JP6703786B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源部から出射された励起光を受けて発光する蛍光体を有する発光部を備えた照明装置に関するものである。
従来、蛍光体を含有する発光部にレーザ光を照射し、蛍光体を励起することによって白色光源を得る技術が知られている。また、最近では、蛍光体を励起するレーザ光を、蛍光体上で走査することによって、白色光源の発光形状を任意に変化させる技術が知られている。
この種の技術の適用例として、例えば、自動車用のヘッドライトにおいては、対向車・歩行者・道路標識・路面等の外部の状態をカメラでモニターし、外部の状況に応じて適切な投光パターンを得るために、投光したい投光パターンに対応する形状で白色光源を発光させることが行われている。このような機構は、状況適応型前照灯(Adaptive Driving Beam、以下、単にADBと略称する)等と称される。
さらに、複数の励起光源を用いて蛍光体上を走査し、走査に同期して励起光源の点灯を制御させることで、種々の配光パターンを得る技術が知られている。
例えば、特許文献1には、2つの走査光の走査範囲を規定することで車両用のヘッドライトに適した配光パターンを得る技術が開示されている。その他、特許文献2には、複数の励起光源、および複数のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いて複数の発光パターンを重ね合せる手法が開示されている。また、特許文献3には、2つのレーザ装置から出射する光を蛍光体パネル上の異なる部分で走査させる技術が開示されている。
特開2015−185476号公報(2015年10月22日公開) 特開2015−138735号公報(2015年7月30日公開) 特開2015−38884号公報(2015年2月26日公開)
しかしながら、上述のような従来技術では、光源部をどのように制御するかについての詳細は検討されておらず、光源部の信頼性をどのように向上させるかについて具体的な方策は講じられていないという問題点がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源部の点灯・非点灯のタイミングを規定することで、光源部の信頼性を向上させることができる照明装置を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、励起光を出射する複数の光源部と、上記励起光を受けて発光する蛍光体を含む発光部と、上記発光部に入射する上記励起光のスポットを上記発光部上で走査する励起光走査部と、上記発光部での発光を所望の投光形状に投光する投光部と、を備え、上記スポットは複数であり、上記スポットのそれぞれは、上記複数の光源部のそれぞれの励起光に由来しており、上記複数の光源部に点灯と非点灯とを行わせるとともに、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる光源制御部を備え、上記光源制御部は、上記投光形状において、投光されない暗部と、投光される明部とが存在する場合に、上記暗部の面積が、上記明部の面積に対して大きいほど、上記光源部を駆動するためのパルス波高値を増加させることを特徴としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、を有し、上記光源制御部は、前記複数の光源部のうち、少なくとも2つを、それぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動することを特徴としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、上記励起光の上記発光部に対する照射位置を制御する励起光走査部と、を有し、上記光源制御部は、上記複数の光源部のうち、少なくとも2つを、それぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動することを特徴としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、を有し、上記複数の光源部のうち、少なくとも2つはそれぞれ上記発光部の異なる位置に励起光を照射し、上記光源制御部は、上記少なくとも2つの光源部をそれぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、光源部の点灯・非点灯のタイミングを規定することで、光源部の信頼性を向上させるという効果を奏する。
(a)は、本発明の実施形態1に係る照明装置の概要構成を示す図であり、(b)は、光源部2Aからの励起光による走査と、光源部2Bからの励起光による走査とを重ね合わせた状態を示す図であり、(c)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(d)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(e)は、(c)および(d)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。 (a)は、比較例の照明装置の概要構成を示す図であり、(b)は、光源部102Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(c)は、光源部102Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。 複数のポリゴンミラーの配置方法の一例を示す図である。 (a)は、複数のポリゴンミラーの配置方法の別の例を示す図であり、(b)は、走査領域A1およびA2における各スポットの点灯・非点灯のパターンを示す図である。 (a)は、本発明の実施形態2に係る照明装置に関し、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(b)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(c)は、(a)および(b)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。 (a)は、本発明の実施形態3に係る照明装置の概要構成を示す図であり、(b)は、光源部2Aからの励起光による走査と、光源部2Bからの励起光による走査とを重ね合わせた状態を示す図であり、(c)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(d)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(e)は、(c)および(d)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。 (a)は、本発明の実施形態4に係る照明装置の概要構成および発光部走査パターンの一例を示す図であり、(b)は、発光部走査パターンの別の例を示す図であり、(c)は、(a)に示す発光部走査パターンに対応する配光パターンの例を示す図であり、(d)は、(b)に示す発光部走査パターンに対応する配光パターンの例を示す図であり、(e)は、(a)に示す発光部走査パターンに対応する光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(f)は、(b)に示す発光部走査パターンに対応する光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。 (a)は、本発明の実施形態5に係る照明装置の概要構成および発光部走査パターンの一例を示す図であり、(b)および(c)は、発光部走査パターンの別の例を示す図であり、(d)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(e)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。 (a)は、発光部走査パターンの別の例における光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(b)は、発光部走査パターンの別の例における光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフであり、(c)は、図8の(d)および図8の(e)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフであり、(d)は、(a)および(b)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。 変形例の照明装置の概要構成を示す図である。 2つの光源部における時間と駆動電流との関係を示すグラフである。
本発明の実施の形態について図1〜図11に基づいて説明すれば、次の通りである。以下、説明の便宜上、特定の項目にて説明した構成と同一の機能を有する構成については、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
〔実施形態1〕
図1の(a)は、本発明の実施形態1に係る照明装置1Aの概要構成を示す図である。同図に示すように、照明装置1Aは、光源部2A,2B、光学系α3A,3B、励起光走査部4A,4B、光学系β5A,5B、発光部6、投光部7、配光パターン変更部8、および光源制御部9を備えている。
(光源部2A,2B)
光源部2A,2Bのそれぞれは、1つのレーザ素子(励起光源)2cが、フィンを有する放熱ベースに搭載されたものである。なお、本実施形態では、光源部2A,2Bの光源毎のレーザ素子2cは、1つずつであるが、このような形態に限定されず、光源部2A,2Bのそれぞれが、複数のレーザ素子2cを備えていても良い。また、本実施形態では、光源部が、光源部2A,2Bの2つである形態について説明するが、このような形態に限定されず、光源部は3つ以上であっても良い。
レーザ素子2cは、レーザ光を出射するチップからなる発光素子(LD:Laser Diode)であり、発光部6に含まれる蛍光体を励起する励起光源として機能する。レーザ素子2cは、1チップに1つの発光点を有するものであっても、1チップに複数の発光点を有するものであってもよい。
レーザ素子2cが出射するレーザ光のピーク波長は、例えば380nm以上415nm以下の青紫色の波長領域から選択され、例えば395nmである。ただし、レーザ素子2cのレーザ光のピーク波長はこれに限らず、照明装置1Aの用途または発光部6に含まれる蛍光体の種類に応じて、適宜選択してよい。例えば、レーザ素子2cは、420nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有するいわゆる青色近傍のレーザ光を発振してもよい。例えば、レーザ素子2cは、波長450nmのレーザ光を発振する。
励起光として、レーザ光を用いることにより、レーザ光でない例えば発光ダイオードからの光を用いる場合より、発光部6に含まれる蛍光体を効率的に励起して輝度を高めることができる。輝度を高めることにより、発光部6を小型化することができる。また、励起光がレーザ光であるため、発光部6における励起光の照射領域(スポット)を絞ることができる。照射領域を効率的に絞ることにより、照明装置1Aから投光する照明パターンの解像度を高めることができる。この点を考慮しなければ、励起光源として、レーザ素子2cに代えて発光ダイオード等の別の発光素子を用いることもできる。
次に、放熱ベースは、レーザ素子2cを支持する支持部材であり、レーザ素子2cからの発熱を放熱する放熱部材でもある。このため、放熱ベースは、効率的に放熱できるように、強度と熱伝導性とを備えた金属製であることが好ましく、例えば、アルミニウムまたは銅等から主になることが好ましい。なお、放熱ベースは、金属でない熱伝導性が高い物質(例えば、炭化ケイ素および窒化アルミニウム等)を含む材質であってもよい。
また、放熱ベースは、放熱効率を高めるために、フィンを備えている。フィンは、レーザ素子2cが接合される側とは反対側に、放熱ベースに設けられる。フィンは、レーザ素子2cから放熱ベースへ伝えられた熱を放熱により冷却する冷却機構つまり放熱機構であり、複数の冷却板としての放熱板からなっている。フィンが複数の放熱板からなることにより、フィンと大気との接触面積が増加するため、フィンの放熱効率を高めることができる。
(光学系α3A,3B)
光学系α3A,3Bは、レーザ光をコリメートする光学系、レーザ光のスポット形状を成形するビーム成形光学系(レンズ、回折光学素子など)、レーザ光を集光する集光レンズなどで構成されるが、本発明の本質とはあまり関係がないため、ここでは、その説明を省略する。なお、光学系α3Aと光源部2Aとの間は、光ファイバなどの導光部材を介して光学的に接続しても良い。光学系α3Aとして、例えば、バンドルファイバー(それぞれのレーザ光を1本の光ファイバで導光して、そのファイバが束ねられている)を用いることもできる。これにより、励起光走査部4にビームを収めるのが容易になる。なぜなら、複数のレーザ素子2cだと発光点が互いに離れているが、この方式だと容易に互いに近接させることができ、励起光走査部4に収めやすくなる。
(励起光走査部4A,4B)
励起光走査部4A,4Bは、発光部6に入射するレーザ光のスポットが発光部6上で走査されるようにレーザ光の発光部6に対する入射位置を調整するものである。また、上記スポットは複数(本実施形態では、スポット6a,6b)であり、スポット6a,6bのそれぞれは、光源部2A,2Bのそれぞれが有する発光点から出射される励起光に由来している。また、励起光走査部4A,4Bは、光源部2A,2Bのそれぞれに由来する点灯時または非点灯時のスポット6a,6bのそれぞれが、発光部6上で、同一時刻に、同一の位置で走査されるように、レーザ光の発光部6に対する入射位置を調整する。
なお、励起光走査部は、単一のミラー素子で構成されていても良い。この場合、光学系全体の構成が簡単になる。また、励起光走査部は、走査される励起光の数と同数のミラー素子で構成されていても良い。上記構成によれば、一軸走査が可能なミラー素子にて、励起光走査部を構成でき、各ミラー素子の配置の自由度が高くなる。励起光走査部は、例えば、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、およびMEMSミラーなどのミラー素子(可動ミラー)や、音響光学素子などで構成される。
(光学系β5A,5B)
光学系β5A,5Bは、レーザ光をコリメートする光学系、レーザ光のスポット形状を成形するビーム成形光学系、レーザ光を集光する集光レンズ、励起光走査部4A,4Bの形態に応じて発光部6での走査を均一化する光学系(fθレンズなど)などで構成されるが、本発明の本質とはあまり関係がないため、ここでは、その説明を省略する。なお、光学系β5A,5Bは、省略することもできる。
なお、上述した励起光走査部は、複数のレーザ素子2cについて共有させることも可能である(図10参照)。
(発光部6)
発光部6は、レーザ素子2cから出射されたレーザ光を受けて蛍光を発光する蛍光体を含んでいる。具体的には、発光部6としては、封止材の内部に蛍光体が分散されている封止型発光部、蛍光体を固めた結晶型発光部、または熱伝導率の高い材質からなる基板上に蛍光体の粒子を塗布つまり堆積させた薄膜型発光部等が挙げられる。発光部6は、レーザ光を蛍光に変換するための波長変換素子であるとも言える。
また、本実施の形態では、発光部6の形状は、例えば、縦×横が、5mm×15mmの横長矩形であるが、これに限られず、照明装置1Aの用途などに応じて適宜選択可能である。また、本実施の形態では、発光部6のレーザ光が入射する面のスポットの形状は、略円形であるように光学系により整形されているが、レーザ素子のビーム形状を反映した楕円形であっても良い。また、スポット径は、本実施の形態では0.083mm程度であるが、適宜サイズは光学系の設計によって変えて用いることができる。
また、図1の(a)では、発光部6のレーザ光が入射する面の互いに隣り合う複数のスポットは実質的に重なり合う部分を有さない。互いに隣り合う複数のスポットが重なり合わないことで、重なり合う部分は明るく、重なり合わない部分が暗くなるという、いわゆる輝度ムラを低減できる。この際、実質的に重なり合わないとは、照射対象を目視したとき、輝度ムラが確認できない程度ならスポットの周囲の部分が隣り合うスポットと重なってもよく、本発明の所期の効果が得られる。
なお、図1の(a)では、光源部2Aに対応する発光部6と、光源部2Bに対応する発光部6とが別々の発光部のように表現されているが、実際は、これらの発光部は、同一のものである。
(投光部7)
発光部6の前方には投光レンズなどによる投光部7が設けられる。投光部7は発光部6での発光を所望の投光形状に投光するものである。投光部7により、発光部6上での走査により形成された発光パターンを前方に投光して照明光として利用することができる。また、例えば、投光レンズのレンズ形状を調整することによって所望の配光パターンを得ることができる。
また、励起光の発光部6への入射方向と発光部6からの発光を照明光として取り出す方向は同じであっても異なっていてもよい。一般に、方向が同じ形態は反射式、異なる形態は透過式と呼ばれる。発光部6は静止しているが、放熱性を向上させるために回転していても良い。但し、この場合蛍光体が均一に形成されている必要がある。
(配光パターン変更部8)
配光パターン変更部8は、光源制御部9を制御して、照明装置1Aの配光パターンを種々のパターンに変更する制御を行うものである。
(光源制御部9)
光源制御部9は、光源部2A,2Bのそれぞれに点灯と非点灯とを繰り返すパルス動作を行わせるとともに、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる制御を行う。より具体的には、本実施形態では、光源制御部9は、点灯時(オン)または非点灯時(オフ)のスポットのぞれぞれの走査位置が発光部6上の同一の位置で、同一の時刻の場合に、1つの光源部のみを点灯させ、その他の光源部を、すべて非点灯とする制御を行っている。なお、非点灯(オフ)は完全に電流0(ゼロ)の状態に限らず、本願の効果が得られる範囲で微弱な電流を流しても良い。
また、光源制御部9は、複数の光源部のうち、少なくとも2つを、それぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動する制御を行っても良い。これにより、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
図1の(a)に示す光源部2Aに由来するスポット6aは、時刻tで点灯(オン)、時刻tで非点灯(オフ)、・・・時刻tで非点灯というように、発光部6上を紙面に対して左から右へ走査される際に、点灯と非点灯とが交互に繰り返される。図1の(c)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。
一方、光源部2Bに由来するスポット6aは、時刻tで非点灯(オフ)、時刻tで点灯(オン)、・・・時刻tで点灯というように、発光部6上を紙面に対して左から右へ走査される際に、点灯と非点灯とが交互に繰り返される。図1の(d)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。
図1の(b)は、光源部2Aからのレーザ光による走査と、光源部2Bからのレーザ光による走査とを重ね合わせた状態を示す図である。同図に示すように、光源部2Aからのレーザ光による走査と、光源部2Bからのレーザ光による走査とを重ね合わせた状態では、複数のスポットがあたかも常時点灯しているかのような状態となる。図1の(e)は、図1の(c)および図1の(d)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。
以上のように、照明装置1Aでは、光源制御部9は、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる制御を行う(光源部2Aのレーザ素子2cまたは光源部2Bのレーザ素子2cの何れか一方のみを点灯させる制御を行う)。これにより、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなるため、光源部の信頼性が向上する。
換言すれば、照明装置1Aでは、複数の走査光を発光部6上でスキャンする際に、点灯・非点灯のタイミングをそれぞれの走査光で交互とする。これにより、点灯が続くような配光パターンであっても、一つの光源部が点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。この際、厳密に同一時刻において、1つの光源部のみが点灯している必要はない。例えば、駆動電流が矩形状からなまって複数の光源部が点灯している期間が存在していても、本願の効果が実質的に得られる程度であれば良い。ただし、このような重なりは投光パターンにおいて輝度のムラとして現れるため、重なりは存在しない方が好ましい。
より具体的には、図11に示すように、駆動電流は必ずしも厳密に同一時刻に光源部の1つのみがオン状態である必要はない。照明光として明るさのムラが問題とならないレベルであれば、多少の重なりは許容される。同図に示すように一方(光源部A)がオンである期間に、他方(光源部B)のピークとなる時刻が含まれないようなタイミングであれば、ムラは実質的に問題とならず、本願の効果が得られる。
すなわち、光源制御部9は、少なくとも2つの光源部を、それぞれの発光ピークが時間的に異なるよう駆動しても良い。また、光源制御部9は、少なくとも2つの光源部を、それぞれの発光出力がピーク値の75%以上となる部分が重ならないように駆動しても良い。
これにより、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
また、本実施形態では、複数のスポット6a,6bのそれぞれの発光部6における走査領域は共通しており、複数のスポット6a,6bのそれぞれは、同一の時刻に、同一の位置で走査され、点灯時(または非点灯時)のスポットのそれぞれの走査位置が互いに異なっている。これにより、発光部6における走査線上で点灯が連続するような配光パターンであっても、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源部の信頼性が向上する。
また、光源制御部9は、それぞれ対応する1つの光源部を駆動するための駆動信号を発する出力回路(不図示)を複数有するとともに、各出力回路に入力されるタイミング信号に基づいて上記駆動信号を発生するように構成されており、上記タイミング信号は上記出力回路のうち、少なくとも2つの出力回路は、異なるタイミングで駆動信号を発するように制御されても良い。これにより、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
(光源部の信頼性の意義)
次に、光源部の信頼性の意義について説明する。半導体レーザ(LD)の劣化モードには、以下の(1)および(2)の2つがある。
(1)突然劣化:何らかの原因(一般に考えられるのは、端面損傷、電気接続破壊、活性層破壊など)で突然の発振停止(光出力が実質ゼロになる)あるいは極端な光出力低下が起こる現象である。発生トリガーについては十分解明されていないが、連続点灯せずに点灯時間を短くする、活性層の平均的な温度(ジャンクション温度)を下げることにより、発生リスクを下げられると考えられる。
(2)経時的劣化:LDの発光効率の経時的劣化のことである。駆動時の平均ジャンクション温度でその劣化率が決まると一般的に言われており、ジャンクション温度が低い方が劣化率は低い。
本願の、「連続点灯しない」「パルス条件によっては平均ジャンクション温度が下がり得る」といった形態は、いずれの劣化に対しても効果があり、すなわち光源部の信頼性を向上させることができる。なお、LEDの場合は、上記(1)の突然劣化は通常起こらず、上記経時的劣化のみが起こる。
〔比較例の照明装置101Aについて〕
図2の(a)は、比較例の照明装置101Aの概要構成を示す図である。また、図2の(b)は、光源部102Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図2の(c)は、光源部102Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。
配光可変型で、最も光源に対して負荷が掛かるのは、全面が光る配光パターンである。そのため、光源部の出力は全面が光る配光パターンを踏まえて設定されるのが通常である。比較例の照明装置101Aの駆動法では光源102Aおよび102Bがともに常時オン(CW:Continuous Wave)となっている。駆動電流は、この常時オンの元で信頼性が確保できる値に設定されている。実際には、ブランキング期間を有するがこの点については後述する。
対して、上述した実施形態1では、発光部6上の照射位置が、光源部2Aと光源部2Bとで交互となっている。そのため、光源部2A,2Bともにオンオフが繰り返されるパルス駆動(実施形態1では、例えば、パルス幅10μs、デューティ50%)となっている。常時オンに比べて、断続的にオフとできることで、光源部の信頼性が向上する。これは前述したように半導体からなる光源においてはその信頼性が主にジャンクション温度で決まるためである。すなわち、断続的にオフにすることでその期間に冷却されることで平均的なジャンクション温度が下がる。また、突然劣化のリスクを下げることもできる。
また、オン時の電流値は、比較例の値より高く(実施形態1では、例えば、比較例の2.3Aに対して3.8Aである)できる。パルス幅やデューティ値にもよるが、常時オン時よりも2倍以上の光出力とすることも可能である(実施形態2参照)。したがって、ちらつかない程度のパルス幅、デューティとすることで、光源部の信頼性だけでなく、人が感じる明るさとしても、比較例と同等または同等以上とすることができる。パルス幅およびデューティは、走査速度および分解能などに応じて設定する。
このようなパルス駆動は励起光走査部4A,4Bを備えない照明装置でも適用できるが、本願のような配光可変型はパターン生成のために必ずパルス駆動が必要になるので、パルス駆動回路を付与する必要が無いので、より好適である。
(パルス駆動回路について)
光源スキャン方式のADB/配光可変照明(すなわち本願で対象としているもの)では光源の変調(より具体的には駆動電流のオンオフや場合によっては各種変調)が必要である。そのような変調を可能にするものがパルス駆動回路である。
ここで、ADB/配光可変照明では、高分解能化、高光束化のためには高速変調、高電流動作が必要となるが、そのようなパルス駆動回路は一般にコストが高い。したがって、高コストの高速高電流パルス駆動回路を元来必要とするADB/配光可変照明は、本願の技術に適した形態である。逆にADB/配光可変照明でない照明への適用は、効果はあるものの、この回路を付与する分コストが増加するという問題がある。
また、比較例では駆動電流はパターンによってデューティを0〜100%と広範囲に変化させて対応する必要がある。対して、本実施形態では最大でも50%のデューティで駆動でき、回路の負荷の変動が小さいので、誤動作を招くリスクが抑えられる。ここで、デューティについては走査光数(または光源部の数)をNとすると、最大で100/N%と設定できる。上記構成によれば、最大でも100/N%のデューティで駆動でき、回路の負荷の変動が小さいので、誤動作を招くリスクが抑えられる。
なお、図1の(a)、(b)および図2の(a)では発光部6または発光部106の各照射スポットが円形で、各スポットが間を置いて並んでいるが、これは説明を容易にするための模式的なものである。実際はスポット形状やその配置は適宜変形可能である。走査方向についても模式的なものにすぎず、ジグザグ状の走査や片方向の走査など、種々の手法を用いることができる。また、これらの図では全面が光る配光パターンを示しているが、一部を照射しないことで種々の配光パターンが得られる(図8参照)。その際も、本実施形態の構成、駆動法により、光源部の信頼性が向上する。
(励起光走査部4A,4Bの具体例)
励起光走査部4A,4Bの具体例としては、例えば、ポリゴンミラーである。図3に示すように、走査光ごとに異なるポリゴンミラー(励起光走査部)42A,42Bが備えられている。各走査光は発光部6上で同時刻に同一箇所に偏向されるように配置される。そのために光学系α3A,3B、光学系β5A,5B(いずれも図示せず)を設けて利用することができる。光源部および発光部6に対して、励起光走査部が対称に配置されていると調整が容易なので好ましい。
本実施形態のポリゴンミラー42A,42Bでは、回転ミラー42aの各反射面の回転軸(回転機構42bの軸)に対する角度が互いに異なっていることで、単一のポリゴンミラーのみで二軸走査を可能にしている。励起光走査部としては、他にも一軸走査可能なガルバノミラーを用いることができるが、二軸走査のためには走査方向の異なる二つのガルバノミラーを用いる必要があるため、小型化の観点から、本実施形態の二軸走査可能なポリゴンミラー42A,42Bが好ましい。
その他、MEMSミラーを用いることができる。二軸走査可能なMEMSミラーは、本実施形態のポリゴンミラー42A,42Bと同様に小型化の観点で好ましい。ただし、通常、MEMSミラーの光反射部はレーザ耐性がポリゴンミラーやガルバノミラーに比べて弱いため、高出力化の観点ではポリゴンミラーやガルバノミラーが好ましい。以上から、総合的に考えて励起光走査部4A,4Bとしては、二軸走査可能なポリゴンミラー42A,42Bが最も好ましい。
また、図4の(a)に示すように、それぞれの走査光が走査する箇所が異なっていても構わない。同図の場合、ポリゴンミラー42Aを経由する走査光は、走査領域A2を走査し、ポリゴンミラー42Bを経由する走査光は、走査領域A1を走査している。
図4の(a)に示す形態の場合、図3に示す形態よりも光学調整がより容易である。走査領域の割り当ては図4の(a)に示すパターンに限らず種々のパターンが可能である。なお、この場合、所定領域全体を点灯できるよう、図4の(b)に示すように、各走査領域でオンを担う箇所を周期的に変える必要がある。
図4の(b)に示す形態では、t〜t32の期間で全32ピクセルが走査されることになり、かつ光源部2A,2Bは同時にオンとはならない。したがって、実施形態1と同様の効果が得られる。さらに本形態では、tとti+1とでスポット位置が離れているため、発光部6上の局所的な発熱を抑制できる。結果、より高出力の光を照射でき、高輝度、高光束が得られる。
図4の(b)では、走査領域A1、A2が上下に分割されていて、各時刻の両スポットは垂直方向に並んでいるが、これに限られない。全ピクセル(所望の走査領域の全域)を所定の周期(ちらつかない時間)で走査していれば良い。
本形態の特徴を纏めると以下のとおりとなる。
(1)各光源部が互いに重ならない領域(走査領域A1,A2)を走査する。
(2)各スポットは、同一の時刻に、異なる場所で、一つだけ点灯し、他は非点灯とする。
(3)ただし、ある周期(1フレーム)では、複数の走査領域A1,A2の全体がオンとなるような、オンオフパターンとなっている。
なお、上記の(1)の特徴は必須ではなく、上記の(2)および(3)の特徴が満たされていれば本願の効果は得られる。
励起光走査部は異なる走査光で同じものを共有しても構わない。この場合も上述した形態と同様、走査光は、同時刻に同一箇所にあるように配置される、または、それぞれの走査光が走査する箇所が異なっている、のいずれの形態をとることもできる。その光学調整のために光学系が利用される。
具体的には、図10に示すように、走査光を合波してから励起光走査部(ポリゴンミラー42A)に入射させることで可能になる。光学系としては、例えば、コリメータレンズL1、集光レンズL2、および光ファイバ10を用いることができる。
例えば、光源部2Cにおける2つのレーザ素子2cのそれぞれの発光点の近傍にコリメータレンズL1を設け、両光を一つの集光レンズL2で光ファイバ10またはロッドレンズなどの光導波手段の入射端へ結合させることで共有させることが可能である。他にも既知の合波手段を用いることができるが、光ファイバおよびロッドレンズはスポット形状、およびスポット内の光強度分布を制御できる効果も併せ持つため、好ましい。
〔実施形態2〕
次に、図5の(a)は、本発明の実施形態2に係る照明装置に関し、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図5の(b)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。図5の(c)は、図5の(a)および(b)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。なお、本実施形態の照明装置の構成は、上述した実施形態1の照明装置1Aと同様の構成であるが、光源制御部9による光源部2A,2Bの制御方法が異なっている。
本実施形態では、実施形態1に比べて、光源部2A,2Bのデューティが低くなっており(40%)、いずれの光源部も点灯していない(非点灯の)時間が存在している。上述の通り、人の眼に感じられない程度であるなど、使用状況に問題なければ、このような駆動を行うことができる。この際、実施形態1に比べて各光源部のオン時電流値を高く(本実施形態では、5.0Aとしている)することができる。
実際にはいずれの実施形態においても光源部が発光部の外側など所望の照射範囲以外を照射しているときや、往復スキャンでなく片方向スキャンの際の戻り時などにも光源部をオフとすべき時間(ブランキング期間)がある。ここでは、説明を容易にするためにブランキング期間を考慮していない。
〔実施形態3〕
次に、図6の(a)は、本発明の実施形態3に係る照明装置1Bの概要構成を示す図である。また、図6の(b)は、光源部2Aからの励起光による走査と、光源部2Bからの励起光による走査とを重ね合わせた状態を示す図である。また、図6の(c)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図6の(d)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。図6の(e)は、図6の(c)および図6の(d)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。なお、本実施形態の照明装置1Bの構成は、上述した実施形態1の照明装置1Aと同様の構成であるが、光源制御部9による光源部2A,2Bの制御方法が異なっている。
本実施形態では、他の実施形態と比較して、光源部2A,2Bのそれぞれのオンオフ周期(点灯・非点灯の繰り返しの周期)を長くしている。例えば、光源部2Aに由来するスポット6aは、発光部6の左端から右端に一直線に沿って走査されるが、その間、常に点灯状態となっている。その後、スポット6aは、発光部6の右端から左端に一直線に沿って走査されるが、その間、常に非点灯状態となっている。以下、同様に点灯・非点灯が繰り返される。
一方、光源部2Bに由来するスポット6bは、発光部6の左端から右端に一直線に沿って走査されるが、その間、常に非点灯状態となっている。その後、スポット6bは、発光部6の右端から左端に一直線に沿って走査されるが、その間、常に点灯状態となっている。以下、同様に点灯・非点灯が繰り返される。本実施形態の照明装置1Bによれば、他の実施形態に比べてオンオフ周期が長いので、比較的制御が容易である。
〔実施形態4〕
次に、図7の(a)は、上述した実施形態1の変形例としての本発明の実施形態4に係る照明装置1Cの概要構成および発光部走査パターンの一例を示す図である。図7の(b)は、発光部走査パターンの別の例を示す図である。一方、図7の(c)は、図7の(a)に示す発光部走査パターンに対応する配光パターンの例を示す図である。次に、図7の(d)は、図7の(b)に示す発光部走査パターンに対応する配光パターンの例を示す図である。また、図7の(e)は、図7の(a)に示す発光部走査パターンに対応する光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図7の(f)は、図7の(b)に示す発光部走査パターンに対応する光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。
本実施形態の照明装置1Cでは、投光部7による投光形状(配光パターン)に応じて、光源部2Aのレーザ素子2cを駆動するためのパルス波高値(オン時電流値)を変化させている。例えば、図7の(c)に示す配光パターン1のように暗部の面積と明部の面積とが半々の場合に、図7の(e)に示すようにオン時電流値を3.75Aとしている。一方、図7の(d)に示す配光パターン2のように暗部の面積が明部の面積の3倍である場合に、図7の(f)に示すようにオン時電流値を5.0Aとしている。
以上の照明装置1Cによれば、パルス幅は短く、デューティは小さい程、点灯時の電流値を大きくできる。これにより、光源部の数が少なくても明るい配光可変照明を得ることができる。さらに、PWM(Pulse Width Modulation)と組み合わせて明るさ調節することもできる。また、オン時電流値を大きくできる状況では、暗くすることは容易であり、明るさ調整の自由度が高まる。本実施形態では必ずしも走査光が複数である必要はない。
〔実施形態5〕
次に、図8の(a)は、本発明の実施形態5に係る照明装置1Dの概要構成および発光部走査パターンの一例を示す図である。図8の(b)および図8の(c)は、それぞれ、発光部走査パターンの別の例を示す図である。また、図8の(d)は、光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図8の(e)は、光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。なお、本実施形態の照明装置1Dの構成は、上述した実施形態1の照明装置1Aと同様の構成であるが、光源制御部9による光源部2A,2Bの制御方法が異なっている。本実施形態は、上述した実施形態1の動作と、上述した実施形態4の動作とを組合せた形態である。例えば、光源部2A由来のスポット6aと、光源部2B由来のスポット6bとを重ね合せると、上述した実施形態4の照明装置1Cと同じ走査パターンとなる。例えば、図8の(b)に示す走査パターンと、図8の(c)に示す走査パターンとを組合せると、図7の(b)に示す走査パターンと同一となる。
本実施形態では、実施形態1の動作において、配光パターンに応じて、光源部2A,2B,2Cのそれぞれのレーザ素子2cのパルス波高値(オン時電流値)を変える。これにより、パルス幅は短く、デューティは小さい程、オン時電流値を大きくできる。また、光源部の数が少なくても明るい配光可変照明を得ることができる。さらにPWMと組み合わせて明るさ調節することもできる。オン時電流値が大きくできる状況では、暗くすることは容易であり、明るさ調整の自由度が高まる。
図9の(a)は、発光部走査パターンの別の例における光源部2Aの駆動電流の時間変化を示すグラフである。一方、図9の(b)は、発光部走査パターンの別の例における光源部2Bの駆動電流の時間変化を示すグラフである。次に、図9の(c)は、図8の(d)および図8の(e)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。一方、図9の(d)は、図9の(a)および図9の(b)の各グラフを重ね合わせた状態を示すグラフである。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る照明装置(1A,1B,1D)は、励起光を出射する複数の光源部(2A,2B)と、上記励起光を受けて発光する蛍光体を含む発光部(6)と、上記発光部に入射する上記励起光のスポットを上記発光部上で走査する励起光走査部(4A,4B)と、上記発光部での発光を所望の投光形状に投光する投光部(7)と、を備え、上記スポットは複数であり、上記スポットのそれぞれは、上記複数の光源部のそれぞれの励起光に由来しており、上記複数の光源部に点灯と非点灯とを行わせるとともに、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる光源制御部(9)を備えている構成である。
上記構成によれば、光源制御部は、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる制御を行う。これにより、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなるため、光源部の信頼性が向上する。
本発明の態様2に係る照明装置は、上記態様1において、上記励起光走査部は、上記複数のスポットのそれぞれを、上記発光部上で、同一時刻に、同一の位置で走査し、上記光源制御部は、上記スポットのぞれぞれの走査位置が上記発光部上の同一の位置で、同一の時刻の場合に、1つの光源部のみを点灯させ、その他の光源部を、すべて非点灯とする制御を行っても良い。上記構成によれば、発光部における走査線上で点灯が連続するような配光パターンであっても、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源部の信頼性が向上する。
本発明の態様3に係る照明装置は、上記態様1において、上記複数のスポットのそれぞれの上記発光部における走査領域は互いに異なっていても良い。上記構成によれば、複数のスポットのそれぞれの発光部における走査領域が共通になっている場合と比較して、光学調整が容易になる。
本発明の態様4に係る照明装置は、上記態様1または2において、上記複数のスポットのそれぞれの上記発光部における走査領域は共通しており、上記複数のスポットのそれぞれは、同一の時刻に、同一の位置で走査され、点灯時のスポットのそれぞれの走査位置が互いに異なっていても良い。上記構成によれば、発光部における走査線上で点灯が連続するような配光パターンであっても、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様5に係る照明装置は、上記態様1〜4の何れかにおいて、上記励起光走査部は、単一のミラー素子で構成されていても良い。上記構成によれば、励起光走査部が単一のミラー素子で構成されるため、光学系全体の構成が簡単になる。
本発明の態様6に係る照明装置は、上記態様1〜4の何れかにおいて、上記励起光走査部は、走査される励起光の数と同数のミラー素子で構成されていても良い。上記構成によれば、一軸走査が可能なミラー素子にて、励起光走査部を構成でき、各ミラー素子の配置の自由度が高くなる。
本発明の態様7に係る照明装置は、上記態様5または6において、上記励起光走査部を構成するミラー素子が、ポリゴンミラーであっても良い。上記構成によれば、レーザ耐性を高くし、装置を小型化することができる。
本発明の態様8に係る照明装置は、上記態様7において、上記ポリゴンミラーは、複数の回転ミラーのそれぞれの反射面の回転軸に対する角度が互いに異なっていることで、二軸走査が可能となっていても良い。上記構成によれば、一軸走査が可能なポリゴンミラーを用いる場合と比較して光学系の部品点数を少なくし、装置を小型化することができる。
本発明の態様9に係る照明装置は、上記態様1〜8の何れかにおいて、上記光源部の数がNである場合に、上記光源部の動作に係る最大デューティが100/N%であっても良い。上記構成によれば、最大でも100/N%のデューティで駆動でき、回路の負荷の変動が小さいので、誤動作を招くリスクが抑えられる。
本発明の態様10に係る照明装置は、上記態様1〜9の何れかにおいて、上記投光形状に応じて、上記光源部を駆動するためのパルス波高値を変化させても良い。上記構成によれば、パルス幅は短く、デューティは小さい程、点灯時の電流値を大きくできる。これにより、光源部の数が少なくても明るい配光可変照明を得ることができる。
本発明の態様11に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、を有し、上記光源制御部は、前記複数の光源部のうち、少なくとも2つを、それぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動する構成である。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様12に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、上記励起光の上記発光部に対する照射位置を制御する励起光走査部と、を有し、上記光源制御部は、上記複数の光源部のうち、少なくとも2つを、それぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動する構成である。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様13に係る照明装置は、励起光を発する複数の光源部と、上記光源部が発する励起光を受けて発光する発光部と、上記光源部を駆動する光源制御部と、を有し、上記複数の光源部のうち、少なくとも2つはそれぞれ上記発光部の異なる位置に励起光を照射し、上記光源制御部は、上記少なくとも2つの光源部をそれぞれ異なるタイミングで励起光を発するように駆動する構成である。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様14に係る照明装置は、上記態様11、12または13において、上記光源制御部は、上記少なくとも2つの光源部を、それぞれの発光ピークが時間的に異なるよう駆動する構成であっても良い。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様15に係る照明装置は、上記態様11、12または13において、上記光源制御部は、上記少なくとも2つの光源部を、それぞれの発光出力がピーク値の75%以上となる部分が重ならないように駆動する構成であっても良い。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
本発明の態様16に係る照明装置は、上記態様11、12または13において、上記光源制御部は、それぞれ対応する1つの光源部を駆動するための駆動信号を発する出力回路を複数有するとともに、各出力回路に入力されるタイミング信号に基づいて上記駆動信号を発生するように構成されており、上記タイミング信号は上記出力回路のうち、少なくとも2つの出力回路は、異なるタイミングで駆動信号を発するように制御される構成であっても良い。上記構成によれば、どの光源部も連続して点灯し続けることがなくなり、光源の信頼性が向上する。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A〜1D 照明装置 2A,2B,2C 光源部
4A,4B 励起光走査部 6 発光部 6a,6b スポット
7 投光部 9 光源制御部
42A,42B ポリゴンミラー(励起光走査部)

Claims (9)

  1. 励起光を出射する複数の光源部と、上記励起光を受けて発光する蛍光体を含む発光部と、上記発光部に入射する上記励起光のスポットを上記発光部上で走査する励起光走査部と、上記発光部での発光を所望の投光形状に投光する投光部と、を備え、
    上記スポットは複数であり、上記スポットのそれぞれは、上記複数の光源部のそれぞれの励起光に由来しており、
    上記複数の光源部に点灯と非点灯とを行わせるとともに、同一時刻において、1つの光源部のみを点灯させる光源制御部を備え
    上記光源制御部は、上記投光形状において、投光されない暗部と、投光される明部とが存在する場合に、上記暗部の面積が、上記明部の面積に対して大きいほど、上記光源部を駆動するためのパルス波高値を増加させることを特徴とする照明装置。
  2. 上記励起光走査部は、上記複数のスポットのそれぞれを、上記発光部上で、同一時刻に、同一の位置で走査し、
    上記光源制御部は、上記スポットのぞれぞれの走査位置が上記発光部上の同一の位置で、同一の時刻の場合に、1つの光源部のみを点灯させ、その他の光源部を、すべて非点灯とする制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 上記複数のスポットのそれぞれの上記発光部における走査領域は互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 上記複数のスポットのそれぞれの上記発光部における走査領域は共通しており、上記複数のスポットのそれぞれは、同一の時刻に、同一の位置で走査され、点灯時のスポットのそれぞれの走査位置が互いに異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  5. 上記励起光走査部は、単一のミラー素子で構成されていることを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載の照明装置。
  6. 上記励起光走査部は、走査される励起光の数と同数のミラー素子で構成されていることを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載の照明装置。
  7. 上記励起光走査部を構成するミラー素子が、ポリゴンミラーであることを特徴とする請求項5または6に記載の照明装置。
  8. 上記ポリゴンミラーは、複数の回転ミラーのそれぞれの反射面の回転軸に対する角度が互いに異なっていることで、二軸走査が可能となっていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
  9. 上記光源部の数がNである場合に、上記光源部の動作に係る最大デューティが100/N%であることを特徴とする請求項1から8までの何れか1項に記載の照明装置。
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