JP6712420B1 - 電解セル及びこれを備えるオゾン水生成装置並びに導電性ダイヤモンド電極及びその製造方法 - Google Patents

電解セル及びこれを備えるオゾン水生成装置並びに導電性ダイヤモンド電極及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度のオゾン水を生成可能な電解セルに適用される導電性ダイヤモンド電極を効率的に製造する方法を提供する。【解決手段】本開示の一側面に係る導電性ダイヤモンド電極の製造方法は、(a)第一の櫛状部と、第一の櫛状部に嵌り合う第二の櫛状部との組合せを複数有する板状の母材を準備する工程と、(b)上記母材の少なくとも一方の面上に導電性ダイヤモンド層を形成する工程と、(c)工程(b)後、上記母材を複数の上記組合せに分割するとともに、当該組合せを第一の櫛状部と第二の櫛状部とに分離する工程とを含む。【選択図】図2

Description

本開示は、電解セル及びこれを備えるオゾン水生成装置並びに導電性ダイヤモンド電極及びその製造方法に関する。
オゾン水は、その酸化作用により、消毒又は殺菌に利用されている。特許文献1には原料水を電解してオゾン水を生成する電解セルが開示されている。
特許第6258566号公報
本開示は、高濃度のオゾン水を生成可能な電解セル及びこれを備えるオゾン水生成装置を提供する。また、本開示は、上記電解セルに適用可能な導電性ダイヤモンド電極及びこれを効率的に製造する方法を提供する。
本開示の一側面は導電性ダイヤモンド電極の製造方法に関する。この製造方法は、以下の工程を含む。
(a)第一の櫛状部と、第一の櫛状部に嵌り合う第二の櫛状部との組合せを複数有する板状の母材を準備する工程
(b)上記母材の少なくとも一方の面上に導電性ダイヤモンド層を形成する工程
(c)工程(b)後、上記母材を複数の上記組合せに分割するとともに、当該組合せを第一の櫛状部と第二の櫛状部とに分離する工程
上述のとおり、工程(a)で準備した母材に対し、工程(b)において、例えば、化学蒸着によって導電性ダイヤモンド層を形成する。これにより、複数の第一の櫛状部及び複数の第二の櫛状部を先に準備し、これらに対して導電性ダイヤモンド層を個別に形成するよりも、効率的に導電性ダイヤモンド電極を製造することができる。
上記製造方法により、本開示の一側面に係る導電性ダイヤモンド電極が製造される。すなわち、この導電性ダイヤモンド電極は、互いに離間し且つ並行して延びている複数の金属部材からなる電解部と複数の金属部材の一方の端部を繋げているフレーム部とを有する櫛状部と、櫛状部の少なくとも一方の表面上に形成された導電性ダイヤモンド層とを備える。
上記製造方法の工程(a)で準備する母材において、第一の櫛状部の隙間の幅が第二の櫛状部の隙間の幅と同じである場合、一つの上記組合せから、実質的に互いに同じ電解部を有する二つの導電性ダイヤモンド電極が得られる(図4(a)及び図4(b)参照)。
他方、上記製造方法の工程(a)で準備する母材において、第一の櫛状部の隙間の幅が第二の櫛状部の隙間の幅よりも大きい場合、第一の櫛状部は相対的に細い複数の金属部材で構成される電解部を有する一方、第二の櫛状部材は相対的に太い複数の金属部材で構成される電解部を有する(図6(a)及び図6(b)参照)。仮に、第一の櫛状部の金属部材が細すぎると、水の電解に寄与する面積が不足する。これを防ぐため、工程(c)を経て得られた二つの第一の櫛状部が互いに嵌り合うように組み合わせて一つの導電性ダイヤモンド電極を得てもよい。すなわち、この場合、本開示の一側面に係る導電性ダイヤモンド電極は、上記導電性ダイヤモンド電極からなる第一の電極と、上記導電性ダイヤモンド電極からなる第二の電極とを備え、第一の電極の櫛状部と第二の電極の櫛状部とが互いに嵌り合うように構成されたものとすればよい(図7参照)。
本開示の一側面に係る電解セルは、原料水を電解してオゾン水を生成するためのものであり、上記導電性ダイヤモンド電極からなる陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に配置されたイオン交換膜とを備える。この電解セルによれば、陽極が複雑な形状(櫛状)であるため、陽極に対して水とイオン交換膜の両方が接する領域(三相面)を十分に確保することができる。これにより、上記電解セルによれば、高濃度のオゾン水を生成することができる。
本開示の一側面に係るオゾン水生成装置は、上記電解セルと、上記電解セル及び原料水を収容する容器と、電解セルに原料水を供給するポンプと、電解セルに電気を供給する電源とを備える。電解セルに電気を供給するとともに、ポンプにより電解セルに原料水を供給することで、電解セルにおいてオゾンを発生させることができる。このオゾンが容器内の水(原料水)に溶け込むことでオゾン水が得られる。
本開示によれば、高濃度のオゾン水を生成可能な電解セル及びこれを備えるオゾン水生成装置が提供される。また、本開示によれば、上記電解セルに適用可能な導電性ダイヤモンド電極及びこれを効率的に製造する方法が提供される。
図1は、プレカット加工が施された母材の一例を模式的に示す平面図である。 図2は、図1に示された母材を拡大して示す平面図である。 図3は、導電性ダイヤモンド層が形成された後の母材を模式的に示す縦断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、第一実施形態に係る第一及び第二の導電性ダイヤモンド電極を模式的に示す平面図である。 図5は、第二実施形態に係る第一の櫛状部と第二の櫛状部の組合せを模式的に示す平面図である。 図6(a)及び図6(b)は、第二実施形態に係る第一及び第二の導電性ダイヤモンド電極を模式的に示す平面図である。 図7は、二つの導電性ダイヤモンド電極を組み合わせて構成された導電性ダイヤモンド電極を模式的に示す平面図である。 図8は、本開示に係る電解セルの一実施形態を模式的に示す分解斜視図である。 図9は、本開示に係る電解セルの一実施形態を模式的に示す断面図である。 図10は、本開示に係るオゾン水生成装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
<導電性ダイヤモンド電極>
(第一実施形態)
図1〜4を参照しながら、本実施形態に係る導電性ダイヤモンド電極について説明する。本実施形態の導電性ダイヤモンド電極の製造方法は、
(a)第一の櫛状部1Aと、第一の櫛状部1Aに嵌り合う第二の櫛状部2Aとの組合せ5Aを複数有する板状の母材10Aを準備する工程と、
(b)母材10Aの少なくとも一方の面上に導電性ダイヤモンド層12を形成する工程と、
(c)工程(b)後、母材10Aを複数の組合せ5Aに分割するとともに、組合せ5Aを第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aとに分離する工程と、
を含み、第一の櫛状部1Aの隙間の幅W1が第二の櫛状部2Aの隙間の幅W2と同じである(図4参照)。以下、各工程について説明する。
[工程(a)]
工程(a)は、母材10Aを準備する工程である。母材10Aは、例えば、厚さ0.8〜1.5mm程度の板状部材からなる。母材10Aの材質としては、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウム及びこれらの合金が挙げられる。母材10Aは、プレカット加工が施されており、図2に示されたとおり、複数の開口H1,H2及び複数の切れ目L1が形成されている。複数の開口H1,H2及び複数の切れ目L1によって組合せ5Aが画成されている。複数の組合せ5は、繋ぎ部C1を介して互いに連結しており、工程(b)において母材10Aが複数の組合せ5に分割されない程度の強度を有する。本実施形態に係る組合せ5Aは八角形であり、八つの頂点のうち四つの頂点が各頂点と隣接する他の組合せ5Aと繋ぎ部C1を介して連結している(図2参照)。
組合せ5は、第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aに構成されている。組合せ5Aにおいて、第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aは互いに嵌り合うように形成されている。第一の櫛状部1Aは、互いに離間し且つ並行して延びている複数の金属部材1bからなる電解部1cと、複数の金属部材1bの一方の端部を繋げているフレーム部1dとを有する(図4(a)参照)。第二の櫛状部2Aは、互いに離間し且つ並行して延びている複数の金属部材2bからなる電解部2cと、複数の金属部材2bの一方の端部を繋げているフレーム部2dとを有する(図4(b)参照)。なお、金属部材1bの長さは、例えば、3〜20mmであり、20〜50mmであってもよい。金属部材2bの長さはこれと同様である。
第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aはジグザグに形成された切れ目L2によって分断されているものの、繋ぎ部C2において連結している(図2における拡大図参照)。これにより、工程(b)において、組合せ5が第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aに分離しない程度の強度を有する。繋ぎ部C2は、第一の櫛状部1Aの金属部材1bの先端と第二の櫛状部2Aのフレーム部2dとの間に形成されている。本実施形態において、繋ぎ部C2は、図2における拡大図に示すとおり、二つの開口H3によって構成されており、二つの開口H3の間に位置している。かかる構成の繋ぎ部C2を採用することで、工程(c)において第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aとを分離しやすいという利点がある。なお、繋ぎ部C2は、第二の櫛状部2Aの金属部材2bの先端と第一の櫛状部1Aのフレーム部1dとの間に形成してもよい。
開口H1,H2,H3及び切れ目L1,L2は、例えば、レーザによって形成することができる。母材10Aにプレカット加工が施されていることで、工程(c)において、導電性ダイヤモンド層12を形成後の母材10Aを複数の組合せ5Aに分割でき、また、組合せ5Aを第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aとに分離できる。
[工程(b)]
工程(b)は母材10Aの面上に導電性ダイヤモンド層12を形成する工程である。母材10Aに対して必要に応じて表面処理を施した後、例えば、化学蒸着によって導電性ダイヤモンド層12を母材10Aの表面上に形成する。導電性ダイヤモンド層12は、ダイヤモンドと、これにドープされた元素(例えば、窒素又はホウ素)とを含む。図3は、導電性ダイヤモンド層12が形成された後の母材10Aを模式的に示す縦断面図である。導電性ダイヤモンド層12の厚さは、例えば、3〜10μmである。
[工程(c)]
工程(c)は、導電性ダイヤモンド層12が形成された母材10Aを複数の導電性ダイヤモンド電極に個片化する工程である。すなわち、母材10Aを複数の組合せ5Aに分割するとともに、組合せ5Aを第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aとに分離する。繋ぎ部C1を切断することで母材10Aが複数の組合せ5Aに分割される。繋ぎ部C2を切断することで、組合せ5Aが第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aとに分離される。なお、導電性ダイヤモンド層12は、上述のとおり、十分に薄いため、組合せ5Aが第一の櫛状部1Aと第二の櫛状部2Aに分離されると、これに伴って導電性ダイヤモンド層12も第一の櫛状部1A及び第二の櫛状部2Aと同じ形状に分離される。
上記工程を経ることで、第一の櫛状部1Aと、その表面上に形成された導電性ダイヤモンド層12とを備える第一の導電性ダイヤモンド電極3Aが得られる。また、第二の櫛状部2Aと、その表面上に形成された導電性ダイヤモンド層12とを備える第二の導電性ダイヤモンド電極4Aが得られる。図4(a)は第一の導電性ダイヤモンド電極3Aを示す平面図であり、図4(b)は第二の導電性ダイヤモンド電極4Aを示す平面図である。第一の導電性ダイヤモンド電極3Aの隙間(第一の櫛状部1Aの隙間と同じ)の幅W1は、例えば、0.05〜10mmであり、0.2〜0.5mmであってもよい。本実施形態では第二の導電性ダイヤモンド電極4Aの隙間(第二の櫛状部2Aの隙間と同じ)の幅W2は、幅W1と同じである。なお、幅W1と幅W2の比(W1/W2)が0.9〜1.1程度であれば、幅W1は幅W2と同じ又は実質的に同じであるといえる。
(第二実施形態)
第一実施形態においては、隙間の幅W1と幅W2の比(W1/W2)が同じ(実質的に同じ場合を含む)である態様を例示したが、第一の櫛状部の隙間の幅が第二の櫛状部の隙間の幅よりも大きくてもよい。以下、第二実施形態に関し、第一実施形態と相違する点について主に説明する。
図5は、第二実施形態に係る第一の櫛状部1Bと第二の櫛状部2Bの組合せ5Bを模式的に示す平面図である。図6(a)は第一の櫛状部1Bから得られる第一の導電性ダイヤモンド電極3Bを示す平面図であり、図6(b)は第二の櫛状部2Bから得られた第二の導電性ダイヤモンド電極4Bを示す平面図である。なお、強度の観点から、図5に示すように、繋ぎ部C2は第二の櫛状部2Bの金属部材2bの先端と第一の櫛状部1Bのフレーム部1dとの間に形成されている。
第一の導電性ダイヤモンド電極3Bの隙間の幅W1は第二の導電性ダイヤモンド電極4Bの隙間の幅W2よりも大きい。本実施形態において、幅W1は、例えば、0.07〜10mmであり、0.25〜0.5mmであってもよい。他方、幅W2は、例えば、0.05〜9mmであり、0.2〜0.45mmであってもよい。幅W1と幅W2の比(W1/W2)は、例えば、1.8〜2.2であり、1.9〜2.1又は約2であってもよい。図6(a)に示す形状の第一の導電性ダイヤモンド電極3B及び図6(b)に示す第二の導電性ダイヤモンド電極4Bが得られるように、工程(a)においてプレカット加工を実施すればよい。
図6(b)に示す第二の導電性ダイヤモンド電極4Bは、隙間の幅W2が十分に狭いため、換言すれば、電極部材4cの幅が十分に太いため、単独で電解セルの陽極として機能し得る。なお、電極部材4cは金属部材2bと、その表面上に形成された導電性ダイヤモンド層12とからなる。後述の電極部材3cは金属部材1bと、その表面上に形成された導電性ダイヤモンド層12とからなる。一方、図6(a)に示す第一の導電性ダイヤモンド電極3Bは、隙間の幅W1が広いため、換言すれば、電極部材3cの幅が細いため、電解セルの陽極として機能させるためには二つの第一の導電性ダイヤモンド電極3Bを組み合わせて使用する。図7は、二つの第一の導電性ダイヤモンド電極3B,3B(第一の電極及び第二の電極)を組み合わせて構成された導電性ダイヤモンド電極6を模式的に示す平面図である。組合せからなる導電性ダイヤモンド電極6は、第二の導電性ダイヤモンド電極4Bと実質的に同じ性能であると推察される。
<電解セル>
図8は、電解セルの一実施形態を模式的に示す分解斜視図である。ここでは、第一の導電性ダイヤモンド電極3Aを陽極として採用した態様を例に説明する。図8に示す電解セル50は、陽極としての第一の導電性ダイヤモンド電極3A(以下、単に「陽極3A」という。)と、陰極20と、陽極3Aと陰極20との間に配置されたイオン交換膜30とを備える。電解セル50は分離式と称されるタイプである。すなわち、イオン交換膜30が気密性を有しており、陽極3Aで発生する酸素及びオゾンと、陰極20で発生する水素は混合しない。以下、電解セルの具体的に構成について説明する。
電解セル50のケースは、ホルダ51と蓋52とによって構成されている。図8に示すように、ホルダ51は陽極3Aを収容する凹部51aを有する。他方、蓋52は、その内側にパッキン53を収容できるように構成されている。これらの構成により、ホルダ51に蓋52を装着すると、ケース内において、陽極3Aとイオン交換膜30と陰極20の積層体に対して厚さ方向に押圧力が加えられた状態となる(図9参照)。
図9に示すように、ホルダ51の下部には原料水RWを取り入れる取水口51b及びオゾン水OWを排出する排出口51cが形成されている。排出口51cにはオゾン水ガイドチューブ74aが接続される。蓋52の中央部には貫通孔52aが形成されている。パッキン53の中央部にも貫通孔53aが形成されている。これらの貫通孔52a,53aは、陰極20で生じた水素を排出するためのものである。蓋52の貫通孔52aに水素ガイドチューブ74bを接続してもよい。なお、パッキン53の周縁部には複数の溝53bが設けられている。これらの溝53bを通じて原料水RWが陰極20側に供給される。
陰極20は、発生する水素に対して脆化しない材料からなる。かかる材料として、白金族金属、ニッケル、ステンレス、チタン、ジルコニウム、金、銀、カーボン又はダイヤモンド等が挙げられる。陰極20の形状は、板状であってよく、複数の孔を有する板状であってもよく、メッシュ状であってもよい。特に、陰極20が複数の孔を有する板状又はメッシュ状であると、原料水RWとの接触面積を増やすことができ、電解の効率が向上する。陰極20は電極線20aを介して電源に接続される。なお、陽極3Aは、電極線25aを介して電源に接続される。
イオン交換膜30は、プロトン導電性を有する膜である。イオン交換膜30として、フッ素樹脂系膜、炭化水素樹脂系膜などが挙げられる。これらのうち、オゾン及び過酸化物に対する耐性の点から、フッ素樹脂系膜が好ましい。フッ素樹脂系膜の好適例として、ナフィオン(登録商標)の膜が挙げられる。ナフィオン(登録商標)は、スルホ化されたテトラフルオロエチレンを基にしたフッ素樹脂の共重合体であり、イオン伝導性を持つポリマーである。ナフィオンのプロトン伝導性はスルホ基で修飾されたテトラフルオロエチレンにペルフルオロビニルを組み込むことによるものであり、陰イオン及び電子は膜内を移動せず、プロトン(H)だけが膜内を移動する。イオン交換膜30の厚さは、例えば、0.1〜1mmである。
電解セル50によれば、陽極3Aが複雑な形状(櫛状)であるため、陽極3Aに対して原料水RWとイオン交換膜30の両方が接する領域(三相面)を十分に確保することができる。これにより、電解セル50によれば、高濃度のオゾン水を生成することができる。
<オゾン水生成装置>
オゾン水生成装置の一例として、オゾン水スプレーについて説明する。図10に示すオゾン水スプレー100は、電解セル50と、電解セル50及び原料水RWを収容する容器60と、スプレーヘッド70と、オゾン水ガイドチューブ74aと、水素ガイドチューブ74bと、電解セル50に電気を供給する電源80と、制御部90とを備える。
容器60は、原料水RWを収容する容器本体61と、容器本体61にスプレーヘッド70を取り付けるための取付部62と、容器本体61及び取付部62を包み込むジャケット65とを備える。容器本体61は、原料水RW及び必要に応じて使用する添加剤等を注入するための給水口66を備える。通常、給水口66はキャップ66aによって閉ざされている。ジャケット65の下部に電源80及び制御部90が収容されている。
スプレーヘッド70は、ヘッド本体71と、ヘッド本体71の前方下側に設けられたトリガ72と、ヘッド本体71の前方中央に設けられたノズル73とを備える。トリガ72は、容器本体61内の原料水RWを吸引して電解セル50に供給するポンプの役割を果たす。トリガ72が操作されると、制御部90によって電源80がオンの状態となる。これにより、電解セル50においてオゾンが発生し、オゾン水OWがオゾン水ガイドチューブ74aを通じてノズル73に至り、ノズル73から噴射される。なお、電解セル50で生じた水素Hは、水素ガイドチューブ74bを通じてオゾン水スプレー100の外へと排出される。
1A,1B…第一の櫛状部、1b,2b…金属部材、1c,2c…電解部、1d,2d…フレーム部、2A,2B…第二の櫛状部、3A,3B…第一の導電性ダイヤモンド電極、4A,4B…第二の導電性ダイヤモンド電極、5A,5B…組合せ、3c,4c…電極部材、6…導電性ダイヤモンド電極、10A…母材、12…導電性ダイヤモンド層、20…陰極、30…イオン交換膜、50…電解セル、51…ホルダ、51a…凹部、51b…取水口、51c…排出口、52…蓋、52a…貫通孔、53…パッキン、53a…貫通孔、53b…溝、60…容器、70…スプレーヘッド(ポンプ)、71…ヘッド本体、72…トリガ、73…ノズル、74a…オゾン水ガイドチューブ、74b…水素ガイドチューブ、80…電源、90…制御部、100…オゾン水スプレー(オゾン水生成装置)、C1,C2…繋ぎ部、H1,H2…開口、L1,L2…切れ目、H…水素、OW…オゾン水、RW…原料水、W1…第一の櫛状部の隙間の幅、W2…第二の櫛状部の隙間の幅

Claims (7)

  1. (a)第一の櫛状部と、前記第一の櫛状部に嵌り合う第二の櫛状部との組合せを複数有する板状の母材を準備する工程と、
    (b)前記母材の少なくとも一方の面上に導電性ダイヤモンド層を形成する工程と、
    (c)工程(b)後、前記母材を複数の前記組合せに分割するとともに、前記組合せを前記第一の櫛状部と前記第二の櫛状部とに分離する工程と、
    を含む、導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  2. 前記第一の櫛状部の隙間の幅が前記第二の櫛状部の隙間の幅と同じである、請求項1に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  3. 前記第一の櫛状部の隙間の幅が前記第二の櫛状部の隙間の幅よりも大きい、請求項1に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  4. 工程(c)を経て得られた二つの前記第一の櫛状部が互いに嵌り合うように組み合わせて一つの導電性ダイヤモンド電極を得る工程を更に含む、請求項3に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  5. 互いに離間し且つ並行して延びている複数の金属部材からなる電解部と、当該複数の金属部材の一方の端部を繋げているフレーム部とを有する櫛状部と、当該櫛状部の少なくとも一方の表面上に形成された導電性ダイヤモンド層とを備える第一の電極と、
    互いに離間し且つ並行して延びている複数の金属部材からなる電解部と、当該複数の金属部材の一方の端部を繋げているフレーム部とを有する櫛状部と、当該櫛状部の少なくとも一方の表面上に形成された導電性ダイヤモンド層とを備える第二の電極と、
    を備え、
    前記第一の電極の前記櫛状部と前記第二の電極の前記櫛状部とが互いに嵌り合うように構成された導電性ダイヤモンド電極
  6. 原料水を電解してオゾン水を生成するための電解セルであって、
    請求項に記載の導電性ダイヤモンド電極からなる陽極と、
    陰極と、
    前記陽極と前記陰極との間に配置されたイオン交換膜と、
    を備える電解セル。
  7. 請求項に記載の電解セルと、
    前記電解セル及び原料水を収容する容器と、
    前記電解セルに前記原料水を供給するポンプと、
    前記電解セルに電気を供給する電源と、
    を備えるオゾン水生成装置。
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