JP6702043B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本発明は電池システムに関し、特にニッケル水素電池を含む電池システムに関する。
従来、電池の劣化の進行を抑制するために上限電圧と下限電圧との間の範囲内になるように充放電を行なって電池の電圧を制御する技術が公知である。
たとえば、特開2006−081300号公報(特許文献1)には、電池温度に応じて上限電圧や下限電圧を設定し、設定された上限電圧と下限電圧との間の範囲内で電池の充放電を行なう技術が開示される。
特開2006−081300号公報
ところで、電池がニッケル水素電池である場合、ニッケル水素電池の正極内にNiHと記される化合物が生成する場合がある。このNiHの生成量が増加すると、ニッケル水素電池の容量が低下して、劣化が進行する場合がある。
しかしながら、上述した特許文献1においては、ニッケル水素電池の正極内において生成されるNiHの生成量を考慮することなく上限電圧および下限電圧が設定されている。そのため、NiHの生成量の増加を抑制できず、ニッケル水素電池の充放電制御を適切に実行できない場合がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することである。
本発明のある局面に係る電池システムは、ニッケル水素電池と、メモリを含み、メモリに記憶された情報を用いてニッケル水素電池の充電および放電のうちのいずれかを行なうための制御装置とを備える。メモリには、ニッケル水素電池の温度と、ニッケル水素電池の電圧の上限値との対応関係を示すデータが記憶される。上限値は、対応した温度環境下でニッケル水素電池の正極内に生成されるNiHの生成量の増加が抑制されるように設定される。制御装置は、現在の温度からデータを参照することによって上限値を設定し、電圧が上限値を超える場合には、電圧が上限値以下のしきい値を超えないように充電、放電および充放電の休止のうちのいずれかを行なう。
この発明によると、ニッケル水素電池の現在の温度に応じた上限値が設定され、ニッケル水素電池の電圧が設定された上限値を超える場合には、電圧が上限値以下のしきい値を超えないようにニッケル水素電池の充放電が制御されるため、NiHの生成量の増加を抑制することができる。そのため、ニッケル水素電池の容量の低下を抑制して、電池の充放電制御を適切に実行することができる。
本発明によると、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することができる。
本実施の形態に係る電池システムが搭載された電動車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 正極内におけるNiHの存在比率と満充電容量との関係に関する実験結果の一例を示す図である。 異なる温度環境下での耐久試験の実施前後における満充電状態から放電したときのセルの容量と電圧との関係を示す図である。 異なる温度環境下での耐久試験の実施前後における正極に対するX線解析法による分析結果の一例を示す図である。 NiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。 本実施の形態において作成されるマップの一例を概念的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本発明の実施の形態に係る電池システムが電気自動車に搭載される構成を例に説明するが、ニッケル水素電池を搭載した車両であればよく、特に電気自動車に搭載されるものに限定されるものではない。車両は、たとえば、駆動用電動機とエンジンとを搭載したハイブリッド車両(プラグインハイブリッド車を含む)であってもよいし、燃料電池が搭載されたハイブリッド車両であってもよい。また、電池システムの用途は車両用に限定されるものではなく、定置用であってもよい。
<電池システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る電池システム2が搭載された電動車両1(以下、単に車両1と記載する)の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)10と、動力伝達ギア20と、駆動輪30と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)40と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)50と、電池システム2とを備える。電池システム2は、組電池100と、電圧センサ210と、電流センサ220と、温度センサ230と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
MG10は、たとえば三相交流回転電機である。MG10の出力トルクは、減速機および動力分割機構を含んで構成された動力伝達ギア20を介して駆動輪30に伝達される。MG10は、車両1の回生制動動作時には、駆動輪30の回転力によって発電することも可能である。なお、図1の車両1としてはモータジェネレータが1つだけ設けられる構成が示されるが、モータジェネレータの数はこれに限定されず、モータジェネレータを複数(たとえば2つ)設ける構成としてもよい。
PCU40は、たとえば、ECU300からの制御信号に基づいて動作するインバータとコンバータとを含む。組電池100の放電時には、コンバータは、組電池100から供給された電圧を昇圧してインバータに供給する。インバータは、コンバータから供給された直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ10を駆動する。一方、組電池100の充電時には、インバータは、モータジェネレータ10によって発電された交流電力を直流電力に変換してコンバータに供給する。コンバータは、インバータから供給された電圧を組電池100の充電に適した電圧に降圧して組電池100に供給する。なお、PCU40は、コンバータを省略した構成であってもよい。
SMR50は、組電池100とPCU40とを結ぶ電力線に電気的に接続されている。SMR50がECU300からの制御信号に応じて閉成されている場合、組電池100とPCU40との間で電力の授受が行なわれ得る。
組電池100は、再充電が可能な直流電源であり、ニッケル水素電池を含んで構成される。組電池100は、複数個(n個)のニッケル水素電池(単セル)110(以下、セル110と記載する)が直列に接続されることによって構成される。
電圧センサ210は、複数のセル110の各々の端子間の電圧Vb(1)〜Vb(n)を検出する。電流センサ220は、組電池100に入出力される電流Ibを検出する。温度センサ230は、複数のセル110の各々の温度Tb(1)〜Tb(n)を検出する。以下の説明において電圧Vb(1)〜Vb(n)を電圧Vbと記載し、温度Tb(1)〜Tb(n)を温度Tbと記載する場合がある。各センサは、その検出結果をECU300に出力する。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ(ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))302と、入出力バッファ(図示せず)とを含む。ECU300は、各センサから受ける信号、ならびにメモリ302に記憶されたマップおよびプログラム等の情報に基づいて、車両1および電池システム2が所望の状態となるように各機器を制御する。
<NiHの生成>
ニッケル水素電池の正極内にNiHが生成すると、このNiHは電池反応に寄与しないため、満充電容量が低下する(電池の劣化)。
図2は、正極内におけるNiHの存在比率と満充電容量との関係に関する実験結果の一例を示す図である。図2において、横軸は正極内におけるNiHの存在比率を示し、縦軸は満充電容量を示す。この実験結果から、NiHの存在比率が低いほど満充電容量が高く、存在比率が高くなるに従って満充電容量が低下することが分かる。
そのため、組電池100の各種充放電制御を行なう際には、NiHの生成に起因する満充電容量の低下を考慮することが望ましい。たとえば、NiHの生成に起因して満充電容量がある程度低下していた場合には、満充電容量の必要量を下回る前にNiHの生成量の増加を抑制するように充放電制御を行なうことが求められる。
図3は、異なる温度環境下での耐久試験の実施前後における満充電状態から放電したときのセルの容量と電圧との関係を示す図である。耐久試験は、雰囲気温度のみを変えて、新品のセル110に同等の負荷が付与されるように充放電を繰り返す試験である。耐久試験後にセル110を満充電状態にしてから放電するとともにその容量を測定し、容量と電圧との関係が取得される。図3の横軸は容量を示し、図3の縦軸は、電圧を示す。
図3の実線は、耐久試験前(新品)のセル110の電圧と容量との関係を示す。図3の長破線は、温度T1での耐久試験後のセル110の電圧と容量との関係を示す。図3の短破線は、温度T2(>温度T1)での耐久試験後のセル110の電圧と容量との関係を示す。
図3の各線を互いに比較すると、高温(温度T2)の温度環境下で耐久試験を実施したときの方が低温(温度T1)の温度環境下で耐久試験を実施する場合よりも新品の満充電容量からの低下量が大きい。すなわち、温度が高い環境下では、劣化が促進されることとなる。
次に、図4に、耐久試験前、耐久試験後(温度T1)および耐久試験後(温度T2)の各々においてX線回析法によってセル110の正極を分析した結果(回析パターン)を一例として示す。図4の横軸は、回析角度(2θ)を示し、縦軸は回析強度を示す。セルは完全放電後に解体したため、正極内にはNiHとβ−Ni(OH)に帰属されるピークが観測される。
図4の実線は、耐久試験前(新品)のセル110に対する分析結果を示す。図4の長破線は、温度T1での耐久試験後のセル110に対する分析結果を示す。このような分析結果を用いて耐久試験前、耐久試験後(温度T1)および耐久試験後(温度T2)におけるNiHの生成量の比較が可能になる。
図4における「△」の位置に対応する回析角度におけるピークは、NiHによる回析の影響を含む。このうちの主にNiHによる回析の影響を受け、その他の化合物による回析の影響をほとんど受けない所定の回析角度におけるピークの面積が算出される。
図4における「○」の位置に対応する回析角度のピークは、β−Ni(OH)による回析の影響を含む。このうちの主にβ−Ni(OH)による回析の影響を受け、その他の化合物による回析の影響をほとんど受けない所定の回析角度におけるピークの面積が算出される。上記のNiHとβ−Ni(OH)のピーク面積を基に、正極内に存在しているNiHの比率を算出することができる。
耐久試験前、耐久試験後(温度T1)および耐久試験後(温度T2)における所定のNiHとβ−Ni(OH)に帰属される回析角度でのピーク面積比を比較すると、高温(温度T2)の温度環境下で耐久試験を実施したときの方が低温(温度T1)の温度環境下で耐久試験を実施する場合よりもNiHのピーク面積比が大きい。すなわち、温度が高い環境下では、NiHの生成量が多くなる。
上記の結果は、以下の式(1)に示されるTafel式に基づいて説明することもできる。
i=i(T)×exp[αF/RT×(V−U)]…式(1)
式(1)において、「i」は、NiHの生成電流を示す。「i」は、交換電流密度を示す。「T」は、セル110の温度を示す。「α」は、移動係数を示す。「F」は、ファラデー定数を示す。「R」は、ガス定数を示す。「U」は、NiHが形成される平衡電位を示す。Vは、電圧センサの検出結果から金属抵抗に由来する電圧変化分ΔV(=IR)を除去した値を示す。
式(1)は、概念的には、NiHの単位時間当たりの生成電流=反応速度(T)×exp(過電圧)の式で示される。すなわち、正極酸化の反応電流(i)は、反応速度(i)と過電圧によって決定されることが示される。NiHの生成においては、反応速度の温度依存性が非常に高い。そのため、過電圧が小さくても、セル110の温度が高いほどNiHの生成電流は大きくなると考えられる。その結果、高い温度環境下では正極内でのNiHの生成量がより増加するため、セル110の容量低下がより促進すると考えられる。なお、温度とNiHの生成量との関係についてTafel式を用いて説明したが、Tafel式の代わりにButler−Volmer式などの他の電気化学反応式なども利用し得る。
このような結果に鑑みて、本実施の形態において、ECU300は、セル110の温度に応じてNiHの生成量の増加が抑制されるようにセル110の上限電圧を設定して、設定された上限電圧を用いてセル110を充放電するNiH生成抑制制御を実行するものとする。
<NiH生成抑制制御>
図5は、NiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定の制御周期(=単位時間)毎にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。これらのフローチャートに含まれる各ステップは、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、その一部または全部がECU300内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)100にて、ECU300は、セル110の電圧Vb(1)〜Vb(n)、電流Ibおよび温度Tb(1)〜Tb(n)を取得する。ECU300は、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230から電圧Vb(1)〜Vb(n)、電流Ibおよび温度Tb(1)〜Tb(n)をそれぞれ取得する。
S102において、ECU300は、各セル110の電圧の上限値Vbu(1)〜Vbu(n)を設定する。以下の説明において上限値Vbu(1)〜Vbu(n)を上限値Vbuと記載する場合がある。ECU300は、たとえば、メモリ302に記憶されたマップを参照して、S100にて取得された温度Tbに対応する値を特定し、特定された値を上限値Vbuとして設定する。なお、マップは、複数のセルにおいて共通のマップを用いてもよいし、セル毎に設定されてもよい。
図6は、温度Tbに応じたセル110の電圧の上限値Vbuの設定に用いられるマップの一例を示す図である。図6を参照して、マップ200における下段の値が温度Tbを示し、上段の値が直下の温度Tbの値に対応した上限値Vbuを示す。
より具体的には、マップ200において、温度Tbを示す値(T0,T1,T2・・・)毎に電圧の上限値Vbuを示す値(V0,V1,V2・・・)が対応付けられている。マップ200において、T0<T1<T2…という大小関係を有しているものとする。上限値Vbuは、対応する温度環境下でセル110の正極内に生成されるNiHの生成量の増加が抑制されるように設定される。
マップ200において、たとえば、セル110の温度Tbが高くなるほど電圧の上限値Vbuは、低下するように設定される。なお、電圧の上限値Vbuは、温度Tbの増加に対して単調減少するように設定されてもよいし、所定の温度までは上限値Vbuを一定の状態とし、所定の温度を超えると温度Tbの増加に対して低下するように設定してもよいし、温度Tbの増加に対してステップ的に減少するように設定されてもよい。
なお、電圧(V0,V1,V2・・・)は、金属抵抗に由来する電圧変化分が除去された値である。本実施の形態における電池システム2においては、実験等によってマップ200が予め作成され、作成されたマップ200は、メモリ302に記憶される。マップ200は、本発明に係る「データ」に相当するが、マップに代えて関数を規定してもよい。
S103にて、ECU300は、電圧センサ210によって検出される実電圧Vb(1)〜Vb(n)から金属抵抗に由来する電圧変化分ΔVをそれぞれ除去することによって電圧Vb’(1)〜Vb’(n)を算出する。以下の説明において、電圧Vb’(1)〜Vb’(n)を電圧Vb’と記載する場合がある。金属抵抗に由来する電力変化分ΔVは、予め求められた金属抵抗Rと電流Ibとの積に基づいて算出される。
S104にて、ECU300は、セル110の電圧Vb’が上限値Vbuを超過するか否かを判定する。具体的には、ECU300は、ECU300は、電圧Vb’(1)〜Vb’(n)がS102において設定されたVbu(1)〜Vbu(n)をそれぞれ超過するか否かを判定する。
ECU300は、たとえば、電圧Vb’(1)〜Vb’(n)のうちの少なくともいずれか一つが対応する上限値Vbuを超過している場合、セルが対応する上限値Vbuを超過すると判定する。
なお、ECU300は、電圧Vb’(1)〜Vb’(n)のいずれもがVbu(1)〜Vbu(n)をそれぞれ超過する場合、セルが対応する上限値Vbuを超過すると判定してもよいし、電圧Vb’(1)〜Vb’(n)のうちの予め定められた個数以上、対応する上限値Vbuを超過する場合に、セルが対応する上限値Vbuを超過すると判定してもよい。
セルが対応する上限値Vbuを超過すると判定される場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。
S106にて、ECU300は、セル110の電圧Vb’が所定値以下に制限されるように充電、放電および充放電の休止のうちのいずれかを行なう。所定値は、たとえば、対応する上限値Vbuであってもよいし、対応する上限値Vbu以下の値であってもよい。
ECU300は、たとえば、充電電力の制限値Winの大きさを通常値よりも小さい制限値に設定してPCU40を制御する。ECU300は、複数のセル110の電圧Vb’(1)〜Vb’(n)がいずれも所定値以下になるまで制限値を維持する。なお、ECU300は、セル110の電圧Vb’(1)〜Vb’(n)をいずれも所定値以下に制限することに加えて、セル110の温度Tbを所定値以下に制限してもよい。この場合、ECU300は、たとえば、複数のセル110の電圧Vb’(1)〜Vb’(n)がいずれも所定値以下になり、かつ、複数のセル110の温度Tb(1)〜Tb(n)がいずれも所定値以下になるまで制限値を維持する。その後、ECU300は、処理をメインルーチンに戻す。
なお、セル110の電圧Vb’が上限値Vbuを超過していないと判定される場合(S104にてNO)、処理はS108に移される。S108にて、ECU300は、通常制御を行なう(すなわち、充電電力の制限値Winとして通常値を設定してPCU40を制御する)。その後、ECU300は、処理をメインルーチンに戻す。
以上のような構成およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る電池システム2の動作について説明する。
組電池100のNiH生成抑制制御が開始されると、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230の検出結果に基づいて電圧Vb(1)〜Vb(n)、電流Ibおよび電池温度Tb(1)〜Tb(n)が取得される(S100)。
取得された電池温度Tbとマップ200とに基づいて各セル110の電圧の上限値Vbu(1)〜Vbu(n)が設定される(S102)。電圧Vb(1)〜Vb(n)の各々からΔVを減算して電圧Vb’(1)〜Vb’(n)が算出される(S103)。そして、電圧Vb’が上限値Vbuを超過するか否かが判定される(S104)。
セル110の電圧Vb’が上限値Vbuを超過すると判定される場合(S104にてYES)、セル110の電圧Vb’が所定値以下に制限されるようにPCU40を制御する(S106)。たとえば、充電電力の制限値Winの大きさが通常値よりも小さい制限値に設定されることによって、組電池100に流れる電流が低下し、セル110の電圧Vb’が低下していく。そして、制限値が維持されることによってセル110の電圧Vb’が所定値以下になるまで低下する。
一方、セル110の電圧Vb’が上限値Vbuを超過しないと判定される場合(S104にてNO)、通常の制御が行なわれる(S108)。
以上のようにして、本実施の形態に係る電池システムによると、セル110の温度Tbに応じて上限値Vbuが設定され、セル110の電圧Vb’が上限値Vbuを超過すると判定される場合には、セル110の電圧Vb’が所定値以下になるように充放電制御が行なわれるため、NiHの生成量の増加を抑制することができる。そのため、セル110の容量の低下を抑制して、セル110の充放電制御を適切に実行することができる。したがって、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することができる。
また、上述の実施の形態においては、複数のセル110の各々を監視単位として、電圧および温度を監視するものとして説明したが、たとえば、予め定められた個数のセル110を1つの監視単位として、電圧および温度を監視してもよい。
さらに、上述の実施の形態においては、セル110の電圧Vb’を所定値以下になるようにするため充電電力の制限値Winを制限値に設定する場合を一例として説明したが、たとえば、組電池100の充放電を休止してもよい。このようにすると、セル110に電流が流れることが抑制されるため、セル110の電圧Vb’を所定値以下にすることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 電池システム、10 モータジェネレータ、20 動力伝達ギア、30 駆動輪、40 PCU、50 SMR、100 組電池、110 セル、200 マップ、210 電圧センサ、220 電流センサ、230 温度センサ、300 ECU、301 CPU、302 メモリ。

Claims (1)

  1. ニッケル水素電池と、
    メモリを含み、前記メモリに記憶された情報を用いて前記ニッケル水素電池の充電および放電のうちのいずれかを行なうための制御装置とを備え、
    前記メモリには、前記ニッケル水素電池の温度と、前記ニッケル水素電池の電圧の上限値との対応関係を示すデータが記憶され、
    前記上限値は、対応した温度環境下で前記ニッケル水素電池の正極内に生成されるNiHの生成量の増加が抑制されるように設定され、
    前記制御装置は、現在の前記温度から前記データを参照することによって前記上限値を設定し、前記電圧が前記上限値を超える場合には、前記電圧が前記上限値以下のしきい値を超えないように前記充電、前記放電および充放電の休止のうちのいずれかを行なう、電池システム。
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