形態においては、腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cは伸縮性を有しているのに対し、股下外層シート31B及び内層シート32は伸縮性を有しておらず非伸縮性である。非伸縮性のシート31B,32は、縦方向X又は横方向Yにおいて伸縮性を有しないことが好ましく、両方向X,Yの何れにも伸縮性を有しないことが好ましい。外装体3において、一部(腹側部A及び背側部C)のみが伸縮性を有する外層シート31と全体が非伸縮性の内層シート32とは、外層シート31の伸縮性を有する部分(腹側外層シート31A及び背側外層シート31C)の伸長状態下に、相対向する面で接合されており、そのため、外装体3全体としては、腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cが配されている腹側部A及び背側部Cは、少なくとも両シート31A,31Cの伸長可能方向(横方向Y)に伸縮性を有し、他の部分(股下部B)は伸縮性を有してない。
シートが、ある方向に実質的に伸縮性を有しない(非伸縮性である)とは、該シートに対して当該ある方向に引っ張る力を加えても、該シートが、殆ど伸びないことを意味する。例えば、長さ15×幅5cmのサンプルに対して、該サンプルをテンシロン等の材料引っ張り試験機で長手方向に引っ張って、該サンプルが破断するときの破断伸度が10%以下である場合、そのサンプルは、長手方向に実質的に伸縮性を有しない。尚、破断伸度とは(破断時の該サンプル長さ−該サンプルの元の長さ)/(該サンプルの元の長さ)×100で算出することができる。
外装体3(本実施形態では腹側外層シート31A及び背側外層シート31C)として使用可能な伸縮シートとしては、例えば、弾性繊維層の両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮シートが挙げられ、弾性繊維層と伸長可能な繊維層との一体化の方法としては、例えば、両者を積層して水流交絡する方法、エアスルー等により繊維を交絡させる方法、ヒートエンボス、接着剤、超音波等によって接合させる方法が挙げられる。伸縮シートの好ましい具体例については後述する。
また、外装体3(本実施形態では股下外層シート31B及び内層シート32)として使用可能な伸縮シートとしては、各種製法による不織布が好ましく用いられ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布を例示できる。非伸縮性のシート31B,32として用いる不織布の構成繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。非伸縮性のシート31B,32として用いる不織布を構成する繊維は、短繊維でも長繊維でも良く、親水性でも撥水性でも良い。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
外装体3は、ウエスト開口部WHの開口縁部にウエストギャザーを形成するウエスト弾性部材33を備えている。即ち、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおけるウエスト開口部WHの開口縁部及びその近傍には、1本又は複数本(本実施形態では複数本)の糸状又は帯状のウエストギャザー形成用のウエスト弾性部材33が横方向Yの全長にわたって伸長状態で配されており、これによって該開口縁部及びその近傍には、その全周にわたって実質的に連続した環状のウエストギャザーが形成されている。ウエスト弾性部材33は、外装体3を構成する外層シート31と内層シート32との間に接着剤により挟持固定されている。
また外装体3は、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部にレッグギャザーを形成するレッグ弾性部材として、前身頃Fに伸長状態で配された1本又は複数本(本実施形態では複数本)の糸状又は帯状の前側レッグ弾性部材34と、後身頃Rに伸長状態で配された1本又は複数本(本実施形態では複数本)の糸状又は帯状の後側レッグ弾性部材35とを備えている。
前側レッグ弾性部材34は、図2及び図4に示すように、前身頃F(腹側部A)における外装体3の両側縁部AS,AS(サイドシール部S)それぞれからレッグ縁部LSに沿って縦方向Xの内方且つ横方向Yの内方に延びて吸収性本体2の縦方向Xに沿う側縁2Sに達し、さらに該側縁2Sよりも横方向Yの内方に延びており、該弾性部材34の側縁部AS側とは反対側の端部は、吸収性本体2の配置領域に位置している。前身頃Fにおける外装体3の両側縁部AS,ASのうちの一方を起点とする前側レッグ弾性部材34と、他方を起点とする前側レッグ弾性部材34とは繋がっておらず、吸収性本体2の配置領域に存する両弾性部材34,34間においては、弾性部材による弾性伸縮性は発現しない。一側縁部ASを起点とする前側レッグ弾性部材34と他側縁部ASを起点とする前側レッグ弾性部材34とは、おむつ1を横方向Yに二分して縦方向に伸びる横中心線CLyを基準として左右対称に配されている。
後側レッグ弾性部材35は、図2及び図4に示すように、後身頃R(背側部C)における外装体3の両側縁部CS,CS(サイドシール部S)それぞれからレッグ縁部LSに沿って縦方向Xの内方且つ横方向Yの内方に延びて吸収性本体2の縦方向Xに沿う側縁2Sに達し、さらに該側縁2Sよりも横方向Yの内方に延びており、該弾性部材35の側縁部CS側とは反対側の端部は、吸収性本体2の配置領域に位置している。後身頃Rにおける外装体3の両側縁部CS,CSのうちの一方を起点とする後側レッグ弾性部材35と、他方を起点とする後側レッグ弾性部材35とは繋がっておらず、吸収性本体2の配置領域に存する両弾性部材35,35間においては、弾性部材による弾性伸縮性は発現しない。一側縁部CSを起点とする後側レッグ弾性部材35と他側縁部CSを起点とする後側レッグ弾性部材35とは、横中心線CLyを基準として左右対称に配されている。
おむつ1の主たる特徴の1つとして、図2に示すように、おむつ1を横方向Yに横断する帯状領域10A,10Cの少なくとも一部に、縦方向Xに伸縮性を有する伸縮材料13が、吸収性コア24よりも着用者の肌から遠い位置において、該伸縮材料13が配されている帯状領域(前側帯状領域10A又は後側帯状領域10C)における吸収性コア24の縦方向端(前端24a又は後端24b)又はその仮想延長線24VLを跨ぐように配されている点が挙げられる。即ちおむつ1においては、前側帯状領域10Aにおいて、吸収性コア24の縦方向Xの前端24aは横方向Yに平行に延びているのに対し、伸縮材料13(前側レッグ弾性部材34)は、縦方向X及び横方向Yの双方向に交差する方向に延び、且つ吸収性コア24の前端24aの横方向Yに延びる仮想延長線24VLを縦方向Xに跨いでいる。また、後側帯状領域10Cにおいて、吸収性コア24の縦方向Xの後端24bは横方向Yに平行に延びているのに対し、伸縮材料13(後側レッグ弾性部材35)は、縦方向X及び横方向Yの双方向に交差する方向に延び、且つ吸収性コア24の後端24bの横方向Yに延びる仮想延長線24VLを縦方向Xに跨いでいる。おむつ1における伸縮材料13は、該伸縮材料13が配されている帯状領域10A又は10Cにおける吸収性コア24の縦方向端(前端24a又は後端24b)の仮想延長線24VLに対し、直交せずに交差しているが、直交していても良い。
前側帯状領域10Aは、吸収性コア24の縦方向Xの前端24aを跨ぐように配されており、縦方向Xの前端24aから縦方向Xの内外方それぞれに所定距離(好ましくは10〜60mm、さらに好ましくは20〜50mm)離間した位置にわたるコア縦方向端近傍領域11と、該領域11を横方向Yに仮想的に延長した場合のその延長領域12とからなる。後側帯状領域10Cは、吸収性コア24の縦方向Xの後端24bを跨ぐように配されており、縦方向Xの後端24bから縦方向Xの内外方それぞれに所定距離(好ましくは10〜60mm、さらに好ましくは20〜50mm)離間した位置にわたるコア縦方向端近傍領域11と、該領域11を横方向Yに仮想的に延長した場合のその延長領域12とからなる。
本実施形態において、前側帯状領域10Aの伸縮材料13は、前側レッグ弾性部材34であり、後側帯状領域10Cの伸縮材料13は、後側レッグ弾性部材35である。つまり本実施形態においては、帯状領域10A,10Cにおける伸縮材料13の配置部位は、吸収性コア24(吸収性本体2)の横方向Yの外方であり、より具体的には、レッグ開口部LHの開口縁部即ちレッグ縁部LS及びその近傍(レッグ縁部LSから好ましくは30m以内)である。また、これらの伸縮材料13即ち両レッグ弾性部材34,35は、吸収性コア24の非肌対向面側に配されている。また、これらの伸縮材料13は、図2に示すように、縦方向X及び横方向Yの両方向に交差する方向に延びていることに起因して、縦方向Xのみならず横方向Yにも伸縮性を有している。
本実施形態のおむつ1は、前述した特徴的な構成を具備することにより、図8に示す如き従来の使い捨ておむつ1Zの着用状態において見られた、吸収性コア24とその周辺部との厚み差に起因する段差40の発生が抑制されている。即ちおむつ1においては、吸収性コア24とその周辺部との厚み差は従来品と同様であるため、吸収性コア24の縦方向前端24a位置及びその近傍に、斯かる厚み差に起因する段差が発生することが懸念されるが、実際におむつ1を着用した場合には、図5に示すように、そのような段差は発生しないか、又は発生してもその段差はほとんど目立たない程度の小さなものである。従って、おむつ1を着用した状態でさらにその上からズボン等の図示しない衣類を着用した場合に、その衣類越しに吸収性コア24の形状が視認可能な程度に現れる不都合が起こり難く、おむつ1を着用していることが第三者に知られにくい。尚、図5では説明容易の観点から、コアラップシート25の図示を省略している。また図5では、おむつ1の腹側部A側の着用状態を示したが、おむつ1の背側部C側についても、図5に示すのと同様の着用状態が得られる。即ち、吸収性コア24の縦方向後端24b位置及びその近傍には、吸収性コア24とその周辺部との厚み差に起因する段差は発生しないか、又は発生してもその段差はほとんど目立たない程度の小さなものである。
おむつ1においては、特に、シート全体が横方向Yに伸縮性を有する前記伸縮シートとしての腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cが、図2に示すように、前記段差が発生しやすい吸収性コア24の縦方向端24a,24b、より具体的には帯状領域10A,10Cを縦方向Xに跨ぐように配されているため、帯状領域10A,10Cが外層シート31A,31Bによって着用者の身体側に押し当てられ、その結果、前記段差の発生が抑制され、あるいは、前記段差が発生したとしても、それがおむつ1の上から着用される衣類の外形形状に現れにくくなる。また、おむつ1においては、帯状領域10A,10Cに、縦方向Xに伸縮性を有する伸縮材料13(帯状領域10Aにおいては前側レッグ弾性部材34、帯状領域10Bにおいては後側レッグ弾性部材35)が配され、且つその伸縮材料13は、該伸縮材料13が配されている帯状領域10A又は10Cにおける吸収性コア24の縦方向端(前端24a又は後端24b)の仮想延長線24VL、即ち前記段差が発生しやすい部位を縦方向Xに跨るように配されているため、斯かる伸縮材料13の特徴的な配置形態によっても帯状領域10A,10Cが着用者の身体側に押し当てられる。この点、仮に、伸縮材料13が吸収性コア24の縦方向端24a,24b又はその仮想延長線24VLを跨がずに、単に、縦方向端24a,24bに対して交差する方向に延びているだけでは、帯状領域10A,10Cの着用者の身体側への押し当て効果が不十分となるおそれがある。さらに伸縮材料13は、吸収性コア24よりも着用者の肌から遠い位置に配されることによって、吸収性コア24をその非肌対向面側から着用者の肌側に向けて押し当てるようになされており、斯かる点も前記段差の発生の抑制効果等の発現に寄与し得る。従っておむつ1によれば、このような、帯状領域10A,10Cにおける前記伸縮シート(腹側外層シート31A及び背側外層シート31C)及び伸縮材料13の双方による作用効果が相俟って、前記段差の発生の抑制効果等がより一層確実に発現し得る。
また、おむつ1においては、図1及び図2に示すように、吸収性コア24の縦方向端24a,24bは、サイドシール部Sの下端Sbと縦方向Xにおいて同位置か、又は該下端Sbよりも内方に位置しており、腹側部A及び背側部Cに厚みの大きな吸収性コア24が配されておらず、斯かる点も前記段差の発生の抑制効果等の発現に寄与し得る。
尚、腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cを構成する前記伸縮シート即ち「シート自体が全体的に伸縮性を有する伸縮シート」は、例えばウエストギャザーを形成するために一般的に用いられている、「シート状部材に糸状又は帯状の弾性部材が伸長状態で接着剤により接合された伸縮材料」は含まない。本発明に係る伸縮シートは、該伸縮シート全体が伸縮性を有しているため、帯状領域10A,10Cを全体的に着用者の身体側へ押し当てることが可能である。これに対し、仮に、腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cが、前記伸縮シートではなく、例えば、「外層シート31と内層シート32との間に、横方向Yに延びる糸状又は帯状の弾性部材が縦方向Xに複数間欠的に配置され、且つそれら複数の弾性部材がそれぞれ横方向Yに伸長状態で接着剤を介して両シート31,32に固定されている複合伸縮材料」から構成されている場合、その複合伸縮材料における、縦方向Xに隣り合う2本の弾性部材の間隔に相当する弾性部材非配置部が、着用者の身体側に押し当てられるべき部位である、吸収性コア24の縦方向端24a,24bあるいは帯状領域10A,10Cと重なってしまう場合があり、その場合には、斯かる部位を着用者の身体側に押し当てる力が不十分となり、前記段差の発生の抑制効果等が十分に発現されないおそれがある。
本実施形態において、一対のサイドシール部S,S即ち外装体3の縦方向Xの前側の両側縁部AS,AS及び後側の両側縁部CS,CSから吸収性コア24の縦方向Xに沿う側縁2Sまでの横方向Yの長さL1(図2参照)は、吸収性コア24の横方向長さL2(図2参照)に比して長い。この吸収性コア24の横方向長さL2は、吸収性コア24における横方向長さが最大部分の横方向長さ即ち最大幅を意味する。一般に、人体におけるおむつ1の着用時に該おむつ1で覆われる部分は、中心領域(体幹)に比してその両側の側方領域の方が肌表面の曲率が大きいところ、おむつ1におけるその側方領域に対応する部位に、横方向長さL1と横方向長さL2との境界である吸収性コア24の側縁2Sが位置していると、吸収性コア24とその周辺部との厚み差に起因する段差がより強調されてしまうおそれがある。これに対し本実施形態のおむつ1のように、「吸収性コア24の横方向Yの外方域における外装体3(帯状領域10A,10C)の横方向長さL1>吸収性コア24の横方向長さL2」なる大小関係が成立していることにより、両長さL1,L2の境界即ち吸収性コア24の側縁2Sが、おむつ1における着用者の身体の中心に対応する部分に位置するようになるため、前記段差の発生の抑制効果等がより一層確実に発現し得る。
前記のL1>L2なる大小関係による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、L2に対するL1の比率は、L1/L2として、好ましくは1.2以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.0以下である。
吸収性コア24の横方向Yの外方域における外装体3(帯状領域10A,10C)の横方向長さL1は、吸収性コア24の横方向長さL2よりも大きいことを条件として、好ましくは190mm以上、さらに好ましくは210mm以上、そして、好ましくは300mm以下、さらに好ましくは270mm以下である。
吸収性コア24の横方向長さL2即ち吸収性コア24の最大幅は、L1よりも小さいことを条件として、好ましくは70mm以上、さらに好ましくは100mm以上、そして、好ましくは200mm以下、さらに好ましくは180mm以下である。
ところで、おむつ1を着用した状態でさらにその上からズボン等の衣類を着用した場合に、その衣類越しにおむつ1の存在を第三者に知らしめる要因となるのは、吸収性コア24のみならず、これを覆うコアラップシート25もその要因となり得る。即ち、おむつ1においては図2に示すように、コアラップシート25が吸収性コア24の縦方向Xの前後端24a,24bそれぞれから縦方向Xの外方に延出して延出部25Eを形成しているところ、おむつ1の着用状態において、コアラップシート25の延出部25Eとその周辺部との厚み差に起因する段差が発生し、その段差が、おむつ1の上から着用された衣類の外形形状に現れて、第三者視認されることが懸念される。
しかしながら、本実施形態においては、図2に示すように、前記伸縮シートとしての腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cが、コアラップシート25の延出部25Eを横方向Yに跨ぐように配されているため、延出部25Eが外層シート31A,31Bによって着用者の身体側に押し当てられ、その結果、前記段差の発生が抑制され、あるいは、前記段差が発生したとしても、それがおむつ1の上から着用される衣類の外形形状に現れにくくなる。
また本実施形態においては、吸収性コア24は、前述したように図2に示す如く、股下部Bのみに配されていて腹側部A及び背側部Cには配されておらず、斯かる構成によって前記段差の発生の抑制効果等がより一層確実に発現し得るようになされているところ、斯かる構成のデメリットとして、おむつ1の着用状態において吸収性コア24が下方に垂れ下がり、フィット性や漏れ防止性などが低下することが懸念される。
しかしながら、本実施形態においては、図2に示すように、吸収性コア24の外面を被覆するコアラップシート25の、吸収性コア24の縦方向端24a,24bからの延出部25Eが、縦方向Xの前側即ち腹側部A及び後側即ち背側部C共に、サイドシール部S即ち外装体3の縦方向Xの前側の両側縁部AS,AS又は後側の両側縁部CS,CSと縦方向Xにおいて同位置に存しているため、おむつ1の着用状態においてコアラップシート25が下方に垂れ下がることが効果的に防止されており、そのため、コアラップシート25に包まれている吸収性コア24の垂れ下がりも効果的に防止されている。
前述した作用効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、おむつ1の各部の寸法等は次のように設定することが好ましい。
吸収性コア24の縦方向Xの長さは、好ましくは230mm以上、さらに好ましくは300mm以上、そして、好ましくは550mm以下、さらに好ましくは500mm以下である。
おむつ1において最も横方向長さが短い部分(図2中最も横方向Yの内方に括れている部分)のその横方向長さ即ち最小幅は、好ましくは90mm以上、さらに好ましくは120mm以上、そして、好ましくは320mm以下、さらに好ましくは290mm以下である。
おむつ1の縦方向Xの長さ(製品全長)は、好ましくは580mm以上、さらに好ましくは620mm以上、そして、好ましくは840mm以下、さらに好ましくは800mm以下である。
腹側部A及び背側部Cの縦方向Xの長さ即ちサイドシール部Sの長さは、好ましくは50mm以上、さらに好ましくは80mm以上、そして、好ましくは200mm以下、さらに好ましくは180mm以下である。
股下部Bの縦方向Xの長さ、即ち、サイドシール部Sにて接合されている腹側部Aの外装体3の側縁部AS及び背側部Cの外装体3の側縁部CSそれぞれの下端Sb間の縦方向Xに沿う長さは、好ましくは300mm以上、さらに好ましくは350mm以上、そして、好ましくは550mm以下、さらに好ましくは500mm以下である。
本発明に係る伸縮材料は、前述した帯状又は糸状の弾性部材に限らず、例えば、合成樹脂製の伸縮フィルム、又は、シート状部材と伸縮性素材とを含む複合伸縮材料を用いることができる。後者の複合伸縮材料の具体例として、2枚の非伸縮性不織布(シート状部材)間にエラストマー(伸縮性素材)が非伸長状態で接着剤により接合された複合シートからなり、且つ該複合シートが該エラストマーの延びる方向に沿って延伸されているものを例示できる。
図6には、本発明に係る伸縮シートの具体例が示されている。図6に示す伸縮シート36は、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有するもので、該繊維層としての2枚の繊維シート37,38と、両シート37,38間に介在配置された該弾性フィラメントとしての弾性部材39とを含んで構成されている。伸縮シート36は、前述したおむつ1において、外装体3を構成する腹側外層シート31A及び背側外層シート31Cとして好適に使用できる。
繊維シート37,38は、何れも非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層である。非弾性繊維を主体とする繊維シート37,38それぞれの非弾性繊維の含有率は、好ましくは90質量%以上、更に好ましくは91質量%以上であり、100質量%であっても良い。
繊維シート37,38は、何れも伸長可能なものである。繊維シート37,38は、弾性フィラメント39の延びる方向即ち横方向Yと同方向に伸長可能になっている。伸長可能とは、(i)繊維シート37,38の構成繊維自体が伸長する場合と、(ii)構成繊維自体は伸長しなくても、交点において結合していた繊維どうしが離れたり、繊維どうしの結合等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、繊維シート37,38全体として伸長する場合とを包含する。
繊維シート37,38は、弾性フィラメント39と接合される前の原反の状態で既に伸長可能になっていても良い。あるいは、弾性フィラメント39と接合される前の原反の状態では伸長可能ではないが、弾性フィラメント39と接合された後に伸長可能となるように加工が施されて、伸長可能になるものであっても良い。シートを伸長可能にするための具体的な方法としては、熱処理、ロール間延伸、歯溝やギアによるかみ込み延伸、テンターによる引張延伸等が挙げられる。後述する伸縮シート36の好適な製造方法に鑑みると、弾性フィラメント39を繊維シート37,38に融着させるときの繊維シート37,38の搬送性が良好になる点から、繊維シート37,38はその原反の状態では伸長可能でないことが好ましい。
繊維シート37,38は伸長可能であり、且つ実質的に非弾性である。弾性とは、伸ばすことができ且つ伸ばした力から解放したときに収縮する性質であるところ、繊維シート37,38は、斯かる性質を有していない。繊維シート37,38が弾性を有する場合には、その構成繊維として弾性樹脂を含む繊維が必要となり、弾性樹脂を含む繊維は、不織布の風合いを低下させる一因となるべたつき感を呈する傾向にある。従って、繊維シート37,38を実質的に非弾性となして、その風合いの低下を防止することが好ましい。
弾性フィラメント39は、後述するように、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で延伸されて形成されたものである。複数の弾性フィラメント39は、それぞれ、伸縮シート36の全長(外装体3の横方向Yの全長)にわたって実質的に連続している。複数の弾性フィラメント39は、互いに交差せずに一方向(横方向Y)に延びるように配列している。尚、本発明においては、伸縮シート36の製造条件の不可避的な変動に起因して、意図せず弾性フィラメント39が交差することは許容される。複数の弾性フィラメント39は、互いに交差しない限り、それぞれ、直線状に延びていても良く、あるいは蛇行しながら延びていても良い。
弾性フィラメント39は、実質的に非伸長状態で繊維シート37,38に接合されている。弾性フィラメント39が伸長していないため、伸長による緩和(クリープ)が起こらず、該弾性フィラメント39を繊維シート37,38と貼り合わせた後の原反保存時や延伸等の加工後における伸縮性の低下がないという利点がある。また、巻き取られた原反の巻き締まりによる変形もない。更に、例えば弾性フィラメント39を2倍に伸長させて繊維シート37,38と貼り合わせた場合に、初期の1.3倍まで仮に戻ったとすると、この状態からは1.7倍までしか伸ばすことができないが、非伸長状態で貼り合わせを行った場合には、伸縮シート36を伸長させたときの初期原点が異なるため、繊維シート37,38の伸長可能な長さまで又は弾性フィラメント39の最大伸度まで伸ばすことが可能となるという利点がある。
弾性フィラメント39の直径は、特に制限されないが、伸縮シート36の風合いと弾性フィラメント39の生産性とのバランス等の観点から、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上、そして、好ましくは200μm以下、さらに好ましくは130μm以下である。
弾性フィラメント39は、その断面が円形であり得るが、場合によっては楕円形の断面のこともある。例えば後述する製造方法に従い伸縮シート36を製造する場合には、弾性フィラメント39の断面は楕円形になりやすい傾向にある。この場合、伸縮シート36中において、弾性フィラメント39は、楕円形の長軸が伸縮シート36の平面方向と同方向になり、且つ短軸が伸縮シート36の厚さ方向と同方向になるように配置されることが好ましい。
隣り合う弾性フィラメント39,39のピッチ(隣り合う弾性フィラメントの中心間の距離)は、伸縮シート36が十分な伸縮性及び布様の良好な風合いを発現する等の観点から、弾性フィラメント39の直径が前述した範囲であることを条件として、好ましくは0.1mm以上、さらに好ましくは0.4mm以上、そして、好ましくは5mm以下、さらに好ましくは1mm以下である。
伸縮シート36において、複数の弾性フィラメント39は、それぞれ、その全長にわたって繊維シート37,38と接合している。ここで、「その全長にわたって接合している」とは、弾性フィラメント39と接触しているすべての繊維(繊維シート37,38の構成繊維)が、弾性フィラメント39と接合していることを要せず、弾性フィラメント39に、意図的に形成された非接合部が存在しないような態様で、弾性フィラメント39と繊維シート37,38の構成繊維(非弾性繊維)とが接合されていることを意味する。弾性フィラメント39が繊維シート37,38それぞれにその全長にわたって接合していることで、弾性フィラメント39と繊維シート37,38との接合力を十分に高めることができる。その結果、伸縮シート36を引き伸ばしても、弾性フィラメント39が繊維シート37,38から剥離し難くなる。弾性フィラメント39が繊維シート37,38から剥離してしまうと、自然状態(弛緩状態)において、弾性フィラメント39と繊維シート37,38との間に浮きが生じて、伸縮シート36に皺が発生しやすくなり、伸縮シート36全体としての一体感に欠けるものとなる。
また、伸縮シート36において、繊維シート37,38に含まれる多数の非弾性繊維の一部が、弾性フィラメント39と融着して該弾性フィラメント39中に埋没している。弾性フィラメント39中に埋没している非弾性繊維は、該弾性フィラメント39の周囲に存在する非弾性繊維の全てでも一部でも良い。ここで言う、「埋没」とは、非弾性繊維と弾性フィラメント39との交点において、非弾性繊維のうち該交点に存在している部位が、弾性フィラメント39のうち該交点に存在している部位中に潜り込んだ状態をいう。従って、非弾性繊維と弾性フィラメント39とがそれらの表面にて点や線で接合している状態は、本発明に係る埋没には含まれない。また、非弾性繊維と弾性フィラメント39との接合強度の向上の観点から、非弾性繊維は、その直径の半分以上の程度をもって弾性フィラメント39中に埋没していることが好ましい。
弾性フィラメント39と、繊維シート37,38に含まれる非弾性繊維との接合状態が前述の通りであることによって、弾性フィラメント39と、繊維シート37,38との接合強度が高くなり、伸縮シート36を伸長させたときに両者間での剥離が起こり難くなる。その結果、伸縮シート36を伸長させたとき、繊維シート37,38が、弾性フィラメント39の伸長に追従して応答性良く伸長するので、伸縮シート36の伸縮性が良好になるという有利な効果が奏される。また、弾性フィラメント39と、繊維シート37,38に含まれる非弾性繊維との接合状態が前述の通りであることによって、弾性フィラメント39と繊維シート37,38とが密着しており、弾性フィラメント39の存在している部分と存在していない部分との段差をより一層感じにくいことから、伸縮シート36の風合いも良好になるという有利な効果も奏される。
尚、前述した非弾性繊維の弾性フィラメント39中への埋没状態は、外装体3(伸縮シート36)において、シール加工が施されていない部分では見られるが、サイドシール部Sの如きシール加工が施された部分では見られるとは限らない。ここで、シール加工とは、外装体3の形成材料(樹脂)の溶融を伴う加工であり、例えば、エンボス加工等の加熱加圧加工、超音波シール加工、レーザー光の照射加工等が挙げられる。シール加工が施されると、当初存在していた、非弾性繊維の弾性フィラメント39中への埋没状態に変化が生じ、該埋没状態が消失する場合がある。従って、非弾性繊維が弾性フィラメント39中に埋没しているか否かの確認は、外装体3におけるシール加工が施されていない部分にて行うべきである。
後述する製造方法に従い伸縮シート36を製造すると、「非弾性繊維が弾性フィラメント39と融着して該弾性フィラメント39中に埋没している状態」が得られる。後述する製造方法によれば、繊維シート37,38に熱は加えられず、溶融紡糸により得られた弾性フィラメント39の固化前に、該弾性フィラメント39を繊維シート37,38に融着させるので、該弾性フィラメント39の周囲に存在する繊維のみが該弾性フィラメント39と接合し、それよりも離れた位置にある繊維は繊維シート37,38の風合いを維持したままになっているので、伸縮シート36の風合いが良好に保たれるという利点がある。
このように、伸縮シート36における弾性フィラメント39の繊維シート37,38との接合は、繊維シート37,38を構成する繊維(非弾性繊維)が弾性フィラメント39中に埋没した状態で該弾性フィラメント39に融着することによりなされたものであり、ホットメルト接着剤等の接着剤を用いてなされたものではない。従って、繊維シート37,38(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)とこれに接合されている弾性フィラメント39との間には接着剤が存在しない。
伸縮シート36は、弾性フィラメント39の延びる方向(横方向Y)と同方向に伸縮可能になっている。伸縮シート36の伸縮性は、弾性フィラメント39の弾性に起因して発現する。伸縮シート36を、弾性フィラメント39の延びる方向と同方向に引き伸ばすと、弾性フィラメント39及び繊維シート37,38が伸長する。そして伸縮シート36の引き伸ばしを解除すると、弾性フィラメント39が収縮し、その収縮に連れて繊維シート37,38が引き伸ばし前の状態に復帰する。また、伸縮シート36においては、弾性フィラメント39と直交した状態で結合している他の弾性フィラメントは存在していないので、伸縮シート36を、弾性フィラメント39の延びる方向(横方向Y)と同方向に引き伸ばしたときには、該伸縮シート36が横方向Yに縮む、いわゆる幅縮みをほとんど起こさずに伸長する。
伸縮シート36の形成材料について説明すると、繊維シート37,38(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)を構成する繊維としては、実質的に非弾性の非弾性繊維が用いられ、具体的には例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。繊維シート37,38を構成する繊維は、短繊維でも長繊維でも良く、親水性でも撥水性でも良い。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
繊維シート37,38は、それぞれ、連続フィラメント又は短繊維の不織布であり得る。特に、伸縮シート36を厚みのある嵩高なものとする観点からは、繊維シート37,38は、短繊維の不織布であることが好ましい。不織布としては、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。繊維シート37と繊維シート38とは、同種のものでも良く、あるいは異種のものでも良い。ここで言う、「同種のシート」とは、シートの製造プロセス、シートの構成繊維の種類、構成繊維の繊維径や長さ、シートの厚みや坪量等がすべて同じであるシートどうしを意味する。これらのうちの少なくとも一つが異なる場合には、「異種のシート」である。
繊維シート37,38は、それぞれ、その構成繊維(非弾性繊維)が低融点成分及び高融点成分の2成分以上からなることが好ましい。その場合には、少なくとも低融点成分の熱融着により、その構成繊維同士が繊維交点で接合される。低融点成分及び高融点成分の2成分以上からなる芯鞘型の複合繊維としては、芯が高融点PET、PPで、鞘が低融点PET、PP、PEのものが好ましい。特にこれらの複合繊維を用いると、弾性フィラメント39との融着が強くなり、両者間での剥離が起こりにくくなるので好ましい。
繊維シート37,38の厚みは、それぞれ、好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、さらに好ましくは1mm以下である。シートの厚みは、0.5cN/cmの荷重にて測定対象シートを平板間に挟み、一つのおむつにおいて長手方向に離間した3か所の該シートの断面をマイクロスコープ(KEYENCE社製 VHX−1000)等により50〜200倍の倍率で観察し、各断面にて厚みをそれぞれ求め、3か所の厚みの平均値として求めることができる。また、繊維シート37,38の坪量は、風合い、厚み及び意匠性等の観点から、それぞれ、好ましくは3g/m以上、さらに好ましくは5g/m以上、そして、好ましくは100g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下である。
繊維シート37,38間に配されている複数の弾性フィラメント39の坪量(弾性フィラメント層の坪量)は、伸縮特性、風合い、厚み、コスト等の観点から、好ましくは3g/m以上、さらに好ましくは4g/m以上、そして、好ましくは30g/m以下、さらに好ましくは15g/m以下である。
弾性フィラメント39は、例えば熱可塑性エラストマーやゴム等を原料とするものである。特に熱可塑性エラストマーを原料として用いると、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた弾性フィラメントは熱融着させやすいので、伸縮シート36に好適である。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー(エチレン系のα−オレフィンエラストマー、エチレン・ブテン・オクテン等を共重合したプロピレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの樹脂からなる芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用いることもできる。
以下、伸縮シート36の製造方法について、その好ましい実施態様に基づき図7を参照して説明する。本実施態様においては、図7に示すように、紡糸ノズル61から紡出された溶融状態の多数の弾性フィラメント39を所定速度で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラメント39の固化前に、該弾性フィラメント39が互いに交差せず一方向に配列するように該弾性フィラメント39を繊維シート37,38及に融着させ、次いで該弾性フィラメント39が融着した繊維シート37,38を、該弾性フィラメント39の延びる方向に沿って延伸して該繊維シート37,38に伸長性を付与する。
図7に示すように、紡糸ノズル61は、紡糸ヘッド62に設けられている。紡糸ヘッド62は、押出機に接続されている。ギアポンプを介して紡糸ヘッド62へ樹脂を供給することもできる。該押出機によって溶融混練された弾性樹脂は、紡糸ヘッド62に供給される。紡糸ヘッド62には、多数の紡糸ノズル61が直線状に一列に配置されている。紡糸ノズル61は、繊維シート37,38の幅方向に沿って配置されている。隣り合う紡糸ノズル61の間隔は、目的とする伸縮シート36における弾性フィラメント39の間隔に相当する。紡糸ノズル61は通常円形であり、円筒形状のノズル孔を有している。
紡出された溶融状態の弾性フィラメント39は、それぞれ原反から同速度で繰り出された繊維シート37,38と合流し、繊維シート37,38間に挟持されて所定速度で引き取られる。弾性フィラメント39の引き取り速度は、繊維シート37,38の繰り出し速度と一致している。弾性フィラメント39の引き取り速度は、該弾性フィラメント39の直径及び延伸倍率に影響を及ぼす。延伸によって弾性フィラメント39に生じる張力は、該弾性フィラメント39を繊維シート37,38と貼り合わせるときの風や静電気に起因する該弾性フィラメント39の乱れを防止する。それによって弾性フィラメント39どうしを交差させずに一方向へ配列させることができる。
弾性フィラメント39は、その固化前に、即ち融着可能な状態で繊維シート37,38と合流する。その結果、弾性フィラメント39は、繊維シート37,38に挟持された状態で、これらの繊維シート37,38に融着する。つまり、固化前の弾性フィラメント39を搬送される繊維シート37,38に融着させることで、弾性フィラメント39は引き取られて延伸される。弾性フィラメント39の融着に際しては繊維シート37,38には、外部から熱は付与されていない。つまり、融着可能になっている弾性フィラメント39に起因する溶融熱によってのみ、該弾性フィラメント39と繊維シート37,38とが融着する。その結果、繊維シート37,38の構成繊維のうち、弾性フィラメント39の周囲に存在する繊維のみが該弾性フィラメント39と融着し、それよりも離れた位置に存在する繊維は融着しない。その結果、繊維シート37,38に加わる熱は最小限にとどまるので、該不織布自身が本来的に有する良好な風合いが維持される。それによって、得られる伸縮シート36の風合いが良好になる。
紡出された弾性フィラメント39が、繊維シート37,38と合流するまでの間、該弾性フィラメント39は延伸されて延伸方向に分子が配向する。また直径が小さくなる。弾性フィラメント39を十分に延伸させる観点及び弾性フィラメント39の糸切れを防止する観点から、紡出された弾性フィラメント39に所定温度の風(熱風、冷風)を吹き付けて、該弾性フィラメント39の温度を調整しても良い。
弾性フィラメント39の延伸は、該弾性フィラメント39を構成する樹脂組成物(弾性樹脂)の溶融状態での延伸(溶融延伸)だけでなく、その冷却過程における軟化状態の延伸(軟化延伸)であっても良い。ここで言う、溶融状態とは、外力を加えたとき樹脂が流動する状態である。樹脂の溶融温度は粘弾性測定による(例えば円形並行平板間に挟んだ樹脂に回転方向の振動歪を加えて測定される)Tanδのピーク温度として測定される。樹脂組成物の延伸時に糸切れが起こらないようにするために、延伸区間を長く確保することがよい。この観点から、樹脂組成物の溶融温度は130〜300℃が好ましい。また、樹脂組成物の耐熱性(成形温度)の観点から、溶融温度は130〜220℃が好ましい。軟化温度は、シート状にした樹脂組成物の測定試料の粘弾性特性における貯蔵弾性率G’の変曲点の温度として測定される。軟化温度から溶融温度までの範囲を軟化状態という。軟化温度は、伸縮シート36の保存時における樹脂組成物の結晶の成長や、体温による伸縮シート36の伸縮特性の低下の観点から、60℃以上が好ましく、80℃〜180℃がより好ましい。
弾性フィラメント39と繊維シート37,38とを接合させるときの弾性フィラメント39の温度は、繊維融着を確実にするために100℃以上であることが好ましい。また弾性フィラメント39の形状を保持して伸縮特性の良好な伸縮シート36を得る観点から、弾性フィラメント39の温度は180℃以下であることが好ましい。より好ましくは120〜160℃の範囲である。接合時の温度は、弾性フィラメント39と接合させるラミネート基材として、弾性フィラメント39を構成する樹脂組成物の融点と異なる融点を有する変性ポリエチレンや変性ポリプロピレン等からなるフィルムを用いて、その接合状態を観察することで測定できる。このとき、弾性フィラメント39とラミネート基材とが融着していれば、接合温度はラミネート基材の融点以上である。
弾性フィラメント39と繊維シート37,38との接合時には、弾性フィラメント39は実質的に非伸長状態(外力を取り除いたときに縮まない状態)である。両者の接合状態においては、繊維シート37,38を構成する繊維(非弾性繊維)の少なくとも一部が、弾性フィラメント39へ融着するか、更には弾性フィラメント39と繊維シート37,38を構成する繊維の少なくとも一部との両方が融着することがより好ましい。十分な接合強度が得られるからである。得られる伸縮シート36の伸縮特性は、弾性フィラメント39と繊維シート37,38との接合点の密度に影響を受ける。また、伸縮特性は、接合温度、接合圧力、後述する繊維シート37,38の延伸による接合点のはずれによって調整することができる。繊維シート37,38の構成繊維を弾性フィラメント39に融着させることで、接合点1つ1つの接合強度が高くなる。接合点の密度を低くすると、繊維シート37,38による伸縮阻害が少なくなり、且つ十分な接合強度を有する伸縮シート36が得られるので好ましい。
弾性フィラメント39を繊維シート37,38と合流させるときには、各弾性フィラメント39が互いに交差せず一方向に配列するようにする。そして、弾性フィラメント39を繊維シート37,38と合流させてこれらの間に該弾性フィラメント39を挟持させた状態で、これら三者を一対のニップロール63,63によって挟圧する。挟圧の条件は、得られる伸縮シート36の風合いに影響を及ぼす。挟圧力が大きすぎると弾性フィラメント39が繊維シート37,38内に食い込みやすくなり、それに起因して得られる伸縮シート36の風合いが低下しやすい。この観点から、ニップロール63,63による挟圧力は、弾性フィラメント39が繊維シート37,38に接触する程度で足り、過度に高い挟圧力は必要とされない。
ニップロール63による挟圧の別の条件として、ニップロール63の温度が挙げられる。本発明者らの検討の結果、ニップロール63を加熱した状態で挟圧を行うよりもむしろ、加熱しないか(つまり成り行きにまかせるか)、又は冷却しながら挟圧を行う方が、風合いの良好な伸縮シート36が得られることが判明した。ニップロール63を冷却する場合には、冷却水等の冷媒を用い、ニップロール63の表面設定温度が10〜50℃になるように温度調節することが好ましい。
このようにして2枚の繊維シート37,38間に弾性フィラメント39が挟持された複合体36’が得られる。繊維シート37,38として本来的に伸長性を有するものを用いた場合には、この複合体36’が伸縮シート36そのものとなる。一方、繊維シート37,38として本来的に伸長性を有しないものを用いた場合には、該繊維シート37,38を含む複合体36’に延伸処理を施す。この延伸処理は、複合体36’を、弾性フィラメント39の延びる方向に沿って延伸して、該繊維シート37,38に伸長性を付与する操作によって行われる。本製造方法においては、図7に示すように、歯と歯底とが周方向に交互に形成された一対の歯溝ロール64,65を備えた延伸装置を用い、両ロール64,65間に複合体36’を導入してこれを搬送することで、該複合体36’を、その搬送方向、即ち弾性フィラメント39の延びる方向に沿って延伸させる。こうして、目的とする伸縮シート36が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、適宜変更可能である。例えば前記実施形態においては、前側帯状領域10A及び後側帯状領域10Cそれぞれに、前記伸縮シートとしての腹側外層シート31A又は背側外層シート31C及び伸縮材料13が配されていたが、前側帯状領域10A及び後側帯状領域10Cの何れか一方のみにこれらが配されていても良く、例えば、前側レッグ弾性部材34が配されていない形態でも良い。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、液保持性の吸収性コアを含む吸収性本体を横方向中央部に備えると共に、該吸収性本体の非肌対向面側に配された外装体を備え、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている吸収性物品であって、
前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端は、前記サイドシール部の下端と縦方向において同位置か、又は該下端よりも縦方向の内方に位置しており、
前記外装体は伸縮シートを有し、該伸縮シートは、その全体が横方向に伸縮性を有し、前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端を縦方向に跨ぐように配されており、
前記吸収性コアの縦方向の前端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向前端近傍領域と、該コア縦方向前端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、前側帯状領域とし、また、前記吸収性コアの縦方向の後端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向後端近傍領域と、該コア縦方向後端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、後側帯状領域とした場合に、両帯状領域の少なくとも一部に、縦方向に伸縮性を有する伸縮材料が、該吸収性コアよりも着用者の肌から遠い位置において、該伸縮材料が配されている該帯状領域における該吸収性コアの縦方向端又はその仮想延長線を跨るように配されている吸収性物品。
<2>
前記一対のサイドシール部から前記吸収性コアの縦方向に沿う側縁までの横方向長さL1は、該吸収性コアの横方向長さL2に比して長い前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記長さL2に対する前記長さL1の比率は、L1/L2として、好ましくは1.2以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.0以下である前記<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記長さL1は、好ましくは190mm以上、さらに好ましくは210mm以上、そして、好ましくは300mm以下、さらに好ましくは270mm以下である前記<2>又は<3>に記載の吸収性物品。
<5>
前記長さL2は、好ましくは70mm以上、さらに好ましくは100mm以上、そして、好ましくは200mm以下、さらに好ましくは180mm以下である前記<2>〜<4>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<6>
前記吸収性コアの外面がコアラップシートで被覆されており、該コアラップシートは、該吸収性コアの縦方向前後端それぞれから縦方向外方に延出する延出部を有し、前記伸縮シートは、そのコアラップシートの延出部を横方向に跨ぐように配されている前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<7>
前記コアラップシートの延出部は、縦方向前側及び後側共に、前記サイドシール部と縦方向において同位置に存している前記<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記伸縮シートは、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有している前記<1>〜<7>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<9>
前記吸収性本体は、肌対向面を形成する表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在配置された前記吸収性コアを含む吸収体を具備する前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<10>
前記表面シート及び前記裏面シートは、それぞれ、前記吸収性コアよりも縦方向長さが長く、該吸収性コアの縦方向前後端それぞれから縦方向外方に延出する延出部を有し、その延出部が、縦方向前側及び後側共に、前記サイドシール部と縦方向において同位置に存している前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>
前記外装体は、非肌対向面を形成する外層シートと、該外層シートの肌対向面に対向配置された内層シートとの積層体を含んで構成されている前記<1>〜<10>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<12>
前記前記外層シートが前記伸縮シートからなる前記<1>〜<11>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<13>
前記外装体は、一対の前記レッグ開口部それぞれの開口縁部にレッグギャザーを形成するレッグ弾性部材として、前身頃に伸長状態で配された1本又は複数本の糸状又は帯状の前側レッグ弾性部材と、後身頃に伸長状態で配された1本又は複数本の糸状又は帯状の後側レッグ弾性部材とを備えている前記<1>〜<12>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<14>
一対の前記前側レッグ弾性部材は、前身頃における前記外装体の縦方向に沿う両側縁部(前記サイドシール部)それぞれからレッグ縁部に沿って縦方向内方且つ横方向内方に延びて前記吸収性本体の縦方向に沿う側縁に達し、さらに該側縁よりも横方向内方に延びており、該前側レッグ弾性部材における該外装体の側縁部側とは反対側の端部が、該吸収性本体の配置領域に位置している前記<13>に記載の吸収性物品。
<15>
一対の前記前側レッグ弾性部材のうちの、前身頃における前記外装体の縦方向に沿う両側縁部のうちの一方を起点とする前側レッグ弾性部材と、他方を起点とする前側レッグ弾性部材とは繋がっておらず、前記吸収性本体の配置領域に存する両レッグ弾性部材間においては、弾性部材による弾性伸縮性は発現しない前記<14>に記載の吸収性物品。
<16>
一対の前記後側レッグ弾性部材は、後身頃における前記外装体の縦方向に沿う両側縁部(前記サイドシール部)それぞれからレッグ縁部に沿って縦方向内方且つ横方向内方に延びて前記吸収性本体の縦方向に沿う側縁に達し、さらに該側縁よりも横方向内方に延びており、該後側レッグ弾性部材における該外装体の側縁部側とは反対側の端部が、該吸収性本体の配置領域に位置している前記<13>〜<15>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<17>
一対の前記後側レッグ弾性部材のうちの、後身頃における前記外装体の縦方向に沿う両側縁部のうちの一方を起点とする後側レッグ弾性部材と、他方を起点とする後側レッグ弾性部材とは繋がっておらず、前記吸収性本体の配置領域に存する両レッグ弾性部材間においては、弾性部材による弾性伸縮性は発現しない前記<16>に記載の吸収性物品。
<18>
前記前側帯状領域の前記伸縮材料が、前記前側レッグ弾性部材である前記<13>〜<17>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<19>
前記後側帯状領域の前記伸縮材料が、前記後側レッグ弾性部材である前記<13>〜<18>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<20>
前記伸縮シートは、該シート自体が全体的に伸縮性を有しており、該伸縮シートは、シート状部材に糸状又は帯状の弾性部材が伸長状態で接着剤により接合された、複合伸縮材料は含まない前記<1>〜<19>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<21>
前記吸収性コアの縦方向長さは、好ましくは230mm以上、さらに好ましくは300mm以上、そして、好ましくは550mm以下、さらに好ましくは500mm以下である前記<1>〜<20>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<22>
前記吸収性物品において最も横方向長さが短い部分のその横方向長さは、好ましくは90mm以上、さらに好ましくは120mm以上、そして、好ましくは320mm以下、さらに好ましくは290mm以下である前記<1>〜<21>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性物品の縦方向長は、好ましくは580mm以上、さらに好ましくは620mm以上、そして、好ましくは840mm以下、さらに好ましくは800mm以下である前記<1>〜<22>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<24>
前記サイドシール部の縦方向長さは、好ましくは50mm以上、さらに好ましくは80mm以上、そして、好ましくは200mm以下、さらに好ましくは180mm以下である前記<1>〜<23>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<25>
前記サイドシール部にて接合されている前身頃の前記外装体の縦方向に沿う側縁部及び後見頃の前記外装体の縦方向に沿う側縁部それぞれの、該サイドシール部の下端間の縦方向に沿う長さは、好ましくは300mm以上、さらに好ましくは350mm以上、そして、好ましくは550mm以下、さらに好ましくは500mm以下である前記<1>〜<24>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<26>
前記伸縮材料が帯状又は糸状の弾性部材である前記<1>〜<25>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<27>
前記伸縮材料が伸縮フィルムである前記<1>〜<25>の何れか1項に記載の吸収性物品。
1,1Z パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
24 吸収性コア
24a 吸収性コアの縦方向前端(縦方向端)
24b 吸収性コアの縦方向後端(縦方向端)
24VL 吸収性コアの縦方向端の仮想延長線
25 コアラップシート
3 外装体
31 外層シート
31A 腹側外層シート(伸縮シート)
31B 股下外層シート
31C 背側外層シート(伸縮シート)
32 内層シート
33 ウエスト弾性部材
34 前側レッグ弾性部材
35 後側レッグ弾性部材
36 伸縮シート
37,38 繊維シート
39 弾性フィラメント
10A,10C 帯状領域
11 コア縦方向端近傍領域
12 延長領域
13 伸縮材料
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
S サイドシール部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (5)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、液保持性の吸収性コアを含む吸収性本体を横方向中央部に備えると共に、該吸収性本体の非肌対向面側に配された外装体を備え、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている吸収性物品であって、
    前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端は、前記サイドシール部の下端と縦方向において同位置か、又は該下端よりも縦方向の内方に位置しており、
    前記外装体は伸縮シートを有し、該伸縮シートは、その全体が横方向に伸縮性を有し、前記吸収性コアの縦方向の前端及び後端を縦方向に跨ぐように配されており、
    前記吸収性コアの縦方向の前端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向前端近傍領域と、該コア縦方向前端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、前側帯状領域とし、また、前記吸収性コアの縦方向の後端から縦方向の内外方それぞれに所定距離離間した位置にわたるコア縦方向後端近傍領域と、該コア縦方向後端近傍領域を横方向に仮想的に延長した場合のその延長領域とからなり、前記吸収性物品を横方向に横断する領域を、後側帯状領域とした場合に、両帯状領域の少なくとも一部に、縦方向に伸縮性を有する伸縮材料が、該吸収性コアよりも着用者の肌から遠い位置において、該伸縮材料が配されている該帯状領域における該吸収性コアの縦方向端又はその仮想延長線を跨るように配されている吸収性物品。
  2. 前記一対のサイドシール部から前記吸収性コアの縦方向に沿う側縁までの横方向長さは、該吸収性コアの横方向長さに比して長い請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性コアの外面がコアラップシートで被覆されており、該コアラップシートは、該吸収性コアの縦方向前後端それぞれから縦方向外方に延出する延出部を有し、前記伸縮シートは、そのコアラップシートの延出部を横方向に跨ぐように配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記コアラップシートの延出部は、縦方向前側及び後側共に、前記サイドシール部と縦方向において同位置に存している請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記伸縮シートは、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層の一面に糸状の弾性フィラメントが接合した構成を有している請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
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