JP6708467B2 - 円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、浸漬塗布法によって電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成した円筒状の基体の長手方向下方の不要な塗膜を除去する方法に関する。
複写機、レーザービームプリンタなどに用いられる電子写真感光体は、例えば円筒状の基体上に導電層、下引き層、電荷発生層や電荷輸送層等が設けられている。このような電子写真感光体の製造方法として、基体上に電子写真感光体を構成する上記各層の塗布液(電子写真感光体用塗布液)の塗膜を形成し、これを加熱や硬化する方法がある。中でも、円筒状の基体を電子写真感光体用塗布液中に例えば基体の軸を鉛直方向にして浸漬し、その後引き上げることにより塗膜を形成する浸漬塗布法がその生産性の高さという点から広く採用されている。しかし、浸漬塗布法では基体下方外周面にも必然的に塗膜が形成される。
ここで、電子写真感光体と現像部材(現像スリーブなど)との間の距離を一定に保つための部材(コロ)を電子写真感光体に当接させる構成をとる場合がある。その場合、コロが当接する部分は、摺擦を受けるため、塗膜が存在すると、不均一に剥離されたり摩耗したりするという問題がある。したがって、その部分には塗膜が形成されていないことが必要である。
そこで、円筒状の基体に浸漬塗布法によって塗膜を形成する場合、塗膜形成後に基体下方外周面の不要な塗膜を除去する工程が必要である。
そのため、感光体下端部の塗膜を除去する装置が提案されている。例えば、特許文献1では、円筒状基体下端内部に挿入した装置から溶剤を吐出し、ブラシで摺擦することで塗布膜を除去する装置が提案されている。特許文献2では、円筒状基体外周面に基体の回転方向上流側の面に切り込みを設けたブレードで摺擦することで塗布膜を除去する装置が提案されている。また、特許文献3では、円筒状基体の内部の塗膜を除去するための、下端が溶剤槽に浸漬し上端が基体の先端に嵌入可能な円柱状の拭取り部材と、前記基体と前記拭取り部材とを相対的に回転させる回転機構とを備えた塗膜除去装置が提案されている。さらに、特許文献4では、電子写真感光体の端部の塗膜を除去し、除去する必要のない塗膜部分の劣化を抑制するために、覆い部材と感光体下端の内周壁の塗膜除去のための多孔質状の除去部材と感光体下端の外周壁の塗膜除去のための樹脂製のプレート材とを備えた塗膜除去装置が提案されている。
特開2001−205178号公報 特開平7−84382号公報 特開2013−246391号公報 特開2014−21160号公報
塗膜を基体上から精度よく除去するには、溶剤の存在下に除去部材で塗膜を摺擦することにより、溶剤で塗膜を溶解しながら洗い流す必要があり、溶剤の供給量が重要である。しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された除去部材では溶剤の供給量が十分でなく、塗膜除去の精度が悪くなる課題があった。また、特許文献3に記載された塗膜除去装置では、回転により溶剤が供給される反面、拭取り部材のみを回転させた場合には、速い回転により溶剤が飛び散るため、基体と拭取り部材とを相対的に回転させる機構が必須となる。さらに、特許文献3に記載された塗膜除去装置において、拭取り部材は周面全体を覆うように接する必要があるため、外周面の塗膜を除去する際には、基体上の塗膜と塗膜を剥離する部分との境界に溶剤が貯留し、塗膜端部が不均一となってしまうという課題を有する。またさらに、特許文献4に記載された塗膜除去装置においては、除去する必要のない塗膜部分の劣化を抑制することはできるものの、塗膜除去部への溶媒の供給量が十分でなく、十分な塗膜の除去の精度という点では依然として課題を有している。
本発明の目的は、浸漬塗布法による電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体下方の外周面の不要な塗膜を、精度よく効率的に塗膜を除去することが可能な円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法を提供することである。
本発明は、電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の外周面の長手方向下方にある被除去部の塗膜を、少なくとも上端部が開放された溝形状を有する外周面塗膜除去部材を用いて除去する塗膜除去方法であって、
該方法が、
該基体の外周面の該被除去部に該外周面塗膜除去部材の該溝形状を有する面を該基体に対向させ、該溝形状と該基体とで空間を形成するように当接する工程、
溶剤が、該空間の下端よりしみ上がることで、該空間に該溶剤を供給する工程、および
該基体と該外周面塗膜除去部材とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、を有することを特徴とする円筒状の基体の塗膜除去方法である。
また、本発明は、円筒状の基体に浸漬塗布法により電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法において、
浸漬塗布法により該基体に電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、上記の塗膜除去方法により該基体の長手方向下方にある塗膜を除去する工程を有する電子写真感光体の製造方法である。
本発明によれば、浸漬塗布法による電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体下方の外周面の不要な塗膜を、精度よく効率的に塗膜を除去することが可能になる。また、該塗膜除去方法を用いて電子写真感光体を製造することにより、基体の不要な領域に塗膜の層が設けられていない電子写真感光体を得ることが可能になる。
本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の全体の概略構成を示す断面図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材の詳細な例(a)〜(h)を示す斜視図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる図2(a)で表わされる外周面塗膜除去部材を基体に当接させたときの上面図である。 図2(a)で表わされる外周面塗膜除去部材を本発明の塗膜除去方法の範囲外の方法で基体に当接させたときの上面図((a)又は(b))である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる図2(g)で表わされる外周面塗膜除去部材を基体に当接させたときの上面図((a)〜(c))である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の除去部の近傍の概略構成を示す断面図(a)および上面図(b)である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の除去部の近傍の概略構成を示す断面図(a)および上面図(b)である。
本発明は、電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の外周面の長手方向下方にある被除去部の塗膜を、少なくとも上端部が開放された溝形状を有する外周面塗膜除去部材を用いて除去する塗膜除去方法であって、
該方法が、
該基体の外周面の該被除去部に該外周面塗膜除去部材の該溝形状を有する面を該基体に対向させ、該溝形状と該基体とで空間を形成するように当接する工程
溶剤が、該空間の下端よりしみ上がることで、該空間に該溶剤を供給する工程、および
該基体と該外周面塗膜除去部材とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、を有することを特徴とする円筒状の基体の塗膜除去方法である。
また、本発明は、円筒状の基体に浸漬塗布法により電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法において、
浸漬塗布法により該基体に電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、上記の円筒状の基体の塗膜除去方法により該基体の長手方向下方にある塗膜を除去する工程を有する電子写真感光体の製造方法である。
以下本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置について図1を例にして説明する。図1は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の全体の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置は、塗膜が形成された円筒状の基体2を鉛直方向に支持する基体保持部材1を備えている。また該塗膜除去装置は、基体保持部材1によって支持された基体2の長手方向下方の外周面に形成された塗膜を除去する塗膜除去機構を備えている。
塗膜除去機構は支持体8を有し、支持体8は、基体2内に挿入可能に垂直に立設された軸部15と、外周面塗膜除去部材6を保持する外周面塗膜除去部材用保持部材7を有している。回転モーター13により支持体8を回転させることで、軸部15の軸線回りに軸部15と外周面塗膜除去部材用保持部材7とを一体に回転可能となっている。
軸部15は、内部に軸部15を貫通する溶剤供給流路4を有し、上端部には溶剤11が吐出される開口である溶剤供給口3を有している。溶剤11は溶剤供給タンク10より溶剤供給ポンプ12によって支持体8へ送られ、軸部15の内部に設けられた溶剤供給流路4を通って溶剤供給口3から吐出される。このとき、溶剤供給口3(すなわち軸部15の上端)は、基体2および外周面塗膜除去部材6が当接する部位の下端部(すなわち基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間の下端部)よりも上方に位置している。
外周面塗膜除去部材用保持部材7に取り付けられた外周面塗膜除去部材6は、溝形状を有した面が基体2の外周面に当接される。溶剤供給工程において、基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間の下端部に、溶剤供給口3から吐出された溶剤11が達すると、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6を当接することにより基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間に、毛細管現象により溶剤11がしみ上がることにより供給される。その後、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6が当接した状態で、支持体8を回転させることで、外周面塗膜除去部材6が基体2の外周面を摺擦して、被除去部の塗膜を該溶剤11により溶解しながら除去する。
また、溶剤供給口3から吐出された溶剤11を回収する溶剤回収タンク9が設けられ、溶剤回収タンク9で回収された使用済みの溶剤11は、必要に応じて精製等された後、溶剤供給タンク10に送られて、再利用される構成になっていてもよい。
外周面塗膜除去部材6の詳細な形状を、図2を用いて説明する。
図2には、塗膜除去に用いられる外周面塗膜除去部材6の形状の斜視図を示す。本発明の外周面塗膜除去部材6は、溝形状を有している。溝形状の幅としては、図2(c)のような線状の切り込み形状、図2(a)のような矩形、図2(b)のようなU字型等が挙げられる。また、複数の溝形状を有していても良く、図2(g)のような矩形の溝が2つあるもの、図2(e)のような矩形と線状の切り込みが同時にあるものでもよい。好ましくは、図2(g)のようにそれぞれ独立した溝形状を複数有するものが好ましい。また、図2(a)のように当接させる基体2の鉛直方向に沿って、上から下まで溝形状がつながっていることが好ましい。ただし、図2(f)のように溝形状が途切れているものであっても、少なくとも上端部が開放された溝形状であれば、基体2の下端と溝との接触部に溶剤11が接することにより、該溶剤11は溝形状と基体2により形成された空間にしみ上がることにより供給されるため、本発明の外周面塗膜除去部材6として用いることができる。さらに、図2(d)のように複数の部材を重ね合わせることで、溝形状を設けることで、本発明の外周面塗膜除去部材6としても良い。
外周面塗膜除去部材6の溝形状の大きさは基体2と当接した状態で、基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間の下端部に溶剤11が接した場合に、溶剤11が上記空間内に溜められるような大きさが良い。空間の断面積が大きすぎると、溶剤11が空間の上端までしみ上がらなくなり、溶剤11を十分に供給することができなくなる。好ましい外周面塗膜除去部材6の溝形状の大きさは、外周面塗膜除去部材6の表面と溶剤11との接触角、基体2又は基体2上の塗膜等と溶剤11との接触角、溶剤11の密度等を考慮して決定することができる。好ましくは、幅寸法が0.3mm以上2.0mm以下、奥行き寸法が0.3mm以上3.0mm以下であることが好ましい。より好ましくは幅寸法が0.3mm以上1.0mm以下、奥行き寸法が0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましい。外周面塗膜除去部材6の溝形状が前記寸法である場合、溶剤11は20mmの高さまでしみ上がることができる。
外周面塗膜除去部材6と基体2との当接の位置関係を、図3、図4を用いて説明する。図3は図2(a)で表わされる外周面塗膜除去部材6を基体2に当接させたときの上面図である。本発明の塗膜除去方法では、図3のように、上記外周面塗膜除去部材6の溝形状を有する面を基体2に対向させて、溝形状と基体2とで空間を形成するように当接させる。そうすると、基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間の下端部に達した溶剤11がこの空間にしみ上がり、空間に溶剤11を溜めたまま摺擦することで、効率的な除去が可能となる。図4(a)、図4(b)のように当接させた場合は、溝形状と基体2とで空間を形成できないため、本発明の効果が得られず、効率的な塗膜除去ができない。
また、図2(g)のように複数の溝形状を有する外周面塗膜除去部材6と基体2との当接の位置関係を、図5を用いて説明する。図5は図2(g)で表わされる外周面塗膜除去部材6を基体2に当接させたときの上面図である。本発明の塗膜除去方法では、図5のように、外周面塗膜除去部材6が複数の溝形状を有する場合は、少なくとも1つの溝形状が、溝形状と基体2とで空間を形成できるように基体2に当接させればよい。好ましくは、図5(b)、図5(c)のように、一方の側面に適度な開口があると好ましい。開口があると、塗膜除去の際、基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間から染み出した溶剤11が該開口より排出され、新しい溶剤11が基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間にしみ上がる。このように、溶剤11がリフレッシュされることにより、除去がより効率的になる。開口は、図5(b)、図5(c)のようにして外周面塗膜除去部材6と基体2との当接の位置関係を調節することで開口を設けてもよいし、図2(h)のように外周面塗膜除去部材6の側面部の一部を凹まして開口を設けても良い。開口を設ける側面は、図5(b)のように外周面塗膜除去部材6の回転方向の上流方向側(すなわち部材の回転方向に対して反対側)の側面に設けるのがより好ましい。また、開口は、溶剤11が上記空間内にある程度溜められるような大きさが良い。開口が大きすぎて前記空間内に全く溶剤11が溜まらない場合は、溶剤11をリフレッシュさせる効果が得られない。
図1の塗膜除去装置では外周面塗膜除去部材6に供給される溶剤11は基体2の内面を伝わって供給される。図1の塗膜除去装置においては、基体2下方の内周面にも塗膜が形成されていることから、基体2の内周面の塗膜が、基体2の内部に供給される溶剤11により溶解され得る。そして、該塗膜が溶解した溶剤11が外周面に供給されることになる。そのため、内周面塗膜除去部材5を設けることにより、精度よく短時間で基体2の内面の塗膜を除去することができ、かつ、外周面の塗膜の除去精度が良好になる。
内周面塗膜除去部材5を設けた場合の例を図6を用いて説明する。図6は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の除去部の近傍の概略構成を示す断面図(図6(a))および上面図(図6(b))である。図6において、図1と同一部材には同じ符号を付し、これらの構成は図1と同様であり、その説明は省略する。
図6に示す塗膜除去装置は、2つの内周面塗膜除去部材5を有する。内周面塗膜除去部材5は軸部15の側面に取り付けられており、軸部15と一緒に回転可能となっている。内周面塗膜除去部材5は、軸部15を基体2に挿入した時に、基体2の内周面に接触するように構成されており、支持体8および軸部15を回転させることで基体2の内面を摺擦して、基体2の内周面に存在している不要な塗膜を除去する機能を果たす。したがって、内周面塗膜除去部材5を有する図6に示す塗膜除去装置を用いることで、基体2の内周面の被除去部の塗膜に内周面塗膜除去部材5を当接すること(内周面塗膜除去部材当接工程)が行われる。また、基体2の内周面の被除去部の塗膜に内周面塗膜除去部材5を当接させたまま、基体2と内周面塗膜除去部材5とを相対的に回転させて摺擦し、内周面の被除去部の塗膜の除去(内周面塗膜除去工程)も行うことができる。なお、図6においては、外周面塗膜除去部材6を保持する外周面塗膜除去部材用保持部材7を有する支持体8に設けられた軸部15に内周面塗膜除去部材5が取り付けられているため、内周面塗膜除去工程は、外周面塗膜除去工程と同時に行われることになる。
内周面塗膜除去部材5を設ける場合は、図6(b)に示すように、内周面塗膜除去部材5は、外周面塗膜除去部材6と基体2との当接部と溶剤供給口3とを結ぶ直線上を避ける位置に配置されることが好ましい。内周面塗膜除去部材5が、溶剤供給口3と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接部とを結ぶ直線上に配置される場合、図6(b)に示す位置関係である場合と比べて、外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2との間に生じた空間に供給される溶剤11の量が減る。そのため、内周面塗膜除去部材5は、溶剤供給口3と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接部とを結ぶ直線上を避ける位置に配置されることが好ましい。
本発明の塗膜除去方法の一例について、一連の工程を図1の塗膜除去装置を用いて説明する。
まず、浸漬塗布法により外周面に塗膜が形成された円筒状の基体2を、基体保持部材1によって鉛直方向に保持する。
次に、塗膜除去を実施する領域(「被除去部」とも記載する。)の上端が外周面塗膜除去部材6の上端と同じ高さになる位置まで基体2を下降し、軸部15を挿入する。このとき基体2の外周面の被除去部の塗膜の上端から下端まで、外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで空間を形成するように当接する(外周面塗膜除去部材当接工程)。
また、溶剤供給ポンプ12を作動させ溶剤供給口3から溶剤11を吐出させることにより、円筒状の基体2の内部に溶剤11を吐出する。前記吐出された溶剤11は、基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間の下端部に達することで前記空間にしみ上がり、前記空間に溶剤11が供給される。(溶剤供給工程)。
そして、この状態で溶剤11を吐出させながら回転モーター13により支持体8を回転させることで、当接させた外周面塗膜除去部材6を回転させ、不要な塗膜を摺擦し、除去を実施する(外周面塗膜除去工程)。所定の時間回転させた後、基体2を引き上げて、一連の塗膜除去工程が終了する。
前記外周面塗膜除去部材当接工程において、塗膜除去を行う位置まで基体2を下降する場合、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6が接触しないように外周面塗膜除去部材6を外側方向に移動させて退避させることが好ましい。そのため、外周面塗膜除去部材用保持部材7は、図示していない動作機構により基体2の半径方向の外側方向に外周面塗膜除去部材6が接触しない位置まで移動可能であることが好ましい。
詳細な動作としては、基体2を下降して移動している間は、基体2外周面に外周面塗膜除去部材6が接触しないように、外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の外側方向に移動させて退避させる。次に、所定の位置まで基体2を下降し、移動を停止した後、外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の内側方向に移動し、外周面塗膜除去部材6を基体2の外周面に当接させ、支持体8を回転させて塗膜除去を行う。外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の外側方向に移動させずに基体2を下降させると、基体2が外周面塗膜除去部材6の上端部分に接触し押圧するため、外周面塗膜除去部材6の摩耗や変形が起こりやすくなり、塗膜を除去する境界が乱れやすくなる。
また、外周面塗膜除去部材6の基体2への当接の位置としては、溶剤11が外周面塗膜除去部材6と基体2で形成された空間をしみ上がり、塗膜除去を効率的に行うために、外周面塗膜除去部材6の下端が基体2の下端とほぼ同じか、又は、より下方に位置している必要がある。ただし、外周面塗膜除去部材6の下端が基体2下端よりわずかに上方に位置していても、溶剤11が基体2外周面に回り込んでしみ上がることができればよい。外周面塗膜除去部材6の下端が基体2の下端より下方に位置している方が、溶剤11が当接部をしみ上がりやすく塗膜除去が効率的になるので好ましい。
前記溶剤供給工程で溶剤11は基体2の内部に吐出される。この溶剤11は、軸部15の上部に位置する、下方に向かって漸次径が大きくなるテーパ面を経由して基体2の内周面に伝わる。そして、基体2の内周面を流れ落ちて基体2の下端部に達し、基体2と外周面塗膜除去部材6の溝形状との間に生じた空間の下端部から該空間にしみ上がることで、基体2の外周面の被除去部に供給される。
なお、前記外周面塗膜除去工程において被除去部を外周面塗膜除去部材6により摺擦しているときに、溶剤供給口3は溶剤11を常に吐出しても良いし断続的に吐出しても良い。また、基体2を所定位置に移動するために上下動させている時など外周面塗膜除去工程の前や後に、吐出していても良い。また、溶剤11の供給方法としては、上記のような方法の他に、溶剤11中に基体2の下端部や外周面塗膜除去部材6を浸漬して供給する方法や、ノズルなどで直接外周面塗膜除去部材6と基体2との当接部に溶剤11が供給されるように供給する方法などが挙げられる。
溶剤11中に基体2の下端部や外周面塗膜除去部材6を浸漬して供給する具体例を、図7を用いて説明する。図7は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の除去部の近傍の概略構成を示す断面図(図7(a))および上面図(図7(b))である。図1と同一部材には同じ符号を付し、これらの構成は図1と同様であり、その説明は省略する。
図7に示す塗膜除去装置は、溶剤供給タンク10から溶剤供給ポンプ12によって送られ、溶剤供給口3から吐出された溶剤11が、一時的に貯留される溶剤貯留部16を有する。外周面塗膜除去部材用保持部材7に取り付けられた外周面塗膜除去部材6の溝形状を有した面が外周面に当接した基体2は、基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間の下端部が、溶剤貯留部16中に貯留された溶剤11の液面に接するように配置され、基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間を形成する。溶剤11は、毛細管現象により、基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる該空間にしみ上がることにより供給される。その後、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6が当接した状態で、支持体8を回転させることで、外周面塗膜除去部材6が基体2の外周面を摺擦して除去する。外周面塗膜除去工程において被除去部を外周面塗膜除去部材6により摺擦しているときに、溶剤供給口3は溶剤11を常に吐出しても良いし断続的に吐出しても良い。溶剤11の吐出により、溶剤貯留部16中からオーバーフローした溶剤11は溶剤回収タンク9で回収される。溶剤11をオーバーフローさせることにより、溶剤貯留部16中の溶剤11の液面の高さを一定にすることができ、常に安定して基体2および外周面塗膜除去部材6の溝形状からなる空間の下端部を溶剤11に浸漬することが可能となる。
本発明の塗膜除去方法で使用する溶剤11としては、特に限定されないが、塗膜を溶解又は膨潤しうるものが望ましい。
外周面塗膜除去部材6の材質は、耐摩耗性および耐溶剤性を考慮して選択でき、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム等のゴムを使用することができる。
外周面塗膜除去部材6の形状としては、当接部へ溶剤11がしみ上がりやすい溝形状を形成できること、連続使用時に汚れが外周面塗膜除去部材6に溜まりにくいこと、塗膜を除去する面と除去しない面の境界が乱れにくいなどの点からブレード状のものが好ましい。
内周面塗膜除去部材5の材質は、耐摩耗性および耐溶剤性を考慮して選択できる。上記外周面塗膜除去部材6と同様に、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム等のゴムを使用することができる。
内周面塗膜除去部材5の形状は、ブレード状、ブラシ状、不織布などの布状体など特に限定されず適宜選択可能である。連続使用時に汚れが内周面塗膜除去部材5に溜まりにくいことなどの点からブレード状のものが好ましい。
図1、図6および図7において外周面塗膜除去部材6は、2つ設けられているが、1つ又は3つ以上設けられていても良い。また、図6において、内周面塗膜除去部材5は2つ設けられているが、1つ又は3つ以上設けられても良い。
回転モーター13により支持体8を回転する速度は、適宜設定することができる。回転速度が速いほど除去にかかる時間が短く済むが、あまりに早すぎると塗膜除去部材に負荷がかかりすぎて、塗膜除去部材が変形し破損するおそれがある。
基体2上に浸漬塗布法を用いて複数の層が形成される場合には、本発明の塗膜除去方法は、必要に応じて、基体2上に形成される各層のうち一部の層についてのみ実施してもよいし、全部の層について実施してもよい。また、複数の層について本発明の塗膜除去方法を行う場合は、各層の塗膜を形成するたびに塗膜を除去してもよいし、いくつかの乾燥塗膜を順次形成した後、一度に塗膜を除去してもよい。
次に、上記塗膜除去方法を用いた本発明の電子写真感光体の製造方法について、説明する。
本発明の電子写真感光体の製造方法で製造される電子写真感光体は、円筒状の基体、および基体上に形成された電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層を有する。感光層は、基体側から電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層をこの順に積層してなるものでも、電荷発生物質と電荷輸送物質を同一の層に含有させてなるものでもよい。基体上に感光層を直接設けると、感光層の剥がれが生じたり、基体の表面の欠陥(傷などの形状的欠陥又は不純物などの材質的欠陥)が画像にそのまま反映され、黒点状や白抜け状の画像欠陥が生じたりする場合がある。これらの問題を解消するために、下引き層を感光層と基体との間に有することが好ましい。
〔円筒状の基体〕
円筒状の基体としては、導電性を有するもの(導電性基体)が好ましく、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄などの金属又は合金製の基体を用いることができる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性基体上にアルミニウム、銀、金などの金属の薄膜を形成した基体、又は酸化インジウム、酸化スズなどの導電性材料の薄膜を形成した基体が挙げられる。
円筒状の基体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
〔導電層(第一中間層)〕
基体と下引き層との間に、導電層を設けてもよい。導電層は、導電性粒子を樹脂に分散させた導電層用塗布液(第一中間層用塗布液)の塗膜を基体上に形成し、塗膜を乾燥させることで得られる。導電性粒子としては、たとえば、カーボンブラック、アセチレンブラックや、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀のような金属粉や、導電性酸化スズ、ITOのような金属酸化物粉体が挙げられる。
また、樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂およびアルキッド樹脂が挙げられる。
導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤および芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
〔下引き層(第二中間層)〕
支持体側からの感光層側への電荷注入を抑制し、カブリなどの画像欠陥の発生を抑制することを目的として、支持体と感光層との間には下引き層を設けることもできる。
下引き層としては、ポリアミド等の結着樹脂からなる層、結着樹脂に金属酸化物を分散させた層、電子輸送物質を含有させた層などが挙げられる。
電子輸送物質を含有する下引き層の製造方法としては、例えば、まず重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤および熱可塑性樹脂、並びに場合によってはシリカ粒子を含有する下引き層用塗布液(第二中間層用塗布液)の塗膜を形成する。そして、この塗膜を加熱乾燥させることによって、重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤を重合させ、下引き層を形成することができる。
電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物が挙げられる。重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、メトキシ基が挙げられる。重合性官能基は、電子輸送を担う骨格構造に直接結合しても、側鎖(電子輸送を担う骨格構造に結合した置換基)中に存在してもよい。
架橋剤としては、重合性官能基を有する電子輸送物質や、熱可塑性樹脂と重合又は架橋する化合物が挙げられる。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物等が挙げられる。
下引き層に用いる架橋剤は、好ましくは、イソシアネート化合物、アミン化合物である。イソシアネート基又はブロックイソシアネート基を2〜6個有しているイソシアネート化合物が好ましい。例えば、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートメチルベンゼン、トリフェニルメタントリイソシアネート、リジントリイソシアネートの他、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトールとのアダクト変性体等が挙げられる。これらの中でもイソシアヌレート変性体とアダクト変性体がより好ましい。
前記ブロックイソシアネート基は、−NHCOX(Xは保護基)という構造を有する基である。Xは、イソシアネート基に導入可能な保護基であれば何れでも良い。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられる。
シリカ粒子としては、ゾルゲル法、水ガラス法などの湿式法や、気相法等の乾式法によって得られるシリカ粒子が挙げられる。また、添加時のシリカ粒子の形状は粉状であってもよいし、溶媒に分散されたスラリー状の状態で添加してもよい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔電荷発生層〕
電荷発生層は、基体上、導電層上又は下引き層上に設けられる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷発生層用塗布液の塗膜を形成し、塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
分散方法としては、たとえば、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルを用いた方法が挙げられる。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、およびフタロシアニン顔料の少なくとも一方が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
オキシチタニウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1°および27.3°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶が好ましい。
クロロガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、25.5°および28.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の6.8°、17.3°、23.6°および26.9°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の8.7°、9.2°、17.6°、24.0°、27.4°および28.8°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
ヒドロキシガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体および共重合体や、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、ポリビニルアセタール樹脂がより好ましい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との質量比率(電荷発生物質/結着樹脂)は、10/1〜1/10の範囲であることが好ましく、5/1〜1/5の範囲であることがより好ましい。電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔電荷輸送層〕
電荷輸送層は、電荷発生層上に設けられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷輸送層用塗布液の塗膜を乾燥することで形成することができる。
電荷輸送物質は、正孔輸送物質と電子輸送物質に大別される。正孔輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン化合物、又は、これらの化合物から誘導される基を主鎖又は側鎖に有するポリマーが挙げられる。これらの中でもトリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、又はスチリル化合物が好ましい。また、電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、又は、これらの化合物から誘導される基を主鎖又は側鎖に有するポリマーが挙げられる。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送層において、電荷輸送物質と結着樹脂との質量比率(電荷輸送物質/結着樹脂)は、10/5〜5/10が好ましく、10/8〜6/10がより好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
このような電子写真感光体の製造方法は、電子写真感光体を構成する各層を形成するための電子写真感光体用塗布液(導電層用塗布液、下引き層用塗布液、電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液)に、円筒状の基体を浸漬塗布する。例えば、円筒状の基体を軸が鉛直方向になるように塗布液に浸漬し引き上げることにより、基体上に塗布液の塗膜を形成する。
塗膜を形成後、上記本発明の塗膜除去方法により、基体の長手方向下方に形成された不要な塗膜である被除去部の塗膜を除去する。
被除去部の塗膜を除去した後、残存する塗膜を加熱や硬化することにより、各層が形成される。
塗膜の除去は、浸漬塗布法により塗膜を1層形成する毎に行ってもよいし、複数の塗膜を順次形成、乾燥した後に、一度に除去してもよい。なお、本発明の電子写真感光体の製造方法においては、少なくとも1層の形成において本発明の塗膜除去方法が用いられればよい。その他の層については、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などの浸漬塗布法以外の塗布方法で塗膜を形成した後に加熱や硬化することにより形成してもよく、また、蒸着等により形成してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。また、以下に記載の「部」は「質量部」を意味する。
評価は、アルミニウム製円筒状基体上に下記の実施例に示す組成から成る第一中間層用塗布液、第二中間層用塗布液、電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布し、円筒状基体下方外周面の塗膜除去を実施し、基体外周面の塗膜の除去度合いを目視観察することで行った。
(実施例1)
長さ260.5mmおよび外径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を基体2(導電性基体)とした。
(第二中間層用塗布液1の調整)
下記式(A11)で示される電子輸送物質10部、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)13.5部、樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:KS−5Z、積水化学工業(株)製)1.5部、触媒としてヘキサン酸亜鉛(II)(商品名:ヘキサン酸亜鉛(II)、三津和化学薬品(株)製)0.05部を、1−メトキシ−2−プロパノール100部とテトラヒドロフラン100部の混合溶媒に溶解し、これに添加剤として平均一次粒子径9−15nmの有機溶媒分散コロイダルシリカスラリー(商品名:IPA−ST−UP、日産化学工業(株)製)3.3部を加え1時間撹拌し、第二中間層用塗布液1を調製した。
Figure 0006708467
この第二中間層用塗布液1を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させた場合に得られる層の中央部の膜厚(厚さ)が0.7μmとなるようにした。その後、基体2下方の外周面の塗膜除去を、下記のようにして行った。
塗膜除去装置として、図6に示すように外周面塗膜除去部材6と内周面塗膜除去部材5をそれぞれ二つ設け、軸部15の上端にある溶剤供給口3で基体2内部から溶剤11を供給する装置を使用した。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(a)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、溝形状の寸法は、幅寸法0.5mm、奥行き寸法1.5mmであった。また、上面図である図6(b)に示すように、内周面塗膜除去部材5は、溶剤供給口3と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接部とを結ぶ直線上を避ける位置に配置された。
まず、外周面塗膜除去部材6を基体2が下降した際に触れないように半径方向の外側方向に退避した。次に第二中間層用塗布液2を浸漬塗布した基体2を鉛直方向に支持し、下降させた。
基体2の下端から15mmまでの領域に外周面塗膜除去部材6が当接するように、基体2の下端から15mmの位置に外周面塗膜除去部材6の上端がそろう位置で基体2の下降を停止した。そして、外側方向に退避していた外周面塗膜除去部材6を半径方向の内側方向に移動させ、外周面塗膜除去部材6を基体2の外周面に当接させた。このとき、外周面塗膜除去部材6の下端5mm部分が基体2下端から下方に伸びていた。また、外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図3に示すように、外周面塗膜除去部材6の溝形状を有する面が基体2と当接し、前記溝形状と前記基体2とで空間を形成するように当接した。軸部15の上端にある溶剤供給口3から溶剤11としてシクロヘキサノンを吐出しながら、外周面塗膜除去部材6を15秒間、45rpmの速度で回転させて摺擦し、塗膜の除去を行った。
これを繰り返して、合計20本の基体2について、第二中間層用塗布液の浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行った。また、回転時間を20秒、25秒、30秒に変更した以外は同様にして、それぞれ20本の基体2について、浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の下端から15mm位置までの塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。除去度合いは以下のようにランク付けした。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。
A:塗膜の拭き残しは確認できす、非常に良好である。
B:塗膜の拭き残しはほとんど確認できず、良好である。
C:塗膜の拭き残しが見られる。
(実施例2)
(第二中間層用塗布液2の調整)
下記式(A12)で示される電子輸送物質10部、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)13.5部、樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:KS−5Z、積水化学工業(株)製)1.5部、触媒としてヘキサン酸亜鉛(II)(商品名:ヘキサン酸亜鉛(II)、三津和化学薬品(株)製)0.05部を、1−メトキシ−2−プロパノール100部とテトラヒドロフラン100部の混合溶媒に溶解し、第二中間層用塗布液2を調製した。
Figure 0006708467
この第二中間層用塗布液2を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.7μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を、下記のようにして行った。
塗膜除去装置として、図7に示すように外周面塗膜除去部材6を二つ設け、溶剤供給口3から溶剤11を供給し、溶剤貯留部16に溶剤11を一時的に貯留してオーバーフローする装置を使用した。外周面塗膜除去部材6としては、実施例1と同様のものを使用した。
まず、外周面塗膜除去部材6を基体2が下降した際に触れないように半径方向の外側方向に退避した。次に第二中間層用塗布液1を浸漬塗布した基体2を鉛直方向に支持し、下降させた。
基体2の下端から15mmまでの領域に外周面塗膜除去部材6が当接するように、基体2の下端から15mmの位置に外周面塗膜除去部材6の上端がそろう位置で基体2の下降を停止した。そして、外側方向に退避していた外周面塗膜除去部材6を半径方向の内側方向に移動させ、外周面塗膜除去部材6を基体2の外周面に当接させた。このとき、外周面塗膜除去部材6の下端5mm部分が基体2下端から下方に伸びており、基体2の下端部および外周面塗膜除去部材6の下端が溶剤11に浸漬していた。また、外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図3に示すように、外周面塗膜除去部材6の溝形状を有する面が、溝形状と基体2とで空間を形成するように当接した。溶剤供給口3から溶剤11としてシクロヘキサノンを吐出し、溶剤貯留部16から溶剤11をオーバーフローしながら、外周面塗膜除去部材6を15秒間、45rpmの速度で回転させて摺擦し、塗膜の除去を行った。
これを繰り返して、合計20本の基体2について、第二中間層用塗布液の浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行った。また、回転時間を20秒、25秒、30秒に変更した以外は同様にして、それぞれ20本の基体2について、浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の下端から15mm位置までの塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。除去度合いは以下のようにランク付けした。実施例2においては、除去する必要のない塗膜の部分まで溶剤11が飛び散る液ハネが若干観察された。
(実施例3)
外周面塗膜除去部材6の形状を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(c)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、中央の線状の溝形状は奥行き寸法1.5mmであった。
(実施例4)
外周面塗膜除去部材6の形状を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(d)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードで、幅寸法1.5mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmのゴムブレードを2つ重ね合わせたものであった。
(実施例5)
外周面塗膜除去部材6の溝の形状を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(a)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、溝形状の寸法は、幅寸法1.0mm、奥行き寸法1.5mmであった。
(実施例6)
外周面塗膜除去部材6の溝の形状を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(a)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、溝形状の寸法は、幅寸法2.0mm、奥行き寸法2.5mmであった。なお、塗膜の除去の際に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間にしみ上がっていたが、しみ上がってくる高さは変動しやすく、しみ上がる量が安定しなかった。
(実施例7)
外周面塗膜除去部材6の形状を変更した以外は実施例2と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例2と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(a)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、溝形状の寸法は、幅寸法2.0mm、奥行き寸法2.5mmであった。なお、塗膜の除去の際に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間にしみ上がっていたが、しみ上がってくる高さは変動しやすく、しみ上がる量が安定しなかった。
(実施例8)
外周面塗膜除去部材6の形状と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(g)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法4.5mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、二つの溝形状の寸法は、どちらも幅寸法0.5mm、奥行き寸法1.5mmであった。また、外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図5(a)に示すように、溝形状を有する面が基体2と当接し、二つの溝形状が2と空間を形成するように当接した。なお、塗膜の除去の際に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。
(実施例9)
外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係を変更した以外は実施例8と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例8と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図5(b)に示すようにした。すなわち、外周面塗膜除去部材6の回転方向下流側の溝形状は、溝形状と基体2とで空間を形成するように当接した。もう一方の外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側の溝形状は、回転方向上流側の側面に開口ができるように当接した。
なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の回転方向下流側の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側のもう一方の溝形状と基体2とで形成された空間では、溝形状の高さ寸法の半分の高さまで溶剤11のしみ上がりが確認できた。
(実施例10)
外周面塗膜除去部材6の形状と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係を変更した以外は実施例2と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例2と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(g)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法4.5mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、二つの溝形状の寸法は、どちらも幅寸法0.5mm、奥行き寸法1.5mmであった。外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図5(b)に示すようにした。すなわち、外周面塗膜除去部材6の回転方向下流側の溝形状は、溝形状と基体2とで空間を形成するように当接した。もう一方の外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側の溝形状は、回転方向上流側の側面に開口ができるように当接した。
なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の回転方向下流側の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側のもう一方の溝形状と基体2とで形成された空間では、半分の高さまで溶剤11のしみ上がりが確認できた。
(実施例11)
外周面塗膜除去部材6の形状と外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係を変更した以外は実施例1と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例1と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。なお、基体2の内周面の塗膜の拭き残しは確認できず、非常に良好であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(h)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法4.5mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmで、二つの溝形状の寸法は、どちらも幅寸法0.5mm、奥行き寸法1.5mmであった。また、一方の溝形状の側面は、上端5mmの位置から下端の奥行き寸法1.3mmの位置まで斜めに切り取られた形のものであった。また、外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図5(a)に示すように、溝形状を有する面が基体2と当接し、上面から見た場合、二つの溝形状とも基体2とで空間を形成するように当接した。このとき、外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側の溝形状は、回転方向上流側の側面に開口ができるように基体2に当接されている。
なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の回転方向下流側の溝形状と基体2とで形成された空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。外周面塗膜除去部材6の回転方向上流側のもう一方の溝形状と基体2とで形成された空間では、溝形状の高さ寸法の半分の高さまで溶剤11のしみ上がりが確認できた。
(比較例1)
外周面塗膜除去部材6の形状を変更した以外は実施例2と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例2と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。外周面塗膜除去部材6の形状としては、溝形状を有さない当接面が基体2に合わせた曲率をもったエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した。ゴムブレード全体の寸法は、幅寸法3mm、奥行き寸法8mm、高さ寸法20mmであった。
(比較例2)
外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係を変更した以外は実施例2と同様にして浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行い、実施例2と同様に評価を行った。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。外周面塗膜除去部材6と基体2との当接位置関係は、図4(b)に示すようにした。すなわち、ゴムブレードのエッジ部分のみが当たるように当接した。溝形状の部分に、溶剤11のしみ上がりは確認できなかった。
Figure 0006708467
(実施例12)
(第一中間層用塗布液の調整)
酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子(粉体抵抗率:120Ω・cm、酸化スズの被覆率:40%)50部、フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、DIC(株)(旧:大日本インキ化学工業(株))製、樹脂固形分:60質量%)40部、溶剤(分散媒)としてのメトキシプロパノール50部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理することによって、第一中間層用塗布液を調製した。
この第一中間層用塗布液を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させた場合に得られる層の中央部の膜厚が20μmとなるようにした。その後、基体2の下方の外周面の塗膜除去を行った。
塗膜除去方法として、メトキシプロパノールを溶剤11として用い、除去時間を30秒と60秒で実施した以外は実施例9と同様に行い、評価を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2で形成される空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例13)
第一中間層用塗布液を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、内周面の塗膜除去のみを行った。内周面のみの塗膜除去は、メトキシプロパノールを浸したシルボン紙を用いて、手で内周面を拭くことにより行った。内周面の塗膜除去後、30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの第一中間層を形成した。
次に第二中間層用塗布液1を、第一中間層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.5μmとなるようにした。その後、基体2の下方の外周面の塗膜除去を行った。
塗膜除去方法は、除去時間を30秒と60秒で実施した以外は実施例9と同様に行い、同様に評価を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2で形成される空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の第二中間層用塗布液1の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例14)
第一中間層用塗布液を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、実施例13と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの第一中間層を形成した。
次に第二中間層用塗布液1を、第一中間層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、第一中間層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させ、中央部の膜厚が0.5μmの第二中間層を形成した。
(電荷発生層用塗布液の調整)
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1.5時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、上記第二中間層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を95℃で10分間乾燥させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.18μmとなるようにした。その後、基体2の下方の外周面の塗膜除去を行った。
塗膜除去方法は、除去時間を30秒と60秒で実施した以外は実施例9と同様に行い、同様に評価を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2で形成される空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の電荷発生層用塗布液の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例15)
第一中間層用塗布液を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、実施例13と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの第一中間層を形成した。
次に第二中間層用塗布液1を、第一中間層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、第一中間層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させ、中央部の膜厚が0.5μmの第二中間層を形成した。
次に電荷発生層用塗布液を、第二中間層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、第一中間層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。95℃で10分間乾燥させ、中央部の膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層用塗布液の調整)
次に、下記式(CTM−1)で示される化合物5部、下記式(CTM−2)で示される化合物5部、下記式(B1−1)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂10部を、モノクロロベンゼン50部に溶解させ、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を120℃で30分間乾燥させた場合に得られる層の中央部の膜厚が15μmとなるようにした。その後、基体2の下方の外周面の塗膜除去を行った。
Figure 0006708467
Figure 0006708467
塗膜除去方法は、溶剤11としてモノクロロベンゼンを用い、除去時間を30秒と60秒で実施した以外は実施例9と同様に行い、同様に評価を行った。なお、塗膜の除去において、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2で形成される空間をしみ上がり、外周面塗膜除去部材6で摺擦して塗膜を除去している際は常に、溶剤11は外周面塗膜除去部材6の溝形状と基体2とで形成された空間の上端まで溜まっていた。基体2の外周面の電荷発生層、電荷輸送層用塗布液の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
Figure 0006708467
1:基体保持部材
2:基体
3:溶剤供給口
4:溶剤供給流路
5:内周面塗膜除去部材
6:外周面塗膜除去部材
7:外周面塗膜除去部材用保持部材
8:支持体
9:溶剤回収タンク
10:溶剤供給タンク
11:溶剤
12:溶剤供給ポンプ
13:回転モーター
15:軸部
16:溶剤貯留部

Claims (7)

  1. 電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の外周面の長手方向下方にある被除去部の塗膜を、少なくとも上端部が開放された溝形状を有する外周面塗膜除去部材を用いて除去する塗膜除去方法であって、
    該方法が、
    該基体の外周面の該被除去部に該外周面塗膜除去部材の該溝形状を有する面を対向させ、該溝形状と該基体とで空間を形成するように当接する工程、
    溶剤が、該空間の下端よりしみ上がることで、該空間に該溶剤を供給する工程、および
    該基体と該外周面塗膜除去部材とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、
    を有することを特徴とする円筒状の基体の塗膜除去方法。
  2. 前記溶剤が、前記基体の内部かつ前記基体と前記外周面塗膜除去部材とが当接する部位の下端よりも上方に位置する溶剤供給口より吐出されることを特徴とする、請求項1に記載の塗膜除去方法。
  3. 前記基体の内周面の長手方向下方にある被除去部の塗膜を除去するための、内周面塗膜除去部材をさらに有することを特徴とする、請求項2に記載の塗膜除去方法。
  4. 前記内周面塗膜除去部材が、前記基体と前記外周面塗膜除去部材との当接部と前記溶剤供給口とを結ぶ直線上を避ける位置に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の塗膜除去方法。
  5. 円筒状の基体に浸漬塗布法により電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法において、
    浸漬塗布法により該基体に電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗膜除去方法により該基体の長手方向下方にある塗膜を除去する工程を有する電子写真感光体の製造方法。
  6. 前記電子写真感光体用塗布液が下引き層用塗布液である請求項5に記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 前記下引き層用塗布液が、重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤、および熱可塑性樹脂を含有する請求項6に記載の電子写真感光体の製造方法。
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