JP6709102B2 - 漁網の形状特定装置 - Google Patents

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本発明は、底引き網漁を行う際の、漁網を曳航する船舶の航行に伴って変化する漁網の形状を操船者に認識させるための技術に関する。
海洋等における漁業の方法の一つとして、船舶が底引き網を曳航することで漁を行う底引き網漁が知られている。この漁法においては、漁ごとの漁獲量を多くして高い漁業成果をあげるためには、漁を開始する前に、網の内側に多くの獲物(水中の魚介類のこと。本明細書において同じ。)を追い込めるように底引き網を水中に配置することが必要とされる。この底引き網の配置においては、平面視(上方から見た状態)における底引き網の配置された形状が特に重要となる。
ここで、一般的には、漁獲量を多くするには、底引き網の網本体に接続された一対のロープがひし形のような略矩形になるように水中に配置したのち、船舶がこの一対のロープを曳きながら航行することで底引き網を曳航するのがよいとされている。
従来、底引き網のロープを理想的な略矩形に配置するために、船舶の操船部等に設けられた表示部(CRTの画面)上に表示する海図上に、自船位置と共に、底引き網のロープを配置するための略矩形の図形を表示する操船支援装置の技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。操船者は、この図形を予定航路として、この図形と船舶の航跡が略一致するように操船しながら底引き網のロープを水中に垂らしていく。即ち、表示部に表示された図形と航跡を視認しながら、底引き網のロープを平面視において理想的な略矩形の形状に配置させることが可能となる。
特開平7−198406号公報(段落[0041]〜[0043]、[図2][図3][図4]等)
ここで、底引き網のロープは、水中に配置した後に漁を開始すると、船舶によって曳航されるので、配置された際の形状が崩れてゆく。例えば特許文献1に記載された平面視略矩形の形状は、ロープが船舶に曳航されてゆくにつれて、長さ方向(船舶の進行方向側のこと。以下本明細書において同じ。)の対角線が次第に長くなる一方で幅方向(船舶の進行方向に対して略直交方向のこと。以下本明細書において同じ。)の対角線が次第に短くなっていくように、ロープの平面視形状が変形してゆく。この変形が進み、ロープの幅方向の対角線が短くなりすぎると、底引き網の網本体の開口部分が狭くなり、網本体の内部に水中の獲物を追い込めなくなる。この状態になったら、操船者は、底引き網を一旦引き揚げて網本体の内部の獲物を漁獲したのち、再度水中に底引き網を配置し直して漁を行う。
しかし、上記特許文献1に記載の発明においては、漁を開始した後の、水中に配置されたロープの配置の変化を操船者が表示部にて視認することはできない。そのため、底引き網の網本体の開口状態等は勘に頼って認識する以外になく、効率的な漁を行うことが難しいという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、漁を行っている最中の底引き網の水中での配置状態を操船者が適切に認識できて、効率的な漁を行うことを可能とする底引き網の形状特定装置を提供することを課題としている。
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、水中で獲物を捕獲する網本体と、該網本体及び船舶を連結するロープとを前記船舶で曳航することで前記網本体において前記獲物を捕獲する漁網の、前記曳航の際に経時的に変化する形状を表示する漁網の形状表示装置であって、前記漁網を水中に投下する際における、前記漁網の初期状態の配置によって形成される特定の形状を、画像として表示するための情報として設定する形状設定手段と、該形状設定手段によって設定された前記漁網が前記船舶によって曳網されたときの、前記漁網の前記特定の形状からの形状の変化を特定する形状変化特定手段と、前記漁網の前記特定の形状の情報、及び、前記形状の変化の情報に基づいて、前記漁網のリアルタイムの前記形状を視認可能な画像を形成し、該形成された画像を表示手段に表示させる画像形成手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記漁網の前記ロープの前記経時的に変化する形状を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記形状変化特定手段は、前記船舶が航行された際の所定の航行状態を特定する航行状態特定手段を備え、
前記形状変化特定手段は、前記航行状態特定手段によって特定された、前記船舶の前記所定の航行状態の情報に依存して前記漁網の前記形状の変化を特定することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の構成に加え、前記航行状態特定手段は、前記船舶の航行距離を特定し、前記形状変化特定手段は、前記航行状態特定手段によって特定された前記船舶の航行距離に依存して、前記漁網の経時的な前記形状の変化を予測することで前記漁網の前記形状を特定することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一つに記載の構成に加え、前記形状変化特定手段は、前記網本体の開口状態を特定する網状態特定手段を備え、前記形状変化特定手段は、前記漁網の前記形状の変化を特定する際に、前記網状態特定手段において特定された前記網本体の開口状態の情報を用いることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一つに記載の構成に加え、前記形状変化特定手段は、前記船舶の周囲の潮流を特定する潮流特定手段を備え、前記形状変化特定手段は、前記漁網の前記形状の変化を特定する際に、前記潮流特定手段において特定された前記潮流の情報を用いることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一つに記載の構成に加え、前記漁網は底引き網であることを特徴とする。
本発明によれば、漁を行っている最中の漁網の水中での配置状態を操船者が適切に認識できて、効率的な漁を行うことが可能となる。
この実施の形態に係る「漁網の形状表示装置」としての画像・映像表示装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 同上画像・映像表示装置の表示部における(a)底引き網を水中に設置した初期状態としての特定の形状の表示を模式的に示す図、(b)漁を開始した後に底引き網の網本体の開口部の開口幅が縮小して限界値に達した状態の表示を模式的に示す図、である。 この実施の形態に係る画像・映像表示装置を用いる船舶による底引き網の初期状態の設置手順、及び、同画像・映像表示装置における、底引き網の特定の形状と漁を開始した後の形状が変化した状態とを模式的に示す図である。 この実施の形態に係る画像・映像表示装置を用いる船舶と底引き網との全体構成を模式的に示す図である。
[基本構成]
図1から図4にこの発明の実施の形態を示す。
図1は、この実施の形態に係る船舶と「漁網の形状表示装置」としての画像・映像表示装置の全体構成を示す機能ブロック図である。
図1に示す、この実施の形態に係る「漁網の形状表示装置」としての画像・映像表示装置10Aは、船舶10Bに搭載されて、漁網の水中での配置状態を操船者が適切に認識するために使用されるものである。
図4に示す、船舶10Bは、主として一そう曳きの「かけ回し」による底引き網漁を行う漁船である(以下、この実施の形態においては、船舶10Bは「かけ回し」による底引き網漁を行う漁船として説明する。)。即ち、船舶10Bは、「漁網」としての底引き網31のロープ32を連結し、水底に設置された網本体33を曳いて獲物34を捕獲する。なお、船舶10Bは、底引き網漁等、漁網を曳航して漁を行う漁船であればどのようなものでもよい。
図1に示す通り、この実施の形態に係る画像・映像表示装置10Aは、船舶10Bに搭載されたアンテナ10から信号を供給される。
また、画像・映像表示装置10Aは、A/D変換部11、信号処理部12、座標変換部13、映像用メモリ14、操作部15、「航行状態特定手段」としての位置情報取得部16、「航行状態特定手段」としての方位情報取得部17、「航行状態特定手段」としての速度情報取得部18、「網状態特定手段」としての網情報取得部19、「潮流特定手段」としての潮流情報取得部20、制御部21、グラフィック用メモリ22、「表示手段」としての表示部23を備え、レーダ指示機としての機能を備えている。
さらに、制御部21は、機能手段として、「形状設定手段」としての形状設定部211、「形状変化特定手段」としての形状変化特定部212、「画像形成手段」としての画像形成部213を備えている。更にまた、形状変化特定部212は、機能手段として、「航行状態特定手段」としての距離特定部2121、「網状態特定手段」としての網状態特定部2122、「潮流特定手段」としての潮流特定部2123を備えている。これらの機能手段は、ハードウェアロジックとして形成されるものでよいし、制御部21におけるプログラムの実行の結果として形成されるものでもよい。
位置情報取得部16、及び方位情報取得部17、及び速度情報取得部18と制御部21の距離特定部2121とは、船舶10Bが航行された際の所定の航行状態を特定する「航行状態特定手段」を形成し、主として船舶10Bの航行距離を特定する。なお、「航行状態特定手段」は、位置情報取得部16、及び方位情報取得部17、及び速度情報取得部18のうち何れか一つまたはその組み合わせと距離特定部2121とによって構成されていてもよい。
網情報取得部19と制御部21の網状態特定部2122とは、網本体33の開口状態を検出する「網状態特定手段」を形成する。この「網状態特定手段」は、直接的又は間接的に検出された情報により網本体33の開口状態を特定する。
潮流情報取得部20と制御部21の潮流特定部2123とは、船舶10Bの周囲の潮流を特定する「潮流特定手段」を形成する。
アンテナ10は、給電部101と輻射部102と検波・増幅部103とを備える。アンテナ10は、給電部101で生成されたマイクロ波パルス等を輻射部102から探知信号として外部に発射すると共に、探知信号が物標等に反射した反射信号を輻射部102で受信信号として受信し、検波・増幅部103において受信信号を検波し増幅する。
A/D変換部11は、アンテナ10から探知信号や受信信号の供給を受け、この探知信号や受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。
信号処理部12は、A/D変換部11でディジタル信号化された受信信号について、物標の位置等の情報を表示するための映像を形成するための各種処理を行う。具体的には、例えば、探知信号と受信信号の供給を受けて、探知信号の送信から受信信号の受信までに経過した時間のデータ(船舶10Bから物標までの距離を特定するための情報に相当)と、探知信号及び受信信号の送受信方向すなわちアンテナ10の角度位置(船舶10Bに対する物標の方位を特定するための情報に相当)とに対応付けられている、極座標系に準拠したデータを形成する。また、信号処理部12は信号のノイズ除去のための各種処理を行う。更に、信号処理部12はバッファ(図示せず)を備え、形成された極座標系に準拠したデータを一時的に記録する。尚、A/D変換部11までや、信号処理部12までがアンテナ10に配置されていても良い。
座標変換部13は、信号処理部12において形成された極座標系に準拠したデータの座標系を、アドレス制御によって、極座標系から直交座標系に変換する。また、座標変換部13は、ノイズ除去のために過去映像との相関処理も併せて行う。尚、座標変換部13までがアンテナ10に配置されていても良い。
映像用メモリ14は、座標変換部13で座標系が直交座標系に変換された受信信号に基づくデータを一時的に記録する機能を有する。映像用メモリ14に記録されたデータは、物標(例えば他の船舶)の現在の位置を映像化するための情報や、過去の所定時間において物標が移動した軌跡(例えば他の船舶の航跡)を映像化するための情報として用いられる。
操作部15は、操作者(例えば船舶10Bの操船者)が、画像・映像表示装置10Aにおいて底引き網31の形状に関する画像を形成するための各種操作や、アンテナ10から供給された信号に基づいて映像を形成するための各種操作を行うための各種機器である。具体的には操作部15は、それらの制御を行うための操作者が操作するために必要な各種機器、例えばボタン、レバー、回転式つまみ、マウス、また、具体的な数値や文字情報による命令等を入力するためのキーボードやタッチパネル等を備えている。操作部15は、操作者によって操作されることで制御部21の制御内容を操作する。具体的には、操作部15が操作されることで、底引き網31の基本情報や設置状態の情報が入力され、また、表示部23に表示される画像や映像の調整等の各種処理が操作される。なお、この実施の形態においては、説明の簡単のため、操船者が操作部15を操作するものとして、以下、操作部15の操作者も「操船者」として記載する。
位置情報取得部16は、例えばGPS受信機(図示せず)や、地上に設置された無線基地局等から発信された信号の受信機(図示せず)等から、船舶10Bの現在位置の情報(緯度・経度情報等)を取得する機能を有する。なお、位置情報取得部16は、船舶10Bの移動距離の情報を検出する距離センサや距離測定器等から船舶10Bの現在位置の情報を取得する構成であってもよい。
方位情報取得部17は、例えば地磁気センサ(図示せず)等の、船舶10Bや底引き網31の進行方向等、方位に関する各種の情報を検出する構成から方位に関する各種の情報を取得する機能を有する。
速度情報取得部18は、例えば速度センサ(図示せず)や加速度センサ(図示せず)等の、レーザ光、マイクロ波、超音波等のドップラ効果を利用して船舶10Bの速度や加速度を検出する構成から速度の情報や加速度の情報を機能を有する。
網情報取得部19は、底引き網31の各種情報を実測により検出する角度センサ(図示せず)から角度情報を取得する。具体的には、例えば、網情報取得部19は、角度センサ(図示せず)が検出した、底引き網31の一対のロープ32の開き角(船舶10Bに連結された部分におけるロープ32の平面視の角度のこと。図3に示す開き角d1や開き角d2がこれに相当する。)の情報を取得する機能を有する。
潮流情報取得部20は、船舶10Bの周囲の潮流の方向や速度を検出する方位センサ(図示せず)や速度センサ(図示せず)から潮流の方向や速度の情報を取得する機能を有する。例えば、潮流情報取得部20は、船舶10Bの船底に設けられた方位センサ(図示せず)と速度センサ(図示せず)が実測により検出した、船舶10Bの周囲における水流の方向や速さの情報を取得する。
この実施の形態においては、位置情報取得部16、方位情報取得部17、速度情報取得部18、網情報取得部19、潮流情報取得部20は、GPS受信機や各種センサとは別に、これらの構成から制御部21が情報を取得するための各種構成として設けられている。ただし、これらの構成がGPS受信機や各種センサ自体に設けられていてもよい。
制御部21は、例えばマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサ、ワイヤードロジック、シーケンス制御機器等によって構成される。
制御部21は、所定の指示(例えば操船者による操作部15の操作やプログラムの実行等。本明細書において同じ。)に基づいて、所定の処理を行う。具体的には、例えば、制御部21は、操船者による操作部15の操作やプログラムの実行等により、画像・映像表示装置10Aにおける、各種構成の操作、各種構成から供給された信号や情報に対する解析や各種演算、底引き網31の画像の形成、形成された画像の調整や修正等の処理を行う。
また、制御部21は、操船者による操作部15の操作やプログラムの実行等により、アンテナ10から供給された信号に基づく映像の形成や調整を行う。さらに制御部21は、操作部15から入力されたデータや数値、各種プログラムやプログラムの処理結果に基づくデータや数値等を記録する機能を有している。
制御部21に設けられた形状設定部211は、底引き網31を水中に投下する際における、底引き網31の初期状態の配置によって形成される特定の形状を、画像として表示するための情報として設定する。この特定の形状は、操船者が操作部15を操作することによって入力されたデータによって仮想的に形成される。あるいは、特定の形状は、アンテナ10の信号や位置情報取得部16の検出情報による航跡の情報等の実測値に基づいて形成される。
なお、この実施の形態において「特定の形状」とは、底引き網31のロープ32の初期状態の平面視形状であって、漁獲量を多くできる可能性の高い形状を主として示す。上述のように、「特定の形状」は、仮想的に形成されたものであってもよいし、実測値に基づいて形成されたものであってもよい(なお、この実施の形態では、後述する[処理手順2]に示す通り「特定の形状」が仮想的に形成されるものとして説明する。)また、この「特定の形状」は、ロープ32以外の構成の形状、例えば網本体33の特定の形状であってもよいし、平面視形状以外の形状、例えば側面視形状や斜視図の状態に示す形状等であってもよい。
制御部21に設けられた形状変化特定部212は、位置情報取得部16、方位情報取得部17において取得された情報や、速度情報取得部18等において検出された情報等に基づいて、船舶10Bの航行状態(船舶10Bの過去から現在にかけての航跡、航行の方位、航行速度等)の情報を取得して、これらの情報に基づいて所定の演算を行い、漁を開始した後の、底引き網31の水中での形状の変化、特に、ロープ32の平面視形状の経時的な変化、を算出する。
制御部21に設けられた距離特定部2121は、位置情報取得部16が取得した情報、方位情報取得部17が取得した情報、速度情報取得部18が検出した情報に基づいて、船舶10Bの航行距離を特定する。なお、距離特定部2121は、船舶10Bの航行距離の特定にあたり、位置情報取得部16、方位情報取得部17、速度情報取得部18の取得した情報の全てを用いてもよいし、一部の情報のみを用いてもよい。
制御部21に設けられた網状態特定部2122は、網情報取得部19が取得した、底引き網31のロープ32や網本体33の位置、あるいは、漁を開始した後における、底引き網31のロープ32や網本体33の位置や形状の実測情報に基づいて、底引き網31の形状や位置を特定する。網状態特定部2122において特定された情報は、形状変化特定部212において、演算によって算出された値に替えて、あるいは、演算によって算出された値を補完する情報として用いられる。
制御部21に設けられた潮流特定部2123は、潮流情報取得部20が検出取得した、船舶10Bの周囲の潮流の情報に基づいて、潮流の向きや大きさを特定する。潮流特定部2123が特定した情報は、形状変化特定部212において、演算によって算出された値を補完する情報として用いられる。
画像形成部213は、形状設定部211が設定した情報や、形状変化特定部212において特定された形状の変化の情報に基づいて、底引き網31の形状を視認できる画像を形成する。この実施の形態において、画像形成部213は、底引き網31の平面視形状を示す画像を形成する。但し、側面視形状を示す画像や斜視図の状態を示す画像等、どのような画像を形成してもよい。また、画像形成部213において、底引き網31以外の物、例えば船舶10B等の画像等が形成されてもよい。
グラフィック用メモリ22は、例えばRAM等であり、データを一時的に記録する機能を有する。グラフィック用メモリ22は、画像形成部213において形成された画像を一時的に記録する。
表示部23は、アンテナ10から供給された信号に基づいて形成された映像を形成する映像形成器と、例えばラスタスキャン方式等のスキャン機能を有するディスプレイ23A(図2の(a)(b)参照)とを備える。また、表示部23は、画像形成部213が形成した画像を、上記の映像と一緒にディスプレイ23Aに表示させる機能を有する。即ち、表示部23は、例えば、物標30(図2の(a)参照)の現在の位置の情報や航跡の映像と、船舶10Bに設置された底引き網31の平面視形状をディスプレイ23A上に表示する。
なお、表示部23は、タッチパネルとしての機能を有し、操船者が指やタッチペン等で画面をなぞることで底引き網31の設置位置や物標の位置等の情報を入力できるように構成されていてもよい。
[処理手順1・映像を表示させる手順]
次に、この実施の形態に係る画像・映像表示装置10Aにおいて、表示部23に映像を表示させるための処理手順を説明する。
まず、船舶10Bの操船者は、画像・映像表示装置10Aの電源スイッチ(図示せず)をオンにする。これにより画像・映像表示装置10Aはスタンバイ状態となる。この状態で、操船者が送信の操作を行うと画像・映像表示装置10Aは、
アンテナ10の輻射部 102から船舶10Bの外側に対して探知信号を発射し、探知信号が物標等に反射した反射信号を輻射部 102で受信して受信信号を得る。
この受信信号は検波・増幅部103で検波・増幅され、探知信号と受信信号とは信号処理装置10Cに供給される。信号処理装置10CのA/D変換部11においては、アンテナ10から供給された探知信号と受信信号とがアナログ信号からディジタル信号に変換され、信号処理部12に供給される。
信号処理部12においては、A/D変換部11から供給された探知信号及び受信信号を用いて極座標準拠のデータ(物標の距離と方位を特定するデータ)が形成される。このデータは、信号処理部12のバッファ(図示せず)に一時的に記録される。
座標変換部13においては、データの座標系が極座標系から直交座標系に変換されると共にノイズ除去の操作が行われる。映像用メモリ14においては、直交座標系に変換されたデータが記録される。
そして、表示部23には、船舶10Bを中心とした周辺の水域の状況(物標の位置や軌跡などの情報)が表示される。
[処理手順2・画像の形成の手順(1)]
次に、この実施の形態に係る画像・映像表示装置10Aにおいて、表示部23に表示させる、底引き網31の形状等の画像を形成するための処理手順を説明する。
操船者は、底引き網漁を開始する前に、操作部15の操作により、制御部21によって画像を表示可能な状態とする。
次に、操船者は、操作部15の操作により、図3に示す初期状態の底引き網31の設置状態や、底引き網31(図2の(a)(b)参照)の基本情報を入力する。
具体的には、たとえば、操船者は、タッチパネルとしての機能を有する表示部23に、図2の(a)に示すような、底引き網31のロープ32や網本体33の設置位置を描画したり、キーボード等によって底引き網31のロープ32や網本体33の設置位置を緯度・経度等の数値情報として入力したりすることで、初期状態の底引き網31(図3参照)の設置位置を入力する。また、操船者は、タッチパネルやキーボード等において、底引き網31の網本体33の材質や重さや開口部37(図2、図3等参照)の大きさ、ロープ32の材質や重さや長さ等、底引き網31の基本情報を入力する。
なお、操船者は、操作部15の操作により、船舶10Bの全長や排水量やエンジン出力や最高速度等、船舶10B自体の基本情報や、船舶10Bの乗組員数や積載貨物の重量や積載した燃料の量等、船舶10Bに搭載された人や物に関する情報や、天候や風向きや風の強さや周辺海域の基本的な潮流方向等、船舶10Bや底引き網31の設置状態や漁を開始した後の形状の変化に影響を与えうる外的要因の情報等を入力してもよい。
操作部15によって入力されたこれらの情報は制御部21に記録される。そして、形状設定部211はこれらの情報に基づいて特定の形状としての初期状態の底引き網31(図3参照)の形状等を特定する。ここでは、図3に示すように、底引き網31の特定の形状は、平面視形状が略ひし形に特定される。
画像形成部213は、形状設定部211の特定した、特定の形状としての初期状態の底引き網31の形状の画像を形成する。
この状態で、操船者は、底引き網漁を行う水域に底引き網31を設置する。具体的には、操船者は、形状設定部211の特定した、初期状態の底引き網31の形状となるように船舶10Bを航行させる。このような船舶10Bの航行を容易に行わせるため、表示部23に、画像形成部213が形成した初期状態の底引き網31の形状の画像と船舶10Bの航跡とが重ねて表示されるように構成されていてもよい。
まず、図3に模式的に示すように、底引き網31の一対のロープ32のうちの一方側の先端部に付けた目印35(例えば浮標)を水上に投下する。そののち、底引き網31を設置したい場所に沿って操船しながらロープ32を水中に投下してゆく。
例えば、ロープ32を略矩形に設置してゆく場合は、まず、船舶10Bの航跡36が、平面視形状が矩形の隣り合う二辺に沿った形状となるように(即ち、図3における矢印a、次いで矢印bに沿って)操船し、一方側のロープ32を水中に設置する。
そして、一方側のロープ32の投下が完了したのち、船舶10Bからは、ロープ32に接続された網本体33を水中に投下する。そして次に、網本体33に接続された他方側のロープ32を投下しながら、船舶10Bの航跡36が、平面視形状が矩形の隣り合う二辺に沿った形状となるように(即ち、図3における矢印c、次いで矢印dに沿って)操船し、他方側のロープ32を水中に設置する。
そして、船舶10Bは、目印35の位置まで戻って来ると、目印35と共に一方側のロープ32の先端を船上に回収し、一対のロープ32をそれぞれ船舶10Bに連結する。この状態で、底引き網31(図3においては初期状態の底引き網31)の初期状態の設置が完了する。
図3には、初期状態の底引き網31が、画像形成部213が形成した画像と略一致した状態で水中に設置された状態を示している。同図に示す、初期状態の底引き網31は、一対のロープ32が平面視略矩形の形状となる。この平面視略矩形の一つの頂点の位置(図3における一番下の頂点の位置)には網本体33が設置され、その頂点の対角線上の頂点の位置(図3における一番上の頂点の位置)には船舶10Bが位置した状態となる。なお、実際に設置された初期状態の底引き網31の形状は、画像形成部213が形成した初期状態の底引き網31の形状と完全に一致していなくてもよい。
[処理手順3・画像の形成の手順(2)]
[処理手順2]ののち、船舶10Bが底引き網31を曳航して漁を開始した場合を考える。このとき、獲物34は網本体33の内部に追い込まれて捕獲される。
このとき、図3に示すように、底引き網31のロープ32は、船舶10Bの推進力により、図3のP1に示す船舶10Bの進行方向に引っ張られる。それに伴い、ロープ32には、図3の矢印P2に示す、幅方向が狭まる方向の力も加わる。その結果、図3に示すように、底引き網31は、ロープ32の平面視形状における初期状態の開き角d1が狭まる方向に徐々に変形する。それと共に、網本体33の開口部37の幅も徐々に狭くなる。これにより、図3に示す、特定の形状としての初期状態の底引き網31のロープ32の平面視形状は、漁がすすむにつれて、図3に示す底引き網31のロープ32の平面視形状、すなわち、船舶10Bの進行方向に長く幅方向大きさL1が小さい、縦長の略ひし形に変形してゆく。
形状変化特定部212は、底引き網漁が開始された後の、底引き網31のロープ32の平面視形状及び網本体33の平面視形状の変化を所定の演算によって導出し、導出された形状を、底引き網31の予測形状として設定する。
この所定の演算としては、例えば以下に示すものが考えられる。
<演算手法1・船舶の移動距離を用いた演算>
形状変化特定部212は、船舶10Bの移動距離を計測し、距離を形状変化のパラメータとしてロープ32や網本体33の平面視形状の変化を予測する。例えば、図1に示す、位置情報取得部16や方位情報取得部17や速度情報取得部18によって取得された、船舶10Bの移動距離(これは、移動の直線距離であってもよいし、船舶10Bの蛇行等も含めた航行距離であってもよい)をパラメータとして用い、所定の演算を行う、この移動距離に依存して(例えば移動距離に比例して)ロープ32の長さ方向や幅方向の大きさが変化するように、底引き網31のロープ32や網本体33の平面視形状の変化の予測値を算出する。
<演算手法2・船舶の速度を用いた演算>
形状変化特定部212は、上記<演算手法1>の算出を行う際に、船舶10Bの速度を更なるパラメータとして用い、所定の演算を行う。例えば、速度情報取得部18によって船舶10Bの航行速度を検出して、この速度情報を上記の所定の演算に用いる。具体的には、例えば、船舶10Bの移動距離が同じでも、船舶10Bの速度が速ければ形状の変化が大きく、遅ければ形状の変化が小さくなるように、パラメータを設定しつつ、<演算手法1>の演算を行う。
また、底引き網31のロープ32の平面視形状及び網本体33の平面視形状の予測形状を算出するための所定の演算としては、例えば以下のような実測値を用いて形状を特定する方法も考えられる。
<演算手法3・底引き網の状態の実測情報に基づく演算>
形状変化特定部212は、底引き網31の所定の情報を実測により得られた実測値を用いて底引き網31の形状を特定する。具体的には、例えば、網情報取得部19が角度センサ(図示せず)の検出した角度情報を取得して、網状態特定部2122が角度を算出し、底引き網31のロープ32の開き角(例えば図3に示す初期状態の平面視形状の開き角d1や、漁を開始した後の平面視形状の開き角d2)を検出する。この開き角(例えば開き角d1)によって、ロープ32の対角線の長さ方向大きさや幅方向大きさ(例えば図3に示す、幅方向大きさL1)が算出でき、さらに、網本体33の開口部37の開口幅(例えば図3に示す開口幅W1)も算出できる。
なお、この<演算手法3>においては、ロープ32の開き角(例えば開き角d1)以外の底引き網31の所定の情報を実測する構成であってもよい。例えば、網情報取得部19はロープ32や網本体33に設けられた位置センサ(図示せず)によるロープ32や網本体33の位置の検出結果に基づいて、ロープ32の対角線の長さ方向大きさや幅方向大きさ(例えば幅方向大きさL1)の算出や、網本体33の開口部37の開口幅(例えば開口幅W1)の算出を行う構成であってもよい。
<演算手法4・外的要因の実測情報に基づく演算>
形状変化特定部212は、上記<演算手法3>の演算を行う際に、船舶10Bの周囲に存在し、漁に直接的又は間接的に影響を与える外的要因の情報を実測し、この実測結果を底引き網31の形状等の特定に用いる。具体的には、例えば、潮流情報取得部20が船舶10Bの周囲の潮流の向きや速さを検出し、潮流特定部2123が検出結果から潮流の向きや速さを算出する。この潮流の情報は、ロープ32や網本体33の形状の歪みや位置のずれを特定する要因として用いる。
なお、この<演算手法4>においては、潮流の情報以外の外的要因の情報を底引き網31の形状の特定に用いる構成であってもよい。例えば、外的要件を検出する構成として、潮流情報取得部20に替えて風速計や温度計を備え、船舶10Bの周囲の風の向きや風速、あるいは温度を検出し、検出された情報を、ロープ32や網本体33の形状の歪み等の度合いの決定に用いることが考えられる。
<演算手法5・その他>
形状変化特定部212は、[処理手順3]の手順を行う際に、上記<演算手法1>や<演算手法3>を単独で用いてもよいし、<演算手法2>や<演算手法4>と組み合わせて用いてもよい。さらに、<演算手法1>と<演算手法3>を組み合わせる等、複数の演算手法を組み合わせて用いてもよい。
[処理手順4・画像の表示(1)]
画像形成部213は、形状設定部211や形状変化特定部212において設定・特定された情報に基づいて底引き網31の形状を特定する画像を形成する。この底引き網31の画像は、グラフィック用メモリ22に一時的に記録されたのち、表示部23のディスプレイ23Aに表示される。
漁を開始する前は、図2の(a)に示すように、表示部23のディスプレイ23Aにはロープ32と網本体33とが初期状態に設置された(即ちロープ32の平面視形状が特定の形状に形成された)底引き網31の画像が表示される。漁を開始した後は、ディスプレイ23Aに表示される底引き網31の画像は、図3の底引き網31のロープ32の形状から、同図の底引き網31のロープ32の形状へと次第に変化してゆく。それに伴い、図2の(b)に示すように、表示部23のディスプレイ23Aにはロープ32と網本体33との形状が経時的に変化してゆく底引き網31の画像が逐次表示される。
[処理手順5・画像の表示(2)]
上記[処理手順4]において、底引き網31の画像が表示部23のディスプレイ23Aに表示されたとき、ディスプレイ23Aには、底引き網31の平面視におけるリアルタイムの形状の画像と、アンテナ10から供給された信号に基づいて形成された映像とが融合した状態で表示される。具体的には、図2の(a)に示すように、ディスプレイ23Aには底引き網31の画像と、船舶10Bの周囲に存在する物標30(例えば他の船舶や水上のブイや水中の各種構築物等)の映像とが一緒に表示される。
これにより、操船者は、ディスプレイ23Aに表示された映像と画像とを見ながら、他の物標30と底引き網31との距離感や、物標30との位置関係との関係で底引き網31による漁を継続できるか否か(例えば、物標30と底引き網31とが近接して接触する恐れがあるか否か)等を視認により判断することができる。
なお、この実施の形態においては、ディスプレイ23Aに図2(a)や図2(b)のように映像と画像とが表示された状態で、船舶10Bや底引き網31と物標30との距離L3が予め設定された限界距離(底引き網漁を続けると、物標30が船舶10Bや底引き網31に接触する恐れがある所定の距離)よりも近接していることを制御部21が検出した場合、制御部21が、ディスプレイ23A上に、物標30との距離L3が限界距離以下であることを知らせるための警告表示を出す等の構成を備えていてもよい。
[処理手順6・限界値の表示]
船舶10Bが底引き網31の曳航を続けると、ロープ32の対角線の幅方向大きさが、図3に示す、初期状態の幅方向大きさL1から漁開始後の幅方向大きさL2に縮小する。その結果、網本体33の開口部37が、初期状態の開口幅W1から縮小してゆく。最終的には、開口部37の漁開始後の開口幅W2は、獲物34を網本体33の内部に追い込むことのできない大きさとしての限界値(以下単に「限界値」と証する。本明細書において同じ。)まで縮小する。あるいは、ロープ32の漁開始後の幅方向大きさL2が、網本体33の開口部37の開口幅W2が限界値に達する大きさとしての限界値(以下これも単に「限界値」と証する。本明細書において同じ。)にまで縮小する。
形状変化特定部212は、画像形成部213において形成される画像において、網本体33の開口部37の開口幅W2が限界値に達したか否か、あるいは、ロープ32の幅方向大きさL2が限界値に達したか否かを検出する。なお、制御部21は、例えば上記<演算手法3>等のように網本体33やロープ32の状態を実測している場合は、この実測の結果に基づいて開口幅W2や幅方向大きさL2が限界値に達したか否かを検出してもよい。
形状変化特定部212の検出の結果、網本体33の開口部37やロープ32の幅方向の大きさが限界値に達していると判定された場合、制御部21は限界値に達したことを操船者に告知する。例えば、制御部21の制御により、画像形成部213は、開口幅W2や幅方向大きさL2が限界値に達したことを操船者に告知する文字(例えば、「開口幅が限界値なので網を引き上げて下さい。」等の表示)を表示する。あるいは、画像形成部213は、画面の色を、限界値であることを示す色に変化させる。あるいは、制御部21は、画像表示以外の方法(例えばブザーを鳴らす等)によって、限界値に達したことを操船者に告知する。これにより、操船者は、底引き網31を水中から船舶10Bの上に引き上げ、網本体33の内部に捕獲された獲物34を取り出す。
上記[処理手順6]が完了した後に漁を継続して行う場合は、操船者は、上記[処理手順2]〜[処理手順6]の処理を繰り返し行いつつ、底引き網漁を行う。
以上、この実施の形態においては、底引き網31の初期状態の配置によって形成されるロープ32や網本体33の特定の形状を画像として表示したのち、底引き網31が船舶10Bによって曳網されたときの、底引き網31の初期状態からの形状の変化を特定し、底引き網31のリアルタイムの形状を視認可能な画像を形成し、形成された画像を表示部23のディスプレイ23Aに表示させることにより、漁を行っている間に水中で逐次変化する底引き網31の形状等の状態を、船舶10Bに設けられた表示部23のディスプレイ23Aに表示させることができる。そのため、操船者に対し、水面下における底引き網31の位置や形状等の状態(例えば、底引き網31の網本体33の開口部37の開口状態や、網本体33の開口部37の開口状態を変化させるロープ32の開き角等の状態)を、表示部23のディスプレイ23Aに表示された底引き網31の画像によって視認させることができる。これにより、漁を行っている最中の底引き網31の水中での配置状態を操船者が適切に認識できて、効率的な漁を行うことが可能となる。
この実施の形態においては、底引き網31のロープ32の経時的に変化する形状を表示部23のディスプレイ23Aに表示させることにより、網本体33の開口部37の開口状態に影響を与えるロープ32の形状をディスプレイ23Aに画像表示させて、底引き網31が漁を継続しうるか否かを、操船者に視角的に容易に判断させることが可能となる。これにより、効率的な漁を行うことが可能となる。
この実施の形態においては、漁を行っている際の船舶10Bの航行に伴って形状が変化する底引き網31の状態を、表示部23のディスプレイ23Aに表示される画像に適切に反映させて表示させることができる。これにより、漁を行っている最中の底引き網31の水中での配置状態を操船者が適切に認識できて、効率的な漁を行うことが可能となる。
この実施の形態においては、船舶10Bの航行距離に依存して、底引き網31の経時的な形状の変化を予測することで底引き網31の形状を特定することにより、漁を行っている際に底引き網31の形状に影響を与える主要要因である船舶10Bの航行距離に基づいて、底引き網31の形状の変化を正確に特定し、画像として表示させることが可能となる。
この実施の形態においては、底引き網31の形状の変化を特定する際に、継続して漁を行えるか否かを決定する主要要因である網本体33の開口部37の開口状態の情報を、網情報取得部19及び網状態特定部2122にて実測した精度の高い情報に基づいて形成し、底引き網31の形状の変化を特定するために用いることができる。これにより、底引き網31の形状の変化と漁の継続の可否を正確に特定できる画像を形成し、表示させることが可能となって、操船者に効率的な漁を行わせることができる。
この実施の形態においては、底引き網31の形状の変化を特定する際に、潮流情報取得部20及び潮流特定部2123において検出された、底引き網31の位置や形状に影響を与える主要要因である潮流の情報を、実測した精度の高い情報に基づいて形成し、底引き網31の形状の変化を特定するために用いることができる。これにより、底引き網31の形状の変化を正確に特定し、画像として表示させることが可能となる。
この実施の形態においては、底引き網31を曳航して行う漁において、底引き網31の形状の変化を正確に特定し、画像として表示させて、操船者に効率的な漁を行わせることができる。
なお、この実施の形態においては、船舶10Bの航行距離を、位置情報取得部16、方位情報取得部17、速度情報取得部18等において取得・検出された情報に基づいて形成したが、これに限定されず、他の距離検出手段、例えばアンテナ10によって特定の物標30(例えば灯台や水中に設けられた所定のブイ等)との距離を検出し、この検出結果に基づいて移動距離を特定する構成であってもよい。
この実施の形態においては、アンテナ10から供給された信号に基づく映像と共に、制御部21の制御により形成された底引き網31の画像をディスプレイ23Aに表示する構成としたが、これに限定されず、底引き網31の画像を、アンテナ10から供給された映像を表示するディスプレイ23Aとは別のディスプレイ(図示せず)に表示させる構成であってもよい。
この実施の形態においては、表示部23のディスプレイ23Aに表示させる画像を、底引き網31の平面視形状として形成したが、これに限定されず、例えば底引き網31の斜視形状や側面視形状等の画像を形成してディスプレイ23Aに表示させる構成であってもよいし、底引き網31の3次元画像を形成してディスプレイ23Aに表示させる構成であってもよい。
上記実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記実施の形態のみに限定されることを意味するものではないことは、いうまでもない。
10A・・・画像・映像表示装置(漁網の形状表示装置)
10B・・・船舶
16・・・位置情報取得部(航行状態特定手段)
17・・・方位情報取得部(航行状態特定手段)
18・・・速度情報取得部(航行状態特定手段)
19・・・網情報取得部(網状態特定手段)
20・・・潮流情報取得部(潮流特定手段)
211・・・形状設定部(形状設定手段)
212・・・形状変化特定部(形状変化特定手段)
2121・・・距離特定部(航行状態特定手段)
2122・・・網状態特定部(網状態特定手段)
2123・・・潮流特定部(潮流特定手段)
213・・・画像形成部(画像形成手段)
23・・・表示部(表示手段)
31・・・底引き網(漁網)
32・・・ロープ
33・・・網本体

Claims (6)

  1. 水中で獲物を捕獲する網本体と、該網本体及び船舶を連結するロープとを前記船舶で曳航することで前記網本体において前記獲物を捕獲する漁網の、前記曳航の際に経時的に変化する形状を表示する漁網の形状表示装置であって、
    前記漁網を水中に投下する際における、前記漁網の初期状態の配置によって形成される特定の形状を、画像として表示するための情報として設定する形状設定手段と、
    該形状設定手段によって設定された前記漁網が前記船舶によって曳網されたときの、前記漁網の前記特定の形状からの形状の変化を特定する形状変化特定手段と、
    前記漁網の前記特定の形状の情報、及び、前記形状の変化の情報に基づいて、前記漁網のリアルタイムの前記形状を視認可能な画像を形成し、該形成された画像を表示手段に表示させる画像形成手段とを備え
    前記画像形成手段は、前記漁網の前記ロープの前記経時的に変化する形状を前記表示手段に表示させることを特徴とする漁網の形状表示装置。
  2. 前記形状変化特定手段は、前記船舶が航行された際の所定の航行状態を特定する航行状態特定手段を備え、
    前記形状変化特定手段は、前記航行状態特定手段によって特定された、前記船舶の前記所定の航行状態の情報に依存して前記漁網の前記形状の変化を特定することを特徴とする請求項1に記載の漁網の形状表示装置。
  3. 前記航行状態特定手段は、前記船舶の航行距離を特定し、
    前記形状変化特定手段は、前記航行状態特定手段によって特定された前記船舶の航行距離に依存して、前記漁網の経時的な前記形状の変化を予測することで前記漁網の前記形状を特定することを特徴とする請求項2に記載の漁網の形状表示装置。
  4. 前記形状変化特定手段は、前記網本体の開口状態を特定する網状態特定手段を備え、
    前記形状変化特定手段は、前記漁網の前記形状の変化を特定する際に、前記網状態特定手段において特定された前記網本体の開口状態の情報を用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の漁網の形状表示装置。
  5. 前記形状変化特定手段は、前記船舶の周囲の潮流を特定する潮流特定手段を備え、
    前記形状変化特定手段は、前記漁網の前記形状の変化を特定する際に、前記潮流特定手段において特定された前記潮流の情報を用いることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の漁網の形状表示装置。
  6. 前記漁網は底引き網であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の漁網の形状表示装置。
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