JP6709138B2 - ガス充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば水素等の高圧ガスを車両の燃料タンクに充填するのに好適に用いられるガス充填装置に関する。
一般に、水素、天然ガス等の高圧ガスを4輪自動車等の車両に搭載した燃料タンクに充填して供給するようにしたガス充填装置が知られている。この種のガス充填装置は、例えばコンプレッサ等の昇圧器を用いて蓄圧器内に高圧ガスを予め蓄圧(貯蔵)しておく。そして、圧縮燃料ガスを燃料タンクに充填する場合には、熱交換器よりも下流側に設けられた制御弁を開弁し、蓄圧器と燃料タンクとの間の圧力差を利用して、高圧ガスを蓄圧器から燃料タンクに向けて充填させている。この場合、圧縮燃料ガスの断熱圧縮により燃料タンク内の温度が上昇してしまうので、例えば、冷媒冷却器で冷却した冷媒により熱交換器を介してガス供給管路内の圧縮燃料ガスを冷却することにより、圧縮燃料ガス温度の上昇を抑制している(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−197134号公報
ところで、車両への圧縮燃料ガスの充填が頻繁に行われている場合は、充填間隔が長くなって頻繁には圧縮燃料ガスの充填が行われていない場合に比べて、ガス供給管路内の圧縮燃料ガスがより低い温度状態となる。このような場合において、充填が頻繁に行われている場合とそうでない場合とを同様に冷媒冷却器を駆動することは、必要以上に冷媒冷却器を駆動させることになるので、無駄なエネルギを消費するという問題がある。
また、ガス充填が行われた直後等のように、ガス供給管路が既に冷却されているときに冷媒冷却器を駆動する場合も、必要以上に冷媒冷却器を駆動させることになるので、無駄なエネルギを消費してしまう。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、圧縮燃料ガスの充填状況に対応して、圧縮燃料ガスの充填作業を効率的に行うことができ、省エネルギ化を図ることができるガス充填装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、ディスペンサ筐体内に配設され、加圧された圧縮燃料ガスがガス蓄圧器から供給されるガス供給管路と、前記ガス蓄圧器に前記ガス供給管路を介して接続され、前記圧縮燃料ガスを被充填タンクに充填する充填ノズルと、前記ガス供給管路内の前記圧縮燃料ガスを冷却するための冷媒を冷却する冷媒冷却器と、前記ガス供給管路に設けられ、前記冷媒冷却器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記圧縮燃料ガスを冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも下流側に位置して前記ガス供給管路に設けられ、前記被充填タンクへの前記圧縮燃料ガスの流通を制御する制御弁と、前記制御弁の制御を行うことにより前記被充填タンクへのガス充填を制御する制御手段と、を備えたガス充填装置であって、前記充填ノズルによるガス充填終了後からの経過時間を検出する経過時間検出手段を備え、前記制御手段は、前記経過時間検出手段により検出された充填終了後の経過時間に応じて前記冷媒冷却器の冷媒の温度を制御することを特徴としている。
上述の如く、本発明によれば、経過時間検出手段により検出された充填終了後の経過時間に応じて冷媒冷却器の冷媒の温度を制御することにより、圧縮燃料ガスの充填作業を効率的に行うことができ、省エネルギ化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態によるガス充填装置を模式的に示す全体構成図である。 測定温度に基づいてガス供給管路を冷却する制御処理を示す流れ図である。 ガス供給管路の測定温度と冷媒設定温度との関係を示す特性線図である。 本発明の第2の実施の形態のガス充填装置による、経過時間に基づいてガス供給管路を冷却する制御処理を示す流れ図である。 ガス充填終了後からの経過時間と冷媒設定温度との関係を示す特性線図である。 本発明の第3の実施の形態のガス充填装置による、時間帯に基づいてガス供給管路を冷却する制御処理を示す流れ図である。 時間帯と冷媒設定温度との関係を示す特性線図である。
本発明は、以下に説明する複数の発明を包含する発明群に属する発明であり、以下に、その発明群の実施の形態として、第1ないし第3の実施の形態について説明するが、そのうち、第2の実施の形態が、本出願人が特許請求の範囲に記載した発明に対応するものである。
以下、本発明の実施の形態によるガス充填装置を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1中のガス充填装置1は、例えば車両2の燃料タンク2Aに圧縮した圧縮燃料ガス(本実施の形態では、水素ガス)を充填するように供給するため、一般にガス供給ステーションと呼ばれる設備等に設置されている。ガス充填装置1は、高圧に圧縮されたガスを貯蔵するガス貯蔵部3と、該ガス貯蔵部3からの圧縮燃料ガスを車両2の燃料タンク2Aに充填、供給するためのディスペンサユニット4と、ガス貯蔵部3からディスペンサユニット4のディスペンサ筐体4A内にわたって延びるガス供給管路5とを含んで構成されている。この場合、燃料タンク2Aは、本発明の被充填タンクを構成している。
ガス供給管路5は、ディスペンサ筐体4A内に配設され、加圧された圧縮燃料ガスがガス蓄圧器6から供給されるものである。このガス供給管路5は、ガス蓄圧器6から後述の遮断弁19まで延びる上流側供給管路5Aと、遮断弁19から後述の充填ホース12まで延びる下流側供給管路5Bとにより構成されている。即ち、上流側供給管路5Aは、一端(上流端)側がガス蓄圧器6に接続され、他端(下流端)側が遮断弁19に接続されている。一方、下流側供給管路5Bは、一端(上流端)側が遮断弁19に接続され、他端(下流端)側が充填ホース12に接続されている。また、下流側供給管路5Bの途中部位には、後述の脱圧管路22が接続される接続部5B1が設けられている。
ガス充填装置1のガス貯蔵部3は、ガス蓄圧器6と、昇圧器としてのコンプレッサ7とを含んで構成されている。ガス蓄圧器6は、コンプレッサ7により圧縮された高圧の圧縮燃料ガスを蓄圧するための容器であり、例えば複数個のボンベを互いに並列に接続してなる圧力容器として形成されている。ガス蓄圧器6は、その流入側がガス導管8を介してコンプレッサ7の吐出側に接続され、ガス導管8の途中には逆止弁9が設けられている。逆止弁9は、ガス蓄圧器6内の圧縮燃料ガスがガス導管8内を逆流するのを防止している。
コンプレッサ7は、例えば複数段で圧縮燃料ガスを圧縮する多段式の圧縮機から構成されている。コンプレッサ7の吸込側に位置する吸込管路10は、例えば水素ガスを貯蔵するガスタンク(または、水素ガスを生成する水素生成設備)と連通する中圧配管11に接続されている。中圧配管11からの圧縮燃料ガスは、吸込管路10を介してコンプレッサ7により圧縮され、昇圧した圧縮燃料ガスがガス導管8および逆止弁9を介してガス蓄圧器6に供給される。ガス蓄圧器6には、コンプレッサ7によって昇圧された高圧の圧縮燃料ガスが満圧になるまで蓄圧して貯蔵される。
ディスペンサ筐体4A内には、ガス供給管路5が上流側(例えば、ガス蓄圧器6側)から下流側にわたって延びるように配設されている。充填ホース12は、基端側が下流側供給管路5Bに連通され、ディスペンサ筐体4Aの外部へと延びている。充填ホース12の先端側には、燃料タンク2Aの接続口2B(即ち、レセプタクル)に連結される充填ノズル13が設けられている。
充填ノズル13は、充填ホース12、ガス供給管路5等を介してガス蓄圧器6に接続されている。この充填ノズル13は、例えば水素ガスからなる燃料を車両2の燃料タンク2Aに供給するため、接続口2Bに気密状態で着脱可能に接続される充填カップリングを構成している。充填ノズル13は、例えば水素ガスの充填中にガスの圧力によって接続口2Bから誤って外れることがないように、燃料タンク2Aの接続口2Bに対して係脱可能に接続される接続機構(図示せず)を備えている。これにより、充填ノズル13を燃料タンク2Aの接続口2Bに接続した状態で、ガス蓄圧器6内の高圧な圧縮燃料ガスをガス供給管路5、充填ホース12および充填ノズル13等を通じて車両2の燃料タンク2Aに充填することができる。
ディスペンサ筐体4A内のガス供給管路5には、上流側から下流側へと順に、流量調整弁14、流量計15、熱交換器16、遮断弁19、圧力センサ20、およびガス温度センサ21等が設けられている。なお、ガス供給管路5の上流側から下流側に向けて設けられている流量調整弁14、流量計15、熱交換器16、遮断弁19、およびセンサ20,21等の取り付けの順番は、図1中に示した順番に限定されるものではない。
流量調整弁14は、上流側供給管路5Aに設けられ、燃料タンク2Aへの圧縮燃料ガスの流通を制御するものである。即ち、流量調整弁14は、例えばエア作動式でエアの供給で開弁し、制御信号で制御圧(エア圧)を制御して弁開度が調整される制御弁を構成している。流量調整弁14は、制御装置27の制御プログラムに基づく指令により任意の弁開度に制御され、ガス供給管路5内を流れる圧縮燃料ガスの流量、ガス圧を可変に制御するものである。
流量計15は、上流側供給管路5Aに設けられ、ガス供給管路5内を流通する被測流体の質量流量を計測するコリオリ式流量計等により構成されている。流量計15は、例えば流量調整弁14および遮断弁19等を介してガス供給管路5内を流れる圧縮燃料ガスの流量を計測し、計測した流量に比例した数の流量パルスを後述の制御装置27へと出力する。これによって、制御装置27は、車両2の燃料タンク2Aに対する燃料の充填量を演算により求めることができ、車両2に対する燃料の払出し量(給油量に相当)を後述の表示部30等で表示し、例えば顧客等に表示内容を報知することができる。
熱交換器16は、流量計15と遮断弁19との間に位置して、ガス供給管路5の途中位置に配設されている。この熱交換器16は、圧縮燃料ガスが充填される車両2の燃料タンク2Aの温度上昇を抑制するために、上流側供給管路5A内を流れる圧縮燃料ガスを冷却するものである。具体的には、熱交換器16は、後述のチラーユニット18により冷却された冷媒との熱交換により、圧縮燃料ガスを冷却する。これにより、熱交換器16は、燃料タンク2A内の温度および圧力上昇を抑制している。
この場合、熱交換器16は、例えば冷媒が流通する多数の冷媒流路(図示せず)が形成された第1層と、圧縮燃料ガスが流通する多数のガス流路(図示せず)が形成された第2層とが交互に積層され、複数の各層が一体的に形成された一体型積層構造熱交換器として構成されている。なお、熱交換器16は、一体型積層構造熱交換器に限らず、例えば冷却液化された冷媒(二酸化炭素)が充填された容器内に圧縮燃料ガスが流通するガス供給管路を配設することにより、圧縮燃料ガスを冷却してもよく、熱交換器16の構造についてはこれらに限るものではない。
チラーユニット18は、ディスペンサユニット4の外部に位置して、冷媒管路17を介してガス供給管路5に設けられた熱交換器16に接続されている。このチラーユニット18は、圧縮燃料ガスを冷却するための冷媒(例えば、エチレングリコール等を含んだ液体)を冷媒管路17に流通させて、熱交換器16との間に循環させる冷媒冷却器を構成している。これにより、チラーユニット18は、熱交換器16を介して、冷媒と圧縮燃料ガスとを熱交換させて圧縮燃料ガスの温度を規定温度(例えば、−33℃〜−40℃)まで低下させる。この場合、チラーユニット18は、冷却部18Aと、ポンプ18Bと、冷媒温度センサ18Cと、冷媒制御部18Dと、メモリ18Eとを備えている。
冷却部18Aは、ポンプ18Bの吸込側に位置して、冷媒管路17に設けられている。この冷却部18Aは、冷媒制御部18Dが出力する制御信号によって、冷媒管路17を流通する冷媒を冷却するものである。
ポンプ18Bは、冷却部18Aと熱交換器16との間に位置して、冷媒管路17に設けられている。このポンプ18Bは、冷媒制御部18Dが出力する制御信号によって、冷媒を熱交換器16に向けて送出するものである。
冷媒温度センサ18Cは、ポンプ18Bの吐出側の冷媒管路17に設けられている。この冷媒温度センサ18Cは、ポンプ18Bによって送出された冷媒の温度を測定し、測定した温度に応じた検出信号を冷媒制御部18Dへと出力するものである。
冷媒制御部18Dは、例えばマイクロコンピュータ等を用いて構成され、その入力側が冷媒温度センサ18C、メモリ18E、ディスペンサユニット4内の制御装置27等に接続されている。一方、冷媒制御部18Dの出力側は、冷却部18A、ポンプ18B、メモリ18E、制御装置27等に接続されている。この冷媒制御部18Dは、メモリ18Eに記憶されている制御プログラムおよび冷媒設定温度t等に基づいて、冷却部18Aやポンプ18Bを制御している。
また、冷媒制御部18Dは、制御装置27と接続され、制御装置27が送信した冷媒設定温度tをメモリ18Eに記憶させる。即ち、冷媒制御部18Dは、制御装置27からの信号によって、冷却部18Aの設定温度tの変更ができるように構成されている。
メモリ18Eは、例えば不揮発性メモリ、RAM、ROM等からなる記憶部を構成している。このメモリ18Eは、冷媒設定温度t、冷媒を設定温度tへ制御するための制御プログラム等を格納している。この場合、メモリ18Eの入出力側は、冷媒制御部18Dに接続されている。
遮断弁19は、熱交換器16よりも下流側に位置して、ガス供給管路5の途中部位(上流側供給管路5Aと下流側供給管路5Bとの間)に設けられている。この遮断弁19は、燃料タンク2Aへの圧縮燃料ガスの流通を制御するエア作動式または電磁式の制御弁を構成している。遮断弁19は、後述する制御装置27からの制御信号で開,閉されることにより、充填ノズル13が燃料タンク2Aの接続口2Bに接続された燃料タンク2Aへの圧縮燃料ガスの供給、遮断を行うものである。
圧力センサ20は、遮断弁19に対して充填ノズル13側(即ち、下流側供給管路5B)に設けられている。この圧力センサ20は、ガス蓄圧器6から燃料タンク2Aに供給される圧縮燃料ガスの圧力を検出するものである。圧力センサ20は、充填ノズル13の近傍で下流側供給管路5B内の圧力値Pを測定し、測定した圧力値Pに応じた検出信号を制御装置27へと出力する。
ガス温度センサ21は、遮断弁19よりも下流側に位置して、遮断弁19に対して充填ノズル13側の下流側供給管路5Bに設けられている。このガス温度センサ21は、燃料タンク2Aに供給される下流側供給管路5B内を流れる圧縮燃料ガスの温度Tを計測するものである。即ち、ガス温度センサ21は、制御装置27によるガス充填に関する充填状況を検出する充填状況検出手段の一部を構成している。この場合、充填状況とは、圧縮燃料ガスの充填作業が終了した後のガス温度状況を意味している。即ち、ガス温度センサ21は、充填作業が終了した状態での充填ノズル13の近傍で下流側供給管路5B内の温度(圧縮燃料ガスの温度T)を測定し、測定した温度に応じた検出信号を制御装置27へと出力する。なお、ガス温度センサ21は、圧力センサ20よりも上流側に設ける構成としてもよい。
脱圧管路22の端部は、遮断弁19よりも下流側に位置する下流側供給管路5Bの途中に設けられた接続部5B1に接続されている。脱圧管路22は、例えば充填ノズル13側からガス圧力を脱圧するためのもので、脱圧管路22の途中には、例えば電磁弁または空圧駆動弁等の自動弁からなる脱圧弁23が設けられている。
この脱圧弁23は、充填ノズル13を用いた燃料タンク2Aへの圧縮燃料ガスの充填作業が完了して遮断弁19が閉弁されたときに、制御装置27からの信号により開弁制御され、下流側供給管路5B内が減圧された後に閉弁制御される。即ち、遮断弁19(制御弁)を閉弁した状態で、脱圧弁23を開弁することにより、下流側供給管路5B内の圧縮燃料ガスが放散ライン24に放出され、充填ノズル13側の圧力が大気圧に近い圧力まで減圧される。これにより、充填ノズル13と燃料タンク2Aの接続口2Bとの接続を解除することができる。
載置部25は、ディスペンサ筐体4Aに設けられ、ガスの被充填時に充填ノズル13が載置されるものである。この載置部25は、充填ノズル13が圧縮燃料ガスの充填を終了して戻される場合に、当該充填ノズル13を収納するものである。この場合、充填ノズル13は、気密状態を維持した状態で載置部25に収納される。即ち、充填ノズル13の圧縮燃料ガス供給口(図示せず)は、充填ノズル13が載置部25に収納されたときに、充填ノズル13に設けられた供給口閉塞部(図示せず)により気密状態で閉塞される。
載置部25には、充填ノズル13が載置部25から取外されているか否かを検出するノズル検出装置25Aが設けられている。このノズル検出装置25Aは、例えば2位置切換型のスイッチ等からなり、充填ノズル13によって押動されることにより開閉状態が切換わる。そして、ノズル検出装置25Aは、充填ノズル13が載置部25から取外されているか否かを検出し、その検出結果を後述の制御装置27に出力する。
ノズル検出装置25Aは、充填ノズル13を用いて燃料タンク2Aにガス充填されているか否かを検出する充填状況検出手段の一部を構成している。この場合、充填状況とは、ガス充填の有無を意味している。なお、ノズル検出装置25Aは、載置部25に設けているが、これに限らずに充填ノズル13側に設けることも可能である。
ここで、第1の実施の形態における充填状況検出手段は、ガス温度センサ21とノズル検出装置25Aとを含んで構成され、ガス温度センサ21は、圧縮燃料ガスの非充填時における下流側供給管路5Bの温度Tを冷媒温度制御との関連で計測する。
車両2の燃料タンク2Aに燃料を充填するときには、図1中に二点鎖線で示す如く、充填ノズル13が載置部25から取外されて車両2(燃料タンク2A)の接続口2Bに連結される。この場合、載置部25のノズル検出装置25Aは、図1中に二点鎖線で示す如く閉状態(ON)に切換わり、この検出結果を制御装置27に出力する。そして、充填ノズル13を燃料タンク2Aに接続した状態で、後述の充填開始スイッチを投入することにより、ガス蓄圧器6内の圧縮燃料ガスは、ガス供給管路5、充填ホース12、および充填ノズル13等を通じて車両2の燃料タンク2Aに充填される。
一方、充填ノズル13が載置部25に載置されたときには、ノズル検出装置25Aが開状態(OFF)に切換わり、この検出結果を制御装置27に出力する。これにより、制御装置27は、圧縮燃料ガスの充填作業が終了したこと、即ち非充填中(待機中)であることを判断することができる。
ディスペンサユニット4に設けられた操作部26は、例えば充填開始スイッチと充填停止スイッチ(いずれも図示せず)とを含んで構成されている。充填開始スイッチは、例えば燃料供給所(ディスペンサユニット4)の作業者等が手動で操作可能な操作スイッチで、圧縮燃料ガスの充填を開始する場合に操作される。即ち、充填開始スイッチは、充填ホース12の先端に設けられた充填ノズル13が燃料タンク2Aの接続口2Bに接続された後に、ガス充填作業を開始させるために操作される充填開始用の操作スイッチである。
前記充填停止スイッチは、ガス充填作業を停止する際に操作される充填停止用の操作スイッチで、ガス充填中に充填を停止させる場合に操作される。そして、操作部26の充填開始スイッチと充填停止スイッチとは、操作状態に応じた信号を制御装置27にそれぞれ出力し、制御装置27は、これらの信号に応じてエア作動式の空圧駆動弁または電磁弁等の自動弁からなる遮断弁19を開弁または閉弁させる。
制御装置27は、制御手段として、流量調整弁14および遮断弁19の制御を行うことにより燃料タンク2Aへの圧縮燃料ガスの充填、停止を制御するものである。この制御装置27は、例えばマイクロコンピュータ等を用いて構成され、その入力側が流量計15、チラーユニット18の冷媒制御部18D、圧力センサ20、ガス温度センサ21、操作部26、メモリ28、タイマ29等に接続されている。一方、制御装置27の出力側は、流量調整弁14、冷媒制御部18D、遮断弁19、脱圧弁23、メモリ28、タイマ29、表示部30等に接続されている。
この場合、制御装置27は、充填ノズル13を介して車両2の燃料タンク2Aに圧縮燃料ガスを充填するとき、または充填を停止(終了)するときに、流量調整弁14と遮断弁19との開,閉弁制御を行うものである。また、制御装置27は、ガス充填装置1(即ち、ディスペンサユニット4およびチラーユニット18を含む)の電源投入時か否かを検出する駆動検出装置を構成している。
ここで、制御装置27は、メモリ28に記憶されたガス充填制御処理用のプログラムにより圧縮燃料ガスの充填制御を行う充填制御部(図示せず)を有している。具体的には、制御装置27は、車両2の燃料タンク2Aの接続口2Bに充填ノズル13を接続した状態で、例えば操作部26の充填開始スイッチが閉成(ON)操作されたときに、流量調整弁14と遮断弁19に開弁信号を出力して流量調整弁14と遮断弁19とを開弁させる。これにより、ガス蓄圧器6内の圧縮燃料ガスを燃料タンク2A内に供給するガス充填作業が開始される。
また、制御装置27は、例えば流量計15、圧力センサ20、ガス温度センサ21の測定結果を監視しつつ、流量調整弁14の開度等を予め設定された制御方式(定圧上昇制御方式または定流量制御方式等)で調整する。即ち、制御装置27は、例えば圧縮燃料ガスの充填時に、圧力センサ20により検出された圧力値から得られる圧力上昇率が、予め設定された所定の圧力上昇率に一致するように流量調整弁14の弁開度を制御する。
これにより、制御装置27は、ガス供給管路5内に供給される圧縮燃料ガスの圧力、流量を適切な流通状態に制御することができる。このとき、制御装置27は、流量計15からの流量パルスを積算して燃料の充填量(質量)を演算し、燃料の充填量が予め設定された目標充填量に達したとき、または圧力センサ20により検出した圧縮燃料ガスの圧力値が予め設定された目標充填圧力(目標充填圧)に達したときに、流量調整弁14および遮断弁19を閉弁させて燃料の充填を停止する。また、操作部26の充填停止スイッチが操作された場合には、例えば圧縮燃料ガスの充填量や圧力値が目標に達していなくても、充填動作を強制的に停止すべく、流量調整弁14および遮断弁19が制御装置27からの信号により閉弁される。
さらに、制御装置27は、ガス温度センサ21により検出された充填状況としての圧縮燃料ガスの温度Tに応じて、チラーユニット18の冷媒の温度を制御するものである。即ち、制御装置27は、ガス温度センサ21により送信されたガス供給管路5内の圧縮燃料ガスの温度Tに基づいて、チラーユニット18の冷媒制御部18Dに冷媒設定温度tを増減するための制御信号を送信する。これにより、制御装置27は、ガス供給管路5内に供給される圧縮燃料ガスの温度Tを効率的に冷却することができる。
メモリ28は、ディスペンサユニット4内に位置して、例えば不揮発性メモリ、RAM、ROM等からなる記憶部を構成している。このメモリ28は、例えば上述のガス充填制御処理用のプログラム、図2に示すガス供給管路5(下流側供給管路5B)の冷却制御処理用のプログラム、図3に示す圧縮燃料ガスの測定温度(温度T)と冷媒設定温度tとの特性線図等が格納されている。また、メモリ28には、圧力センサ20とガス温度センサ21とにより検出された各検出値が随時記憶される。この場合、メモリ28の入出力側は、制御装置27に接続されている。
タイマ29は、充填状況検出手段として、ディスペンサユニット4内に位置して設けられている。この場合、タイマ29の入出力側は、制御装置27に接続されている。このタイマ29は、ガス充填終了後からの経過時間S(図5参照)を検出する経過時間検出装置を構成している。即ち、タイマ29は、前回のガス充填が終了して充填ノズル13が載置部25に戻された時間からの経過時間Sを検出する。
また、タイマ29は、時計機能として、ガス充填が行われる時間帯を検出する時間帯検出装置を構成している。即ち、タイマ29が検出したガス充填時の時刻情報を、制御装置27は所定の時間帯として分類する。具体的には、制御装置27は、1日を「昼間」の時間帯と、「夜間」の時間帯とに分類する。なお、この場合、制御装置27は、1日を「昼間」と「夜間」との2つの時間帯に分類するのではなく、3つ以上の時間帯に分類してもよい。また、このような時間帯は、周囲の外気温度の変化に応じて設定しておく構成としてもよい。
表示部30は、燃料ガスの充填作業を行う作業者が視認し易い位置でディスペンサ筐体4Aに設けられている。この表示部30は、燃料ガスの充填作業に必要な情報表示等を行う。表示部30は、制御装置27により充填プロトコルに準拠した充填制御を行っているときに、例えば車両2の燃料タンク2Aに対する燃料ガスの充填状態等を表示して作業者に知らせる。
第1の実施の形態によるガス充填装置1は、上述の如き構成を有するものであり、次に、車両2の燃料タンク2Aに圧縮燃料ガスを供給するための制御について説明する。
作業者は、載置部25から充填ノズル13を取外して、充填ノズル13を車両2の燃料タンク2Aの接続口2Bに連結する。そして、操作部26の充填開始スイッチが操作されることにより、流量調整弁14と遮断弁19とが開弁してガス蓄圧器6から燃料タンク2Aに圧縮燃料ガスが供給される。この場合、制御装置27は、圧力センサ20により検出された圧力値から得られる圧力上昇率が予め設定された所定の圧力上昇率に一致するように流量調整弁14の弁開度を制御する。
そして、制御装置27は、流量計15からの流量パルスを積算して燃料の充填量(質量)を演算し、燃料の充填量が予め設定された目標充填量に達したとき、または圧力センサ20により検出した圧縮燃料ガスの圧力値が予め設定された目標充填圧力(目標充填圧)に達したときに、流量調整弁14および遮断弁19を閉弁させて燃料の充填を停止する。また、操作部26の充填停止スイッチが操作された場合には、例えば圧縮燃料ガスの充填量や圧力値が目標に達していなくても、充填動作を強制的に停止すべく流量調整弁14および遮断弁19が制御装置27からの信号により閉弁される。
その後、制御装置27は、脱圧弁23を開弁させて下流側供給管路5B内の圧縮燃料ガスを放散ライン24に放出させ、下流側供給管路5B内および充填ノズル13を減圧した後に脱圧弁23を閉弁する。これにより、下流側供給管路5B内の圧縮燃料ガスが放散ライン24に放出されて充填ノズル13の圧力が大気圧に減圧される。そして、作業者は、充填ノズル13と燃料タンク2Aの接続口2Bとの接続を解除して、充填ノズル13を載置部25に戻す(収納)する。
次に、図2および図3を用いて、ガス温度センサ21が計測した圧縮燃料ガスの温度Tに基づいて、制御装置27およびチラーユニット18の冷媒制御部18Dが冷媒の温度を制御する処理について説明する。この制御処理は、ガス充填装置1が起動している間に所定周期毎に繰り返し実行される。なお、本実施の形態では、圧縮燃料ガスの非充填時にも冷媒がチラーユニット18と熱交換器16との間を循環している。
まず、処理動作がスタートすると、ステップ1では、制御装置27は、圧縮燃料ガスのガス充填中か否かを判定する。即ち、制御装置27は、充填ノズル13が載置部25に収納されてノズル検出装置25Aが開状態となっていることを検知することにより、圧縮燃料ガスの供給が行われていないことを判断することができる。言い換えれば、制御装置27は、ガス充填に関する充填状況としてのガス充填の有無を検出する。そして、ステップ1で「YES」と判定した場合は、ガス充填中であるので、圧縮燃料ガスの充填が終了するまで従来技術と同様に冷媒温度を制御する。このとき冷媒流量を制御してもよい。一方、ステップ1で「NO」と判定した場合は、ガス充填中ではなく、ガス充填作業が終了し非充填状態となっているので、次のステップ2に進む。
ステップ2では、制御装置27は、ガス温度センサ21の測定値を取得する。即ち、制御装置27は、非充填状態でのガス供給管路5(下流側供給管路5B)内の圧縮燃料ガスの温度Tの取得を行う。言い換えれば、制御装置27は、ガス充填に関する充填状況としての圧縮燃料ガスの温度Tを検出する。この場合、制御装置27は、ガス温度センサ21で検出された下流側供給管路5B内の圧縮燃料ガスの温度Tを取得してメモリ28に記憶し、次のステップ3に進む。
ステップ3では、制御装置27は、取得した圧縮燃料ガスの温度Tに基づいて、目標とする冷媒設定温度tを演算する。この場合、制御装置27は、図3に示す圧縮燃料ガスの測定温度Tと冷媒設定温度tとの特性線31(目標値算出マップ)を用いて、冷媒設定温度tを演算する。この場合、冷媒設定温度tを、所定の範囲内(例えば、許容最高温度tmaxを−34℃とし、許容最低温度tminを−40℃とする)に設定する。
具体的には、制御装置27は、圧縮燃料ガスの温度Tが低くなった所定の温度以下の場合は、ガス供給管路5の過冷却を抑制し省エネルギ化を図るため、冷媒設定温度tを許容最高温度tmaxに設定する。そして、制御装置27は、圧縮燃料ガスの温度上昇に従って冷媒設定温度tを下げて冷却し、測定温度Tが高くなった所定の温度以上の場合には、ガス供給管路5を冷却するため、冷媒設定温度tを許容最低温度tminに設定する。
続くステップ4では、制御装置27は、ステップ3で演算した目標の冷媒設定温度tを、チラーユニット18の冷媒制御部18Dに向けて送信する。そして、冷媒制御部18Dは、受信した冷媒設定温度tに基づいて冷却部18Aを制御して、冷媒管路17を流通する冷媒を冷却する。このとき、冷媒の温度は、冷却部18Aの調整温度により増減される。
かくして、第1の実施の形態では、ガス充填装置1の制御装置27は、充填状況検出手段(即ち、ガス温度センサ21およびノズル検出装置25A)により検出された充填状況に応じて、チラーユニット18による冷媒の温度を可変に制御する構成としている。これにより、圧縮燃料ガスの充填状況に対応して、下流側供給管路5B内に流通する前の圧縮燃料ガスを冷却することができるので、充填作業の効率化および省エネルギ化を図ることができる。
具体的には、充填状況検出手段は、充填ノズル13を用いて燃料タンク2Aにガス充填されているか否かを検出するノズル検出装置25Aとガス温度センサ21とを含んで構成されている。即ち、ガス充填中の場合には、ガス供給管路5の下流側供給管路5Bは流通する圧縮燃料ガスにより常時冷却されているので、チラーユニット18の冷媒の温度を特に変更する必要はない。しかし、燃料タンク2Aへのガス充填が終了した後に、次の充填作業までの時間が長くなると、下流側供給管路5B内は周囲の外気温度の影響で漸次温度上昇する。このような状態で、次なるガス充填作業を行うと、燃料タンク2A内には、圧縮燃料ガスが高い温度で充填されることになり、燃料タンク2A内に十分な量の燃料ガスを充填するのが難しくなる。
そこで、第1の実施の形態では、ノズル検出装置25Aでガス充填の有無を判定すると共に、遮断弁19より下流側のガス供給管路5(下流側供給管路5B)に、ガス供給管路5内の圧縮燃料ガスの温度Tを計測するガス温度センサ21を設けている。これにより、燃料タンク2Aへのガス充填が終了した後に次の充填作業までの時間が長くなるに従って、圧縮燃料ガスの温度Tが周囲の外気温度の影響で漸次温度上昇した場合でも、図3に示す特性線31の如く、温度Tが高くなれば逆に冷媒設定温度tを下げる制御を行うことができる。
このため、次なるガス充填作業を行うときには、圧縮燃料ガスの温度Tに応じて温度制御された冷媒により、適正に冷却された圧縮燃料ガスを燃料タンク2A内に充填することができ、燃料タンク2A内に十分な量の燃料ガスを充填することができる。一方、例えば充填作業を連続的に行うような場合には、圧縮燃料ガスの温度Tがそれほど温度上昇することはなく、このときの温度Tに応じて冷媒設定温度tを上げることができる。この結果、冷媒の温度を余分に下げることなく圧縮燃料ガスの温度Tを適正に調整することができるので、省エネルギ化を図ることができる。
次に、図4および図5は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。第2の実施の形態の特徴は、制御手段は、ガス充填終了後からの経過時間Sに応じて冷媒の温度を制御する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図4は、充填状況検出手段としてのタイマ29が検出した経過時間Sに基づいて、制御装置27が冷媒の温度を制御する処理を示している。この場合、説明の便宜上、既にガス充填処理が行われている場合を例に挙げて、冷媒の温度を制御する処理を説明する。また、充填状況とは、圧縮燃料ガスの充填作業が終了した後の経過時間Sを意味している。なお、ステップ14の処理については、上述した第1の実施の形態によるステップ4と同様であるので、簡略に説明する。
まず、処理動作がスタートすると、ステップ11では、制御装置27は、ガス充填処理の途中において、圧縮燃料ガスのガス充填が終了したか否かを判定する。そして、ステップ11で「NO」と判定した場合は、ガス充填が終了していないので、圧縮燃料ガスの充填が終了するまで、従来技術と同様にチラーユニット18を制御する。一方、ステップ11で「YES」と判定した場合は、ガス充填が終了し非充填状態となっているので、次のステップ12に進む。
ステップ12では、制御装置27は、タイマ29を起動して前回のガス充填終了後からの経過時間Sを計測(計時)する。この経過時間Sは、プログラムサイクル毎に計時してもよく、例えば一定時間ΔS(10〜30秒)毎に計時してもよい。即ち、制御装置27は、タイマ29が検出した、前回のガス充填が終了して充填ノズル13が載置部25に戻された時間から、次回のガス充填における充填ノズル13が載置部25から取外されるまでの全体の経過時間Saのうち、前記一定時間ΔS毎の経過時間Sを計時し、次のステップ13に進む。言い換えれば、制御装置27は、タイマ29が検出したステップ11のガス充填終了後からの一定時間ΔS毎の経過時間Sを、ガス充填に関する充填状況として取得する。
具体的には、経過時間Sとは、以下の数1式で表される。即ち、経過時間Sとは、一定時間ΔSがn回(n=1,2,3,4,5…)に及ぶ時間のことである。例えば、前回のガス充填終了後からの経過時間Sが、仮にS=8×ΔSとなった場合、目標とする冷媒設定温度tは、経過時間ΔS,2ΔS,3ΔS,…,7ΔS,8ΔSまでの合計8回、特性線41に基づいて、それぞれの経過時間ΔS,2ΔS,3ΔS,…,7ΔS,8ΔS毎に演算される。これにより、冷媒の温度は、次回のガス充填が開始されるまでに、それぞれの目標とする冷媒設定温度tに近付けるように逐次制御される。
Figure 0006709138
ステップ13では、制御装置27は、タイマ29で計時した経過時間Sに基づいて、目標とする冷媒設定温度tを演算する。この場合、制御装置27は、図5に示す経過時間Sと冷媒設定温度tとの特性線41(目標値算出マップ)を用いて、目標とする冷媒設定温度tを前記一定時間ΔS毎に演算する。この場合、冷媒設定温度tを、所定の範囲内に設定する。
具体的には、制御装置27は、経過時間Sが短く所定の時間(例えば、30秒程度)以下の場合は、ガス供給管路5の過冷却を抑制し省エネルギ化を図るため、冷媒設定温度tを許容最高温度tmaxに設定する。そして、制御装置27は、経過時間Sが例えば30〜60秒以上と長くなるに従って目標とする冷媒設定温度tを前記一定時間ΔS毎に下げて冷却し、経過時間Sが長くなった所定の時間(例えば、1〜2時間)以上の場合には、ガス供給管路5を冷却するため、冷媒設定温度tを許容最低温度tminに設定する。
続くステップ14では、制御装置27は、ステップ13で演算した目標の冷媒設定温度tを、チラーユニット18の冷媒制御部18Dに向けて送信する。そして、冷媒制御部18Dは、受信した冷媒設定温度tに基づいて冷却部18Aを前記所定時間毎に制御して、冷媒管路17を流通する冷媒を冷却する。
そして、ステップ15では、制御装置27は、次回のガス充填が開始されたか否かを判定する。ステップ15で「NO」と判定した場合は、次回のガス充填が開始されていないので、再度ステップ12に戻り、経過時間Sに応じた冷媒の制御処理を繰り返す。一方、ステップ15で「YES」と判定した場合は、次回のガス充填が開始したのでリターンする。
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第2の実施の形態によれば、充填状況検出手段は、ガス充填終了後からの経過時間Sを検出するタイマ29を含んで構成されている。これにより、前回ガス充填終了後からの経過時間Sに応じて、冷媒の温度を制御することができるので、省エネルギ化を図ることができる。
即ち、前回ガス充填終了後からの経過時間Sが短い場合は、ガス供給管路5は流通した圧縮燃料ガスにより冷却されているので、冷媒設定温度tを上げても圧縮燃料ガスを充分に冷却することができる。一方、前回ガス充填終了後からの経過時間Sが長い場合は、ガス供給管路5の下流側供給管路5Bは外気温の影響により温められているので、冷媒設定温度tを下げることにより圧縮燃料ガスを充分に冷却することができる。即ち、図5に示す特性線41の如く、経過時間Sに応じて冷媒設定温度tを制御し、経過時間Sが短い場合は冷媒設定温度tを許容最高温度tmaxに近付けることができるので、冷媒の温度を余分に下げることなく省エネルギ化を図ることができる。
次に、図6および図7は、本発明の第3の実施の形態を示すものである。第3の実施の形態の特徴は、制御手段は、ガス充填をおこなうときの時間帯に応じて冷媒の温度を制御する構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図6は、充填状況検出手段としてのタイマ29が検出した時間帯に基づいて、制御装置27が冷媒の温度を制御する処理を示している。この場合、充填状況とは、時刻情報に基づく時間帯を意味している。なお、ステップ21,24の処理については、上述した第1の実施の形態によるステップ1,4とそれぞれ同様であるので、簡略に説明する。
まず、処理動作がスタートすると、ステップ21では、制御装置27は、圧縮燃料ガスのガス充填中か否かを判定する。そして、ステップ21で「YES」と判定した場合は、ガス充填中であるので、圧縮燃料ガスの充填が終了するまで、従来技術と同様にチラーユニット18の制御を行う。一方、ステップ21で「NO」と判定した場合は、ガス充填中ではなく、ガス充填作業が終了し非充填状態となっているので、次のステップ22に進む。
ステップ22では、制御装置27は、タイマ29から時間帯を、昼間か否かとして取得する。即ち、制御装置27は、タイマ29が検出した時刻情報に基づいて、該時刻情報を時間帯に分類してメモリ28に記憶し、次のステップ23に進む。言い換えれば、制御装置27は、ガス充填に関する充填状況としての時間帯を検出する。
ステップ23では、制御装置27は、分類した時間帯に基づいて、目標とする冷媒設定温度tを演算する。この場合、制御装置27は、図7に示す時間帯と冷媒設定温度tとの特性線51(目標値算出マップ)を用いて、目標とする冷媒設定温度tを演算する。ここで、冷媒設定温度tを、所定の範囲内に設定する。
具体的には、制御装置27は、「昼間」の時間帯では、外気温が高いため、冷媒設定温度tを許容最低温度tminに設定する。そして、制御装置27は、「夜間」の時間帯では、外気温が低いため、冷媒設定温度tを許容最高温度tmaxに設定する。
続くステップ24では、制御装置27は、ステップ23で演算した目標の冷媒設定温度tを、チラーユニット18の冷媒制御部18Dに向けて送信する。そして、冷媒制御部18Dは、受信した冷媒設定温度tに基づいて冷却部18Aを制御して、冷媒管路17を流通する冷媒を冷却する。
かくして、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第3の実施の形態によれば、充填状況検出手段は、ガス充填が行われる時間帯を検出するタイマ29を含んで構成されている。これにより、時間帯に応じて、目標とする冷媒の温度を可変に制御することができるので、省エネルギ化を図ることができる。
即ち、外気温が高い「昼間」の時間帯では、冷媒設定温度tを下げて圧縮燃料ガスを充分に冷却することができる。一方、外気温が低い「夜間」の時間帯では、冷媒設定温度tを上げても圧縮燃料ガスの温度がそれ程上昇することはない。この結果、冷媒の温度を余分に下げることなく、圧縮燃料ガスの温度を低い温度に保つことができるので、省エネルギ化を図ることができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、制御装置27は、ガス供給管路5内の圧縮燃料ガスの温度を計測するガス温度センサ21による検出温度に応じて、冷媒の温度を制御すること構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、制御装置は、ガス充填装置の電源投入時か否かを検出する駆動検出装置を備え、電源投入時に冷媒の温度を制御する構成としてもよい。これにより、ガス充填装置の電源投入時に外気温の影響により圧縮燃料ガスの温度が上昇している場合でも、冷媒の温度を電源投入時に低い温度まで下げることにより、圧縮燃料ガスの温度を下げることができる。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、制御装置27と冷媒制御部18Dとは、冷媒設定温度tに基づいて冷却部18Aを制御して、冷媒の温度を可変にする構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、制御装置27と冷媒制御部18Dとは、ポンプ18Bにより冷媒流量を増減させて、熱交換器16側での熱交換量を変化させることにより、結果として、冷媒の温度を適正に制御する構成としてもよい。また、冷却部18Aの制御とポンプ18Bの制御とを組合わせて、冷媒の温度を制御する構成としてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、熱交換器16よりも下流側に制御弁としての遮断弁19を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば遮断弁19に代えてガス供給管路5内を流通する圧縮燃料ガスの流量を調整することができる流量調整弁を設けてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、前記実施の形態では、圧縮燃料ガスとして水素ガスを用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、水素ガス以外のガス、例えばブタン,プロパン等のガスや圧縮天然ガス(CNG)を車両2の燃料タンク2Aに充填するためのガス充填装置にも適用することができる。また、車両2の燃料タンク2Aに圧縮されたガスを充填する形態に限らず、他の被充填タンク(容器を含む)に圧縮されたガスを充填する際にも適用することができる。さらに、ガス充填装置1のディスペンサユニット4を、他の場所にガス給送するための管路の途中に設置してもよい。
さらに、前記各実施の形態は例示であり、異なる実施の形態で示した構成の部分的な置換または組合わせが可能であることは言うまでもない。例えば、タイマが検出した時間帯に応じて、ガス供給管路内の圧縮燃料ガスの温度を用いた制御とガス充填終了後からの経過時間を用いた制御とを使い分ける構成としてもよい。
以上説明した実施の形態に基づくガス充填装置として、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
ガス充填装置の第1の態様としては、ディスペンサ筐体内に配設され、加圧された圧縮燃料ガスがガス蓄圧器から供給されるガス供給管路と、前記ガス蓄圧器に前記ガス供給管路を介して接続され、前記圧縮燃料ガスを被充填タンクに充填する充填ノズルと、前記ガス供給管路内の前記圧縮燃料ガスを冷却するための冷媒を冷却する冷媒冷却器と、前記ガス供給管路に設けられ、前記冷媒冷却器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記圧縮燃料ガスを冷却する熱交換器と、前記熱交換器よりも下流側に位置して前記ガス供給管路に設けられ、前記被充填タンクへの前記圧縮燃料ガスの流通を制御する制御弁と、前記制御弁の制御を行うことにより前記被充填タンクへのガス充填を制御する制御手段と、を備えたガス充填装置であって、前記制御手段によるガス充填に関する充填状況を検出する充填状況検出手段を備え、前記制御手段は、前記充填状況検出手段により検出された充填状況に応じて前記冷媒冷却器の冷媒の温度を制御することを特徴とすることを特徴としている。
第2の態様としては、第1の態様において、前記充填状況検出手段は、前記制御弁よりも下流側の前記ガス供給管路に位置して、当該ガス供給管路内の前記圧縮燃料ガスの温度を計測するガス温度センサを含んで構成されることを特徴としている。
第3の態様としては、第1または第2の態様において、前記充填状況検出手段は、ガス充填終了後からの経過時間を検出する経過時間検出装置を含んで構成されることを特徴としている。
第4の態様としては、第1ないし第3の態様のいずれかにおいて、前記充填状況検出手段は、前記圧縮燃料ガスの充填が行われる時間帯を検出する時間帯検出装置を含んで構成されることを特徴としている。
第5の態様としては、第1ないし第4の態様のいずれかにおいて、前記充填状況検出手段は、前記冷媒冷却器の電源投入時か否かを検出する駆動検出装置を含んで構成されることを特徴としている。
1 ガス充填装置
2A 燃料タンク(被充填タンク)
4A ディスペンサ筐体
5 ガス供給管路
6 ガス蓄圧器
13 充填ノズル
16 熱交換器
18 チラーユニット(冷媒冷却器)
19 遮断弁(制御弁)
21 ガス温度センサ(充填状況検出手段)
27 制御装置(制御手段、駆動検出装置、充填状況検出手段)
29 タイマ(経過時間検出装置、時間帯検出装置、充填状況検出手段)

Claims (4)

  1. ディスペンサ筐体内に配設され、加圧された圧縮燃料ガスがガス蓄圧器から供給されるガス供給管路と、
    前記ガス蓄圧器に前記ガス供給管路を介して接続され、前記圧縮燃料ガスを被充填タンクに充填する充填ノズルと、
    前記ガス供給管路内の前記圧縮燃料ガスを冷却するための冷媒を冷却する冷媒冷却器と、
    前記ガス供給管路に設けられ、前記冷媒冷却器により冷却された前記冷媒との熱交換により前記圧縮燃料ガスを冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器よりも下流側に位置して前記ガス供給管路に設けられ、前記被充填タンクへの前記圧縮燃料ガスの流通を制御する制御弁と、
    前記制御弁の制御を行うことにより前記被充填タンクへのガス充填を制御する制御手段と、
    を備えたガス充填装置であって、
    前記充填ノズルによるガス充填終了後からの経過時間を検出する経過時間検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記経過時間検出手段により検出された充填終了後の経過時間に応じて前記冷媒冷却器の冷媒の温度を制御することを特徴とするガス充填装置。
  2. 前記制御手段には、充填終了後の経過時間に応じた冷媒設定温度が予め記憶されている記憶部を備え、前記制御手段は、前記経過時間から前記記憶部に記憶された当該経過時間に対応する冷媒設定温度を演算し、演算された冷媒設定温度となるよう冷媒温度を制御することを特徴とする請求項1に記載のガス充填装置。
  3. 前記ディスペンサ筐体に設けられ、前記充填ノズルが載置される載置部と、
    前記載置部に設けられ、前記充填ノズルが載置されたか否かを検知するノズル検出手段と、を備えてなり、
    前記経過時間検出手段による経過時間は、ガス充填終了後に前記ノズル検出手段による前記充填ノズルが載置されたことを検知してから、次回、ガス充填における前記充填ノズルが載置されていないことを検知するまでの間の時間であることを特徴とする請求項1または2に記載のガス充填装置。
  4. 前記制御手段は、前記経過時間検出手段により検出された充填終了後の経過時間に応じて冷媒設定温度の許容温度を設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のガス充填装置
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